士「ここがエグゼイドの世界か…」 (145)

エグゼイド×ディケイドのクロスです
 
※エグゼイド側はリ・イマジライダー(本人ではない)
 オリジナル設定&ディケイド特有の設定破壊あり

 ディケイド側はいつものパーティです(士、夏海、ユウスケ)

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1505030461


???「はぁ…はぁ…」

聴こえる。助けを呼んでいる人の叫びが。

???「はぁ…ああ…!」

また、聴こえる。助けられなかった人たちの叫びが。恨み、憎しみ、そして悲しみの嘆きが。

???「やめろ…やめろ…!」

その声は止まらない。どれだけやめろと願っても。どれだけ心が苦しんでも。

???「やめろぉぉぉぉぉ!」ガバッ

???「…夢…」

その男は目覚め、悪夢は終わった。
そして悪夢のような日々が、また始まるのだった…。



 光写真館

 バァン!

栄次朗「士君!大変だ!またあの背景の絵が!」

夏海「これは…」フラフラ

士「…どうやら、また別の世界に来てしまったようだな…」

ユウスケ「今度の衣装は…医者か?」

夏海「士君には…あんまり似合わな…ゴホッ!ゴホッ!」

ユウスケ「夏海ちゃん!大丈夫か?」サッ

夏海「はい…」

士「風邪でもひいたんだろ。…仕方がない、今回はゆっくり寝てろ夏みかん!行くぞユウスケ」スタスタ

ユウスケ「あっ…おい!待てよ士!ちょっとは心配…あーもう!」ダッ

ユウスケ「おい士!あれは酷いんじゃないのか?」ガッ

士「放せ!」バッ

士「…あそこにいても、俺たちにやれることは少ない。だったら薬の一つでも見つけたほうが、あいつのためだろ」テクテク

ユウスケ(お前…そこまで考えて…)

ユウスケ「…よし!じゃ、二人で見つけようぜ!」ポン

士「もちろん二手に分かれるぞ、時間の無駄だ。じゃ、またあとでな」

ユウスケ「えっ…また置いてきぼりかよ~」ドヨーン



???「あいつ…」

ユウスケ「薬局か…やっぱり薬といえばここだな!…それにしても明かりもついてないけど、店閉めてるのか?こんな昼間に?」

ユウスケ(人通りも少ない…ってか今まで人の姿すら見てないんだけど)

 ドンドンドン!

ユウスケ「すみませーん!誰かいませんかー?」

 シーン

ユウスケ「おっかしいなぁ~…」ボリボリ

爺「おいあんた…もしかしてここに何か用かな?」

ユウスケ「あっはい!そうなんですけど…なんか留守みたいで…」

爺「…あんた、どっからきたの?」

ユウスケ「それは…えーと…」

爺「ま、いいや。とりあえず上がっていきな!ひさしぶりの客だ!」

ユウスケ「いや~…俺忙しいんですけど」

爺「」ギロッ

ユウスケ「あーははは!喜んで!」

爺「うむ」ニコッ

士「一通り周りを探したが…」

士「まったく気持ち悪いところだな!人っ子一人いやしねえ」ハァ

そうため息をついた瞬間、突然の爆発が士を襲った

???「やったか…?」

士「くっ…ああっくそ!せっかくの白衣が焦げちまってやがる!」

士「どうやら、ま~た変な世界に飛ばされちまったみたいだな!」

???「…今日の獲物は貴様か!」

士「ああ?…なんだお前は」

アランブラ「我が名はアランブラ!最強の魔法使いだ!」

士「やっぱり怪人もいるのか…やれやれ、困ったもんだな」

アランブラ「さて、我が魔法の餌食にしてやろう!」

士「しょうがない…やるか。変身!」シュッ

カメンライド!ディケイド!

ディケイド「いくぞ!」

 居間

爺「いいか?この世界には、バグスターというウイルスの化け物がいるんだ」ボリボリ

ユウスケ「バグスター…」ズズー

爺「バグスターは人間に感染し、ゲーム病という病気を引き起こす。一度感染するとストレスによって発症、そして最後には身体を乗っ取られて、自分は消滅してしまう…らしい」

ユウスケ「そんな…でも、ウイルスなら薬でどうにかできるんじゃないんですか!?」

爺「そう…昔はいたんだよ。バグスターを消滅させるために戦っていた戦士がな」

ユウスケ「…昔…?今はどうしてるんです?」

爺「…話せば長くなるが…ちょっと待っとれ」ガサガサ

爺「ほれ」スッ

ユウスケ「これは…薬ですか!?いいんですか?」

爺「急いでるんだろ?さっさと行きな!…お前さん、名前は?」

ユウスケ「小野寺ユウスケです。…あなたは?」

恭太郎「…小星、恭太郎だ。またこい、歓迎してやる」

ユウスケ「はい!ありがとうございました!」ペコッ

ユウスケ(夏海ちゃん…待ってろよ…!)

恭太郎「…行ったか」

『バグスターなんか、僕が全員倒して見せますよ!』ニコッ

恭太郎「エム…お前は今、何してるんだ?」

アランブラ「くらえ!シビレール!」ビリビリ

ディケイド「くっ…うっとうしい!」ブンブン

アランブラ「我が魔法にひれ伏せぇ!モエール!」

ディケイド「ふん…魔法使いには魔法使いか!」

 カメンライド!ウィザード!

アランブラ「姿が変わった…」

 アタックライド!コピー!

アランブラ「姿が…増え…」

ディケイド「まだまだいくぜ!」

 アタックライド!エキサイト!

アランブラ「今度はムキムキに…こうなれば最後の魔法を…」

ディケイド「てやぁぁぁ!」バゴーン!

アランブラ「ぐわぁぁぁぁ!」ピュゥゥゥゥン

 キラン☆

ディケイド「やったか…」テテテテーンテーン

 GAME CLEAR!

ディケイド「あん?ゲームだ?なんだこりゃ」



???「そんな…アランブラを倒すなんて…しかもゲームクリアだって?どういうことだ…」

 光写真館

ユウスケ「…どう?夏海ちゃん」

夏海「…もう大丈夫です。ユウスケ、ありがとうございます」

ユウスケ「うん、後はゆっくり休んでね」ニコッ

夏海「はい…」ゴロン

栄次郎「あれ?士くんは?」

ユウスケ「しょうがないなぁ…俺探してきますよ」

栄次郎「気を付けてね」

ユウスケ「はい!」ガチャ

ユウスケ「俺はもう終わったってのに、あいつなにしてんだよ…まさか、夏海ちゃんそっちのけで、またなにかしてるんじゃ…いや、ないか」

ユウスケ「…そうだ、恭太郎さんの所にも行かないと。ちゃんと治りましたって」

ユウスケ「…ゲーム病か。この世界も大変みたいだな」

ディケイド「やれやれ…」シュン

士「なんだかよく分からんが、とんだ災難だったな…」

???「…おいあんた!」

士「また誰か用か?まったく、人気者は辛いぜ」

???「ふざけんな!あんた、どうやってあいつを…いや、それ以前にあんたも仮面ライダーなのか!?あいつらの手先には見えないが…」

士「それより…誰なんだお前は!まず自己紹介からしてもらおうか」

キリヤ「俺は…キリヤだ。今はあんたと戦うつもりはない。あんたが何者かによるがな」

士「俺は門矢士だ。一応今は医者…ってことになってる。ちなみに本業はカメラマンだ」

キリヤ「はあ!?医者!?そんな馬鹿な…そういえばよく見れば白衣のようなものを着て…」

士「…何を焦ってる?心配するな、俺もお前らと関わるつもりはない。さっきの怪人も、俺が変身したことも覚えておかなくていい」

キリヤ「もうがっつり関わってんだよあんたは!…まずい…やつらがくるぞ…!」

士「やつら…?誰だそいつらは」

キリヤ「くそっ、俺はもう逃げる!あばよ!生きてればまた話そうぜ!」

士「何だと?…おい待て!」

士「誰が来るってんだ…ま、誰だろうと俺には…!?」

士が気づいた時には、今まで人すら見かけなかった街に、数十、いや数百人もの怪物たちが現れていた。

士(なんだこの数は…!)

???「まだここに医者が存在していたとはな…」

士「…誰だお前らは?」

???「これから貴様は、我々のボスの所へ招待されることになった。光栄に思うがいい」

士「…断る、と言えばどうなる?」

???「当然、ここで死んでもらうことになる」カチャ

士「…やれやれ、とんだお使いになっちまったな」

士「いいだろう、そっちの命令に従ってやるよ」

士(夏みかん…ユウスケ…無事でいてくれ…)

ユウスケ「はあ…士見つからないなぁ…先に恭太郎さんの所に行くか」

ユウスケ「えっと…確かこっちを右に…あった!ここを左に行けば…ん?」

ユウスケ(恭太郎さん…誰かと話してる?相手は…よく分かんないけど)カクレ

黒服「じゃあまた来ますね、小星恭太郎さん?」ニヤニヤ

恭太郎「うるさい…とっとと帰れ!」

黒服「まったく…素直に手術を受ければ、こんなことをせずに済むというのに」

ユウスケ(手術だって!?)

恭太郎「私は…お前らの思い通りにはならん!」

黒服「頑固だねぇ…その身体、いったいいつまで持つか…楽しみだ。ではごきげんよう」

恭太郎「…」

ユウスケ「…恭太郎さん」

恭太郎「…おお!ユウスケ!どうだった?薬は」

ユウスケ「…はい、ちゃんと効いていました。ありがとうございます」

恭太郎「そうかそうか!それはよかった!じゃ、私はもうこの辺で「恭太郎さん!」

ユウスケ「さっきの話…」

恭太郎「…聴いていたのか」

ユウスケ「すみません、たまたま聴こえてしまって」

恭太郎「お前さんが思っていた通りだ。私はこのまま手術を受けなければ、もう長くはないだろう。だが…もういいんだ」

ユウスケ「そんな…どうして!」

恭太郎「私が今抱えている病は…ゲーム病なんだ」

ユウスケ「!!」

恭太郎「お前さんに言ったように、ゲーム病を治すための力…仮面ライダーが必要なんだ」

ユウスケ(仮面ライダー!?この世界にもいたのか…)

恭太郎「仮面ライダーさえいれば…私だけでなく、世界中の人のゲーム病を治すことができる。だが今は…無理なんだ」

ユウスケ「どうしてですか?」

恭太郎「彼らはもう…この世界から消されてしまったんだ」

ユウスケ「え…?」

士「おい…まだつかないのか!」

???「無駄口をたたく余裕があるなら、まだ歩けるだろう」

士はおとなしく命令に従い、怪物たちに囲まれながら見当もつかないような場所に向かっていた。

???「ここだ」

士「ここは…?」

"マキナ・コーポレーション"
ゲームのマスコットキャラクターを模した石像にはそう彫られていた。

男は幾つもの厳重なセキュリティを解除し、士と共にエレベーターに乗った。

???「今からお前には、わが社の社長に会ってもらう」

士「…俺をどうするつもりだ?」

???「さあな。だがこの時代には珍しいお医者様だ、丁重には扱われると思うぞ?」

士「もてなしなんていらないから、さっさと帰らせてほしいがな」

 カーン

???「到着だ。失礼のないようにしろよ」

士「…」

???「おお!よく来てくれましたねMr.ツカサ!ナイストゥーミートゥー!」

士「なんだ…この暑苦しいのは」

???「この方は財前マキシマ社長だ。」

士「なんだその中途半端なハーフみたいな名前は!」

マキシマ「マキシマ、と呼んでください!Mr.ツカサ!」

士「わかったわかった!…一つ聞きたいことがある。マキシマ、こんな真似までして俺になんの用なんだ?」

マキシマ「…クロト君、説明していなかったのかい?」

士「俺はこいつがクロトってことを初めて知ったぐらいに、なにも紹介されてないな」

クロト「…申し訳ございません」

マキシマ「まったく…成績は優秀なのに、世話のかかる部下だ」

恭太郎「ユウスケ…ここにいる以上、お前にもこのことを話しておく必要がある」

ユウスケ「…覚悟はできてます」

マキシマ「ではMr.ツカサ!お話しましょう!なぜ私があなたをここに呼んだのか!」

士「…ふん」


恭太郎「その日から…世界は終わりのカウントダウンが始まった」


マキシマ「そう…すべてはあの日から始まった!」


 「「5年前の惨劇」」

今日はたぶんここまで また書くかもだけど
てか眠いので寝ます 
ビルド2話も面白かったな~

すいません遅れました
再開します

 5年前

マキシマ『いよいよこの時が来たね!恭太郎!』

恭太郎『今度はどうなるかな…』

マキシマ『大丈夫さ!私と君の才能で不可能なことはない!』

恭太郎『…さあな。エム、始めてくれ!』

エム『はい!』マイティアクションエーックス!

マキシマ『』ワクワク

エム『…変身!』ガシャット!

恭太郎『…どうだ?』

エム『これは…体が熱く…うわぁぁぁぁ!』ガッシューン!

