チェイス「ハート。これはマーガリンだ」
ハート「おお、そうだったか。しかしマーガリンもバターも大差は無いんじゃあないか?」
チェイス「何を言っている。全く別物だ」
ハート「そうなのか?」
チェイス「まず第一にバターは牛乳から作られる動物性脂肪。マーガリンはオリーブやごまの油で作られる植物性脂肪だ」
ハート「ほぅ、根本的に違うのだな」
チェイス「大違いだ。マジイエローとビートバスターぐらいの違いがある」
チェイス「マーガリンは今回使わん。マーガリンは焼き立てサクサクのパンに塗るのがルールだろう」
ハート「とすれば…バターはこっちか!」
チェイス「ハート、それはチーズだ。はしゃぐ気持ちはわかるが少し大人しく待っていろ」
ハート「ハハッ、すまないな。どうにも気が急いでしまっているようだ」
ガチャッ
メディック「ただいま戻りましたわハート様」
ブレン「ちょっ、私がまだいるのにドアを閉めようとしないでください!」
ハート「おお、2人ともおかえり。寒くは無かったか?」
ブレン「聞いてくださいハート。この腹黒、荷物を全部私に押し付けて…」
チェイス「ご苦労だったな。後で暖かいものでも淹れよう」
ブレン「…本当、こっち側に戻ってきません?チェイス」
チェイス「俺は人間の守り神。生きとし生けるもの全ての自由のために戦う戦士だ」
メディック「もっぱら私たちの胃袋を守って下さってますわよ」
チェイス「どれ、買い物の中身を確認しよう」
ハート「いやぁ、本当にもう待ちきれないな!心が躍るぞ!!」
ブレン「ハート。それ別の人の持ちネタです」
注・地獄大使と暗闇大使が超協力プレイするぐらい平和です
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ブレン「ですが、ハートの気持ちも分からなくはありませんね。何せ…アレですものね」
メディック「ああ、私も待ちきれませんわ…チェイス。準備はまだかかりますの?」
チェイス「無茶を言うな」
ハート「それにしても、それにしてもだな……」チラッ
ブレン「ええ…こんな光景は滅多に見られるものではありませんね…」
メディック「もう、いっそこのまま丸ごと焼いて食べたくなってきましたわね」チューン マックスフレア
ブレン「お止めなさい!最高級の牛肉ですよ!?P5ランクの埼玉牛ブロック50㎏ですよ!?」
チェイス「俺のブレイクガンナーを返せ」
ハート「001…フリーズも随分気前が良いな。流石は防衛長官、この程度のものなど食べられているという訳か」
ブレン「単に処理に困ったからくれたようにも思えますがね」
メディック「最近歯が悪くなってきたと、この前問診に行った時にぼやいてましたわ」
ブレン「問診なんてしてるんですか貴女」
メディック「ええ、何なら貴方も診てあげてもよろしくてよ?貰うものはもらいますけど」
チェイス「収入があるのはありがたいな。俺のバイトだけでは到底お前らの胃袋は支えきれん」
ブレン「あ、そうそう。収入で思い出しました。はいチェイス。これ今月の食費です」
チェイス「助かる」
ハート「ブレンのアルバイトも順調だな。幻夢コーポレーションとかいうゲーム会社のプログラミングだったか」
ブレン「ええ、時々ゲームから変なのが実体化したり社長が神様ぶったりして騒々しいですがね」
ハート「となると、全く働いていないのは俺だけか…心苦しいな、みんなこうして頑張ってくれているというのに」
メディック「そんなことはありませんわハート様!ハート様は私達の王。私達を導いてくださるという他の何者にも出来ない役目をお持ちではありませんか!」
ブレン「そうですよハート!ハートはいつものように尊大に偉大に不必要に自信を持っていてくれればそれだけで良いんです」
ハート「お前達…」グスン
チェイス(フラフラとロイミュード達のところに遊びに回ってはお菓子だ小遣いだ山ほど貰ってくるのは十分な収入だろう)
メディック「ほらほらハート様。今夜はステーキですわよステーキ。あんな大きな肉の塊を食べ放題ですわ!」
ブレン「チェイス。炊飯器の準備は?」
チェイス「3台全て限界までフル稼働中だ」
ハート「すまない…俺とした事が弱気になってしまったようだ。よしお前達!今夜は盛大にタンパク質を摂るぞ!」
