立香「麻帆良学園だって?」 (139)

注意
このスレにはFGO及び魔法先生ネギまのネタバレ及び一部キャラへのアンチ・ヘイトが含まれています。
ネタバレは勘弁と言う方は直ちにブラウザバックをするか、タブを閉じてください。
なお、この世界ではFGOとしてはハッピーエンドを迎え、更に5年程経過した時期から始まっています。
また、時間軸はFGOに合わせているため、ネギまの世界観もそのまま時期がズレています(ガラケーがスマホになっていたり、メールではなくLINEで連絡を取っていたり)
なので、例えばアスナの生年月日が1988年4月21日ではなく、2003年4月21日になったりしていますが、多分大きな問題はありません 多分

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1501225081

………ん? 違う2008年だアスナの生年月日
よし、では投下始めます 書き溜めはあまりありません

立香「ダヴィンチちゃん、麻帆良学園って……確か、日本にある学園都市だったよね?
確か、日本最大とかなんとかって。」

ダヴィンチ「あぁそうさ、そこにちょっと教師として赴任してもらおうと思ってね。」

立香「いやいや、俺、教員免許とか持ってないし、一応魔術側の人間なんだけど。
と言うか、ようやく全部の魔神柱を倒して、アフターケアも終えて、つい先月マシュと結婚したばかりだよ?
せめてもう少し新婚生活満喫したいんだけど。」

ダヴィンチ「まぁまぁ、君が世界を救った救世主なのは知っているし、
未だに召喚したサーヴァント達が座に還らずに色々と世話を焼かれているのも知っているし、
なんやかんやあってロマンやオルガマリーを召喚出来たのももちろん知っているとも。
ただ、今回に限っては……いや限ってとも言い切れないけど、中々難しい問題で、魔術協会も手を焼いているのさ。
それこそ、魔術の神秘の秘匿が完全に意味を成さなくなる可能性もある。」

立香「えぇ……はぁ、うん、仕方ないか、多少の便宜は図ってもらうからね?」

ダヴィンチ「それは任せたまえよ、協会からも色々と引き出して見せるさ。」

立香「ん、ダヴィンチちゃんが凄いのは知ってるし、そこは期待してるよ。
それで、事情とかの事前説明は貰えるよね。」

ダヴィンチ「よし、それじゃあここに資料は用意したから、これを使って説明していこうか。
今回の発端は、今からほんの数十年前だ。
火星に存在する魔術的な世界と、この現代の地球が繋がって、ほんの一部で交流が始まった。
これ……即ち異なる世界間の接続と言うのは魔法の領域とも言えるからね、ここでは魔法世界と仮称しようか。」

立香「うん、さっそくツッコミ所があった気がするけど、一応最後まで聞くよ。」

ダヴィンチ「そうして貰えると本当に助かるよ……私も未だに半信半疑だからね。
さて、まぁそんな魔法世界の住人がこちらの世界に来るようになって、困ったのは魔術協会だ。
何せ、今まで秘匿してきた神秘が公に晒される危険性があったからね。
そこで、魔法世界の住人達のお偉いさん……まぁ向こうの国の王様とかそんな人になんとか渡りをつけて、
神秘をこちらの世界で神秘を秘匿するように、更に言うなら人前で魔術―彼らは魔法と呼んでいるけどーを使わないようにと言い含めたんだ。

もちろん向こうとしては特に聞く理由も無かった、何をふざけた事をと戦いを吹っ掛けてきたんだ。
まぁ、こちらもそんな可能性を考えていなかったわけじゃない、神秘には神秘を、と言うことで、
当時既に一部で試験運用されていた英霊召喚の術を用いて、魔法世界の攻撃を退けた。
この辺りはそうだね、ロマニの持つ千里眼で視る事が出来ると思うよ。
まぁそんな感じで武力をもって魔法世界に神秘の秘匿を約束させる事に成功したんだが……今回の本題はここからだ。

今まではその戦争を知っている者も魔法世界に多く居て、神秘の秘匿は必要なものだと考える者も同程度居たんだが、
ここ最近、そう言った考えが薄れてきている傾向にあるらしい。
まぁ戦争を知らないわけだし、神秘は科学に並ぶほど便利なモノだ、
使うなと言われてはいそうですかと答えるのが少なくても仕方ないのかもしれないけどね。
で、そんな意識が特に欠如した魔術師の子供が、学校の卒業試験とやらで麻帆良学園に教師として赴任したのさ。
君の仕事は、そんな魔術師の子供による神秘の漏洩を防ぐことだ。」

立香「………まぁ、いくつか聞きたいことは出来たんだけど。
まず一つ、世界が繋がった……ってのはまぁ信じることにするよ、俺自身、時間を超えるくらいは割と日常茶飯事だったからね。
でも、うん、火星?」

ダヴィンチ「彼ら魔法世界の住人が言うには、火星を魔法で裏と表に分けて、魔法を使う事で初めて裏の魔法世界にたどり着く事が出来る……らしいよ?
うん、信じられないのは尤もだ、私だって自分で経験しない限りは信じられないしね。」

立香「じゃあ次……子供が教師って?」

ダヴィンチ「さっきも言った通り、学校……彼ら的には魔法学校とでも言うのかな?
その卒業試験って話だね。 あぁ一応学力に限っては問題は無いらしいね。
大卒程度の学力は間違いなくあるって聞いたけど……まぁ、10歳に満たない子供だ。
判断能力なんかは期待も出来ないし、世の中を上手く渡る能力も無いだろうね。」

立香「じゃあ……最後にしとこうかな、そんなのを受け入れる麻帆良学園って何さ?」

ダヴィンチ「なんでも、多数の魔術師を教師生徒両方に有する学校だってさ。
学園の中には本物の世界樹が立ってたりするし、普通の生徒や教師の認識をずらす結界を張っているから神秘が辛うじて秘匿されているような、ね。」


立香「もう学園ごと罰した方が良さそうだけど、それをすると一般人にばれる可能性があるから実行出来ないんだろうね………。」

ダヴィンチ「そう言う事だね。 それじゃあ今回の任務における支給品について説明しようか。
まずは礼装、所謂カルデア戦闘服だ。
まぁ中身は全然違うものになってるから説明するけど、この礼装を身に着けていれば、周囲で霊体化している自分のサーヴァントの力を借りる事が出来る。
サーヴァントの力を自分の身体で発揮できるって事だけど、一応制限があってね。
サーヴァントと育んだ絆に応じた割合での力の借用になるのさ。
所謂絆レベル×0.1倍の力を借りられるんだけど……まぁ君は全サーヴァントとLv10の絆を結んでいるし、無いような制限だね。
あと、霊体化しているサーヴァントから借りるという性質上、霊体化出来ないサーヴァント、つまりマシュの力は借りられない。
とまぁそんなところかな。
他には大量の魔力消費って問題もあるけど、まぁここ数年サーヴァント達に鍛えられた君にはほぼ関係ないね。

さて、次の支給品だが、麻帆良学園近辺に一戸建てを用意してあるよ。
3LDK二階建ての立派な家だね。
今回の任務に必要と言うことで都合されたけど、気に入ったんなら任務が終わった後も使っていいそうだ。
もちろん家賃はかからない、土地代は掛かるけど、任務の間は協会持ちだね。
そして最後の支給品だが………。」

マシュ「勿論私も付いて行きますからね、先輩!」

ダヴィンチ「と言うことで、日常生活のサポートとしてマシュが付いて行く事になった。
ここまでは、一回目の協会との打ち合わせで引き出した、最低限のサポートだ。」

立香「ダヴィンチちゃんナイス、完璧、これだけであと10年は戦えるよ。」

ダヴィンチ「はっはっは、それじゃあ今日のところはここまでかな。
ここに君が副担任として受け持つクラスの名簿と、君が監視する子供の情報を纏めた資料があるから、確認しておいてくれたまえよ。」

立香「ん、ありがとうダヴィンチちゃん……っと、もう定時は過ぎてたのか、じゃあマシュ、一緒に帰ろうか。」

マシュ「はい、先輩!」

~数週間後~ 通勤

立香「さて、引っ越しの荷解きも大体終わったし、あとはマシュに任せちゃっても問題なさそうだ。
にしても、まさか女子中等部の教員になるとはね……
このネギ君って子も、資料によれば考え方がまだ幼い感じだな……。
一つの目標に向かって進むのは良いけど、あまり良い方向に向かってないみたいだし……」

清姫『ますたぁ、マシュさんは仕方ないにしても、他の女の子にうつつを抜かすような事はありませんよね?』

立香「大丈夫だって、マシュより魅力的な子は知らないし、多分居ないし。
それに教師と生徒って関係になるんだから、そんな不味い関係になる事は普通にありえないって。」

清姫『それならば良いのですが、私、嘘は嫌いですからね?』

立香「心配し過ぎだって、俺が今まで清姫の前で嘘を吐いた事があった?」

清姫『……ありませんでしたね、では、私も信じておりますよ。』

立香「うん、ありがと。」

タカミチ「見えない何かとの会話は終わったかい?」

立香「っと、すみません……? あぁ、もしかして高畑・T・タカミチさんですか?」

タカミチ「あぁ、君の前任になるのかな、藤丸 立香君。」

立香「はい、教員免許を取って一ヶ月と経っていない新人ですが、高畑さんの方が良かった等と生徒に言われないように誠心誠意頑張りますね。」

タカミチ「ははは、期待できそうだね。 それじゃあ教室まで行こうか、生徒達に君を紹介しなきゃならない。」

立香「え……っと、その前に学園長と顔合わせが必要では?」

タカミチ「まぁ色々とあってね、顔合わせは今日の放課後にする予定になっているんだ。」

立香「はぁ……わかりました、では教室の方に行きましょうか。」

~移動&他愛無い雑談~

浜風「不倫は遺憾セイバーギルガメッシュやっちゃって」

ギル&セイバー「エヌマエクス」

そして男主人公は死んで女主人公が横須賀鎮守府須賀神社に着任しましたとさ

タカミチ「さて、この2年A組が、君が副担任として受けもつ教室になる。
丁度朝のHRが終わるようだし、入って行こうか。 立香君が先行してくれ。」

立香「微妙に隙間が開いててすっごい罠臭いけどわかりました。」
(書文先生、ちょっと力を貸してください。)

李書文『む、良いだろう、了解した。』

立夏「失礼しますっと」ガラッバシャァスッパシィ

??「うっそぉ!? ボク達のトラップが全部見切られた!?」

??「バケツトラップにゴム結びにパチンコ黒板消しまで全部防がれたです!?」

立香「鳴滝風香さんに史伽さんだったかな、あとでお話ししようか。
さて、じゃあまずは自己紹介をしよう。
俺の名前は藤丸立香、今日から君たちの副担任としてここに赴任してきた。
君たちが中等部を卒業するまでの1年と少しの間、よろしくね。」

「身体能力良いなぁ…」「ぱっと二人の名前が出た辺り、やる気も十分のようでござるな」
「かなり若いし、それで先生なんだから頭も良さそうだよね」「と言うかかなり恰好良くない?」

立香「うん、女子校に入ったら品定めされるとは思ってたけどね。
ちなみに年は23歳、かわいいお嫁さんも居るからそこんとこよろしく。」

「なんだ結婚してたのかぁ」「まぁ当然と言えば当然か」「お嫁さんの写メ見せて見せて!」

立香「写メは明日の放課後に見せて問題ない奴を選別して現像しておくからそれまで待っててね。
さて、何故か俺が教室に入ってからずっと黙っているネギ先生には、あとでお話がありますので逃げないようにお願いします。」

ネギ「は、はい!」

立香「んじゃ今日の所はこれで顔合わせは終わりかな。
えっと……龍宮真名さん、桜咲刹那さん、ザジ・レイニーフィールドさん、
エヴァンジェリン・A・K・マクダウェルさん……は、今日は欠席か。
以上4名は、明日の放課後お嫁さんの写真を見せた後に少しお話があります。
また明日も連絡しますが、必ず来てください。
茶々丸さん、エヴァンジェリンさんに伝言をお願いしても良いですか?」

茶々丸「はい、了解しました。」

立香「よし、じゃあHRを長引かせてごめんね。
次の授業は……数学か、じゃあネギ先生も時間がありますね、付いて来てください。
それじゃあ皆、今日も1日授業を頑張って。
将来役に立たないかもしれないけど、将来役に立つ事の方がきっと多いから。
少なくとも俺は他国語が話せて助かった場面が何度もあったからね、
人生何があるかわからないよ。」ガラガラ

明日菜「また新任の教師……いや、年上だし、ネギよりはずっと信用は出来る……わよね?」

~屋上~

立香「さて、ネギ君、君に話と言うのは……っと、一応人払いはしておかないとね。
メディア、人除けの結界をお願い、呪腕先生は周囲の索敵をしててね。」

メディア『えぇ、任せなさい。』

呪腕『ふむ、ここは実力者もそこのタカミチという教師が最上の様子。
これであればまぁ楽な仕事でしょうな。』

ネギ「えっと、幽霊の人と話されてるんですか?」

立香「幽霊じゃなくて英霊、今話してたのは、コルキスの魔女メディアとアサシンの起源たるハサン・サッバーハの一人だ。
もっとも、こちらに存在している魔術ではなく、異界から流れてきた魔法とやらに傾倒するネギ君は知らないだろうけどね。
さて、話に入ろうか。
ネギ君、君は神秘の秘匿はちゃんと出来ているかな?」

ネギ「………」メソラシ

立香「はぁ……高畑先生、彼がこの数週間でやらかした事を教えてもらえますか?」

タカミチ「あーっと……はは……」メソラシ

立香「…………ドクター、千里眼よろしく。」

Dr.ロマン『ま、仕方ないね………よし、見えたのをそのまま立香君の脳内に映すよ。』

立香「………神秘バレが神楽坂明日菜さん、宮崎のどかさんはまだ判断が付かない所か。
魔力の暴走で周囲の女子中学生のスカートを捲る事数十回、服を消し飛ばす事数回、
不必要に空を飛んだことも少なからずあって、更には惚れ薬事件、etcetc……」

ネギ「な、なんでそれを!?」

立香「これ、学園の結界があるからこれだけで済んでるけど、無かったらすぐに協会にばれて処分されるね。
うん、俺が知ってる魔術師にも、こんな迂闊なのは居ないよ。」

ネギ「あ、あの、この事は黙っていて貰えると……このままじゃ、強制送還の上オコジョにされちゃいます…。」

立香「うん、されちゃえば良いんじゃないかな。
俺の仕事はあのクラスの子たちを無事に卒業させる事。
可能であれば今後魔術の世界に足を踏み入れないようにケアする事。
そして神秘の秘匿を護る事だからね。
正直、君が居ようが居まいがどうでも良いんだよ
………あぁごめん、俺も大分魔術師思考に染まり始めてるな……。」

