作家「はい、もしもし」

「あ、あなたがカラー戦隊レッドマンの作者？」

作家「え、ええそうですけど」


「今すぐ、レッドマンを書くのを止めてください！」

作家「え？ど、どうしてですか？」

「レッドマンは空を飛ぶんでしょう？」

作家「え、ええ。そうですけれど。ヒーローですから」

「子供が真似して、高い所から飛び降りて怪我したらどうしてくれるんですか！」

作家「え、い、いやそんな事言われましても」

「あなた責任取れるんですか、責任」

作家「え、僕の責任になるんですか」

「なるに決まってるでしょ！とにかく、今すぐレッドマンを書くのをやめてください！」ｶﾞﾁｬﾝ

作家「ムチャクチャだなぁ」

作家「仕方ない。設定を変更しよう」

―――

――
―

作家「レッドマンは地上を時速３００ｋｍで走る事ができ、新幹線を追い抜いて…」

ﾋﾟﾛﾛﾛ

作家「ん？電話だ」

作家「はい」

「あなたねぇ、まだ懲りないんですか？」

作家「え？でも空を飛ぶ設定は無くして、代わりに地上を走るという事に…」

「子供が真似して、時速３００ｋｍで走り回ったらどう責任取ってくれるんですか！」

作家「いや走り回るんですか！？」

「お風呂に入れようとしても逃げられたら、絶対捕まらなくなるでしょ！」

作家「いや、もっと他に色々あるんじゃないですか！？」

「とにかく、こんな内容は認められません！今すぐ書くのを止めて下さい！」ｶﾞﾁｬ

作家「いやー、どうすっかなぁ…」

―――

――
―

作家「…えーと、レッドマンは事件が起きた時急行があれば京浜東北線、
　　　なければ途中で京王線へ乗り換え、その他バスやタクシーを乗り継ぎ
　　　現場へ到着したら怪人をダイナマイトレッドパンチで…」

ﾋﾟﾛﾛﾛ

作家「ん？電話か」

作家「はい」

「あなた、こんな子供に悪影響を与えるものを書き続けていいと思ってるんですか？」

作家「え、いえ空も飛ばないし地上を３００ｋｍで走らないし主に電車で移動するんですよ？」

「パンチとかキックとか真似して、子供が暴力的になったらどうするんですか！」

作家「え、じゃ、じゃあどうやって怪人を倒すんですか？」

「知りませんよ。とにかく子供が真似するからやめて下さい！」

「子供が怪我でもしたら社会問題ですからね、社会問題！」ｶﾞﾁｬ

作家「マジかー…」

―――

――
―

作家「…えーと、レッドマンはタクシーで現場に駆けつけ、
　　　怪人と対話する事によってお互い和解した。
　　　和やかな雰囲気のなか幼稚園バスの子供達は解放され…」

ﾋﾟﾛﾛﾛ

作家「ん？電話だ」

作家「はい」

「どうしてレッドマンはいつも戦ってばかりいるんですか！」

作家「え、い、いや正義のヒーローですからそこは…」

「子供が真似して勉強しなくなっちゃったらどう責任とるんですか？」

作家「そ、そんな事言われましても」

「子供のお手本になるような作品にして下さい」

「うちの子がお受験に失敗したら、損害賠償請求しますからね！」ｶﾞﾁｬ

作家「ひえー…」

―――

――
―

作家「…平和を守るのは趣味で、レッドマンの本業は勉強なのだ！
　　　今日もレッドマンは学校が終わったあと塾に向かう。
　　「そうか、三角形の面積は底辺×高さ÷２か。
　　　よーし、家に帰ったらゲームもしないで寝るまで勉強するぞー」っと」

ﾋﾟﾛﾛﾛ

作家「お、電話か」

作家「はい」

編集「た、大変です！レッドマンの真似をした子供が、高い所から飛び降りて」

編集「大怪我をしたって、ニュースになってます！」

作家「え？な、なんだってー！？」

作家「今レッドマンって、ほぼ学習ものなのに？」

作家「何を真似してそうなったの？」

編集「それが…」

編集「勉強づけの日々にストレスがたまって」

編集「衝動的に、二階の窓から飛び降りたんだそうです」

作家「だっふんだー」


終

以上になります
依頼出して来ます

一応ループオチ的な感じにしたかったんですね
子供のためっていうのを言うがままにやってたら最初に防いだはずの
子供が高い所から飛び降りる事態になってしまったという

あと作中のヒーローを弱らせるだけ弱らせる敵の策略オチというのも
考えてました

色々迷いましたね
まあ迷いましたけどこのオチになりました

えっレッドマンてあるん？
しまった検索かけるんだった