【ガルパン】ベイスボール・ウォー! (178)

杏「今年の文化体育祭なにやろっか?」

桃「去年同様、泥ンコプロレス大会で良いのではないでしょうか」

杏「去年と同じじゃ芸がないな」

桃「では球技ではいかがでしょう?」

杏「いいねー、各選択科目ごとに違う事出来るし」

桃「我々は何をやりましょう?バレーボールでしょうか?」

杏「バレーはなんか違うんだよね」

柚子「では野球なんてどうかしら?」

杏「最近盛り上がってるみたいだしいいんじゃない」

柚子「大きな大会もありましたし」

杏「でも教えられる人がいないんだよね。野球部は二年前廃部になっちゃったから」

柚子「心当たりがあります」

杏「かーしま」

桃「はっ、連絡して参ります」

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中断してたら落ちてしまったので再投稿

桃「今年の文化体育祭だが球技大会をやる事となった」

典子「やった!バレーボール大会だ!」

あけび「わたしたちの出番です!」

妙子「バレー部復活への第一歩!」

忍「ついにこの日がやってきました!」

桃「いや、バレーボールはやらない。我々戦車道選択者がやるのは野球と決まった」

典子「わたしたちが居るのになんで野球なんですか!」

忍「今からでもバレーにしましょう!」

妙子「野球なんてよく知らないし」

あけび「河嶋先輩バレーに恨みでもあるんですか?」

桃「いいか!野球って言ったら野球だ!今日はボールに慣れるためにキャッチボールをやれ!」

「はい」「わかりました」「はーい」「御意」

沙織「野球女子ってモテそうだね、でもやったことないしどーしよ」

麻子「教本読めばなんとかなるだろ」

華「サッカーの次は野球をやってみたかったんですわ」

優花里「ぜひ西住流野球道教えてください」

みほ「優花里さん、西住流に野球道はないからね」

梓「みんな頑張ろう」

優季「カープ女子とか流行ったし今は野球よね」

あや「眼鏡割れちゃったらどうしよ」

桂利奈「やったるぞー!」

あゆみ「紗希もはりきってるね」

ぴよたん「鍛えたこの肉体」

ももがー「戦車道だけじゃ」

ねこにゃー「物足りないと思ってたにゃー」

左衛門佐「野球とは啄木がベースボールを訳したそうだな」

おりょう「啄木ではなくて子規ぜよ」

エルヴィン「キツツキとホトトギスを間違えたか」

カエサル「正岡子規も間違いで中馬庚が最初だぞ」

三人「それだ!」

パゾ美「運動は自信ないなあ」

ゴモヨ「何もプレイする側だけじゃないわ」

そど子「ルールは守らせるためにあるのよ!」

ナカジマ「野球か、燃えるねえ」

ホシノ「久しぶりにやってみるか」

スズキ「大洗スーパーカートリオ復活だ!」

ツチヤ「カルテットにしてくださいよ」

妙子「みんなやる気あるなあ」

あけび「野球の人気には負けてしまうのでしょうか?」

忍「バレーなんてどうせマイナースポーツ」

典子「野球でもやると決まったら全力でやるぞ!」

三人「お~」

桃「公表したところ概ね好評です」

杏「やっぱ野球にしてよかったねー」

柚子「元バレー部以外は、ですけど」

優花里「ところで戦車道は野球をやると言ってましたが、他の選択科目はどんな球技をやるんですか?」

杏「かーしま」

桃「はい
茶道はサッカー
香道は卓球
華道はラグビー
書道はゴルフ
弓道はボーリング
長刀道はラクロス
合気道は砲丸投げ
忍道は手裏剣ドッヂボール
仙道はスティールボールラン
をやる事になっている」

優花里「砲丸投げって球技じゃないですよね」

杏「まあそこはスルーしてちょーだい」

典子「バレーボールは?」

柚子「気を落とさないで、ね?」

沙織「思ってたより野球って大変、野球女子ってモテるんじゃ?」

杏「明日かっこいいコーチが来るから」

沙織「ほんとですか?」

杏「ほんとほんと、紹介すっから」

沙織「頑張りまーす!」

桃「おまえらボールには慣れたか?ここで野球部がコーチをするところだが我が校の野球部は二年前に廃部となってしまい誰も野球に詳しい者がいない」

あけび「廃部」

忍「道理で野球部が見当たらないはずね」

妙子「バレー部も同じ道をたどるのでしょうか?」

典子「そうはさせない!部は無くてもバレーの灯は守る!」

桃「そこ静かにしろ!それで外部の横浜ティーイーエーからコーチを招く事となった」

沙織「えっ?横浜ディーエヌエーってプロのチームじゃない?」

優花里「あのう、それとはちょっと違うような」

みほ「プロの選手に教えてもらえたら上手になれるね」

麻子「ほんとにプロ選手が来てくれたらな」

沙織「プロ野球選手と付き合うことになっちゃったらどーしよー」

華「沙織さんは気が早すぎます」

前日電話にて

?「大洗女子学園で野球大会?おめでとうございます」

?「結構ですわ、ベイスボールの素晴らしさをお教え致しましょう」

翌日

沙織「だまされた」

華「でも素敵な方たちですよ」

桃「こちらが特別コーチの横浜ティーイーエー、スターレディ御一行だ」

♪The English Grenadiers

スターレディ「草茂み ベイスボールの 道白し」

ジャベリン「正岡子規の句ですね」

ミーティア「さすがダー、スターレディさま知性あふれる御言葉ですわ」

スターレディ「皆さん、初のCS出場に慢心せず精進を重ねて、今年はペナント奪取を目指しましょう」

グラディエータ「スターレディ、ちょっと話がそれていますわよ」

スターレディ「横浜TEAグロスターズのスターレディです。初めての方が多いと聞いていますが皆さんにベイスボールのなんたるかをお教え致しましょう」

スターレディ「ベイスボールは投げる、打つ、走る、この三つの要素による競技です。そこでそれぞれの要素の担当コーチ三人を連れて参りました。ジャベリン」

ジャベリン「はい。投げる、投球を教えさせていただくジャベリンです」

グラディエータ「打つ、打撃をお教えするグラディエータでございます」

ミーティア「買うのミーティアですわ!コンビニのティーバッグから専門店の高級茶葉まで買い出しはわたくしにお任せあれ!」

ジャベリン「ミーティアさんの担当は違いますよ」

ミーティア「飲む、撃つと来たら次は買うではありませんこと?」

スターレディ「どこからその言葉を?下品ですわミーティア」

グラディエータ「第一どこから呑むが出てきたのですか?」

ミーティア「スターレディさまの担当がお紅茶を飲むではなくて?アッ、グラディエータさまは撃つ担当でしょう?」

グラディエータ「ミーティア、グラウンドでも走ってらっしゃい」

ミーティア「走っていいんですの?では行って参りますわ!」

スターレディ「彼女が走るを担当するミーティアです」

桃「では三組に分かれローテーションで練習を行う!」

ジャベリン「まずはストレートの投げ方からです。ボールの握り方はこうです」

沙織「こうかな?」

ジャベリン「優雅さが足りませんね」

沙織「こう?」

ジャベリン「もっと優雅に」

華「こうでしょうか?」

ジャベリン「素晴らしいです。才能ありますよ」

沙織「どこが違うの?優雅な握り方なんてわかんないよー」

ジャベリン「西住さんは上手ですね。これが西住流ですか?」

優花里「さすが西住流野球道です!」

みほ「いや、違うから」

グラディエータ「打撃理論というものは様々ありますが、まずは各自にあったスイングを身に付けましょう」

ブンブン

あゆみ「紗希のスイングすごい音してる」

あや「強打者になれるかもね」

桂利奈「ふったるぞー!」

優季「わたし好きな人が出来たの。だからごめんなさい」

梓「彼氏じゃなくてバットを振りなさいよ」

ミーティア「さあお逃げなさい。聖グロ、スターズいちの俊足が捕まえて差し上げますわ」

スズキ「これで練習になるのか?」

ホシノ「ただの鬼ごっこだよな」

ナカジマ「走る練習だからこんなもんでいいんじゃない?」

ツチヤ「あっ捕まっちゃいました」

桃「本日は急な申し出にも関わらず来てくれて感謝する」

スターレディ「これもベイスボールの素晴らしさを広めるためですわ」

桃「コーチに礼」

一同「ありがとうございました」

スターレディ「では試合の日を楽しみにしていますわ」

みほ「これで試合出来るくらい上手くなったかな?」

優花里「まだちょっと不安があります」

麻子「打撃はともかく守備面がな」

杏「だいじょーぶ、だいじょーぶ、今度は守備メインのコーチが来てくれるからさ」

沙織「どんな人だろう?かっこいい人ですか?」

華「沙織さんまたそれですか」

杏「うん、あれはかっこいいねー。ちょっと憧れちゃうかも」

沙織「会長が憧れるほどの人って会うのが楽しみ!」

桃「明日はチョビいちドラゴンズからコーチが来ることとなっている」

沙織「えっ?中日ドラゴンズってプロのチームだよね?どーしよープロ野球選手のお嫁さんになっちゃうかも」

みほ「ははは」

華「沙織さんかわいそうに」

優花里「武部殿、あまり期待しない方が」

沙織「どうして?どんなかっこいい人が来るかわかんないじゃん?」

麻子「むしろあの人が来なかったら驚く」

翌日

沙織「まただまされた」

華「御馳走していただいた、とても素晴らしい方々ですよ」

麻子「わかってなかったのは沙織だけだぞ」

沙織「チョビいちってなんなのよ、もー」

桃「これが本日の三コーチトリオだ」

♪Funiculi Funicula

カルパオロン「たかちゃん来たわよ~」

チョアラ「きっと奴らは言っている。世代交代に失敗だとか兼任監督は間違いだったなどと。だが今年は新体制で悲願の最下位脱出!じゃなかったAクラス入りだ!」

杏「チョビ子何言ってんだ?」

チョアラ「チョビ子と呼ぶなアンチョビ!じゃなかったチョアラ!」

桃「安斎、本題を頼む」

チョアラ「チョアラ!」

ペパオロニ「どっちでもいいじゃないっすか、それより早く始めましょうよ」

チョアラ「わたしがチョアラだ、大洗諸君のコーチにやって来た。こちらはペパオロニとカルパオロンだ」

ペパオロニ「あたしがペパオロニ、内野守備をコーチするっす」

カルパオロン「わたしはカルパオロン、打撃担当です。手取り足取り教えます」

チョアラ「そしてわたしアンチョビ、じゃなかったチョアラが外野守備を担当する」

ペパオロニ「ねえさん、自分で間違えるくらいならこの名前やめませんか?」

チョアラ「せっかく考えたんだぞ」

カルパオロン「ペパオロニさんってちょっと言いづらいです」

ペパオロニ「二人ともパオロンが元と言うのも上手くないっす。シャオロンの気持ちも考えて下さいよ」

チョアラ「それならおまえシャオロニになれ」

ペパオロニ「そりゃないっすよー」

桃「もういいか?では練習開始!」

アンチョビ「フライはだな、落下位置を予測してそこまで全力で走る!予測が難しいが練習すれば取れるようになる」

ねこにゃー「目を離したらわからなくなるにゃ」

ももがー「なかなか難しいナリ」

ぴよたん「ここだ!取れたぴよ」

二人「おおー」

ペパロニ「ボールから目を離すな!内野は第一歩が重要だ」

典子「捕球してトス」

忍「受け取りつつベース踏んで一塁転送」

あけび「足伸ばして捕球」

妙子「アウト!」

ペパロニ「おめえらやるじゃねえか、さては経験者だな?」

四人「はい!(バレー経験者です)」

カルパッチョ「たかちゃん、バットの握り方はこう」

カエサル「それくらいわかってるよ」

カルパッチョ「スイングは腰の回転も重要なの」

カエサル「くっつき過ぎだよひなちゃん」

おりょう「たーかちゃん」

エルヴィン「いつも通りお熱いことだな」

左衛門佐「ひゅーひゅー」

杏「それじゃあチョビ子、今日は来てくれてありがとねー」

桃「コーチに礼」

一同「ありがとうございました」

アンチョビ「試合は来週か?応援に来るからな」

カルパッチョ「たかちゃんまたねー」

ペパロニ「アリベデールチー!」

文化体育祭当日

桃「今日は試合を行う日ですがチーム分けはどうしましょうか?」

杏「あれ?まだ決まってなかったっけ?」

柚子「くじを作ってきました。これで決めましょう」

桃「我々の手伝いも欲しいな」

杏「何人くらいいればいい?」

桃「二人程いれば充分です」

杏「それなら二枚引いて代わりを二枚入れて、これでよし!」

桃「これからくじでチーム分けを行う」

沙織「くじで決めるんですか?」

桃「そうだ、順番に引け」

優花里「わたし、最後のほうで」

左衛門佐「一番槍はもらった!」

おりょう「どうぜよ?」

左衛門佐「赤!赤備えの赤でござる!」

カエサル「みんな後に続け!」

エルヴィン「おおー!」

ホシノ「どっちだった?」

ナカジマ「白組だー」

スズキ「白」

ツチヤ「みんな一緒です。よかったですね」

ねこにゃー「赤にゃー」

ももがー「赤ナリ」

ぴよたん「赤ぴよ」

三人「みんなで頑張るぞな!」

典子「レオポンさんとアリクイさんは揃って同じチームらしいぞ、我々も全員一致を目指す!」

妙子「キャプテン!やりました!一緒です!」

忍「わたしも!」

あけび「わたしだけ別なの?」

典子「佐々木!根性が足りんぞ!」

優花里「西住殿はどっちですか?」

みほ「わたし赤組引いたよ」

優花里「では赤を引いてきます!」

杏「秋山ちゃんで最後かな?」

柚子「まだふたつ残っています」

優花里(赤、赤、西住殿と同じ赤)