ネギ「あうあうあう………」プルプル

立香「まぁ、こうして職に就いてる時点で君は立派な社会人だ。 年齢も関係なくね。
それなら相応の責任がある事を自覚して生活するように。
一応、これまでの問題は聞かなかった事にしておくから、今後気を付けるように。」

一旦更新はここまで また夜に続きを更新するかも

一人のセリフが長くなると読みにくい感じが……どうしたものかね

この土日はFGOのLv120のアカウントをロストしたり勇者になって世界を救う旅に出たりしてました
更新します




タカミチ「立香君、少し言いすぎじゃ……」

立香「高畑先生も同罪です、彼から目を離したら何をするか、ある程度は予測出来るでしょう。
英雄の息子だかなんだか知らないけれど、それだけで好き勝手して許されるわけがない。」

タカミチ「………一応聞いておきたいのだけど、誰が許さないんだい?
この学園内は一種の治外法権と化している、警察の手もそう伸びないよ。」

立香「決まっているでしょう? この世界を作ってきた、本物の英雄たちですよ。
特に、王として君臨した人たちが今も怒り心頭のようで。
仮にも上に立つ者として、民草を余計な危険に巻き込むなど何事だ……と。」

タカミチ「立香君、君はその英雄達と話すことが出来るのかい?」

立香「朝もさっきも、話していたでしょう? 彼ら彼女らは俺のサーヴァントで、家族で、戦友で、親友です。
多少は宥める事も出来ますが、そんな彼らが本気で怒るような事があれば、俺は彼らの側に付きますよ。」

タカミチ「………わかった、こちらもその英雄殿達を刺激しないように努力しよう。
ネギ君もだ、良いね?」

ネギ「………はい。」

タカミチ「………立香君、マシュちゃんと言ったかな? 一応僕らも彼女の事は聞いていてね。」

立香「手を出すと言うのなら、この学園から魔法教師が全て消える事になるのでお覚悟の上でお願いしますね。
まぁ、マシュの方にも何人か付いて貰っているので、刺客は全員返り討ちにされるでしょうが。」

タカミチ「…………」

立香「まぁ、学園長の指示があったとしても、あまり悪者ぶるのはやめてください。
貴方は魔法教師の中では比較的まともな部類だと聞いています。
事実かどうかはわかりませんが、俺もそんな人と殺しあうのは極力避けたいので。」

ネギ「待ってください、立香さんのその言い方だと、まるで今までに人を殺したことがあるみたいな……」

立香「あぁ、あるよ? まぁ直接じゃないし、それでもその衝撃で吐いちゃったりしたけどさ。
そもそも、今の俺の仕事ってそういうのだからね。基本的にアライメントが善の人間を殺すことは無いけど、
と言うか、そう言うのは余りやらかさないから、俺に仕事が来ないだけだけどさ。」

呪腕『立香殿、結界を抜けてこちらへ来る生徒が一人居りますぞ。』

立香「ん、了解。 どうやら結界を抜けちゃった子が居るみたいだから、話はここでおしまい。
俺はこのまま学園長に会って、色々と釘を刺さないとならないみたいだし、今日はもう会わないかな。
じゃあまた明日。」

タカミチ「……やれやれ、朝から彼に付きまとっていた気配は、彼の言うところである英雄のものだったか。
これは、波乱が待ち受けていそうだね。」


このあとめちゃくちゃ学園長に釘刺した
学園長はお見合い写真持ってた

~翌日 5限目の授業~

立香「さて、2-Aの皆。 俺が受け持つのは歴史、それも世界史の授業だ。 たまに日本史に食い込むかもだけど。
テストの範囲なんかも一任されちゃったから、まずは机の上の教科書。
うん、それを鞄にでもしまっちゃおうか。」

あやか「待ってください立香先生、教科書も無しにどうやって勉強するんですか?」

立香「ん?口頭でね。 一応重要そうな所は黒板に書くし、黒板に書いた範囲からテストに出すからね。
まぁ基本的には面白おかしく世界の偉人について学んじゃおうってわけだよ。
授業中に居眠りをするような子でも、これなら楽しく学べるんじゃないかなってね。
授業とは別に、通常の範囲については、夏休みや冬休みの宿題に要点だけ纏めておくから、多分それで大丈夫だと思うよ。」

明日菜「誰も授業中居眠りなんてしないわよ!」

あやか「貴女達の事ですのよバカレンジャー。」

明日菜「うっさいないいんちょ!」

立香「はいはい、喧嘩はしないで……あぁ喧嘩か、よし、じゃあ今日はアーサー王物語から話していこうか。」

ハルナ「アーサー王伝説ってあれでしょ?エクスカリバーとかそういうの。」

立香「うん、良く知っているね。 確かにエクスカリバーはアーサー王の代名詞とも呼べる物だ。
まぁ、アーサー王の武器って言うのは他にも色々あったんだけどね。
例えば、聖槍ロンゴミニアド。 彼を王として選定した聖剣カリバーン。
有名所はこんな所かな? さて、じゃあエクスカリバーとはどんな物か。
そうだね、この辺詳しそうなのは……夕映さんやのどかさんかな?
じゃあ夕映さん、何か知っている事があれば言ってみて。」

夕映「え、私ですか? まぁ多少は知ってるですけど。
聖剣エクスカリバー、妖精の女王から与えられた剣です。
その剣は持ち主に不老不死の力を与え、あらゆる死を遠ざけるとか。」

立香「うん、やっぱりそう言う本が好きなのかな。
さて、じゃあ今の話は大体合ってるんだけど、この話について何か疑問に思う事はあるかな?」

風伽「アーサー王って、不老不死だったんだよね? じゃー今も生きてるの?」

立香「うん、いい質問だ。 まずその質問に答えを返すと、NO、アーサー王は死んでいるんだ。
じゃあなぜ死んだのか、そこをちょっとだけ掘り下げてみようか。
そうだね、ブリテン……アーサー王が統治していた国は酷く貧しかったり、蛮族に襲われたりと、
国としては非常に衰退していたんだ。
そこで、円卓の騎士…アーサー王に近い騎士の中の一人、モードレッド卿が謀反を起こした。
モードレッド卿はアーサー王の息子なんだけど、そこは別の機会に話そうか。
モードレッド卿は、同じ円卓の騎士である、太陽の騎士ガウェイン卿を退け、アーサー王に深手を負わせた。
彼の使っていた剣、クレラントにより深手を負ったアーサー王は、
ベディヴィエール卿を連れてエクスカリバーを授けてくれた妖精ヴィヴィアーンの居る泉、
それがある森に逃げ込んだんだ。」

明日菜「円卓の騎士って、他にも何人も居たんでしょ? だったらなんでその……ベティビエール?だけ連れてったのよ。」

立香「あー……うん、それはね……」

アルトリア『マスター、言っても構いませんよ円卓がロクデナシなのは間違いありませんから。』

立香「………まぁ、他の騎士が謀反で既に命を落としていたり、ベディヴィエール卿と仲が良かったからってのもあるんだろうけどね。
円卓の騎士って、基本的にロクデナシなんだよ。」

明日菜「はぁ?」

立香「例えば、弓に秀でたトリスタン卿。
彼は叔父の妻と不貞を働き、その結果停戦協定が結ばれていたコーンウォールとアイルランドの間に滅亡の危機をもたらした。
例えば、太陽の騎士ガウェイン卿。
基本的に大鑑巨砲主義と言うか……平たく言ってしまえば女性の大きな胸が好きで、それを公言していた。
例えば、鉄のアグラヴェイン卿。
彼は非常にまともだったんだけれど、非情で他の騎士にあまり好かれず、更には元々円卓を破壊するために送り込まれたスパイだった。
それと、モードレッド卿が謀反を働く原因を作ったのも彼だったりする。
極めつけは湖の騎士ランスロット。
アーサー王の妻であるギネヴィアを奪ったクズだ。」

円卓's『』ズーン

立香「最優の騎士であるギャラハッド卿はその場に居合わせなかったし、その場で一番信用できるのがベディヴィエール卿だったって事だね。」

明日菜「うわぁ……円卓の騎士って言うからすごいカッコいいの想像してたのに……」

立香「有名な英雄だって、基本的には良い所が話になるけれど、悪い所を探せばキリが無いからね。
さて、話を戻そうか。
アーサー王が致命傷を負って森に逃げ込んで。
アーサー王は心身共にボロボロだったんだ。
まぁ当然だね、妻を奪われ、国はガタガタで、息子の攻撃で致命傷だ。
生きる希望を失った彼は、死を選んだ。
だけれど、手元にはエクスカリバーがある、自分を切ろうともそれが死に至る事は無い。
じゃあどうするか、アーサー王はベディヴィエール卿に命じたんだ。
エクスカリバーを泉に返還せよ……ってね。
そうして聖剣を受け取ったベディヴィエール卿は、とても悩んだ。
泉に聖剣を返還すれば、友であるアーサー王は死んでしまう。
悩みに悩んだ彼は、アーサー王に嘘を吐いたんだ。
エクスカリバーを泉に返還しましたと。 ただね、そう、嘘なんだ。
ベディヴィエール卿は聖剣を返還してなんかいなかったんだ。」

楓「ふむ、ではアーサー王は死ぬことは無かったのでは? 不老不死は解かれなかったのでござろう?」

立香「そう、不老不死は解かれなかった。
ただね、アーサー王の傷も癒えたわけじゃないんだ。
身を蝕む傷に苦しみながらも、死ぬことが出来ない。
何日も、何日も、苦しんで、苦しんで。
見かねたベディヴィエール卿は、今度こそ聖剣を返還しようと泉に行った。
そして、返還出来なかった。
都合二回、彼は剣の返還が出来なかったんだ。
彼はアーサー王に生きていて欲しかった、だけれど苦しむ姿は見たくない。
そんな二つの感情に板挟みにあって、動くことが出来なかったんだ。
彼もまた、悩んで、苦しんで、悩んで、苦しんで。
三度目でようやく、泉に聖剣を返還する事が出来た。
アーサー王の不死性は消え去り、アーサー王は息を引き取った。
ベディヴィエール卿は、ひどく泣いたそうだ。
アーサー王が死んでしまって悲しいと。あれほどまでに苦しませてしまってごめんなさいと。」

木乃香「うぅ……悲しいお話やねぇ……」

立香「さて、アーサー王の話はこれで終わりにして……っと、あと二分で授業が終わるな。
じゃあ今日の授業はここまでにしようか。 皆もアーサー王の物語を読んでみると面白いかもね。
アーサー王物語に限らず、こういった話は書き手によって中身が大きく変わってくるんだ。
今日話したのも、数あるアーサー王物語の一つってだけだ。
だから、色々な作者による物語を読み比べてみるのも良いと思うよ。
そうして読んだ感想を聞かせてくれると、俺はうれしいかな。」キーンコーンカーンコーン

あやか「と、チャイムが鳴りましたわね。 では、起立!礼!」

立香「さて、じゃあ担任のネギ先生が戻ってくるまで、俺のお嫁さんの写真の鑑賞会でもしようか。
………うん、不味いのは抜いてきたから問題ないな。」

ハルナ「せんせー、不味いのってどんな写真さ?」

立香「そりゃ露出が多いのは流石に不味いだろ? 裸の写真なんかは取ってないにしても、昔は色々……なぁ。
一応水着はセーフラインにしておいたけどさ。」

ハルナ「ふーん……うわっキレイな人が一杯居る。」

立香「どれどれ……あぁ、この辺は5年前のが固まってるんだな。
これは5年前に事故で無人島に流れ着いた時の写真だよ。」

まき絵「無人島!?」

立香「あぁ、この赤い髪でビキニを着てる人、名前は伏せるけど、この人がサバイバルに精通していてね。
この人の指導で家を作って畑を開墾して水田を作って船を造って……いやぁ、大変だったな。」

アキラ「流石に嘘くさいかな………」

立香「本当なんだけどなぁ…ほら、このワンピースの水着を着た子が島に居たうりぼう達と仲良くなってね、
同じ島に居たでっかいイノシシから、体を張って畑を守ってくれたり……
あぁそっちの写真にマr…ワンピースの子がうりぼうを抱きしめているのがあるだろ?」

のどか「わぁ……この子達かわいいです……」

立香「で、ほらこの白いビキニにパーカーを羽織ったメガネの子が俺のお嫁さんだよ。」

明日菜「ふぅん……雰囲気は本屋ちゃんに似てるっぽいかな?」

立香「いやいや、マシュは大分活発な方だよ? 天然入ってて、たまに突拍子も無い事言ったりするけど。」

夕映「………この無人島?の写真ですが、男が先生しか映ってないですね。
まさかハーレム状態だったです?」

立香「あぁいやまぁハーレム状態は否定しないけどさ、男も居なかったわけじゃないんだよ?
ただ、この時は一人が早々に行方不明になって、他は俺を放って森の中に秘密基地作っててさ。」

夕映「行方不明って、大丈夫だったです?」

立香「あぁ、後日普通に見つかったからね。」

夕映「それならよかったです……」

立香「まぁ小さい女の子に欲情したり、変なことを教えようとする人だったし、しばらく行方不明でも誰も気にしなかったけどね。」

ネギ「わぁ、綺麗な海ですねぇ……」

立香「ネギ先生、来たのなら来たと言ってくれないと。」

ネギ「あ、すみません、つい僕も気になってしまって……
それじゃあHRを始めましょうか。
とは言っても、今日は特に連絡等ありませんから、これで下校となるだけですけどね。
それじゃあいいんちょさん、号令をお願いします。」

あやか「わかりましたわネギ先生! それでは……起立!礼!」

ネギ「はい、それでは皆さんまた明日、ですね。」

立香「あぁ、昨日も言ったけど、龍宮真名さん、桜咲刹那さん、ザジ・レイニーデイさん、
来たには来たけど授業中ずっと寝ていたエヴァンジェリン・A・K・マクダウェルさんは、ちょっと時間を貰う事になるよ。
と言うわけで付いて来てね。」

刹那「……わかりました。」

真名「刹那、そこまで気を張る必要も無いだろう、了解したよ、先生。」

ザジ「」コクリ

エヴァ「ふん、この私を呼びつけるとは良い度胸だな?」

~移動 屋上~

立香「さて、君達には聞きたい事があって呼んだんだけど……まぁ共通点は自分でわかってるよね?」

刹那「それ………は……」

エヴァ「………なるほど、人外、茶々丸を呼んでいない辺り、命を持っている人外と言ったところか。」

立香「まぁ、そうだね。 もっと正確に言えば、存在そのものが多大な神秘を孕んでいるってところかな。
で、質問としては神秘の秘匿がしっかり出来ているかって事なんだけど……どうかな?」

