トランプ大統領「歴代大統領とバトルして全員に勝てなきゃ辞任!?」 (148)

トランプ「なんでだよ!!」

オバマ「いや…あんた好き勝手やりすぎて、もう弾劾されそうなの」

トランプ「いやいやそれがなんで歴代大統領とのバトルにつながるんだよ…?」

オバマ「実は…『プレジデント・ヴァーサス』という制度がこの国にはあって…」

トランプ「なんだそりゃ初耳だ」

オバマ「そりゃそうだよ。これは現職大統領を退いた者にしか教えられない極秘制度だもん」

トランプ「じゃあ何で現職中の俺様にそんな話しちゃうんだよ」

オバマ「だから、さっきも言ったけどあんた弾劾されそうなの。この制度は弾劾されそうな大統領を救済するための制度」

トランプ「まあ弾劾を免れることができるなら嬉しいが…」

トランプ「で、そのプレジデント・ヴァーサスってのは具体的にどういう制度なんだ…?歴代大統領とバトルって、どういうことだってばよ」

オバマ「簡単な話よ。あんたにひとつ能力が与えられる。それを使って同じように能力を得た歴代大統領と一人ずつ戦うんだ」

トランプ「What a Fuck !?」



※安価は多分無し。フィクションだから実在の人物、国、団体とは何の関係もない。たぶん。

トランプ「いや、そもそも死んだ大統領とどうバトルするんだ?何を競う?」

オバマ「いや、歴代大統領は誰も死んでいない。正確に言うなら、彼らのDNAは保存されていたんだ」

トランプ「?」

オバマ「まあ偉大な国家の偉大な元首たる者の遺体は一部だとしても必ず遺されていたんだね。」

オバマ「ブッシュ大統領はそれを使って2002年にラシュモア山の地下にある研究所で、歴代大統領の復活を試みたんだ」

トランプ「ただ歴代大統領とのバトルを実現させるためだけにか?」

オバマ「いや、当初は911の影響によって国家の威厳が問われる時期だった。ブッシュとて慎重な判断が求められていたのさ」

オバマ「でも彼には大統領としての器が欠けていた。そこで恐慌を乗り切り、大戦中の合衆国を率いたルーズベルトに意見を求めようとしたんだね」

トランプ「なんだそりゃ。それでそれは成功したのか」

オバマ「したんだね。体は別人のものだけど、その脳にDNAに刻まれた記憶をそっくりそのまま脳に移植することができた」

トランプ「つまり、まあある意味でのルーズベルト復活が叶ったわけか」

オバマ「そう。そこで意見を求められたルーズベルトが提案したのが、プレジデント・ヴァーサスだ」

トランプ「サノバビッチ!クレイジーすぎるぜ!」

誤字訂正
その脳にDNAに刻まれた記憶をそっくりそのまま脳に移植することができた

その脳に大統領の遺体中のDNAに刻まれた記憶をそっくりそのまま移植することができた

オバマ「そうでもないさ。ルーズベルトは大統領たるもの常に国家のため自分ができる最善の判断をせよとブッシュに進言したんだ」

オバマ「でも、やはり時にはブッシュのような弱い大統領も現れる。ニクソンだってそうだったし、あんたもそうだろう」

トランプ「大きなお世話だね」

オバマ「ともかく、誤った判断により大統領は自身の失墜を招くことは今後もあり得るとルーズベルトは思ったんだね」

トランプ「大統領だって人間だ、誰だって失敗はあるさ」

オバマ「大統領は一般人と違ってそうは言ってられないだろう?大統領の尊厳が守られないと、それはすなわち合衆国の尊厳そのものにも影響が及ぶんだ」

トランプ「なるほど……それで救済措置を設けるのか……だがなんで歴代大統領と戦わなければならん?」

オバマ「ルーズベルトは、かつて合衆国を統べた歴代大統領に戦い勝つことで、己の大統領としての未熟さを打破してくれるだろうと期待してるのさ」

オバマ「弾劾から救済されたところで、弱いままだと意味が無いだろう」

トランプ「釈然としねぇ…」

オバマ「もちろんこの制度を利用しないなら、我々43人の歴代大統領は君を見放す」

トランプ「となるとどうなる?」

オバマ「そうだね。目前に迫った弾劾から誰も君を守りはしない。君が失墜し、合衆国の尊厳も地に落ちる」

トランプ「ガッデム!それだけは避けたいぜ」

オバマ「君がまだこの国のことを思っているのであれば、制度を利用し、戦いに身を投じるべきだ」

トランプ「クソッ!やってやるぜ…!」

トランプ「しかし43人とバトルってのもなかなかしんどそうだな」

オバマ「当たり前じゃないか。本来なら弾劾されるべきなのを助けてやるんだぞ」

トランプ「…それだけの努力はしろということか」

オバマ「ああ、そうだよ」

トランプ「しかしなぁ…俺様は武闘派ではないんだが…」

オバマ「安心して。さっきも言ったけど君には能力が与えられる」

トランプ「ああ、なんかそんなこと言ってたな。能力って?」

オバマ「君、"JOJO"は読んだことあるね」

トランプ「ああ、ジャパニーズ・コミックの定番だろ。ホワイトハウスにあったから暇つぶしに読んだよ」

オバマ「あれのスタンドみたいなものだと思ってくれ。まあ決して人形の某とかが出てくるわけじゃないけど」

トランプ「なんかワクワクしてきた」

オバマ「その意気だね」

トランプ「できればスタプラみたいな最強のやつがいんだが。俺様一応このSSの主人公だし」

オバマ「残念ながら能力は大統領の器やそれまでの行いによってどんなものになるか決まってるんだ」

トランプ「なんだって?じゃあショボい大統領との烙印を押されかかってる俺様の能力は…」

オバマ「資料によると、割りとショボかったよ」

トランプ「ガッデム!!」

オバマ「それはしょうがないだろう」

トランプ「そもそも、その能力ってのは…俺様にどうやったら宿るんだ」

オバマ「このプレジデント・ドリンクを飲むだけさ」

トランプ「待てよ。怪しすぎんだろ」

オバマ「僕を含めた43人の歴代大統領もこれを飲んで能力を得ている。なにも毒が入ってたり腹下したりなんかしないよ。大丈夫さ」

トランプ「それもラシュモアの研究所で?」

オバマ「うん。歴代の全大統領が復活した後、我々はあの研究所を拡大させ、まあこの制度のためにこのドリンクを開発させたんだ」

トランプ「なんだかなぁ…」

オバマ「なに?」

トランプ「いや、ほんとにこんな事までして俺様が全員に勝ったところで、マジで『弾劾なし』とかそんなことできんの?」

オバマ「Yes We Can☆」

トランプ「…………」

オバマ「まあここまで突拍子もない話が続いて君も半信半疑だろ」

トランプ「当たり前だろう」

オバマ「だからまずはプレジデント・ドリンクを飲んでみるといい。そして能力を試すんだ」

トランプ「う、うん…」ゴクゴク

オバマ「どう?」

トランプ「まずすぎる」

オバマ「それはそれは。で、能力は発動できそうかい?グラント大統領だけは能力が発動しなかったんだよなぁ…」

トランプ「え!?グラントって…ユリシーズ・グラントまで復活してんの!?すっげえ!」

オバマ「だから全員復活してるって言ってんだろ…?いいから、能力を試してよ」

