「俺のこと気にするより、自分の心配した方がいいんじゃねえの。あんたの異能、タダじゃないんだろ？」

　そのとおりだ。
　鰤牙の能力は強力だが、その分、払う代償も大きい。
　具体的に言うと、能力発動中お金が口座から消えていく。一秒につき千二百円。それが無敵の代償だ。意外と安いと思うだろうか？　わずか十秒で一万二千円、たった一分で七万二千円である。
　それを三十分以上、使用し続けているのだ。いったい、いくらのお金をドブに捨てたのか、カネの暗黒面に飲み込まれたい方は是非とも計算してみるといい。

鰤牙「ナンセンス。僕の金の使い方は僕が決める」

　今なお、口座残高が無為に消費されているにも関わらず、鰤牙は気にもとめていない。

鰤牙「今、気になっているのは君の異能だよ。灰色」

鼠色「鼠色だ」

鰤牙「最初は読心か運勢操作かと思ったけれど、違うね。君は未来を知っている、もしくは自分の望む未来を選ぶことができるのかな。もっとも、何らかの制限があるようだけど。そうでもなければ、君がいまだに立っている理由が説明できない。違うかな？」

鼠色(なんで分かんだよコノヤロウ……！)

　鼠色の異能は『Ｒｅ：ゼロ』。
　時間を巻き戻す異能だ。発動することで世界の時間を巻き戻し、全てをやり直すことができる。彼はこの異能を用いることで、鰤牙に倒される度にトライ＆エラーを繰り返していた。

鼠色(また失敗かよ……！)

　だが、この異能にも欠点はある。
　それは、自身が死ななければ発動できないということだ。
　

　
　だが逆に言えば、それは死の覚悟と行動を起こす勇気さえあれば何度でもチャンスだけは与えられるという意味でもある。

鼠色「へっ……あんた、自分で自分の死刑宣告してんの分かってんの？　それってつまり、絶対に勝てない相手と戦ってるってことだぜ」

　内心とは裏腹に、鼠色の軽口は止まらない。ハッタリと度胸もまた、彼の立派な武器であった。

鼠色「なんせ、俺のやる気と根性はプライスレスだからな。破産する前に、おとなしく引き下がんのをおすすめするぜ」

鰤牙「ナンセンス」

　一言で切ってすてた鰤牙が一瞬で肉薄する。無造作に振るわれたその一撃は鼠色を容易く打ち倒した。

　が、鼠色の異能が発動し世界は再び巻き戻る。もう、鼠色にも正確な数字がわからないほどに。

　カネがある限り無敵の力を有する異能者と、心が折れぬ限り決して負けない不屈の異能者の戦いは終わらない――。
　

ラノベ作家というより、なろう作家じゃね

　安価で募集したラノベ作家を上記のように戦わせる、というスレッドです。

　安価募集の際のルールは
↓

・未読の作品の場合は採用されない場合があります。ご了承ください。

・代表作と能力名が異なる場合があります。ご了承ください。

・投稿に時間がかかる場合があります。ご了承ください。

・募集したキャラが敗北、死亡するかもしれません。ご了承ください。

・ライトノベル作家をお願いします。

・書籍化している作品でお願いします。

・できれば連投はご遠慮ください。


例
作者：鰤/牙
作品：『VRMMOをカネの力で無双する』

例
作者：鼠色猫
作品：『Ｒｅ：ゼロからはじめる異世界生活』


安価
↓1～10

>>5
その作品が好きなので……。
電撃でもファミ通でもGAでも可です。

安価下

作者 成田良吾
作品 バッカーノ！

>>17までの作家の内、八人の作家を採用しました。

残り二人
↓1～2

どれに決めたか書いといた方がいい気もする
安価下

>>32

採用作家リスト

作者：おかゆまさき
作品：撲殺天使ドクロちゃん

作者：上遠野浩平
作品：ブギーポップシリーズ


作者：田中ロミオ
作品：人類は衰退しました

作者：浅井ラボ
作品：『されど罪人は竜と踊る』

作者:三田誠
作品:レンタルマギカ

作者：遠藤浅蜊
作品：魔法少女育成計画シリーズ

作者:葵せきな
作品:生徒会の一存

作者 成田良吾
作品 バッカーノ!

作者：奈須きのこ
作品：空の境界


安価
↓1

あかほりさとる
あかほり外道アワーらぶげ

入間人間
嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん

>>36
　調べてみたんですが、これって書籍じゃなくてアニメ作品ですかね……？

　この場合、下にずらすべきでしょうか。それとも、再安価すべきでしょうか。