エム『はぁ…はぁ…』ドサッ

マキシマ『…また失敗かぁ』ズーン

恭太郎『だが前より確実に良くなってる。次はきっと上手くいくさ』ポン

マキシマ『…うん。諦める訳にはいかないからね』

恭太郎『ああ、そうだな』

エム『すみません…』

恭太郎とマキシマは同じ研究所の同僚だった。

性格や趣味こそあまり合わなかったが、仲も良好、成績も優秀で将来有望な二人だった。

しかし、この時は誰も思わなかっただろう。

あるウイルスが二人の人生を狂わせることになるとは。

そのきっかけは恭太郎からだった。

ある日、研究をしていた恭太郎は、過去の研究データから見たこともないウイルスを人の体から発見した。

ウイルスやワクチンの知識に自信があった恭太郎は調べたデータにもないウイルスに驚き、マキシマにそのことを伝えたのだ。

恭太郎『お前…このウイルス、見たことあるか?』

マキシマ『どれどれ…知らないな。だいたい私は、君ほどそういうのには詳しくないんでね』

恭太郎『新種の可能性もあるかもしれない…これは楽しみだ!みんなにも見せてくるよ!』キラキラ

マキシマ『いってらっしゃ~い』ヒラヒラ

マキシマ『…一応コピーとっとくか』

一方で、興味がなさそうなマキシマも、そのウイルスが気になって仕方なかった。

自分でも、なぜこれほど惹き付けられるか分からないほどに。

 バタン!

恭太郎は勢いよくドアを開けて、研究室に帰ってきた。

マキシマ『おかえ…うん?どうしたの、そんな顔して』

恭太郎は悲しみと怒りが混ざったような表情で、今にも泣きそうな顔だった。

恭太郎『…信じられない』

マキシマ『なに?…あれ、まさか殺人ウイルスとかだったの!?それとも感染するととんでもなく不器用になるウイルスとか!?それとも…』

恭太郎『…』

マキシマ『おい無視すんなよ~!どうだったわけ?未来のスーパーサイエンティストさん?』

恭太郎『…誰も視認できなかったんだ、あのウイルス』

マキシマ『は?』

恭太郎『見えているのは…どうやら俺たちだけらしい』

マキシマ『!?』

マキシマ『ちょっ…なんだよそれ!他の奴等には見えないだぁ!?だってほら、ここにはっきり見えるじゃねーか!』ビッ

恭太郎『ああその通りだ、俺にもよく見えるぞ』

マキシマ『だったらなんで…』

恭太郎『わからん。わからんが、このウイルスはただのウイルスではない。それは確かだ』

マキシマ『意味わかんねぇ…なんなんだ…』

恭太郎『ここの設備では駄目なのかもしれない。俺の知り合いにも調べてもらってくるよ』

マキシマ『あ、ああ…そうだな』

恭太郎『…今の俺たちにはなにもできないんだ俺たちよりも早く、これを見つけてるやつだっているかもしれないだろ?』

マキシマ『だったらいいけど…もしこれが、俺たちでもどうしようもないものだったら…』

恭太郎『そう気負うな、世界は広い!大丈夫さ!』

マキシマ『…』チラ

マキシマ(こいつが…世界を変えるかもしれない…)

恭太郎たちは探し回って、ウイルスが視認できる人たちを集めようとした。

恭太郎の知り合いにもおらず、半分諦めかけていたが、マキシマはある所に目をつけ、そしてウイルスが視認可能な人材を集めてきたのだ。

マキシマ『人の身体を一番よく見る医者の中には、なにかこの異変を感じとった人がいるのではないかい?』

そしてマキシマの力で、エム、ヒイロ、タイガ、キリヤ、クロトの5人の人材が集まった。驚くことに、マキシマの読みどおりいずれも医者だった。

彼らも役に立つならと喜んで引き受けてくれ、マキシマも満足そうな顔をしていた。

恭太郎たちは研究所を辞め、今まで研究費として使っていた費用をすべてこの研究に捧げた。

すべては、人類の未来のために。…そのはずだった。

マキシマ『もう少しだ…もう少しで…』

恭太郎『…ほどほどにしたらどうだ?もう三日も眠ってないだろ』

マキシマ『私はうれしいんだよ恭太郎!君とこれほどの研究が一緒にできることが!やはり他の馬鹿共には、私たちの才能が理解できなかったんだよ!』

恭太郎『おい』

マキシマ『これは…どうだ…?ならこれは…ふふ…ははは…』

恭太郎『』ポカ

マキシマ『あいてっ』

恭太郎『少し休め。お前、自分が気づいてないだけで、十分体に限界キテんぞ』

マキシマ『そう…かな…じゃあちょっと眠るかぁ…』フワァ

恭太郎『ああ』 


 ガチャ

エム『お疲れさまです』

恭太郎『エムか…どうした?なにかあったか?』

マキシマ『』スースー

エム『いえ…コーヒーどうぞ。二人分淹れてきたんですけど』コト

恭太郎『すまない…俺も少し休憩するか』

エム『ありがとうございます』

恭太郎『で、どうしたんだ?まだ君たちには、なにもしてもらわなくても大丈夫なのだが』ズズー

エム『僕も心配で…なにか手伝えることはありませんか?』

恭太郎『そう言われてもな…そうだ、一応見せておくか。俺たちが今考えてあるウイルスへの対処法だ』ドサッ

エム『うわっ、こんなにあるんですか!?』

恭太郎『これはほんの一部さ。俺が今見せれるのは…これくらいだな』スッ

エム『これは…』パシッ

エム『仮面…ライダー?』

俺もちょっと休憩
ssのほうはリアルが忙しく、これから亀更新になりそうです。
楽しみにしている方は(^∪^)申し訳ございません、このような更新速度で。
まあ楽しみにしている方がいるかどうか分かりませんが…

恭太郎『そう、仮面ライダー。君たちにはそれに変身して、ウイルスに対抗してもらいたい』

エム『変身…ですか。かっこいいですね!』キラキラ

恭太郎(なんかまぶしいな…)

恭太郎『我々はこのウイルスはいつか、人類にとっての脅威になりうると踏んでいるんだ。まあ、推測に過ぎないがね』

エム『その時こそ僕たちの出番!ってことですね!』

恭太郎『そうなるな。…そうならないのが一番だけどね』

マキシマ『…それは違うな、恭太郎』

エム『!』

恭太郎『…起きたのか。疲れはとれたか?』

マキシマ『ふぁ~…そこそこね』

マキシマ『それはそうと恭太郎、このウイルスは人類の脅威になるようなものじゃないよ!』ズイッ

恭太郎『うおっ!…なんだ、なにか分かったのか?』

マキシマ『このウイルスに感染した人間のデータ、特別に手にいれたんだけどさ。ちょっと見てくれない?』ピラッ

恭太郎『どれ…この患者、このデータを最後に行方不明になっているな。まるで消えてなくなったように…』

マキシマ『恭太郎、こうは考えられないか?その人間は消えたんじゃない、別の生命体に生まれ変わったって』

恭太郎『!?』

エム『どういうことですか!?』

マキシマ『今言った通りさ。この人は生まれ変わったんだよ、新しい姿にね。人類にはいずれ、このウイルスによって進化した生命体が現れるかもしれないね』

恭太郎『…馬鹿馬鹿しい!いくら未知のウイルスとはいえ、非現実的すぎだ。頭を冷やしてきたらどうだ?』

マキシマ『頭を冷やすのは君のほうさ!未知の力の可能性にこそ心が踊る…それが私達科学者ってものだろ?違うかい?』

恭太郎『それは…』

マキシマ『君も私もこの力に近づくほど、もっと知りたいと思うようになっているじゃないか。私達は所詮同じ穴の狢、都合のいいことを並べて好奇心から逃れるのもおかしな話だろ!?』

恭太郎『お前…!』ガタッ

エム『ちょっと!やめましょうよ!』

マキシマ『君も認めなよ、このウイルスは私達の想像を遥かに越えているんだ。この力、利用しなければ損だよ?』

恭太郎『ふざけるなぁ!』ガッ

恭太郎『このウイルスは人類には不要な力だ。有害なものでしかない!』

マキシマ『どうかな!私はこの力こそ、人類の進化の分岐点だと思うがね』

恭太郎『分岐点だと?』

マキシマ『また話すよ、恭太郎。君がまだ私に協力してくれるならね…放してくれ』バッ

恭太郎『…俺は人類のためにこのウイルスを研究する。お前とは違う!』

マキシマ『…どうだか』

そう言い残し、マキシマは部屋から出ていった。

エム『大丈夫ですかね、マキシマさん』

恭太郎『…あいつ、少し変わってしまったな。もう昔のようには戻れないかもしれんな』

エム『恭太郎さん…』

この日の出来事は少しとはいえ、二人の関係に確実に亀裂を生んだ。

そして、恭太郎は仮面ライダーの、マキシマはとりつかれるかのようにウイルスの研究を続けていった。

恭太郎たちはひとまず、仮面ライダーの作成に力を入れることにした。

恭太郎『どうだ、順調か?』

マキシマ『まあね。君のデータと私のセンスがあれば、大したことはないよ』

恭太郎『…そうだな』

表面上では取り繕っているが、二人の関係には確実に溝が生まれていた。

マキシマ『あと3日もあれば、全員分は完成するね』

恭太郎『そうか…そろそろ彼らの出番ということだな』

マキシマ『うん。楽しみだ…』ワクワク

恭太郎『彼らに連絡をつけておかなければな』

マキシマ『それなんだけどさ恭太郎、私に任せてくれないかな?ちょっと彼らと話したいこともあるんだ』

恭太郎『…分かった。これが連絡先だ』ピッ

マキシマ『サンキュー』パシッ

恭太郎『…』

三日後、彼らはマキシマから指定された場所に集まっていた。

タイガ『ついに俺たちの出番か…』

キリヤ『どうなるか楽しみだな、クロトくん?』ポン

クロト『馴れ馴れしく触らないでほしいな』バッ

エム『ようやく変身できるのか…!』ワクワク

ヒイロ(変身…?)



マキシマ『ようこそ!よく来てくれた、ライダー諸君!』

タイガ『…ライダーだぁ?どういうこった』

ヒイロ『俺たちは医者だ、俺はあくまであなたたちに協力しているだけだ』

キリヤ『ライダー…ねぇ』

クロト『…』

エム『うぉ~…ワクワクするなぁ!』

恭太郎『これから君たちには、ライダー適正テストを始めてもらう!』

マキシマ『上手くいけば…君も立派な仮面ライダーだ!はっはっはっはっは!』

タイガ『仮面…ライダー?』

恭太郎『人類の救世主だ。君たちにはその資格がある!』

キリヤ『な~んだぁ…バイクとか関係ないわけね?』

マキシマ『大方そういうわけでもないよ?』

キリヤ『ありゃ、そーなの?』

ヒイロ『…何をさせるつもりだ』

マキシマ『簡単な戦闘と、ちょびっと筆記。ま、すぐ終わるさ』

エム『それをクリアしたら…変身!できるわけですね!』

恭太郎『ああ、そうだ』

クロト『…くだらない』ボソッ

マキシマ『では、楽しんでくれたまえ!』

5人の医者たちはいとも簡単に戦闘テストをクリアし、筆記も無事パスした。

結果は恭太郎たちが予測していたものを越えるほどのスコアだった。

マキシマ『おめでとう!君たち全員合格だ!』パチパチ

エム『やったぁ!』ガッツポーズ

ヒイロ『筆記はともかく、あの戦闘は必要だったのか?』

タイガ『あんなゲームみたいなこと現実でやることになるとはなぁ』

キリヤ(げっ…筆記ギリギリじゃねぇか)

恭太郎『最高得点はクロトくんだな』

クロト『…当然です』

マキシマ『では、本題に入るとしようか?恭太郎』

恭太郎『ああ…君たちには今からこれを使って、最終試験をしてもらう』カチャ

恭太郎の手には、カラフルな色のおもちゃのようなのが握られていた。

マキシマ『私が思うには、もうこれを使えるレベルまでの抗体はあるはずだ』

クロト(抗体だと…?)

マキシマ『さあ、これを』

キリヤ『なんだこりゃ?』

マキシマ『ベルトさ。腰のところにはめてみてくれ』

エム『おおっ!かっこいい~!』

恭太郎『さ、これを』カチャ

ヒイロ『…これは?』

マキシマ『私達が創り出したウイルス…いや私はバグスターと呼んでいるが、それに対抗するための道具、ガシャットだ』

タイガ『ガシャット…か、ふん、悪くねえ』

恭太郎『さあ、ガシャットを起動して、そのベルトに差し込んでみてくれ!』

ピロリ マイティアクションエーックス!

エム『おお!?』

ガシャットを起動した瞬間、辺りはゲームエリアと化した。

恭太郎『よし、そのまま変身してくれ!』

キリヤ『おもしれー、やってやろうじゃねーか!』バクソウバイク!

