モバP「ミツフジ」 (33)
アイドルマスターシンデレラガールズのssになります。
一応アイドル一人につきプロデューサーが一人ついてる設定です。
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CGプロ・事務所
藤原肇「これで……よしっと」
藤居朋「あれ、肇ちゃんだ」
肇「朋さん! おはようございます」
朋「おはよー肇ちゃん! こんな朝早くにどうしたの?」
肇「少し、この子のお世話をしに」
朋「この子ってこのお花のこと?」
肇「はい!」
朋「これってアレよね、キキョウよね?」
肇「ふふっ。正解です」
朋「ちなみにキキョウは風水で言うと仕事運がアップなのよ!」
肇「それならこの事務所にぴったりですね」
朋「でしょ! 特に南側がいいらしいわ」
肇「はい、ではそこに……」
朋「それにしてもキレイに咲いているわね」
肇「はい、凛ちゃんのお店で買ってきたんですけど綺麗に色づいてよかったです」
朋「そうなんだ。まさか肇ちゃんにお花の趣味があったなんてね」
肇「最初はプロデューサーさんが欲しがっていたんですけれどね」
朋「へぇ~なんか素敵ね。そういうの」
肇「素敵、ですか……?」
朋「だってこの花瓶は肇ちゃんが作ったやつでしょ?」
肇「……!? 分かるんですか?」
朋「ふっふっふ。フォーチュンパワーのおかげね!」
肇「……??」
ガチャ
藤本里奈「ちょりーっす☆」
朋「ちょりーっす!」
里奈「お! 朋ちんだ!」
朋「里奈ぽよ!」
里奈「ハイターッチ」
朋里奈「へーい☆!」パチン!
朋「……決まったわ」
肇「あの……え、っと」
里奈「お! 肇ちゃんもちょりーっす☆」
肇「あ、おはようございます」
朋「里奈ぽよがこっちに来るなんて珍しいわね」
里奈「それがさープロデューサーは仕事でずぅーっと机から動かないしさ~」
里奈「だから、かまちょーって。ね?」
肇「なるほど」
朋「あたし達も今日はオフだし、ちょうどよかったわね」
里奈「ありがとちゃーん☆ まぢ運命って感じぽよ~」
朋「運命!?」
里奈「運命!!」
朋里奈「いぇい☆」ピシバシグッグ
朋「それで、何するの?」
里奈「もちろんノープランっしょ!」
肇「ひとまずお茶にでもしますか?」
朋「お、じゃああたしお菓子持ってくるね!」
里奈「肇ちゃん手伝うぽよ~」
肇「ありがとうございます」
肇「ここが給湯室になります」
里奈「へぇ~ウチんとこより広いじゃん」
肇「あれ、そうでしたっけ?」
里奈「あ、Cuはキッチンと別にあるからそのせいかも」
肇「ですよね」
里奈「肇ちゃんってウチんとこ来たことあった系?」
肇「以前、周子さんと和菓子を作りに少々お邪魔しまして……」
里奈「そうだったんだ!」
「Cu湯室なんて……ふふっ」
里奈「……!?」バッ
肇「どうしました?」
里奈「ううん。なんでもない感じ」
肇「そうでしたか、今湯呑をだしますね」
里奈「お、これはこれはまさかの!?」
肇「はい! 備前焼になります」
里奈「まじ!? ヤバ気って感じ!」
肇「や、やば……?」
里奈「これも肇ちゃんが作ったやつ?」
肇「え、っと……はい!」
里奈「やばーい☆」
肇「やばっ……!?」
里奈「こんなん作れるとか凄すぎるっしょ!」
肇「あ、はは。ありがとうございます」
里奈「アタシもなにかを作るのは好きだけど、こんなカワイイのは作れな気っていうか~」
肇「里奈さん」
里奈「ぽよ?」
肇「もしかして陶芸に興味がおありで?」
里奈「あははー。でも難しそうって感じするし……」
肇「里奈さん」キラン
里奈「肇ちゃん?」
ガシッ
肇「大丈夫ですよ! 私が手取り足取り教えますから!」
里奈「ちょ、肇ちゃんの目がキラキラになってる系!?」
朋「おかえりー!」
肇「お待たせしてすみません」
