小鳥「そっか、そっか、なるほどね」
小鳥「春香ちゃん的にはアプローチはしているつもりだけども」
小鳥「あくまで相手は、自分の事をアイドルとしてしか見てくれないと」
小鳥「それが分かっちゃうと、自分の方からも本心を明かしにくくなって、か」
小鳥「相手がねぇ、にぶちんだから余計にねぇ」
小鳥「うーん……でもね、春香ちゃん、こうは考えられないかしら?」
小鳥「それだけ仕事に真摯な姿勢を持つ相手なら、本気の告白に対しても真摯だと私は思うの」
小鳥「相手に気付かせるのよ「私の想いは「ライク」ではなくラブ」なんですよ!!」ってね」
小鳥「その立場に立たされて初めて駆け引きがスタートするんじゃないかしら?」
小鳥「マーベルとショウだってそうやって想いを伝えあったわけだ……あ、わからない? そっかそっか」
小鳥「え? 大丈夫大丈夫! ただし! 春香ちゃんの本気の想いを伝えないとダメよ!!」
小鳥「何か中途半端に「あの……私……〇〇さんの事……好きなの……かも? しれません」なんてのは絶対だめ」
小鳥「ストレートよ! 春香ちゃんは小細工一切無しの直球勝負よ!」
小鳥「そうして初めて相手の反応も変わってくるし、相手の想いも見えてくるはずだわ」
小鳥「そうよ! がんばって! 背筋を伸ばして!!」
小鳥「え? 誕生日プレゼント? このタイミングで?」
小鳥「あ、温湿布の詰め合わせ、うん、あ、うん、嬉しいわ、本当に嬉しい、こういうのね、気付くと無くなっちゃうから」
小鳥「え? あ、そ、そうよ! 自分の気持ちに正直に!! がんばってね! 春香ちゃん!」
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小鳥「そもそも、この気持ちが何なのか、わからない、そういう事ね千早ちゃん」
小鳥「ん~~……経験から? 言わせてもらおうと、それはズバリ「恋」よ、千早ちゃん」
小鳥「そうよぉ、だって、あれほど好きな歌への想いをも上書きしちゃうほどでしょ?」
小鳥「うふふ、そんなに慌てなくても良いじゃない、自然と頭に思い浮かんじゃうって言うのはそう言う事よ」
小鳥「どうすれば良いかって? うーん……そうねぇ、どうもしなくて良いんじゃないかしら?」
小鳥「まだ千早ちゃんの段階だと、相手に何か言いたいとか、相手とどうにかなりたいとかそういうの早いでしょ?」
小鳥「今はね? 「ああ、自分、恋してるんだなぁ」って言う気持ち? 大切にすれば良い、私はそう思うな」
小鳥「そうする事で新しい自分がいっぱい見つかると思う、うん、私もそうだった」
小鳥「恋ってね? それほどのパワーがあるのよ」
小鳥「大好きな歌に艶っぽさが出たり、歌詞への解釈も変わってくるんじゃないかしら」
小鳥「そうして、自分の中にある「恋」が? 大きくなったら、その時はまた、私の所、来なさいな」
小鳥「いろいろな事、お・し・え・て・あ・げ・る♪」
小鳥「え? 誕生日プレゼント?」
小鳥「スピーカー!? 大きくない!? あ、いや、嬉しいわよ?」
小鳥「これ……本気で鳴らしたら、家のアパートビリビリ言い出すんじゃないかしら……」
小鳥「え? そ、そう! 今はその気持ち楽しんじゃいなさい! うん、また続き、聞かせてね! じゃあね千早ちゃん」
小鳥「さっきからムカツクムカツクしか言ってないけど、気付いている? 伊織ちゃん」
小鳥「さっきから、その人の話しかしてないって」
小鳥「怒らないでよ~、だってそうなんだも~ん、よっぽどその人の事が気になるみたいね?」
小鳥「うん、だって? うん、生意気だし? かっこつけだし? 私に向かって舐めた口を利く? ふんふん」
小鳥「つまり、伊織ちゃんに対してただのYESマンで在ろうと思わず、伊織ちゃんの前で恰好に気を使って、伊織ちゃんと言う立場に対しても対等の立場で対応してるんでしょ?」
小鳥「ソレって、伊織ちゃんが一番気を使ってほしい部分、全部やってくれてるって事じゃない?」
小鳥「…………うふふ、黙って俯いちゃって、どうしたの?」
小鳥「伊織ちゃん、その感情にもう子供でいる事は出来ないんじゃない?」