真名「一般生徒や教師の前では、普通の生徒として振る舞っているさ。
ここは仕事の斡旋にも困らないし、最低限卒業までは根を張っている予定だからね。」

刹那「私も同じく、です。 私の場合は周囲に正体がバレてしまう事も不味いので、その辺りは特に気を使っているつもりですが。」

ザジ「……………問題ありません、先生。」

エヴァ「そもそも私は呪いで力が削がれた状態でこの地に縛り付けられている。
魔法もまともに使えんし、勝算も無しに事を起こすつもりはない。」

立香「ふむ…………」

清姫『ますたぁ、彼女たちに嘘は無いようです、ここは信じても良いと思いますよ?』

エヴァ「む………っ!? 貴様、そこに居るのは何だ! いや、他にも周囲を囲まれているだと!?」

立香「ん? あぁ……まぁ君達なら口も堅そうだし、いざとなったら手伝いもしてもらえそうだし……教えても良いかな。
   清姫、霊体化を解いて良いよ。」

清姫『はい、ますたぁ♪」

立香「と言うことで、サーヴァント・ランサー、清姫だ。」

清姫「うふふ…よろしくお願いしますね?」

真名「その頭部の角……魔族の守護霊か……?」

清姫「ますたぁに永遠に憑いていると考えれば悪くはありませんが、違いますよ。」

刹那「龍の角……清姫と言う名前……確か昔、安珍・清姫伝説と言うものを聞いた事が………」

立香「刹那さん正解。 彼女が、安珍・清姫伝説においてその身を龍へと変じさせた清姫その人だ。」

清姫「あぁ、私と安珍様のお話が知られているなんて………」モジモジ

刹那「いや、馬鹿な、あの伝説は1000年以上も前の話……
如何に龍とは言え、感情によって人が変じただけならばこの時代まで生き長らえているはずが……!」

清姫「ますたぁが言ったでしょう? 今の私はサーヴァント、伝説が魔力によって肉付けされた存在、
そしてますたぁの従者です。 ………本当は妻と名乗りたいのですけれど、その座は奪われてしまいましたから。」

エヴァ「………つまりは、未だに姿を現していない他の……4……5体は、そこの清姫と同じ貴様の従者と言うわけか。」

立香「そう言う事だね。 まぁ今は人払いをお願いしてるだけだし、そこまで気にする必要も無いよ。」

エヴァ「………少なくとも、力が封印された今のままでは万に一つの勝機も無い………か。
で、本当は何の用事で私たちを呼んだ? まさか最初の確認が全て等と言うわけではあるまい?」

立香「いや、それだけだけど。 積極的に神秘をバラしていくようなら対応を考える必要もあったけどね。
うん、そうじゃなくて良かった良かった……上からは、君達全員無事に卒業させるようにって言われてるからさ。」

刹那「仮に、そのように考えていた場合はどうしていたのですか?」

立香「………さて、時間を使わせちゃってごめんね、今夜の食事でも奢るから、それで手を打ってくれるかい?」

刹那「質問の答えを―――「ほら、あまり口に出したくない事ってあるでしょ?」っ!」

立香「深く神秘に関わってしまっている君達から神秘の記憶を奪うような真似をすれば、君達はほとんどの記憶を失うだろうからさ。
命は取らない程度の、ただし死ぬほど辛いような魔術契約を結ぶ必要が出てきたかもね。
詳しい契約の内容までは、聞かないでよ?」

刹那「……わかり…ました……」

真名「敵対してしまった時の事は、考えたくも無いね……さ、先生、夕飯を奢ってくれるんだろう?」

エヴァ「なら、超包子にでも行くか。 五月の中華は美味いからな。」

清姫「ますたぁ、私は霊体化をしていますね。」

立香「あぁ、ごめんね。 角を隠せれば良いんだけど、清姫のは難しいから……
……よし、じゃあその超包子に行こうか。 折角だし、味次第ではお土産を包んでもらおうかな。」

この後めちゃくちゃ中華食べた 美味しかったからマシュにお土産買って帰った

書き溜めが終わったので投下終了です。
続きはのんべんだらりと書き溜めを作って、ある程度纏まった量が出来たら再開します。

一応、何か質問があれば、レスを貰えると可能な範囲で回答します。

立香「で、学年末テストで総合一位を取らせないと、ネギ先生はクビになると。」

ネギ「そうなんです! でもウチのクラスは、その、何と言いますか………」

立香「明日菜さん、楓さん、まき絵さん、夕映さん、古菲さんの5人が、大きく平均点を下げてますね。
それ以外のメンバーは悪くても平均ちょい下くらい、鈴音さんや聡美さん辺りは学年トップクラスの成績ですが。」

ネギ「このままじゃトップは難しいですし……そうなったら僕はクビにされて……」

立香「まぁ、どうしてもって言うなら、一応成績底上げのプランはありますけど。」

ネギ「ほ、本当ですか!?」

立香「テストまでの期間、帰りが遅くなったりしますけど、まぁ補習ですね。
さっきの5人とそれ以外でわけて補習をします。」

ネギ「な、なるほど……じゃあ早速今日のHRで告知して………」

立香「そこは俺がやっとくので、ネギ先生は5人用の補習プリントを作っておいてください。
5人は強制参加にしておくので、今日の放課後から始めていきます。」

ネギ「はい、わかりました!」

立香「あぁ一つだけ………くれぐれもオカルトに頼らないように。
簡単なおまじない程度ならともかく、それにかまけて勉強をおろそかにするようなら禁止です。」

ネギ「う……わ、わかりました。」

~帰りのHR~

立香「と、言うわけで、今日の放課後から補習をしていきます。」

茶々丸「先生、何が「と、言うわけ」なのでしょうか。」

立香「まぁそこは所謂一つの様式美って事で……簡単に纏めると、今度の学年度末試験、
クラスの平均点で学年1位にならないと、ネギ先生がクビになってしまいます。」

「「「えぇ~!?」」」

立香「能力がある前提でここに赴任しているわけだし、シカタナイネ。
で、それを避けるために、2-Aの皆の学力を底上げしようと言うわけだ。」

千雨「………放課後に用事がある人も居ると思うんですけど、その辺はどうなんです?」

立香「基本的には補習は参加自由、参加すればテストの点は高くなるだろうね。
ただし、明日菜さん、楓さん、まき絵さん、夕映さん、古菲さん、以上5名は強制参加とします。」

明日菜「ちょっ何よそれ!?」

立香「5人は、他の人たちとは別れてネギ先生の補習を受けてもらいます。
5人以外は俺が教えるよ。………別ける理由は、他の人の補習が進まなくなりそうだから。
教えるべき範囲が5人だけずれてくるからね。」

明日菜「ちょっとそれは馬鹿にし過ぎじゃない!?」

立香「もうその辺はクラスでも公認なんだし、諦めてほしいかな。
まぁ一方的に補習するって言っても、納得はしにくいだろうし、一応ご褒美は用意してあるよ。」

和美「ご褒美って?」

立香「前回の期末テストの点から、平均して20点以上点数を上げた人。
前回のテストの点に関わらず、今回95点以上を取った人。
平均点を30点以上上げたさっきの5人。
これに該当した人には、俺が出来る範囲でお願いを何でも一つ叶えてあげよう。」

和美「なんでも………じゃあ新しいカメラが欲しいとか。」

立香「勿論良いよ。 流石に金額に上限は付けるけどね。」

五月 お料理の勉強をさせてほしいです

立香「お安い御用だ、なんなら料理上手な知り合いに渡りをつけておこう。」

古菲「組手の相手になってほしいアル!」

立香「構わないよ、なんなら全力を出しても良いさ。」

あやか「ネギ先生との仲を取り持ってくださいませ!」

立香「教師生徒間の恋愛はあまりよろしくないと思うんだ。」

明日菜「高畑先生と私をくっつけて!」

立香「以下同文。 いやぶれないね二人とも。
そう言うわけだから、各人勉強を頑張ってね。
それじゃあ今日のHRはこれでおしまい、補習を受ける人は教室に残っていて……
例の5人は空き教室……ここから西に教室8つ行った所ね、そこに集合する事。
それじゃあ委員長、号令お願い。」

あやか「わかりました……起立!例!」

立香「はい、じゃあ補習は10分後から始めます。
時間は5時半まで、俺の補習は退室自由にするので、もう十分だと思ったら自由に帰って構いません。」

~補習を始めて1時間経過~

立香「水平リーベ(水素H ヘリウムHe リチウムLi ベリリウムBe) 僕の船(ホウ素B 炭素C 窒素N 酸素O フッ素F ネオンNe)
七曲り(ナトリウムNa マグネシウムMg アルミニウムAl) シップス(ケイ素Si リンP 硫黄S) クラークか(塩素Cl アルゴンAr カリウムK カルシウムCa)
元素記号の周期表の順に文をあてたものだけど、これだと大分分かりやすいんじゃないかな?」

史伽「すいへーりーべ……これならうろ覚えだった所も問題なく覚えられそうです」

立香「うん、この先化学を詳しく学んでいくならともかく、中学テストならこのくらいを覚えておけば問題ないかな。
余裕があるなら、他に自作の文をあててみたり、21番以降の元素記号にも文をあてていくと便利だよ。」

風香「21番以降はどんなのがあるのー?」

立香「んー、じゃあちょっと戻ってカリウムから一列、いってみようか。
閣下スコッチ暴露マン徹子にどうせ会えんがゲルマン斡旋ブローカー って感じだね。
こういうのは文の意味を考えたら余計にわからなくなるから、あまり考えないようにね。」

風香「はーい。」

立香「それにしても、まさか全員が補習を受けてくれるとはね。」

ハルナ「報酬が魅力的だからねー? 狙って損するわけでもないし、だったら狙うしか無いじゃん?
まぁ放課後の自由時間はちょっと減るけど、今後を考えればこっちのが絶対得するわけだし。」

立香「ははは……撤回はしないけど、ちょっと報酬の設定は早まったかな?
まぁ良いか、じゃあ次に行こうか 今日中に国数理の大まかな復習、明日は社英の復習。
明後日以降は各教科もう少し力を入れていく予定だからね。」


この後数日に亘ってみっちり補習した。
………本当に、なんでも一つお願いをってのは早まったかもしれない。

~テスト前金曜日(テスト三日前)~

立香「え~……ネギ先生が行方不明なので、今日の英語の授業は俺が担当します。」

「ネギ君が行方不明?」「どうしちゃったんだろ………」「あぁそんなネギ先生!」

立香「はいはい、皆静かにしてね。
行方不明と言っても、無事なのは確認済みだから心配は要らないよ。
いや、もしかしたら例の五人と木乃香さんがテストに間に合わないかもしれないって心配は必要かもしれないけど。」

あやか「明日菜さん達も行方不明ですの………?」

立香「図書館島だっけ? あそこに籠って勉強してるみたいだね。
それにネギ先生も同行している形になるみたいだよ。
まぁ授業には出てないし、勉強はしてると言っても残念ながら欠席扱いだけどね。
帰ってこないようなら明日の放課後には迎えに行くし、皆は明後日のテストに向けてしっかり勉強していこうか。」

立香(百貌さん、今のところ危険は無いんだよね?)

百貌『はい、一度ゴーレムに襲われかけていましたが、気付かれる前に呪腕のが処理しました。
中身はこの学園の長だったため殺してはいませんが、あと二三日は目が覚めないでしょう。』

立香(了解。 あまり表に出せない状況でアサシンの気配遮断は有用だからね。
いつもありがとう。)

百貌『お気になさらず、ハサンの一人として、こうした任務に就けるのなら十分に満足です。』

立香「ふぅ……さて、じゃあ皆、今日の授業はテスト勉強にしようか。
各自自習、何かわからない事があったら何でも聞いてね。」

「「「はーい!」」」

立香(確か図書館島には魔術書の噂があったな………あれだけオカルトに頼るなって言ったのに………)

百貌『確かに最初はその魔術書の噂を頼りに向かったようですが、今は真面目に勉学に励んでいます。
………きっかけは褒められたものでもありませんが、現状そこまで怒りを覚える必要も無いでしょう。
帰ってきたあとは説教が必要でしょうが。』

立香(そうだね、説教は明日帰ってくるまでとっておこうか。)

百貌『えぇ、それが良いかと。 最近のマスターは思考が酷く魔術師に寄りかけていますから。
あまりカッカせずに、少しはリラックスでもしたらどうでしょうか?』

立香(そりゃ良いや、帰ったらマシュに癒してもらおう。)

百貌『はい、それくらい楽に考えた方が良いでしょう。
こちらに来ていないサーヴァント達も、マスターの事を心配している様子ですしね。』

~テスト前土曜日(テスト二日前)~

立香「はい、今日の補習はここまで。 委員長、号令を。」

あやか「起立! 礼!」

立香「よし、今日はこれで全部終わり、皆帰って自習なり頭を休めるなりする事。
本番は明後日だ、無理をしてテスト中に居眠りなんてしないように。」

「「「はーい!」」」
「明日テスト終わったら映画でも見に行こうよ」「今日はゆっくり寝よーっと」「はぁ、帰るぞ茶々丸」「了解しました、マスター」

立香「さて、図書館島だったか………まったく、そろそろ迎えにいかないと、テストに遅刻したら意味がないってのに。」

百貌『裏口があります、そこまで案内しましょう。』

立香(ありがとう、任せる。)

立香「―――――で。 これは何?」

百貌『エレベーター、ですね。 これを使うと彼等の居場所に繋がる階段の最上段まで行けます。』

立香「…………まぁ良いか。」ポチッウィーン

百貌『エレベーターは少ししたら止まり……ましたね、この後は長い階段を下る事になりますが』

立香「………あー、うん、何分掛かるかな、これ。
底が見えない……あぁ、もしかしてあの光かな?」

百貌『はい、あそこです。 あそこに庭園のような場所があり、そこで昼夜勉学に集中している状態ですね。』

立香「仕方ないか………それじゃあ降りよう。」

~図書館島・地底図書館~

立香「ネギ先生、帰りますよ。」

ネギ「立香先生!? どうしてここに!?」

明日菜「うっそ本当になんで居るの!?」

立香「裏口から入ってきましたからね。 で、勉強はしっかり出来た?」

夕映「まぁ、バッチリです。 ここに居る全員がご褒美を貰うつもりなので、覚悟するです。」

古菲「ふっふっふ、今から立香先生との組手が楽しみアル!」

まき絵「ご褒美何にしようかな~♪」

楓「今回ばかりは、拙者も自信があるでござるよ。」

木乃香「皆頑張っとったから、先生もびっくりする思うえ♪」

立香「それは何よりだね。
じゃあ今日明日はテスト本番に向けて疲れは残さないように、しっかり休むこと。
んじゃ裏口から出て帰るよ。」

「「はーい」」

立香「ところで、何でわざわざこんな所まで?」

夕映「ここに、読むだけで頭がよくなる魔法の本があると言う噂を聞いて、それを求めて来ました。
本はこの通りです。」

立香「………ネギ先生?」

ネギ「いや、あの、この本があれば学年一位も確実になるかなぁと思ったり思わなかったりしまして、その………」

立香「はぁ………補習を始める前、何て言ったか覚えてますか? はい復唱。」

ネギ「う……くれぐれもオカルトに頼らないように、です………。」

立香「分かっているなら結構、あとでお説教の時間です。
そっちの6人も、昨日は授業を無断欠席したわけだし、テストが終わったら反省文を書いてもらうからそのつもりで。」