桃「まだ引いてない奴はだれだ!」

優花里「やりました!赤組です!」

杏「最後の一つは白か、引いてない子に教えといてねー」

優季「あの~これって何でしょうか?」

桂利奈「何ですか?」

はずれ

杏「はずれ引いちゃった?かーしま」

桃「二人はこっちの手伝いだ。ボールガールなどをやってもらう」

杏「ちょっと人手足りなくてさ、ごめんねー」

桂利奈「試合出れない?ルールも覚えてきたのに出番ないの?」

優季「大丈夫、きっと活躍の場はあるよ桂利奈ちゃん」

ナカジマ「メンバー決まったけど、オーダーどうしよっか?」

ホシノ「自分たちの分は決められるんだけど」

スズキ「うーん」

ツチヤ「なかなか難しいですね」

みほ「こっちも決められないよ」

優花里「どのようなオーダーでも西住殿について行きます!」

♪The English Grenadiers

スターレディ「あら、お困りのようね、助けて差し上げましょう」

ミーティア「さすがダー、スターレディさまお優しいですわ!」

杏「来てくれたんだ!スターレディ」

スターレディ「このようなオーダーでいかがかしら?」

ナカジマ「会長、これでいいですか?」

杏「いいよね?かーしま」

桃「はい、会長が良いと仰るのであれば」

♪Funiculi Funicula

アンチョビ「なんだこのオーダー表は!」

杏「チョビ子も来たのか」

アンチョビ「アンチョビ!このオーダーはこれでいいのか?角谷!」

杏「盛り上がるならこれでいいんじゃない?」

アンチョビ「ならばこっちだって!西住、オーダー表を貸せ!」

みほ「あっ」

アンチョビ「よし!これでいいだろう」

桃「これより試合を開始する。互いに礼!」

一同「よろしくお願いします」

優季「グロスターズのスターティングメンバーを発表します。
1番、ライト、スズキ
2番、セカンド、ナカジマ
3番、センター、ホシノ
4番、レフト、スターレディ
5番、ファースト、山郷
6番、サード、大野
7番、ショート、ツチヤ
8番、キャッチャー、武部
9番、ピッチャー、五十鈴
以上になります」

柚子「こちら放送席、実況の小山です。解説の角谷会長とBokoパーク大洗よりお送りします」

杏「よろしくねー。去年までBokoスタだったBokoパークだよー」

柚子「グロスターズのスターティングメンバーが発表されました。注目するのはどこでしょうか?」

杏「やっぱ飛び入り参加のスターレディだよね。去年なんとか中央リーグのホームラン王と打点王取ったらしいよ」

柚子「それは大変な強打者ですね」

杏「あと自動車部の三年生だけど」

柚子「1番から3番まできれいに並んでいます」

杏「野球部があった頃に助っ人として試合に出て、当時スーパーカートリオって呼ばれてたんだよ」

柚子「乗車中のみならず下車しても速いスーパーカートリオに期待しましょう」

杏「そしてピッチャーの五十鈴ちゃん。普段から考えられない程、速い球投げるんだ」

柚子「念願の女房役となった武部選手にも注目です」

優季「1回表、グロスターズの攻撃、1番ライト、スズキ」

柚子「スズキ選手、左打席に入ります。この一連の動作はやはり?」

杏「うん、どう見てもアメリカで1番有名なスズキだね」

桃「プレイボール!」

柚子「ピッチャー西住、第1球投げました」

杏「おっ、振り子打法!」

柚子「スズキ打った!でもボテボテのゴロ、ショート河西前進して捕球、一塁へ送球」

杏「まだわかんないよ」

柚子「スズキ速い!間に合うか?判定は?」

そど子「アウト!」

柚子「アウト!際どいタイミングでしたが河西選手のいい動きでアウトとなりました」

杏「ほんと、とても初心者とは思えないよね」

優季「2番、セカンド、ナカジマ」

柚子「ナカジマ選手打席に入ります。先程のスズキ選手同様誰かの真似でしょうか?」

杏「よくわかんないや、どの中島なんだろね?」

柚子「ピッチャー、第1球投げます」

柚子「またも初球打ち!でもこれは三塁側へファールとなります」

杏「結構飛ばすね」

柚子「第2球、外側にはずれました」

杏「これは余裕持って見れるかな」

柚子「3球目、これは見逃しました」

桃「ストライク!」

柚子「4球目、5球目はずれて6球目投げました」

桃「フォアボール」

柚子「追い込んでからの三連続ボールで、フォアボールとなりました」

杏「西住ちゃん結構荒れ玉だから、入んない時はストライク入んないんだよね」

優季「3番センター、ホシノ」

柚子「ワンアウト、ランナー1塁でホシノ選手が打席に入ります」

杏「ランナーも注意しないとね。走ってくるかもよ」

柚子「ピッチャー第1球、ああっとランナースタート!」

杏「予想大当たりじゃん」

柚子「ホシノ打った!」

杏「ヒットエンドラン?ランアンドヒット?どっちだっけ?」

柚子「鋭い打球が飛びますがついてません、セカンド真正面へのライナーです」

ゴモヨ「アウト!」

そど子「アウト!」

柚子「ランナーは戻れません。一塁へ投げてダブルプレー成立です」

杏「積極的なのが裏目に出ちゃったね」

柚子「1回の表グロスターズ、フォアボールのランナーは出しましたが結局三人で攻撃を終わります」

TEA0
チョビ

優季「チョビいちのスターティングメンバーを発表します。
1番、センター、アンチョビ
2番、セカンド、磯辺
3番、サード、ももがー
4番、ファースト、カエサル
5番、ライト、ぴよたん
6番、ショート、河西
7番、レフト、近藤
8番、キャッチャー、秋山
9番、ピッチャー、西住
以上になります」

柚子「チョビいちもスターティングメンバーが発表されました。こちらの注目する点はどこでしょうか?」

杏「まずチーム名がおかしいよね」

柚子「チョビいち、何かの略と思われますが?」

杏「チョビ子の守備位置、を略してチョビいちなんじゃない?」

柚子「そうなんでしょうか?チーム名は置いておきますがその元となったらしいアンチョビ選手についてお願いします」

杏「チョビ子はめんどうだからいいや次」

柚子「では元バレー部はどうでしょう?」

杏「とても初心者とは思えないくらい守備が上手だよ。これもバレーの賜物かな?」

柚子「打撃では4番に座っているカエサル選手の力は?」

杏「打撃で一番上達したのが鈴木ちゃん。全体練習終わった後も個人的にコーチと特訓していたみたい」

柚子「そして意外なのは3番のももがー選手です」

杏「アリクイちゃんたち結構パワーあるからね。当たれば飛ぶタイプだよ」

柚子「これはぴよたん選手も同様ですね」

杏「あと両チームともピッチャーが9番とかプロっぽい打順だよね」

柚子「その辺はこだわりでもあるのでしょう」

優季「1回裏、チョビいちの攻撃1番センター、アンチョビ」

柚子「アンチョビ選手、左打席に入りました」

杏「チョビ子はいかにも俊足巧打タイプっぽいよね。打順も1番だし」

柚子「対するピッチャー五十鈴、第1球を投げました」

杏「いい球だねー」

桃「ストライク!」

柚子「初球はほぼ真ん中を見逃しました。すぐに第2球投げます」

カキーン!

柚子「打った!打球は二遊間に飛ぶ、抜けました!センター前ヒットです」

杏「やるねえ」

柚子「打ったアンチョビ、一塁を回ったところでストップ、ノーアウトのランナーが出ました」

優季「2番、セカンド、磯辺」

柚子「先頭が出てここはチャンスを広げたいところ、磯辺選手打席に入ります」

杏「チョビ子は走ったりしそうだよね」

柚子「ピッチャー第1球投げます。ランナースタートしました!」

杏「こっちのチームも積極的でいいね」

柚子「磯辺が一塁線に転がす、これは上手いバントです」

杏「バントだったか」

柚子「五十鈴が取って二塁を見るが間に合いません。一塁へ送球」

そど子「アウト!」

柚子「送りバント成功してワンアウト二塁になりました」

優季「3番、サード、ももがー」

柚子「先制のチャンスを迎えたチョビいち打席にはももがー選手が入ります」

杏「長打はもちろん、シングルヒットでも点取れそうだね」

柚子「なんと、ももがー選手バントの構えをしています!」

杏「ここでバントはないでしょ、バスターでも狙ってんじゃないの?」

柚子「初球、外にはずします」

杏「チョビ子も動かないね」

桃「ストライク」

柚子「バットを引かなかったためストライクが入りました。そして2球目」

杏「あっ、ほんとにやった」

柚子「押し込むようにバントしましたがやや前進守備のサードの前に落ちました。サード大野一塁へ投げます」

そど子「アウト!」

杏「よくわかんないけど、これも送りバントでいいのかな?」

柚子「ランナー進んでツーアウト三塁となりました」

優季「4番、ファースト、カエサル」

柚子「ツーアウトながらランナーを三塁に置いてカエサル選手が左打席に入ります」

杏「一番練習したのは鈴木ちゃんだから是非頑張ってもらいたいね」

柚子「ピッチャー第1球投げました」

桃「ストライク!」

柚子「カエサル選手見逃して次の2球目です」

杏「これは外れたね」

カキーン!

柚子「3球目打ちました!これは大きい!」

杏「どこまで飛ぶかな?」

柚子「センターナカジマ懸命に追いますが頭上を越えた
ボールはフェンスまで転がっていきます。三塁ランナーアンチョビゆっくりとホームイン!打ったカエサルは三塁へ」

TEA0-1チョビ

優季「5番、ライト、ぴよたん」

柚子「先制したチョビいち、なおもランナーを三塁に置いて追加点のチャンスです。打席に向かうはぴよたん選手」

杏「あれ?」

柚子「なんとぴよたん選手バントの構えです!」

杏「セイフティースクイズって有り得ない訳じゃないけど、最初からバントの構えじゃダメじゃん」

柚子「ファーストとサードはバントシフトで前に来ています」

杏「今度こそバスターでしょ」

柚子「ピッチャー初球は外します」

杏「えっ?」

柚子「2球目バントしました!これはプッシュバントでしょうか?打ち上がった打球を五十鈴が直接捕球します」

桃「アウト!」

柚子「これでスリーアウト、ランナーは三塁に残塁です。しかしチョビいち、カエサル選手の先制タイムリーにより1対0としています」

TEA0
チョビ1

優季「2回表、グロスターズの攻撃、4番、レフト、スターレディ」

ミーティア「スターレディさまの打順ですわ。皆さん準備はよろしくて?」

柚子「この回の先頭打者はスターレディです。大物の香りを漂わせながら左打席に入ります」

杏「応援歌が聞こえてくるね」

♪横浜の空高くホームランかっとばせスターレディ

柚子「初球はボールから入りました」

♪スターレディ打つぞ
飛ばせ空の彼方
横浜に満ちる香り
かっとばせホームラン
紅!茶!スターレディ!

柚子「2球目打ちました!大きい!でもこれは一塁側席へと入ります」

みほ(打たれそう、怖いよ)

優花里(徹底的に際どい所に行きましょう。打ち損じてくれたらラッキーです)

スターレディ「さあ打ちますわよ」

桃「フォアボール!」

柚子「スターレディ選手、ピクリとも動かず四球を選択しました」

ジャベリン「お茶が入りました」

スターレディ「ありがとう、ジャベリン」

柚子「スターレディ選手、一塁コーチよりティーカップを受け取っています」

杏「こんなとこでも紅茶飲むんだ。流石と言うほかないよ」

優季「5番、ファースト、山郷」

あや「あゆみ、頑張ってー!」

あゆみ「うん、打って来るよ!」

柚子「バッターボックスに入りました山郷、どんなバッティングを見せてくれるのでしょうか?」

杏「山郷ちゃんはパワータイプかな、75mmの砲手兼装填手だもんね」

柚子「ピッチャー投げました。打った!これはファールになります」

杏「打球強いし、やっぱパワーあるね」

カキーン!