里奈「おとなしい顔して肇ちゃんまぢPaみたいな」
朋「なにがあったのよ……」
肇「朋さんも陶芸始めてみませんか?」
朋「うーん。難しいわね」
肇「そうでしたか」
朋「ま、ほら。ひとまずお茶にしましょ?」
肇「はい!」
ズズズ
朋「お茶がうまい」
里奈「あーなんか、落ち着くって感じするぽよ」
肇「やはりこの器はお茶に限りますね」
朋「ほら、おやつもたくさんあるからおあがりよ」
里奈「お! この八つ橋はまさか!?」
朋「周子ちゃんのとこのやつよ!」
里奈「やっぱりー!」
肇「いつもお世話になっています」
里奈「いいなー! うらやましすー!」
朋「そっちは無いの? そういうの」
里奈「ウチんとこはアレ。かな子ちゃんが作ってくれたりとか」
肇「法子ちゃんも居ますし」
朋「ふむ……」
肇「朋さん……?」
朋「雪菜ちゃんに言っていつかそっちにお邪魔しよっかなーなんて」
里奈「お! いいんじゃね! 来ちゃいなよ」
朋「やったー!」
肇「ふふっ。もう朋さんったら」
里奈「肇ちゃんも一緒にカムカム☆」
肇「え、私ですか?」
朋「そうよ! 肇ちゃんも一緒に行きましょうよ!」
肇「でもそんな急にお邪魔してしまって」
里奈「アタシだって急にこっちにお邪魔しちった訳だし」
肇「それでしたら……」
朋「夢が膨らむわね」ジュルリ
肇「朋さん……」
朋「ふ~ごちそうさま!」
里奈「ごっそちゃーん!」
肇「食器を片付けてきますね」
朋「ふぅ……」
里奈「朋ちん、おつぽよ?」
朋「ちょっとね」
里奈「うんうん、リナリナに話してみ?」
朋「ありがとう。えっとね、今日のラッキーカラーが青なんだけど身に着けるの忘れちゃってて……」
里奈「ラッキーカラー?」
朋「あ、別に気にしないで、大丈夫だから」
里奈「じゃあそれならそれなら☆」
肇「戻りました」
朋「肇ちゃん! 見て見て~!」
肇「爪、ですか?」
朋「里奈ぽよにネイル塗ってもらったの」
里奈「朋ちんの今日のラッキーカラーだよーん♪」
肇「なるほど……透き通るような綺麗な青をしていますね」
里奈「これで朋ちんの運もじょーしょーっしょ?」
朋「うん! ありがとうね!」
里奈「これぐらいならパパッとできちゃうし☆」
朋「流石里奈ぽよ……これぞ女子力、女子力よ……」
肇「なるほど、これが女子力」ゴクリ
里奈「肇ちゃんのも塗ってあげよっか?」
肇「え? 私ですか?」
朋「いいじゃない! やってもらいましょ?」
肇「それでは、お願いします」ッス
里奈「お! 肇ちゃんめっちゃ綺麗な手してるじゃん!」
肇「手は商売道具でしたので……」
里奈「アタシだって手は大事だったぽよ~!」
朋「そう思うと二人ともつくる系よね?」
里奈「まぁでもアタシは砂利運びとかそんなんばっかだった系だけどね~」
肇「私もよく土運びをされていました」
朋「へぇ~肇ちゃんも?」
肇「ええ、基本は大切ですから」
里奈「うんうん、アタシもとーりょーからよく言われたっし」
朋「みんな凄いのね」
里奈「いやいやアタシなんかよりも凄い人いっぱいいるっしょ」
朋「……? そう? 里奈ぽよだっ……「はいはーい完☆成」
里奈「さぁーっと塗って出来上がり! どう? 激カワっしょ?」
肇「これは……!」
朋「どれどれ……ってかわいいじゃない!」
里奈「朋ちんみたく青系にしようとしたけど、肇ちゃんはピンクの方が似合うかなーって」
朋「赤いラインが、なんかこう……いいわね!!」
肇「素敵な色合いです……まるで火襷のように……」ウットリ
朋(やっぱり備前焼で例えるのね……)
里奈「喜んでくれてなによりぽよ~」
朋「じゃあ今度はあたしから、里奈ぽよ! 手の平見せて?」
里奈「ぽよ?」
朋「手相占い! どの運勢が知りたい?」
里奈「あざっーす! えっとね、えっとねぇ……」
肇「……?」
里奈「れん……じゃなくてそこはお仕事運っしょ!」