タイガ『ふん』バンバンシューティング!

ヒイロ『…』タドルクエスト!

クロト『なぜあいつと同じものを…』マイティアクションエーックス!

エム『よーし…いくぞ!』

       『変身!』

マキシマ『さあ…君たちの運命が決まるときだ…』

今日はここまで
なんか過去編がめっちゃ長くなってるな…
早くディケイドと絡ませたいんだけどね 

再開します

5人はガシャットを差し込み、変身しようとした。
しかしその瞬間、彼らの体に大量のウイルスが流れ込まれた。

恭太郎『!!』

ヒイロ『こ…れは…!』

タイガ『なんだ…体が…』

マキシマ『さあ…耐えてみせろ!』

キリヤ『おいおい…死んじまうぞこんなの!…ぐっ!』

恭太郎『マキシマ!お前…まだあれは使うなと!』

マキシマ『このウイルスにも、いずれは適応してもらわなければならない。それを早めただけだよ』

マキシマが彼らに投与したのは、マキシマが過去のデータから死に物狂いで開発した、試作品のバグスターウイルスだった。

恭太郎『あれはまだ実験段階だぞ!常人の体内に入るだけで、ただではすまない恐れがあるものを…お前は!』

マキシマ『まあ見てなよ…さあ、進化の時だ』

エム『うおおおおお!』

クロト『がああああああ!』

レッツゲーム!メッチャゲーム!ムッチャゲーム!ワッチャネーム?

 アイムアカメンライダー!

エグゼイド『これは…』キョロキョロ

ゲンム『変身…したのか?』

恭太郎『なに!?まさか…ありえない!』

マキシマ『ふふ…やはり、私の目に狂いはなかった!』

マキシマ『おめでとう二人とも!君たちはもう、完全な仮面ライダーだ!』

エグゼイド『…すごい!体の底から力が溢れてくるみたいだ…』

ゲンム『これが…仮面ライダーの力…』

ヒイロ『俺たちは変身できなかったが…どういうことだ』

マキシマ『この二人より、少しだけ成長が遅いだけさ。心配することはない、すぐに君たちも変身できるようになる』

キリヤ『…』

恭太郎(ありえない…まさか、もう変身できるレベルまで到達するとは…いや、とにかく今は…)

恭太郎『よくやったエム、クロト君。君たちにはこれからも仮面ライダーとして、戦闘訓練を積んでもらう。勿論他の三人もだ』

タイガ『なんかついでって感じで気に入らねえなぁ…俺もすぐにてめえらに追い付いてやるよ』

エグゼイド『はは…お手柔らかに』

ゲンム『…本当に素晴らしい力だな、これは』グーパー

マキシマ『…』ニヤリ

その後もバグスターウイルスの研究も進み、エムたちは新たなレベルへの到達、残りの三人も変身ができる段階までになっていた。

恭太郎は自分と同じ意志をもったエムを、マキシマは成績トップのクロトを手塩にかけて育て上げていた。

マキシマ『クロト君、話がある』

クロト『…?』

マキシマ『みんなにも話したいことがある!明日、研究が終わったあとに私の指定した場所に来てほしい!』

ヒイロ『分かりました』

キリヤ『なんなんだろうなあ?』

タイガ『さあな』

エム『恭太郎さん…』

恭太郎『いや…私も聞かされていない。まあ、あいつのことだ。またなにか発見したんだろう』

エム『そうでしょうか…なにか嫌な予感がします…』

恭太郎『!…大丈夫さ』

しかし、そのエムの予感は的中し、悲劇は起ころうとしていた。
何気なく過ぎるはずだったその日は、人類にとってのターニングポイントへと変わった。

 翌日 運命の日

エム『指定した場所って…』

キリヤ『ただの街中だな』

タイガ『まったく、なに考えてやがる…』

ヒイロ『…クロトはどうしたんです?』

恭太郎『そういえばまだだな…珍しい…』ピリリ

恭太郎『電話…マキシマから?』ピッ

恭太郎『おいマキシマ…ちょっと遅いんじゃないか?いつまで待たせるつもり『恭太郎』

マキシマ『今から最高のショーが始まる…死にたくなかったら彼らをおいて、急いでそこから離れたまえ』

恭太郎『…なんだと?またなにかするのか?』

恭太郎は呆れた様子でマキシマに尋ねた。

恭太郎『くだらない真似はよせ。俺はお前の遊びに付き合うつもりはないぞ?』

マキシマ『私は本気だぞ?これは親友としての君への忠告だ。おとなしく受けとれ』

クロト『…マキシマさんは本気です、恭太郎さん。私もあまり犠牲は出したくない』

恭太郎『クロト君まで…冗談はよせ、そろそろ起こるぞ』

マキシマ『…後悔するなよ?それが最後の言葉になるかもしれないことを』

 ブツッ ツー ツー

そう言い残してマキシマは電話を切った。恭太郎はこれもいつもの冗談だと思い、本気にしていなかった。

『大丈夫ですか!ねえ、ちょっと!』

『おいおいなんなんだよ急に!』

だが恭太郎が周りを見渡した時には、街中である異変が起きていた。

恭太郎『なんだこれは!どういうことだ!』

気がつけば恭太郎たち以外の人は、全員うずくまって苦しんでいた。まるで、その場の人がすべて感染症に感染したかのように。

エム『わかりません!なんだか急にみんなが苦しみはじめて…』

ヒイロ『これはまさか…バグスターウイルスに感染したのでは』

恭太郎『!! あいつ…まさか…!』ピリリ ピリリ

再びマキシマから電話がかかってきた。

恭太郎『お前…この一帯に、バグスターウイルスをばらまいたな!』

タイガ『なんだと!?』

マキシマ『ピンポーン。その通り、これも私の実験のひとつさ!恭太郎、蠱毒って知ってるかい?』

恭太郎『壺の中の虫を戦わせ、最強のものを決めるというやつだな。それがどうした!』

マキシマ『私は今からそれを世界中で行うことにした!もちろんここは始まりの場所に過ぎない。すでに私は他の地域、他の国にもウイルスを散布しているよ』

恭太郎『なん…だと…!』

マキシマ『私は最強のウイルスを完成させ、自分に取り込むことにしたんだ!私は人間を越えた生命体、バグスターとしてこの世に君臨するのさ!』

恭太郎『やめろ…今すぐやめろ!』

マキシマ『もう遅いよ。さて、もうすぐ君のところにいる人たちも覚醒するはずだね』

恭太郎『なに!?』

『うう…!』

キリヤ『おい!しっかりしやがれ!…おい恭太郎さんよぉ!これ、俺たちの力でどうにかできないわけ!?』

マキシマ『もちろん可能さ。だからこそ、君たちは仮面ライダーなのだから。今こそ、君たちの出番ということだ、さあ、張り切っていこうよ!』プツン

恭太郎『通信が途絶えた…』

タイガ『ふざけやがって…!』

ヒイロ『だが…やるしかない!』

エム『僕たちの手で、みんなを救うんだ!』

キリヤ『もう我慢できねえよ!』

4人は一斉にベルトを装着し、ガシャットを起動した。

『変身!』

エムたちは変身して、バグスターウイルスを撲滅しようとした。
しかしそれは、彼らに仮面ライダーとしての責任、そして自分の無力さを思い知らされることになるのだった…

クロト『しかし、よろしいのですか?恭太郎さんまで犠牲にして』

マキシマ『かまわないさ。あいつがそれほどの器だってことだけ、それでいいじゃない?』

クロト『…そうですか。それでは、私もそろそろ…』

マキシマ『うん、よろしく。私も後から行くよ』

クロトはエムたちが戦っている方へ向かっていった。
クロトを見送ったマキシマは、仮面ライダーが戦う様子を遠くから眺めていた。

マキシマ『さて、彼らの運命は果たしてどうなるか…ま、最後にそれを決めるのは私だがね』

エムたちは辺りに発生したバグスターを倒していた。

スナイプ『きりがねぇな!』

レーザー『いつになったら終わるのやら!』

ブレイブ『…ふっ!』

エグゼイド『必ず…必ずみんなを助ける!』

 シュタッ

ゲンム『…』

エグゼイド『ゲンム…ってことはクロトか!』

ゲンム『邪魔はさせない…グレード2!』

エグゼイド『くっ…やっぱり邪魔してくるのか!大変身!』

ガッチャーン!レベルアーップ!

二人のマイティたちは、レベルアップし、戦いを始めた。

 ガキィン!

エグゼイド『なんでこんなことを!』

ゲンム『いずれ分かる。今から世界は、一度終わりを迎えるのさ、私達の手で』

そう言うと、周りのバグスターウイルスはすべてゲンムの武器に吸収された。

恭太郎『なんだ?今度は何が起こった!?』

ゲンム『これはバグルドライバー。私達の使うドライバーとは異なる代物だがな。』

ゲンム『…素晴らしい!やはり仮面ライダーによるウイルスへの影響はすさまじい!これなら、マキシマさんも…』

マキシマ『おまたせ』

エグゼイド『!』

クロト『これを…』スチャ

マキシマ『ご苦労様、クロト君。さあ恭太郎、審判の時だよ』ガッチョーン

恭太郎『それをどうするつもりだ!』

マキシマ『…こうするのさ!』

マキシマは自分の方へドライバーを向け、吸収したウイルスを注入した。

ブレイブ『何!?』

スナイプ『あいつ…なにやって…』

マキシマ『ぐう…うおおおおお!』

マキシマの雄叫びと共に、マキシマの体は異形の化け物へと変貌していた。

???『ふ…ふはは…』

エグゼイド『お前…誰だ!』

???『消え行くものに名乗る名はない…さあ、わが同胞よ、存分に暴れるがよい!』シュイーン

さっきまでマキシマだったその化け物は、自分の体からまた化け物を創りだした。

ソルティ『ふふふ…』

リボル『ミッション開始だぁ!』

レーザー『まだ増えんのかよ!』

スナイプ『俺たちも限界だってのに…』

雑魚敵の数も増え、ボスレベルの化け物の数は十体にもなり、もはやエムたちにとって、その強さと数は手がおえないほどになっていた。

エグゼイド『こんな…もう、だめなのか…』

カイデン『隙ありぃ!』

ブレイブ『…危ない!』

 グサッ

ブレイブ『ぐはっ…』ピピピピピ

カイデン『勝負あったな』

恭太郎『…そんな、ゲージが…』

ブレイブ『ここまでか…すまない』ゲームオーバー

ゲームの無慈悲な音声とともに、ヒイロの体は消滅してしまった。

レーザー『おいおい嘘でしょ…』

タイガ『ヒイロが…消えた…』

バーニア『余所見している場合かぁ!』ボォン!

タイガ『くっ…この野郎…』

エグゼイド『ヒイロさんが…消えた…僕の目の前で』

グラファイト『さあ、仮面ライダーたちよ…存分に楽しませてもらうぞ!』ブォン

???『…どうした?こんなものか、仮面ライダーの力は』

エグゼイド『…』

スナイプ『ぐっ…』

レーザー『…仕方ねえ!おいお前ら、逃げるぞ!』

エグゼイド『…逃げる?そんなことできるわけないじゃないですか!僕はまだ誰も救えてない…誰も…これじゃなんのために…』

レーザー『だからって俺たちがこのまま死んでどうすんだよ!悔しいけど、今の俺たちじゃあいつらは倒せねえんだよ!』

恭太郎『マキシマ…もうやめてくれ…』

???『今の私が話すことなどなにもない。さあ立ち向かってこい、人類の救世主たちよ!』

モータス『へへへ…』

チャーリー『ブゥン…』

スナイプ『…ここは俺が食い止める。早く逃げろ!』

エグゼイド『なに言ってるんですかタイガさん!これ以上もう誰も…』

スナイプ『人類の未来…お前たちに託すぜ!』

ゲンム『…愚かな』

スナイプ『はあああああああ!』

恭太郎『…逃げるぞ』

エグゼイド『恭太郎さん!』

レーザー『あいつの覚悟を無駄にすんな!ほら、いくぞ!』

エグゼイド『くそっ…くそっ…』ポロポロ

 『助けてくれ…』 『見捨てないで…』 『お願い…』

エグゼイド『うあああああああ!』

レーザー『2速!』

ガッチャーン!レベルアーップ!