柚子「第2球打った!一二塁間!磯辺が飛びついた!起き上がって一塁へ投げます」

そど子「アウト!」

柚子「山郷選手いい当たりでしたが磯辺選手の好守備でアウトとなりました。その間にランナーは二塁へ進んでいます」

優季「6番、サード、大野」

柚子「得点圏へとランナーを進めたグロスターズ、同点のチャンスです」

あゆみ「あや!わたしの分も打ってきて!」

あや「がんばるよ!」

柚子「ピッチャー第1球投げました」

桃「ストライク!」

あや「うわ速い、こんなの打てないよ。スレ立てて打ち方聞いてみよ」

桃「ストライク!」

あや「『速い球の打ち方を教えてください』これでよしっと」

桃「ストライク!バッターアウト!」

柚子「大野選手見逃し三振に倒れました」

杏「あの子は打席で何してるんだろね」

あや「あっレス来た『コースがわからないと答えようがありません』『まず服を脱ぎます』?」

優季「7番、ショート、ツチヤ」

柚子「ツーアウト二塁なんとか同点にしたいところです」

杏「ランナーは脚速くなさそうだから長打が出ないと得点は難しいね」

柚子「第1球投げました」

桃「ストライク!」

柚子「2球目投げました、打った!」

パゾ美「ファール」

柚子「打球は三塁線外側でした」

杏「もうちょっと内側ならフェアだったね」

柚子「3球目投げました。空振り三振!」

柚子「グロスターズ得点圏にランナーを進めましたが連続三振で無得点に終わりました」

TEA00 0
チョビ1 1

優季「2回裏チョビいちの攻撃、6番、ショート、河西」

柚子「守備ではいい働きを見せた河西選手打撃ではどうでしょうか?」

柚子「ここでベンチ裏と繋がっています。王さん」

大河「はい、こちらチョビいちベンチ裏の王大河です。先制のタイムリースリーベースを打ったカエサル選手に来ていただいています」

大河「カエサル選手、どのような球を打ったのでしょうか?」

カエサル「内角高めのストレートを思いっきり振りました」

大河「打った時の心境はいかがでしたか?」

カエサル「練習の成果が出せて良かったです。やったよー!ひなちゃん」

大河「ありがとうございました。続いて奇襲のバントを試みたぴよたん選手にも来ていただきました」

大河「あのバントの意図はどのようなものだったのでしょうか?」

ぴよたん「ホームラン狙いぴよ」

大河「えっ?バントですよ」

ぴよたん「うちらのパワーなら当たればバントでもホームランが狙えるはずぴよ」

大河「以上で放送席にお返しします」

柚子「王さん、ありがとうございました」

杏「まさかあれホームラン狙いだったとはね」

優季「7番、レフト、近藤」

柚子「河西選手が三振に倒れ、ワンアウトランナーなし、打席には近藤選手が向かいます」

杏「元バレー部守備はいいんだけどねー」

柚子「初球を打った!しかしピッチャーゴロ」

杏「あっさり終わっちゃった」

柚子「キャッチした五十鈴落ち着いて一塁へと投げます」

そど子「アウト!」

優季「8番、キャッチャー、秋山」

柚子「ツーアウトランナーなしで秋山選手が打席に入ります」

杏「秋山ちゃんは小技が上手そうだけどツーアウトランナーなしじゃねー」

柚子「秋山選手打ちましたが平凡なセンターフライに倒れます」

杏「さくさく進んだね」

柚子「チョビいち、この回は三者凡退に終わりました」

TEA00 0
チョビ10 1

優季「3回表グロスターズの攻撃、8番、キャッチャー、武部」

柚子「武部選手いいところなく三振に倒れます」

沙織「なんでよ、もー」

優季「9番、ピッチャー、五十鈴」

柚子「ワンアウトランナーなし打席には五十鈴選手が入ります」

杏「五十鈴ちゃん熱心に打撃練習してたよね。ピッチャーなのに頑張ってた」

柚子「ピッチャー初球投げます」

カキーン!

柚子「打ちました!打球はライト前に落ちそうです」

杏「あれ?どうしたのかな?」

華「あぁ、ジンジン痺れて気持ちいい」

沙織「華!走って!」

柚子「五十鈴、いま一塁へ走り始めました」

ぴよたん「ぴよ!」

そど子「アウト!」

柚子「五十鈴選手スタートが遅れたため、ライトからの送球が間に合いました。ライトゴロです」

優季「1番、ライト、スズキ」

柚子「打順は1番に還ってスズキ選手です」

杏「一打席目はもうちょっとで内野安打だったんだけどなー」

カキーン!

柚子「打ちました!これはセンター前に落ちるか?センター前進」

ゴモ代「アウト!」

柚子「センター、スライディングキャッチです!」

杏「残念、そこはチョビ子だったよ」

柚子「三回の表グロスターズの攻撃も三者凡退に終わりました」

杏「ヒット性の当たりは二回もあったんだけどねー」

TEA000 0
チョビ10 1

優季「3回裏チョビいちの攻撃、9番、ピッチャー、西住」

柚子「ここまで好投を続けている西住選手、バッティングでも活躍してくれるでしょうか?」

杏「打順こそ9番だけど西住ちゃんって打てる方だと思うよ。身体能力凄いからね」

カキーン!

柚子「西住打ちました!打球は三遊間を抜ける!レフト前ヒットです」

杏「やっぱ西住ちゃんはやるねー」

柚子「先頭打者が塁に出ました。ノーアウト一塁です」

優季「1番、センター、アンチョビ」

柚子「チョビいちも打順が一巡りしてアンチョビ選手に戻ってきました」

杏「ここは打ってくるかな?バントもあり得るね」

カキーン!

柚子「打ちました!しかしセカンドゴロです。ナカジマ取って二塁に送球」

ゴモヨ「アウト!」

柚子「二塁フォースアウト一塁は?」

そど子「セーフ!」

柚子「ツチヤ一塁へ投げましたがこれはセーフとなりました」

杏「チョビチョビ走ったおかげでゲッツー免れたね」

柚子「ランナー入れ代わってワンアウト一塁です」

優季「2番、セカンド、磯辺」

柚子「磯辺選手、バントの構えです」

杏「磯辺ちゃんバント上手いからね。でもツーアウト二塁にして次の打者あれで大丈夫かな?」

柚子「初球は外します」

杏「チョビ子動かないな」

柚子「2球目、これはバットを引きます」

桃「ストライク!」

柚子「コース決まってストライク」

杏「焦らすねー」

柚子「3球目投げます。ランナースタート!」

杏「あっ!」

柚子「磯辺、バットを構えなおして打った!」

カキーン!

柚子「打球は三遊間を抜ける! アンチョビ二塁をまわって三塁へ向かいます」

杏「まさかバスターとは思わなかったよ」

柚子「レフトからボールが戻ってきてランナーにタッチ判定は?」

パゾ美「セーフ!」

柚子「磯辺選手バスターエンドランを成功させワンアウト一三塁となります」

杏「チャンス来たねー」

優季「3番、サード、ももがー」

柚子「ワンアウト一三塁のチャンス、打席にはバットを振りながら、ももがー選手が入ります」

杏「今度はバントしないよね?」

柚子「初球外にはずれましたが、大きな空振りです」

杏「よかった、バントホームランは無理って誰かが教えたみたいだね」

柚子「2球目投げました」

カキーン!

パゾ美「ファール!」

柚子「三塁線左に切れます。続いて3球目、これは高いか」

カキーン!

柚子「打った!打球はセンターへ、センターバック、落下点に入ります」

杏「あんなボールをあそこまで飛ばすとは」

柚子「センター取りました、ランナースタート!」

杏「まあ飛距離は充分だよねー」

柚子「良い球が帰ってきました。アンチョビヘッドスライディング!どうか?」

桃「セーフ!」

柚子「ももがー選手、犠牲フライで追加点を挙げました」

TEA0-2チョビ

優季「4番、ファースト、カエサル」

柚子「1点を入れたチョビいち、なおもツーアウト二塁さらなる追加点のチャンスです。打席には先制タイムリーを打ったカエサル選手」

杏「いつの間に二塁?磯辺ちゃん抜け目ないな」

カキーン!

柚子「打った!これは大きい!しかし深く守っていたライトが追いつきます」

杏「惜しかったねー」

柚子「しかしこの回ももがー選手の犠牲フライで1点を追加しました」

TEA000 0
チョビ101 2

優季「4回表、グロスターズの攻撃、2番、セカンド、ナカジマ」

柚子「二点を追うグロスターズ、この回は2番ナカジマ選手からの好打順ですがピッチャー西住選手、未だヒットを許していません」

杏「西住ちゃんノーヒットノーランは難しいだろうけど、完封ぐらいならやっちゃうかもね」

桃「ストライク!」

柚子「初球見送ってストライク、2球目投げます」

杏「うーん、はっきりしすぎだね」

柚子「これは大きく外にはずれました。次の3球目」

杏「ありゃりゃ」

桃「デッドボール」

柚子「打ちに行ったナカジマ選手の脚に当たりました。デッドボールです」

杏「制球乱れてきたかな?」

柚子「投げた西住選手頭を下げます。ナカジマ選手はいいよいいよとのジェスチャー」

杏「痛そう、でも先頭でたよ」

柚子「デッドボールによりノーアウト一塁で次の打者を迎えます」

優季「3番、センター、ホシノ」

柚子「2点を追うグロスターズ、ノーアウトのランナーが出ました」

杏「とりあえず1点か一気に逆転狙うかベンチの方針がここでわかるね」

柚子「初球から走ってきました!秋山二塁へ投げる!」

ゴモヨ「セーフ!」

柚子「ナカジマ、盗塁成功です!」

杏「さすがスーパーカートリオ」

柚子「スリーボールになりました。フォアボールは避けたいですが」

杏「西住ちゃん苦しいところだね」

桃「フォアボール」

柚子「結局ストレートのフォアボールとなってしまいました」

杏「この場面でスターレディは怖いだろな」

柚子「ノーアウト一二塁で主砲を迎えます」

優季「4番、レフト、スターレディ」

柚子「ここは勝負の時ですね」

杏「勝負しないでノーアウト満塁はまずいよ」

♪われらの星グロスター
優雅
紅茶を手に
われらの星グロスター
いまこそ攻めまくれ!

チョビいち倒せ!

絶対勝つぞグロスターズ!

優花里(際どい所で勝負します。でもカウントが悪くなったら四球も止むなしです)

柚子「ピッチャー第1球投げました」

みほ「あっ!」

スターレディ「真ん中とはいい度胸ですわ」

カキーーン!!

柚子「打ちました!これは行ったか!」

杏「打った瞬間わかるってやつだね」

柚子「スターレディ選手、紅茶を手にゆっくりと歩き出します。外野はボールを追いません、見送ります!」

杏「いやー見事な一打だねー」

柚子「スターレディ選手、バックスクリーンへ飛び込む逆転のスリーラン!カップの中身を飲み干しつつホームイン!」

TEA3-2チョビ

優季「5番、ファースト、山郷」

柚子「西住選手、許した初の安打が逆転のスリーランとなってしまいました。なおもグロスターズの攻撃は続きます」

杏「まだノーアウトだからね、西住ちゃん崩れたら何点入るかわかんないよ」

カキーン!