トランプ「よ…よし…いくぜ…」ドキドキ

トランプ「はぁあああああああああ!」

トランプ「…………」

オバマ「………」

トランプ「……おい、何も起きないじゃないかどうなってる」

オバマ「そんなことはないよ」

トランプ「いやいやそんなことあるだろ。何が起こったんだよ?俺様にはわからない」

オバマ「足元をみてごらん」

トランプ「ん…?何か落ちている…。こ、これは…?」ヒョイッ

オバマ「……トランプ(カードの)だ」

トランプ「なんだこのトランプ。これがどうしたんだよ?」

オバマ「それが君の能力だよ。君は手からトランプを一枚だすことができる」

トランプ「はああああ!?」

トランプ「ちょっと待てよ!こんなもんでどうやって戦えって言うんだよ!1枚じゃポーカーで勝負しようぜってわけにもいかんぞ!」

オバマ「繰り返すけど…能力は大統領としての器とry」

トランプ「ファック!」

オバマ「ちなみに能力の継続時間も未熟な君の場合だと……」

トランプ「あ、カードが消えた」

オバマ「ま、それくらいが限界ってことだね」

トランプ「もって1、2分じゃねえか!!」

オバマ「まあまあ、能力は別に何度でも発動できるんだし。それに…」

トランプ「それに?」

オバマ「大統領としての器云々が能力に反映されてるって事は、逆に言えば君が大統領として成熟すればするほど…」

トランプ「なるほど!俺様のこの能力も強くなっていくってことか!」

オバマ「ま、そういうことだね」

トランプ「ワンダホー!」

トランプ「だが…一枚の紙切れで初戦をどうやって戦えばいいのやら…」

オバマ「大統領に求められるのは『国家のために常に自分ができる最善の判断』だ。ルーズベルトの進言を忘れないことだ。」

オバマ「今回は、国家のためろいうよりも殆ど自分の保身のためみたいなところはあるかもしれないが結果として国の尊厳も守れるのだから差異はないとして…」

オバマ「君はこの戦いを通して『判断力』をまず第一に学ばなければならない。そのためには洞察力や柔軟性も磨かなければならない」

トランプ「紙一枚でも戦いに勝つ術を導き出すことができるやつが大統領にはふさわしい…と?」

オバマ「そうさ。配られた『カード』が恵まれているとは限らない。大事なのは『手札をどう使うか』だからね」

トランプ「イーグルスの歌みてぇだななんか…」

オバマ「それに安心してほしい。第一戦は歴代大統領の中でも最弱の大統領だ」

トランプ「てっきりお前かと思ったよ」

オバマ「バカ言わないでくれ。僕の能力『Yes We Can』は手強いぞ。君なぞ瞬殺だ」

トランプ「どんな能力なんだ?」

オバマ「それは僕と戦う時のお楽しみってことで」

トランプ「で、初戦の相手は?」

オバマ「君のように弾劾ギリギリまで来てしまった大統領。自ら辞任した、最も弱く情けない大統領さ」

トランプ「リチャード・ニクソンか…!」

オバマ「そのとおり。彼はウォーター・ゲート事件のもみ消し奔走した挙句、即金の相次ぐ連座・辞任で弾劾必至と見て自ら大統領をやめた」

トランプ「そんな事は誰だって知ってるぜ。当然能力も弱いんだろうな」

オバマ「さあ、どうだろう。彼だって全く功績が無かったわけでもないしベトナムの平和協定を実現させたのは彼だし、彼の『負け犬の奇跡の復活』だって知ってるだろ?」

トランプ「つまり?」

オバマ「彼の能力は君よりはマシかもしれんってことだよ」

トランプ「ファック!」

誤字訂正
即金

側近

トランプ「ていうかこの能力…」パッ

オバマ「うん?」

トランプ「このカードが消える前に何度も能力を発動すれば何枚も出せるんじゃ…」

オバマ「……」

トランプ「トランプ!出ろ!…あれ、出ない」

オバマ「能力を重複して発動することはできないよ。スタープラチナやザ・ワールドが100体出せたら大変だろ」

トランプ「オーマイガッ!」

オバマ「さて、初戦に挑む前に君も能力に名前をつけたほうがいいかもな何がいいだろうね」

トランプ「それは実はもう決めてあるんだ」

オバマ「へえ」

トランプ「名づけて『トランプ・タワー』だ!」

オバマ「えぇ…微妙なんじゃない?1枚しか出せないのにタワーって…」

トランプ「これから何枚でも出せるようになるかもしれないだろ!いいや、出せるようになってみせる」

オバマ「なるほど、その意気込み…つまり大統領として成熟してくという君の強い意志がその名前に込められてるわけだね」

トランプ「ああ、そういうことだ!!!」

トランプ(そこまで深く考えてなかったけど…)

オバマ「さて…と。僕の役目はとりあえず終わりだ。大変だよ。制度のルールでは説明するのは前任の大統領がしなきゃならないんだから」

トランプ「それは悪かったね。で、俺様はこれからどうすればいい?」

オバマ「とりあえず君のDNAからクローンを作って身代わりとして置いておくから、大統領職はそっちに任せればいい」

トランプ「一体どこまですごい研究が行われてるんだよラシュモアで…」

オバマ「君はこれからエリア51の地下に作られた43の区画に分かれたバトルフィールドを順番に進んでいくんだ」

トランプ「なんだって?」

オバマ「1区につき1人の大統領が君を待ち構えている。能力を使って彼らに勝ち、最後の『第43区』の大統領を倒せば君の弾劾は我々の強大な力で無かったことにしてやる」

トランプ「よし…不安はいろいろあるが…やってやるぜ……!!」 



第一話『プレジデント・ヴァーサス』
終わり

第一話乙

時間帯がもう少し早ければもっと皆見てくれそうな感じだが…

今日は以上
また明日の適当な時間に第二話投稿するかもしれない
思ったより人来ないんでモチベが低いんで投稿自体ないかも
期待はしないでくれ

>>28
時間帯ミスったな
今日は仕事が忙しくて早い時間にできなかったんだ

面白いが…>>1消されないか?w

SSはまとめサイトにまとめられてからが本番

人来るかわからんけど続き書いていこうかなぁ
今日はなかなか遅レスだと思う

>>32
やばいかもしれんwww

>>34
昔一回書いたことあるけどまとめられたよ

待ってた

以前プロレスのSS書いてなかった?

>>39
いや、書いてないよ
昔書いたのは流石に恥ずかしくて晒せないけどもっとギャグメインのやつだった

ヒラリーを押さえてクリントンに勝ったのはトランプなんやで
アメリカで一番偉いのはロックフェラー

【これまでのあらすじ】

弾劾を目前とした崖っぷち大統領、トランプは前大統領のオバマから極秘救済制度、プレジデント・ヴァーサス制度の話を聞く
それは全歴代大統領と戦い、その戦いの中で大統領として成熟する事ができれば弾劾を無効にしてくれるというものだった!
詳しい事は未だ不明だが、どうやら歴代大統領たちは強大な力と科学力を有する組織となっているらしい
果たしてトランプはプレジデント・ヴァーサス制度を勝ち抜くことができるのか!?