レーザー『さあ乗れ!』

ゲンム『追いますか?』

???『…恭太郎に用がある。それ以外は殺しても構わん』

ゲンム『了解』


恭太郎『…マキシマ!』

???『恭太郎…私はまだ君のことを諦めてはいない。どうだ、今からバグスターとして生きるのならば、私も歓迎するが…』

恭太郎『断る!俺は人間だ!ウイルスなんかに屈したりはしない!』

???『…そうか』

恭太郎(殺されるか…)

マキシマ『…ふんっ!』パァァァ

恭太郎『…?俺に何を…グハッ!ゴホッ…!ガアアアーー!』

???『今、お前の腕でも一生治ることはないウイルスを、お前の体に与えた』

???『このウイルスは人間としての能力を大幅に衰退させるウイルスだ。…ゲーム病とでも言っておくか』

恭太郎『ゲーム病…バグスターウイルスに感染して消滅する病気か…』

???『お前ほどの男をここで殺すにはもったいない…人間として生きるのなら、私に協力してもらう。だが…』

???『だが、もし気が変わったなら、私のもとに来てくれ。いつでも待っているぞ…』スタスタ

恭太郎『待て…お前はマキシマなんかじゃない!お前は誰なんだ!』

???『…私はマキシマだ。だがバグスターとして名乗るなら…そうだな』

ゲムデウス『ゲムデウス…この世界を統べるものだ』

 路地裏

レーザー『はあ…はあ…ここまでくれば…ふぅ…恭太郎さんは無事かねぇ…』

エグゼイド『また…救えなかった…タイガさんも…恭太郎さんも…!』

エグゼイド『はっ…はっ…ああ…!』ガクッ

 ガッシューン

キリヤ『…おい、落ち着け』

エグゼイド『やめろ…違う、僕は…』ブルブル

キリヤ『おい!』

『助けてよ!』『逃げるな!』 『裏切り者!』

エグゼイド『うう…うわああああああああああああ!』

その後マキシマの手により、世界の人口の2割はバグスターウイルスによって消滅した。

世界中はどうすることもできないウイルスに怯え、どうにかしようとマキシマに手を出したものは、すべて消されてしまった。

しかし驚くことに、マキシマは人類を殲滅するどころか管理すると、世界中に発信し、バグスターになることを人類に勧めたのだ。

マキシマ『人類はこのウイルスを受け入れて進化すべきなのだ!このウイルスは、人間の限界を越えることができる!人間であることにこだわる必要などない!さあ、進化を受け入れるのだ!』

人間の中にはマキシマの意見に賛同し、自ら手術を受けバグスターになる者もいた。そして気づけば、この世界は人間よりも、バグスターのほうが圧倒的に増えていた。

所詮マキシマの駒に過ぎないとも知らずに…

恭太郎『…ここだな』

ふと鏡に写っている自分を見て驚いた。

恭太郎『まだそんなたってないのに、すっかり老けちまったな…』

あれから恭太郎の体は、ゲーム病に逆らえず急激に老け込んでしまった。

恭太郎『残り少ない余生、せめてここで過ごすことにしよう』

そこはかつて、マキシマと二人で研究をしていた、小さな研究所だった。昔となにも変わっていない研究所は、自分たちがまだガムシャラだったあの時の日々を思い出させた。

恭太郎『…いつか必ず、あいつを助ける。あいつだって、それを待ってるはずだ』

恭太郎はそう思っていた。いつかまた、二人で研究しあえる日々が来ると信じて。

今日はここまで
過去編終わりじゃあああああ!
長くなってスミマセン!ここから本格的にディケイド出していきたいと思います!(おせぇ!)
ちなみに聞きたいんですが、海東ってユウスケのことどう呼んでたか、コメントで教えてもらえたら嬉しいです。

コメントにありましたが、エグゼイド側のキャラとかは、こちらで完全に設定を変えてます…
その辺はリ・イマジとして受け取ってくれるとありがたいです。

再開します

士「…なるほど、な…だいたいわかった」

マキシマ「…Mr.ツカサ?どうかしましたか?」

士「どうしたもこうしたもあるか!まさか、お前がこの世界のボスだったとはな…街に人一人もいなかったことについても納得したぜ。こんな危ない奴等の近くで生活できるわけがないからな!」

クロト「我々の力で反乱因子を撲滅しただけにすぎませんよ。この世界では、我々こそがルールなのだから」

士「…それで?5年前の話についてはよく分かったが、それと俺に何の関係があるんだ?」

マキシマ「…そう、ここからが本題です、Mr.ツカサ」

士「…」

ユウスケ「バグスターウイルスによるパンデミック…この世界では、そんなことがあったんですか」

恭太郎「この世界?」

ユウスケ「あ、いやその…実は俺、えっと…旅人なんです!それで…」

恭太郎「嘘はよしなさい。…君は分かりやすい人だな、すぐ顔に出ているよ」

ユウスケ「ええ~…そうですか?」ペタペタ

恭太郎「…そして、君がただ者ではないことも分かる。…何となくだがね?そこで、私から頼みがあるんだ」

ユウスケ「頼み…ですか?」

恭太郎「ああ…今は、君にしか頼めないことなんだ」

ユウスケ「それって…」


マキシマ「キリヤ…そしてエム、彼ら仮面ライダーをこの世界から抹[ピーーー]るのです!」

恭太郎「あいつらを…エムたちを、この世界から助けてやってほしいんだ!」

ピー部分は抹殺です…すみません

士「…で、なんで消す必要がある?お前らにとってはもう、その…仮面ライダー、なんて眼中にもないと思ったんだが」

マキシマ「我々が今考えている計画には、彼らは邪魔でしかないのでね!」

クロト「…マキシマさん、少し話しすぎでは?」

マキシマ「協力してもらうためには、この程度は構わん。それに、我々以外でこの計画を知っているのは、あいつだけだしね」

士「計画だと?詳しく話してもらおうか…」

マキシマ「よかろう!お話しようではないか!我々が計画した、人類の運命を!」

ユウスケ「EX-AIDシステム?」

恭太郎「そうだ。究極の救済…それこそが奴の目的」

ユウスケ「それって、どういうものなんですか?」

恭太郎「奴等はこれから、全人類をバグスター化させるつもりだ」

ユウスケ「!? そんなことしたら人類は…」

恭太郎「滅ぶだろうな。だが奴はこう考えているんだ」

士「人類の救済だと?」

マキシマ「その通り。我々の手で一度人類は滅び、再生するのです!バグスターウイルスを取り込んだ、新人類として!」

士「…バグスターウイルスで消滅させた人間はどうなる。例え復活させ、肉体を与えられたとしても、それは本当に人間と言えるのか?ただのそっくりなデータの塊じゃないのか?」

クロト「…考えが古いな」ハァ

士「何!?」

クロト「こんな時代に、たったひとつの命の大切さを理解している人なんて、いるわけがない。むしろ彼らは、バグスターとしての第二の人生を味わうことに、喜びさえ感じている!」

クロト「当然だ。人間であることへの執着を断つだけで、こんな力を手にすることができるのだからなぁ!」パァン!

クロトは自分の頭に向けて銃を放った。しかしその傷は数秒で元に戻り、血も止まってしまっていた。

クロト「くははは…!」

マキシマ「すでに人類のバグスター化は進んでいる。素晴らしいですよ、バグスターの力は。その証拠に人類は下らない争いを止め、我々に降伏したのだから」

士「…バグスターにした後はどうするつもりだ?」

マキシマ「勿論我々が責任をもって管理します。彼らの大切なデータを、私が預かるのですからねぇ…我々が、人間の命の価値を決めるのです!」

士「…救えねえな」

クロト「なんだと?」

士「救えねえって言ったんだ!」

そう言うと士はベルトを取りだし、装着した。

マキシマ「交渉決裂ですか?…やれやれ、これだけはしたくなかったのですが、仕方がありません。」パチン

士「…なんのつもりだ!」

マキシマ「今、私の部下達が包囲している場所へ襲撃許可を出しました。確か…光写真館でしたかな?」

士「貴様…」ギリ

マキシマ「どうやらあなたの大切な人がそこにいるようですね?失うものさえなければ、あなたは私に歯向かう理由もなくなるはずだ」

士「どこまで腐って…くそっ!」ダッ

クロト「もう遅い。今頃我等の兵士たちが、そいつらに手を下しているはずだ。」ニヤッ

士「黙れ!」

マキシマ「さて、どうしたものかな…」

???「ふふ…情けないなあ、士」

士「…?その声は…」

???「残念だったね諸君!君達の大事な兵士たちは、手を出す相手を間違えて倒されてしまったようだ!この僕にね」

神出鬼没に現れたその男は、不敵な笑みを浮かべ、こちらを嘲笑うようにそう言った。

クロト「な…誰だお前は!」

士「海東!」

海東「やあ士!君の大事なお宝を守ってやったんだ、感謝したまえ!ま、僕に楯突いたのが彼らの運のつきと言うべきかな?」

士「お前…!」

マキシマ「…招かれざる客人か」

一旦ここまで

 ユウスケ陣営

ユウスケ「助けてほしいってどういう…」

恭太郎「奴等の計画に邪魔な人材は確実に消される…私はせめて、あいつら達だけでも助けたいと思っている!…でもこの体じゃあな…」ブルブル

ユウスケ(…無理もない、足腰にきている。気持ちだけで動けるなんて体じゃない)

恭太郎「…すまない、おかしな話だよな!会って間もない人にこんなこと頼むなんて…忘れてくれ」

ユウスケ(恭太郎さんが覚悟を決めて俺に話してくれたのは、きっと俺にしかできないって思ったからだ…これは俺がやるべきことなんだ…!)

ユウスケ「…分かりました!なんとかします!なんとかしてみせます!」

恭太郎「本当か?…私のことならもう…といっても、君は聞きそうにもないか、はは」

恭太郎「すまない、任せた…エムの場所は分からないが、キリヤの居場所なら心当たりがある。もしかしたらそこにエムもいるかもしれない」

ユウスケ「はい!大丈夫です…きっと、エムたちを助けてきますから!」ニコッ

恭太郎「!」

恭太郎(やっぱり…あの時の、初めてあった時のあいつの顔にそっくりだ。彼に出会ったのも、やはりこれも運命だったのかもしれないな…)

ユウスケ(士…夏海ちゃん…ごめん。俺、帰りが遅くなるよ。でも、必ず帰ってくるから。待っててくれよ…)

恭太郎「…よし、ここの廃病院に向かってくれ。道は…」

ユウスケ「…はい、分かりました」ブルン

恭太郎「無理だと思ったら逃げてくれて構わない。君まで犠牲になる必要なんかないからな」

ユウスケ「…でも俺、これ以上恭太郎さんが悲しんでる姿を見たくない」

恭太郎「ユウスケ…」

ユウスケ「だから俺は戦うよ!たとえ…だれが相手になったとしても…いってきます」ドルル

恭太郎「…ああ」

 ブォーン!

恭太郎「…行ったか。…ふふ、私もまだまだ若いかな。昔を思い出す…」

恭太郎「エム…キリヤ…どうか無事で…」

 士陣営

海東「さて、僕もただ人助けしに来た訳じゃない。この世界のお宝を頂戴しにきた」

マキシマ「ほう…お宝ですか」

海東「そ。バグルドライバーとガシャット、渡してくんない?」

クロト「ふざけてるのか…!気に入らないな、二人とも排除する…」マイティアクションエーックス!

クロト「グレード2…変身!」

 ガシャット!ガッチャーン!レベルアップ!

ゲンム「まずはお前からだ…」ギュイーン!

海東「狙った獲物は逃がさないよ?」

そう言うと、海東もディエンドライバーを取りだし、カードを差し込んだ。

海東「変身!」

 カメンライド!ディエンド!

ディエンド「さて…やるか」

ディエンドは得意の高速移動でゲンムを翻弄していた。

ゲンム「ふっ…はっ!くそっ…ちょこまかとぉ…!」

士「相変わらずうざったい奴だ…」

ディエンド「どうした?その程度かい?なら…」

 カメンライド!サソード!

ディエンド「どうぞ…」

さらにディエンドは他のライダーを召喚した。

ゲンム「な…」

サソード「はぁ!」キィン

ゲンム「ぐっ!」

ディエンド「…士、ここは一旦退こう」ヒソ

士「なんだと?お前まさかびびったんじゃ…」

 アタックライド!ブラスト!