小鳥「年齢に反して大人な伊織ちゃんだもん、私に言われなくても気づいているんでしょ?」
小鳥「でも? 初めてだからどうしていいかわからない?」
小鳥「伊織ちゃん、それはね? 誰だってそうなの、もちろん私もそうだったわ」
小鳥「そしてそれは、やっぱり答えを持っているのは自分だけなのよ」
小鳥「真剣なら真剣なりの態度があるわ、それは相手も伊織ちゃんも同等なの」
小鳥「私は応援しているわ! まずは素直になって、よく考えてみたらどうかしら?」
小鳥「え? 誕生日だったでしょう? あーそうね、そうだったわ」
小鳥「ええ!? こ、コレってあの三ツ星の!? ディナーチケットって、凄っ…………あ、うん、ペアチケット、うん……」
小鳥「そっか、うん、ペアチケットね、うん、嬉しい、うん、これって、女の子二人でも大丈夫なやつ? うん、そっか、良かった」
小鳥「え? そ、そうよ! その難しい感情に答えを見つけるのも伊織ちゃん次第! がんばって!」
小鳥「そっか、やよいちゃんにとってその人はお兄ちゃんみたいな人なのね?」
小鳥「でもやよいちゃんは「妹」と思ってほしくない」
小鳥「一人の「女性」として見てほしい、そういう事かしら?」
小鳥「……うふふ、真っ赤になっちゃって、でもそっかーやよいちゃんもそう言うお年頃なのね~」
小鳥「誰だってあるの、それは学校の先生だったり、従弟のお兄ちゃんだったり、毎朝駅の決まった場所にいる気になる人だったりね?」
小鳥「まだ甘酸っぱい想いだけど、それがどうにも胸の中から離れなくて」
小鳥「何をしてもボーッてなっちゃう、そうよね、そう言う時期かもしれないわね、やよいちゃんも」
小鳥「もちろんよ、私もそうだった、そしてそれは淡雪のようにやさしく自分の中にしみ込むのよ」
小鳥「想いを伝えたいって思う? そうよね、怖いものね、今の関係が壊れるの、それが一番怖いのよね」
小鳥「でも、その人にだってその人の恋があるの、やよいちゃん」
小鳥「待っていて振り向いてくれるのを待ってると、いつの間にかあの人に別な人が…………何てこともあるのよ」
小鳥「…………あ、ううんごめんね、ちょっと昔を思い出しちゃって」
小鳥「あ? スッキリした? そうよぉ、誰だってそうなの、やよいちゃんだけじゃないわ」
小鳥「あ、誕生日プレゼント? 湯呑? 嬉しいわぁ、いまだに私コップでお茶飲んでるから」
小鳥「あ、凄いわね、この漢字だらけの、これ……あ、般若心経、へぇ~~、お、おっしゃれ~、こういうの欲しかったのよぉ~……」
小鳥「悟りも開けそう、あ? そ、そうよ! その小さな恋の始まり! 応援してるわやよいちゃん!」
小鳥「気持ちは決まったけど、どういう自分を見せていいのかわからない、ねぇ」
小鳥「真ちゃんらしくない悩みだなって私は思うけど」
小鳥「あー、そっかそっか、普段はカッコいい真ちゃんを見てる相手だからこそ」
小鳥「本当は可愛い恰好が好きで、女の子~ってしている自分を見せたら引いちゃうじゃないか、そういう事ね」
小鳥「でもね真ちゃん、その本当の姿を見せて引いちゃう相手だったとしたら、やっぱりそれは実るべき恋じゃないと思うわ」
小鳥「だってそれを恐れていつもの真ちゃんで恋が実っちゃったら、ソレをずっと隠し通さなきゃいけなくなるの」
小鳥「それがいつか苦しくなっていくのは絶対だし、ソレを愛してくれない相手とずっと一緒にいなきゃいけないのは、やっぱり苦しいわ」
小鳥「だから「コレが本当の私なんです」って言って、それでも真ちゃんを好きになってくれる人が、本当なんじゃないかしら?」
小鳥「それには普段の真ちゃんも少しずつ変わっていかなきゃ、かな?」
小鳥「まぁ男の子からしたら? 自分の前にだけ見せてくれる姿を持っている彼女って言うのは嬉しいかもだけどね」
小鳥「だから告白する相手がいるのなら、本当の自分でぶつかるべき、私はそう思うわ」
小鳥「うん! 相談聞く前より全然スッキリした良い顔よ! 凄くカッコいいわ!」
小鳥「あ、ご、ごめんね、そうよね、凄く可愛い顔よ、うふふ、ごめんごめんねって」
小鳥「あ、誕生日プレゼント? ああ! コレってつけてるだけで腹筋が引き締まるって奴よね!?」