【各話リスト】
第一話 >>1

>>42、⊃「ソース」
米バージニア(Virginia)州シャーロッツビル(Charlottesville)で白人至上主義者らが反対派と衝突し死傷者が出た事件を受け、バラク・オバマ(Barack Obama)前大統領が行ったツイッター(Twitter)投稿が、史上最も多くの「いいね」を集めたツイートになった。同サイトが16日、明らかにした。

!aku44
★アク禁:>>44

第二話『負け犬の意地』


――エリア51――

トランプ「で、ここがそれか」

受付嬢「お待ちしておりました、大統領閣下」

トランプ「グッモーニン。プレジデント・ヴァーサスの件で来たのだが」

受付嬢「伺っております。あちらの案内人に付いて行ってください」

トランプ「あのスーツの黒人か。わーったよ」てくてく

トランプ「よう兄弟、調子どうだ」

オバマ「僕は君の兄弟になった覚えはないぞ」

トランプ「案内人ってお前かよ…!」

オバマ「しょうがないだろ、これも前任大統領がしなきゃいけない事になってんだ」てくてく

トランプ「なあプレヴァーのルールって誰が決めたんだ?」てくてく

オバマ「変な略し方すんなよなぁ…。プレジデント・ヴァーサスのルールは賢人会議で議論して決められていったんだ」てくてく

トランプ「賢人会議……なんかメタ◯ルギアで聞いたことあるぞそれ」てくてく

オバマ「こ、細かいことは気にするな。他にいい名前が思いつかなかったんだろ」てくてく

ロックフェラー「ヒラリー、君も歳だゆっくり休め」
黒人オバマ「そうですこんな憎まれ役はトランプにまかせましょう」
トランプ「ぐぬぬぬ」

トランプ「賢人会議ってのは何だ?」てくてく

オバマ「まあ大体予想はつくと思うけど、全歴代大統領達で構成される組織だよ」てくてく

トランプ「なるほど…」てくてく

オバマ「賢人会議はプレジデント・ヴァーサス制度を含め大統領制と合衆国そのものの存続を担うための影の存在となっている」てくてく

トランプ「いよいよ都市伝説っぽくなってきたな。リーダーは?」

オバマ「それはもちろん、ジョージ・ワシントンさ」てくてく

トランプ「…初代大統領が今の合衆国を支えている…ねえ」てくてく

オバマ「ま、さっきも言ったが細かいことは気にするな。さて、着いたぞ」

トランプ「こんな地下に巨大な扉が!」

オバマ「この扉は第1区に通じてる。第一区の奥の扉は第2区に通じている」

トランプ「43区まで勝ち進んで行けばいいわけだな。よし…」

オバマ「案内人の仕事はここまでだ。扉を抜ければ、すぐにバトルははじまる。僕はこの先のどこかの区で君を待ち受けているからね」

トランプ「サンキューオッバマ。今度会う時は敵同士ってわけだな」

オバマ「ま、バトルにも簡単だけどルールがあるから、それは対戦相手にでも聞いてくれ」

トランプ「第一戦の相手…ニクソンだな。よし」

オバマ「それじゃ、検討を祈るよ。グッバイ」てくてく

トランプ「行っちまったか。よし、俺様もさっそくこの扉をあけるとしよう」

トランプ「このプレートに手をかざせば開くのか?」

ピッ ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ(扉の開く音ねこれ)

トランプ「ふおおおおおおお…」

トランプ「で、でかい!こんな空間が43個もあるのか…!?」

ゴゴゴゴゴゴゴゴ(扉が閉まる音ねこれ)

トランプ「!? 扉が! あ、開かない!?」

???「その扉はもう開かない」

トランプ「だ、誰だ!」

???「オレの名はニクソン。リチャード・M・ニクソン。第37代合衆国大統領だ」

トランプ「なんてこった…!姿かたちまで本当にニクソンだ…!」

ニクソン「ふふ、もちろん記憶を移植した体はオレとは別人だ。だがみんな外科手術で元の容姿に変えているのだよ」

トランプ「完全復活ってわけか…!」

ニクソン「オレはお前と同じく弾劾間近まで来て自ら辞任した哀れな大統領だ」

トランプ「うん知ってる」

ニクソン「あの時この制度があれば…オレも変われたかもしれない…だがこうして蘇り今の合衆国を支える賢人会議のメンバーとなれている」

ニクソン「再び貰い受けたこの生命…そしてこの重大な責務。オレはもう逃げない」

トランプ「へっ、でっかくなって帰ってきた見たいじゃねえか!」

ニクソン「お前はこの戦いを通して大統領として成熟・完成されなければならない。だからオレも手加減はしない」

トランプ「……」


ニクソン「どのみちオレを倒せないようじゃこの先大統領なんて務まらんぞ。さあ、ここで男を見せるか、死ぬかだ」

トランプ「え?」

ニクソン「なんだ?」

トランプ「え、なに、バトルって殺し合いなの?」

ニクソン「当たり前だろ」

トランプ「ホーリィシット!」

トランプ「聞いてない!死ぬなんて聞いてないぞ俺様は!」

ニクソン「お前もつくづく馬鹿な男だな。プレジデント・ドリンクがもたらす力の強大さを知らんのか」

トランプ「知らねえよ飲んだところでカードが一枚手から出るだけなんだから」

ニクソン「ああ…そういやそうだったな…。まあいい。このバトルは生死を賭けた殺し合いになる。存命中の大統領とて例外ではない」

トランプ「存命中の大統領が死んだら大事だろ!」

ニクソン「賢人会議は莫大な資金を持っている。クローンなど容易く作れるのだ。それで誤魔化しは効くさ」

トランプ「なんだかとんでもねえ事に巻き込まれちまったぜ…!」

ニクソン「巻き込まれた?それは違うな。これはお前自信が招いた結果だろう」

トランプ「ぐぬぬぬ」

ニクソン「ま、大統領として堕ちるとこまで堕ちたお前に説教はすまい。今はただ、オレを倒すことのみに集中しろ」

トランプ「チックショー!やってやるぜ!!」


アナウンス「それでは、プレジデント・ヴァーサス第一戦、トランプVSニクソンの試合を開始します。ファイッ!」

ゴング「カーン」

ニクソン「まずはオレの能力を見せてやろう!」

トランプ「…!やつの右腕が光り始めた!?」

ニクソン「いくぞ!これがオレの能力!『ウォーター・ゲート』だ!」キュイイイイイン!

トランプ「うおおおおお!何だ!!やつの手の光から…何か飛び出てきた!」

ニクソン「くらえええ!」

ギュイイイイイン

トランプ「クッ!速い!!避けられな――」

ズギュウウウウウン

トランプ「ガッデェエエエエム!直撃した!俺様は死んだ!畜生!……あれ?」

ニクソン「………」

トランプ「え、なにこれ痛くない。服がちょっと濡れてるだけだ」

ニクソン「それがオレの能力。手から水を出す、ウォーター・ゲートの力だ」

トランプ「え、えええええ……」

ニクソン「さ、さあ!お前の力を見せてみろ!」

トランプ「お、おう!いくぞ!トランプ・タワー!!」パッ

ニクソン「……」

トランプ「……ほんと、これだけなんすよ」

ニクソン「どうやらガチでこれは最弱大統領同士の戦いみたいだな」

トランプ「どうやって殺し合うんだよこれ……」

トランプ「そうだ!このトランプとてただの紙ではないかもしれん!能力である以上、力をこめれば…」

ニクソン「なんだと!?」

トランプ「勢い良く投げれば相手を斬りつけれるかもしれん!トランプ・カッターだ!!くらえ」ヒュンッ!

ニクソン「うおおおおおおお」

ひらひらひら…ぱたっ

ニクソン「………」

トランプ「ファック!!やっぱりただの紙だった!!!」

トランプ「こ、こうなったら能力なしでもやってやらあ!」ドドドドド

ニクソン「なっ、走って来た…だと!」

トランプ「俺様の拳が直接お仕置きよおおおおおお!」ぶんっ

バキィ!