ディエンド「はぁ!」

ディエンドは壁をぶち抜き、そこから士とともに飛び降りた。

ディエンド「じゃあね!また必ず奪いに来るよ!」

マキシマ「…お見事」

ゲンム「くそっ逃げられた!今すぐ追いましょう!私にバグスターを貸してくださ「落ち着きなさい」

マキシマ「君のリベンジは後だ…せっかく貴重なデータが採れるんだ、こいつらを使う」ピッ

ゲンム「! なるほど…」ニヤッ

マキシマ「彼らのデータが集まれば…ついに完成するかもしれんな。ふはは…」

士「おい海東!なんで逃げた!」

海東「どうやらあいつらは一筋縄でいくようなかんじじゃなかった。だったらこちらも面子を揃えないと…」

士「…本当はいつもの逃げグセが出たんじゃないのか?」

海東「…それはそうと士、ユウスケの姿が見当たらないが?彼は無事なのかい?」

士「…そういえば、あいつと別れて薬を貰うこと自体を忘れていた!海東、夏みかんは無事だったのか?」

海東「彼女は元気な様子だったが…どうかしたかい?」

士「いや…ならいいんだ…ユウスケならまあ…きっとどうにかしてるだろ」

士(きっと)

海東「そうか。ならいいが…」

士「ところでこれからどうする?奴等が追い付いてくるのも時間の問題だぞ」

海東「任せておきたまえ。既に考えてある」


海東「僕の情報網によると、ここから少し離れた廃病院に、仮面ライダーらしき人がいるらしい。まずはそこに行ってみるとしよう」

士「わかった。…話を聞いちまったからには、あいつらの好きにさせるつもりはない」

士「あいつらを倒し、この世界を救う。それがこの世界で俺に与えられた役割だろうな」

海東「それはよかった、頑張ってくれたまえ。だが、たとえどんな事情があろうと、僕はこの世界のお宝を盗るだけだ。どんな手段を使ってもね」

士「…」

海東「じゃ、行こうか」

士「ああ」

そしてユウスケだけでなく、士と海東も廃病院へ向かうこととなった。

 廃病院

キリヤ「ただいま~…っておい、また人増えてねーか?」

エム「だってほっとけなくって…」

子供「エム、このおっさんだれー?」

キリヤ「おっさ…まだ20代だ!このクソガキ!」

エム「この子もまだ6歳なのにそんなムキにならないでくださいよ…」

エム「こらこら、失礼だぞ?まだ27なんだから」

子供「えー!でももうすぐおっさんじゃん!」

キリヤ「…お前も大人になったら分かるぜ?27なんてまだまだおっさんなんかじゃねーってな!」

子供「ふーん?そうなの?」

キリヤ「そうなの。…ところでエム、ちょっと話がある」クイッ

エム「…!分かりました。ボウヤ、また後でね」

子供「はーい」

エム「…」

エム「…アランブラを倒した!?」

キリヤ「ああ。奴が無事かどうかはわかんねーが、バグスターを倒したんならきっとやつらの味方じゃないはずだ。もしかしたら俺たちに協力してくれるかも…」

エム「そう…ですか」

キリヤ「なんか妙な奴だったぜ?この世界じゃ俺は医者だ~とか、本業はカメラマンだ~とかな」

エム「自称医者、ってところですかね?」

キリヤ「さあな…?…!おい、誰かここに来るぞ!とうとうここも終わりか?」
 
エム「そんな…せめてあの子たちだけでも。僕達がいなかったらあの子たちは…」

キリヤ「わかってるよ。…ちょっと様子見てくら」ガチャ

エム「はい…」

 キィィィ!

ユウスケ「…ここだな」


今から続き書こうかと思ったけど明日まとめて出すことにします
明日にはおわるといいなあ…

再開します

ユウスケ「ここにエムたちが…」テクテク

キリヤ「誰だ!」

ユウスケ「! 君がエムか!?」

キリヤ「なに…?なぜエムのことを…やっぱりあんたも俺たちを消しに…」カチャ

ユウスケ「わわっ!違うよ!俺は恭太郎さんに頼まれて君達のことを…」

キリヤ「…今なんだって?」

ユウスケ「え?だから恭太郎さんから「それは本当か!?」

キリヤ「あの人…無事だったのか!こうしちゃいられねえ!早くエムに伝えてやんねーと!」ダッ

ユウスケ「お、おい!待てよ!まだ話は…」

キリヤ「あんたも来てくれ!あんたからの話も聞きたい。…少なくとも、俺たちに手を出す訳じゃなさそうだしな」

ユウスケ「そ、そう…それはよかった」

キリヤ「じゃ、ついてきてくれ」

ユウスケ「ああ…」(なんか単純そうなやつだなあ)

ユウスケ「…そうだ。君の名前は?俺は小野寺ユウスケだ」

キリヤ「俺はキリヤ。よろしくな、ユウスケ」サッ

ユウスケ(でも、悪いやつじゃなさそうだ)

ユウスケ「ああ、よろしくキリヤ」サッ

とりあえず信用できる味方を見つけた二人は、硬い握手を交わした。

 士陣営

士と海東は彼らの追跡から必死に逃げつつ、彼らがいると思われる廃病院に向かっていた。

海東「…!追ってきたか。士、少しスピードを上げたまえ」ポンポン

ディケイド「誰のせいでわざわざバイク取りに行って二人乗りする羽目になったと思ってるんだ!」

海東「仕方がないだろ?…僕にはバイクがないのだから。」

ディケイド「お得意の高速移動があるだろうが!」

海東「そう固いことを言わないでくれるかな。僕達友達じゃないか?」

ディケイド「お前と友達になった覚えはない!ったく…まだ目的地にはつかないのか!?」

海東「あと少しだと思うよ…ま、いざとなったら僕に運転を代わりたまえ」

ディケイド「誰が渡すか!くそっ…こいつと二人なんてやっぱり最悪だ!」
 
海東「ふっ…そんなこと言ってる暇があるなら、少しは後ろに気を付けたまえ!」ピュイン!

「ぐはぁ!」

海東はディエンドライバーで、うまく追手を撹乱した。

海東「…君も案外気が回らない奴だね」

ディケイド「うるせえ!」


 ユウスケ陣営

エム「…キリヤさん!その人は?」

エムは咄嗟に子供たちを後ろに隠し、ユウスケを警戒した。

キリヤ「あ~大丈夫大丈夫!こいつ、多分味方だから。…そうだよね?」チラッ

ユウスケ「ああ。…君がエムかい?」

エム「そうですけど…あなたは?」

ユウスケ「俺はユウスケ。君のことは恭太郎さんから聞いてるよ。よろしくな」

エム「!? 恭太郎さんから!?」

キリヤ「そうなんだよ!あの人無事だったみたいで…」

エム「…本当なんですか?」ポロポロ

ユウスケ「!?」

キリヤ「おいおいエム!嬉しいのはわかるけどお前…まったく泣き虫だなお前は!」ガシガシ

エム「だって…恭太郎さんが…生きてて」グスッ

キリヤ「…そうだな!でも泣いてばっかじゃいらんねえぞ…」

ユウスケ「悪いけどその通りだ。俺は恭太郎さんに頼まれて、君達を助けに来たんだ」

エム「…」ゴシゴシ

エム「…もう大丈夫です。どうぞ、話してください」

ユウスケ「…ああ」

エム「そんなことが…」

キリヤ「なるほどな。俺たちがあんな狙われてんのにはそんな理由が…」

ユウスケ「このままじゃ君達は奴等にやられてしまう。だから恭太郎さんは俺を信じて、ここの場所を教えてくれたんだと思う」

キリヤ「…はぁ。必死こいて逃げてきたのに、あの人にはお見通しってわけね?」

エム「…それで、何か策はあるんですか?」

ユウスケ「いや、それが…俺はとにかくここに向かって来ただけなんだ。助ける方法なんかは別に…」

キリヤ「なんだそりゃ!…ま、反撃開始ってことなら、俺にも心当たりがある。あの胡散臭い医者擬きの奴なら俺たちの味方になるかも…」

ユウスケ「医者擬き…もしかしてそいつ、士かもしれない!士ならきっと俺たちの味方になってくれるはずだ!」

キリヤ「士?」

ユウスケ「俺と旅をしている仲間さ。口は悪いしいっつもスカしてるけど、頼りになる奴なんだ…「悪かったな!スカした野郎で!」

ユウスケ「…え?」

ユウスケが振り向いた瞬間、悪態をつきながら士はそこに現れた。

ユウスケ「士!どうやってここを…ってかなんつー登場の仕方してんだよ!ここ2階だぞ!?バイクで突っ込んできてんじゃねーよ!」

エム「危ないじゃないですか!周りの人が怪我したらどうする…」

士「わかったわかった!悪かったな。俺もある奴等に追われてて…」

キリヤ「あー!医者擬き!まだ捕まってなかったんだな!」

士「お前…あん時逃げやがったやつだな!お前のせいで俺は追われる羽目に…その上余計なオマケまで…」

海東「それはひょっとして僕の事かい?」ニュッ

ユウスケ「海東!…お前もこの世界に来てたのか…」ジー

海東「なんだいその目は?…まったく、僕がいなかったら君達は全滅していたというのに、ひどい扱いをするなぁ」

士「お前の日頃の行いのせいだ!」

ユウスケ「でも丁度よかった!お前たちがいるなら百人力…」

海東「…士」

士「分かってる!おいユウスケ…それとお前ら!悪いが俺たちに力貸せ!」

キリヤ「へ?俺たちも?」

士「そうだ!…マキシマとかいうのから話はだいたい聞いた!戦えるんだろ?お前たちも」

キリヤ「俺はいいけど…」チラッ

エム「…」フルフル

士「…お前は無理なのか?」

エム「すみません…僕はもう、変身できません…」

士「…そうか、分かった。ならお前は、ここの子供たちを安全な所へやってくれ」

エム「はい…」

士「…よし、いくぞ!」

ユウスケ「ああ!」

ディケイド「はぁ!…どうした!大したことないな!」

クウガ「数は多いけど…これなら十分俺たちで…」

ディエンド「いや…どうやら増援が到着したみたいだ」

「もういい、後は俺たちに任せろ」「全員ぶっ潰してやるよ」

ディケイド「ふん…しぶといやつらだ」

キリヤ「な…嘘だろ?」

ディエンド「どうしたんだい?」

キリヤ「なんであいつらがここに…」

ユウスケ「あいつら?」

キリヤ「そうだ…確かにあの時あいつらは…どうして…」

ブレイブ「…」

スナイプ「ふん」

クロト「…やつらも到着したようですね」

マキシマ「ああ。かわいい操り人形達だ」

クロト「まさか昔の仲間と戦わせるとは…恐ろしい人だ」

マキシマ「私はバグスターならば、誰であろうとも私の忠実な手駒として扱うことができる。そう、誰であろうともね…」

クロト「まったくあなたという人は…」

マキシマ「さて…私の期待を裏切らないでくれ?我らの仮面ライダーよ」

クウガ「あいつらって…まさか、5年前に死んだ君達の仲間か!?」

キリヤ「そうだ…俺たちを守って、犠牲になっちまったやつらだ。でもなんで…」

ブレイブ「…俺たちはお前たちを消しに来た」

キリヤ「!!」

スナイプ「さあ…ここで終わらせてやる」

キリヤ「やっぱり…お前らあいつに何かされて…」

ディケイド「ああ。やつらはマキシマの手で操られてしまっている。恐らくバグスターならば、心を操り、洗脳することができるんだろうな」

クウガ「…くそっ、目を覚ましてくれ!お前たちを傷つけたくは…」

ディエンド「無駄だね。奴等にはもう僕達の言葉は響かない」

クウガ「そんな…」

ディエンド「倒すしかないんだよ、今の僕達にはそれしかない。行くよ、士」

ディケイド「俺に命令すんな!…はあっ!」

ディエンド「君にはこれなんか丁度いいかな!」

カメンライド!ナイト!アナザーアギト!

ディエンド「いってらっしゃい…」

ナイト「…ふん!」

アナザーアギト「…はぁ!」

ディエンドは二人のライダーを召喚し、ブレイブ達と戦わせた。

ブレイブ「…やるな」

スナイプ「ならこれだ!」

 ドレミファビート! ジェットコンバット!

ブレイブ「術式レベル3」

スナイプ「第参戦術」

 ガッチャーン!レベルアップ!

ブレイブとスナイプはそれぞれレベル3へとレベルアップした。

スナイプ「一瞬で終わらせてやる!」バババ

アナザーアギト「ぐっ!」

飛ぶ事が可能になったスナイプは、空中から士達を攻撃し、手始めにアナザーアギトを倒し、飛ぶことができるナイトさえも圧倒していた。

ディエンド「ナイトだけでは無理か…ならこいつだ!」

 カメンライド!サイガ!

ディエンド「行け!」

サイガ「イッツ…ショータイム!」

ディケイド「あいつ…いつもの余裕がなくなってきたな」

ディケイド「…仕方ねえ!ユウスケ、雑魚は任せた!」

クウガ「何!?海東がピンチなのか!?俺も助けに…」

ブレイブ「させるか!」キィン!

クウガ「ぐあああ!」

不意をついたブレイブの攻撃に、ユウスケの変身は解けてしまった。

ユウスケ「くそっ…」

ブレイブ「タイガのやつ…まあいい、俺だけで用事を済ませるとしよう」

 ガッシューン

ヒイロ「まずはお前だ…キリヤ。」

キリヤ「くっ…お前、本気でこんな…」

ヒイロ「さあな。今の俺たちは命令に従っているだけ。これは俺たちの意志ではない。だが、抗うことはできないんだ」

ユウスケ「そんな…ぐっ」

ヒイロ「エムはどこだ?」

キリヤ「…へっ!知らねえな…うっ!」ドスッ

ヒイロ「さっさと吐け」バキッ

キリヤ「ぐはっ…」ガクッ

ユウスケ「やめろ!」

ヒイロ「おとなしく吐けば止めてやる」ギュゥゥ

キリヤ「…エムはここにはいねぇぞ!」バシッ

ヒイロ「…もういい、お前の嘘にはうんざりだ。自分で探す…」

「…えっ」

 ドサッ

キリヤ「おい…なんで出てきて…」

ヒイロ「…探す手間が省けたな」

エム「ヒイロ…さん?」

エム「ヒイロさん…どうして」

ヒイロ「…久しぶりだな、エム!」ガッ

エム「ぐっ!?…やめてください…!苦しいです…」

キリヤ「この…!」バクソウバイク

キリヤ「変身!」

 アイムアカメンライダー!