柚子「またも甘い初球を打った!ピッチャー返しです!西住グラブを伸ばすが届かない!そのまま二遊間を抜けます。センター前ヒット!」

優季「6番、サード、大野」

柚子「さあノーアウト一塁でさらにチャンスを広げるのでしょうか」

杏「大野ちゃんまたやってるよ」

あや「『ランナー1塁の時のバッティングを教えてください』これでよしっと」

優花里(チャンスです。アウトひとつ貰っておきましょう)

あや「あっレス来た!『ベンチの指示がわからないと解答のしようがありません』『まず服を脱ぎます』?」

桃「フォアボール」

柚子「西住選手ストライクが入りません。棒立ちの大野選手に対してストレートのフォアボールを与えます」

杏「こりゃやばいね」

柚子「たまらず秋山選手タイムを取ってマウンドへ、内野陣も集まるようです」

みほ「ごめんね。3点も取られちゃった。アウトも取れないよ」

優花里「大丈夫です!取られたら取り返せばいいんです!」

カエサル「そうだ!アンツィオ直伝の技を見せてやる!」

ももがー「ホームラン量産するナリ」

典子「わたしの所に打たせてください!」

忍「ゲッツーにして見せます!」

みほ「みんな、ありがとう」

優花里「これからは下位打線です。落ち着いた西住殿なら抑えられます」

アンチョビ「そうだそれでいい、間をとって落ち着かせるんだ」

ぴよたん「この回が重要ぴよ」

妙子「いいなーあたしも混ざりたいなー」

柚子「どうやら終わったようです。守備位置へ戻ります」

杏「西住ちゃん表情に余裕が出てきたね」

優季「7番、ショート、ツチヤ」

柚子「ノーアウト一二塁、追加点を目指すグロスターズ、打席のツチヤ選手はバントの構えです」

アンチョビ「まあ定跡通り。二三塁になったら守る方も失点覚悟しなきゃね」

柚子「初球投げた、バントしますがフライになった、秋山ファールグラウンドを追いますがあと一歩の所で届きません」

杏「これ取れたら楽になったのに、まあしょうがないか」

柚子「2球目投げました。これは上手く転がした、サードももがー取って一塁へ投げます」

そど子「アウト!」

柚子「ワンアウト二三塁となりました」

優季「8番、キャッチャー、武部」

柚子「ワンアウト二三塁のチャンス、打つのは武部選手です」

杏「ゴロでも点入るからね、武部ちゃんは気楽に打てるよ」

カン

柚子「武部打った、しかしピッチャーゴロです。ランナースタートしてましたが慌てて戻ります。西住、ランナーを見つつ一塁送球」

そど子「アウト!」

杏「これで楽になったね、バッター勝負に集中できる」

柚子「ランナーそのままツーアウト二三塁となりました」

優季「9番、ピッチャー、五十鈴」

柚子「ツーアウト二三塁、追加点は入るのでしょうか?バッターは五十鈴選手」

杏「五十鈴ちゃん前の打席でほぼヒット打ってるんだよね」

桃「ストライク!」

柚子「初球低めのいいところに決まりました。続いて2球目」

桃「ストライク!」

柚子「五十鈴選手これも手が出ません。ツーストライクと追い込まれました」

杏「西住ちゃん制球戻ってきたね」

沙織「華!バット振って!際どい球はファールで粘ればいつかヒットになるよ!」

華「いいえ、バットはひと振りでいいはずです」

カキーン!

柚子「打った!打球は西住の頭を越えてセンター前に落ちる、三塁ランナーホームイン、二塁ランナーも三塁を蹴りました!」

TEA4-2チョビ

アンチョビ「アンチョビーム!」

柚子「センターから鋭い返球です!間に合うか?ランナー大野ヘッドスライディング!」

桃「アウト!」

あや「メガネ、メガネ」

柚子「判定はアウト!アンチョビ選手の好返球によりタッチが間に合ったようです」

杏「チョビ子思ったより肩強いじゃん」

柚子「4回表、スターレディ選手にスリーラン、五十鈴選手にタイムリーヒットが出ました。グロスターズ逆転して4対2です」

TEA0004 4
チョビ101 2

ここまでが中断前の分

ザーザー

以下続き

杏「ほとんど止んだね、日も差してきたよ」

柚子「4回表終了後、突如大雨に見舞われて長らく試合を中断していましたが、再開に向けて現在グラウンド整備が行われています」

杏「いやー屋根があるところでよかったよ。客席は結構濡れちゃったみたいだけど」

柚子「ここでグロスターズベンチ裏と繋がっています。王さーん」

大河「はい、こちらグロスターズベンチ裏の王大河です。逆転のスリーランを打ったスターレディ選手に来ていただいています」

大河「見事なホームランでした。これで勝利に近づいたのではないでしょうか?」

スターレディ「一羽の燕が来ても夏になりませんし一日で夏になるわけでもありません。このように1本のホームランで試合は決まらなくてよ」

大河「はい?ではどのような球を打ったのでしょうか?」

スターレディ「クリームのような甘い球が来ましたので紅茶必飲、これを実行したまでですわ」

ジャベリン「スターレディさま、それは好球必打ではないのでしょうか?」

スターレディ「そう、最近はそのようにも言うみたいですね。でもわたくしが言いたいのは紅茶必飲ですわ」

大河「ありがとうございました。以上グロスターズベンチ裏よりお伝えしました」

柚子「ありがとうございました」

杏「ぷぷぷっ、途中までよかったのに」

柚子「グラウンド整備が終わりました。間もなく再開される見通しです」

柚子「グロスターズ選手が守備位置へと向かいます。試合再開です!」

優季「グロスターズ、選手交代のお知らせをします。サード大野に代わりまして、おりょう」

杏「守備固めと言うには早過ぎだよね。何かあったのかな?」

柚子「大野選手、4回表のクロスプレーで眼鏡を割ってしまったとの情報が入っています」

杏「それで代わりの眼鏡を投入ってことかー」

優季「4回裏、チョビいちの攻撃、5番、ライト、ぴよたん」

柚子「チョビいち二点リードが二点ビハインドになってしまいました。再逆転はなるのでしょうか?」

杏「逆転してくれた方が面白くていいよね」

柚子「ピッチャー投げました!ぴよたん選手空振りです」

杏「スイングは立派なんだけどな」

柚子「ピッチャー第2球投げました。おっと、手が滑ったか?キャッチャー立ち上がって捕球します。が、空振りでストライクです」

杏「あんな球振っちゃうの?」

柚子「ツーストライクと追い込まれました。第3球投げます。空振りの三振です」

杏「危ないなあ」

柚子「空振りの勢い余って、ぴよたん選手の手からバットが飛んで行きました。バックネットに当たっています」

杏「あの辺誰もいなくてよかったね」

優季「6番、ショート、河西」

柚子「河西選手、前の打席は三振に倒れましたが、今回はどうでしょうか?」

杏「元バレー部は身体能力高いんだけど、バットの扱い慣れてないのかな?打撃いまいちだよね」

カキーン!

柚子「打ちました!レフト前に落ちるヒットとなります」

杏「いまいちって言った途端にこれかー」

柚子「ワンアウト一塁になりました」

優季「7番、レフト、近藤」

柚子「ワンアウト一塁、打席には近藤選手が入ります」

杏「ここは繋いで得点圏にランナーを進めたいところだね」

カキーン!

柚子「打ち上げました。ファースト山郷構えます。ファールグラウンドで捕球、ツーアウトです」

優季「8番、キャッチャー、秋山」

柚子「ツーアウト一塁、打席には秋山選手」

杏「失点の後は取り返したいんだけどね、ここからじゃ難しいかな?」

カキーン!

柚子「これは三塁線左に切れます」

杏「西住ちゃんに繋いだらチャンスかも」

柚子「あっ!バントしました!ボールは三塁線に転がります」

杏「上手い、これは虚を突かれた」

柚子「サードおりょう、ボールをつかんで一塁送球、秋山ヘッドスライディング!」

そど子「セーフ!」

柚子「セーフです!何としても次に繋ぐという秋山選手の執念が勝利となりました。ツーアウト、一二塁です」

優季「9番、ピッチャー、西住」

柚子「得点圏にランナーを進めて西住選手、先程の失点を自分で取り返せるでしょうか?」

杏「西住ちゃんにはがんばってもらいたいねー」

カキーン!

柚子「打ちました!ボールは右中間に落ちます。セカンドランナーホームイン!」

TEA4-3チョビ

柚子「ファーストランナーも帰ってきます。ボールは内野に戻って来ただけです」

TEA4-4チョビ

杏「さすが西住ちゃん。この後連打が続けば逆転もあるよ」

柚子「西住選手2点タイムリーツーベースヒット!なおもランナー2塁、勝ち越しのチャンスです!」

優季「1番、センター、アンチョビ」

柚子「さらなる得点のチャンスでアンチョビ選手が打席に向かいます。アンツィオ応援団が賑やかになってきました」

杏「ちょっと前まで眠ったように静かだったのにね」

♪レッツゴーアンチョビ!レッツゴーアンチョビ!
沸き立つ釜を前にして
ドゥーチェが茹でなきゃ誰茹でる!
いま、パスタを掴め!
チョビ!チョビ!アーンチョビ!

アンチョビ「よーし!あいつらの期待に応えないとな!」

カキーン!

柚子「打ちました!セカンドゴロです。ナカジマ取って一塁へ投げます」

そど子「アウト!」

杏「そう言えばチョビ子ってチャンスに弱いんだった」

柚子「4回表に逆転を許した西住選手、自らの手で同点のタイムリーを放ち、試合はふりだしに戻りました。4対4同点です」

TEA0004 4
チョビ1012 4

補足
描写がなくても応援団は応援しています
ただしアンツィオ応援団は以下の通りでした

アンツィオ応援団席

ペパロニ「むにゃむにゃ、ねえさんもう食べられないっす」

カルパッチョ「二人っきりなんだから恥ずかしがらないで脱ぎましょう、むにゃむにゃ」

ポツリ

ペパロニ「あっ冷たい!食後のジェラートも、もう入らないっすよ」

カルパッチョ「やったなー!えいっ!仕返しよ!」

ペパロニ「なんか騒がしいなあ、はっ!試合始まってる!ねえさんも起きて!あれ?ねえさん?」

アンチョビ「アンチョビーム!」

桃「アウト!」

ペパロニ「なんでねえさんが試合出てんだ?それより雨だ、濡れちまうみんな起きろ!」

カルパッチョ「たかちゃん、美味しそう」

ペパロニ「カルパッチョも起きろ!」

カルパッチョ「いただきまーす」

ペパロニ「カルパッチョ、たかちゃんはあそこにいるぞ」

カルパッチョ「たかちゃんここにいるじゃない。えっ?どこどこ?」

ペパロニ「ほらあそこだよ、試合もう始まってるぞ」

カルパッチョ「あーあ、もう少しでたかちゃんと美味しい思いが出来たのに」

ペパロニ「それは残念だったな。ちょっとねえさんの所へ行ってくるから、ここは頼んだ」

優季「5回表グロスターズの攻撃、1番、ライト、スズキ」

柚子「追いつかれたグロスターズ、この回は打順よく1番スズキからです」

カキーン!

柚子「初球を狙い打ちセンター前ヒットです」

優希「2番、セカンド、ナカジマ」

カキーン!

柚子「三遊間を抜けます!レフト前ヒット!」

優希「3番、センター、ホシノ」

カキーン!

柚子「ライトフライに倒れました」

柚子「タッチアップで二塁ランナースズキ進塁、ワンアウト一三塁となりました」

優希「4番、レフト、スターレディ」

柚子「ワンアウト一三塁、勝ち越しのチャンスです。ここで4番のスターレディ」

スターレディ「ここは長打は要らないわね。勝ち越しの一点を確実に挙げるのが大切」

カキーン!

柚子「綺麗なセンター返しです!三塁ランナーホームイン!」

TEA5-4チョビ

柚子「グロスターズ勝ち越しの1点を挙げ、なおも一二塁のチャンスが続きます」

優希「5番、ファースト、山郷」

柚子「三振です」

優希「6番、サード、おりょう」

杏「野上ちゃん初打席だね」

柚子「おりょう選手、バッターボックスに入りましたがピッチャーに正対して構えています」

杏「左右のグリップも逆だし、これって剣道?」

おりょう「北辰一刀流免許皆伝ぜよ!」

カキーン!

柚子「打ちました!強烈な打球はピッチャーの足下を抜けます」

杏「いや抜けてないよ」

柚子「あ、抜けてませんでした。ボールは?」

杏「これがうわさの消える打球ってやつかな?」

柚子「ボールはマウンドにめり込んでいました。ピッチャー西住掘り出して投げようとしますが間に合いません。満塁です」

優希「7番、ショート、ツチヤ」

柚子「ツーアウトながら満塁のチャンスを迎えるはツチヤ選手です」

ツチヤ「満塁で回ってきた!いっちょ見せてやるよ、ドリフト!ドリフト!」

柚子「ピッチャー投げました」

カキーン!

柚子「強い打球!これは一二塁間を抜けるか!」

杏「あっ!曲がった!」

柚子「これはイレギュラーでしょうか?バウンドが右に大きく曲がりファースト山郷のグラブへ入ります。カバーに入った五十鈴へ送球」

そど子「アウト!」

柚子「三者残塁です。しかしこの回、スターレディ選手のタイムリーで勝ち越し点を挙げています。5対4グロスターズリードです」

TEA000 41 5
チョビ101 2  4

優希「5回裏チョビいちの攻撃、2番、セカンド、磯辺」

柚子「打ち上げました。レフト前進して捕球します。ワンアウトです」

優希「3番、サード、ももがー」

柚子「三振です」

優希「4番、ファースト、カエサル」

カキーン!

