ガヴリール「いちゃいちゃできないタプリス」のつづき
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【ガヴリール宅】
タプリス「天真先輩!私たち結局いちゃいちゃできてません!」
ガヴリール「…………」
ガヴリール「えぇ? なんなの急に」
タプリス「質問ですっ」
ガヴリール「はい」
タプリス「天真先輩と私はどんな関係なんですか!?」
ガヴリール「お付き合いをしている関係です」
タプリス「もう一回!私と、天真先輩はっ?」
ガヴリール「恋人同士」
タプリス「…………!」
タプリス「わたしは、天真先輩の……?」
ガヴリール「恋人」
タプリス「…………っ」
タプリス「その言葉を聞くだけで幸せすぎて昇天しそうです……」パァァ
ガヴリール「タプリス、ほんとに翼と輪っか出てるぞ」
ガヴリール「お前最近、天界に帰省しすぎだよ」
タプリス「私たちもっといちゃいちゃするって約束したじゃないですか」
ガヴリール「そうだな」
タプリス「なのにあまり進展していません!」
ガヴリール「そうかな?」
タプリス「少なくとも天真先輩からはまだアプローチが少ないままです!」
ガヴリール「…………まあね」
タプリス「もっと恋人らしくいちゃいちゃしてくださいよ~!」ギュ-
ガヴリール「こら、まとわりつくな」
ガヴリール「恋人らしくって言われても何が恋人らしいのかわかんないよ」
タプリス「自分の気持ちをありのまま出していけばいいんですよ」
ガヴリール「それは、なんかさぁ、やっぱ恥ずかしいじゃん。色々と」
タプリス「もー、天真先輩はいっつも恥ずかしがって躊躇しちゃうんだから。それがダメなんですよ」
ガヴリール「なんでタプリスは恥ずかしくならないの?」
タプリス「お付き合いする前から先輩とのきゃっきゃウフフを沢山妄想してたので!」
ガヴリール「……お前は楽でいいな」
ガヴリール「そもそもさ、私どういう風にすればいいか思い浮かばないんだよね」
タプリス「いつも私がリードしてますもんね。後輩なのに」
ガヴリール「ぐ……」
タプリス「奥手な先輩も可愛いんですけどねー」ナデナデ
ガヴリール「」イラッ
タプリス「そうは言っても、やっぱりいちゃいちゃしたいので」
タプリス「こんなものを作ってみました」スッ
ガヴリール「なにこれ?」
ガヴリール「天真先輩とやりたいことリスト?」
タプリス「はい!私が先輩とやりたい事を思いつくたびにメモしておいたんです」
タプリス「どんな事をすればいいかわからない先輩も、これがあればいちゃいちゃできるでしょ?」
ガヴリール「……タプリス暇なの?」
タプリス「暇という言葉で片付けないでください! それなりに一生懸命なんですよ!」
タプリス「私、先輩といっぱいいっぱい想い出を作りたいんです。こうやって一つ一つ先輩のことを想いながら書き出していくと暖かい気持ちが溢れてきて……」
ガヴリール「あ、そと雨降ってるぞタプリス。アマガエルでも探しに行くか」
タプリス「話を逸らそうとしないでください!」
ガヴリール「ふーん……やりたいことリストねぇ」ペラ
ガヴリール「うわ、めっちゃ書いてるじゃん。これ全部やるの?」
タプリス「希望としては全部やりたいですけど、それはおいおいできればいいです」
タプリス「なので、ひとまずは私がピックアップした内容でいちゃいちゃしちゃいましょう!」
ガヴリール「うーん」ペラ ペラ
タプリス(よし、ここで少しずつ天真先輩にいちゃいちゃに慣れてもらいます!)
タプリス(ゆっくり段階を踏めば先輩も恥ずかしがらないはず)
タプリス(白羽先輩から授かったこの作戦!絶対成功させてみせます!)
