ありすが18歳になるまで成長していく話です
数日以内に完結させる予定ですので、短いながらお付き合いいただけると嬉しいです
では、よろしくお願いします
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【初対面】
P「はじめまして。これからよろしく。ありすちゃん」
ありす「橘と呼んでください」
P「うん?」
ありす「私は下の名前が嫌いなんです」
P「どうして。可愛いじゃないか」
ありす「それが嫌なんです。子供っぽいじゃないですか」
P「わかったよ。ありすちゃん」
ありす「橘です。何もわかってませんね。プロデューサーさん」
P「とにかく。これからよろしくね」
ありす「こちらこそ。よろしくお願いします」
【初レッスン】
P「ありすちゃん。初レッスン始めるよ」
ありす「橘です。プロデューサーさん。下の名前で呼ばないでください」
P「よそよそしいじゃないか」
ありす「親しき仲にも礼儀あり、です」
P「ありすちゃんは難しい言葉を知ってるなあ」
ありす「よしよししないでください。これくらい普通です」
P「ごめんよ。ところでボイスレッスン前に飴舐める?」
ありす「子供扱いしないでください」
P「ぶどうとイチゴとみかんがあるよ」
ありす「……」
ありす「じゃあ……イチゴで」
P「はい」
ありす「……ありがとうございます」
P「最初は緊張しないでのびのびやろう。ありすちゃんは歌上手いしね」
ありす「橘です。完璧にこなしてみせます」
P「期待してるよ」
ありす「はい」
【撮影前】
P「ありす。宣材撮影行くよ」
ありす「橘です。何度も言ってますよね?」
P「何度も聞いてる。でも、苗字呼びだと距離が縮まらないじゃないか」
ありす「初めての頃よりはずっと縮まってます。プロデューサーさん」
P「そう?」
ありす「そうです。だから苗字呼びでお願いします」
P「では、参りましょうか。橘さん」
ありす「急に変えてきましたね」
P「橘さんがおっしゃることも一理あります。なので私も礼節をわきまえようかと考えまして」
ありす「馬鹿にされているように感じるのでやめてください」
P「ごめんよ。ありす」
ありす「橘です」
【初ライブ前】
P「そろそろ出ようか。ありす」
ありす「橘です。プロデューサーさん」
P「初めての単独ライブだけど緊張してる?」
ありす「してません。CDショップでのミニライブで規模も大きくありませんし、問題ないです」
P「規模は関係ないんだよ」
ありす「とにかく大丈夫です。今までレッスンもきちんとしてきましたし、イメージトレーニングもばっちりですから」
P「そっか。リラックスして楽しんでおいで」
ありす「絶対に成功させます」
P「気負いすぎずにな。ありす」
ありす「橘です」
【反省】
P「おや、今日も自主練かい? ありす」
ありす「橘です。この前の反省をしなければいけませんから」
P「反省ってライブのことか」
ありす「当然です。あのライブは失敗でしたので……」
P「失敗?」
ありす「失敗したでしょうっ!」
P「……」
ありす「あ……ごめんなさい。大声で……」
P「いいよ」
ありす「だって……みんなの前であんなにおろおろしてしまって……カッコ悪かったじゃないですか……」
P「マイクの充電が急に切れちゃったんだ。会場スタッフのミスでありすのせいじゃない」
ありす「……」
ありす「でも、納得できません」
ありす「私はもうプロなんですよ」
ありす「だから……どんな状況でも……見てくれた人には楽しんでもらわなければいけないんです」
P「うん」
P「ハンカチどうぞ。涙ポロポロ流れてるよ」
ありす「……」(ずびっ)
ありす「……ありがとうございます」
P「一緒に頑張ろう。ありす」
ありす「……橘です」
【いちごアイス】
P「おーい。ありすー。アイス食べるー?」
ありす「橘です。いただきます。何味があるんですか?」
P「バニラとチョコといちーーー」
ありす「いちごで」
P「どうぞ」
ありす「ありがとうございます」
P「トレーナーさんが北海道旅行に行ってきたんだってさ。そのおみやげだから、後でお礼を言っておきなさいよ?」
ありす「そうだったんですか。トレーナーさんたちも優しいところがあるんですね」
ムシャムシャムシャ……