ニクソン「ぐええええ!」

トランプ「やった!効いてる!そのまま殴り殺して――」

ニクソン「させるかぁ!ウォーター・ゲート!」ビシュウウウゥゥゥゥl!

トランプ「そんな水…ぶえっ!こいつ顔に水を!」

ニクソン「そこだ!」バキッ

トランプ「ぐへっ!やったなこの」ドカッ

ニクソン「ぐほっ!き、貴様腹蹴りは卑怯だぞっ」

トランプ「喧嘩に卑怯もクソもあるか!」ドカバキボコッ

ニクソン「おおうっふ!」

トランプ「しかし――」ドカ

トランプ「これはなんて――」バキ

トランプ「低レベルな戦いなんだ!」ボカッ

ニクソン「ぐっ…も、もうだめだっ…!」バタッ

トランプ「よ、よし…ダウンした!殺すなら今だ…!」

トランプ「だが…今ので体力使いすぎたな…ハァハァ。首をしめる力が出せんわ」

トランプ「…!そうだ!トランプ・タワー」パッ

ニクソン「そ…そのカードをどうする気だ……?」

トランプ「こいつを丸めて…くらえ」ガッ

ニクソン「!!???」

ニクソン(こいつ!カードを口の中に押し込んできやがった!)

トランプ「そのまま窒息死しやがれー!!!」

ニクソン「――――!!!!」ジタバタ

トランプ「死ねぇぇぇぇぇぇぇい!!」

ニクソン「んーーーっ!んっ!……ぐっ………」

ニクソン「……………」パタッ

トランプ「や、やったぜ…殺したった…」

アナウンス「リチャード・M・ニクソンの死亡を確認しました。勝者、トランプ!」

トランプ「楽勝だったぜ!!!」

トランプ「し、しかしなんて地味な戦いだったんだ…。能力バトルが聞いてあきれるぜこれ…」

ニクソン「ふっ…よくやったなトランプよ」

トランプ「な、なに!?死んだんじゃねえのか!?」

ニクソン「いや、オレはクローンだ。今殺したやつは、ほら。そこで死んでる」

トランプ「あ、ほんとだ。しかしクローンって…なんかセコくないか?」

ニクソン「何がだ?別にお前を倒すことがこの制度の目的ではない。何も何度も蘇ってお前を倒そうとするとかそういうわけじゃないんだから」

トランプ「まあ…そうか」

ニクソン「お前はオレに勝った。その事実さえわかればそれでいいのだ。オレ達賢人会議の大統領には仕事があるんでな。死んでもいいように1体はクローンが用意されている」

トランプ「ああ…そうなのね」

ニクソン「しかし、本当によくやったな。最弱戦とはいえ、よくオレを倒した」

トランプ「まあ、結構しんどかったけどな」

ニクソン「改めてオレは自分の弱さを思い知ったよ…。オレは一度禁忌を犯した挙句、大統領職から逃げた男。最初から大統領になる資格なんかなかったのさ」

トランプ「………」

ニクソン「だが、オレは去る60年、ケネディに選挙で負けて以来大統領になるためだけに努力してきたんだ」

トランプ「………」

ニクソン「わかるか。負け犬なりに、『負け犬の意地が』あったんだよ」

トランプ「ああ……」

ニクソン「だが、そうして掴んだ大統領の座を簡単には手放したくなくなっちまったんだ…それで…」

トランプ「ウォーターゲート事件…か」

ニクソン「ああ、そういうこった」

ニクソン「結局オレは最後まで負け犬だったんだ。賢人会議に入ってからも、きっとそうなのかもしれん」

トランプ「しかし――」

ニクソン「いいんだ。オレにはオレにできることをやっていくしかない。それより、重要なのはお前だ」

トランプ「……」

ニクソン「確かにお前とのバトルは低レベルだった。お前も結局はこのままだと負け犬に変わりはないんだ」

トランプ「ぐぬぬ」

ニクソン「だが、お前ならオレとは違った『負け犬の意地』を見せてやれる。オレはそう信じている。この戦いで、オレはお前に可能性を見た」

トランプ「ニクソン…お前…」

ニクソン「お前もこの戦いで得たものはあるだろう。次の戦い、そこでお前の能力がどう変化しているのか、楽しみにしていてもいいかもな」

トランプ「だといいが」

ニクソン「さあ。オレに勝った事により奥の扉にかかっているロックが外れている。その先で次の大統領がお前を待っているだろう」

トランプ「ああ…。ニクソン、ありがとう」

ニクソン「なにがだ?」

トランプ「オレにも湧いてきたんだよ。『負け犬の意地』を見せてやろうという、気概がな」

ニクソン「ふっ…。変わってきたじゃないか、トランプ。やっぱりこの制度は間違っちゃなかったってことだな。」

ニクソン「さあ、行け。お前なら全員の大統領に勝てるさ」

トランプ「ああ、あばよ。ニクソン」



第二話『負け犬の意地』
終わり

二話は以上
今から用事あるんでちゃちゃっと終わらせちゃったけど

三話以降は今日の夜中か明日の夜くらいにまたダラダラ書くよ

電話切ったんでそろそろ三話書くわ

>>91
がんばれー
パワードスーツ着用のジョージ・W・ブッシュ期待してるぞ

>>92
てかなんで第2区の大統領がブッシュってわかったの?
割りとマジでブッシュ回なんだけど

第三話「PATRIOT」


トランプ「これが第2区へ通ずる扉…」

ピッ ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ(扉が開く音ねこれ)