小鳥「欲しかったの~ありがとう、え? あ、お腹周りが、うん、そっか、そう? かな、うん、いや、私も気になってはいたんだけどね?」
小鳥「う、うん、嬉しい、絶対引き締まって見せるわ! じゃあ、うん、頑張って! 真ちゃん!」
小鳥「言い寄られてる相手がいる? やっぱりモテるわねぇ雪歩ちゃん」
小鳥「うん、でもその人は別に好きじゃなくて、本当に好きな人がその人の事を応援している?」
小鳥「うわ~~……難しい問題かつ切ないわねぇ……」
小鳥「でもね、雪歩ちゃん。雪歩ちゃんが煮え切らない態度をしていると、状況はどんどん悪くなるわよ?」
小鳥「ここは雪歩ちゃん自身がどうにかしないといけない所、絶対に流れに身を任せちゃダメ」
小鳥「勇気を出して振ってあげなきゃダメ、それでその本命の人が「どうして?」なんて聞いてきたら、その時は」
小鳥「……ううん、そこはそれこそ雪歩ちゃんがちゃんと考えなきゃダメな所ね」
小鳥「とにかく、今のままずっと放置して、立ち消えるように祈ってるだけじゃあ絶対良くないわよ」
小鳥「キチンとその子に決着をつけてあげなきゃ、その子にとっても雪歩ちゃんにとっても不幸な事になるわ」
小鳥「恋愛ってね? やっぱり楽しい事ばかりじゃないのよ、苦しい事も経験して、恋愛なの」
小鳥「だから……酷なようだけどね? やっぱり現状をどうにか出来るのは雪歩ちゃん自身よ」
小鳥「うん、どうにかしてみる? そうね、それが一番良いって私も思うわ」
小鳥「誕生日プレゼント? あら、何か大変な時にごめんね?」
小鳥「あ、茶葉? ルイボスティー? へぇノンカフェインなんだ……え? 妊婦にも人気? あ、そう、へぇ、そうなんだ、友達に紹介しとくね」
小鳥「え? こ、コレは勿論飲むわよ? うん、ありがとう、あと、頑張ってね!」
小鳥「え、えぇ!? 同じ人を同時に好きになったのぉ!?」
小鳥「あ……いやぁ、それは二つに分けるわけにもいかないでしょうし……どうしたら良いって言われても……」
小鳥「と、ともかく、亜美ちゃん? 真美ちゃん? 恋愛っていうのは勝負事でもあるのよ?」
小鳥「振り向かせるのはどっちか、正々堂々と競い合う、これしかないわね!」
小鳥「例えばね? 合コンだって大抵の場合当たり物件は一つか二つくらいしかないわけ、同じ「女」と言う立場であったとしてもそこはもう好敵手と書いてライバルなのよ、そこに遠慮は一切必要無いわ、血を見ても相手を手に入れる覚悟、そう言う物が無い限り禁断の果実は手に入れられないしそういう迷いがあったからこそ私は今この立場に甘んじて畜生!!!! 畜生めぇ!!!!!!」
小鳥「あ…………こ、コホン、つまりね、二人の事なんだから、そこは正々堂々と勝負すればいいの!」
小鳥「二人同時に諦めるなんて事は無いわ、もう二人は違う二人ってお互いを認識しているのだからこそ、同じ土俵で勝負するの!!」
小鳥「で、負けたら素直にあきらめる、勝った方を素直に応援する、それが一番気持ちい結果なんじゃないかしら?」
小鳥「ただね、両方負ける可能性だってあるってのは忘れないでね?」
小鳥「あはははは、うあうあ~って、だってそうよ、相手だって選ぶ権利があるんだしね、そうよ……選ぶ権利よ…………何よ権利って……ふざけんじゃないわよ……」
小鳥「あ、と、ともかく、親しき中にも礼儀あり、卑怯な手は使わず正々堂々と勝負しましょう!!」
小鳥「あ、誕生日プレゼント? 凄くきれいなドロ玉と、セミの抜け殻100個、ね、うん」
小鳥「やっぱり貴女達に恋愛はまだ早いかもしれな……ううん、嬉しいわ、枕元にドロ玉は飾って、セミはカーテンに引っ付けて遊ぶことにするわ」
小鳥「うん! くれぐれも正々堂々よ!? ドロッとした戦いはまだ早……良くないわ、うん!! 二人ともファイト!!」
小鳥「運命の人、私達の永遠の課題ですよねぇ~あずささん~」
小鳥「いや、あずささんはまだ良いじゃないですか、若いし」
小鳥「え? もう結構年いっちゃった? ちょっと待ってくださいよ、え? それは、間接的に私をイジメているんですよね?」
