ことり「違うの?」
海未「いえ……勿論好きですよ?」
ことり「幼なじみとして?」
海未「ええ」
ことり「うーん、ことりが言ってるのはそういう事じゃなくってね……」
海未「違います?」
ことり「ちょっと違うかも……」
海未「そうですか……難しいですね」
ことり「ねえねえ、海未ちゃんはことりのどんな所が好き?」
海未「いつも優しくニコニコとしている所です」
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ことり「そんなにニコニコしてるかなぁ?」
海未「していますよ?少なくとも、私が見ることりはいつも笑顔ですが……」
ことり「嘘っ!?」バッ
海未「ことり?」
ことり(あーもう……ことり、普通に接してるつもりだったのに顔に出ちゃってたんだぁ///)カアァ
ことり「う、ううん!なんでもないのよ、なんでも!うん、あははー……はぁ」
海未「どうしたんですかいきなり……」
ことり「あ、あのね海未ちゃん!」
海未「はい」
ことり「ことりだってね?そんなにいっつもニコニコ笑ってるわけじゃないんだよ?怒ったりもするでしょ?」
海未「まあ、流石に怒ったところを見たことがない訳ではありませんが」
ことり「でしょでしょ?海未ちゃんにだって怒るもんね!」
海未「私がことりに怒られたことなんてありましたっけ……?」
ことり「怒るよ?こらぁー!なにするのぉー!とかって」
海未「あぁ……それ、怒ってたんですね」
ことり「海未ちゃん……ことりだってホントに怒っちゃうよ?」
海未「す、すみません!出来ればいつもの優しいことりのままでお願いします」
ことり「ふふっ、ほらね!ことりだって怒ることあるんだからっ♪」ニコッ
海未「はぁ……一瞬本当に怒ったのかと……」
ことり「他には他には!」
海未「他?」
ことり「ことりの好きなところ!」
海未「何故そんなに好きな所ばかり聞きたがるのです……」
ことり「ことりのこと、嫌い?」
海未「いいえ、好きですよ」
ことり「そ、それともことりの駄目な所聞いた方がいい?」
海未「ご心配なく、そんな所ありませんよ」ニコッ
ことり「じゃあ、海未ちゃんさえよければ教えて欲しいなぁ」
海未「他にことりの……あっ。や、でも……やめておきましょうか」
ことり「え!?何でやめちゃうの!?」
海未「えーと、ですね……はは……」
ことり「?」
海未「まあ、その単純に……恥ずかしいと言いますか……///」
ことり「恥ずかしいの?」
海未「私の勝手な思い込みかも知れませんし……とてもではありませんけど……」
ことり「言ってよぉ!そんなに言われると気になって仕方ないもん!」
海未「……た、確かにここまできて言わないのは少し卑怯ですね。あの、笑わないでくださいね?」
ことり「うん、笑わないよっ」
海未「さっきの回答と少し似た所があるんですけど……」
ことり「ニコニコしてる所が可愛いって言うの?」
海未「それです。で、そのことりの笑顔何ですけど……私の思い違いでなければ、私に向けられる笑顔は他のものよりも可愛いのではないかと……思いましてー、ですね……」
ことり「……う、海未ちゃ///」カアァ
海未「……やはり私の思い違いです!忘れて下さい!」ペコリ
ことり「思い違いじゃないよ!」
海未「えっ?」
ことり「ひゃっ!?」
海未「ことり、今のは……」
ことり「もぉ、海未ちゃんのばかぁ……///」
海未「あぁ……すみません……///」
ことうみ「//////」
――――――
数分後
海未「そ、それであの……先程のは一体」
ことり「ことりは!」
海未「!」ビクッ
ことり「ことりは海未ちゃんの前では確かに特別な笑顔を見せているかもしれません!///」
海未「あ、はい」
ことり「それはなんでだと思いますか!?海未ちゃんお答え下さい!///」
海未「えっ!?私が答えるのですか!?」
ことり「ことりはもう今にも倒れそうなのっ///」
海未「ことりは、その……わ、私の事を好いてくれているのですよね?」
ことり「どれくらい?」
海未「どれくらい!?その、ほ、穂乃果よりもですか?」
ことり「もっと!」
海未「もっと!?み、μ'sよりも……とか?」
ことり「まだまだ!」
海未「まだ!?な、無いとは思いますけどことりのご両親よりも……」
ことり「まだ足りないよぉ!」
海未「えぇ……すみません、どれぐらいなのでしょう……」