朋「ふむ……そしたらこの線かな?」ツツー
里奈「ちょっ、朋ちんくすぐたいって」
朋「がまんがまん」
里奈「えぇー」
朋「ほら、ここが世渡り上手線って言ってね」
里奈「フムフム」
朋「後は、そうね。いつもお世話になってる人に恩返しすると吉だって」
里奈「恩返し??」
朋「居るんじゃない? 身近な人で」
里奈「いやーでも恩返しなんてアタシっぽくないし」
肇「ふふっ。それなら私の出番ですね!」
里奈「肇ちゃん?」
肇「里奈さん、そのまま手を」
里奈「……?」スッ
肇「こうやって、両手で握って……手のひらを……押す!」ニギ
里奈「……ぽよ!」
朋「こ、これは……!?」
肇「はい、これが藤原流ハンドマッサージ術です」グッグッ
里奈「と、とろける~」
肇「ふふっ」グッグッ
里奈「肇ちゃん力加減うますぎっしょ」
肇「なんていったって祖父のお墨付きですから!」グッグッ
里奈「この癖になる感じ。やば気……!」
肇「ふぅ……いかがでしたか?」
里奈「めっちゃ気持ち良かったぽよ~」
肇「ふふっ。喜んで頂けたならなによりです」
里奈「ありがとちゃーん」
朋「これが肇ちゃんの孫力……!」ゴクリ
肇「今日はこれをなんと……」
里奈「なんと……??」
肇「伝授したいと思っています」
里奈「マジで!?」
肇「ええ、これで里奈さんも一矢報いることができます」
朋「なんか意味違くない??」
~ぽよぽよ~
肇「よくここまで耐えてこれましたね」
里奈「アタシだってやるときはやるし!」
肇「里奈さん、最後の忠告です」
里奈「押忍!」
肇「いいですか? 藤原流マッサージ術は多用すると……」
里奈「……ゴクリ」
肇「ありがたみが薄れてしまいます」
肇「なので、ここぞという時にやりましょう」
里奈「し、師匠ー!!」
朋「あ、終わった?」
肇「ええ、お待たせして申し訳ありません」
朋「いいのいいの」
里奈「なに読んでるのー?」
朋「月刊モノリス。ユッコちゃんに借りたのよ」
里奈「面白いのー?」
朋「う、う~ん」
肇「なんだか難しそうですね」
朋「でもこれであたしもサイキックが目覚めたら最強じゃない?」
里奈「サイキックフォーチュン!?」
朋「サイキックフォーチュン!!」
肇「え、えぇ……?」
朋「でも実際サイキックが使えたら便利よね~」
里奈「いいっすね~! こう、バリヤー! みたいな」
朋「バリヤー?」
里奈「地元で食べ物持ちながら歩いてっとね……」
朋「あ、もしかしてトビとか?」
里奈「そーそー! バビュンってきてね! もしかして朋ちんも?」
朋「うん、あたしもしょっちゅう食べ物盗られてるのよ!」
肇「そんなに、ですか……?」
朋「気づかないうちにね」
里奈「後ろからがばっと」
朋「ほんっと危ないから肇ちゃんも気を付けなね」
肇「はい、気を付けます……!」
朋「そっか、里奈ぽよ湘南かぁ~」
里奈「風はちょっちベタつくけど海はいいっすよ~」
肇「海ですか、海といえばカキオコですね!」
朋「???」
里奈「???」
肇「……あれ?」
里奈「肇ちゃん、おこなの?」
朋「確かに、肇ちゃんは川釣り派っぽいものね……!」
肇「え、いえ……そうではなく……!」
朋「カキのお好み焼きね~」
肇「すみません、海辺であればどこでもあるものだと……」
里奈「こっちだとシラスが有名ぽよ~」
朋「どっちもおいしそうね!」ジュルリ
肇「え、と朋さんの方は……」
朋「琵琶湖」
里奈「琵琶湖?」
朋「琵琶湖」
肇「琵琶湖……」
朋「いいところよ」
肇「は、はい……」
朋「そういえばなんだけれど」
肇「はい」
朋「次のステージ衣装って見た?」
肇「いえ……まだですね」
里奈「あ、アタシ知ってるよ~」
朋「ほんと!?」
里奈「ちょっち待っててスマホに画像あるから」
肇(流石里奈さん、操作が速い……!)