P「つゆほども関心を持ってないね。アイスに夢中だね」
ありす「美味しいです……♪」
P「ほれ。ほっぺたに付いてるぞ」
ふきふき
ありす「む。子供扱いしないでください」
P「悪かったな。ありす」
ありす「橘です」
【要望通り】
P「仕事行くぞ。橘」
ありす「えっ? あ……はい」
P「どうした?」
ありす「い、いえ。急に橘呼びをされたので……どうしたのかなと」
P「ありすの方がよかった?」
ありす「そっ、そんなわけありません! 橘と呼んでください」
ありす「……橘でいいです」(しゅん)
P「……」
P「わかったよありす」
ありす「……」(パァァァ)
ありす「橘です!」
P「(可愛いな。こいつ)」
【努力しました】
P「お疲れ様。ありす」
ありす「橘です。お疲れ様です。プロデューサーさん」
P「ライブ。最高だったよ」
ありす「当然です。前回の反省を活かせなければ何の意味もありませんから」
P「ずいぶん努力してたもんな」
ありす「あれくらい努力のうちに入りません」
P「……」
スタスタ……ぎゅっ……
ありす「……な、なんでいきなり抱きしめたんですか?」
P「本当に頑張ったな。いつも残ってレッスンしてたの。見てたぞ」
ありす「……やめてください。その……ライブの後で汗をかいてますし……」
ありす「真面目な顔でそんなことされると……泣きたく……っ……なっちゃいますから……」
ありす「……うぅ……っ……うぇぇん……」(ポロポロ)
むぎゅー……
P「よしよし」
【ピッカピカの中学生】
P「いよいよ。中学生になるんだな。ありす」
ありす「橘です。中学生になったからと言って何かが変わるわけでもありませんけどね」(ツン)
P「さっき鏡に映る制服姿の自分を見て、ニマニマしていたじゃないか」
P「回転したり、ちょっとポーズ決めてたりしていたじゃないか」
ありす「ひ、人のことを勝手に観察するなんて最低ですよっ!」
P「ごめん。つい。可愛かったから」
ありす「……」
ありす「……セクハラです。訴えます」
P「えぇー」
ありす「そ、それより何か言うことないんですか?」
P「うん?」
ありす「だから! 私が制服を着ていることについてですよ!」
P「……」
ありす「……お母さんより先に見せたんですけど……似合ってませんか?」(しゅん)
P「最高に似合ってる。可愛いぞ。ありす」
ありす「橘です。当然です」(フンス)
(帰宅後)
ありす「……えへへ///」
ありす母「あら。何かいいことあったの?」
【クリスマス】
P「メリークリスマース。ありす」
ありす「メリークリスマスです。プロデューサーさん。橘です」
ありす「サンタさん……今年は何を持ってきてくれるんでしょう」(そわそわ)
P「……プレゼントか……俺はお金がいいなあ」
ありす「プロデューサーさん。サンタさんは良い子にしかプレゼントをくれないんですよ?」
P「残念だ」
ありす「ふふん。常識です」
P「あれ? ところでありすって『子供』枠でいいの?」
ありす「法律が18歳未満は子供と定めているので仕方ありません。よって私は子供です」
P「なるほど。ならば子供だな」
ありす「でも。子供扱いをされては困ります。私は子供である以前に1人の人間なのですから」
P「よろしい」
P「ところでありす。そろそろケーキ食べるかい?」
ありす「食べます♪」
P「ほれほれ。いちごのショートケーキだぞ」
ありす「わぁ……♪」
P「……」(ニヤニヤ)
ありす「はっ!」
ありす「べ、別に喜んでないですからっ!」
P「素直になりなさいよ。ありす」
ありす「橘です。私は素直です!」
【新年の抱負】
P「ちゃんあり。今年の抱負は何にするんだい?」
ありす「ありすです。いや、橘です」
ありす「今年の抱負は『料理を上手くなる』です」
P「うん?」
ありす「今までのいちご料理でも十分美味しかったのですが、今年はさらにアレンジを加えます。究極のいちご料理を生み出すんです」
P「やめておきなさい」
ありす「はい?」
P「何でもない」
P「……今年は『素直になる』でいいんじゃないか?」
ありす「私は素直なので問題ありません」
P「……」
ありす「それよりプロデューサーさん。あちらの屋台にイチゴチョコバナナが売ってました」
P「イチゴチョコとは珍しい」
ありす「……食べたいです。でも、お金忘れちゃったので……」