明日菜「う……で、でも、勉強はしてたわけだし、コイツだって勉強見てくれてたわけだし、
わざわざお説教しなくても良いと思わない? 先生の授業を受けたって事にして欠席取り消しとかになったり………」

立香「なりません。
あと説教に関しても、昨日一日の職務を放棄した事、生徒を危険に巻き込んだ事が主な原因です。
教師としての自覚を持っていないなら、今回のテスト如何に関わらず教師をやるには早すぎたと判断できますし、
自覚を持った上でこんな事をしでかしたなら、それはそれで問題です。
今回説教のみで済ませるのは俺の優しさだと思ってください。」

ネギ「は、はい………」

立香「それと夕映さん、さっきの本を見せてもらえるかな?」

夕映「? はいです。」

立香(メディア)パラリ

メディア『………ただの本ね、魔力は後付された見せかけだけの物、内容はただの学術書よ。』

立香「それじゃ、これは没収で。」

夕映「何でですか!?」

立香「これに頼って気を抜かれても困るしね。
テストが終わったら返すけど、まぁオカルトに頼っても自分の力は付かないし。
これが無くても、当然目標点は取れるでしょ?」

夕映「ま、まぁ、本気を出せば余裕ですけど。」

立香「じゃあこれを預かっても問題なしと。
っと、このエレベーターで地上まで上がれるから、生徒6人は先に行ってて。
多分全員乗ったら重量制限に引っかかるから。」ブー

楓「………ギリギリ引っかかるようでござるな。
拙者もネギ坊主と先生と一緒に上がる事としよう。」

楓「さて、皆も行ったようでござるし、立香殿に一つ聞きたい事があるのでござる。」

立香「ん、何か勉強でわからない事でもあったのかな?」

楓「立香殿……拙者と同じ裏の者でござろう?」

立香「……ネギ君?」

ネギ「こ、これは僕は知りませんよ!?」

楓「あぁ確かにネギ坊主から聞いたのではないでござる。
拙者も、たまに真名と仕事をしているでござるからな。」

立香「どこまで聞いてる?」

楓「真名が呼び出された際に行われた事を、全て。」

立香「………わかった、これなら隠す必要も無さそうだね。
で、聞きたいことってのは、これだけじゃ無いんだろう?」

楓「勿論でござる。
……立香殿は、英霊なる者を呼び寄せる事が出来ると聞いたのでござるが………
此度のテストの褒美として、その英霊に会わせてもらうのは可能でござるか?」

立香「へ? あ、あぁ、呼ぶ相手にもよるけど、問題は無いな。」

楓「拙者、甲賀流の忍の者の英霊と会ってみたいのでござる。」

立香「甲賀か………いや、俺の呼べる英霊には居ないな。
風魔のなら居るんだけども。」

楓「なんと………!」

立香「あと織田信長とか。」

楓「っ……! こ、これはどちらも捨てがたいでござるな。
風魔の者とも言の葉を交わしてみたいと思うが、
かつて甲賀の主君であった織田信長殿と言葉を交わす事が出来るかもしれぬとは………」

立香「まぁ今回の分は一人にしておこうか。
もう一人はまた別の機会に会わせてあげるよ。
ほら、エレベーター戻ってきたし、帰ってからゆっくり考えるようにね。」

楓「むぐぐ……了解でござる。」


このあとネギ君にしっかり説教した。
夜はマシュを抱き締めて寝たらすごい安らいだ。

今回の投下はここまで 今日も頑張ってパーツを集めてきます。
後半戦とか特異点解決後にエレシュキガルピックアップとかワンチャンないかなぁ………

ちょっとだけ投下していきます



~テスト翌日・放課後職員室~

立香「で、結果は」

ネギ「二位に10点差も付けての快勝ですよ! やった! これで僕も先生で居られます!」

立香「ご褒美ラインにも全員到達………軽いものだと良いけど。
今年度の予定は、ちょうど来週に修了式、二週間の春休みの後に新学期突入。」

ネギ「学園長が言うには、僕は正式に2-A……じゃなかった、3-Aのクラス担任に、
立香先生はその副担任になるそうです。」

立香「まぁネギ先生の近くで仕事をするのはわかってましたけどね。
来年度もよろしくと言うことで。」

ネギ「は、はい! えと、お手柔らかに………」

立香「普段から真面目にやってれば、怯える理由も無いんですがね?
まぁ今日の所はそれは置いときましょうか。 一先ずは試験合格おめでとうございます。
じゃあ今日は特に急ぎのものも無いですし、定時で帰りますね。」

ネギ「はい、お疲れ様です。」

立香「今日は少しだけ飲んじゃおうかなっと。」

このあと酔ったマシュと滅茶苦茶にゃんにゃんした

~修了式後~

ネギ「と言うわけで、明日から春休みですがあまりハメを外しすぎないようにしてくださいね。
それでは皆さん、3年生になったらまた会いましょう!」

あやか「ネギ先生、少しよろしいでしょうか?」

ネギ「いいんちょさん、どうしました?」

あやか「この後ですが、先週のテストの結果が一位だった事を祝してパーティーをしたいのです。
それで、皆にしっかりと勉強を教えてくれて、補修にまで付き合ってくれたネギ先生、立香先生にも参加して頂きたいのですが…」

ネギ「パーティー……良いですね!」

立香「んー…ダメとは言わないけど、俺とネギ先生はまだ仕事中だからね。
この後すぐやるとなると、少ししか参加できないけど、それで良いかな?」

あやか「む、それは……先生方も今回のパーティーの主役ですし、途中で欠けると言うのも……」

ネギ「立香先生、生徒の皆さんの都合次第ですが、17時半以降なら大丈夫ですよね?」

立香「……そうですね、使う場所にもよると思うけど……」

あやか「場所でしたら、女子寮前の芝生の辺りを予定しております。
多少遅くなっても集まる事は簡単ですわ。」

立香「それなら大丈夫か、暗くなった後でも引率が付いていれば問題は無いだろうし……」

あやか「では、本日午後6時に女子寮前に集合と言うことでよろしいでしょうか?」

立香「それなら大丈夫だ、今夜は楽しむとしようか。」

ネギ「では、この後の仕事も長引かないようにしないといけませんね!」

立香「午後6時なら、急げば一旦帰って準備も出来そうだな……。」

あやか「では、準備はこちらで済ませておきますので、お待ちしておりますわね。」

~女子寮前・18時~

立香「っと、危ない危ない、遅刻する所だった。」

明日菜「先生遅いわよ!……って、後ろの人ってもしかして」

立香「そのもしかして、だな。」

マシュ「初めまして、マシュ・藤丸です。
その……先輩の、その、お嫁さん、です………!」カァァァ

立香「マシュ、そこまで恥ずかしがらなくても。」

マシュ「いえ、その、本当に嬉しいんですけれど、こうして自己紹介するのはまだ慣れないと言うか……
藤丸って名乗ると、その、本当に先輩のお嫁さんになったんだって実感が湧いて、嬉しくて、すこし恥ずかしくて………」

明日菜「いいんちょコーヒー頂戴! 苦いの!」

あやか「明日菜さん、普段ブラックのコーヒーなんて飲まないでしょうに、突然どうしたんですの?」

明日菜「先生が奥さん連れてきたけどすっごい甘い!口の中ザラザラする!」

あやか「まぁ……」

立香「ほら、この間写真見せたら興味があるみたいだったし、今日はせっかくだから連れてきたんだけどさ。」

マシュ「ちょっと待ってください先輩! 写真っていつのですか!?」

立香「ん? ほら、無人島の時のだよ。」

マシュ「あれって水着姿の時のじゃないですか!?」

立香「大丈夫大丈夫、見たのは女子と子供だけだから。」

マシュ「そういう問題じゃなくてですね!」

立香「ほら、生徒の皆が興味あるみたいだったからさ。
俺も、かわいいお嫁さんの事を皆に知ってもらいたかったんだよ。」

マシュ「そっ……そんな事言っても誤魔化され……ゴニョゴニョ」カァァァァ

あやか「なるほど、これは確かにコーヒーが欲しくなりますわね。」

明日菜「でしょ?」

立香「じゃ、この後は俺とマシュは少し離れてるから、自由交流と言うことで。
皆も、俺だけじゃなくてマシュにも聞きたいことがあるかもしれないし。」

ハルナ「ほほーう………じゃあ先生の奥さん……マシュさん?にしつもーん!」

マシュ「な、なんでしょう?」

ハルナ「ずばり、二人の出会いは! あと先生をどうして好きになったのか!」

マシュ「出会い……ですか。 すこし長くなりますけど、良いですか?」

ハルナ「メモ帳の用意も出来たしバッチコーイ!」

マシュ「では……私は、先輩と会う前まで、体が酷く弱かったんです。
それで、生まれた建物から外に出たことが無かったんですけど、そこの新しい職員として、先輩が来たんです。」

マシュ「先輩は、来たその日にその建物の廊下で倒れていて、そこを見つけたのが最初でしたね。」

マシュ「その後に、所長…そこの一番偉い人の説明会があったんですけど、そこで先輩は居眠りをしちゃって、
所長にビンタをされた後、説明会を追い出されちゃったんです。」

マシュ「それから……30分くらいですね。 建物で爆発事故がありました。」

マシュ「建物の大部分の職員の皆さんと、先輩の同期にあたる方たちは皆事故に巻き込まれて、
私も例外じゃなく、降ってきた天井に下半身が押しつぶされて、身動きが取れなくなってしまったんです。」

マシュ「出血も酷く、もう助からないかなと思ったその時、たまたま追い出されていた先輩が戻ってきました。」

マシュ「でも、先輩でも天井なんて動かせませんし、私を引きずり出す事も出来ませんでした。」

マシュ「辺りは炎に包まれて、あぁ、もう死んじゃうんだなと思っていた私の手を、先輩が握ってくれたんです。」

マシュ「必死に、でも笑顔を作って、大丈夫だよ、絶対助かるから、そう言って励ましてくれて。」

マシュ「奇跡が起きました。 救助が来て、私は助け出されて。」

マシュ「ほとんど潰れていた下半身も後遺症無く治り、酷く弱かった体も人並み以上まで回復していたんです。」

マシュ「………と、こんなところでしょうか。」

ハルナ「うっわー……先生最初の方は情けない感じだったのに、後半はやってる事イケメンすぎでしょ。」

マシュ「先輩が私の手を握って励ましてくれた時、こう、初めての気持ちが私に生まれて。
最初はわからなかったんですけど、一緒に過ごしていくうちに、これが好きって事なんだなってわかってきて。」

ハルナ「マシュさんすっごい乙女の顔してるね~」

まき絵「じゃあ私も聞きたいことあるんだけどね~、今の聞いた限りだと、先生って先輩要素無いよね?
じゃあなんで先輩って呼んでるの?」

マシュ「それは……なんででしょう?」

まき絵「へ?」

マシュ「最初は、外を知らない私にとって、私よりも人生経験が豊富な先輩を先輩と呼んでいたんですけれど……
いつの間にかそれが定着していて、今でもそれが治らない……と言うのが一番近いですかね。」

マシュ「あと、結婚してから、その、あなた、とか、立香さん、とか呼んでみたんですけど、どうしても恥ずかしくて。
結局、それまでの先輩呼びから変わっていないんです。」

ハルナ「ほーほー……いやー甘酸っぱい、ラブ臭半端ないわー。」

マシュ「ラブ臭……?」

ハルナ「んじゃ次、マシュさんから見て、先生の凄い所とは!」

マシュ「凄い所………そうですね、挙げたらキリが無いですけど………。
人の扱い、動かし方が上手い事でしょうか。」

ハルナ「んー?」

マシュ「適材適所って言葉があるじゃないですか。
先輩はそれを確実に当てはめていくのが上手なんですよ。
だから、全体の指揮とかを任せれば、ほぼ全員が全員実力以上の力を出し切る事が出来ますね。」

ハルナ「んー、そういうとこはまだ見たことないし、あんまり想像出来ないかなー?」

マシュ「あとは……個性的な人たちと仲良くなるのが上手だったりしますね。
年齢性別種族問わず、いろんな人と話して、打ち解けるのが凄い早いんです。」

マシュ「他にもありますよ! 例えば、昔仕事の中で追われてる女の子を助けるというものがありました。
相手はすっごい用心棒を引き連れてて、女の子を引き渡せと言ってきたんですけど、先輩はノータイムで一言黙れと。
相手は勿論切れたんですが、そこから限られた手札でその用心棒を打ち倒し、女の子を追う悪い人たちも倒しちゃったんです。」

ハルナ「その用心棒ってそんなに凄かったの?」

マシュ「そうですね……わかりやすく言うなら……あ、先輩からギリシャ神話って習いました?」

ハルナ「えっと……先々週だったかな?」

マシュ「ギリシャ神話で例えるなら、こっちは少し強い人間、用心棒は英雄ヘラクレスってところでしたね。」

ハルナ「絶望感ハンパ無い!?」

マシュ「その時は、相手が女の子を狙っているのがわかりきってたので、先輩が女の子を抱え上げ、ひたすら逃げたんです。
逃げて、逃げて、その間に罠を張って、最後は大きな落とし穴に用心棒を叩き落として終了!
一時間以上女の子を抱えて全力で走って逃げてた先輩は、その直後に倒れこんでしまいましたが、あの時も凄く格好よく見えていましたね。」

ハルナ「先生って、昔から超人染みてたんだ……」

マシュ「あと、先輩は凄く優しいんです。
さっきとは別の仕事なんですけれど、紛争地帯に行った時に私と先輩、もう一人の同行者は現地の飢えた人たちに襲われました。」

マシュ「難なく返り討ちにはしたんですけれど、その人たちの目的は、私たちが持っていた食料だったんです。」

マシュ「先輩は、持っていた食料の中から比較的日持ちしないものを調理して、その人たちに分け与えました。」

マシュ「その人たちからは凄く感謝されて、すぐに別れたんですけれど……その少し後に、私たちがピンチになった時、
その食料を分け与えた人たちが救援に来てくれたんです。」

マシュ「その時の事を話したら、先輩はあの時の甘さが良い方向に繋がったとか言って恥ずかしがるんですけどね」

ハルナ「へー……あ、ちょっと質問。
その時って、どうしてわざわざ日持ちしない食料を更に調理までしたの?
保存食の状態で渡した方が、その人達のためになるんじゃ……」

マシュ「先輩が言うには、もしあの場で保存食を渡していたら争いの火種になるから、との事です。
つまり、渡した食料を奪い合って、死者まで出てもおかしくは無かった、と言う事ですね。」

ハルナ「そこまで先を見てたんだ………で、結果その判断が最良になったと。」

マシュ「はい、先輩は甘いと言っていましたけれど、やっぱり先輩は優しいんです。
他にも色々話したいんですけど、ちょっと機密の保持に関わるので話せないのが残念ですね。」

投下終了
主人公とマシュにはいつまでもラブラブの甘々で居てほしいものです。
いえ、他の鯖とのカップリングを否定するわけではありませんが。
エレシュキガルとかエレシュキガルとかヒロイン度高いですよね。
次回投下は未定ですが、今月中にもう一回は投下したいですね。
早く麻帆良祭とか魔法世界編とかやりたい……っ!