ガヴリール「うわー、ウェディングドレス姿でバージンロードを歩くとか、ちょっとキモいな……」
タプリス「え、えぇ……!? それは将来一緒にやってくれますよね!?」
タプリス「じゃあ、まずは手を繋ぐところからですね」
ガヴリール「手なんていつも繋いでるじゃん。なんでいまさら」ギュ
タプリス「違います。普通の握り方じゃなくて」スッ
タプリス「恋人繋ぎです!」ギュッ
ガヴリール「……!」
タプリス「えへへへ。心なしか天真先輩が近く感じますねっ」
ガヴリール「か、変わんないだろいつもと……」
タプリス「先輩の手、小さくてほんとに可愛い」ニギニギ
ガヴリール「……タプリスの手も可愛いよ。それに柔らかくて気持ちいい」ギュ
タプリス「あうぅぅ……」プシュ-
タプリス「え、えへへへへ。意外と恥ずかしいですね、これ」
ガヴリール「思ったよりもな」
タプリス「でも天真先輩とできて、すごく嬉しいです」
ガヴリール「ん」
タプリス「どうですか? 初めての恋人繋ぎはっ」
ガヴリール「え? 私これヴィーネとやったことあるけど」
タプリス「月乃瀬先輩に先を越された!?」ガ-ン
タプリス「私が、私が初めてだと思ったのに……」ズ-ン
ガヴリール「うわ……すごい落ち込みよう……」
ガヴリール「なんかごめん。あんまり気を落とさないでよ……」
タプリス「じゃ、じゃあ次は抱っこですっ!抱っこしましょう!」
ガヴリール「抱っこ?それもいつもやってるじゃん。珍しくもないだろ?」
タプリス「私からは、ですね」
ガヴリール「まさか」
タプリス「先輩から来てくださいっ」
ガヴリール「…………えぇ?」
タプリス「ほらほら」
ガヴリール「いまいい」プイ
タプリス「よくないです。今やるんです」
ガヴリール「そんな気分じゃない」プイ
タプリス「もぉー!」
タプリス「私、知ってるんですよ」
ガヴリール「なにを」
タプリス「私が何かやってる時、先輩が抱きつきたそうにしている事をです!」
タプリス『次の条件の二次関数を求めよ?? うぅ、数学の宿題は難しいです……』
ガヴリール『…………』ジ-
タプリス『あとは盛り付けてっと。よし、今日のお料理も美味しくできました!』
ガヴリール『…………』ソワソワ
タプリス『わぁー!パンダの赤ちゃんが産まれたんですって!可愛いですねせんぱいっ』
ガヴリール『タプ……』
タプリス『? どうしたんですか?』
ガヴリール『べつに』プイ
ガヴリール「そんなことしてないっ」カァァ
タプリス「してます!私の天真先輩センサーがいま先輩は嘘をついていると言っています!」
タプリス「私たち約束しましたよね!」
タプリス「はい!なんて言ったか口に出してください!」
ガヴリール「天真=ガヴリール=ホワイトはもう少し素直になります……」
タプリス「その通りです」
タプリス「先輩と交わしたこの約束だけは忘れませんからね」
ガヴリール「そういうタプリスこそ約束覚えてんの?」
タプリス「千咲=タプリス=シュガーベルは先輩が恥ずかしがって意地を張っても優しく受け止める」
タプリス「ですよね!」
ガヴリール「ちっ」
タプリス「なんで舌打ちするんですか!」
タプリス「なので、ほら、優しく受け止めますから。ね?」スッ
ガヴリール「ぐううう~……!」
タプリス「せんぱい」
ガヴリール「わかったよ……」
ガヴリール「ん……」ギュウ
タプリス「えへへへへ、先輩かわいい」ナデナデ
ガヴリール「……ふん」
タプリス「気持ち良さそうな顔しちゃって、本当はとっても嬉しいんですよね?」ナデナデ
ガヴリール「お前だって締まりのない顔になってるぞ」
タプリス「でへへへへへ」
タプリス「抱きしめてナデナデなんてまさに恋人の特権ですねっ」
ガヴリール「いやラフィとか普通にやってくるけど」
タプリス「白羽先輩にも先を越されてる!?」
タプリス「ぐぬぬぬぬ!それなら」
タプリス「つぎ!ポッキーゲームです!」スッ
ガヴリール「これもサターニャとふざけてやったことあるわ」
タプリス「胡桃沢先輩と!?」
タプリス「もぉー!天真先輩誰かしらとやったことあるの多すぎます!!」
ガヴリール「意外とあるもんだな」
タプリス「とりあえず私ともやってください! ポリポリポリ、むちゅー!」チュ
ガヴリール「んむぐっ」
ガヴリール「強引すぎだろ!」
タプリス「私もう、自信なくしてきました……」ズ-ン
ガヴリール「あー……」
タプリス「あうあうあう……」
タプリス「どれも私が最初だと思ったのに……」メソメソ
ガヴリール「…………」
ガヴリール「あの、さ」
ガヴリール「他のことは知らないけどさ……」
ガヴリール「私が、初めてキスした相手は紛れもなくタプリスなんだよ……」
タプリス「!」
ガヴリール「……私にとって、特別な存在なのはタプリスだけだから」
ガヴリール「そんなに落ち込まないで欲しい、かな」
タプリス「天真先輩……!」ギュウウウウウウウ
ガヴリール「いだだだだ、背骨折れる!」
タプリス「それならっ」
タプリス「つつつつぎはちゅーで!!!!」フシュ-!