P「ので?」
ありす「……」
ありす「その……買ってくれませんか?」
P「もちろん」
ありす「……」(パァァァ)
ありす「あっ! ほらっ! 昔より素直になっているでしょう!」
P「うん。その方が可愛い」
ありす「なっ! 急に変なことを言わないでくださいっ!!」
ありす「ったくもう……///」
P「ありす。顔赤くない?」
ありす「橘です。気のせいです」
【Pが暇な日】
P「ありすー。マリオカートやろうぜー」
ありす「……いま勉強中なので静かにしてもらえませんか?」
ありす「それから橘です」
P「ごめん」
ありす「それはどっちに対して謝っているんですか?」
P「勉強を邪魔したことに対して」
ありす「そうですか」
カリカリカリ……
カリカリカリ……
P「……」
スタスタスタ……スッ
ありす「……」
P「……」
ありす「……どうして隣に座ったんです?」
P「暇だから」
ありす「はぁ……まったくもう」
P「そんな軽蔑の眼差しを向けないでおくれ」
ありす「自己責任です」
P「集中できないなら移動するよ」
ありす「別にいいですよ。その代わりに……」
ポスッ
ありす「首が疲れたので肩にもたれかからせてください。クッション代わりです」
P「……」
ありす「……な、何か言ってくださいよ///」
P「ふむ……いい匂いだ」
ありす「はぁ!? 何ですかっ!! いきなり!!」
P「ところでありす。ここの問いの公式違ってない?」
ありす「橘です!」
ありす「あれ……本当ですね」
【ありすが暇な日】
ありす「プロデューサーさんいますか?」
P「……いるよ」
カタカタカタカタ……
カタカタカタカタ……
ありす「いま時間があるんです。よかったらマリオカートでもやりませんか♪」
P「……いま忙しい」
ありす「……」
カタカタカタカタ……
カタカタカタカタ……
P「……ごめんよ」
ありす「……」(ぷくーっ)
【水着】
P「おはようありす。水着のグラビアの仕事来てるけど受ける?」
ありす「橘です」
ありす「水着ですか……」
P「うん。ちょいセクシーなビキニ。来年から高校生だし、事務所はOK出してくれたよ」
ありす「……」
P「去年頃、『水着撮影したいです』って言ってなかった?」
ありす「言いましたけど……」
ありす「……思ってたより胸が大きくなりませんし」(ぼそり)
P「うん?」
ありす「何でもありません」
ありす「……」
ありす「プロデューサーさんは……その……私の水着姿を見たいですか?」
P「見たいよ」
ありす「!?」
ありす「そんなはっきり言わないでください! 変態ですかっ!」
P「えぇ……」
ありす「……///」
ありす「……仕方ありませんね。お仕事を断るのも何ですし……受けますよ」
P「さすがプロ意識が高い」
ありす「当然です」
P「水着姿。楽しみにしてるよ」
ありす「……もう」
【高校受験】
P「おはよう。ありす。緊張してる?」
ありす「わっ……どうしてプロデューサーさんがここにいるんですか?」
P「今日が高校受験の日だってありすのお母さんに聞いてたから。応援に来たんだよ」
ありす「そうだったんですか。わざわざありがとうございます」
P「いいえ」
ありす「実を言うとちょっと緊張してます……」
P「おや。珍しい」
ありす「……珍しくなんかありません。本当は、いつも強がってますけど、よく緊張してるんです……」
ありす「今日だって……」
P「なるほど。ハグしようか?」
ありす「なっ、なんでそうなるんですかっ!」
P「ほれほれ。落ち着くぞ」
ありす「いや……人が見てるじゃないですか」
P「緊張がほぐれるなら問題ない」
P「観念せいー」
ありす「ちょっ……!」
スタスタ……むぎゅー
ありす「わ……///」
ありす「は、恥ずかしいんですけど……」
P「落ち着いた?」
ありす「逆に動揺しましたよ」
P「なんだと」
ありす「当たり前です。まったく」
ありす「……でも。元気が出ました。ありがとうございます」
P「うん。頑張っておいで。ありす」
ありす「はい。橘です」
休憩します
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【ピッカピカの高校生】
ありす「高校生です」
P「高校生だな」
ありす「女子高生です」
