ー平昌・どっかのホテルー
俺「ホンマ凄いわ、マジで尊敬する。よく最後まで滑りきったと思うよ。お前は俺を超えた。お前こそ俺の中でのチャンピオンだ。日本の誇りだ」
羽生結弦「ありがとう。でも、まだ信じられない。人生って、こんな劇的になるものなのか。ただスケーターとして、すべきことをしてきただけなのに」
俺「結弦! お前の努力は実ったんだよ。これは妥当な結果なんだ。ほらほら、金メダルを見せてみろよ」
羽生結弦「……俺くんはさ、まだヒィギュアスケート、続けているのかい?」
俺「あ?」
羽生結弦「まだ完成していないんだ。7回転トーループ」
俺「それができなきゃ、俺を超えたことにはならないだと……? バカ! 66年ぶりの快挙だぞ! 金と銀だぞ! そんな悔しそうな顔するんじゃねぇよ!」
俺(俺が……ますます惨めになるだけだろうが!)
羽生結弦「俺くん、いつか2人で……いや昌磨もハビも一緒に4人で滑ろう。その時は、絶対に負けない」
俺「お前の負けず嫌いな性格は知ってるけどよ……クソ……眩しい……眩しすぎるぜッ! こいつァよォ!」
俺「俺は……やめたんだよ。フィギュア。すまねぇ!」
羽生結弦「あっ……俺くん!? どこ行くの!」
俺「くっそおおおおおお!」
完
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