メディック「もちろんですわハート様!」
ブレン「あ、サラダもちゃんと食べるんですよハート」
チェイス(そうだ、フリーズにお礼のメールをしておこう…みんなこんなにはしゃいでいるぞ、と)カシャッ ピロリンッ
チェイス「肉の下拵えとソースや副菜の準備にまだ時間がかかる。ゲームでもやっていろ」スタスタ
ハート「出来るだけ早く頼むぞ。何なら超重加速も許可する」
ブレン「やめてください。私とメディックは超重加速対応出来ないんですから」
メディック「ふと思ったんですけど、重加速中にクロックアップしたらどうなるんでしょう?」
ブレン「おやめなさい。その話は始めだすと色々とややこしくなりますから」
ハート「ふむ、ではチェイスの言う通り一狩りしながら待つとしよう」
ブレン「新作も出たことですしね」
メディック「狩りのスタイルが増えましたわね。そろそろまた武器も増えれば良いのに」
ブレン「新武器は流石にまだまだ先でしょう。さて、私は新スタイルのレンキンでいきましょうか」カチカチ
メディック「なら私はブレイブでブレ…モンスターをドカドカ撃ちますわね」
ブレン「待ちなさい。今何を言いかけました?」
ハート「しかしブレイブスタイルか…」
チェイス「これより牛肉切除手術を開始する」
ハート「どうしたチェイス。藪から棒に」
チェイス「すまん、気にするな」スタスタ
メディック「チェイスー。お肉を切るのでしょう?どうしてシンゴウアックスを持ってるんですのー?」
ブレン「さて、では集会所を作成しましょう。…お、来ましたね腹黒ガンナー」
メディック「コソコソと罠を仕掛けるばかりの陰険メガネが何か言ってますわ」
ハート「…うん?どこだ、集会所が見つからないぞ」
ブレン「ハート、ゲームが違いますよ」
ハート「おお、そうか。この前遊んだままソフトを変えていなかったな」ドラゴナイトハンター!
メディック「確かにそれも協力プレイゲームですけれども」
ハート「折角だ、俺も新スタイルを試してみたいな。ブレイブでやってみるか」
チェイス「俺に切れないものはない」
ハート「さっきからどうしたチェイス」
チェイス「すまん、気にするな」スタスタ
ブレン「チェイスー、肉を切るのにどうしてライノスーパーのバイラルコアを持っていくんですかー?」
メディック「エンジェルにまだ返して無かったんですの?あれ」
ハート「さて、集会所集会所……うん?オンラインにパラドックスとトルネードがいるぞ」
ブレン「私事なんですけど、職場にパラドックスと似た名前の人がいるのでごっちゃになるんですよねぇ」
メディック「あ、ハート様が入りましたわ。さぁどのモンスターでブレンを始末します?」
ブレン「貴女も最近大っぴらになってきましたね」
チェイス「ふむ…取り敢えずこんなところか」
チェイス「下拵えは終わったぞ」
ハート「むっ、ちょっと待ってくれ。もう少しで討伐できそうなんだ…くっ、回復剤が!」
メディック「ほらブレン囮になりなさい!ハート様が追いかけられてますわよ!」
ブレン「私の体力ももうほとんど残っていませんよ!あと1乙したらクエスト失敗になるじゃないですか!」
チェイス「…スープでも作るとしよう」スタスタ
ハート「よし、なんとか勝ったぞ!」
メディック「流石ですわハート様!」
ブレン「なんともスリリングでエキサイティングでバイオレンスな狩りでしたね…モンスターより身内のほうが脅威でしたよ」
メディック「近くにいた、貴方が悪いんですわ」
ブレン「何を浅倉みたいな事を」
ハート「待たせたなチェイス。もう準備は……チェイス?」
チェイス「終わったか」ヒョコッ
チェイス「長引きそうだったのでもう1品拵えていたところだ」
ハート「ハハッ、すまなかったな。つい熱中してしまった」
メディック「ああ、何だか良い匂いがしますわ」スンスン
ブレン「あはは、流石は犬をコピーしているだけあって鼻が利きますねって痛ぁあ!!」
メディック「ごめんなさい?うっかり抜き手で肋骨の隙間を刺してしまいましたわ」
ハート「こらこら、じゃれるな2人とも。お待ちかねのステーキタイムだぞ?」