トランプ「…第1区と同じ広いが特になにもない殺風景な部屋なんだな」


???「ニクソンを倒したか」

トランプ「お、お前は…ジョージ・ブッシュ!」

ブッシュ「ニクソンごときにやれることはないとは思っていたが…いや、あのお前がここまでやる気になってくれるとはな」

トランプ「お前が俺様を褒めてくれるとは、嬉しいね」

ブッシュ「お前には期待しているんだ。俺やオバマがテロと戦い米国を守ってきたように、お前もそうなってもらわないと困るんだ」

トランプ「まあ今はどっちかっつーと北朝鮮の方がやべぇんだけどな」

ブッシュ「連中とてテロリストとあるまい」

トランプ「だが核を持っている」

ブッシュ「ああ…そうさ。その点やつらはアルカイーダやISのクソタレ共より手強い」

トランプ「……」

ブッシュ「そうとも、このままではやつらはお前の手にはおえんだろう」

誤字訂正
テロリストとあるまい

テロリストと変わりあるまい

ブッシュ「私はな、トランプ。米国史上最も高い支持率を得た大統領だ」

トランプ「ああ。その後史上最低の支持率も誇ってくれた本当に素晴らしい大統領だよ」

ブッシュ「ふん、面白い事を言ってくれるじゃないか。たしかに私の支持率は急落した。任期を終えるその時までそれは回復しなかった」

トランプ「イラクに大量破壊兵器があるなどとほざくからこうなるんだ」

ブッシュ「大量破壊兵器はあったさ。見つからなかっただけでな」

トランプ「あんたは戦争をする口実が欲しかっただけだろう」

ブッシュ「戦争だと?あれは戦争ではない。制裁だよ」

トランプ「違うな。あんたはただ国内世論をまとめてめぇの人気取りがしたかったのと、軍需産業の利潤、そして石油が欲しかっただけなんじゃないのか?」

ブッシュ「ふざけるな!私は合衆国のため、合衆国に脅威をもたらした者への直接的な制裁を望んだまでだ!」

トランプ「どうだろうな。少なくとも国民の目にはそうは映らなかった。それは事実だろう?」

ブッシュ「……まあ、な。私のやり方が正しかったとは今更思わん。だが、私の合衆国に対する愛は、あの時のものと何も変わっておらん」

トランプ「愛国心…そういえばお前は通称愛国法なるものを成立させてたな。オバマはそれを延長させていた」

ブッシュ「ああ。あれこそ私の愛国心の現れだ。今現在愛国法は失効したようだが」

トランプ「あんなものはもう必要ない。合衆国市民は、イラク戦争でもううんざりしてるんだよ」

ブッシュ

誤爆しててもスルーしてくれ

ブッシュ「ルーズベルトは――私の計画によって蘇ったルーズベルトは私にこう言った」

トランプ「大統領として、常に国のために自分ができる最善の判断をしろ、だろう?聞き飽きたよ」

ブッシュ「オバマから聞いていたか。そう。奴は確かにそう進言した。だが、それだけだ。具体的な事は何も教えてくれない」

トランプ「その結果お前がイラク戦争に走った…としても、か?」

ブッシュ「ああ。やつは最後の最後まで私にはそれ以上の助言は何もしなかったんだ」

トランプ「なぜ?」

ブッシュ「プレジデント・ヴァーサスだ。これがある限り、どんなに落ちぶれても更生させる自信がやつにはあったのだろう」

トランプ「そんなめんどくさい事をしなくても、偉大な大統領の助言ひとつあれば判断に間違いなど起こさずやっていけるかもしれないじゃないか」

ブッシュ「ルーズベルトは賢人会議の結成をあくまでもこの世の大統領と合衆国のためであるとしている」

トランプ「つまり自分の代の問題は自分で解決させるべきだ、と?」

ブッシュ「そういうことだ。本来存在していいはずもない歴代大統領達がこの国を操るようなことがあってはならない。それがルーズベルトはじめ、賢人会議の姿勢だ」

トランプ「たしかに…それだとこの国の大統領制、つまり国の仕組みそのものまで実質変えてしまうことになる」

ブッシュ「それのもたらす影響は吉となるかもしれん。しかしもしかしら未曾有の悲劇を巻き起こすかもしれん」

トランプ「自分の守ってきた国を守りたいが、手を動かすのはあくまでもこの時代に生きる俺様達であるべき…か。間違ってはないかもな」

ブッシュ「無駄話が過ぎたようだな…。私はこの世にまだ存命中だが、記憶と自我を完璧にコピーした複製――クローンが用意されている。思う存分殺しにかかってくるがいい」

トランプ「ああ…そのつもりだぜ!」


アナウンス「それでは、プレジデント・ヴァーサス第2戦、トランプVSジョージ・W・ブッシュの試合を開始します。ファイッ!」

ゴング「カーン」

ブッシュ「戦いとなると容赦はせん!他のどの大統領と同じようにな!」

トランプ(やつの能力がまだわからんうちは…とりあえず距離を取ったほうがいいな)ザッ

ブッシュ「いくぞ!これが私の能力!『PATRIOT Act』!」

トランプ「何だ…手を銃の形にしてこっちに向けてるぞ…ま、まさか!?」

ブッシュ「BANG!」

ビシュウウウウ!

トランプ「クソっ!銃だ!やつの能力は自分の手を銃にできるんだ!トランプ・タワー!」パッ

キィィィィンッ!

ブッシュ「何!?トランプに…紙のカードごときに私の『銃弾』が弾かれた!?」

トランプ「ク、クソッ!いきなり銃で撃ってくるとは…!焦ってただトランプを出すことしかできなかったが…防げた…?」

ブッシュ「チッ。もう一発だ。今度は貫通させてやる!」

トランプ(…!わかったぞ!このトランプカード…『硬くなっている』!前までのペラペラな紙じゃない!鋼のような硬さになっている!)

ブッシュ「BANG!」

トランプ「やつの銃弾…くそ速いが目視はできるほどの速さだ……そこだ!」

カキィィィィィン!

ブッシュ「サノバビッチ!また弾きやがった!あのカード…かなりの強度になっている!?」

ブッシュ「HAHAHAHA!ナイスガイだトランプ!貴様ニクソンとの一戦でもう能力に変化が現れたか!」

トランプ「ああ、俺様は大統領として変わる…!その決意がこのカードに『強さ』を与えたんだ!」

ブッシュ「だが、そんな小さな『盾』で私の銃弾を防ぎきれると思ったら大間違いだぞ!」

トランプ「なにぃ!?」

ブッシュ「HAHAHAHAHA!いくぞ!!」

トランプ「な、なにが来るんだ…!」

ブッシュ「BANG・BANG・AND・BANG!」

トランプ「な、なんだってー!?あの銃…何発も弾を出せるのか!クソッ!」

キィィィィン!

トランプ「い、1発は防げた…しかし…クソッ弾が速すぎる…間に合わん!!」

デュクシッ!デュクシッ!

トランプ「んぎゃあああああ」

ブッシュ「HAHAHA!右太ももに2発直撃だな!」

トランプ「痛ぇええええ…、ファックユーブッシュ!ぶっ殺してやるぜぇ…!」

ブッシュ「残念だが、ここで殺されるのはお前だ…!BANG!BANG!BANG!」

トランプ「クソッ…クソッ…!何が愛国心だ…俺様にだってそれはある……。お前なんかには負けない!俺様は…この国を…守るんだ!」

ブッシュ「さあ!三発の銃弾はそれぞれお前の別々の急所に向かって放たれた!全て防がねば終わりだ!さあ、死ねええ!」

トランプ「うおおおおおおお!もう一度出てこいトランプよ!トランプ・タワー!!」

ブッシュ「HAHAHA!無駄だなあがきだ!」

キンッ!キンッ!キィィィン!!

ブッシュ「What a fuuuuuuuck!?」

トランプ「こ…これは…カードが…!」

ブッシュ「貴様!なんだそのカードは…!そのカードの……そのカードの『デカさ』はなんだ!!??」

トランプ「ま、まさか能力に新たな『変化』がバトル中に起こるなんて…!」

ブッシュ「お前の全身を隠せるほどのトランプの盾…!まさか私の銃弾を防ぐとは!」

トランプ「見たか!これが俺様の偉大なるトランプ・タワーの力だ!」

トランプ(し、しかし――今の一撃はなんとか防げたが…足の負傷がでかい!もう動くのは無理だ…やつに早く攻撃をしなければ)

ブッシュ「くそぉぉぉ…考えろ…!今ここで何発の銃弾を放ってもあの盾に弾かれるだけだ…なんとかしてやつに銃弾を……」

トランプ(攻撃方法に迷ってるのはやつも同じか…。今のうちに何か策を…ん?まてよ)

ブッシュ「何?盾を…能力を消した?何故だ?何か考えが――」

トランプ「トランプ・タワー!」

ブッシュ「――また盾か?い、いや、違う!今度は『小さい』!」

トランプ「や、やっぱりな!はは!このトランプは自分で大きさを調整して出せるんだ!」

ブッシュ「なんだと!?」

トランプ「さっきは自分の身をなんとか守ろうと必死に出したから力んで特大サイズが偶然でたんだな」

ブッシュ「チッ、だからなんだって言うんだ!そんなものが何の役に立つ!」

トランプ「さっきのニクソン戦…それでできなかった事がこれでできるんだよ!!」シュバッ!