本日十三時半からちょっとだけ投下予定
今日で学年トップおめでとうパーティー編(?)は終わる予定です。

~立香side~

エヴァ「おい。」

立香「ん、どうかした?」

エヴァ「貴様はあの輪の中に入らなくて良いのか?」

立香「あー…見た感じマシュが俺の事を話してるみたいだし、ちょっと入ってくのは気恥ずかしいかな。」

エヴァ「そうか………少し話に付き合え。」

立香「良いけど……ん? 今飲んでるのってワイン?」

エヴァ「別に構わんだろう、私も子供なのは見た目だけだ。
生きた年月は貴様よりも圧倒的に上だ。」

立香「………まぁぶどうジュースだって事にしておこうか。 で、話ってのは?
わざわざ幻影の結界まで張って、こっちの内容だろう?」

エヴァ「貴様は、テストの結果如何で願いを叶えると言ったな?」

立香「俺に出来る範囲でって事だけどね、確かに言ったよ。」

エヴァ「………ならば、だ。
私の身に掛けられた呪いを解くことは可能か?」

立香「………調べてみないとなんとも言えないかな。
エヴァンジェリンさんは、先天性の吸血鬼? それとも……」

エヴァ「後天性と言うのが正しいだろうな。」

立香「となると、ルールブレイカーじゃ吸血鬼化まで解けて寿命ですぐに死んじゃうか……
となると、キャスター勢に地道に解いてもらうか………ジャックの情報末梢で何とかなるか……?
東洋式なら玉藻に頼めばなんとかしてくれそうだけど、西洋式だろうからなぁ……
聖人勢に頼んでみるか……?」

エヴァ「………まぁ、解呪の手段がありそうならば、この場は満足しておこう。」

立香「まぁ呪いが解けるとしても、その内容次第だけどね。
ほら、化け物を封印するための呪いとかだったら解くわけにもいかないし。」

エヴァ「その点は問題ない。
私に掛けられているのは登校地獄と魔力封印、学園の敷地内に閉じ込めるというものだ。
……あぁ、そう言えば、貴様の目的の一つはこのクラスのメンバーを全員卒業させる事だったな。」

立香「そうだね。だから、呪いが解けると同時に失踪するとでも考えてるなら解呪はするわけにはいかないかな。」

エヴァ「ふん、今更一年くらい誤差の範囲だろう。
呪いが解かれたのなら、一年くらいは普通に中学生をしてやるさ。」

立香「了解。 約束の履行は出席番号順にしていくから順番が来たら連絡するよ。」

エヴァ「良い返事を期待しているぞ。」

立香「………寮に入って行った…あんまりこう言うのは好きじゃないのかな。」

千雨「………なぁ、先生。」

立香「っと、千雨さん、どうかした?」

千雨「………先生もさ、異常な側の人間なのか?」

立香「………と言うと?」

千雨「私さ、昔から、なんて言うのかな………誤魔化しが効かない事があるんだ。」

立香「続けて。」

千雨「例えば、古いお寺とかに行くと、ボロボロのお札が貼ってあったりするだろ?
それを、皆が見ても何とも思わないんだけど、私が見ると、お化けみたいなと言うか……何かかがそこに繋ぎ止められてるのが視えたりしたんだ。」

千雨「この学園だってそう、おかしなことがたくさん起こってるのに、皆はそれを当然のように受け入れて。
学園が異常だって認識してるのが、まるで私一人みたいに思えるんだ。
今だってそう、先生の周りに半透明な人が居るのが視えてる。
それだけじゃない、その人達が先生の事をマスターって呼んだりしてるのも聴こえてる。」

立香「………その事を、ここで話すのはあまり良くないかな。
今度時間を取るから、その時にしっかり話そうか。」

千雨「私はさ、普通に過ごしたいんだ。
普通に過ごして、普通に卒業して、そこそこの会社に就職して、それなりで結婚して。
そんな普通が欲しいんだ。
なのに、色々と視えちゃって、普通が遠ざかって……」

立香「うん、うん、大丈夫。 今は、飲み込んでおこう。
今度……そうだね、来週辺りに話そうか。
解決とは言わないまでも、今よりマシになるようにこっちでも考えておくから。」

千雨「はい………」

立香「ほら、せっかくのパーティーなんだから、今日は楽しまないと!
かわいらしい顔してるのに、そんなに曇らせたら台無しだ。」

千雨「かわっ……なぁ!?」

立香「おっと口が滑った」

千雨「あんた結婚してるんだからそう言う事ほいほい言うんじゃねーよ!」

立香「あはは、ごめんごめん。
でもほら、暗い顔してるより今の方が断然良いって。」

千雨「っっっ! うぅうるさい!」

立香「行っちゃった………今のは浮気には入らないよね?
気持ちの沈んだ生徒を元気づけただけだし……」

エウリュアレ『ギルティ』

メイヴ『ギルティね』

モリアーティ『ちょっと擁護出来そうにないかナ!
ほら、女性陣って強いからサ?』

立香(あとでマシュに謝っておきます……)

この後めちゃくちゃマシュに謝った。
笑って許してくれたけど、心が痛かった。

今日の投下はここまで
千雨に関しては、
周囲と違って麻帆良学園の異常に気が付いている→魔法による認識阻害が効きにくい体質
という風に自己解釈した結果、こんな設定に
個人的には千雨さん大好きですよ、えぇ
ネギまのキャラでは一番、茶々丸のどかが二番三番と続きます
どうでも良いことでしたね(

ちなみに今回エヴァとの絡みの結果、登校地獄を解く事が出来れば吸血鬼事件のフラグが折れます
正直オルレアンでジークフリート相手にやった方法と、ルルブレくらいしか解決策思いついてないんですけどね

次回投下は未定
たぶんきっとおそらくメイビー今月中です、はい

今回から春休み、立香が生徒たちのお願いを叶えていきます。
ひとまず多少の書き溜めが出来たので、出席番号順に五人だけ。


~春休み初日~
~出席番号一番、相坂さよ~

立香「と言うわけで、今日から生徒達のお願いを叶えていくわけだけれど。
場所は使われてない教室、遮音結界を張って一対一で話していきます。
出席番号順と言う事で、まずは一番、相坂さよさんのお願いを叶えていこうか。」

さよ『わ、私の事がわかるんですか!?』

立香「まぁ割と霊とか見慣れてるしね。
それで、さよさんのお願いは?」

さよ『えっと………私、知っての通り幽霊なので、他の人にはほとんど見えないんです。
なので、皆にも見えるようになって、ちゃんとクラスの一員になりたくて………』

立香「要するに実体が欲しい、と。」

さよ『そ、そうなんです! 身体があれば、きっと私も………!』

立香「んー……人の身体を与えるのは無理かもだけど……それに限りなく近い人形の身体ならなんとかなるかな?」

さよ『人形……ですか?』

立香「そう、どんな物にするかは決めてないけど、多分茶々丸さんのような身体が一番それっぽいかな?
まぁ機械部分は無いだろうし、霊体の力で動かすマネキンのような感じになるだろうけど。」

さよ『私に動かせるでしょうか……?』

立香「まぁその辺は要練習、動かしやすさはこっちの腕を信じてもらうしかないかな。」

さよ『……わかりました、お願いします!』

立香「了解、明日……は厳しいか、そうだね、春休みが終わる前までには用意しておくから、待っててもらえるかな?」

さよ『はい!』

立香「というわけでメディア、頼める?
再臨やスキル強化に使う素材はもう必要ないし、材料は任せるから。」

メディア『えぇ、任せて頂戴。
あんなに可愛らしい娘の身体を作るのですもの、腕が鳴るわ。
………竜素材とか八連双晶とかも使っていいのよね?』

立香「良いけど、あんまり全力でやり過ぎないでね?」

メディア『前向きに善処するわ。』

立香「………」

~出席番号二番、明石裕奈~

裕奈「せんせー、誰と話してたの?」

立香「まぁ新学期からの新しいクラスメイトとでも思っててくれれば良いよ。」

裕奈「ふーん……まぁ良いや、それで本当にお願いを叶えてくれるんだよね?」

立香「可能な範囲でって但し書きが付くけどね。」

裕奈「じゃあ……私のお父さんがこの学園の教授なのは知ってるよね?」

立香「明石教授の事だね、勿論。」

裕奈「お父さん、最近帰りが遅くてさ、疲れてるみたいなんだよね。
それで、先生がなんとかして、お父さんの帰りを早くしたり出来ないかなーって。」

立香「おぉ………」

裕奈「無理……かな?」

立香「いいや、それくらい大丈夫だ。
うん、少し頑張れば出来る範囲だね。」

裕奈「本当!?」

立香「冗談は言うけど嘘は吐かないようにしてるんだ。
それじゃあ……今日はちょっと無理かもしれないけど、明日からは早く帰れるように手を回しておくよ。
まぁ色々あってね、学園長に話を通すことも出来なくも無いし。」

裕奈「やった、ありがとう先生!」

立香「じゃあ裕奈さんのお願いも一先ず解決って事で、次の人を呼んでくれるかな?」

裕奈「まっかせて!」

立香「………俺の帰りが少し遅くなりそうなのは、連絡しとかないとな。」

~出席番号三番、朝倉和美~

立香「じゃあ三人目、和美さん。」

和美「ちょっと雑じゃない? まぁ良いけど。
で、私のお願いだったね。まぁ即物的なものだけどさ。」

立香「カメラが欲しいとかかな?」

和美「そーそー、こう……最新機種でも霞む様な、すっごいカメラが欲しいなって。
これ、最低限欲しいカメラの機能ね。」

立香「何々?えーと……完全防水、完全防塵、軽量(200g前後)、超望遠(300倍)、防弾、耐衝撃20m
-50度の耐寒性、バッテリー持続20時間、ビデオ撮影、超高画質etcetc………」

和美「いやー、流石に無理だよね?」

立香(……エジソン、テスラ、出来そう?)

エジソン『ふむ、まぁこの交流馬鹿には無理だろうが、この私の手にかかれば造作も無いだろうな!』

テスラ『ふむ、まぁこの直流馬鹿には無理だろうが、この私の手にかかれば造作も無いだろうな!』

エジソン『何?』

テスラ『何だと?』

立香「………うん、出来そうだから春休み明けまで待っててくれるかな。」

和美「え、マジ? あぁいや出来るんならそれくらい待つけど……」

立香「これを知り合いに話したら、多分全力で取り組むと思うから、春休み明けまでには完成すると思うよ。」

和美「言ってみるものだな~……まぁ良いや、期待してるよ、先生!」

~出席番号四番、綾瀬夕映~

夕映「のどかがネギ先生に想いを寄せているので、どうにか取り持って欲しいです。」

立香「うん、委員長にも言ったけど、教師生徒間の恋愛はNGだからね。」

夕映「……まぁわかってたですが。」

立香「冗談……じゃ無いんだろうけど、まぁ他のお願いにしてもらえるかな?」

夕映「とは言っても、元々のどかのためにネギ先生を繋ぎ止めようと頑張っただけで、特に何かお願いがあったわけじゃないですし。
………じゃあこうするです。」

立香「うん?」

夕映「今後、私が先生に助けを求めた時、何も聞かずに一度助けてほしいです。」

立香「………なるほど。」

夕映「先生も、ネギ先生に負けず劣らず何かを持ってるように思えるです。
だったら、ここで何かを求めるより、こうして保険を掛けておくのが良さそうです。」

立香「わかった、今後何かがあったら、全力を持って夕映さんを助けようか。」

夕映「………よろしくお願いするです。」

立香「とりあえず、これが俺の個人的な携帯番号ね。
連絡網に載せてるのは仕事用の奴だから。
こっちに連絡を貰えれば、助けに行くよ。」

夕映「ん………登録したです。
あとで電話と空メールをするので、登録お願いするです。」

立香「ん、了解。」

~出席番号五番、和泉亜子~

立香「さあ 願いを いえ どんな願いも 可能な範囲で 叶えてやろう……」

亜子「せんせー、なんか楽しくなってきてます?」

立香「あ、やっぱりわかる?」

亜子「えぇ、まぁ……それより、ウチのお願いなんやけど……その、無理や思うけど……」

立香「無理かどうかは、聞いてから判断するよ。
ここでのお願いも、何かしら問題がありそうなら口外はしないから。」

亜子「………その、ウチの背中に、おっきい傷跡があるんですよ。
これを、なんとか消せんかなーなんて……」

立香「んー…そっか、傷跡なんて、女の子には致命的だしね。
………ちょっと考えるから待っててくれる?」

亜子「あ、はい。」

立香(婦長さん、出来そう?)

ナイチンゲール『傷跡と言う事は、傷そのものは治っているのでしょう。
治療は不要だと判断します。』

立香(だよね、婦長からしたら優先度は最低ラインだろうし。
……黒髭氏の紳士的な愛は論外だし………)

黒髭『立香殿、ちっと酷くないでござるか?』

立香(あとはメディアリリィとアイリさんだけど………)

メディアリリィ『私の宝具は魔術や呪いによる傷の回帰ですから、物理的な手段でついた傷にいつも通りの効果をもたらす事は……』

アイリ『それなら私の宝具が良いでしょう。
聖杯に掛けた願いであれば、傷跡を消すくらいの事は何の問題もありません。』

立香(了解、じゃあタイミングを見てアイリさんにお願いするよ。)

立香「うん、亜子さんの傷跡、なんとか出来るかもしれないね。」

亜子「ほんまですか!?」

立香「うん、本当。
ただし、方法を明かす事は出来ないし、ある程度時期を見る必要がある。
それでも良いかい?」

亜子「………お願いします!」

立香「了解、じゃあいつから始めるかとかは追って連絡するから。」

亜子「はい……!」

量的には少ないですが、今日はここまで
今月の投下もここまでです
それにしても、台本形式じゃないと書き分け出来ませんね
比較的書き分けが容易な筈な方言キャラでさえこの体たらく……これで台本形式じゃなかったらと考えるとゾッとします

ところで皆さん、プリヤ映画記念ガチャは回しましたか?
私は呼符含めて41回回し、エミヤ(シロウ)とアナが来ました
イリヤ? 美遊(礼装)なら三人来ましたが何か?(

映画に関してはネタバレになるので細かくは言いませんが、とりあえず美遊がかわいかったです(コナミ感)
というわけで今回のあとがき(?)おしまい!