レーザー「うおおおおお!」

ヒイロ「レベル1ごときが…はっ!」ブン

レーザー「ぐあっ!」

ヒイロはもはや変身するまでもないと言わんばかりに、レーザーを蹴り飛ばした。

ヒイロ「バグスターになった俺は、もはやただの人間ではない」バッ

エム「かっ…けほっ…お前…ヒイロさんじゃないのか!?」

ヒイロ「正確には、ヒイロという人間のデータをコピーされたバグスターだ。さあエム…いやエグゼイド!お前も変身して、この俺に立ち向かってこい!」

エム「なんですって…!」

ヒイロ「だからお前も、ガシャットを握りしめているんじゃないのか?」

エム「それは…」カチャ

キリヤ(あいつ…戦う覚悟ができたのか?いや、そんな簡単に克服できるもんじゃない!あいつのトラウマは…)

 
エム『俺…あの時から、変身するのが怖いんです』

キリヤ『怖い?』

エム『今でもこのガシャットを起動しようとするだけで、聴こえてくるんです。あの時、助けられなかった人達の声が。…幻聴なのは分かってるんですけどね』

キリヤ『…そうか。でも心配すんな!これからは俺がついてる!お前だけに負担はかからないようにするからよ!』ポン

エム『キリヤさん…』

キリヤ『俺がお前を、守ってやるから』

ヒイロ「どうした!」

エム(くそっ…手が震えて…)

ヒイロ「ならばもういい。お前にも消えてもらう」サッ

キリヤ(守ってやるって、約束したのによ…はは、情けねえ)

ユウスケ「うおおおおお!」ガシッ

キリヤ「ユウスケ!」

ユウスケ「エム!戦うんだ!」

ヒイロ「貴様…放せ!」バッ

ユウスケ「…君が戦わないと、君自身も、君の大事な人たちも…誰も救うことは出来なくなる!だから…うあっ!」

エム「僕は…僕は…!」

ヒイロ「うるさい奴だ…お前から始末するか…」

ユウスケ「俺はもう…誰の涙も見たくない!キリヤにも…恭太郎さんにも…君にも!みんなに笑顔でいてほしいんだ!だから…俺は戦う!」

怒りに燃えるユウスケの体から、黒いオーラが湧き出てきた。

ヒイロ「これは…まずい! 術式レベル3!変身!」

ユウスケ「はあああ…変身!」

そしてクウガは、究極の形態へと変身を遂げた。

 ディケイド&ディエンド陣営

一方スナイプはディエンドの兵隊達にも互角に戦っていたが、ディケイドの加勢により、劣勢になっていた。

ディケイド「空中戦は嫌いじゃないぜ!」

 カメンライド!オーズ!

スナイプ「姿が変わりやがった…」

 フォームライド! オーズ! タジャドル!

ディケイド「とうっ!」フワッ

スナイプ「くっ…ここまで来やがったか…」バババ
バ

ナイト「ふん!」ガキィン!

サイガ「フウ♪」バババ

スナイプ「鬱陶しい…!」

ディエンド「さすがに4対1じゃこちらの勝ちかな?…そろそろ決めさせてもらうよ!」

 ファイナルアタックライド!ディ・ディ・ディ・ディエンド!

ディケイド「こっちもいくぞ!」

 ファイナルアタックライド!オ・オ・オ・オーズ!

ディケイド「たああああ!」

ディエンド「はあ!」

スナイプ「な…速…ぐあああああ!」

二人の必殺技は、見事にスナイプに命中した。

ディケイド「…やったか?」

スナイプ「く…ミッション失敗か…」ゲームオーバー

ディエンド「ふん…他愛ない」

ディケイド「…ユウスケ」

 ユウスケ陣営

クウガ「…」

ブレイブ「ふっ!はっ!…馬鹿な…なぜ効かない!」

アルティメットと化したクウガは、ブレイブの攻撃に微動だもしない。

クウガ「…そんな攻撃、効くもんか」

ブレイブ「ふざけるな…!」ガシャット!キメワザ!

 ドレミファ!クリティカルフィニッシュ!

ブレイブ「はああああ!…何!?」シュゥゥゥ

ブレイブ渾身の一撃も虚しく、クウガにはダメージすら負わせられない。

クウガ「無駄だ」ドガッ

ブレイブ「ぐはっ…」

クウガ「俺はお前を倒す…!みんなの笑顔のために…!お前とは、覚悟が違うんだよ!」バゴォ!

ブレイブ「…なんだとぉ…!」

クウガ「おおおお…」コオオオ

クウガは全てのパワーを、右手の拳に込めた。

クウガ「てやあああああ!」ドン!

ブレイブ「ぐっ…馬鹿なぁぁぁ!」ゲームオーバー

エム「すごい…」

キリヤ「…やりやがった」

クウガ「はあ…はあ…」シュイン

ユウスケ「はあ…終わった…のか?」


士「どうやらそっちも終わったようだな」

海東「やるじゃないかユウスケ!まさか究極の力を使いこなすとは…君も随分と強くなったものだ」

ユウスケ「あれは…みんなを守るための力だから…」

エム「…」

キリヤ「…ところで、エム」

エム「は、はい!」

キリヤ「なんで病院から出てきた?お前、自分は戦えないって言ってただろうが」

エム「それは…」

士「お前が自分の意志で戦いに来たならそれでいい。俺はお前の事情は知らない。だが、お前が戦えなかったせいで、キリヤもユウスケも死にかけた。今回はユウスケのおかけで何とかなったとはいえな」

ユウスケ「君が戦えないのと言うのなら、それは仕方ないことだ。でも君は戦えるはずだ!だからこそ、ガシャットを持ってここに来たんじゃないのか!?」

エム「僕は…またみんな助けられなくなるのが怖くて…」

海東「…付き合ってられないな」

海東「僕は今からマキナ・コーポレーションでお宝を盗みに行くつもりだ。ついでに僕をこんなにした報いも受けてもらわないとね。君達はどうするんだい?」

士「俺はあの気に入らねえ奴等をぶっとばしに行くだけだ。だが海東、お前と一緒に行動するつもりはない!」

ユウスケ「俺も同じだ。恭太郎さんのためにも…操られていた二人のためにも、俺は戦う」

キリヤ「俺も行く。役に立たねえと思うけどな」

エム「僕は…」

士「…お前、人を助けることができなくて怖いって言ってたな」

エム「…」

士「自惚れんな。今のお前一人の手じゃ、世界中の人を助けることなんかできねえよ」

ユウスケ「おい士!」

エム「どうせ僕がいても、なにも変わらないんですよ…そういう運命なんだ」

士「だったらなんだ!?そうやって諦めるのか!?自分の運命ぐらい、自分で変えてみやがれ!」

エム「僕にそんな力あるわけ…」

士「…少なくともお前に助けられた人達は、お前がこの運命を変えてくれたと思っているぞ」クイッ

エム「!!」

 「エムー!」 「エム先生!大丈夫!?」

エム「みんな…」

士「…行くぞ。エム、待ってるからな…」ブルン

エム「…」

今日はここまで
今日中には終わりませんでした…すみません
見てる方がいるかどうかすら怪しいですが、必ず完結させるので、安心してください!

遅れました 再開します

 キキイ!

士「…」チラ

海東「相変わらず、素直じゃないなあ君は」

士「…うるせえ。俺は信じてるだけだ。あいつが、自分の力で運命を変えるのをな。それに、どっかの誰かさんに似ててほっとけなくてな?」

ユウスケ「え?誰の事だよそれ?俺の知ってるやつか?」

士「…さあな」ハァ

キリヤ「…悪い!やっぱり俺、あいつのとこに…」

ユウスケ「ああ、そうしてくれ。エムのためには、君も必要だ」

海東「…それじゃ、行きますか。いつもの三人で!」

士・ユウスケ「お前は違う!」

エム「みなさん…怪我はありませんでしたか?」

子供「おう!でもさ、キリヤにーちゃんは大丈夫なのか?」

エム「…うん!キリヤさんは強いから!」

 ガチャ

キリヤ「そうだぞー?どうだ、ちょっとは見直しただろ!」ポンポン

子供「ちょびっとだけな!」ヘヘ

エム「キリヤさん…ユウスケさんと一緒に行ったんじゃ…」

キリヤ「お前のことが心配でな!戻ってきちまったよ」

エム「…」

キリヤ「…覚悟がきまんねーか?」

エム「僕がここを離れたら病院のみんなが…なんて、言い訳にすぎませんか、はは」

キリヤ「戦うかどうかはお前が決めろ。…でもな、たとえ、どんな結末になろうと、戦わなかったことはずっと後悔するだろうぜ?今の俺みたいにな」

エム「僕だってあんな思いはもうしたくない!でも、僕が戦って、何も変わるとも思えないんですよ…」

エム「5年前からずっと、僕だって後悔してました!今更どうなったって…」


恭太郎「…それは違うぞ!」

恭太郎「やれやれ…ここまで来るのに随分かかってしまった」

エム「恭太郎…さん…本当に生きて…」

キリヤ「でもあんた、その姿はいったい…」

恭太郎「そんなことはどうだっていい。それよりエム、お前は戦うんだ。いや、戦わなくちゃいけない」

エム「恭太郎さん…会えて嬉しいですけど、それは無理ですよ」

エム「恭太郎さんは知らないでしょうけど、僕はもう変身できないんですよ!変身しようとガシャットを起動するだけで、手の震えが止まらない!あの時に助けられなかった人達の声まで、僕には聴こえてくるんですよ!」

恭太郎「また、逃げるのか?」

キリヤ「! おい…こいつは逃げたわけじゃ「黙っていろ!」

恭太郎「いいか!今人類を救える人間はお前なんだ!そのお前が戦わなくてどうする!」ガシッ

エム「人類を…救う…」

恭太郎「そうだ!…だからこそ、お前は医者になった。そして、私達に協力してくれたんじゃないのか!」

エム「!!」

エム(そうだ…僕が医者を目指した理由って…)

 16年前

少年『おーい!おいてくぞー!』

エム『あ~もう!ちょっとまっ…いてっ!』ズテッ

???『あらら~…転んじゃった。大丈夫?』

エム『な、なんてことないよ!』(うわ~…すごい美人)

???『強がっちゃって…ほら、血が出てる。消毒しないと』フキフキ

エム『つっ…ねえ、大丈夫だって!こんなの…すぐに…』ウルウル

???『そんなこと言って、今にも泣きそうじゃない!でも私急いでるから、ここまでね』パシッ

エム『うわっ!叩くことないじゃないですか!』

???『ぐちぐち言わない!男の子でしょ!』

エム『…はい』

???『よし!』ニコ

エム『!!! あ、あの…』

???『うん?』

エム『今度なにかあったら、僕が助けてあげるよ!』

???『そうね~…でも私、優秀な医者の卵だからな~』フフン

エム『…だ、だったら!僕がそれを越えるお医者さんになって、おねーさんを助けてあげるよ!』

???『…ふふっ、面白いわねキミ』プルプル

エム『…馬鹿にしてるでしょ』ムー

???『いいえ?…一応、期待してる!』

エム『うっそだ~…あ、もう僕行かないと!またね!』スクッ

???『うん!楽しみにしてる!…もし医者になれたなら…人類を救う、スーパードクターになってね!』

エム『よーし!絶対なってやる!その時まで待ってろよー!じゃあねー!』トテトテ

???『ふふ』ヒラヒラ

エム(人類を救う…スーパードクターに…)

エム「…行かなきゃ」

キリヤ「…エム?」

恭太郎「覚悟はできたのか?」

エム「僕はもう迷わない…人類を救うために、僕は戦う!」キッ

恭太郎(! その目だ…ユウスケと同じその目が、私をもう一度立ち上がらせる)

恭太郎「よし!ではユウスケたちのところに行くぞ!彼もきっと待っている!」

エム「はい!」

キリヤ「おうよ!」

士『自分の運命ぐらい、自分で変えてみやがれ!』

ユウスケ『俺はもう…誰の涙も見たくない!』

ユウスケ『君にも、笑顔でいてほしいんだ!』

エム(士さん…ユウスケさん…ありがとう)

クロト「くそっ!任務失敗とは…役立たずどもめ!」バン!