小鳥「本当ですよぉ! もう! 怒りますよぉ!? 本当に……」
小鳥「でも、そうですよねぇ、アイドルは恋愛禁止な所ありますから、こっちからアプローチするって言うのも難しいですよね」
小鳥「それに相手も必然的に業界関係者とかになっちゃいますものねぇ……ますますやりにくい」
小鳥「やっぱり……学生時代にもっと頑張るべきだったんですかねぇ??」
小鳥「あずささんモテたでしょ? そんな事ない? アッハッハ、嘘ばっかり」
小鳥「私? そ、そりゃあ何度か告白みたいなことありましたよ? でもまぁ奥手だったんでね、あの頃の私は」
小鳥「え? 今の私は合コンとかしてるじゃないですか? って? アッハッハッハッハッハ」
小鳥「しててこの結果なんですよ!!!!!! わかるでしょ!!!!!!!」
小鳥「は? 誕生日プレゼント? このタイミングで?」
小鳥「……恋愛成就のお守りってっっ!! だってこんな話になるって思わなかったって!!??」
小鳥「ありがとうございますぅ!!!! このお守りで絶対先に成就させてみせますからぁ!!!!」
小鳥「え!? 抜け駆けは無しですよって!? こっちはね!! 賞味期限ぎりぎりなんですよ!! もう!!!!」
小鳥「やっぱり良くないと思うって、律子さん……」
小鳥「そこで引いちゃうのって本当に律子さんっぽいって思うんですけど、こと恋愛のに関してその遠慮は良くないって思いますよ?」
小鳥「相手も忙しいでしょうし? あのね、言わせてもらいますよ?」
小鳥「そんな事で諦めちゃうような気持ちだったなら、そんな恋、しない方がいいですよ」
小鳥「だってそうでしょ? 言い訳ばかり並べて諦められるような恋だったらその程度の想いなんですよ」
小鳥「…………そんな顔するんだもん、やっぱり諦められないんでしょう?」
小鳥「恋愛って何を犠牲にしても良いってわけじゃないけど、でもやっぱり一番遠慮しちゃいけない物だって私は思います」
小鳥「その結果がどうなっても、絶対に自分を強くしてくれるんじゃないんでしょうか?」
小鳥「そういう事で自己研鑽していくって言う手もあるんじゃないですか? 律子さん」
小鳥「ふふふ、すみません、生意気な口を利いて、私も少しだけ律子さんより長く生きている女の子ですからね」
小鳥「なんですかぁ!? その「少しだけ?」ってぇ!!」
小鳥「え? 誕生日? そうですけど、うわ!! こんなにたくさんのSDカード!?」
小鳥「ええ、動画で沢山使いますけど……容量少ないですね、これもしかしてご実家の余ったやつ……」
小鳥「いえ、嬉しいですよ、これ以上無く嬉しいです、ありがとうございます」
小鳥「それと、進展、待ってますからね? 律子さん♪」
小鳥「何が足りないって言われてもねぇ美希ちゃん」
小鳥「う、うん、私も知ってる、これ以上無いくらいにアプローチかけてるのは私も知ってる、普段から見てるし」
小鳥「そうねぇ、私から言える事と言ったら……」
小鳥「あのね? 美希ちゃん、恋愛って言うのは「駆け引き」なの、わかる?」
小鳥「そう、人の恋愛感情って言うのは高度な心理戦も必要なのよ」
小鳥「押すばかりでダメなら引いてみる、別の方法を使って押してみる」
小鳥「一途な想いって言うのももちろん有効、だ・け・ど・ね?」
小鳥「大人の恋愛って言うのは、そういうのを「楽しむ」ものなのよ、ウフッ」
小鳥「美希ちゃんにはまだ早いって思うけど、好きになっちゃった人が大人だからこそ」
小鳥「いろいろ考えてみる必要あるんじゃないかしら?」
小鳥「え? 例えば? そ、それは……あの、うん、えっと、こう、スカート少し上げて「うっふん」とか、ほら……うん、あるじゃない、色々、うん……」
小鳥「あ、何その顔、え? くれるの? あ、恋愛テクニック100選? もう読まないから誕生日で?」
小鳥「へぇ~……あ、なるほど……そう言うテクニックも……はぁ~~……最近の子ってませてるわねぇ……ええ!? こんなテクニックも!!??」
小鳥「ありがとう美希ちゃん! コレ、すごっ、聖典にするわ!! って、アレ? 美希ちゃん? 美希ちゃ~ん??」
小鳥「好きな人が動物が好きじゃないみたい……かぁ」