P「女子高生だな」
ありす「お陰様で第1志望の高校に合格です。何か思うところはないんですか?」
P「制服。似合ってるよ。ありす」
ありす「ありがとうございます。橘です。お世辞として受け取っておきます」
P「本心なんだけどな」
ありす「ふふっ。知ってますよ」
P「仕事は続けられそうなの?」
ありす「当然です。勉強もアイドルも頑張りますよ」
P「そら安心した」
ありす「ところで合格祝いとかないんですか?」
P「……自分から言いだすとは。ずいぶん図々しくなったな」
ありす「そうですかね?」(ニヤリ)
P「まあいい。ほれ、プレゼント」
ありす「わ……本当に用意してくれてたんですね。冗談のつもりだったんですけど」
P「無論」
ありす「開けてもいいですか?」
P「どうぞ」
ガサゴソ……パカッ……
ありす「これはネックレス……ですね」
P「似合うと思ったんだ」
ありす「……」
P「あれ。嬉しくない?」
ありす「ちょっと泣きそうです」
P「嫌すぎて?」
ありす「逆に決まっているでしょう。まったく」
ありす「……本当に嬉しいです。宝物にします」
P「うん」
【成長】
ありす「最近。ダンスのキレがよくなったと思いませんか?」
P「なったね」
ありす「これが特訓の成果でしょうか」(フンス)
P「単に身体が成熟してきただけだと思うよ」
ありす「成熟って言い方はいやらしいですね。セクハラです」
P「セクハラのボーダーラインが低すぎる」
ありす「本人がセクハラだと感じたらセクハラになるんです。ゆえにボーダーラインなどあってないようなものです。論破です」
P「論理で相手をねじ伏せるのは良くないと思うんだ」
ありす「冗談です」
P「冗談が分かりづらい」
ありす「それはそうと。ダンスの質が上がったので、ライブのパフォーマンスをもっと大きな動きのあるものにしたいのですが。ご検討いただけますか?」
ありす「大人っぽく。大胆に、です」
P「OK。ありす。トレーナーさんたちと相談しながら考えてみるよ」
P「今のありすなら要望が通ると思うしね」
ありす「橘です。お願いします」
【再び小学生の気分を】
P「ありす。笑顔が曇ってるぞ」
ありす「橘です。休憩中はいいんです。本番ではプロらしくしますから」(むーっ)
P「この仕事は不満かい?」
ありす「不満ではありません。でも、どうして高校生になって最初の仕事が『ランドセルを背負って』の撮影なんですか」(むーっ)
P「最近、海外で『大人のランドセル』が流行り出してるからな。そのモデルだよ」
P「というか、どうしたんだ?」
ありす「何がですか」
P「今までは『どんな仕事でも前向きに取り組みます。プロですから』って、不満そうにしたことがなかったじゃないか」
ありす「……正直、大人っぽいところを見せたかったので」
P「誰に?」
ありす「……」
ありす「……教えてあげません」
P「なんだよ。いけず」
ありす「うるさいです」
P「いいじゃないか。ありすはもう十分、大人っぽいんだ」
P「ランドセルを背負ってたって中身は変わらないよ」
ありす「……それ。本心ですか?」
P「お世辞なんか言わないよ。どれだけ長く一緒にいると思ってるんだ」
ありす「……」
P「なんだ。急ににんまりして」
ありす「なんでもないですよ」
【独身貴族】
ありす「プロデューサーさんはずっと独り身ですね」
P「まあな」
ありす「ご飯は基本外食なんですよね」
P「料理しないからね」
ありす「よければ私が作りに行ってあげてもいいですよ?」
P「断る」
ありす「……即答ですか。女子高生の手料理なんて滅多に食べられるものじゃないのに。もったいないですね」
P「おやつは別として。ご飯まで甘いものは食べたくないんだ」
ありす「なぜ私が『甘いもの』を作る前提で話すんですか」
P「どうせいちごパスタか、いちご雑炊か、いちごパンのどれかだろう。俺は知ってるんだ」
ありす「前者2つが致命的に美味しくないことは認めますが最後のは美味しいでしょう」
P「いちごを素材にする限り、俺は食べんぞ」
ありす「流石にもういちごは使いませんよ。私はもう高校生ですよ」
P「信用ならぬ」
ありす「……実は私。お弁当作ってきてあるんです。見てみます?」
P「はんっ。どうせいちごにまみれたいちご丼みたいな……」
ピカーッ!