ブッシュ「なっ!?カードをこっちに向けて投げただと!」

トランプ「くらえブッシュ!!トランプ・カッターだ!!」

ブッシュ「シット!あの硬さのカードがこのスピードで当たれば…!たかがカードでも切れ味はカミソリのそれだ!」

トランプ「いっけえええええ!」

ブッシュ「なめるなあああ!BANG!BANG!」

キュイイイイン

ブッシュ「くそっ!当たらない!あんな『薄いもの』にどうやって弾を当てろって――」

シュパァァァァン!!

ブッシュ「ぐぶっ!」

トランプ「や、やった…!首の脈を切り裂いたぞ」

ブッシュ「くっ…っくそぉぉぉぉ…おぉぉぉ……」バタッ

トランプ「…………」

ブッシュ「…………」

アナウンス「ジョージ・W・ブッシュの死亡を確認しました。勝者、トランプ!」


トランプ「イエェアアアアアアアア!」

ブッシュ「私を倒すとはな」

トランプ「お前はブッシュ!…のクローンか」

ブッシュ「ああ。お前との戦いは見ていた。素晴らしい。能力をバトル中に強化させるとは…」

トランプ「俺様も何だかわからねえ。ただ気がついたら力が増していた」

ブッシュ「お前は気が付かなかったかもしれないが、私の銃弾を受けそうになった時、何を思った?」

トランプ「それは……。そうか…愛国心…か!」

ブッシュ「そうだ。お前は今まで以上に自分が国を守っていきたいと強く願った。そしてそれを生み出した根源とは、お前に眠っていた愛国心だ。それが、目覚めたのだ」

トランプ「それが能力にも影響を…なんてこった」

ブッシュ「このように、能力の力はお前自身の成長によって引き起こされる。だがそれは狙ってできるものではない」

トランプ「戦いを通じて…俺様が強くなっていくしか成長の方法はないんだな」

ブッシュ「ああ。そういうことだ。ルーズベルトのやつは天才だよ全く。こんな制度を蘇った途端に思いつくのだからな……」

トランプ「と…ところでよ…」

ブッシュ「なんだ?」

トランプ「お前に撃たれたおかげで立てないんだが…。出血もすごい。これからどうしたらいい?」

ブッシュ「オバマに聞いてないのか?バトルとバトルの間なら、お前の要求で治療・休息をとることができる」

トランプ「な…なんだってえええ!?聞いてないぞ!」

ブッシュ「あの野郎…言い忘れたんだな。しかし考えてもみろ。43人とぶっ続けで殺し合いなんかできるわけなかろう」

トランプ「たしかに…」

ブッシュ「この会話を聞いた賢人会議が、もうすぐ医療班をここによこすだろ。治療を受けて、次の戦いに備えるがいい」

トランプ「ああ…そうさせてもらう」

ブッシュ「この先は第3区。待ち受ける大統領はどんどん強くなっていくぞ。気を引き締めてかかることだ」

トランプ「ああ、わかったぜ」

ブッシュ「この国の権力者である以上、この国を心から愛するんだ。お前がこの戦いを通じて、真の愛国者、『PATRIOT』となることを期待しているぞ」

トランプ「ああ。しっかり見届けておくんだな。俺様の『愛国心』を」






第三話『PATRIOT』
終わり

更新来てた乙やで
果たしてオバマは本当に忘れていただけなのだろうか…

>>115
まあ後付け設定だから言い忘れってことにしただけ
これ物語書くときのテクニックね

本来の意味のパトリオットだったか
この>>1できる!

>>117
thanks

グッモーニン・ジャップ!
第四話は今日の夜か最悪明日になるかもだぜ
毎日更新するとは一言も言ってないからゆるしてくれよなHAHAHA!
じゃあ社畜ってくるわ

じゃあ第四話更新していく

【これまでのあらすじ】

弾劾を目前とした崖っぷち大統領、トランプは前大統領のオバマから極秘救済制度、プレジデント・ヴァーサス制度の話を聞く。
それは全歴代大統領と戦い、その戦いの中で大統領として成熟する事ができれば弾劾を無効にしてくれるというものだった!
この制度を作った歴代大統領達で構成される賢人会議と呼ばれる組織はその莫大な資金と科学力でそれを可能にしているらしい。
そしてエリア51の地下に作られた43区画のバトルフィールドで始まったプレジデント・ヴァーサス・バトル!
トランプは初めは弱かった能力を次第に強化させることに成功し、第1区のニクソン、第2区のブッシュを見事倒す。そして第3区へと進むのであった。
果たしてトランプはプレジデント・ヴァーサス制度を勝ち抜くことができるのか!?

【各話リスト】
第一話…>>1 第二話…>>47 第三話…>>97

第四話『強い大統領』


トランプ「…ふう」

ナース「傷の方はすっかり癒えたみたいですね」

トランプ「ああ、しかし思ったより日数が経っちまったな……。俺様の留守中の合衆国が心配だぜ」

ナース「心配には及びませんわ。あなたのクローンが代行してますもの」

トランプ「しかしアレは残念な大統領のままだ。早いとこ大統領として成熟した俺様が統べなければ……」

ナース「そういえば、白人至上主義団体とメディア相手に……何やら騒動になってますわねえ」

トランプ「ガッデム!なにやってんだよあいつは……!」

ナース「まあ、クローンとは言えあなたであることには変わりませんから、あまり責められないような気も……」

トランプ「ファック!早いとこプレジデント・ヴァーサスを終わらせなきゃやばいぜ!世話になったな!俺様はもう行くぜ!」ダッ

ナース「あらあら……。うふふ、その意気ですわ、大統領♪」

トランプ「よし、第二区にやってきたが……。この扉の先が第3区……!」

トランプ「そろそろ手強い相手が出てくるかもしれん……。能力が目覚めてきたとは言え、油断はできんな」

トランプ「戦いの前に俺様の能力の内容を整理しておこうか」


ドナルド・J・トランプ(第45代合衆国大統領)

能力名:トランプ・タワー
手から1枚のトランプカードを出すことができる。
トランプは鋼のような強度を誇り、本人の意志で思いのままの大きさのトランプを出すことができる。
ただし、大きくさせるためには力をそれだけ込めなければならず、現状出せるのは最大でも自分の身長くらいの大きさである。

トランプ「よし、第3区へ行くとするか!」

ピッ ゴゴゴゴゴゴゴゴ(扉の開く音ねこれ)