チェイス「まだ準備が必要だがな。ホットプレートを持ってくる。テーブルの上を片付けておいてくれ」
メディック「お安い御用ですわぁ」
ブレン「ゲホッ…ひ、脾臓が痛い…」
紘汰「おっ、隣のガレージまた賑やかだなぁ。いいよなぁ、仲良さそうで」
戒斗「弱者が馴れ合っているだけだ。…そろそろ夕飯時か、有り難く思え葛葉。今夜は隣からのお裾分けでステーキだ」
紘汰「滅茶苦茶馴れ合ってるじゃねーか」
チェイス「待たせたな」ガタッ
ハート「おお、お好み焼きでも大活躍したホットプレートだ」
ブレン「そう言えばチェイス。ホットプレートでステーキが焼けるのですか?折角こんな良い肉な訳ですし焼き方が悪くて台無しになるのは避けたいですよ?」
メディック「へっぽこメガネに賛同しますわ。ここは面倒だとは思いますけど1枚ずつフライパンで焼いては?」
チェイス「安心しろ。既にこのホットプレートは超進化している」
ハート「なん…だと?」
チェイス「専門店の鉄板とほぼ同効果を発揮する特殊加工のプレート。火力の出力向上。抜かりはない」
ブレン「い、いつの間にそんな魔改造を…」
チェイス「この前お前たちがナンジャタウンに遊びに行っている時に蛮野が来てな。ハート達は居ないぞと言ったらしばらくしょんぼりして目についたコレを勝手に改造して帰っていった」
ハート「おお、チェイスに留守番を頼んでいたあの日か」
メディック「本当に申し訳ありませんでしたわチェイス。トルネードから貰った招待券が3枚しかありませんでしたの」
チェイス「構わん。餃子スタジオは既に霧子達と体験済みだったしな」
ブレン「しかし、蛮野も図々しいというか厚かましいというかあれだけやらかしておいてまだ私達の親気取りというか…」
ハート「哀れな奴、とはあえて言ってやろう」
メディック「蛮野で思い出しましたけどチェイス、蛮野の息子は誘ってませんの?」
ブレン「メディック、その呼び方はやめてあげなさい。広い意味で言えば我々も蛮野の子供になるんですから」
メディック「…猛省しましたわ」
チェイス「メールもラインも返事が無いのだ」
メディック「あら珍しい。あの構ってちゃんの基本ボッチな詩島剛が」
ハート「メディック、流石に言い過ぎだ。否定はしないが」
チェイス「なので今日は別のゲストを呼んでおいた」
ブレン「別の?誰ですか」
チェイス「もうじき来るだろう。さぁお前たち、茶碗を出せ」
蛮野「どうした剛。全然箸が進んでないじゃあないか。折角久しぶりの親子の食事だというのに」モグモグ
剛「食欲湧くかぁ。人の事いきなり拉致りやがって。何が悲しくてテメーと面合わせて飯食わなきゃなんねぇんだよ!」
004「まぁまぁ、ここは一つ我慢してくれ。もうじき黎斗社長やプロフェッサー凌馬も来ると思う」
剛「なんつーメンツだよ!帰せぇ!今すぐ俺を帰せぇ!!」
蛮野「なんだなんだ、そんなにはしゃぐな剛」
剛「照れてんじゃねぇよ諸悪の根源!!」
チェイス「ご飯をよそった。誰かそっちに持っていってくれ」
ブレン「はいはい、お手伝いしましょう」
ハート「俺の分は大盛りで頼むぞ」
メディック「私のもお願いしますわ」
チェイス「全員大盛りだろう。ハート、どうせお前はおかわりを繰り返すのだから丼にしてやろう」
ハート「ご、豪快だな」
ブレン「まるでマンガみたいなお米の盛り方してますね」
チェイス「後はサラダと総菜とスープだ。誰か運んでいってくれ」
メディック「なら、次は私が手を貸しますわ」
チェイス「冷蔵庫の中に、ラップをしてあるものを持っていってくれるか」
メディック「お安い御用ですわぁ。…あら美味しそう。山盛りのポテトサラダですわ」
チェイス「今ベイクドポテトを焼く。これが出来上がったら食事を始めよう」
ハート「いよいよか…まだか、待ちきれないぞチェイス!」
チェイス「まだフライパンにバターを落としただけだ。堪えろハート」
ピンポーン ピンポーン アイテルーヨ
ハート「む?誰だこんな時間に。N〇Kか?」
ブレン「メディック、また通販でも頼んだのですか?」
メディック「身に覚えがありませんわ。まったくもう誰かしら。もうすぐご飯だと言うのに…」
メディック「はーい、開いてますわよー?」
ガチャッ
進ノ介「そこまでだロイミュード!」バァンッ!