P「……おぅ」
ありす「どうですか?」
P「めちゃめちゃ美味しそうだな」
ありす「お母さんに習いましたから」
P「毎日作ってくれ」
ありす「え?」
P「うん?」
ありす「それはどういう意味ですか?」
P「それくらい美味しそうだなって意味だよ?」
ありす「……」
ゲシゲシ!
P「痛い。痛い。なぜすねを蹴るんだ」
ありす「明日からお弁当作ってきてあげます」
P「嬉しいけどなぜすねを蹴るんだ」
ありす「プロデューサーさんが悪いんです」
【数年ぶりの抱っこ】
P「抱っこ?」
ありす「はい。考えてみたらしばらくされていないな、と」
P「……されたいの? 抱っこ」
ありす「されたいです」
P「率直だね」
ありす「されたいものはされたいので」
ありす「なのでプロデューサーさん。お願いします」
スッ……
P「そんな『両手を前に出した』ウェルカムの構えを取られても……」
ありす「……」(ジッ)
P「……致し方ない。やってあげよう」
ありす「お願いします」
スタスタ……ひょいっ
ありす「わ……ちょっと」
P「何か?」
ありす「いえ、まさかお姫様抱っこだとは思わなかったので」
P「このまま外出てみる?」
ありす「やめてください。恥ずかしいです」
P「降ろす?」
ありす「やめてください。しばらくこのままでお願いします」
【ノンアル】
ガサゴソ……トン
P「ありす。ナニソレ?」
ありす「ノンアルコールビールです」(ドヤ)
P「ほーん」
ありす「いよいよ。大人への第一歩です……合法的にお酒の味を知ることができるなんて……素晴らしい発明品です」
P「まずかったら残していいからね」
ありす「私はもう子供ではありません。これくらい余裕です」
プシュッ……コポコポコポコポ……
グビッ……グビッ……
ありす「……」
ありす「……うぇ」
P「美味しい?」
ありす「……ま、まだわかりません。おつまみのカルパスをひと口食べて……」
もぐもぐ……
ありす「それからノンアルコールビールを……」
グビッ……グビッ……
ありす「……」
ありす「……うぇ」
P「恐ろしくまずそうだね」
ありす「なんで大人はこんなものを飲むんですか……」(涙目)
P「よしよし。冷蔵庫にイチゴ牛乳があるからね」
【風邪】
P「ゴホッ……ゴホッ……」
ありす「まったく。体調管理くらいしっかりしてくださいよ。プロデューサーさん」
P「ごめんな……わざわざお見舞いに来てくれて」
ありす「気にしないでください。プロデューサーさんが世話の焼ける人だってことはわかってましたから」
P「手厳しいな……ゴホッ……」
ありす「喉を痛めているんですから安静にしていてください」
ありす「たまごのおじやを作りましたので食べてください。ポカリもあります」
P「……食欲ない」
ありす「駄目です。あーんしてください」
P「あー……」
もぐもぐ……
P「……うまい」
ありす「全部食べてください。それから寝て、ゆっくり休んでください」
P「……悪いな」
ありす「これくらいどうってことありません」
ありす「……早くよくなってくださいね」
【停電】
フッ……
ありす「……」(ビクッ)
P「……停電か。真っ暗で何も見えんな」
P「ええと、向こうの方に確か懐中電灯が……」
ありす「……」
スッ……ガシッ!