柚子「打った!打球は伸びる。届くか、フェンスを越えて入りました!同点のソロホームランです!」

カルパッチョ「やったわ!たかちゃん!」


TEA5-5チョビ

優希「5番、ライト、ぴよたん」

柚子「三振です」

沙織「きゃっ!」

ゴン!

杏「大丈夫かな?」

柚子「大きく振ったバットがぴよたん選手の手を離れてキャッチャーに当たった模様です。大丈夫でしょうか?」

杏「いや、武部ちゃんは無事だよ、でも」

桃「うーん、モウダメダヨー」バタン

柚子「桃ちゃん!」

杏「ちょっと行ってくる」

柚子「会長!わたしも行きます!」

杏「いや、誰もいなくなっちゃまずいよ、小山は残って放送を続けてて」

TEA000 41 5
チョビ101 21 5

柚子「現在アクシデントにより試合が中断されています」

柚子「タンカが運ばれて来ました。河嶋球審が乗せられて退場します。大丈夫でしょうか心配です」

優希「6回表グロスターズの攻撃、8番、キャッチャー、武部」

柚子「試合が再開されます」

カキーン!

柚子「ボール球に手を出してしまいました。ショートゴロです。河西取って一塁送球」

そど子「アウト!」

柚子「ワンアウト、ランナー無しです」

優希「9番、ピッチャー、五十鈴」

柚子「ストレートのフォアボールです」

柚子「ワンアウト、一塁となりました」

優希「1番、ライト、スズキ」

カキン!

柚子「高いバウンドのゴロになりました。磯辺取って一塁送球」

そど子「アウト!」

柚子「その間にランナーは二塁へ進んでいます。ツーアウト二塁です」

優希「2番、セカンド、ナカジマ」

柚子「バットを振らずにストレートでフォアボールになりました」

優希「3番、センター、ホシノ」

柚子「西住選手この回ほとんど、いえ全くストライクが入りません。打った球もボール球に手を出してしまったものだけです」

柚子「ホシノ選手を出してしまうと満塁でスターレディ選手に回ってしまいます。なんとかここで切りたいところ」

柚子「フォアボールになりました。先程ホームランを打たれたスターレディ選手の打席です。西住選手最大のピンチを迎えます」

優希「4番、レフト、スターレディ」

柚子「ツーアウト満塁、ここで4番スターレディ選手です!」

柚子「ここでベンチよりペパロニコーチが出てきました。ピッチャー交代でしょうか?内野陣も集まります」

ペパロニ「西住、交代だ」

みほ「まだ、やれます」ハアハア

ペパロニ「息も上がってるじゃねーか、第一ストライクが全く入らないのに続投はできない」

典子「わたしのところに打たせればホームゲッツーにしてみせます」

忍「わたしもやってみせます」

優花里「息を整えればストライクは入るはずです」

ペパロニ「それでまたホームラン打たれちまうのか?」

優花里「うう、それは」

ペパロニ「チョビいちを名乗っている以上負ける訳にはいかない、いや絶対に勝つ!そのためにはここで交代するのが最上の策だ」

ももがー「対戦ゲームは本気で勝ちを目指してこそ面白いものナリ」

カエサル「隊長、あいつを信じてやってくれないか?」

みほ「わかりました。悔しいけど今のわたしがスターレディさんを抑えられるとは思えません。後はみなさんに託します」

ペパロニ「西住、よくやった。投げて打って立派だったぞ、後はチームメイトに任せてゆっくり休んでくれ」

柚子「西住選手、ペパロニコーチと共にベンチへ下がります。ピッチャー交代です」

アンチョビ「もう少し早く交代すればここまでのピンチを招かなかったんだけどな。でも西住ならひょっとして、と思うのも無理ないか」

杏「ただいまー」

柚子「会長!桃ちゃんは?」

杏「多分心配ないよ。意識ははっきりしてるし出血もない。頭だから念のため病院行ったけどね」

柚子「河嶋球審の怪我は軽傷のようです。これで安心して実況を続けられます。でもまだちょっとだけ心配です」

優希「チョビいち選手交代のお知らせをします。ピッチャー西住に代わりましてエルヴィン」

柚子「二人目のピッチャーにサウスポーのエルヴィン選手がコールされました。投球練習を行っています」

杏「西住ちゃんスターレディに相性悪かったからこれが最善だろね。左対左になるし」


優花里「本当にあれをやるのですか?」

エルヴィン「ああ、予定通りに頼む」

優花里「はい、自信はないけど頑張ります」

♪われらの星グロスター
優雅
紅茶を手に
われらの星グロスター
いまこそ攻めまくれ!

チョビいち倒せ!

ミーティア「でっかいかつ丼グロスターズ!」


柚子「投球練習を終えてエルヴィン選手、スターレディ選手へ第1球投げます」

カキーン!

杏「うわっ!初球から」

柚子「これは大きい、ライトスタンドのポール際へ、どうでしょうか?」

そど子「ファール」

杏「甘い球だったら入っちゃうんだろな」

柚子「第2球投げました。これは大きく外れます」

杏「あー、はっきりしたボールはよくないね」

柚子「3球目際どい所ですがこれもボール」

杏「これを簡単に見逃されては投げ辛いな」

柚子「4球目投げました」

カキーン!

柚子「これは一塁側スタンドに入ります」

杏「こう打たれちゃうとストライク投げるの怖いよね」

柚子「第5球外れてボール、フルカウントになりました」

杏「これでランナースタートしちゃうね。シングルヒットでも2点だ」

柚子「第6球投げました」

カキーン!

柚子「今度は三塁側スタンドへ入ります」

杏「ストライクは打たれるしボールは見逃される。投げるとこないな」

優花里(ああ、この時が来てしまいました。いっそ打たれてた方が気楽に受けられるのに。1点で済めば御の字です)

エルヴィン「いくぞ!神出鬼没の第7球!」

柚子「ピッチャー第7球投げました。緩い球、これはチェンジアップでしょうか?」

杏「いや、あれはナックルじゃないかな?」

優花里(あまり変化しないで取れますように!でもそれじゃ打たれちゃいます。打たれないように変化しますように!それじゃ取れないかもしれません。ああどうすれば?)

スターレディ(これはナックル?驚きました。この場面で後逸したらどうなるかわかっているのでしょうか?しかもフルカウントで。
ここは押し出しで勝ち越しの一点を頂きましょう。もしかしたらそれ以上になるかもしれませんし)

柚子「この場面でナックルとは驚きです!ボールはぐにゃっと曲がってミットに収まりました」

優花里「やった!取れました!」

杏「うーん、もしかしたら」

柚子「スターレディ選手、バットを置いて一塁へと向かいます。押し出されてランナーもそれぞれ進塁です」

桂利奈「strあいいいいいいーっ!k」

スターレディ「なっ!」パリーン

桂利奈「バッターアウト!」

杏「やっぱ入ってたかー」

柚子「判定はストライクでした!見逃しの三振!スターレディ選手呆然としています!」

杏「いやー、スターレディがカップを落とすなんてねー、いいものを見させて貰ったよ」

エルヴィン「はっはっはっはっはっはっ」

優花里「高笑いしてますがストライク入ったの偶然ですからね」

柚子「六回表グロスターズ、満塁のチャンスを作りますが得点を挙げる事が出来ませんでした。5対5同点です」

TEA000 410 5
チョビ101 21 5

優希「6回裏チョビいちの攻撃、6番、ショート、河西」

カキーン!

柚子「レフト前ヒットです」

優希「7番、レフト、近藤」

柚子「一二塁間を抜けましたライト前ヒット」

優希「8番、キャッチャー、秋山」

柚子「打った!センター前に落ちます。二塁ランナー河西は三塁ストップ、満塁となりました」

優希「9番、ピッチャー、エルヴィン」

柚子「五十鈴選手、三連続でヒットを打たれノーアウト満塁のピンチを迎えています」

杏「この回からボールに勢いがないような気がするね」

カキーン!

柚子「二遊間を抜けましたセンター前ヒット、三塁ランナー河西ホームイン」

TEA5-6チョビ

柚子「ここでタイムを取って武部選手マウンドへ向かいます」

杏「五十鈴ちゃん打たれ始めたね。こっちもこの辺で交代かな?」

沙織「華、どうしたの?急に元気無くなったよ?」

華「あの、お腹が空いてしまって力が」

沙織「この回終わったら食堂で何か食べよう、それまではこれで我慢して」

華「これはキャラメル?」

沙織「とりあえず今ある分あげるから」

華「パッケージのキャラクターがキリッとした顔で面白いですね」

沙織「ああこれ、キャラメル三等兵ね」

華「三等兵という事は軍人さんですか?」

沙織「いや、この人ピッチャーだよ」

華「?」モグモグ

沙織「とにかくこの回頑張ってね」

優希「1番、センター、アンチョビ」

カキーン!

柚子「セカンドゴロです。ナカジマ取って二塁送球」

ゴモヨ「アウト!」

そど子「セーフ」

柚子「一塁は間に合いません。この間に三塁ランナー近藤ホームイン」

TEA5-7チョビ

優希「2番、セカンド、磯辺」

柚子「ワンアウト一三塁で磯辺選手の打席です」

コツン

柚子「バントしました。ホームは間に合わない、一塁へ投げます」

TEA5-8チョビ

優花里「やりました、ホーム踏んで生還です!見てましたか西住殿!」

みほ「ごめん、見逃しちゃった」

優花里「こんな奥じゃなくて前の方で見てれば良かったんですよ」

みほ「ごめん、そうだね」ハアハア

優花里「西住殿?どうかしましたか?苦しそうです」

みほ「はぁ、雨に濡れたせいかな?ちょっと熱っぽいかも」

優花里「結構熱いですね。医務室へ行きましょう。こんなベンチじゃなくベッドで横になって休まないと悪化してしまいます。薬も貰いましょう」

みほ「うん、そうする」フラフラ

優花里「危ないです!わたしも行きますから肩に掴まってください」

みほ「優花里さんは次の回の守備があるからいいよ」

優花里「いえ、チームにとってキャッチャーの代わりは居ます。でもわたしにとって西住殿の代わりは居ません。
倒れるまで放っておいてしまったらずっと後悔する事になってしまいます。だから一緒に行かせてください」

みほ「優花里さん、ありがとう」

優希「3番、サード、ももがー」

カキーン!