ブレン「と、泊進ノ介!?」ガタッ
メディック「な、何故私たちのアジトの場所が!……って、バレてて当然ですわね」
ハート「ほぉ…1人で乗り込んでくるとは、度胸があるじゃないか泊進ノ介」
進ノ介「さぁ、そろそろ俺達も決着をつけようかハート。ひとっ走り付き合えよ!」
ハート「ハハッ、望むところだ!」
チェイス「進ノ介、遅かったな」スタスタ
進ノ介「おお悪い悪い。ベルトさんが思いのほかスネちまってさ。あっ、これ差し入れな」
チェイス「助かる」
ハート「…チェイス。ゲストというのは、まさか泊進ノ介のことか?」
チェイス「珍しく暇だと言うのでな。何か問題があったか?」
ハート「なんだ、うっかりシリアスにしてしまったじゃないか。良く来たな泊進ノ介。こう言うのも何だが、まぁゆっくりしていくといい」
進ノ介「こういうのも何だけど、お邪魔します」
ブレン「問題……えぇ、この場合問題が特にないのが問題というべきでしょうか」
メディック「私たちってどうして敵対していたのでしたっけ」
チェイス「本当に今更だな」
チェイス「今夜の主役の登場だ」
ハート「おおっ!待っていたぞチェイス!しかし見事な肉だな…焼く前から既に美味そうだ」
ブレン「ハート、くれぐれも生食はやめてくださいね。あ、これ貴方の分のお茶碗とお箸です」
進ノ介「ああ、ありがとな。…しっかしお前達っていつもこんな豪勢な食事とってるのか?」
メディック「まさか。今回はたまたまですわ。フリーズからのお裾分けなんですの。あ、これお茶ですわ」
進ノ介「ほんと仲良しだなロイミュード達は」
ハート「ははっ、俺達は108体…チェイスを含めれば109体しかいないからな。当然多少の軋轢は生じるが基本的には仲が良いな」
ブレン「まぁ、個人的に気に食わない相手はいますがね」
メディック「あら、薄汚い視線を感じますわ。チェイス、シンゴウアックス貸してくださいません?」
チェイス「じゃれていないでスペースを空けてくれ。肉が置けん」
進ノ介「…蛮野博士ってお前らに悪の心インプットしたんだよな?友情回路じゃないよな?」
ハート「泊進ノ介、お前の分のナイフとフォークだ」
進ノ介「ああ。…随分可愛いデザインだな」
ブレン「何でも「某天才外科医も愛用の一品!」だそうですよ」
メディック「そう言えば貴方、ノコノコ1人で来てますけれどいつも一緒のバディさんは宜しいんですの?」
進ノ介「霧子のことか?あぁ、あいつはあいつで何か友達と女子会だとさ」
ハート「なるほど。つまりチェイスが誘わなければ今頃お前は寂しく一人飯だったというわけか」
進ノ介「ほっとけ!」
チェイス「女子会…霧子にそんな交友関係があるとは、知らなかった」
進ノ介「ああ、最近知り合ったらしいぞ。えっと…詳しく聞かなかったけど始まりの女?とかって人と、ポッピーピポパなんとかって…」
ハート「聞いている限りでは全然想像がつかないな」
ブレン「こちらの食事会も機械生命体と仮面ライダーというメンツですから人様のことをとやかく言えませんけどね」
舞「じゃーん!今日はこんなの作ってきたよ」
霧子「わっ、凄いケーキですね。私お茶淹れてきますね?」
ポッピー「フルーツたっくさんで美味しそうだね~♪見たことない果物だけど、なにこれ?」
舞「ヘルヘイムの果実。あ、ちゃんと品種改良してあるから平気だよ」
ポッピー「ふ~ん?よくわかんないけど、んじゃ切り分けよっか」ガシャコンソード!
舞「あ、いいよ。私がやるから」ムソウセイバー!
霧子「ちょっ、待ってください!今ちゃんとナイフを持ってきますから!」
進ノ介「本当に凄い肉だな…これが霜降りってやつか。俺普段牛丼ぐらいでしか牛肉食べないぞ」
ハート「いいじゃあないか。松屋なら俺達もよく行くぞ。なぁ?」
ブレン「ええ。メディックに至っては1人でも通いますか痛い!!」
メディック「あら失礼。太ももの皮をうっかり抓って捩じりましたわ」
ブレン「何をどううっかりしたらそうなるんですか!完全に意図的に悪意を持ってやったでしょう!」
チェイス「じゃれていないで牛脂を取ってくれ」
進ノ介「ん、コレか?」
チェイス「すまんな。では始めるぞ。覚悟はいいな?」
ハート「おお…とうとうか」
ブレン「心が躍りますね」
メディック「ブレン、それは他所の人のセリフですわ」
チェイス「今度フリーズに何か礼をしなくてはな」ジュウウ
進ノ介「ああ、そういや俺にもこの前「お中元の余りだが良かったらどうだね」とか言ってゼリーくれたぞ、あいつ」
ブレン「あの人、一応泊進ノ介の父親に屈辱を受けたんですよね…」
メディック「屈辱が彼の進化の鍵なんですし、むしろご褒美なのではなくて?」
ブレン「やめてあげさない、その言い方だとフリーズがただの変態になってしまいますよ」
進ノ介「俺もどんな顔して受け取ればいいのか凄く困ったんだからな…」
ハート「ハハッ、とは言いながらしっかり受け取ったんじゃあないか」
チェイス「なるほど、この前の美味いゼリーはフリーズからだったのか」
ブレン「あ、チェイスも食べたんですね」
進ノ介「霧子と剛とチェイスでな。美味かったよなぁアレ。呉島メロンゼリーだったっけ?」
チェイス「よし、良い具合に温まってきたな。肉を投下するぞ」ジュゥゥウ!
