【ミリマス】禁アイドル法時代 (17)
久々なのでなんとも…
リハビリがてらだらだらと書きます。
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20XX年、世の風紀を乱し、人々を享楽と狂乱のうちに破滅させうる存在として、''アイドル''を禁じる法が成立した!
歌う、踊るという行為すら禁じたこの悪法は、全世界で同時に発令し、アイドルだけでなく、それに類するものや関係者も厳重に罰せられた。
そのうちに、''アイドル''という言葉すら禁忌の存在となり、世界は漆黒のヴェールに包まれたがごとく、暗く、重い雰囲気となってしまった…
しかし、この悪法に対抗すべく地下に潜った者たちがいた。
それは765プロのアイドル達であった!
果たして、彼女たちは再び世界を照らすことができるのだろうか!
街すら眠る真夜中、路地裏のマンホールが動く。
出てきたのは、オレンジの長髪で髪の一部を一房、結った少女、大神環だ。
闇夜に紛れるよう、黒のライダースーツを着ている。
地下に潜った765プロの中での、彼女の職務は運び屋、DISKを海賊ラジオのところに届けるという重大な役目だ。
辺りを見回し、危険が無いかを確認する。
「こちらOskar、周りに怪しい人影はないぞ…」
誰にも聞こえないよう、小声で連絡する。
「了解です。今回の引き渡し場所はそこから南の、廃工場です。」
環は頭の中の地図をできるだけ正確に思い出す。
「廃工場内は4つの棟があります。東棟の、2階調理場にあるダストシュートにパッケージを放り投げてください。時間は5:00までです。」
海賊ラジオへのDISK引き渡し先は様々だ。
ある時は雑踏のなか、地下鉄の連結部分、トイレの天井。
引き渡す相手がいる場合や、いない場合もある。
「事務所に戻るルートはGブロックの第105入り口からです。幸運を」
無線が切れるとともに、回路がショートし、白煙が上がる。
もうこの無線機からは連絡は取れない。
逆探知により、事務所を特定させないためだ。
地下に潜った765プロの活動はこうである。
一つ目は、海賊ラジオ等の違法な放送を利用し、アイドルについて思い出してもらうこと。
二つ目は、実働部隊として捕らえられた人たちを救うこと。
三つ目は、禁アイドル法を作った人たちを懲らしめ、廃止させること。
いずれも、捕まれば一生檻から出られなくなるどころか、命の危険もあることは言うまでもない。
しかし、地下に潜ってからこれまでの活動で、765プロは一人の犠牲も出してはいない。
とりあえず今夜はここまで
あんまり進んでないけど…
''アイドル''という言葉すらが禁忌の存在となった頃には、あらゆる娯楽はかつての影を潜めてしまったように思われる。
ネオンがきらついてた夜の街並みは、街灯のみが灯り、今では通行人よりも官警の監視員の人数の方が多い。
あらゆる店はすでに閉まり、道を往く車は無い。
街は完全にその機能を停止していた。
大通りには例外なく監視カメラが設置され、監視員が大通りを支配していた。
環は、何度も地図を見て覚えたルートを、頭の中でなぞる。
監視カメラの位置や死角、監視員たちの交代時間などは全て暗記した。
あとはルートに従い、廃工場まで向かうだけである。
再度周囲を確認し、行動に移る。
時刻は1:27分、月明かりはなく、星明かりのみが街を照らしていた。
なるべく音をたてず、光のない場所を走る。
夜闇に紛れ込み、息を殺し、寝静まった街と同化するのだ。
細い路地裏を移動し、壁や障害物を乗り越え、大通りへ出る。
路地裏の物陰から、監視員の様子とカメラの位置を観察する。
環は、交代直前で警戒感が薄れる頃合いの監視員を狙い、隙ができないか様子を見ていた。
カメラとの死角へ監視員が動いたその瞬間だった!
環は監視員に飛びついて転倒させ、鼻に催眠ガスの入ったスプレーを噴射する。
鼻という器官は人体のなかで最も脳に近い部位である。
その鼻から催眠ガスを噴射された刺激で、監視員は悶える。
暫く悶えたあと、官警は次第に動かなくなっていった。
強くつねってみても、ピクリとも動かないことを確認した後、路地裏に監視員の体を隠した。
トリップ忘れてました
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