トランプ「……ここが第3区。相変わらず殺風景なところだ。あの奥にいるのが次の対戦相手だな」

トランプ「Hey!またせたな!俺様参上!」

???「ブッシュ相手に随分手こずったか、やけに治療に時間がかかったな?」

トランプ「悪りぃな。銃弾を2発、太ももにくらったんでね」

???「ふん、私の能力は銃なんて生ぬるいものじゃないぞ」

トランプ「どんな能力であろとも、お前を倒すまでだ。ところで、お前は?」

???「なんだ、歴代大統領の顔くらい覚えていてほしいものだな」

トランプ「生憎歴史のおべんきょーは嫌いなもんでね。誰だ?アーサーか?それともクリーブランドかな?」

???「何故あいつだと思うのかはわからんが…まあよかろう。私の名はリンドン・B・ジョンソン。第36代合衆国大統領だ」

トランプ「ジョンソンか……。もちろんお前のことはよーく知ってるぜ」

ジョンソン「なら顔くらいは覚えていてくれ」

トランプ「アホ面に見分けなんかつくか。お前もこんな序盤の対戦相手を任されているんだ。もちろん心当たりはあるんだろうな?」

ジョンソン「初戦がニクソンだったからといって何か勘違いしているようだが、43区の大統領は別に弱いもの順に出てくるわけじゃないぞ」

トランプ「え、そうなん?」

ジョンソン「まあ、ある程度はそのへんも考慮して配置はされてはいる。特に後半戦は強力な能力をもった者達ばかりだ」

ジョンソン「しかし、『大統領力』だとか、そういった指数でもって我々を計ることはできんだろう。数々の大統領がいるが、結局評価自体も大同小異といえる」

トランプ「ずば抜けて偉大な大統領達以外は……とりあえず序盤あたりにランダムに散りばめられてるってことか」

ジョンソン「まあ、そんな感じだ。ニクソンは満場一致で初戦に決まったが…後はくじ引きで決めてたりいなかったり」

トランプ「おいおい割りとテキトーやんけ」

すまん、今日腹痛いから遅レスwww

トルーマン「あくしろよ」

>>130
ネタバレするけどトルーマンはクソ強い

ジョンソン「しかし……まあお前の言うこともあながち間違いでもない。私は偉大な大統領にはなれなかった」

トランプ「再出馬もしなかったし、自覚はあるんだな」

ジョンソン「ケネディが暗殺され、大統領に昇格し、後の選挙でも圧倒的な勝利で大統領職を継続した私だったが、目指すべき大統領を間違えたのだ」

トランプ「目指すべき大統領?」

ジョンソン「当時大衆はフランクリン・ルーズベルト以来、常に『強い大統領』を求めた。私もそれを目指したのだ」

トランプ「強い大統領……?」

ジョンソン「すなわち、権力集中型の、『帝王的大統領制』のことだ。議会を通じてあれこれ議論させていては、重要な事が何一つ決まらない」

トランプ「上院議員のハナタレ共はいつも自分の利益ばかり考えやがる。例え与党の議員だとしても、己の利益を守るためなら平気で大統領に反対する」

ジョンソン「そうだ。合衆国の弱点はそこにある。いや、議会制民主主義の永遠のウィークポイントだろう」

トランプ「それで、お前は…いや、お前を含む何人かの大統領は権力を使い議会を無視しはじめた?」

ジョンソン「いや、私以前の代――トルーマンの朝鮮派兵、ケネディのキューバ危機における検疫封鎖などは議会を全く無視した大統領の独断行動が目立った」

ジョンソン「それによって大衆は危機的状況においては大統領の権力集中がより際立って輝かしく見えたものさ」

トランプ「それが強い大統領であるというなら…お前もそれを目指したんだろう?」

ジョンソン「もちろん。しかしいくら世論がそちらに傾倒したからといって、議会を全く無視するわけにもいかん」

トランプ「……まさか、帝王的大統領制よろしく自分の独断で行動を起こすべく、議会を操作した?「二足のわらじ」か!」

ジョンソン「そうだ。ベトナム戦争。私は北爆によってあの戦争を片付けるつもりだった。社会主義勢力の台頭を潰しておきたかったのだ」

トランプ「それで何を?」

ジョンソン「トンキン湾事件を『演出』したのだ」
 

トランプ「トンキン湾事件……なんか聞いたことあるけど覚えてない」

ジョンソン「全く大統領失格だな。その辺のハイスクール・スチューデントでも知ってるぞ」

トランプ「シャット・ファック・アップ!それで、何なんだそれは?」

ジョンソン「簡単にいえば、ベトコンのクソ共が我軍の駆逐艦を魚雷艇で攻撃したものだ」

※ベトコン…南ベトナム解放戦線に対してアメリカ及びベトナム共和国側がつけた蔑称


トランプ「それで?」

ジョンソン「当然合衆国は激昂した。世論も北を叩けムードというわけさ。そこで私は『トンキン湾決議』を議会に可決させたのだ」

トランプ「大方内容は予想がつく。つまり、合衆国軍によるベトナムへの介入を認めさせたのだろう」

ジョンソン「簡単にいうとな。しかしな、実はこのトンキン湾事件というのは、ベトコンによる先制攻撃ではなかったのだ」

トランプ「なんだって?」

ジョンソン「先に南ベトナム政府軍に攻撃をさせたのだ。つまり、挑発したんだよ」

トランプ「マザーファッカーが!!」

ジョンソン「これにより、私は表向きには議会の意見を取り入れた政治をしつつ、『強い大統領』たる権力集中政治を実現させたのだよ」

トランプ「オーマイガー…言葉を失うぜ……」

ジョンソン「しかし、それがいけなかったのか…。結局な、どれだけ北爆を強化し、55万の兵を送り込んでもこの戦争は――」

トランプ「待て。スレを見ているみんながそろそろあくびをし始めている。歴史の話はこれ以上は……」

ジョンソン「スレ?みんな?なんのことだ?」

トランプ「えーと…いや、なんでもないんだけど…。とにかく結論だけ言ってくれ。三行でな」

ジョンソン「戦争は泥沼化ムード。国内は反戦ムード。私は党の大統領候補には選ばれないムード」

トランプ「サンキューわかりやすい」

ジョンソン「虚偽の真実を提出して議会の意見を出させても、それはなんの意味もない事だ」

トランプ「そりゃそうだよ」

ジョンソン「だが当時――いや現代でもそうかもしれんが――国内では強い大統領が危機を乗り越えて行くことが求められていたんだ」

トランプ「しかし、それって――」

ジョンソン「そうとも。皮肉なことに、これは我々が目の敵としてきた社会主義的・ファシスト的独裁国家型の政治とやっていることにほとんど変わりはないんだ」

トランプ「それで……『帝王的大統領制』、か」

ジョンソン「こんなものは『強い大統領』でもなんでもない。私がそれに気づいていれば、あの時『あんな過ち』は犯さなかったかもしれない…」

トランプ「…………」

ジョンソン「お前がこのプレジデント・ヴァーサスを通して学ぶことは多くあるだろう。その中のひとつに、付け加えて欲しい」

トランプ「?」

ジョンソン「すなわち、『真に強い大統領とは何か?』その答えを、だ。」

トランプ「ああ……。今の俺様にはまだそれが何なのかわからない。あんたとの戦いで、もしかしたらわかるのかもしれないな」

ジョンソン「そんなに甘いものではない。まあ、試してみるのもいいだろう」

トランプ「やるか、ジョンソン」

ジョンソン「そうだな……。さあ!私にお前の『強さ』を見せてくれ!!」



アナウンス「それでは、プレジデント・ヴァーサス第3戦、トランプVSリンドン・B・ジョンソンの試合を開始します。ファイッ!」

ゴング「カーン」

ジョンソン「まずは私の力を見せてやろうか……行くぞ!『ローリング・サンダー』!」

トランプ「名前だけでもうどんな能力かわかっちまうぜ…!そしてあの手にまとわり付いている青い電気…!ファックが!」

ジョンソン「くらえ!」バリバリバリバリ

トランプ「くっそ!やっぱり電撃を放ってきた!ダース・シディアスかよ!トランプ・タワー!!」バシィィィィ!