ハート「おおおっ!この音、何と腹に響く…!」
メディック「ありますわよねぇ、美味しい音って…この肉を焼く音だけでご飯が進みそうですわ」
進ノ介「凄ぇ!こんな良い肉が目の前で焼かれるところなんて下手したらもう一生見られないかもしれないな!」
ブレン「頑張って出世しなさいな。貴方婚約したんでしょう?」
ハート「ああ、そう言えばそうだったな。お祝いもまだですまなかったな、泊進ノ介」
進ノ介「いや別にお前らにそこまでしてもらうのも……何というか、アレだろ?」
メディック「では、このステーキが祝福のプレゼントということにいたしましょうか」
ブレン「おや、貴女にしては珍しく気の利いた提案で熱ぅ!!」
メディック「あら、偶然牛脂がブレンの頬っぺたに飛んでいきましたわ」
チェイス「…別の牛脂を取ってくれ」
ジュゥゥゥゥゥゥ
ハート「おお…何と腹に響く音だ…」
メディック「この音だけで幸せになれますわね」
ハート「出来ることなら着メロにしたいぐらいだ」
ブレン「石塚英彦みたいな事を言わないでください」
チェイス「頃合いだな。ひっくり返そう」
進ノ介「おおっ!流石はチェイス、綺麗な焼き目だな!」
チェイス「この改良ホットプレートの性能だ。不本意だが、蛮野に感謝しなくてはならんな」
ブレン「ええ、実に不愉快で忌々しくて憎たらしいですけどね」
メディック「まだですの?チェイス、まだですの?」ソワソワ
ハート「落ち着けメディック。…チェイスまだか!?」
チェイス「お前も落ち着け」
ブレン「ハハッ、メディックはコピー元が犬なので肉を前にお預けが出来ないんでしょうねぇ」
メディック「仮面ライダークロニクルやらせますわよ、この毒眼鏡」
進ノ介「…なぁ、お前らっていつもこうなのか?」
ハート「普段からこの調子だな。この通り楽しくやっているぞ」
悠「突然呼び出されたから何かと思えば…」
仁「そんな嫌な顔すんなって。七羽さん居なくてさぁ。寂しく一人飯したくないお兄さんに付き合えよ」
悠「お兄さんzていうよりオジサン……まぁ、別にいいですけど。ところでこれ、何の肉なんですか?」
仁「お、この辺なんかそろそろ食べ頃だぞ」
悠「仁さん?」
仁「ほれほれじゃんじゃん食えよ?お前細っちぃんだからさ」
悠「答えてくださいよ」
ジュゥゥゥゥゥゥ
ハート「おお…何と腹に響く音だ…」
メディック「この音だけで幸せになれますわね」
ハート「出来ることなら着メロにしたいぐらいだ」
ブレン「石塚英彦みたいな事を言わないでください」
チェイス「頃合いだな。ひっくり返そう」
進ノ介「おおっ!流石はチェイス、綺麗な焼き目だな!」
チェイス「この改良ホットプレートの性能だ。不本意だが、蛮野に感謝しなくてはならんな」
ブレン「ええ、実に不愉快で忌々しくて憎たらしいですけどね」
メディック「まだですの?チェイス、まだですの?」ソワソワ
ハート「落ち着けメディック。…チェイスまだか!?」
チェイス「お前も落ち着け」
ブレン「ハハッ、メディックはコピー元が犬なので肉を前にお預けが出来ないんでしょうねぇ」
メディック「仮面ライダークロニクルやらせますわよ、この毒眼鏡」
進ノ介「…なぁ、お前らっていつもこうなのか?」
ハート「普段からこの調子だな。この通り楽しくやっているぞ」
悠「突然呼び出されたから何かと思えば…」
仁「そんな嫌な顔すんなって。七羽さん居なくてさぁ。寂しく一人飯したくないお兄さんに付き合えよ」
悠「お兄さんっていうよりオジサン……まぁ、別にいいですけど。ところでこれ、何の肉なんですか?」
仁「お、この辺なんかそろそろ食べ頃だぞ」
悠「仁さん?」
仁「ほれほれ、じゃんじゃん食えよお前細っちぃんだからさ」
悠「答えてくださいよ」
仁「それともアーン、ってしてやろうか?ほらっ」ニヤニヤ
悠「おい救急戦隊」
チェイス「これで人数分だ」
ハート「おぉ…!……おぉぉ!」パァァ
ブレン「ハート、光ってます光ってます」
進ノ介「なぁ…立場上ハートの超進化止めていいか?」
メディック「止めはしませんわ。流石にステーキに感激して進化するロイミュードの王では恰好つきませんもの」