ガヴリール「鼻息荒いよタプリス……」
ガヴリール「んっ」
タプリス「んーっ」
ちゅっ
ガヴリール「んぅ……」
タプリス「んはぁー……天真先輩とのキスは幸せいっぱいになっちゃいますねー……」トロ-ン
ガヴリール「うん……まあ、私も……」カァァ
ガヴリール「ここまでで結構いちゃいちゃできたんじゃない?」
タプリス「そうですね。私もだいぶ満足しましたっ」
タプリス「あ……雨まだ上がってないですね」
タプリス「先輩、あともうちょっとだけ付き合って貰っていいですか?」
ガヴリール「ん、いいよ」
タプリス「では次、相合傘です!」
ガヴリール「えぇぇ?この雨の中わざわざ外にでんの? 寒いじゃん!」
タプリス「どちらにせよ買い物は行かなきゃ今晩食べるものないですよ?」
ガヴリール「早くドローン宅配始まらないかな……」
タプリス「行きましょう? 天真先輩!」
ガヴリール「しかたないな」
タプリス「よいしょっと」バサッ
ガヴリール「おー、よくこんな大きい傘持ってたな」
タプリス「先輩と相合傘するために買っておいたんです!」
ガヴリール「仕送りはもっと大切に使えよ」
タプリス「私にとっては大切なことなんですっ」
ガヴリール「私の課金するお小遣いをもっと増やしてくれたりとかさ……まあいいけど」
タプリス「では行きましょうか」ニコニコ
ガヴリール「雨だと髪の毛はねてウザいな……濡れると気持ち悪いし」
ガヴリール「タプリス、もっとこっちに寄れよ。濡れちゃうぞ」
タプリス「はい」ニコニコ
ガヴリール「……なんかやたら嬉しそうだけど」
タプリス「わたし、雨って嫌いじゃないんです」ニコニコ
ガヴリール「なんで? この前だって酷い目にあってるのに」
タプリス「天真先輩が優しくしてくれるから」
ガヴリール「ん……」
タプリス「私にとって、雨は特別ですから」
タプリス「だから、大好きな人と相合傘ができて、とても嬉しいんですっ」
ガヴリール「…………」
ガヴリール「……相合傘なんて、だいぶ前にもやってるだろ」
タプリス「……!」
タプリス「覚えててくれたんですか?」
ガヴリール「まあね……」
タプリス「でも先輩、前とは違いますよ」
ガヴリール「?」
タプリス「だって、駄天真先輩とは初めてですもん!」
ガヴリール「おいこら駄天真っていうな!」
タプリス「ねぇ先輩、このままお付き合いして、その先、私と添い遂げてくれますか?」
ガヴリール「……天界からお許しが出たらな」
タプリス「ほ、本当ですかっ? 今すぐ申請出してきます!!」
ガヴリール「いや早いよ。せめて修行期間終わってからにしようよ」
タプリス「じゃあ約束してください。ゆびきりげんまんです!」
ガヴリール「それもやりたい事リストの中の一つ?」
タプリス「もちろんです」
ガヴリール「……いいよ」スッ
タプリス「ゆびきりげんまん嘘ついたらはり千本のーますっ」
タプリス「ゆびきった!」
タプリス「えへへへ。先輩をお嫁に貰っちゃいました」///
ガヴリール「タプリスが貰う側なのか……」///
タプリス「先輩、顔まっかですよっ」
ガヴリール「お前もまっかなくせに」
タプリス「えへへへへへへへへ」ニヤニヤ
タプリス「さすがに、結婚の約束をゆびきりげんまんした事はないですよね?」ニコニコ
ガヴリール「ごめん、昔ハニエルとのおままごとでやったわ」
タプリス「天真先輩の浮気者ぉーーー!!」
完
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