男「結婚しよう」幼「やだ」 (31)
一応プロットはありますが投下遅いです。
男「またまた、そんなこと言って幼さん」
幼「いや、無理だから」
男「俺もうすぐ18だよ?で君は17。どこに問題があるんだい?ワッツプロブレム」
幼「いや法律が良くても世間体とか、私の気持ちとかがあるじゃん。プロブレム大有りじゃん」
男「世間体は分からなくもない。けど幼の気持ちは俺、わかってるんだぜ?(キラッ」
幼「んー、お友達からでいいかな?」
男「ワッツ!!!???友達でもなかった????オーマイガー!!!!!マンマミーア!!!!」
幼「うるさいな、友達だよ分かったらさっさと帰りなさい」
男「いやだね。もっと幼の可愛い可愛い顔を眺めていたいぜ…」
幼「それ絶対変なバイアスかかってるから」
男「そして家に持ち帰ってその記憶でシコ…」
幼「いやその先は言わないで本当に気持ち悪いから」
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男「いやいや、冗談だよ?イッツジョーク」
幼「あんたが言うと全く冗談に聞こえないんだよ…」
男「いやまあその経験があるかと言われればあるんですが」
幼「いや聞きたくなかったなその情報」
男「それはさておき、とまれかうまれ」
幼「いきなり古語ぶっこんだきたのね」
男「結婚がダメなら俺と付き合わないかい?俺は君を絶対に幸せにして超絶愛するぜ」
幼「そしてまたいきなりだね、これで何回目?」
男「高校に入ってからでもう100回は越してるかな?」
幼「私の人生の通算告白(され)回数もう100回越してるのかよ私めっちゃモテるじゃん…」
男「もちろん俺だけだよね?」
幼「いや、小学校と中学校に一回ずつ違う男子にされてるよ」
男「ワッツ!!!???誰だそいつ俺が知ってる奴か?」
幼「うん、小学校の頃に友君に告白されたのと、中学の時に鈴木君だったかに告白されたよ」
男「オウ!!!!!!友のやつ、そんなこと聞いたことねえよ…」
幼「私振っちゃったのに友君優しいから気まずくなることも無くてその後も普通にしてたから男は気付かなかったのかもね」
男「二人だけの秘密ってやつだったのか…妬くぜ…」
幼「友君はたぶん男が面倒になることわかってるから言わなかったんじゃない?まあもう時効だろうけど
男「時効なんかじゃねえ明日絶対問い詰めてやる」
幼「付き合ってもないのにメンヘラ化とか怖いよ」
男「てか鈴木って誰だよ!!!!覚えてねえよ!!!」
幼「ひどくない?仮にも中学で一緒だったんだよ???」
男「全く覚えてないね、でも幼に告白何ぞをするなど100年早かったと分からせてやりたいね」
幼「いいから落ち着きなさい、お父さんに言って追い出すよ?」
男「アッハイ」
幼馴染スレです
キーンコーンカーン
友「おはよ」
男「おはよ」
友「昨日も幼の家行ってたのか?」
男「まあな、愛ゆえにってやつだ」
友「俺もたまには行こうかな」
男「あ」
友「なんだ」
男「お前、小学んとき幼のこと好きだったのか?」
友「まあな、幼から聞いたのか?」
男「うん、結構意外だったぜ、何の違和感もなかったから」
友「それは俺がなんとか気まずくならないように幼に話しかけまくってたからかな」
男「お前見かけによらずすげえな」
友「小学校の頃ってさ、なんか元気いっぱいでよく笑ってよく喋る女の子のこと好きになっちゃうじゃん」
男「わかるよわかる、小学生あるあるやん」
友「お前ほどじゃなかったけど幼とはよく話してたしね」
男「俺も小学んときとかは別に幼とそんないっしょに居たりはしてないよ」
友「意外だな、というか俺ら同じクラスだったのに忘れてるもんだな」
友「じゃあお前はその時から好きだったのか?」
男「さあ、長い間いっしょに居過ぎて何時からとかはもう分らんな」
友「じゃあお前っていつからそんな幼のこと好き好き言うようになったんだっけか」