里奈「これこれ~!」
朋「え、良いじゃないこれ!」
肇「ダイヤに五線譜……今回も意匠を凝らしていますね」
里奈「それって衣装だけにってこと?」
肇「あ、違っ……そういう訳では……!」
朋「なるほどね~肇ちゃんはそういう路線なのね」
肇「ち、違いますから!」
朋「ごめんごめん」
肇「それにしてもこの藤色は落ち着いていて素敵ですね」
朋「藤色……つまりあたしに似合う色ね!」
里奈「それってどういう……あ!」
朋「そ、あたしの苗字、『藤』居だし」
肇「それなら私は『藤』原ですよ?」
里奈「なら、リナリナも『藤』本だし~?」
朋「なっ……!! 今気が付いたわ」
肇「すごい偶然ですね」
里奈「じゃあこの衣装はアタシ達に似合う色でおっけー?」
朋「オッケーね、そうしましょ!」
里奈「衣装が届いたら三人で写メろう写メろう!」
肇「ふふっ、楽しみですね」
ーーーーー
ーーー
ーー
ー
肇「ということがありまして」
肇P「ほぅ」
肇P(藤本かぁ……)
肇P「肇はギャル語とかしないの?」
肇「……え?」
肇P「……」
肇「……」
肇「……ちょ」
肇「ちょりーっす☆」
肇P「おぉー!」
肇「えっと……その、忘れてください……」
里奈「おつかれちゃーん!」
里奈P「お疲れ。どこほっつき歩いてたんだ」
里奈「クールの部署行ってたぽよ~」
里奈P「へえ、珍しいな」
里奈「あ、そうだ! プロデューサー、手だしてちょ?」
里奈P「ん? ほい」
里奈「……ん。ぎゅ」
里奈P「なんか面白いもんでもあるか?」
里奈「ニギニギ」
里奈P「えっと」
里奈「最近、お疲れっぽいから……ね?」
里奈P「……」
里奈「ってアタシ顔真っ赤だし! アハハ」
里奈P「……里奈」
里奈「アハハ……」
里奈P「……ありがとう」
里奈「……もう、ずるいよ」
里奈P「どっちがだ」
モバP「ミツフジ」おわり。
おまけ
朋「ってことがあってね!」
朋P「へぇ、珍しいこともあるんだな」
朋「うふふ」
朋P「ほら、リンゴ剥けたぞ」
朋「ありがと、ていうかなんでリンゴ?」
朋P「Cuの部署からお土産だってさ、青森だからおいしい筈だぞ」シャクシャク
朋「へぇ~、今度なにかお礼をしなくちゃだね」シャクシャク
おわり。
やっぱり藤色なんだぜ。
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こちらもよろしくです。
藤原肇「手を伸ばせばそこにあって」
藤原肇「手を伸ばせばそこにあって」 - SSまとめ速報
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