どうも、>>1です
生活環境が大きく変わり、ネット環境が無くなったために投下が難しくなっていますが、ひとまず生存報告です
少しずつ書き溜めも作っており、機会を見てネカフェ等から投下しようと思います

>>1です ある程度投下していきます



立香(アキラさんと美砂さんは即物的なお願いだったから後日買いに行くとして、次は……)

明日菜「入るわね。」

立香「うん、いらっしゃい明日菜さん。
それで、お願いは何かな?」

明日菜「んー……そうね、高畑先生との仲を取り持って……ってのはダメなのよね?」

立香「それは前にも言った通りだね。」

明日菜「……それじゃあ、ネギの監視を緩めて……ってのはどう?」

立香「んー……一応詳しく聞こうか。」

明日菜「立香先生が来てから少ししてからなんだけど、アイツ少し暗くなってるのよ。
魔法を使う事も少なくなってるし、なんか息苦しそうでさ。」

立香「そういう理由だと、監視を緩めるなんて出来ないね。」

明日菜「どうしても?」

立香「どうしても。
まぁ、ネギ君をオコジョに変えられたり、殺されても良いって言うなら話は別だけど。」

明日菜「っ! そんなの認められるわけ無いでしょ!?」

立香「神秘の秘匿って言うのは、それだけ重要なことなんだよ。
それこそ、人一人の命は秤に乗せることすら出来ないくらいにはね。」

明日菜「でも! アイツはまだ子供なのよ!?」

立香「こっちの世界には関係のない事だ。
ま、この話はどこまでも平行線だから話を戻そうか。
君のお願いは、何にするのかな?」

明日菜「………保留にしておくわ。」

立香「了解、それじゃあ決まったらいつでも言ってくれて良いよ。」

立香「美空さんと円さんは買い物、茶々丸さんはエヴァンジェリンさんの封印解除と。
まぁ封印に関しては本人のお願いを使う予定だから、保留って事で良いかな。」

古菲「それじゃあ漸く私の番アル!」

立香「古菲さんは……全力の手合わせって事で良かったかな?」

古菲「そうアル! ギャラリーが居ては本気を出せないかもしれないから、人払いも完璧アル!」

燕青『本当みたいだな、周りには所謂関係者、その中でも学園で上位の連中しか居ない。
まぁ、あの子の警戒を掻い潜った連中なんだろうな。』

立香「ふぅん……なら大丈夫かな。
それで、ルールは? まさかルール無用の死合だなんて言わないだろう?」

古菲「得物はお互いに無し、どちらかが先に有効打を入れられるか、降参したら決着アル!」

立香「了解………(じゃ、燕青、力を貸してもらえる?)」

燕青『いいよぉ、俺の力、好きに使いなマスター。』

古菲「ハッ!」

立香「よっと」

古菲「! その体捌き、達人級アルか!」

立香「さて、どうだろうね……ほら、まさか一撃で終わるわけじゃないだろう?」

古菲「当然アル!ハイヤー!」

燕青『若者らしいまっすぐな攻撃だな、俺の力を使ってるマスターなら十分捌けるだろ?』

立香(もちろん!)

古菲「くっ!はっ! いくら打っても流されるアル!」

立香「じゃ、こっちも攻勢に入るぞ」タッ

古菲「む……その足捌きは…秘宗拳!」

立香「なんとか防いでくれよ……!」

古菲「なっ……消え……いや、増えたアルか!?」

燕青『宝具解放なんて無茶すんなぁマスター!』

立香「十面埋伏……」

古菲「ぐっ……くっ……!」

立香「無影の如く!」

古菲「防ぎきれ……くぁっ!」

燕青『当たる直前にこっちの方で威力を落としたが、間違いなく有効打だな』

立香(宝具を使うとここまでなのか……反動でこっちの体も痛いし、そうそう使うわけにもいかないな)

燕青『ま、それが知れただけ良しとしようぜ?』

立香「はは………さて、古菲さん、立てるかい?」

古菲「むぐ……なんとか立てるアル……先生、思ってた以上に強かったアル
動きが秘宗拳なのには驚いたアルが……」

立香「うん?」

古菲「今までたまに見せてた体捌きからして、先生は八極拳の使い手だと思ってたアル
それで不意を突かれて負けた……というわけじゃないアルが」

立香「あ~……まぁ八極拳も使える(人が居る)からね」

古菲「むむむ……次は先生の全力を引き出しきって見せるアル
また機会があったら勝負して欲しいアル!」

立香「機会があったら、ね
具体的には何かしらのご褒美とか」

古菲「………つぎのテストも頑張るアル」

立香「うん、よろしい」

立香「木乃香さんが、桜崎さんと仲良くして欲しい……これは同年代に言ったほうが良いと思うんだけどな
ハルナさんが最新のペンタブか……それで次が………」

刹那「私ですね、藤丸先生」

立香「そうだね、刹那さん ………その様子だと、お願いはもう決まってるみたいだけど」

刹那「はい……私の願いは一つ、もし私の身に何かがあったら、木乃香お嬢様を私に代わり守っていただきたい」

立香「あぁ、やっぱり木乃香さんは魔術関係のお嬢様だったのか
魔力の割にそういった雰囲気が無いから、確信はしてなかったけど」

刹那「それで、このお願いは大丈夫でしょうか?」

立香「大丈夫も何も、生徒の安全を守るのが教師の役目だしね、言われるまでもないってやつかな
まぁネギ君辺りは自覚無さそうだけど……まぁ良いや、他に何かお願いはあるかな?」

刹那「……いえ、まさか願いにカウントされるまでもなく了承されるとは思っていなかったので……
………ここは、保留でお願いします」

立香「了解、まぁ時間ある時ならいつでも言ってよ」

刹那「わかりました、先生」

立香「まき絵さんと桜子さんが食券と……良いんだけど、気が抜けるなぁ」

真名「来たぞ先生、願いを叶えてくれるんだろう?」

立香「っと、いらっしゃい真名さん ちょっと今は体が痛いから、模擬戦とかは勘弁して欲しいけどね」

真名「まぁ、私も願いとなると、金くらいになるんだが……そうだな
珍しい銃が欲しいと言えば、それも可能なのか?」

立香「珍しい銃………そうだね、コルトM1877サンダラー……」

真名「何……?」

立香「ビリー・ザ・キッド専用のカスタムのレプリカとか
あとはマスケット銃のアン・ボニーカスタムレプリカとか、その辺ならなんとかなるかな」

真名「………それは、本人が使っていた物と同様のカスタマイズが施された物という認識で良いのか?」

立香「もちろん」

真名「…………………それならば、マス………いや………サンダラーで頼む」

立香「了解、今は手元に無いから、あとで届けるよ」

真名「あぁ、ありがとう………次のテストでは、マスケット銃を狙ってみる事にしよう」

立香「ははは……うん、次のテストも頑張ってね」

今日はここまでです
数人カットしてますが、この先も割と関わりが深くなりそうな生徒以外はカットしていきます
次回は超鈴音からですね 次回の投下でご褒美編は終わって、本編に戻ります

FGOですが、今のイベントは通信制限にかかってログインすら出来なかったので、ネカフェに居る今日でとりあえず15くらいミッションクリアしました
ガチャはまぁ爆死です(
剣豪ガチャでは、武蔵ちゃん二人に頼光ママ一人が来たんですけどね………(新規鯖は胤舜さんのみ)
11月になったら全力でイベ回すぞー!

投稿します


鈴音「ようやく私の番ネ、立香先生」

立香「鈴音さんの順番だね………さて、お願いは何かな?」

鈴音「超で良いヨ、ネギ坊主もそう呼んでるネ
さて、私のお願いだけど………
今年の六月に麻帆良祭が行われるのは知っているネ?」

立香「あぁ、この学園で一斉に行われる学園祭の事だね」

鈴音「その最終日、私は私の正義のためにとある計画を発動する……
そこで、立香先生には一切手を出さないで居て欲しいって事ネ」

立香「………計画の内容は聞いても良いのかな?」

鈴音「立香先生もいるこちら側の事情……とだけ言っておくネ」

立香「ま、考えておこうかな
ちょっと確約は出来ないよ」

鈴音「……それは残念ネ」

立香「ま、これじゃあちょっと申し訳ないからね
他に何かお願いはあるかな?」

鈴音「……………それなら」

立香「………」

鈴音「22世紀、火星で特異点が発生するネ………それも、立香先生が経験したものよりも更に危険なものヨ」

立香「っ……なぜそんな事を知って……」

鈴音「それは秘密ネ………まぁ、そんなわけだから
事が済んだら、で構わないネ………助けて欲しいヨ、立香先生」

立香「事が済んだら………ね、わかったよ
カルデアのマスターとして、君たちの担任として、助けに行くと約束しよう」

鈴音「良かった……これで保険は完璧ネ
それじゃあその時を……いや、その時が来る事が無いのを祈っているネ」

楓「それで、拙者の順番でござるな?」

立香「うん……楓さんは信長か風魔の忍と話してみたい……だったかな?」

楓「如何にも……今回は風魔の忍との会話をお願い致す」

ノッブ『儂じゃねーの!? 今回久々にアーチャーの霊基で来て話す気マンマンだったんじゃが!?』

立香「是非も無いよネ と言うわけで小太郎、来て霊体化を解いてよ」

小太郎「承知しました、主殿」

楓「小太郎……風魔小太郎殿にござるか?」

小太郎「えぇ、僕が風魔小太郎です
未だ未熟な身ではありますが、忍の一人、使い魔の一人として主殿に仕えています」

立香「じゃ、二人で適当に話してきて良いよ
その間に、俺は他の人のお願いを聞いてるから」

小太郎「わかりました」

楓「では、しばし小太郎殿をお借りするでござる」

立香「千鶴さんは特に無し、鳴滝姉妹はお昼を奢って……と
姉妹のお願いに千鶴さんを巻き込んじゃったけど、楽しそうだったから良いかな
小太郎達も帰ってきて、クラスカードをあげて欲しいなんて……よっぽど気にいったんだな
カードの作成は後でメディアにお願いしておこうか……」

千雨「ハカセについてはしばらく手を離せないってんで、私が来たんだが……大丈夫だよな?」

立香「ん、当人同士で話が付いてるなら構わないよ」

千雨「良かった……じゃあ、私の願いだが………」

立香「異常から遠ざかって、普通に過ごしたい……だったね」

千雨「………」コクリ

立香「まぁ、出来ない事は無い……かな ここまで異常な場所はそう多くないし、転校してしまえば済む事だ」

千雨「……他には無いのか?」

立香「この学園に居る限りは無い……かな」

千雨「そ……か」

立香「あとは、いっそこちら側にどっぷりと浸かりきってしまうって手もあるけどね」

千雨「それは………」

立香「自分がその立場に入り込んでしまえば、周りの異常なんてそう気にならなくなるものだよ
それに千雨さんになら、卒業後の進路に関してかなり手を貸せるようになるし」

千雨「進路……?」

立香「まぁ、俺の本業のサポート要員なんだけど………そうだね、参考までに職員の年収データが………あったあった」

千雨「一十百千………!?」

立香「これがウチの一般職員の年収、サポート要員になると………軽くこの倍以上にはなるかな?」

千雨「おまっこれどん……っ!?」

立香「千雨さんのその能力は大分得難いものだからね、主に俺の生死に直結するからこんなものだよ」

千雨「………考えとく、そっちに入るつもりになったら、そういう色々も教えてもらえるのか?」

立香「勿論、最高の師匠を用意しておくよ」

千雨「…………………わかった」

今回はここまでです
最近のガチャ報告としては、クリスマス復刻でマルタさん、アニメ云々でジャンヌとジャックちゃん来ました
チェイテの方ではヘラクレスにカーミラさん、術ギルと……これ運の揺り戻しか何かで死ぬんじゃないかな

ともかくSSの方はもう少しでお願い編が終わります
ようやく本編が進むのが見えてきたぞ………!