男「高校入ってからかなあ」
友「幼ちゃん、大切にしろよ」
男「唐突だなあ、当たり前だぜ俺を誰だと思っている?」
友「んだな、幼のことに関してだけは信頼のおける男だよお前は」
男「少し癪だがいいとしようじゃないか」
友「授業始まるな」
男「んじゃな」
男「今日も来ました」
幼「また来たか変態」
男「今日はまた一段と手厳しいね、どうしたの?生理?」
幼「帰ってもらえます?」
男「いや俺は帰らないぞ」
カキカキカキ
男「ん?勉強してんのか?」
幼「まあね、えらいでしょ」
男「えらいな、頭なでてやろうか?」
幼「いやいらない」
男「泣きそう、てかなにやってるんだ・・・げ、数学か」
幼「漸化式わかんなくて禿げそう、教えてよ」
男「俺も数学苦手なんだよな…」
幼「役に立たないなあ」
男「今日は一段と俺に冷たい…」
男「いやこれは愛情の裏返しなのか…?」
幼「んなわけないから、ほら、男も勉強でもしなさい」
男「勉強道具なんぞ持ってきてないぞ」
幼「は?受験生でしょーが」
男「俺は家以外では基本勉強しない的なスタンスなんだ」
幼「あっそう。じゃあ帰ったら?」
男「いや帰らないぞ、俺はここで幼といちゃつくんだ」
幼「ねえ…」
声のトーンが変わる。まずい
男「なんだ?俺に告白でもするのか?なら答えはイエスだ。やったあこれでカップルになれたねおめでとう僕たち」
幼「…、いやんなわけないでしょうが。あんたの耳は節穴なの?」
男「耳に節穴って使わなくない?」
幼「目も耳も変わらないでしょうが」
男「眼科医と耳鼻科医に謝りなさい・・・」
幼「てか、男の志望校ってどこなの?」
男「国立だよ、00大」
幼「へー、無難だね」
男「俺もそんな勉強好きじゃないしね、無理なく入れるとこを選んだよ」
幼「それって…」
幼がいいかける。何を言いたいのかは分かってるから止める。
男「違うぞ、確かに俺は幼を溺愛してるがそれで人生狂わすほど馬鹿じゃないぜ」
幼「…そう」
男「とまれかうまれ」
幼「好きだね古語、それで?」
男「ウノでもしない?」
幼「二人で?」
男「スキップとリバースが同じ効果になるくらいであとそんな変わらんし結構楽しいぜ」
幼「まあ、いっか」
男「よしきた、んじゃあ配るぞ…」
ワイワイワイ
男「んじゃあ、そろそろお暇するわ」
幼「そう、んじゃね」
男「また明日な」
幼「来なくてもいいのに…」
男「いいや来るね、愛ゆえに」
その日、夢を見た。
小さな僕らは鬼ごっこをしていた。
俺と友と、幼と。
俺は鬼で、幼と友を追いかける。
追いかける。
追いかける。
幼の白いワンピースが日差しに反射して光る。
友のTシャツが汗ばんでる」
僕も汗だくだ。
友を先に捕まえる。
幼はその間に離れていった。
僕はまた追いかける。
追いかける。
追いかける。
それでもその光には追い付けない。
男「!!!」
目が覚めた。まだ夢で全力疾走していた余韻が残ってるのか、心なしか体が温まっている気がする。
それにしてもあの夢は何だったのだろうか。
いや、連想されることはひとつ。
でもそれは認めたくない。
何のために俺がここまで走ってきたか分からなくなってしまう。
そして午前4時。彼は赤色の数学の参考書を開き、半年後に控えた試験へ向け勉強を始めた。
キーンコーンカーン
友「なあ、男よ」
男「なんだ、友よ」
友「俺も幼のとこいっていい?」
男「口説かないならいいぞ」
友「あれ、断られると思ってたわ」
男「幼もお前と会いたいだろうし、あ、恋愛的な意味じゃ無いぞ幼は俺のことが好きだからな」
友「誰もそんなこと疑いやしねーよ、んじゃ今日行っていいか?どうせお前も行くんだろ?」
男「お見通しだな、俺先に行ってるからお前は部活終わってからだろ?」
友「んだな」
男「もうすぐ引退か?」
友「…んだな」
男「じゃあ、部活終わったら一応連絡してくれ」
友「りょーかい、んじゃあな」
友(男の奴…未練は無いのか?)