柚子「高く打ち上げました。セカンドナカジマ後退して取ります。スリーアウトです」

杏「やっとこの回終わったね」

柚子「この回崩れた五十鈴選手に連打を浴びせてチョビいち3点のリードを手にしました」

TEA000 410 5
チョビ101 213 8

麻子「遅れてすまないな」

沙織「麻子、おそーい!」

麻子「起きたら雨が降ってて中止かと思ってた。まさか始まっていたとは」

華「もうだめです。早く食堂へ行かないと」

沙織「そんな慌てなくても、交代も来た事だし急がなくてもいいよ」

華「いいえ、急がないとわたくしのおなかが耐えられません。では行って参ります」

沙織「そう言う訳だから次の回からリリーフやってね」

麻子「準備ぐらいさせてくれ」

横4ー3中

♪Oh! Oh! Wowwow
TEAグロスターズ
熱き茶たちよ
Let's Go Oh! Oh! Wowwow
TEAグロスターズ
夢を追いかけろ

優希「チョビいち選手交代のお知らせをします。キャッチャー秋山に代わりまして、杉山」

柚子「チョビいちキャッチャーが代わりました」

杏「松本ちゃんと相性の良い杉山ちゃんと交代か、秋山ちゃんとも相性良さそうなんだけどな」

柚子「練習の時組んでたバッテリーがやりやすいということでしょうか?」

杏「多分そうだろね、あっ杉山ちゃんなんかやってる」

柚子「杉山選手審判に抗議している模様です」

杏「プレイ始まってないのに何を抗議してるんだろ?」

左衛門佐「杉山じゃない!登録名は左衛門佐にしてあるはずだ!どうして拙者だけ間違えるか!」

エルヴィン「まあまあ、そんなに怒るなよ」

左衛門佐「さっさと訂正するでござる!」

桂利奈「あいー」

あゆみ「桂利奈ちゃん大変だね」

桂利奈「優希ちゃん、もんざ先輩のコール直してちょうだい。杉山じゃなくて左衛門佐でお願いね」

優希「めんどくさいなあ」

優希「訂正します。キャッチャー秋山に代わりまして、左衛門佐」

柚子「選手交代のコールが訂正されました。どうやら抗議は名前に関してだったようです」

杏「カバさん所の子にとっては大事なことだからね」

優希「7回表、グロスターズの攻撃、5番、ファースト、山郷」

柚子「打ちましたがセカンドゴロです。磯辺一塁へ投げてワンアウト」

優希「6番、サード、おりょう」

柚子「おりょう選手またもピッチャーに正対する構えでバッターボックスに入ります。また強烈な打撃を見せてくれるのでしょうか?」

杏「たしかにあれは強烈だったよ。でもこの構えって弱点あるよね」

柚子「それはどんな弱点でしょうか?」

杏「ほらあれ見てよ」

桂利奈「あいー!」

柚子「おりょう選手見送ってストライクツーです」

杏「あれだと内の球は打てるけど外は無理だよね」

柚子「おりょう選手、外角にバットが届かず空振り三振です」

優希「7番、ショート、ツチヤ」

エルヴィン「行くぞ!懐刀の第21球!」

柚子「再びナックルです!空振り三振!」

柚子「キャッチャー左衛門佐、ボールを前にこぼしましたが一塁へ投げてアウト成立です。この回のグロスターズは3回以来の三者凡退に終わりました」


左衛門佐「エルヴィン、良き投球であった」

エルヴィン「しまった!第15球を忘れてた!」

左衛門佐「次は軽い第90球でござるな」

エルヴィン「しっ!相手にバレたらどうする!情報戦も大事だぞ」

カエサル「これから90球まで投げるつもりか?」

TEA000 410 0 5
チョビ101 213  8

打ちに行ったためにスイングを止めて回避するも間に合わず死球というつもりでした
描写不足で申し訳ない

♪遠い夜空にしみわたる
ピッツァの香りをかぎつけて
アンツィオ艦につめかけた
僕らをじーんとしびれさす
アンチョビいちばんドラゴンズ
チョビいちドラゴンズ

アカを倒して波を越え
サウナで紅茶も飲み飽きた
雷、要塞なんのその
シュバルツバルトを突き進め
アンチョビいちばんドラゴンズ
チョビいちドラゴンズ

優希「グロスターズ選手交代のお知らせをします。ピッチャー五十鈴に代わりまして、冷泉」

柚子「グロスターズもピッチャーが代わります。クセ球が持ち味の冷泉選手です」

杏「軟投派の冷泉ちゃんか、直球で押すタイプだった五十鈴ちゃんの後だと打ちづらいだろね」

優希「7回裏、チョビいちの攻撃、4番、ファースト、カエサル」

カキーン!

柚子「打ちました!鋭い打球は一塁線へ!フェアです。これは長打コース、カエサル選手悠々と二塁へ」

杏「鈴木ちゃんは打つの上手いなー」

柚子「ノーアウト二塁のチャンスで打席に向かうはぴよたん選手です」

杏「あっ、結果わかっちゃった」

優希「5番、ライト、ぴよたん」

柚子「バットにかする事もなくまたもや三振に倒れました」

杏「知ってた。でも今度はバットをしっかり持ってるね、よかった」

優希「6番、ショート、河西」

柚子「打ちました、しかしセカンドゴロです。ナカジマ一塁へ送球」

そど子「アウト!」

杏「まあ最低限の働きはしたかな」

柚子「この間にランナー、カエサル選手は三塁へ進んでいます」

優希「7番、レフト、近藤」

カキーン!

柚子「打ち上げました。セカンドバック、ライトも前進して来ます」

杏「面白いところに上がったね。ポテンヒットあるかもよ」

柚子「おおっと!ナカジマとスズキが接触!」

ゴモヨ「アウト!」

柚子「ナカジマ選手、倒れながらもグラブを挙げて捕球のアピールです」

杏「これ以上怪我人出るとか勘弁してほしいな」

柚子「スズキ選手はすぐに立ち上がりましたがナカジマ選手まだ起き上がりません」

杏「よかった立ち上がったよ、大した事はなさそうだ」

柚子「チョビいち、無死二塁のチャンスを作るものの後が続かず無得点に終わりました」

TEA000 410 0 5
チョビ101 213 0 8

優希「チョビいち、選手交代のお知らせをします。ピッチャー、エルヴィンに代わりまして澤」

柚子「3人目のピッチャー、澤選手がマウンドに上がります」

杏「松本ちゃんまだまだ行けそうだったのに交代か。まあ澤ちゃんも試合に出して経験積ませなくっちゃね」

優希「8回表、グロスターズの攻撃、8番、キャッチャー、武部」

柚子「今日、打撃面ではいいとこなしの武部選手です」

杏「それなりに頑張ってるよ、守備ではちゃんと役割こなしてるから」

カキーン!

柚子「武部選手、今日初めてのいい当たり、三遊間を抜けてレフト前ヒットです!」

杏「武部ちゃん、ノーヒットで終わらなくて良かったね」

優希「9番、ピッチャー、冷泉」

柚子「リリーフとして途中出場の冷泉選手、最初の打席に入ります」

杏「ピッチャーとしてはなかなかのものだったけどバッターとしてはどうかな?」

柚子「ピッチャー投げました」

カン

柚子「ピッチャーゴロとなりました。澤、ボールを二塁へ投げる!」

ゴモヨ「セーフ」

そど子「セーフ」

柚子「二塁はセーフ、一塁へ転送しましたがこれも間に合いません。オールセーフです」

杏「あらら、やっちゃったね」

柚子「これはフィルダースチョイスが記録されます。ノーアウト一二塁となりました」

優希「1番、ライト、スズキ」

柚子「フォアボールとなりました。澤選手、自らのフィルダースチョイスを気にしているのでしょうか、制球が定まりません」

杏「澤ちゃん苦しいところだね」

柚子「ノーアウト満塁でナカジマ選手を迎えます」

優希「選手交代のお知らせをします。バッター、ナカジマに代わりまして丸山」

柚子「グロスターズ、代打のコールがされました」

杏「前の回に接触があったからね。ナカジマちゃんどっか痛めちゃったのかな?」

柚子「丸山選手、天を仰ぎ見るようにして打席に入ります」

紗希(ぽへ~)

梓(紗希どこ見てるんだろ?悪いけど今のうちにアウトひとつもらうよ)

柚子「ピッチャー1球目投げました」

桂利奈「あいー!」

柚子「見送りました。ほぼ真ん中のストライクです。丸山選手、視線はピッチャーと微妙にずれているようですがどの辺りを見ているのでしょうか?」

杏「レフトスタンドの方だね、応援に来てる知り合いでも探してるのかな?」

柚子「それはさすがに遠すぎるのではないのでしょうか?」

桂利奈「あいー!」

柚子「2球で追い込まれました。第3球投げます」

紗希(ジロッ)

梓「うわあぁ、こっちみてるよおぉ!」

ガキーン!!

柚子「打ち上げました、外野は下がってボールを追います」

杏「ずいぶん高く上がったね」

柚子「近藤、フェンスに到達しました。しかしボールはさらにその上を越えて行きます!」

杏「思ったよりだいぶ大きかったな」

柚子「入りました!レフトスタンドへの逆転満塁ホームランです!」

TEA9-8チョビ

柚子「ダイヤモンドを回った丸山選手、チームメイトより祝福を受けています」

あゆみ「紗希すごーい!」

あや「さすが強打者!」

沙織「塁に出るだけじゃなくてホーム踏めたよー!」

麻子「歩いて還してくれるとはありがたい」

スズキ「この打撃はナカジマと比べ物にならないな!」

ホシノ「今日のヒーローは決まりだ!」

スターレディ「わたくしが打つ予定でしたのに。でも素晴らしい打球でしたわ」

紗希(にこっ)

優希「3番、センター、ホシノ」

柚子「打ちました!しかしセンターフライに倒れます」

杏「ようやく澤ちゃん調子出てきたかな?」

優希「4番、レフト、スターレディ」

スターレディ「ここは一発長打」

カキーン!

柚子「右中間に飛んだ!これは大きい!スタンドに届くのでしょうか?フェンスに到達したアンチョビ、ジャンプして捕球を試みます」

杏「惜しい、あと50cmで入ってたね。チョビ子もあとちょっとだった」

柚子「打球はフェンス上部を直撃です。ぴよたんクッションボールを処理してボールを内野へ」

杏「あれでよく走れるもんだ」

柚子「打ったスターレディはすでに二塁塁上でカップを口に運んでいます!」

杏「紅茶持ってなかったら三塁まで行けたんじゃないかな?」

優希「5番、ファースト、山郷」

柚子「ワンアウト二塁で山郷選手打席に入ります」

カキーン!

柚子「ショートの頭上を越えます!レフト前ヒット!ワンアウト一三塁です」

杏「まだまだチャンスは続くね」

優希「6番、サード、おりょう」

柚子「またも外角を攻められ三振です」

杏「やっぱ弱点攻められると辛いよねー」

優希「7番、ショート、ツチヤ」

カキーン!

柚子「これは打ち取った当たり、レフト近藤落下点に入り捕球してスリーアウトです」

杏「やっとだね、これも長い回だった」

柚子「この回代打丸山選手の満塁ホームランが出てグロスターズ逆転、9対8となっています」

TEA000 410 04 9
チョビ101 213 0 8

優希「8回裏、チョビいちの攻撃、8番、キャッチャー、左衛門佐」

柚子「先程代打の丸山選手はそのままセカンドの守備に入るようです。左打席に向かうは途中出場の左衛門佐選手」

杏「杉山ちゃんってさ、箸は左手で持つけど弓は右手で引くらしいよ。両利きなんだろね」

カキーン!

柚子「センター前ヒット!またも先頭打者の出塁です」

優希「9番、ピッチャー、澤」

柚子「打席に入るは澤選手、先程の失点を自らのバットで取り返せるのでしょうか?」

カキーン!

柚子「打球は二遊間へ!」

杏「おおっ、やるねー」

柚子「抜けるかと思われた打球にセカンド丸山追いつきました!二塁へトス」

ゴモヨ「アウト!」

柚子「ツチヤ一塁へ!」

そど子「アウト!」

柚子「ダブルプレイ!丸山選手守備の面でも大活躍です!打って守れるのにどうしてスタメンじゃなかったのでしょうか?」

杏「まあ、先輩を立てたってところじゃないかな?丸山ちゃんは控え目な子だからね」

優希「1番、センター、アンチョビ」

柚子「ランナー無くなって打席にはアンチョビ選手」

杏「こんな場面だとチョビ子打ちそうな気がする」

カキーン!

柚子「センター前ヒット!」

杏「いいカンしてた、当たったよ」

優希「2番、セカンド、磯辺」

柚子「ツーアウト一塁、磯辺選手が打席に入ります」

杏「磯辺ちゃんは上手いけどあまりパワーないからな、ここは繋いで後ろに期待だね」

柚子「ランナー走った!キャッチャー武部二塁へ送球、判定は?」

ゴモヨ「アウト!」

杏「チョビ子は脚速いのに盗塁下手だなー」

柚子「アンチョビ選手の盗塁失敗でスリーアウト。1点差のまま最終回に向かいます」

TEA000 410 04 9
チョビ101 213 00 8

柚子「ここでインタビューの用意ができたようです。王さーん」

大河「はい、王大河です。先ほど代打逆転満塁ホームランを打った丸山選手に来ていただきました」

紗希「……」

大河「戦況をひっくり返した値千金のホームランでしたが、どのように打ったのでしょうか?」

紗希「かんらんしゃ」

大河「観覧車?レフトスタンドの向こうにある観覧車ですか?」

あゆみ「はい、『観覧車を狙って打ちました』って紗希は言ってます」

紗希(こくり)

大河「そういう意味でしたか。ではホームランを打った後の心境はいかがでしょうか?」

紗希「かんらんしゃ……」

あゆみ「『打てたのは嬉しいけれど観覧車まで届かなかったのは少し残念です』って言ってます」

紗希(こくり)

大河「ありがとうございました。以上丸山選手へのインタビューでした」

杏「すごかったね」

柚子「はい、あんなホームランを打つなんて驚きました」

杏「丸山ちゃんは背も高いし力もあるからね」

柚子「えっ?そうは見えませんが?」

杏「まあ、あたしと比べてだけどね。いやそれじゃなくってすごいのは山郷ちゃんだよ」

柚子「山郷さんの方ですか?」

杏「『かんらんしゃ』これだけで解っちゃうんだから大したものだよ。以心伝心、羨ましいね」

柚子「だけど桃ちゃんだって同じようなことやってますよ。会長の言う事なら言外の意味もほとんど理解してます」

杏「あれ?そうだっけ?」

柚子「桃ちゃん大丈夫かなあ」

優希「9回表、グロスターズの攻撃、8番、キャッチャー、武部」

柚子「前の打席で初ヒットを放った武部選手、再び打順が回ってきました」

桂利奈「あいー!」

柚子「初球は見送ってストライクです」

杏「見送るとはもったいないな、いい球だったのに」

カキーン!