P「……ありす。シャツから手を離してくれる? ライト探してくるから」
ありす「駄目です。停電した時にうろつくのは危険です」
P「いや、すぐそこにあるから」
ありす「駄目です。危険です」
ぎゅー……
ありす「ぷ、プロデューサーさんも私の服を掴んでもいいんですよ?」
P「……怖いの?」
ありす「馬鹿なことを言わないでください。こ、怖くなんかありません」
P「……めっちゃ声が震えてるけど?」
ありす「気のせいです」
P「……」
ありす「……」
P「……」
ありす「……ごめんなさい。本当は怖いです。1人にしないでください」
ぎゅむー
P「うん。こっちへおいでな」
ありす「……き、急に動いたりしないでくださいよ?」
P「はいはい」
休憩します
【17歳】
P「仕事行くぞ。ありす」
ありす「はい。プロデューサーさん」
P「……」
P「そういや。いつの間にか『橘です』って言わなくなったな?」
ありす「名前の呼び方で何かが変わるわけでもないでしょう?」
P「まあね」
ありす「橘と呼ばれて歌が上手くなるなら、頼みますけどね」
P「小生意気な口調は変わらないな」
ありす「何をいまさら」
【クリスマス再び】
P「メリークリスマス。ありす」
ありす「メリークリスマスです。プロデューサーさん」
P「今年はサンタさんは来るかな?」
ありす「……またそのネタですか。去年、散々いじったでしょう。もうやめてください」
P「まさか中2までサンタさんを信じ続けるとは思わなかったよ」
ありす「……だ、だって、そんなこと本に載ってませんし……」
P「お。言い訳するのか」
ありす「うるさいです。そもそも、サンタさんは存在しないわけではありません」
P「うん?」
ありす「サンタさんは実在するんです。『夜中に赤い服を着てプレゼントを持ってくる人』だけがサンタさんというわけではありません」
ありす「まず、サンタさんの定義を話す前にサンタさんの歴史から入りましょうか。サンタさんの起源は聖ニコライと言われてまして……」
P「……」
ペラペラペラペラ(30分経過)
ありす「わかりましたか?」
P「なんとなくわかったような気がした」
ありす「ふふん」
P「これ。サンタさんからじゃないけど。クリスマスプレゼント」
ありす「わぁ……ありがとうございます……♪」
ありす「はっ」
P「プレゼントを貰うのが嬉しいなら素直になればいいのに」
ありす「う、うるさいですよっ」
P「ちなみに。今年のプレゼントはスノードームです」
ありす「綺麗ですね♪」
ありす「……あの。私からもプレゼントがあります」
P「ありがとう。これは?」
ありす「私がいつも買ってるお店のマフラーです。ふかふかで色落ちもしづらいんですよ」
P「ほー」
ガサゴソ……ガサゴソ……
P「ありがとう。大切にするよ」
ありす「ええ」
P「ところで。マフラーが黄色なのは『お揃い』って意味なの?」
ありす「……あ」
P「あ?」
ありす「……」
P「……もしかして。うっかり買う色を間違えた?」
ありす「プロデューサーさん。すみませんが一度返してください」
P「やだ」
ありす「取り替えてきます! 返してください!」
P「もう遅いぞ。ふはは」
ありす「つ、付けないでくださいっ! 巻かないでくださいっ!!」
【素直に】
P「ありす。口元にご飯粒付いてるぞ。右頬」
ありす「へ?」
さすさす……ポロッ
ありす「わ。落ちました。ありがとうございます」
P「……」
P「ありす。本当に素直になったよね」
ありす「そうですか?」
P「小学生の頃だったら『気づいてましたよ!』なんて言い訳してそうだ」
ありす「それが大人になるということですから。ふふん」
P「これ見よがしなドヤ顔はやめなさい」
ありす「これこそ大人の余裕です」
P「単に可愛らしいだけだぞ」
ありす「なっ!」
P「可愛い、可愛い」
ありす「……むー」
P「(『可愛い』はまだ素直に受け取れないんだな)」
【ご飯】