ジョンソン「ほう、盾か…。だが――」

トランプ「へっ、特大のトランプで防いでやったぜ!――って、何ぃ!盾にまとわりついた電気がこっちに向かって…ぎゃああああ!!!」

ジョンソン「私から放たれたこの電撃は……操作可能なのだ」

トランプ「ファーック!」

ジョンソン「お前の体が動かなくなるか――焼き尽くされるまで何度でもくらわせてやる。ローリング・サンダー!」バリバリバリバリバリ

トランプ「サノバッ――」

トランプ(くっトランプ・タワーで防ぎきれん…!全力で走って逃げるしか)ダッダッダ

ジョンソン「無駄だ」

トランプ(ちくしょー!電撃が追いかけてくる!あ、当たる――)

バリバリバリバリバリ!

トランプ「――ビーーーーーーッチ!!」

トランプ「や、やられてばっかでたまるか!トランプ・カッター」シュパッ

ジョンソン「……飛び道具として使ったか。しかしそれも無駄だ。ローリング・サンダー!」バリバリバリ

バシッ!

トランプ「ああん!トランプ・カッターが弾かれた!そうか…銃で撃つのとは訳が違う!操作可能な電撃ならいともたやすく撃ち落とされる……なんてえげつない攻撃!」

ジョンソン「それで全力なのか!お前に『強い大統領』など到底無理な話だったのかもしれんな」

トランプ(ジーザスッ!攻撃手段がもうなんにもねえ…!)

ジョンソン「ならばここで死ぬまでだ!貴様――のクローンは弾劾され、新たな大統領の誕生を指をくわえて見ることになるだろう!ローリング・サンダー!」バリバリバリバリ

トランプ「いやじゃああああああああああ!死にとうないでござ――」

バリバリバリバリバリ!

トランプ「んぎゃあああああああ!!」

トランプ「うぐ…」バタッ

トランプ(も、もう体が…言うことを……!これほどまでに強い電気なのか…!次食らうと終わりだ――)

ジョンソン「あっけないなトランプ。もう終わりか。これで最後だ。私の出せる最大の電撃をくらわせてやる」

トランプ(オ…オーバーキルだとおおおおお!クソ野郎が!)

ジョンソン「ヴィン・ソンのベトコン基地と同じように、貴様もこの雷(いかづち)で跡形もなく吹き飛ばしてやる。ローリング・サンダー…!」ビリビリビリビリビリ

トランプ(やつの手の電気の量がダンチだ!くっそ!目も開けられないほどに眩しい!あんなのが放たれたら俺様なんかこんがりベーコンじゃ済まないぞ!)

ジョンソン「これだけの電撃を操作するのは強大すぎて無理なんだ。だが、もう身動きできないお前相手なら関係ない。お前めがけて、まっすぐ放つのみだ」

トランプ(――!)

ジョンソン「終わりだ。死ねぇええ!」ビギャァァァン!

トランプ「う…うおおおおおお!トランプ・タワー!いけええええ!」ヒュン!

サクッ

ジョンソン「私に向かってカードを投げてきただと?しかし私の足元の地面に刺さっただけではいか?」

ビギャギャギャギャギャ――ギュイン!

ジョンソン「な、なにぃ!?か、電撃が…!向きを変えてこっちに来るだと…!!馬鹿な!!くそっ!曲がれぇ!」

ギュィィィィィィン

ジョンソン「だ――だめだ!力が大きすぎてやはり操作できな――」


ドギャアアアアン!!

ジョンソン「ぐおおおおおおお……!」


ジョンソン「…………」バタッ


トランプ「へっ…まさか…てめえの電撃をてめぇで…くらうとは思わなかっただろ」ハァハァ


アナウンス「リンドン・B・ジョンソンの死亡を確認しました。勝者、トランプ!」


トランプ「やったぜぇ………」

トランプ「こ…今回はマジでやばかった……もう動けないぜ……早くレスキューを…」

アナウンス「トランプの救護要請を受理しました。救護班がそちらに向かいます」

トランプ「ふぅ……」

ジョンソン「今のは……一体どういうことだ…」

トランプ「あ、クローン…。やっぱ出てくんのね」

ジョンソン「どういうことだと聞いているんだ。何故私の電撃が突然私の方に…」

トランプ「お前の足元に向けて投げたトランプ――。今はもう消えちまったが、あの時俺様はこういう風なカードを出したんだ。トランプ・タワー!」パッ

ジョンソン「そ……それは!? 細長い…カードというより……『棒』じゃないか!」

トランプ「そうさ。俺様はふと思いついたんだ。このカード、大きさを変えられるということは、縦方向と横方向の大きさを別々に調整すれば形が変えられるってな」

ジョンソン「カードとはいえ、極端に横方向を短くすればを棒状になるというわけだな。雷の光でよく見えなかったが、足元のカードは棒状だったのか」

トランプ「そうさ、そしてもうひとつ思いついた。鋼のような強度のこのカード。『紙』というより、むしろ『金属』なんじゃないかってな!」

ジョンソン「金属…だと…?」

トランプ「そうだ。その読みは当たった」

ジョンソン「地面に突き立てられた金属の棒――まさか!!!」

トランプ「そう、避雷針!正確には誘雷針になるか。お前は倒れた私に向かって電撃を放った。つまり雷は『上から下に向けて』進んでいたのだ」

ジョンソン「私の制御なしにの雷は――自然な力で動いた。電撃の向きが変わったというよりも、お前に向かう前に避雷針に『落ちた』ということか!」

トランプ「イエス。そしてお前はそのすぐ近くにいすぎて――自らの電撃で身を焼かれたってわけだ」

ジョンソン「まさかそんな手があったとは……くそっ!」

トランプ「しかしな…ジョンソン…。本当はこの手段はお前の行動とあつ一言がなければ思いつかなかったし、有効ではなかったんだ」

ジョンソン「ああ…。あの全力の雷を放ち、あろうことか余裕ぶって制御できないことをバラした。それだな?」

トランプ「そうさ…。お前は早く俺様との決着をつけようとして最大級の『ローリング・サンダー』を放った。それが間違いだったんだ」

ジョンソン「ぐっ……!」

トランプ「お前は二度も同じ過ちをおかしたというわけだよ」

ジョンソン「二度、だと?」

トランプ「そうだな…歴史の話だ。昔、ベトナム戦争というものがあったな」

ジョンソン「…………」

トランプ「ある大統領は、北との戦いにさっさと終止符を打とうとしてある作戦を行った」

ジョンソン「ぐっ…!!」

トランプ「その作戦の名は『ローリング・サンダー作戦』。組織的大規模爆撃、『北爆』だよ」

ジョンソン「ははは…ふはははははは!『今の私ならあんな過ちは犯さなかったかもしれない』か!我ながらよく言えたものだな」

ジョンソン「結局、また同じ事を繰り返し、自分に返ってきたというのか。我ながら、バカバカしい。愚かすぎてあくびが出る」

トランプ「本物の『強さ』ってのは――やはり簡単には見つからないもんなんだな」

ジョンソン「ああ――全くお前の言うとおりだ。私の完敗だ」

トランプ「ま、そんなわけで俺様の勝ちだ。次に進ませてもらうぜ」

ジョンソン「ああ。これからもその意気で勝ち進んでいくといい」


トランプ「おう」

ジョンソン「ところで……。お前トンキン湾は知らないくせにローリング・サンダー作戦は知ってるって…」

トランプ「ふぇ!?あ、ああそれはなんだ、ほら!即興で書かれてるしどうしてもそういうプチ矛盾は生じるというかその…」

ジョンソン「即興?書かれてるって何がだ……?」

トランプ「さ、さあ~?なんだろね~?あはははははは…」

ジョンソン「……………?」





第四話『強い大統領』
終わり

くー疲
第五話はまた明日ね

良スレに出会えた

>>147
定期的に見てくれるとim so happy

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