柚子「2球目打ちましたが、バックネットに当たります。ファールです。」

杏「2球で追い込まれちゃった」

柚子「3球目、これは外れました。ボールです。そして4球目」

カキーン!

柚子「打った!打球はピッチャーの横をかすめ二遊間を抜けます!センター前ヒット!」

杏「先頭出たね、追加点入れば大きいよ」

優希「9番、ピッチャー、冷泉」

柚子「初打席は相手に助けられての出塁をした冷泉選手、打席に入ります」

杏「あれはラッキーだった」

柚子「初球はボールでした。続けて2球目投げます」

カキーン!

柚子「打ちました!ふわっと上がった打球はカエサルの頭を越えてライト前に落ちます」

杏「最終回にまたチャンス来たね」

柚子「ノーアウト一二塁になりました」

優希「1番、ライト、スズキ」

柚子「ノーアウト一二塁、スズキ選手が打席に入りました。バントの構えを取っています」

杏「セオリー通りならバントだろうけど、どうかな?」

コン

柚子「そのまま初球をバントしました。上手く三塁線に転がりサードももがー、一塁へ投げます」

そど子「アウト!」

柚子「送りバント成功してワンアウト二三塁となりました」

杏「いいバントだったね。これで更にチャンスは大きくなったよ」

優希「2番、セカンド、丸山」

柚子「ワンアウト二三塁のチャンスで打席に向かうのは、代打で満塁ホームランを打った丸山選手です」

杏「ヒット出なくても犠牲フライで1点、内野ゴロでも1点、最低限仕事すれば得点できるね」

紗希(ぽへ~)

梓(実はこっち見てるんでしょ紗希、二度は騙されないんだからね)

柚子「ボールから入りました。2球目も外れます」

桂利奈「あいー!」

柚子「3球目見送ってストライク」

杏「前回打たれただけあって、慎重に投げてるね」

柚子「4球目はボールです。スリーボール、ワンストライク」

桂利奈「あいー!」

柚子「いい球が決まりました。フルカウントです」

杏「ここが勝負処」

柚子「最後は際どいところでしたが微動だにせず見送りフォアボールとなりました」

杏「例によって観覧車の方を向いてる様に見えたけど素晴らしい選球眼だね」

柚子「もしかしたら本当に観覧車しか見ていなかったのかもしれません」

杏「そうかな?」

紗希(ぽへ~)

桂利奈「紗希ちゃんフォアボールだよ。一塁行ってね」

柚子「グロスターズ満塁のチャンスでホシノ選手がバッターボックスに向かいます」

杏「満塁だと守りやすいからこの四球自体はそんな悪くないんだけど、これでスターレディまで回っちゃうんだよねー」

優希「3番、センター、ホシノ」

柚子「ワンアウト満塁、ホシノ選手打席に入りました。ダメ押しの追加点を加えることができるのでしょうか?」

杏「まだワンアウトだしその可能性は高そうだね」

柚子「ピッチャー第1球投げました」

杏「外れた」

柚子「続けて2球目投げました。これも外れます」

杏「コントロールが乱れちゃってるかな?」

柚子「3球目投げました」

カキーン!

パゾ美「ファール」

柚子「これは三塁側に切れました」

杏「今のはストライクかボールか際どいところだけど打ちに行った。やる気満々だね」

柚子「4球目外れてスリーボールワンストライクとなります」

杏「押し出しは避けたいけど甘く入ると打たれるし難しい場面だよ」

柚子「5球目投げました」

カキーン!

柚子「打った球はファースト正面へのゴロ!カエサル取ってバックホーム!」

桂利奈「あうーっ!」

杏「これはホームゲッツー行っちゃう?」

柚子「サードランナーフォースアウト、左衛門佐一塁へ投げます」

杏「あれっ?ボールどこ行った?」

柚子「送球が逸れたのでしょうか?一塁へ投げたボールはファールグラウンドを転がっています。これを見てセカンドランナー冷泉が三塁を蹴りました!」

杏「送球が逸れたにしては変なところにボールがあるね」

柚子「ボールを取りに行ってる間にホームイン!グロスターズ貴重な追加点を挙げました!」

杏「やっぱり変だな、審判が集まってるよ」

柚子「プレイが中断されています。審判が何か話し合っているようです。
グロスターズベンチからグラディエータコーチが来て審判のところへ行きます。これは抗議でしょうか?」

杏「守備側がベンチに下がって行くよ。どうなってんだろ?」

桃「これは守備妨害ですね。送球がバッターランナーに当たった時、ラインの内側を走っていました」

柚子「桃ちゃん!」

杏「かーしま!」

桃「御心配をお掛けして申し訳ありません。この通り何事も無く帰って参りました」

柚子「審判がマイクを手にしました。これより説明があるようです」

桂利奈「球審の阪口です。只今のプレイの説明をします」

杏「どれどれ、かーしまが正しいか聞こうじゃないの、よく見えなかったけど送球が当たっちゃったの?」

桂利奈「ホシノ選手のゴロがバックホームされてサードランナーがフォースアウト。
その後一塁へ送球した所、ボールがバッターランナーに当たり、その間にセカンドランナーがホームに到達しました」

桃「うむ」

桂利奈「この時、バッターランナーはフェアグラウンド内を走っていました。これは守備妨害に当たりますのでアウトとして9回表を終了します」

柚子「なんと、ホシノ選手守備妨害を取られました!」

杏「一塁まではファールラインの外側を走らないといけないんだね」

柚子「となると得点は認められないという事でしょうか?」

杏「そうだね。ランナーが還る前にスリーアウトだから無得点で終了」

柚子「すごい!言った通りだったよ!桃ちゃんまるで審判みたい!」

桃「桃ちゃんと呼ぶな!それにわたしは審判だったんだ!」

杏「阪口ちゃんもしっかり判定下せてえらいねー。代わって正解だったかも」

桃「説明した通り、わたしでも正しくジャッジできています!」

柚子「9回表グロスターズの攻撃は再び満塁のチャンスを作るも守備妨害により無得点に終わりました。
9対8、グロスターズリードで9回裏へ向かいます。その差はわずか1点」

TEA000 410 040 9
チョビ101 213 00 8

優希「グロスターズ選手交代のお知らせをします。ピッチャー、冷泉に代わりまして、佐々木」

柚子「1点をリードしての9回裏、クローザーとして登場は佐々木選手です」

杏「9回に佐々木ちゃん登板ってもう試合終了みたいなものかな?」

優希「9回裏、チョビいちの攻撃、2番、セカンド、磯辺」

柚子「ピンチを凌いだチョビいち、1点差を追う9回裏の攻撃が始まります」

杏「さあ大事な先頭打者、出ると出ないとでは大違いだよ」

桃「仰る通り同点のランナーが居ると居ないとでは、士気も違ってきます」

柚子「ピッチャー投げました」

カキーン!

柚子「初球を打ちました!強い打球は三遊間を抜けます!レフト前ヒットです」

杏「同点のランナー出たよ、最後に山場が来そうだね」

優希「3番、サード、ももがー」

柚子「同点のランナーを一塁に置いて、パワーの有るももがー選手です」

杏「パワーは有るから警戒が必要だね。ホームラン出たらそこでおしまいだから」

桃「ここで長打が出る確率はかなり低いと思われますが」

柚子「桃ちゃんだって命中する事があるんだから、わからないよ」

桃「柚子、何を言う!」

桂利奈「あいー!」

柚子「初球、見送ってストライクが入りました」

カキーン!

柚子「2球目、打ちましたが三塁側スタンドへ入ります。ファールです」

杏「あっさり追い込まれちゃったね」

柚子「最後は落ちる球に空振り、三球三振です。ワンアウトとなりました」

杏「あとふたつかー」

優希「4番、ファースト、カエサル」

柚子「本日、ホームランを放っているカエサル選手、打席に入ります」

杏「もう1本打ったらサヨナラだね」

カキーン!

そど子「ファール」

柚子「初球を狙い打ったものの一塁側スタンドへ入ります」

杏「相変わらず強い打球打つよね」

柚子「2球目を投げます」

カキーン!

柚子「打球はショートツチヤの頭を越え、レフト前に落ちます!ワンアウト一二塁です。チョビいちサヨナラのランナーが出ました!」

杏「チャンスだけど問題は次の打者だね」

優季「選手交代のお知らせをします。バッターぴよたんに代わりまして、ねこにゃー」

柚子「今日は当たっていないぴよたん選手に代打が送られました」

桃「あんなスイングする奴なんか代えられて当然だ!」

杏「3三振じゃしょうがないね。だけど猫田ちゃんもミートに難があるんだよなー」

柚子「二塁に同点、一塁にはサヨナラのランナーが居ますので長打に期待と言う事でしょうか」

杏「そうなんだろな。最後の回まで勝負が分からないというのは見てる分には楽しいねー」

柚子「ピッチャー第1球投げました」

桂利奈「あいー!」

柚子「見逃してストライクです」

ねこにゃー(三振してもまだツーアウトまだチャンスは残る、いちかばちか長打でサヨナラ狙いだにゃー)

柚子「2球目は大きな空振りです。ツーストライクとなりました」

杏「いいスイングだね。当たれば飛ぶんだろうけどなー」

桃「当たらなければただの扇風機です」

柚子「桃ちゃんがそれを言う?3球目投げます」

カキーン!!

杏「おっ、でっかいぞ!」

柚子「打ちました!これは大きい!レフトスタンドめがけて打球は伸びていきます!入ればサヨナラです!」

パゾ美「ファール!」

柚子「惜しくも打球はポールの左側へと切れました」

杏「かーしまより命中率高いね」

桃「会長、何を仰っているのですか?」

柚子「4球目投げました」

カコン

ねこにゃー「に゛ゃー!」

柚子「当たっただけの打球はショートゴロ!これはゲッツーコースでしょうか?ツチヤ前進して捕球、振り向きつつ二塁へ投げます」

杏「あっ!」

紗希「ちょうちょ……」

柚子「二塁には誰もいません!」

桃「なんだこれは!」

柚子「ボールは転々と外野へ、センター寄りに深く守っていたスズキ急いでボールに向かいます」

杏「こりゃ驚いた。予想できなかったよ」

柚子「スズキやっとボールに追い付きました。二塁ランナー磯辺ホームイン!同点です!一塁ランナーカエサルも三塁を回りました!」

杏「還ったらサヨナラだね」

柚子「ボールが返ってきます。ランナー滑り込む!判定は?」

桂利奈「セーフ!」

TEA9-10チョビ

桂利奈「ゲームセット!」

柚子「判定はセーフ!サヨナラで試合に幕が下りました!」

桃「まさかこんな終わり方をするとは」

杏「蝶々がいたなら仕方ないね」

柚子「チョビいちの選手がグラウンドで歓喜の声をあげています」

優希「試合終了、10対9でチョビいちの勝利です」

TEA000 410 040 9
チョビ101 213 002x10

左衛門佐「勝ったでごさる!勝鬨を挙げろ!」

カエサル「えい!」

エルヴィン「おー!」

ぴよたん「なんだか勝った気がしないぴよ」

ねこにゃー「ボクがちゃんと打ってたら喜べるんだけどにゃー」

ももがー「それでも勝ちは勝ちナリ!」

妙子「よくわかんないけど勝ったー!」

忍「わたしたち勝ったけど、あけびちゃん負け投手でちょっとかわいそう」

典子「決め球のフォークに当てられるとは佐々木もまだまだ根性が足りんな」

ナカジマ「負けちゃったね」

あけび「空振り取れませんでした」

ツチヤ「こんな言葉知ってますか?『勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負け無し』」

スズキ「向こうに取って不思議な勝ちでもこっちに取っては当然の負けか」

ナカジマ「みんな初心者なのに経験者のうちらがたいした活躍できなかったんだから負けて当然だよね」

ホシノ「ごめん!あそこで決めてヒーローになれると思ったんだ」

スズキ「あれ見送ってたら点入ってたのにな」

ツチヤ「ホシノ先輩が決めてればなあ」

おりょう「でも試合決めたのは記録上ツチヤのエラーぜよ」

ツチヤ「ええっ!?」

大河「放送席、放送席、スタンドの皆さん、本日のヒーロー、カエサル選手です!」
ワァー!