ブレン「そこに遮光カーテンありますから。眩しくて目が痛くなってきたぐらいに被せてあげてください。収まります」
進ノ介「凄いな遮光カーテン。ロイミュードの天敵じゃないか?」
ハート「お前たち、気のせいかもしれないが俺の扱い方がどんどん雑になってきてないか?」
チェイス「気のせいだ。それよりハート。肉が冷める。音頭をとれ」
ハート「むっ?そうだな、折角の極上の肉が台無しになってしまうな!」
進ノ介(なんて和む敵たちなんだ…)
ハート「さぁ、今回は我らが宿敵、仮面ライダーがゲストに来ている訳だが」
進ノ介「ゲストでーす」
ハート「またこうして皆揃って食卓を囲み、楽しく笑いあえるよう健やかに人間社会を侵略しようじゃあないか!」
進ノ介(侵略行為って何だっけ)
チェイス(俺に質問をするな)
ハート「今夜も存分に楽しもう!では、いただきます!」
脳看「「いただきます(わー)」」
進ノ介「いただきます」
チェイス「タベテイーヨ」
進ノ介「おぉ…!おぉ、何て言えばいいんだコレ……おぉぉぉ!」
ハート「わかる、わかるぞ泊進ノ介…!言葉にならないとはこの事だ…ナイフを入れたこの感触だけで、この肉が只者では無い事がわかるぞ!」
ブレン「分厚いのにスッとナイフが通りますね…チェイス、これは一体どんなトリックですか?」
チェイス「特に何もしていない。定石通り焼く5分前にコショウ、焼く寸前に塩を振っただけだ」
メディック「そ、それだけでこんな柔らかくなりますの?」
チェイス「外国産や安い肉ならいざ知らず、今回は肉そのものが上質だからな。小細工は必要無いのだ」
ハート「成程…肉そのもののポテンシャルで勝負という訳か!」
チェイス「肉を柔らかくするなら卸し玉葱や赤ワインに漬け込んだりと、いくらでも手段はあるが…良い肉は極力そのまま焼くのが良い」
進ノ介「肉を叩いて柔らかくするって聞いたけど、そういうのもしてないのか?」
チェイス「それも、よほど固い肉でもなければ必要ないな。下手に叩いても肉の繊維を破壊してしまうだけだ」
チェイス「しいて手を加えるなら脂身の厚い部分に多少包丁を入れる程度で十分だ。差し当たり気を付けるとしたら温度ぐらいだ」
進ノ介「ステーキって、ただ焼くだけのものかと思ってたけど奥が深いんだな…」
ハート「同感だ。いや、シンプルだからこそ、か」
ブレン「ああ、この断面から滴る肉汁が肌理細やかで艶やかで輝かしくて…」
メディック「あむっ………っ!?!?」バシバシッ
ブレン「ちょっ、痛い痛い!何ですかいきなり!言葉にならないからって暴力で表現しないでください!」
進ノ介「美味っ!!なんだこれ!」
チェイス「ステーキだ」
ハート「美味いぞチェイスゥゥゥゥ!!」パァァァァ!
ブレン「うわっ!ハートが今までにない輝きを!」
メディック「メガネ!遮光カーテンを取りなさい!」
紘汰「うぉっ!おい、今お隣さん凄ぇ光らなかったか?」
戒斗「今に始まった事でもないだろう。そんな事よりさっさとその手を退けろ、ソースがかけられん」
紘汰「おぉ美味そう!なぁ、ところでどうしてお前ん家の冷蔵庫に俺の好物常備してるんだ?」
ハート「堪らないぞ!何なんだこの圧倒的な味の破壊力は!」
進ノ介「柔らかくて噛まずに口の中で蕩ける、ってテレビの中のオーバーリアクションだと思ってたけど、本当にあるんだなこういうの!」ムシャムシャ
ブレン「これだけ重厚な旨みだというのに柔らかいせいでいくらでも食べられてしまいそうですね」
メディック「ああ、このシンプルな塩コショウというのが、また良いですわぁ…あっという間になくなってしまいそう」モキュモキュ
チェイス「安心しろ。またすぐに焼いてやる。肉はまだまだあるしな」
ハート「ここは天国か!?」
チェイス「お前達のアジトだろう」
ブレン「焼き具合もまた絶妙ですねぇ…私、これぐらいのミディアムレアが一番好きですね」
進ノ介「あ、それ俺も」
メディック「私はもうちょっとレア気味かしら」
ブレン「ハハッ、流石は犬がコピー元だけあっ痛ぁぁ!」
メディック「あら失礼。偶然ガシャコンスパローがブレンの太ももに刺さりましたわ」
ブレン「返してきなさい!」
チェイス「良い肉だ」モグモグ