生存報告
エレちゃんガチャは爆死しました(´;ω;`)

投下します



~エヴァ宅~

エヴァ「フハハハハハハ!さぁ、ようやく私の番だな!」

茶々丸「立香先生、いらっしゃいませ。」

立香「あはは……盛り上がってるところ悪いけど、今回のはちょっとだけ条件があるんだよね。」

エヴァ「条件だと? ………まぁいい、言ってみろ。」

立香「こっちはこっちで相談したんだけどね。
まず、今回解くのは登校地獄の呪いであってるね?」

エヴァ「あぁ、その通りだ。」

立香「で、それなんだけど、一度完全に解いたあと、もう一度その呪いをかけ直させてもらおうと思ってる。」

エヴァ「な………それでは意味がないだろう!?」

立香「あぁいや、何もそのままずっとここに居ろと言ってるわけじゃないよ。
まぁ、呪いから契約の形に変えるって感じかな?」

エヴァ「………続けろ。」

立香「うん、詳しいことはこのスクロールに纏めてあるんだけど、簡潔に説明すると………
1.契約の期間中、学園の生徒を相手に魔力を行使してはならない
ただし、魔法生徒により魔力等の神秘を行使した攻撃を受けた場合、及び治療など益となる行いをする場合はその限りではない
2.契約の期間中、病欠以外での授業の欠席は、ネギ君及び俺の両名の了承が無ければ認められない
3.上記の条件を無視した時、契約期間は一年延長される
4.この契約は、条件を完遂した時に限りエヴァンジェリンさんが次の卒業式を迎えると同時に失われる
とまぁ、こんなところかな。」

エヴァ「…………なるほど、現状に比べると遥かに好条件だな。」

立香「で、この契約形式ならエヴァさんの魔力を削がれることは無いし、いつ解けるかもわからない、
どうすれば解けるかもわからないのを待つよりはずっと良いよね。」

エヴァ「この条件であれば、こちらも問題ない……が、ふむ。
聞いておくが、教師に対する攻撃は認められるんだな?」

立香「その辺りはあえて明記してないよ。
まぁ理不尽な攻撃は止めざるを得ないけど、まぁ例えばネギ君辺りを扱くのに邪魔な条件になりそうだったからね。」

エヴァ「私は坊やに何かを教えるつもりは無いが………いや、坊やの目的は魔法の修行だったか。」

立香「俺とネギ君は魔術の行使の仕方が違うし、あまり教える気にもならないからね。
その辺は丸投げさせて欲しいかなって。
神秘の秘匿さえ遵守されるなら、少しは手を貸しても良いけどさ。」

エヴァ「ま、ここまで良い条件で契約を結べるんだ、それくらいは考えてやるさ。
さて、そろそろこの呪いを解いてくれても良いんじゃないか?」

立香「そうだね……それじゃあ今回はメディア……じゃなくて、キルケーにお願いするよ。」

キルケー「はいはいマスター、キュケオーンの準備は万端だよ。」

エヴァ「キルケー………キュケオーン……それって食べたら豚にされるやつじゃなかったか!?」

キルケー「む、失礼だなぁ、この麦粥…キュケオーンは薬にも毒にもなる神の食べ物だよ?
今回は症状を聞いて、それに合わせて作ってきたってのに。」

立香「キルケーの麦粥は美味しいよ。
うん、豚になるなんて事もそうそう無いし。」

エヴァ「そうそうって事はたまにあるんだな!?そうなんだな!?」

キルケー「あんまり煩いと豚にしたりはしたけど、それも時間経過で戻るようなものだよ。
黒髭だって吊るした次の日には戻ってたし。
ほらほら早く食べなよ、この後は契約も続けてやらなきゃならないんだからさ。」

エヴァ「わ、わかった……これ以上騒いで豚にされたら堪らんからな。」モグ…

キルケー「どうだい?」

エヴァ「これは……なるほど、美味いな。」ハフハフ

キルケー「ふふん、そうだろそうだろ!
私のキュケオーンはマスターだって夢中で食べるからね!」

エヴァ「ンクッ……ふぅ、美味かった。
それに完食と同時に魔力が湧き上がってきたな。」

立香「上手く解呪も終わったみたいだね。
さて、それじゃこのギアススクロールに署名してくれれば契約は完了だ。」

エヴァ「……貴様、力を取り戻した私が、この段階で貴様を攻撃するとは思わんのか?」

立香「それは無いと思うけどね。」

エヴァ「ほう?」

立香「今この場には、大魔女であるキルケーも同席してるわけだし、好条件での契約だってのに不確実な方法を採るほど馬鹿じゃないでしょ?
それに…………」

エヴァ「それに?」

立香「………いや、なんでも。」
(三人ほど霊体化して勝手についてきてるのは流石に黙っておこう。)

清姫(ますたぁや私の前で嘘を吐くなど許しませんよ?)

静謐(これはマスターの警護です……それが不要なものだとしても……)

頼光(我が子はどのような切欠で成長をするかもわかりませんから、母として常に近くで見守らなければ……)

エヴァ「………この気配が関係しているのはわかった。」サラサラ

立香「うん、サイン確認。
それじゃあこれで帰るよ。」

エヴァ「まぁ待て、今日は私で最後だろう?」

立香「うん? まぁ残り五人は明日に回す予定だし、今日はこれで終わりだけど。」

エヴァ「折角だ、夕食を食べていくといい。
マシュと言ったか? 貴様の妻も連れてきて構わん。」

立香「お誘いは嬉しいけど、どうしてまた?」

エヴァ「何、確実に呪いを解き、学園から解放される道筋が出来たのだ、今の私は気分がいい。
それに、一つ教えておきたい事もあるからな。」

立香「んー………わかった、それじゃあご馳走になろうかな。」

エヴァ「それと一つ、貴様の妻の他に英霊を呼んでも構わんが、一人から二人、男のみにしておけ。
その方が後々面倒が無くて良い。」

立香「了解……それじゃ一度帰ってマシュを連れてくるよ。」

マシュ「エヴァンジェリンさん……生徒の中でもかなり魔力の強い、金髪の女の子でしたよね。」

立香「うん、真祖の吸血鬼……らしいね。」

デオン「それで、私たちを供に選んだのはどういった意図があるのかな?」

ベディ「夕食を共にというのは嬉しいことですが……」

立香「ほら、エヴァンジェリンさんのとこの食事は多分洋食だし、それでマナーに問題がなく、
他の部分でも特に問題が無い男性サーヴァントとなると………」

ベディ「な、なるほど……」

デオン「選択肢は大分少なくなってくるね。
マスターは、その中から無作為に選んだと言ったところか。」

立香「そういう事……っと、あのログハウスだ。」

茶々丸「立香先生、マシュさん、英霊のお二方。
お待ちしておりました。」

立香「出迎えありがとう、茶々丸さん。」

茶々丸「それでは中へどうぞ。
食事は私の姉たちが別荘にて準備しております。」

マシュ「別荘……ですか?」

茶々丸「説明を聞くより、実際に体験したほうが早いかと。
それではこちらの部屋へ。」

ベディ「これは………?」

デオン「魔力が感じられるから、魔術道具だというのはわかるが……」

茶々丸「ダイオラマ魔法球……そうですね、分かりやすく説明するならば、精神と時の部屋になります。」シュンッ

立香「っ……景色が一瞬で変わって……」

エヴァ「来たか、待っていたぞ。」

マシュ「こんばんは、エヴァンジェリンさん。
今日は招いていただいてありがとうございます。」

エヴァ「何、こちらにも用事はあったからな。
ここでの一日は、外での一時間にしかならん、今日はゆっくりして行くといい。
しかし……せっかく人が善意で女の英霊は連れてくるなと言ったというのに。」

立香「あぁ、まずは紹介しようか。
こっちはベディヴィエール、円卓の騎士の話は授業でもしたね?
彼は間違いなく男だ。
いや、確かにそこらの女性が霞むような容姿はしているけれども。」

ベディ「ご紹介に預かりました、ベディヴィエールです。
恐らく不要かとは思いますが、一応マスターの警護役となっております。」

立香「で、こっちがデオン。
フルネームは確か……シャルル・ジュヌヴィエーヴ・ルイ・オーギュスト・アンドレ・ティモテ・デオン・ド・ボーモン……だったかな?
フランスの外交官で、男性であり女性でもある。」

デオン「フルネームを覚えてくれてるなんて嬉しい限りだ。
私を呼ぶときは、ただデオンと呼んでくれれば良い。」

エヴァ「ベディヴィエールにデオン、か……まぁ貴様に過剰な愛情を覚えていなければ構わないが。
それはさておき、食事にしよう。」

立香「こう……色々と豪勢な食事だったね。」

マシュ「仔牛のフィレステーキにロブスターに……とても美味しかったです。」

デオン「生前の私でも十二分に満足するような食事だった。
いや当時の私たちの価値観が現代に比べておかしいのは理解しているが。」

ベディ「とても美味でした……カルデアの食事に勝るとも劣らない……。」

エヴァ「満足してもらえたのなら何よりだ。
さて、では私の方の要件も済ませるとしようか。
とある魔法……貴様達が魔術と呼んでいるものの一つについての話だ。
その魔法を、今この場で貴様達夫婦に使っておこうと思ってな。」

立香「………」

エヴァ「あぁそうあからさまに警戒するな。
なにも危険があるわけではない。
ただ……そうだな、マシュの戦いたくとも力が無いという感情が読み取れたから、とでも言おうか。
前線に出すのは気乗りしないだろうが、それでも身を守る力はあった方が良いだろう。」

マシュ「………それがあれば、私ももう一度先輩を守る事が出来るんですか?」

エヴァ「英霊のそれには劣るだろうが、今よりも強くなることは間違いないだろうな。」

立香「………………………わかった、教えてくれ。」

エヴァ「今凄まじい葛藤があったな?」

デオン「マスターは、マシュを前線に出すことが軽くトラウマになっているみたいでね。
それでも万が一のために身を守る力を持っているべきだと思ったからこうなったんだろうが。」

ベディ「あの時は私たちも居ない時に襲撃を受けていましたからね。
マシュさんも無理に力を行使して酷く傷ついたとか。
であれば、力を得て身を守る事が出来るのであれば、ここは受けるべきなのでしょう。」

エヴァ「過去に大変な事があったようだが……まぁ詮索はやめておくか。
さて、私が教える魔法、それは契約(パクティオー)だ。」

マシュ「パクティオー?」

エヴァ「本来は、魔法使いが自身の詠唱を終えるまでの無防備な時間、それを守護する従者を作り出すものだ。
昨今は戦闘自体が少なく、恋人探しの口実とする者が多いのだが……まぁ、それはいい。
この魔法によって契約をすることにより、魔法使いは従者に対する魔力の供給が比較的容易になる他、
契約の瞬間にパクティオーカードというものが生み出される。
そのカードを使用する事によって、従者に合わせた魔法具…アーティファクトを召喚する事が可能になるというものだ。
魔力を供給する事で身体能力は増すし、アーティファクトによっては身を守る事も容易いだろう。」

立香「なるほど……それで、その方法は?」

エヴァ「魔法陣は既に用意してあるからな、貴様等はその上でキスをすれば良い。」

デオン「あぁ、それで女性サーヴァントは連れてくるな、か。」

ベディ「お二人が正式に婚姻を結んでから多少落ち着きはしましたが、
それでも清姫さん等は凄まじい形相でお二人を見ていることがあるくらいですからね。」

エヴァ「さて、あとは二人の準備が終われば、いつでも契約は可能だが?」

マシュ「え、えっと、その前に歯を磨かせてください!」

エヴァ「………食後だったな。」

エヴァ「さて、どうせ夫婦なんだ、仮契約ではなく本契約でサクッと済ませてしまえ。」

立香「随分と軽く言うね?」

エヴァ「新婚が何を言うか。
どうせ行ってきますやただいま、おやすみのキスなんかも毎日しているんだろう?」

マシュ「いや、その、してないとは言いませんけど……」カァァ

立香「それでも人前でのキスなんてそうそうあるものじゃないよ。」

エヴァ「いいからさっさとやってしまえ、ついでにアーティファクトも見せてみろ。」

立香「まったく……マシュ、良いかい?」

マシュ「は、ははははい!」

立香「それじゃ……」チュッ パァァァァ

エヴァ「本契約成立だ、さてカードは………」

デオン「おや、これは……」

ベディ「マシュさんのクラスカード、ですね。」

エヴァ「さて、ではこれを手に持って「アデアット」と唱えると良い。」

マシュ「わ、わかりました………スゥ……ハァ……よし、アデアット!………これは…」

エヴァ「随分と大きいが……ラウンドシールド、か?」

立香「宝具………マシュ、真名開放は?」

マシュ「………出来そうです。
出力は落ちるかもしれませんが、今は遥か理想の城も十分に発動できるでしょう。」

エヴァ「あとは身体も十分に動かせるように、訓練でもしていけばいい。
相手には困らんだろうし、場所と時間ならここを貸してやろう。」

立香「なら、お言葉に甘えようかな。」

投下ここまで
うちに来たお姫様でアサシンで引きこもりなエレちゃんと一緒に頑張っていきます(白目)

こんにちは
それではちょっとだけ投下します



アルトリア「エクス……カリバァァァァァァア!」

マシュ「ロード……キャメロットオォォォォォォ!」

エヴァ「その剣の出力も出力だが、それを防ぎきる盾と言うのも凄まじい物だな。」

立香「その辺りは相性も絡んでくるんだけど……うん、アルトリアの宝具を防ぎきれるなら、当面は十分かな。」

アルトリア「そうですね、魔術王の宝具を防いだ時程の効果は期待できないでしょうが、それでもその防御力は十分なはずです。」

マシュ「ふぅ……これで先輩を守ることが出来ますね!」

立香「うん、ありがとうマシュ、これからもよろしくね。」

マシュ「はい!」

エヴァ「ふむ………外はそろそろ朝になる頃か、仮眠をとったら外に出るといい。」

立香「うん、ありがとうエヴァさん。
この先の仕事も余裕を持って出来そうだ。」

エヴァ「ふん、ちょっとした礼だ、これで貸し借りは無しだからな。」

立香「さて、今日は……のどかさんからか。」

のどか「立香先生、来ました……けど……」

立香「お、いらっしゃいのどかさん。
それでお願いは決まってるかな?」

のどか「えっと……ネギ先生との仲を……って言うのは駄目なんですよね。
それじゃあ………本を……」

立香「本?」

のどか「はい、ジャンルは問わないので、何か珍しい本が読みたいです。」

立香「本……本ねぇ。」
(アレキサンダー、バレンタインのアレ、貸しても良いかな?
彼女なら粗雑に扱うなんて事は無いと思うんだけど。)

アレキ『僕は別に構わないよ、アレはマスターにあげた物だしね。』

立香(うん、ありがとう。)
「それじゃあ、これはあげるわけにはいかないけど。」

のどか「丁度手元にあったんですか?
これは……文庫本と……巻物?」

立香「イーリアス、最古期の古代ギリシア詩作品だね。」

のどか「あ、日本語訳のものは読んだことがあります。」

立香「文庫本の方は日本語に訳された物だけど、こっちの巻物。
こっちは古典ギリシャ語で書いてある。」

のどか「ギリシャ語……ですか……!?」

立香「うん、これは友人から貰ったものなんだけどね。
貸してあげるから、読んでみると良いよ。
せっかくだから古典ギリシャ語の勉強もしてみると良いかもね。」

のどか「ありがとうございます……早速今日から読み進めてみますね。」

立香「返却は……そうだね、一学期中にしておこうか。
夏休みに入る前には持ってくること。」

のどか「はい……!」

立香「次は………委員長か。」

あやか「お待たせしました、立香先生。」

立香「いらっしゃい、委員長。
ネギ君との仲を取り持って欲しいってのは無しだからね。」

あやか「むぐ……先手を打たれましたか。」

立香「まぁそれ以外なら、ある程度の無茶振りにも応えるつもりだから。」

あやか「………そうですね……いえ、これは流石に………」

立香「ん、何か無茶なお願いが思いついたのかな?
とりあえず言ってみてよ。」

あやか「…………では。
私には、生まれてくるはずの弟が居たのです。
幼い頃の話なのですが、弟とは言葉を交わすことなく別れてしまう事となり………
それで、一度だけでも弟と話すことが出来たら………と。
いくらなんでも、死者との会話なんて無理ですわよね。」

立香「死者との会話かぁ……ウルクとかエジプト圏内だったらまだ可能性はあったかもだけど………
ちょっと考えてくるから、少し待っててもらえるかい?」

あやか「え?えぇ、わかりました。」

立香(さて……エレシュキガル、ニトクリス。
二人はこれ出来ると思う?)