カエサル「ヒーローなんて呼ばれると照れるんで皇帝と呼んでください」

大河「今日は三塁打、二塁打、本塁打、単打と打ち、サイクルヒットを達成で4安打2打点の大活躍でした!」

カエサル「サイクル、すなわち歴史は繰り返すと言う事が皆さんにもわかって貰えたと思います」

大河「サヨナラのホームを踏みましたがその時は?」

カエサル「わたしがローマに帰還すれば勝利であると思い、懸命に進軍しました」

大河「最後にスタンドの皆さんへ一言どうぞ!」

カエサル「打った!走った!勝った!」
ワァー!タカチャン!

大河「以上、カエサル選手への皇帝インタビューでした」
パチパチパチパチ

柚子「劇的なサヨナラを迎えましたが試合を振り返っていかがだったでしょうか?」

杏「最初投手戦になるかと思ってたら、いつの間にか打ち合いの打撃戦になってたね」

柚子「両先発投手が崩れた後は点の取り合いでした」

杏「あとは、なんかグロリアーナとアンツィオの代理戦争みたいになっちゃった感じだけど、まあ楽しめたよ」

桃「野球で代理戦争、差し詰めベースボールウォーといったところでしょうか」

杏「そんなところだねー」

柚子「まとまったところでお時間が来たようです」

桃「もう終わりなのか?」

杏「充分長かったよ。かーしまの出番は短かったかもしれないけど」

柚子「以上でベースボールウォーをお送りしたBokoパーク大洗よりお別れです。
解説は角谷会長、ゲストは桃ちゃん、実況は小山でした。ありがとうございました」

桃「有難う御座いました」

杏「ありがとねー」




桃「桃ちゃんと呼ぶな!」

ドゥーチェ!ドゥーチェ!

アンチョビ「勝ったぞー!」

ペパロニ「ねえさんの大活躍カッコ良かったっす!」

カルパッチョ「大活躍は言い過ぎよ。小活躍ぐらいじゃないかしら?」

アンチョビ「なんだそれは!」

ペパロニ「ねえさんの小活躍カッコ良かったっす!」

アンチョビ「わざわざ言い直さなくてもいいんだぞ」

カルパッチョ「大活躍は皇帝インタビューを受けたたかちゃんだからね」

アンチョビ「確かにカエサルはよく打ってくれた。勝利の立役者と言っても過言ではない」

カルパッチョ「たかちゃんはわたしが育てました」

アンチョビ「うちに欲しいくらいの人材だ。転校でもして来ないものかな?」

ペパロニ「ドゥーチェとインペラトルってどっちが偉いんでしたっけ?」

カルパッチョ「そりゃ皇帝よ」

ペパロニ「それじゃもし、たかちゃんが転校して来たらねえさんが隅に追いやられちゃうけどいいんすか?」

アンチョビ「それとこれとは話がちがう!」

ジャベリン「負けてしまいましたね」

グラディエータ「敗北です」

スターレディ「敗北?わたくしはそのような言葉知らなくてよ」

あゆみ「あのー」

スターレディ「なにかしら?」

あや「わたしたち、結構ミスして負ける原因作っちゃってすみませんでした」

紗希(ぺこり)

あゆみ「紗希も『ちょうちょに気を取られてごめんなさい』って言ってます」

グラディエータ「あれさえなければ順当に勝てていたはずですのに」

スターレディ「こんな言葉を知ってる?」

あや(これがうわさの生格言!)

スターレディ「失敗して落ち込んだ?元気出せ気にしない」

ジャベリン「Enter Enter MISSION!ですね」

スターレディ「この程度気に病む必要はありませんのよ」

あゆみ「そう言ってもらえると助かります」

スターレディ「むしろあなたには星の煌めきを感じますわ、丸山さん。聖グロリアーナに転校して来てはいかがかしら?
ベイスボールはもちろん、戦車道でもポジションを用意させていただくわ」

紗希(ふるふる)

あゆみ「『ごめんなさい、大洗が好きだから』って言ってます」

グラディエータ「ふられてしまいましたね」

スターレディ「ならばライバルとして見届けてあげなさい、ジャベリン」

ジャベリン「はい」

スターレディ「彼女達が進化する様を」

♪Enter Enter MISSION!

華「終わりましたね」

麻子「疲れた、眠い」

沙織「負けちゃった」

優花里「でも楽しかったじゃないですか」

沙織「ゆかりんは勝った方のチームでしょ」

優花里「勝ち負けに関わらず野球の楽しさを感じたじゃありませんか。西住殿が熱を出した時は慌てましたけど」

沙織「えっ?そんな事があったの?みぽりん大丈夫?」

みほ「うん、ちょっと疲れが溜まってたのかな、でもひと眠りしたらすっかり良くなったよ。ありがとう、優花里さん」

麻子「眠っていたとはうらやましい」

優花里「西住殿に感謝されちゃいました!野球やってよかったです!
はっ、そういえば医務室へ行く時も言ってもらえたような?もうたまりません!」ワシャワシャ

華「わたくしも体調不良で倒れそうでしたのに心配してくださらないのですか?沙織さん」

沙織「華はお腹減っただけでしょ!」





沙織「ねえ、帰ったら何しよっか?」

優花里「お風呂はいってー」

華「ごはん食べて」

麻子「zzz」

沙織「野球中継観よっか!」

みほ「うん!」

設定

横浜TEAグロスターズ
大洋の横浜移転以来、聖グロリアーナには一定のファンが居た
近年その数が大幅に増えて野球部も創設された
TEAはTriunph and Elegance baysball Associationの略
スターレディの好きな選手は25筒香嘉智

チョビいちドラゴンズ
アンチョビがアンツィオ戦車道を復興させるついでに野球部も復興させた
絶大なカリスマによりチーム名にもアンチョビが使われ、ほとんどがドラゴンズファンとなる
アンチョビの好きな選手は4藤井淳志

Bokoパーク大洗
元々は大洗球場
ボコミュージアムがネーミングライツを収得してBokoスタジアム大洗となったが今年変更されて現在の名前になる
ボコミュージアムの近くにあり、宮城球場に似たつくりとなっている
最大の特徴は左翼後方にある観覧車

燃えろ!!ホームラン

カキーン!

ぴよたん「うーん、当たれば飛ぶんだけどなかなか当たらないぴよー」

ももがー「何かいい方法はないナリか?」

ねこにゃー「バントするにゃ!パワーがあればバントでもホームランが打てるってどこかで聞いたにゃー!」

ももがー「わたしも聞いた事あるナリ」

ぴよたん「バントなら当てやすいし、うちらにぴったりの戦法だっちゃ!」

ねこにゃー「今日、ぶっつけ本番だけどやってみるにゃー!」

ももがー「失敗したナリ」

ぴよたん「小フライになっちゃったっちゃ」

ねこにゃー「特殊な打法だからコツが要るのかもしれないにゃー」

ももがー「次は頑張るナリ!」

ぴよたん「次こそホームランだっちゃ!」

エルヴィン「聞いたぞ!バントでホームラン狙ったそうだな?」

ぴよたん「ミート上手くないうちらでもホームラン狙いやすい最適な打法ぴよ」

エルヴィン「それはたぶんゲームの話で実際には不可能だ」

ももがー「ええっ!?そうナリか?」

ねこにゃー「世界の王さんが王シフト敷かれた時、がら空きの三塁側へセイフティーバントした事があるにゃ。
そしたらスタンドまで飛んでホームランになったって逸話があるにゃー」

エルヴィン「それは事実ではないと思う。どこかで聞き間違えたのではないか?」

ねこにゃー「あの王さんだにゃ、何回もホームラン王獲るにはそれくらいの事あってもおかしくないにゃー」

ぴよたん「でも強い打球打てなかったし、バントじゃ無理かもしれないっちゃ」

ももがー「確かにあまり飛ばなかったナリ」

ねこにゃー「王さんとボクらじゃパワーが違うんだにゃー、もっと鍛えればバントホームラン打てるようになるはずにゃ!」

ももがー「もっと力を!」

ぴよたん「力こそパワー!」

エルヴィン「とりあえず今日は普通に打ってくれよ」

>>77カルパッチョ夢の中

ひな「この広いビーチが貸し切りよ!」

たか「うん、誰も居ないね!」

ひな「向こうからあっちまで二人だけのもの!」

たか「こんないい眺めを独占とは贅沢だよ」

ひな「たかちゃん、せっかく海に来たんだからそんな格好じゃ楽しめないわ」

たか「このままでいいよ、ひなちゃん」

ひな「二人っきりなんだから恥ずかしがらずに脱ぎましょう、下に水着着てるんでしょ?」

たか「うわーなにをするーひなちゃん!」

ひな「たかちゃんの水着姿すてきよ」

たか「やっぱり恥ずかしいな」

ひな「さあ泳ぎましょう!」

たか「えいっ!」バシャッ!

ひな「やったなー!えいっ!仕返しよ!」バシャッ!

たか「ひーなちゃーん」

ひな「たーかちゃーん」

ひな「遊んだらおなか空いてきちゃった」

ペパ「焼きパスタだよー!おいしいよー!」

ひな「たかちゃん、美味しそう」

たか「買いに行こっか!」

ひな「うん!」

ペパ「はい!二人前で1000万ユーロ」

たか「高い!」

ペパ「1000円っすよ」

たか「それなら貰おうか」

ペパ「まいどあり~」

ひなたか「いただきまーす」

ペパロニ「カルパッチョ、たかちゃんはあそこにいるぞ」

カルパッチョ「たかちゃんここにいるじゃない。えっ?どこどこ?」

>>89クリティカルヒット!

沙織「きゃっ!」

ゴン!

桃「うーん、モウダメダヨー」バタン

ぴよたん「あわわ、大丈夫っちゃ?」

華「沙織さん、お怪我はありませんか?」

沙織「大丈夫、あたしには当たってないよ」

おりょう「河嶋先輩傷は浅いぞ!気を確かに持つぜよ!」

エルヴィン「衛生兵!早く来てくれ!」

左衛門佐「気を失ってしまったし医務室へ運んで治療した方が良いのではないか?」

カエサル「タンカ持ってきたぞ。エルヴィン、脚の方頼む」

エルヴィン「よし、タンカに乗せるぞ」

ももがー「ねこにゃーは右側持ち上げるナリ」

ねこにゃー「せーのっ、にゃー!」

カエサル「では医務室へ行くぞ」

左衛門佐「待て、カエサルは次の守備があろう、拙者が代わって進ぜよう」

カエサル「ならば頼む」

左衛門佐「いざ出陣!」

エルヴィン「どちらかと言えば退却ではないか?」

ぴよたん「これでわたし前科者になるっちゃ?」

ねこにゃー「前科者はヤクザになるにゃ。そして歌舞伎町のゲーセン通いするが如くなるにゃー」

ももがー「他は車泥棒ぐらいしかなれないナリ」

ぴよたん「そんな人生嫌ぴよー」

パゾ美「困った事になったわね。球審が居ないとルールを守らせる事が難しくなるわ」

ゴモヨ「ルールの乱れが風紀の乱れに繋がり、大洗が大変な事になってしまうかもしれません」

そど子「仕方ないからわたしが球審をやるわ。パゾ美とゴモヨは二人で塁審頼むわよ」

パゾ美「ランナーいる時はわたしも二塁見るからゴモヨは一塁お願いね」

ゴモヨ「うん、でも二人で上手くできるかなあ」

桂利奈「あい!」

そど子「阪口さんどうしたの?」

桂利奈「あたし球拾い飽きちゃいました!じゃなくて桃ちゃん先輩の代わりに審判やらせて下さい!」

パゾ美「できるの?ルールを守らせるためにはルールの知識が必要なのよ」

桂利奈「できます!あだち充好きだからタッチとH2は完璧です!」

パゾ美「そんなアニメの知識だけじゃ審判はできないわ」

桂利奈「みゆきとラフも大好きです!」

そど子「それは野球と関係ないでしょ!」

ゴモヨ「そど子もあだち充好きなんだ」

桂利奈「あと、お兄ちゃんが野球部だからルールはひと通り教わりました!ルールブックも借りてきてます!」

パゾ美「それが一番重要でしょ!もっと早く言いなさいよ」

そど子「それなら大丈夫かしら。人手が足りない事だしお願いするわ」

ゴモヨ「いきなり球審で大丈夫かなあ?」

パゾ美「誤審したら風紀審判失格だからね」

そど子「わからない事があったら、わたしに相談しなさいよ」

桂利奈「あい!」

33次回予告

野球道日本シリーズ、それは高校日本一を決める戦い
日本一になるのは陸の王者か?それとも海の覇者か?
予想外、若しくは予想通りの展開が待ち受ける

次回 日本シリーズ、黒森峰タイガースVS知波マリーンズ

霧に隠れたスコアボードを見つけ出せ!4

蛇足でしたがこれで全て終了です。ありがとうございました。
なお次回作は予告と異なる場合があります。

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