マキシマ「いやぁ、役立たずとも言い切れませんよ?クロト君。彼らの戦闘データは、確実にこれに蓄積された」コンコン

マキシマは満更でもない表情で、そのモニターを見ていた。

クロト「おお…これが…EX-AIDシステムの本体…」

マキシマ「これさえ成功すれば全人類は…新たな段階へ進化できる!まあ、選ばれなかった者は、私の駒にすぎないですがね…」

クロト「バグスターなど、我々の駒にすぎません。いくらでも補充できる、私達の便利な駒です」

クロト「ああ…ゾクゾクする…ふふ…ははははは!」

マキシマ「…そうですね。本当に、立派な駒だ」ニヤッ

マキシマ「…しかしクロト君、君にはまだ仕事が残っていますね?」

クロト「…エグゼイドどもの排除ですね」

マキシマ「うむ。もうすぐ彼らはここに向かってくるようだ。この仕事、頼めるかい?」

クロト「お任せください…ライダーシステムを完璧に使いこなせる私こそ、ガシャットを持つにふさわしいですからね」

マキシマ「期待しているよ」

クロト「はい」

 ウィーン

マキシマ「さて…私も動くか」

 マキナ・コーポレーション
 
士「…いよいよだな。おい、降りろ海東!」

海東「はいはい」スタッ

ユウスケ「エム達は…」

海東「別に構わないさ、僕達だけで十分だ。行くよ二人とも」スタスタ

ユウスケ「そういう問題じゃ…」

士「よせ、聞くタマじゃねーよ」

ユウスケ「でもなあ…「止まってもらおうか」

クロト「不正な仮面ライダー…君たちもここで終わりだ」

海東「勘違いしないでくれたまえ、僕はお宝を盗みに来ただけ。無意味な犠牲は増やしたくない」

クロト「ガシャットもドライバーも渡すつもりはない!EX-AIDシステムの邪魔もさせない…!行け、バグスターども!」バッ

クロトの合図で、人類の運命を決める戦いの幕は開けた。

 エム陣営

三人はレーザーのバイクでマキナ・コーポレーションへ向かっていた。

恭太郎「キリヤ…もう少し丁寧に…」ガクガク

エム「恭太郎さん!?しっかりしてくださいよもう!」

レーザー「スピード落としたらキレるじゃねーかあんた!」

恭太郎「あ、当たり前だ!一刻も早くやつらのところに…」ブルブル

エム「無理しないほうが…」

恭太郎「だ、大丈夫大丈夫…」

キリヤ「ただでさえ二人乗りなのに、片方はほぼ老人とか…どうしろってんだよ!」

恭太郎「なんの…ユウスケたちが待っているんだ…」

エム「あとちょっとですから!頑張りましょう!」

レーザー(一番頑張るのは俺だよ!ったく…ま、おいていくっても聞く気しねーし…しゃあねーか)

レーザー「よーし!もうひと踏ん張り頑張りますか!なあ!」

恭太郎「…」グッタリ

エム「お、おー…」

レーザー「もっと乗れよ!」

 士陣営

士たちはクロトの呼び出したバグスターに加え、ゲンムに変身したクロトとも戦っていた。

ゲンム「グレード3…」シャカリキスポーツ!

 ガッチャーン!レベルアップ!

ゲンム「ふん!」チュドーン!

ディエンド「くっ…そのお宝は頂く!」

 アタックライド!ブラスト!

ディエンド「はあ!」バシュン!

ゲンム「バグスターども!私の前に来い!」

バグスター「ううう…」ズルズル

ゲンム「よし…私の盾に…」

バグスター「ぐううううう…!」バタッ

ゲンム「ふん…」パラパラ

クウガ「あいつ…味方を…!」

ゲンム「味方…?こいつらは駒にすぎない。何体…いや何十体でも量産可能のな!」

ディケイド「やっぱり腐ってやがるぜお前ら…!」

ゲンム「何とでも言え…お前らはバグスターにせずに、なぶり殺してやる!」ガシャット!キメワザ!

 シャカリキ!クリティカルストライク!

ゲンム「はっ!」ジイイイ

クウガ「なっ…しまった!」

ディエンド「…下がっていたまえ!」

 アタックライド!バリアー! 

ディエンド「ぐう…」ガクッ

ゲンム「耐えたか…だが次は確実に…《クロト君》


ゲンム「…マキシマさん!?今敵と交戦中で…」

マキシマ《そろそろ時間だ。準備はできているね?》

ゲンム「準備…?何のことでしょう?私は何も…」

マキシマ《当然です。私は君に、初めてこの作戦のことを話すのだから》

ディケイド「あいつ…何を一人でこそこそと…」

ゲンム「それで?私はどうすれば…」

マキシマ《変身を解いてくれ。それだけで構わない》

ゲンム「なっ…今戦闘中だと!《いいから》

マキシマ《私の命令に従えないのかい?》

ゲンム「…分かりました」ガッシューン

クウガ「変身を解いた!?」

クロト「…変身を解きました、それでこれか…ぐふっ!?」グサッ

マキシマ「ご苦労」

クロト「何…を…」ガクッ

ディエンド「何!?」

士達には一瞬の出来事であった。先ほど変身を解いたクロトが、マキシマの手で串刺しにされていたのだ。

マキシマ「…死んだか?」

クロト「はっ…かはっ…」

マキシマ「生きていたか…しぶといやつだなあ!」ガスッ

クロト「ぎゃああああああああ!」

マキシマ「そうだ、最後に言っておこう。君は二つ勘違いしている」ザシュ

マキシマ「一つ…バグスターと言えど、我々は所詮人間からできた紛い物、進化の途中にすぎない。人間より優れていて、不老ではあるが不死身ではないんだよ」ズシュ

マキシマは怪物の力で、クロトの息の根を止めにいく。

マキシマ「二つ…どうやら君は自分は駒ではないと思っていたようだが…それは違う。君は私の実験のモルモットとして私の側に置いただけ、むしろ私は君を使える駒としてしか見ていないよ」

マキシマ「だからこそ、最も負担の多いプロトガシャットを使わせ、試した。勿論君の才能は素晴らしいと思っているよ?私の次にね」

クロト「ふざけ…があああ!」

マキシマ「滑稽だったよ、自分を特別だと周りを見下していた奴が、どこまで足掻くかを見るのは」

クロト「くうっ…ふー…ふー…!」ギラギラ

マキシマ「おー怖い怖い。仕方ないだろう?君は失うには惜しい存在だが…」

マキシマ「神はこの世に一人で十分なのだから」

そう言い残すと、クロトの体は跡形もなく引き裂かれ消滅した。

クウガ「嘘だろ…あいつも自分の部下をばらばらに…」

マキシマ「さて…君たちにも審判を下さないとな」クルッ

ディケイド「望むところだ…逆にお前を破壊してやる!」

ディエンド「この世界のお宝…盗らせてもらうよ!」

マキシマ「無意味なことを…よかろう。まとめてゲームオーバーにしてやろう…ぐおおおおおおお!」

マキシマは自分の体にバクルドライバーのウイルス、そしてクロトから採取した強靭なバグスターウイルスを入れ込んだ。

マキシマ「まだだ…まだ足りん!バグスターどもぉ!私に力を寄越せぇ!」

さらに自分達が製作したバグスターまでも、体に取り込みマキシマはパワーアップした。

マキシマ「ぐっ…ははは…新世界の神の誕生だ!見るがいい!うおおおおおおお!」

マキシマはゲムデウスをはるかに超越した姿で、士達の前に降臨した。

恭太郎「な…なんだあれは!?」

エム「でかい…」

レーザー「こりゃマジでやべえな…」

超ゲムデウス「さあ…エンディングを迎えるときだ…」

ここまでっす
明日にはもう終わると思います
ビルド3話始まっちゃうヤバイヤバイ…

 エム陣営

エム「あれはいったい…」

恭太郎「とにかくヤバイことには違いない!急げキリヤ!」

レーザー「言われなくても飛ばしてるっての!」

恭太郎(あの姿…まさかお前なのか…?マキシマ!)

超ゲムデウス「さあ来るがいい…」

ディケイド「でけえ…少なくともフォーティーン以上だぞあれは!」

クウガ「俺たちの攻撃なんか効くのか!?」

ディエンド「…まずいな」

ディケイド「どうした!」

ディエンド「あれを見たまえ、あのEX-AIDシステムとやらのエネルギーが溜まろうとしている」ビッ

クウガ「…!あれはまずい!あれが成功したらこの世界の人たちは消滅して…!」

ディケイド「くそっ!あっちも止めねーといけねーのかよ!」

超ゲムデウス「来ないのならこちらからいくぞ…ふぬあ!」

ディケイド「ぐああああ!」

クウガ「うわああああああ!」

ディエンド「くっ!」

3人は超ゲムデウスの一撃で、変身を解除させられてしまった。

士「馬鹿な…たった一発で…!」

海東「本格的に分が悪くなってきたね。…仕方ない、一旦引かせてもらう」インビジボウ!

ユウスケ「おい海東!…あいつ…!」

超ゲムデウス「どうしたぁ…まだ終わってないぞ!」ブゥン

士「ユウスケ、避けろ!」

間一髪、ゲムデウスの攻撃を避ける。しかし攻撃した衝撃すらも、士達への攻撃に変わる。

ユウスケ「うわっ!…なんて威力なんだ!」ビリビリ 

士「くっ…どうすれば…どうすれば両方止められる!」ダン!

超ゲムデウス「ふはは…無意味なことを考えるなあ…君たちはただ世界の終わりをその目に焼き付けていればいいというのに…それが人類の運命だ」

ユウスケ「運…命…?」

士「ふざ…けるな…!」

超ゲムデウス「何をわめこうと止めることは不可能。私が新世界の神なのだからな!ふはははは!」


恭太郎「そうはさせん!」 

超ゲムデウス「さあ来るがいい…」

ディケイド「でけえ…少なくともフォーティーン以上だぞあれは!」

クウガ「俺たちの攻撃なんか効くのか!?」

ディエンド「…まずいな」

ディケイド「どうした!」

ディエンド「あれを見たまえ、あのEX-AIDシステムとやらのエネルギーが溜まろうとしている」ビッ

クウガ「…!あれはまずい!あれが成功したらこの世界の人たちは消滅して…!」

ディケイド「くそっ!あっちも止めねーといけねーのかよ!」

超ゲムデウス「来ないのならこちらからいくぞ…ふぬあ!」

ディケイド「ぐああああ!」

クウガ「うわああああああ!」

ディエンド「くっ!」

3人は超ゲムデウスの一撃で、変身を解除させられてしまった。

士「馬鹿な…たった一発で…!」

海東「本格的に分が悪くなってきたね。…仕方ない、一旦引かせてもらう」インビジボウ!

ユウスケ「おい海東!…あいつ…!」

超ゲムデウス「どうしたぁ…まだ終わってないぞ!」ブゥン

士「ユウスケ、避けろ!」

間一髪、ゲムデウスの攻撃を避ける。しかし攻撃の衝撃すらも、士達への攻撃に変わる。

ユウスケ「うわあっ!…なんて威力なんだ!」ビリビリ 

士「くっ…どうすれば…どうすれば両方とも止められる!」ダン!

超ゲムデウス「ふはは…無意味なことを考えるなあ…君たちはただ世界の終わりをその目に焼き付けていればいいというのに…それが人類の運命だ」

ユウスケ「運…命…?」

士「ふざ…けるな…!」

超ゲムデウス「何をわめこうと止めることは不可能。私が新世界の神なのだからな!ふはははは!」


恭太郎「そうはさせん!」 

連投してた…一応ちょっと修正したのが後の方です

恭太郎「はあ…はあ…」

超ゲムデウス「恭太郎…!」

レーザー「なんとか間に合ったか…」ガッシューン

ユウスケ「みんな…!来てくれたのか!」

士「どうやら、腹くくったようだな」

エム「…」

超ゲムデウス「恭太郎…もう、そんな姿に…」

恭太郎「今のお前に言われたくないわ!その姿こそ、人間を捨てた証!私との決別との証だ!」

超ゲムデウス「…ははは、それもそうだね。でも、また会えて嬉しいよ。私は君にも見せたいと思っていたのさ、この世界の終わりをね」

キリヤ「この世界は終わらせねえぞ!」

超ゲムデウス「往生際の悪い…私の中には、この世界すべてのバグスターがいる!君たちが助けられなかった人々…そして、ヒイロ君やタイガ君、クロト君もね。君たちは戦う前から既に負けているも同然だ」

エム「それでも僕は戦う!一人でも多く人類を救う…それが僕達ドクターだ!」マイティアクションエーックス!

ユウスケ「エム…!」

超ゲムデウス「無意味だぁ…人類の運命は私が決める…君たちは私という神に従うことしかできない!」

士「…神だと?」

ユウスケ「お前は多くの人間を巻き込んだ、ただの悪魔だ!神なんかじゃない!」

超ゲムデウス「ほう…?」

士「お前が運命を変えてるんじゃない!お前は自分の良いように、運命をねじ曲げてるだけだ!」

超ゲムデウス「それの何が悪い…私がルールだ」

キリヤ「あんたは自分の為ならどんな犠牲も払わない人だ」

恭太郎「人類がバグスターになることで救われると思い込んで、取り返しのつかないほどの命をを奪った」

士「だがエム達は違う!どんな小さな命でも、お前らの手から守ろうとした!どんなに苦しんで、戦うことを諦めても、最後までみんなが笑顔を失わないように!」

士「俺たちはエムを信じている!エムの力を!お前にはない、運命を変える力をな!」

超ゲムデウス「戯れ言を…!」

エム「マキシマさん…いや、ゲムデウス!お前を倒してやる!そして…」

『人類を救う…スーパードクターになってね!』

エム「人類の運命は…僕が変える!」マイティアクションエーックス!