ハート「チェイス!もう1枚焼いてくれ!」
チェイス「俺もゆっくり食べさせてくれ」
メディック「待ちきれませんわ。もう自分で焼いてしまおうかしら」
ブレン「およしなさい。こんなに良い肉を暗黒物質にする気ですか」
メディック「なんですって?」チャキッ
ブレン「スパローは置きなさい!」
チェイス「少しは待てないのか。副菜や付け合わせでも食べていろ」
ハート「おお、そう言えばすっかり忘れていたな…。ニンジンのグラッセと、ポテトサラダ…これもポテトか?」
チェイス「ベイクドポテトだ。レンジで加熱したジャガイモをフライパンで焦げ目がつくまでバターで焼いたものだ」
進ノ介「ポテト率高いな…あ、美味い!外側はカリカリなのに中がホクホクで」
ブレン「ああ、肉汁がついた部分がまた…これは堪えられませんねぇ」
メディック「ニンジンも甘くて美味しいですわぁ」モキュモキュ
ハート「このボウルに入っているのはサラダか?…うおっ!なんだ、物凄く冷たいぞ?」
チェイス「千切ったレタスとミニトマトを氷水に漬けているだけだ。そのまま食べても塩やビネガーで食べるのも美味い」
進ノ介「…お、ホントだ。ただ冷やしてるだけなのに美味い」バリバリ
メディック「お口の中がスッキリしますわね。あ、ダメですわこれ。お肉が止まらなくなるパターンですわ」
ブレン「あ、このレタスにポテトサラダを巻いて……ああ、やっぱり」バリボリ
ハート「それは良いな。ブレン、その技使わせてもらうぞ」
メディック「スープは定番のコーンスープですのね。…あぁ、なんてじんわりと優しい甘さなんでしょう」
ブレン「本当ですね。これは市販のものとは違うのですか?」
チェイス「缶詰のコーンとコンソメと牛乳で作れる。甘さが引き立っているのは塩を控えているからだろう」
ハート「成程、塩は肉でそこそこ使っているからな。見えない部分でも欠かさない気配り、流石だチェイス」
進ノ介「うわ、旨っ。コーンスープなんて自販機で買うぐらいだからなぁ…沁みるわぁ」ズズッ
チェイス「さて、ではそろそろ2枚目を焼くぞ。まだ肉が残っている奴は……当然のようにいないな」ジュゥゥゥ
メディック「チェイスー、私次はレアで、レアでお願いしますわぁー」
ハート「折角だ、俺も次は焼き具合を変えて味わおう。俺もレアで頼む」
ブレン「私は1枚目と同じぐらいで。泊進ノ介、貴方も同じでいいですか?」
進ノ介「ああ、頼むチェイス」
チェイス「マッテローヨ」
ハート「マッテルーヨ」
メディック「ハヤクシテーヨ」
ハート「ああ、美味い…ステーキ2枚目だというのにまだまだいけそうだ」
チェイス「実際、まだまだあるぞ」
ブレン「今度はソースを使ってみるとしましょう…チェイス、どれがどれですか?」
チェイス「右からポン酢、ガーリックバター、ワサビ醤油だ。思い出した、大根おろしを取ってこよう」スタスタ
ハート「チェイス!悪いがついでにお茶も頼む」
ブレン「すっかり飲み物の事を忘れていましたね…メディック、戸棚からグラスを」
メディック「まぁ、メガネの癖に生意気な」
進ノ介(って言いながらちゃんと出してくれるのな)
進ノ介「お前ら、随分可愛いカップ使ってるんだなぁ」
ハート「マイティのマグカップが俺だ。いいだろう?」
ブレン「ソルティが私で、腹黒がモータスです」
メディック「あら、もしかして私の事ですの?」
進ノ介「へぇ、いいなぁ。なぁチェイスのマグカップはどれなんだ?」
チェイス「そこの輿水幸子のカップが俺のだ」
進ノ介「なんでお前だけジャンル違うんだよ」
チェイス「気にするな。次が焼けたぞ。各自皿を出せ」
ハート「ハハッ、待ちかねたぞチェイス!」スッ
ブレン「ああ、この香ばしい香りが…」スッ
メディック「ああ、ちゃんとレアですわ。流石チェイス」スッ
進ノ介「こんな贅沢、人生初だわ…しかもお前らと食卓囲んでるんだもんなぁ」スッ
ハート「別におかしな話でもないだろう?確かに俺達は敵対こそしていても憎みあっている訳じゃあないんだ」
進ノ介「だから困るんじゃないかよ。これからどんな気分でお前らと戦うんだよ、俺」
ブレン「その点に関しては我々も同感ですけどね」