ありす「というわけで、ご飯を作りに来てあげました」
P「ありがとう。いらっしゃい」
ありす「お昼だけでなく、夜まで私の手料理なんて幸せですね」
P「幸せだな」
ありす「……そこは突っ込んでくださいよ」
P「幸せだもの」
ありす「……」
P「あれ? 照れてる?」
ありす「照れてません。勘違いが甚だしいですよ」
P「顔が赤いのは気のせいか」
ありす「目の錯覚です」
トントントン……
ジュワァァ……
ありす「できました。ありすスペシャルです」
P「美味そう。ペペロンチーノか」
ありす「デザートにイチゴもありますよ」
P「やっぱりいちごに固執するんだな」
ありす「美味しいですし。ビタミンも豊富なんですよ」
P「ん。いただくよ」
ありす「どうぞ。残したら許しませんよ」
P「残さないよ」
【喧嘩】
P「お弁当残したのは悪かったって。機嫌を直してくれよ」
ありす「……」
P「接待があってお昼ご飯が外食になったんだ。許しておくれ」
ありす「……」
P「いちごアイス買ってきたよ。食べない?」
ありす「……食べます」
P「こっち向かないとアイスあげないぞ」
ありす「……じゃあいいです」
P「……」
P「今度、どっか遊びに連れて行ってあげるから」
ありす「……デートですか?」
P「遊びに行こう」
ありす「デートですね?」
P「……」
P「デートだな」
ありす「許してあげます」
【膝枕】
ありす「膝枕をしてください」
P「いいよ」
ポスッ……
ありす「……ふむ」
P「……」
ありす「……」
P「……寝心地はどう?」
ありす「……すみません。イマイチです」
P「そっか……」
スッ
ありす「……私の膝枕も試してみますか?」
P「顔を埋めていいなら」
ありす「じゃあ。駄目です」
P「えー」
休憩します
【ありすインザプール】
ありす「どうですか? 私の水着姿は」
P「いつ見ても可愛い」
ありす「大人っぽいと言ってください」
P「大人っぽくて可愛い」
ありす「……『可愛い』は抜けないんですね」
P「可愛いんだもの」
ありす「……むぅ」
P「それよりウォータースライダー乗ろう」
ありす「……」
P「どした?」
ありす「……あのウォータースライダー。2人で密着するやつじゃないですか」
P「そうだけど?」
ありす「その、躊躇いとかはないんですか?」
P「ないよ。ほら、一緒に滑ろう」
ありす「……あの」
P「うん?」
ありす「滑る時に後ろから抱きしめててもらえませんか……」
P「……」
ありす「……」
P「列に並ぼうか」
ありす「は……はい」
P「ありす。手」
ありす「はい?」
P「手。出して」
ありす「手って……」
ぎゅっ
P「行くぞ」
ありす「……///」
【2度と橘と呼ばないで】
P「ハッピーバースデー。ありす」
ありす「ありがとうございます」
P「これで18歳か。ほぼ成人だな」
ありす「禁止されているのはお酒とタバコくらいです」
P「だな。ありすももう一人前だ」
ありす「橘です」
P「うん?」
ありす「ありすではなく。橘です」
P「その返し久しぶりに聞いたな」
ありす「ふふふ。でしょう?♪」
P「はいはい。橘ちゃんって呼べばいいのかい?」
ありす「……いえ、橘と呼ぶのはこれで最後にして欲しいんです」
P「うん?」
ありす「だから……その……2度と橘と呼ばずに済むように……と」
P「……どういうこと?」
ありす「……で、ですから! わ、私を橘じゃない苗字にして欲しいと言っているんです……///」
ありす「ここまで言わなくちゃわからないんですか……っ……バカっ」
P「……」
ぎゅっ……
ありす「……大好きですよ」
P「知ってる」
終わり
以上です
お付き合いいただきありがとうございました
間もなく柚に声が付きますが、ありすとの(いちごパスタ関連で)絡みを密かに期待してます
このSSまとめへのコメント
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