   「変身!」

ディケイド「ゲムデウス…お前を破壊する!」キィン

超ゲムデウス「人類を救う…私と同じ目標を持ちながら、私と対立するとは…全く度しがたい!」ピュイン

エグゼイド「僕はお前とは違う!ヒイロさんやタイガさん…犠牲になった人たちの想いを背負ってるんだ!…ぐあっ!」ドサッ

クウガ「大丈夫か!」サッ

エグゼイド「はい…ありがとうございます」パシッ

クウガ「いくぞエム!俺たちであいつを倒すんだ!」

エグゼイド「はい!」

恭太郎「あの二人…いいコンビだ」

キリヤ「ほら見てないでさ、俺たちもやることあんだろ?」

恭太郎「分かっているさ。…さあ、始めるぞ!」

キリヤ「ああ!」ピッ

超ゲムデウス「なんだ?あいつら何を…まさか!」

恭太郎「気づいたか…だがもう遅い!」ピッピッ

超ゲムデウス「恭太郎…君、EX-AIDシステムを…!」

恭太郎とキリヤの手で、EX-AIDシステムは機能が停止した。

恭太郎「お前の計画を知ってから、ずっと対策を考えてきたんだ!誰が一番お前の事を理解していると思っている!」

超ゲムデウス「貴様あああ!」ゴオオオ

キリヤ「なんだ!?」

ゲムデウスの体がマキシマの怒りを表すように、紅く姿を変えていく。

超ゲムデウス「くはは…もういい…私の手で完全に人類を消滅させる…まずはお前達からだ!」ズァァ

ディケイド「なっ!さっきより格段に速く…!」

エグゼイド「まずい!」

クウガ「避けられ…」

「うわああああああ!!」

超ゲムデウス「滅びろ…滅びろぉ…!ふはははは!」

キリヤ「そんな…」ブルブル

恭太郎「ここまできたが…万事休すか…」

ディケイド(くそっ…コンプリートフォームでもどうにかなる気がしねえ…力の差がありすぎる)

クウガ(単純な力じゃ勝てない…どうすれば…)

ディケイド・クウガ「…」

エグゼイド「…諦めちゃ、駄目です」

エグゼイド「僕達は負けられない!ここで立ち上がらないと、みんなを助けられない!」


エグゼイド「僕はもう…後悔したくないんだ!!うおおおおおおお!」

超ゲムデウス「滅びろぉ!」ブォン

エグゼイド「くっ…はあああああ!」ガキィン

クウガ「エム…そうだ、俺も戦わないと…」フラフラ

ディケイド「これは…」パァァ

ディケイドのカードデッキから、光輝く3枚のカードが飛び出した。

ディケイド「…!」パシッ

クウガ「士…それって…」

ディケイド「ああ!どうやらエムの熱い思いが…俺たちを助けてくれるようだな!」

 ファイナルフォームライド!エ・エ・エ・エグゼイド!

エグゼイド「うっ…まだまだぁ!」ダッ

ディケイド「ちょっと待て!」

エグゼイド「え?」ピタッ

ディケイド「いいからこっちこい!そうだ、後ろを向いて…急げ!」

エグゼイド「なんなんですか…今ふざけてる場合じゃ…「ちょっとくすぐったいぞ!」

エグゼイド「は?うおっ!えっ、えっ、なんだこれ!うわあああ!」

士は今までのライダー達にするように、エグゼイドを変身させた。

ディケイド「これは…」

クウガ「ええええええ!?」

エグゼイド「うん?おお!…なんで?」

エグゼイドは、レベル2からレベル1のような姿に変わっていた。

超ゲムデウス「レベル1だと…?」

キリヤ「ありゃレベル1じゃねーか!?」

恭太郎「あんなレベルじゃすぐに…いや、そうか!」

キリヤ「なんだよ?」

恭太郎「レベル1はウイルスを分離するための形態…マキシマからウイルスを剥がせれば…!」

キリヤ「でもあんなレベルじゃ…」

恭太郎「ああ…どうするつもりだエム…」

クウガ「なんか…かわいくなったな」

エグゼイド「なんでレベル1に戻したんですか!あれ?ゲーマドライバーがない!これ、どういうことなんですか士さん!」

ディケイド「落ち着け!…なるほど、だいたい分かった。エム、レベル1の特性で、マキシマからゲムデウスを引っ張り出せ」

エグゼイド「なるほど、レベル1なら…って、ゲムデウス相手に攻撃が効くわけないじゃないですか!」

ディケイド「いいから突っ込め!」ドン

エグゼイド「殺す気ですか!?」

ディケイド「いや、これでいけるはずだ!俺を信じろ!」

エグゼイド「…あーもう分かりましたよ!うおおおお!」バタバタ

ディケイド「これで決める…!」

 ファイナルアタックライド!エ・エ・エ・エグゼイド!

ディケイド「頼むぞ…!」

エグゼイド「うおおおお!」ドタドタ

超ゲムデウス「レベル1ごときが何ができる…!」

エグゼイド「くそっ避けられるか!?…うん?」高速化!

超ゲムデウス「なんだ…急に素早く…」

エグゼイド「えっ…?」マッスル化!

エグゼイド「なんだか力が湧いてくるぞ!はあ!」

超ゲムデウス「ぐっ!?」

エグゼイドは見た目とは裏腹な動きで、ゲムデウスを追い詰めていた。

超ゲムデウス「小癪な…ふん!」

エグゼイド「おっと!…それ!」ジャンプ強化!

エグゼイド「ここまでおいで!」ビヨーン

超ゲムデウス「調子に乗るな!」ブォン!

エグゼイド「ならこれで…」鋼鉄化!

エグゼイド「どうだ!」キィン

超ゲムデウス「貴様ぁ…!」

キリヤ「あいつ…ゲムデウスと互角に渡り合ってやがる!」

恭太郎「一時的だがレベル1とは思えないほどのパワーアップをしている…あれはなんなんだ?」

クウガ「あれが…エグゼイドのファイナルアタックライド!」

ディケイド「ああ…よく分からんがあのアイテムでパワーアップしてるのは間違いない。…よし、これならいける!」

ディケイド「エム!決めるぞ、タイミングを合わせろ!」

エグゼイド「オッケー!」

超ゲムデウス「ぐっ…させるか…」

ディケイド・エグゼイド「たあああああああ!」

超ゲムデウス「ぐはああああ!」

エグゼイドの能力で、マキシマとゲムデウスは分離した。

クウガ「やったか!」

マキシマ「ぐああああ!」 ゲムデウス「ああああ!」

ディケイド「よし!上手くいった!」

ゲムデウス「おのれ…ふざけた真似を…!」

ゲムデウス「こうなったら我だけでも…」

ゲムデウスはバグバイザーで、再びあの形態に戻ろうとした。

恭太郎「まずいぞ!奴に渡ればもう対抗するすべが…!」

 アタックライド!ブラスト!

ゲムデウス「何ィ!?」

ディエンド「はあ!」

ゲムデウス「ぐぅ…まだ残っていたのか!」

ディエンド「渡さない…そのお宝は僕のものだ!」

ディケイド「海東!…ナイスタイミングだ!」

ゲムデウス「ぐっ…」

エグゼイド「今です!」キメワザ!

クウガ「ああ!」コオオオ

ディエンド「絶対に逃さない…」ファイナルアタックライド!

ディケイド「これで終わりだ!」ファイナルアタックライド!

ゲムデウス「馬鹿な…我は神に…」

「はあああああああああ!」

ゲムデウス「ぐわあああああああ!」

四人の必殺技により、断末魔の叫びを上げ、ゲムデウスは消滅した。

エグゼイド「…終わった、のか?」

マキシマ「…う、うう…」

恭太郎「マキシマ!」ダッ

マキシマ「恭太…郎」

マキシマ「私は…そうか。失敗したんだな…何もかも」

恭太郎「ああ…私達は失敗したんだ、取り返しのつかないほどの失敗をな」

マキシマ「私はただ…人類のために…かはっ」ビチャ

恭太郎「マキシマ!血が…」

マキシマ「恭太郎…私は君と…ただ人類を救いたかっただけ…ごほっ!」

恭太郎「分かっている!確かに取り返しのつかないことをした。だが、私達にはまだ、人類への償いというやるべきことがあるんだぞ!」

マキシマ「私はもう長くない…ゲムデウスウイルスの力は、人類には早すぎたよう…ぐほっ!…どうやら限界のようだ…」

マキシマ「恭太郎…すまなかった。そして礼を言うよ。君ならきっと、暴走した私を止めてくれると信じていた…」パァァ

恭太郎「おい待て!消えるなど許さんぞ!私はまだお前と…」

マキシマ「…人類を蝕むウイルスにはちょうどいいエンディングだ…最後に恭太郎、そして仮面ライダー達よ」

マキシマ「本当に、ありがとう」

恭太郎「マキシマ…マキシマー!」

マキシマはゲムデウスの跡を追うように消滅した。

そして、人類の運命を決める戦いは終わったのであった。

 翌日

エム「もう行っちゃうんですか?」

キリヤ「ゆっくりしていったらどうだ?」

士「俺は旅人、一つの箇所に留まるつもりはない」

ユウスケ「結局写真館には帰らずじまいだったな。夏海ちゃん達が心配してるよ…」

恭太郎「私の薬だ、一日もすれば体力も回復するだろう」

士「帰ったらツボ押し確定だな…ユウスケ」

ユウスケ「なんで俺なんだよ!だいたいこうなったのも全部士のせいじゃないか!」

士「俺が何したってんだ!」

ユウスケ「夏海ちゃんにひどいこと言って、家から出ていったじゃないか!ちゃんと謝っとけよ士!」

士「あれはあいつのためで…!」

 ワーワー! ワーワー! 

恭太郎「…仲が良さそうで結構だ」


士「…それで、お前達はこれからどうする?」

エム「僕達は、バグスターウイルスで消滅した人達を復活させるように、これから研究していくつもりです」

恭太郎「私達ができること…今はそれだけだからな」

キリヤ「せめてあいつらのデータが手に入りゃもうちょい楽だったんだが…クロトの野郎、厳重にロックかけてやがった」

ユウスケ「バグバイザーも、あいつが持っていったままだからな…」

 戦いの後

海東『…じゃ、バイバイ』ガシッ

士『誰が帰っていいって…?』

エム『そのバグバイザー、置いていってくださいよ』

海東『君たちのために戦った…これはその報酬だろ』

キリヤ『誰もそんなこと言ってねーよ!』

士『お前は隠れてただろうが!』

海東『はあ…面倒くさい』バシュン

ユウスケ『うわっ!危ないじゃ…』

海東『じゃあね♪ また会おう士!』インビジボウ!

士『…また美味しいとこ取りして逃げやがった』

恭太郎「仕方ない…とは言いたくないが、まあ無いものは無いものとして扱うしかない」

キリヤ「まあな…ま、俺たちの責任?でもあるしな」

士「そうか…」

エム「僕達が消滅させた以外にも、まだバグスターウイルスは残っているはずです。僕はバグスターウイルスを撲滅させて、スーパードクターを目指します」

ユウスケ「スーパードクターか…かっこいいな!」

エム「へへへ…ありがとうございます」ニコッ

ユウスケ「!! 初めて見たよ…君の笑顔。なんか嬉しいな」

エム「そう…ですか。これもユウスケさん達のおかげですよ!」

ユウスケ「そんな…なんか照れるな」ボリボリ

エム「僕もユウスケさんのように、みんなの笑顔のために、頑張ります!」

ユウスケ「うん!君ならきっとできるさ!」

エム「はい!」

恭太郎(エム…ユウスケ…)

士「それじゃ、そろそろ行くぞユウスケ。夏みかんが待ってる」

ユウスケ「ああ!じゃあまた!」

恭太郎「…またな」

キリヤ「…そうだ、士、お前の本当の職業ってのは、いったいなんなんだ?」

士「だからカメラマンだと…!…いや、俺は…」

 



 士「通りすがりの、仮面ライダーだ!覚えておけ!」

終わりです 
書きたいこと全部書こうとしたら滅茶苦茶長くなってしまった…
今まで見てくれた方々、本当にありがとうございました。

ちなみに補足しておくと、このエムはパラドとのあれこれはなかったまま成長したので一人称は「僕」のままでした
ゲームの時ちょっと調子に乗ってたのはまあ…根はゲーム好きだったってことで…

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