小鳥「うーん難しい話よね、誰だって得意不得意があるんだし」
小鳥「とくに響ちゃんの場合はその問題は結構大きいわよねぇ」
小鳥「まぁあくまでその恋愛が成就してっ前提のもとアドバイスすると」
小鳥「相手を自分の色に染めるのも、また恋愛ってやつよ、響ちゃん」
小鳥「そう、相手を「手懐けちゃう」のよ響ちゃん」
小鳥「あらあら真っ赤になっちゃって、でも得意でしょ? 響ちゃん」
小鳥「だって響ちゃんの家族皆と同じように愛しながら接してあげればいいんだもん」
小鳥「そうよ、その真剣な想いは絶対相手に伝わるし、絶対相手も好きになってくれるわ」
小鳥「まぁでも、徐々にね? 荒療治しちゃうと恋愛ではいい結果にならないってさっきの本にも」
小鳥「あ、違う違う、こっちの独り言、大丈夫よ! 動物たちをあんなに仲良くなれる響ちゃんだったら出来るわ!」
小鳥「え? お礼? 誕生日プレゼント? 今話題のサンシャイン水族館の!? 本当? 嬉しい!」
小鳥「あ、ダイオウグソクムシスリッパ……うん、いいや、可愛いわよ? うん、嬉しい……凄く、うん、嬉しい……」
小鳥「あの、今ってあの、空飛ぶペンギンみたいな、うん……いやなんでもないわ、ダイオウグソクムシが良いわ、ダイオウグソクムシこそ良いわよ」
小鳥「じゃあ響ちゃん、その恋の進展は是非聞かせてね? 絶対よ? うん、バイバーイ」
小鳥「え? 身分違いの恋? 貴音ちゃん、それってどういう……」
小鳥「うーん……やっぱり普通よりは難しいって思うわ、どうしたって障害は普通より大きいし」
小鳥「でもそういうのも跳ねのけちゃうのもまた、恋愛って奴なのよねぇ~」
小鳥「歴史の中でも珍しくない事みたいよ? 私はそういうの憧れちゃうな~」
小鳥「だってシンデレラストーリーってやつじゃない? それに憧れない女性っていないわよぉ~」
小鳥「え? 立場が逆? あ、つまりお姫様が騎士に恋しちゃったってやつ!?」
小鳥「はーーーー!! それも良いわよね!! 身分違いの平民あがりの騎士に恋したお姫様、王様の許しは絶対に得られない」
小鳥「だからこそ燃える恋心!! やがて騎士は姫の手を引き「行きません騎士様!」「私はもう我慢できないのです姫様!!」」
小鳥「ああ、許されるなら神様、私を遠くへ攫って行ってくださいませ!! もう絶対に離しませんよ!! 姫様!!」
小鳥「っっカーーーーッッ!!!! これよ!! これ!! あこがれの最前線!!!!」
小鳥「そういう事よね!? 貴音ちゃん!!?? って? あれ? 貴音ちゃん?」
小鳥「……あ、何か置いてある、誕生日ぷれぜんとです、って、あ、出前のラーメン? いつの間に……」
小鳥「誕生日のお昼決まっちゃったな……一人でラーメン、まぁ全然良いんだけどね……頂きます」
小鳥「ズゾゾゾゾ…………それにしてもなんであんな事聞いてきたんだろ? 貴音ちゃん」
春香「やっぱり小鳥さん、色々知ってますね」
千早「そうね、頼りになるし」
伊織「まぁ、経験があるって言うのは認めるわ」
やよい「皆の頼れるお姉さんって感じですぅ~」
真「なんでも相談できちゃうし」
雪歩「凄く優しいから聞きやすいし」
亜美「かめのこーよりとしのこーって言うしね!」
真美「流石765プロ女子さいねんちょーだね!!」
あずさ「なんだかんだで頼っちゃいますよねぇ」
律子「そうですねぇ、コレで仕事ももっとまじめだったら……」
美希「ハニーと一緒にいる時間が長いから、ミキ的にはちょっと気が置けないんだけどね」
響「ハム蔵もピヨ子の事は大好きって言ってるぞ!」
貴音「本当、皆、頼りにしているんですよ、小鳥嬢」
小鳥「うん、それは嬉しいんだけど、皆」
全員「うん?」
小鳥「肝心の私の恋愛はどうしたら成就できるのかしらね?」
全員「それな」
何だこれ。
永遠の俺達の事務員、ピヨちゃんハッピーバースデイ!!
そろそろ音無小鳥3X歳です!! に更新してもまた違った魅力が出るんじゃないかなって思います。
見て頂いた方、ありがとうございました。
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