ことり「もうっ……これぐらいだよっ!」ダキッ
海未「ちょっと!?こ、ことり!?」
ことり「ことりは海未ちゃんのことを……とっても!」ギュッ
海未「ひゃっ……///」
ことり「とってもとってもとっても!もう言葉じゃ言い表せないぐらいで……だからこうやって抱き締めるぐらいでしか、気持ちを伝えられないけど……」
海未「……」
ことり「伝わってるかな、ことりの気持ち……なんて言っても無理かぁ。ちょっといきなり過ぎるもんね」アハハ
海未「は、果たしてそうでしょうか?」
ことり「え?」
海未「ことり、少し離れて頂いても構いませんか?」
ことり「あ、うん。ごめんなさい……」パッ
海未「ありがとうございます。ことりに抱き着かれたままでは私もまともに会話が出来そうにありませんので」
ことり「海未ちゃんは凄く恥ずかしがり屋さんだもんね」クスッ
海未「ええ、その通りです」フフッ
ことり「でもね、ことりはそんな恥ずかしがり屋さんな海未ちゃんも――」
ピトッ
ことり「む」
海未「そこまでです。まずは私にお話させてください」
ことり「」コクコク
海未「私に気持ちが伝わらないかもしれない、ことりはそう言いました。……そんな訳ないでしょう」ハァ…
海未「まあ、最初は分かりませんでしたけど。本当に幼馴染みとしての話かと思っていましたので、そこについては謝罪させて下さい」
ことり「大丈夫、海未ちゃんって超が付くほどの鈍感さんでもあるもん」
海未「それは言わなくてもいいのでは?」
ことり「えへへ、ごめんね♪」
海未「……話を戻しますね。あれだけの行動を起こされて、何とも思わない程私も鈍感ではありません。何となくですが、察しは付きました」
ことり「むー、この場から逃げたくなってきちゃった」
海未「なりません。まだ居てください」
ことり「はぁい」
海未「正直言うと私だって一目散に逃げ出したいです。しかし、それではことりにあまりに失礼です」
ことり「海未ちゃんは優しいね、そういう所も……まあ言わないけど」エヘヘ
海未「ふふっ。ことり」
ことり「なあに?」
海未「私はことりの事が好きです。これは嘘偽りの無い事実です。です――」
ことり「ですが、この好きという気持ちがことりの言っているものと同じものなのかどうか、私にはまだ分かりません。でしょ?」
海未「全く……貴方という人は本当に」ハァ…
ことり「わかるの。海未ちゃんのことなら何でも、だって好きだもん」
海未「今さらりと言いましたね……」
ことり「我慢出来なくなっちゃった。許してね?」
海未「別にとやかく言うつもりはありませんよ」
ことり「今はね、ことりは海未ちゃんの後ろから海未ちゃんに向かって手を伸ばしてるだけだけど……いつか、そんな日が来るかなんてわかんないけど」スッ
ことり「いつか……そんなことりの手を取って、海未ちゃんの隣を歩かせてほしいな」ギュッ
海未「……いつになるかなんて、私にもわかりませんよ」ギュッ
ことり「それだけは最初からわかってますっ♪」
海未「ことり……はぁ、その間におばさんになっても知りませんからね?」
ことり「その時は海未ちゃんだっておばさんだよ?」
海未「……」
海未「あー、もう負けです!私の負けです!」
ことり「わっ、海未ちゃん怒っちゃった」
海未「先に言っておきます!ずっと待っていてください、いつか必ずお迎えに上がります!おばさん、例えお婆さんになったとしても!私の『好き』が『愛してる』になるまで……絶対に誰のことりにもならないで下さい!」
ことり「海未ちゃん大胆///……嬉しいなぁ、ことりはずっと待ってますっ」エヘヘ
海未「はぁ、はぁ……あ、ありがとうございます……」
ことり「でもいいの?海未ちゃんだってこれから先好きな人が――」
ドサッ
ことり「ふぇ?う、海未ちゃん!?」
海未「さ、先程の告白にて私の身体中の力を全て使い果たしました……後は頼みます、ことり……」
ことり「そ、そんなこと言われても~!」
海未「あ、すみません……意識を失う前に一つ……」
ことり「な、なに?」
海未「私、一度決めた事は曲げません。頑固者ですし、園田家の娘……ですからね……」ニコッ
ことり「海未ちゃん……///」キュン
海未「では今度こそ」バタッ
ことり「海未ちゃああああぁん!!!」
おわり
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