男「やあ幼、今日も相変わらず可愛いね」
幼「また来たの…って言うのも何回目になるんだかか」
男「今日はサプライズがあるんだ」
幼「サプライズがあることを言っちゃったらサプライズにならなくない?」
男「そんな小さいことは気にせず、実はな…」
幼「何よ勿体ぶって、早く教えてよ」
男「今日…」
男「友が来るんだぜ!!!!」
幼「ほんと?うれしいね」
男「浅いリアクション、そしてなんで俺が来ると嫌そうなのに友が来ると喜ぶんだ…」
幼「拗ねないでってば、だって友くん会うの久しぶりだし嬉しいなあ」
男「会わせたくなくなって来たぜ…」
幼「馬鹿言わないの、いつ来るの?」
男「部活終わり次第って言ってたから…」
あ、まずい
幼「そう」
幼「ねえ」
やっぱり、
男「なあ幼、ウノ…」
幼「男」
幼「ちゃんと、話したいこと、あるんだけど」
ピリリリリリリ
男「友から電話だ、話は今度な」
友『もうすぐ着くわ、インターホン押していい?』
男「いいけど、俺迎えに行くわ」
友『んじゃあ、よろしく』
ピッ
男「友迎えに、行ってくるね」
幼「…うん」
ガチャ
友「おー、久しぶり、幼」
幼「久しぶり、友くん」
友「最近どう?」
幼「うーん、ぼちぼちかなあ、あでもどこかのバカが毎日来るせいで騒がしくて仕方ないかな」
男「え」
友「あー、学校でも幼幼ってうるさいもんそのバカ」
男「おい」
幼「ほんといい加減にしてほしいよね」
男「あの」
友「わかるわ」
男「泣くよ?」
友「嘘嘘、泣くなって兄弟」
男「俺を裏切る兄弟なんて知らねえよ」
幼「いじけないのこのバカ」
男「おう…、でもなんか、懐かしいな、こういうの」
友「んだなあ、3人がそろったのって半年ぶり位?」
幼「そうだね、友君が来てくれないから」
友「ごめんごめん、男との仲を邪魔したくないからさ」
幼「そういうんじゃないから…」
男「おお、わかってるな友よ。けど、遠慮せずに来いよ、幼もこう見えてめちゃくちゃうれしいはずだから」
幼「なっ…、でも友君も来ると楽しいね、やっぱり。昔を思い出すなあ」
男(昔…か。)
友「お前らは、変わんねえな」
男「そうか?俺めちゃくちゃイケメンになったと思うんだけど。」
幼「いやなってないから」
友「そういう夫婦漫才するとことかだよ」
幼「だから夫婦じゃ…」
男「さすが兄弟よくわかってるじゃないか」
幼「ねえ、ウノやろうよ」
男「お、幼から言い出すとは珍しいな。」
友「そうなのか?」
幼「いいでしょ、いつもはあんたと二人でつまらないんだから」
男「そう言いつつ俺に負けて悔しがってたような」
幼「いいから、始めるよ」
友「ウノとか久しぶりで楽しみだわ」
・
・
・
幼「友くん、申し訳ないんだけどこれ、受け取ってね」
ドロー4
友「…!、この時を待っていたぜ兄弟!」
男「まさか…」
友「ドロー4返し!」
男「うああああああああ!!!!!!!!!!!!!」
幼「ふふふ…私の読みは正しかったか…」
男(なに…?友がドロー4を持っていることを予測してそれを誘発させるために出したというのか…?)
幼「ほら、早く8枚引きなさい」
男「クッ…」
友「このローカルルールなかなかクソだよな」
男「クソ、あと一枚だったのに…」
・
・
・
友「んじゃあ、そろそろお暇するわ」
男「俺もそろそろかな、もう七時だしな」
幼「あ、友くん」
友「なんだ?」
幼「ちょっと二人で話したいことあるからさ、」
男「俺は先に帰った方がいいのか?」
幼「うん」
友「なんだ緊張するな」
男「じゃあ、先帰るな」
幼・友「じゃあね」
男(…)
友side
俺はずっと男が羨ましかった。
頭がいい。
家は幼のとはす向かい。
幼稚園も同じ。
親同士も仲がいい。
本人たちは言わずもがなだ。
そして一途ときた。
だから、小学生の俺は幼が男とケンカしていた時に幼を奪ってしまおうと考えたんだ。
おさな「あーもうおとこなんてしらない」
とも「おとことけんかしたの?」
おさな「うん、あんなやつもうしらない」
とも「なにをしたのおとこは」
おさな「うーん、あんまりいいたくないはなし」
とも「そっか」
おさな「きょうはふたりでかえろ?おとこなんかおいていっちゃえ」
とも「いいの?」
おさな「いいのー」
ただ、幼と2人でいられることが嬉しかった。
おさな「ねえ」
とも「なに」
おさな「おとこってさ、あたしのこと、きらいなのかな」
そんなはずはない、子供の目で見ても男と幼はもう約束された二人のようにみえた。無邪気な愛が確かにそこにあった。けれど、
とも「もしかしたら、そうなのかもしれない」
何を言っているんだろう
おさな「・・・そっかあ」
幼は、泣きそうな顔をしていた。
とも「でも」
やめろ
おさな「なに」
明らかに傷ついて無防備な彼女に
とも「ぼくは、おさなちゃんのこと、すきだよ」
すき、スキ、好き。その違いなど判らない。けれど、僕は、言ってしまった。