エレシュ『私の冥界はウルクとその周りばかりで、流石に日本までは広がってないのだわ。
そもそも日本は神々が多すぎるし、ここでの担当は伊佐波命とかのはずよ。』

ニトクリス『こちらも同じくそうですね。
流石にこの辺りの冥界と繋がるのは難しいかと。
いえ、同盟者がどうしてもと言うのであれば試してみますが、それにしても魔力が追いつくかどうか……』

立香(となると、他に力になってくれそうなサーヴァントは………)

エジソン『ならば、私の生前の発明……直流式霊界通信機を完成させるべきだろうな。』

立香(エジソン?)

エジソン『私が晩年に研究していた霊界通信機、これが完成すれば、あのお嬢さんの願いも叶えることが出来るだろう。』

立香(でもバニヤンの事件の時…………)

エジソン『あれは!ごめんね!
いや、あれはまだ試作品の段階だったためであって、今回使用に耐えうるまで試作と実験は重ねるとも。』

立香(………それじゃあ頼むよ。)

エジソン『うむ、請け負った!』

立香「お待たせ、知り合いにそういう霊との交信について研究してる科学者が居てね。
まだ時間は掛かりそうだけど、協力はしてもらえそうだよ。」

あやか「そうですか……なら、期待半分に待っていますわ。」

はい、ちょっとだけと言うことで、投下はここまでです。
次回から日常編か修学旅行編に入っていきます。
報告してませんでしたが、正月福袋では剣式が来ました。
前線で全体宝具セイバーとして活躍してくれています。
蝉様は来ませんでした……えぇ、来ませんでしたとも。
貴重な全体アサシンですが、あきらめました、えぇ。

それではまた次の投下で

投下していきます

~時は流れて四月中旬~

立香「はい、と言うわけで皆さんの修学旅行の行き先は京都・奈良らしいですが、準備は済んでいますか?」

「「「はーい!」」」

立香「当日の日中は俺は完全に別行動……と言うか、実は新田先生に話をして休暇をもらってるんだけれど、
皆さんあまりハメを外しすぎて周りに迷惑を掛けないようにしてください。」

ネギ「あれ、立香先生は修学旅行に行かないんですか?」

立香「えーっと、家で修学旅行の話をしたら、友人から預かっている子達が行きたいって言いだしてね。
それで、宿は同じだし夜間の見回りなんかは参加するけど、基本的にはマシュとその子達に付いてるからって事で。
俺が居ないからと、ネギ先生もハメを外しすぎないように。」

ネギ「は、はい……」

まき絵「私達がその子達と一緒に回ったりも出来るかなー?」

立香「まぁ街中で偶然会ったりした時は、そういう機会もあるかもね。
その時は、日本語は普通に喋れるけど、こっちの常識にはまだ疎いところもあるから、その辺は気を付けてね。」

まき絵「はーい」

立香「それじゃ、何か質問は………無さそうだね。
それじゃあ今日のHRはこれで終わりにします。
皆さんしっかりと準備を進めておいてください。」

ジャック『おかーさん、これでわたしたちも旅行に行けるんだよね?』

立香(そうだね、ナーサリーと邪ンヌリリィも一緒だ。
アビーやバニヤン達はまたの機会に連れていくって約束だから、俺とマシュ、ジャック達三人だね。)

ジャック『わーい!それじゃあ二人に伝えてくるね!』

立香「うん、いってらっしゃい。」

~修学旅行初日・大宮駅~

立香「同じ新幹線に乗ったけど………まぁ他の一般のお客さんは居ないし、騒がしいのは大目に見ておくか。」

マシュ「皆さん中学生ですし、仕方ありませんよ。
旅行ではしゃぎたくなる気持ちは私もわかりますし。」

邪ンタ「新幹線って速いんですね!そりとは違いますけど、これも新鮮です!」白いTシャツとスカート

ジャック「すごいすごい!もしかしたらわたしたちより速いかも!」Apocryphaで着ていたワンピース

ナーサリー「二人はおめかししてるのに、私はいつも通り……二人が羨ましいわ」いつもの服

立香「いやぁ、二人はちょっと表に出すには服装がね。
ナーサリーは普通に人に見せられる格好だし、それで十分可愛いからさ。」

ナーサリー「むぅ……マスターがそういうなら諦めるわ。」

邪ンタ「トナカイさん、私は服装の改善を求めます!
もっとサンタさんみたいな格好に!」

マシュ「それは……今の季節には暑いですし、かと言って普段の格好は露出が……」

立香「まぁ、向こうに着いたら服屋に入ってみようか。」

邪ンタ「はい!」

ジャック「………魔力?」

立香「あー……そういえばネギ君が学園長に何か渡されてたな。
それを狙った刺客か何かかな。」

マシュ「どうしましょうか、救援に行っても良いとは思いますけど。」

立香「邪ンヌリリィやマシュの得物は、狭い場所だと取り回しが悪いし、ジャックにこんなところで刃物を使わせるわけにもいかないし。
ナーサリーに魔術を使ってもらうってのも、見られる可能性を考えたらやめたほうが良いし。
ちょっと行ってくるよ。」

ナーサリー「わかったわ、マスター。」

邪ンタ「気を付けてください、トナカイさん!」

立香「さて………魔力はあまり強くなさそうだし、無手で良いかな。」

刹那「………立香先生?」

立香「桜咲さん、状況は?」

刹那「ネギ先生が持たされた関西呪術協会あての親書を、今式紙の燕に奪われたところですね。
燕はこちらに飛んできています、斬り捨てますので少し下がっていただけると。」

立香「あぁ、ちょっと術者について調べたいし、式を出来るだけ無傷で捕獲したいんだ。
だから、こうやって……」パシッ

刹那「手掴みですか…」

立香「物干し竿で斬るよりは楽なものだよ。
じゃ、この親書はネギ君に返しておいてもらえるかな。」

刹那「わかりました、その式紙は……」

立香「術者を調べて、こっちでお仕置きしておくよ。
すぐに出来るかはわからないけど、呪術のプロも居ることだし、出来ないことは無いから。」

刹那「では、よろしくお願いします。
私はお嬢様をお守りしなければなりませんので。」

ネギ「待てー!」

立香「じゃ、あとはよろしく。」

はい、少しですが今回はここまでです。
ようやく修学旅行編入りました。
邪ンタの服装どうしよう………

空の境界復刻来ましたね
最低限殺式凸はしたいところです
いえ、アサシン戦力はジャックにおっきーにエミヤで十分だとは思ってるんですが。
コラボ復刻が来たのでプリヤの復刻も現実的になってきたと思うんですよ。
弓戦力は足りてないのでクロはやくください。

~修学旅行初日夜 旅館にて~

立香「で、何者かの悪戯によって音羽の滝の水が酒にすり替えられていたと?」

ネギ「えぇ、そのようです……」

立香「はぁ……新田先生にバレたら事だし、こっちで酔い醒ましの薬を配っておきます。」

ネギ「ありがとうございます。
一体誰がこんな事を………」

立香「わざわざしらばっくれなくても良いですよ。
ネギ先生が預かっている親書を狙った組織が居るのは知っています。
今回の事は、それを知っていて生徒たちに護衛を付けなかった俺の失態でもあるので。」

カモ「兄貴、遠回しに責められてるぜ?」

立香「明日からは英霊の皆に護衛に付いてもらいます。
と言っても、維持できる人数に限りがあるので全員に付けることは出来ませんが。」

ネギ「そ、それでしたら、このかさんを重点的に護っていただけると助かります。
今回狙ってきているのも、このかさんのご実家の関係との事なので。」

立香「わかりました……段蔵ちゃん」

段蔵「加藤段蔵、ここに。」シュンッ

立香「明日から、日中の近衛木乃香嬢の護衛をお願い。
なるべくバレないように。」

段蔵「かしこまりました、マスター。」シュンッ

ネギ「いきなり現れて、消えた……噂の忍者ですか!?」

立香「それじゃ、今日はこれで。
ネギ先生も職務を全うしてください。」

ネギ「う……は、はい。」

カモ「兄貴の質問には答える気がねぇって事か……?」

立香「さて、薬は配り終えたし、明日には皆復活してるだろう。
それじゃあ………」

玉藻「みこーん!」

立香「玉藻、まだ呼んでないけど。」

玉藻「いえいえ、昼間の式の事でしょう?
でしたら、この私にお任せあれ!」

立香「まぁ玉藻に頼むつもりだったし、そこは別に良いけどね。」

玉藻「これですね、ごく一般的な式紙ですねぇ。
飛びぬけた性能はない代わりに、誰にでも使いやすいタイプです。」

立香「となると、術者の特定は難しいかな?」

玉藻「いえいえ、そこは私がスペシャリストですから、特定くらいどうとでもなりますとも。
えっと………ふむふむ。」

立香「術者の現在位置まで割り出せれば、それが一番なんだけど。」

玉藻「………おっと、見つけましたよ~?
術者はすでに、この旅館内に潜伏してますね。」

立香「なに……?」

玉藻「変装でもして正面から乗り込んできたんですかねぇ。」

立香「じゃあここで捕らえようか。 協力お願い。」

玉藻「りょーかいです、マスター。」

玉藻「さっきまではお風呂、今はトイレ……いえ、今出てきましたね。
用事を済ませたのか、全力逃走中みたいです。」

立香「となると、近衛さんを浚っていったのかな。
あぁ、判断が裏目に出たか。」

玉藻「まぁまぁ、今から追えばどうとでもなりますって。」

立香「そうだね、じゃあ急ごうか。 ついてこれるよね?」

玉藻「確かにマスターも鮭飛びとか言う術を身に着けてすっごい速いですけど、敏捷Bを嘗めたらダメですよ~?」

立香「オッケ、じゃあ行くよ!」ダッ!

「ふふ、西洋魔術師言-ても大したことあらへん。
このかお嬢様まで楽に手に入れてしもたわ。
このままこのかお嬢様に戻ってきてもらえたら……」

立香「はい、そこまで。」

「!?」

玉藻「ふぅ、このお猿の着ぐるみを来た女性が下手人のようですね。
この着ぐるみにも身体強化の術が掛けてあるようで、中々追いつくのに苦労しましたが。」

「くっ……あの西洋魔術師よりは強そうやけども……
お札さんお札さん、ウチを逃がしておくれやす。」ゴウッ!

立香「暴風っ!?」

玉藻「まぁ………人間技ですねぇ。」パシュンッ

「なっ……ウチの符術をこうも簡単に……!」

玉藻「この私に呪術妖術で挑もうなんて、身の程知らずにも程があると言ったところですか。
さて、ここから逃げられると思わない事ですね?」

「くっ……!」

玉藻「あぁ、ひたすらに逃げようとしても無駄ですよ?
既にここら一帯、黒天洞で封鎖してますから。
本来防御スキルですけど、まぁ結界ですし?」

「打つ手なし……か?」

明日菜「こっのぉぉぉぉぉ!!」パキーン!

玉藻「はいぃ!?
いやいやいや、これメディアさんのルルブレでも持ってこないと、簡単には壊せないはずなんですけど!?」

明日菜「居た! アンタ、このかを返しなさいよ!」

立香「えぇ………」

ネギ「立香先生!?」

刹那「それにあの女性は……物の怪の類!?」

立香「ああもう台無しだよ……」

「なんやよぉわからんけど、逃げるチャンスやな!」

明日菜「あっこら!」

刹那「立香先生、離れてください! 神鳴流奥義……」

立香「彼女は味方だから落ち着いて、それよりもアレを追わないと!」

ネギ「は、はい!」

玉藻「黒天洞はあっさり壊されるし、格下の術師に逃げられますし、今日散々ですね私!」

カモ「兄貴、アイツ駅に逃げ込むぜ!」

立香「人払いまで済ませて、用意周到な!」

今回ここまでです。
空の境界では剣式二人(合計3人)にふじのん三人、ジャンヌが一人来ました
CCC関係ではタマモキャットにパッションリップ
CBCではレジライダー、剣スロット、新殺が新規で来ました。

第二部始まるまでもう少しですね、楽しみです

生存報告
今月末か来月頭くらいで投稿出来ると思います

立香(多分、神楽坂さんが持ってるのはマシュの盾と同じアーティファクトかな。
それも、問答無用で魔術を破壊するタイプかな、玉藻の術を簡単に破壊するくらいだし。
となると、玉藻が居ても邪魔をされてロクに力を発揮できないかもな。)
「玉藻、今日のところは下がってくれ。」

玉藻「そうですね~、認めたくは無いですけど、ここで意地を張っても良い事無さそうです。」スゥッ

立香「んじゃ、技術が飛び抜けてるタイプで……よし、小次郎!」

小次郎「ふむ、拙者の出番か、任されよ。」

ネギ「また新しい人が!」

立香「其の辺の説明はまたそのうちって事で……小次郎、あの着ぐるみの女性を捕らえて欲しいんだけど。
殺さなければ、多少傷つけても構わないから。
それから、背負ってる女の子は傷つけないように。」

小次郎「なぁに、燕でもあるまいし、時間逆行も空間を裂いたりもしないでござろう?」

明日菜「それ絶対燕じゃないわよね!?」

小次郎「さて、電車に乗ったようでござるが……英霊として呼ばれたこの身に、追いつけぬ道理ではない。」

「んなっ……走っとる電車に追いつくなんて!」

小次郎「マスターの命故、その少女を返してもらおう。」

「くっ……前鬼、後鬼!」

小次郎「ここが勝負どころ……と言うほどでも無いが。」ヒュゥン!

「は……ウチの式が一瞬で細切れに……?」

小次郎「秘剣燕返し、少女は返してもらった。」

「いつの間に……!」

小次郎「このままお主を捕らえても良いが……」

「ここで囚われるわけにもいきまへん……!
お札さんお札さんウチを逃がしておくれやす
喰らいなはれ、三枚符術京都大文字焼き!」ゴゥッ!!

小次郎「む……拙者だけであればともかく、少女を巻き込むわけにもいかぬ。
やむを得ないか、ここは引くとしよう。」タッ

「………なんとかなったか、なんやねんあの人外じみた男は……いや、ウチの符術をあっさり解除したあの女もやな」

立香「あ、小次郎お疲れ。」

小次郎「すまぬマスター、少女は取り返したがあの術者を捕縛するには至らなかった。」

立香「いや、近衛さんの安全が第一だし、これで構わないよ。」

小次郎「ならば良かった、また何かあれば呼んでくれ、マスター。」

ネギ「あ、あの、木乃香さんを助けてくれてありがとうございます。」

小次郎「これはマスターの命故にした事だ。
まぁ少女を助けるというのは悪くない気分ではあるが……
ともあれ、今日のところは帰還するとしよう」シュンッ

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