おさな「・・・」
とも「い、いや」
そのときの彼女の目はひどく澄んでいた。
おさな「そっか、ありがとう。」
とも「・・・」
おさな「けどね、けどね、あたしはね、どうしてもおとこじゃないとだめなんだ」
分かっていたさ。痛いくらいに。
おさな「おとこがばかみたいなことしたときにたすけてあげるのは、あたしだけだから」
とも「・・・つよいね」
おさな「そうかな、あたしはただおとこをまもってあげたいってだけだよ」
おさな「きょうみたいなことがあっても、そのきもちはかわらない」
もう、聞きたくなかった。
とも「そっか、うん、ありがとうね」
おさな「あたしこそ、ごめんね」
とも「あ、このことがおとこにはひみつね」
おさな「うん」
男には知られるわけにはいかなかった。
ただでさえ劣等感を感じていたのに、こんなこと知られたらもう男とはまともに話せない気がした。
幸い男にバレること無く季節は移ろい、僕らは中学生になった。
幼「ねえ」
友「どうした?」
幼「男のさ、志望校って00大じゃないでしょ」
友「いきなりだね」
幼「ごめんね、なんかダシにしたみたいで」
ああそうだ、俺は結局いつも二番手、ルイージ、ダシ。
友「いいよ、って男の志望校か?00大で合ってるぞ」
これは本当だ。
幼「じゃあ、だったらなんでこんなもの持ってるの?」
幼が手に取ったのは、最難関校向けの数学の参考書だった。
友「べつにおかしくはなくないか?あいつ、昔から数学得意だったし」
幼「でも…」
幼「あいつが部活辞めたのだって、」
友「わたしのせい、ってか?」
幼「うん…」
ああそうだよ、男はお前のために、お前のためだけに部活を辞めて、バカみたいに勉強して医学部目指してるんだよ。
友「なあ、幼」
幼「ん?」
友「男の愛は、重いか?」
幼「それは、」
友「俺はな、俺個人としてはな」
幼「…」
友「男にも、幼にも幸せになってほしい」
でないと、俺がもうやってられない。
あいつらが、幸せでいてくれさえすれば、俺の選択は、間違ってなかったんだと信じることが出来る。
幼「友くん」
友「なんだ」
幼「友くんは…優しいね」
友「んなわけあるか」
幼「でも、男を受け容れたら…受け入れちゃったら…男は…」
友「取り残される、か」
男side
帰ろうとしたとき、玄関口で幼の母親に呼び止められた。
男「どうしたんですか?」
幼母「幼のことで、話があるの」
いつもは気さくに俺に話しかけてガハハ、と豪快に笑う人が、いつになく神妙な顔をして僕を見ていた。
・
・
・
リビングに着くと、幼の父親もいた。その顔はその妻と同じように神妙に、微かにやつれたような顔をしていた。
幼父「…男くん」
男「話って、なんですか?」
幼の両親からされる話、そしてこの表情。いい知らせとは到底思えなかった。
幼父「あの子のことだが…」
幼の病気が発覚したのは、中学1年の秋だった。
その頃から、彼女の体の異変は俺の目で見てもわかるものだった。
激しい息切れ、歩き方の異常、体が言うことを聞いていないのは一目瞭然だった。
彼女は病院に行った。
心配だった俺は、その日に幼の家に行った。
でも、その日に幼は帰ってこなかった。
代わりに、幼の両親が幼の家の前で座り込んで冷え始めた秋風を凌いでいた俺を見つけて、
幼母「どうしたの、男くん」
と、疲れ切ったように、またやつれたように言った。
男「幼は、どうなったんですか」
病名とか症状とかは分からなかったが、分かったことがあった。
それが不治の病だ、ということだった。
そのとき、真っ先に、俺のせいだ、と思った。
おとこ「おまえなんて、びょうきになって、ずっとそとにでれなくなっちゃえばいいんだ」
きっかけは憶えていない。
きっとくだらない口論だったのだろう。
けれど、俺は言ってしまった。
これだ、と思った。
俺のせいで幼が治らない病気になった、と思った。
それに気づいてから、俺はどうしようもない自己嫌悪に陥った。
当たり前だ、この世で一番大切といってもいいものを自分で傷つけた。
傷つけた、なんてものじゃない。
殺したのだ。
俺が、幼を殺すのだ。
殺したのだ。
死んでも償いきれない、と思った。
それからの暫くの日々は、ひどいものだった。
酷い自責の念に駆られた俺は眠れなくなって、学校も休みがちになった。
目を閉じると、病院にいるはずの幼が、目の前に出てきて、
「お前のせいだ」
と言う。
そして目が覚める。
その繰り返し。
転機は、幼の退院だった。
治ったわけではない。
けれど幼の病気は比較的緩やかに進行するもので、その間は自宅で静養するのだそうだ。
その日、僕は親と一緒に退院を祝いに病院へ行った。
おめでとう、と言える状態ではない。
けれど、家で静養できる程度には落ち着いた、ということだろう。
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