メディック「もう、物凄いグダグダですわね」
チェイス「定期的に形式上戦っているだけだしな」
進ノ介「重加速反応も最近めっきりだしなぁ」
ブレン「仕方ないでしょう。アレ地味にご近所迷惑になるんですから」
進ノ介「最近はお前らよりZECTさんとこのクロックアップシステムのほうが被害報告出てるんだよなぁ……うわっ!ガーリックバターだとまたヤバいなこれ!」
ハート「ポン酢もすっきりとした味わいになって良いぞ、試してみろ泊進ノ介!」モキュモキュ
ブレン「私はワサビ多めのワサビ醤油で……ああっ!これはまた…何とも形容しがたい味わい…!」
メディック「このお皿の上のお肉の油をポテサラに吸わせて……はふぅぅ…、幸せですわぁ」
立神「お待たせしました我望様。鍋の用意が整いました」
我望「おお、良い匂いだ。さぁ、みんなで頂くとしようか」
速水「…なんでお前まで同席しているんだ?」
鬼島「こらこら校長センセ、飯の席でそんな怖い顔はおよしなさいよ」
立神(むっ…?いかん、今一つコクが………)チラッ
鬼島「ちょ、ちょいとお獅子さん?なんでアタシを睨んでるのさ」
我望「…もしもし江本か?私だ、今みんなで鍋をしているんだが…」
チェイス「ステーキ2枚目だというのに、よくそこまでモリモリといけるものだな」モリモリ
ブレン「チェイス、それはツッコミ待ちですか?」
ハート「何てことだ!!」ガタッ
メディック「ど、どうしましたハート様。何かブレンが粗相を?」
ブレン「何でですか!」
ハート「すっかり忘れていたぞ…何て失態だ、今日この時ほど自分の不甲斐無さを悔いた事は無い…!」
進ノ介「おいおい物騒だな…どうしたんだハート」
ハート「……を……っ」
進ノ介「?」
ハート「ご飯を忘れていたじゃあないか!!」
ブレン「っ!」
メディック「!?!?」
進ノ介「えっと…これツッコミ待ちか?」
チェイス「残念だが、心底本気だ」
進ノ介「他に悔いる事の無い人生…いやロイミュード生、羨ましいよ」モグモグ
チェイス「剛とはまた違うタイプだが、優秀なツッコミだな進ノ介」
進ノ介「剛っていつもこんなやり取りに付き合ってたのか?そりゃ血圧上がるよ」
ハート「チェイス!ご飯は」
チェイス「お前らが珍しく言い出してこなかったから出さなかっただけだ」
ブレン「メディック!」
メディック「お茶碗を用意しますわ!」バタバタ
ハート「ブレン!しゃもじを濡らしてきてくれ!」
ブレン「仰せのままに」シュタッ
進ノ介「あ、チェイス。悪いけどそっちのワサビ取ってくれるか?」
チェイス「進ノ介、これはバジルソースだ」
進ノ介「へぇ~。折角だから使ってみようかな。あ、でもシンプルにバターだけってのも試してみたいしなぁ」
チェイス「お前も大概食い意地が張っているのだな」
ハート「はふ、はふ…!」ガッガッ
進ノ介「親の仇のような勢いだな」
ブレン「蛮野の仇なんぞ討ちたいとは思いませんけどね」
メディック「むしろイッテイーヨしてくださった方に感謝すらしますわ」
進ノ介「すんげぇ嫌われよう。自業自得だけど」
ハート「肉をソースにつけて、ご飯の上にワンバウンドして…ソースと肉汁のついた白米が、これがまた良いじゃあないか!」
ブレン「ご飯の上にワンバウンドって、幸せな気分になるフレーズですよね」
チェイス「そう焦らずとも、たっぷりと炊いてあるぞ」
ハート「おかわりを頼むチェイス!」
チェイス「聞け」
進ノ介「ああ、でも確かに米が進むよなぁ。ステーキ屋だと大抵パンで食べてたからちょっと新鮮だよ」
メディック「パンもいいですわよねぇ…鉄板の上に残った肉汁交じりのソースにパンを浸して…」ジュルッ
ブレン「やめてください、パンが欲しくなるでしょうが」
ハート「チェイス!」
チェイス「明日の朝のパンが無くなる。やめておけ」
ハート「くっ…!」
ブレン「それにしても泊進ノ介、安月給なのにステーキ屋なんて行くんですねぇ」
進ノ介「給料のことはほっとけ!って言ってもアレだ、その辺のチェーン店だよ」
メディック「あら、もしかして駅の向こう側にある、あのお店かしら」
進ノ介「そうそう、結構リーズナブルだしドリンクバーとサラダバーもあってさ」
チェイス「行ったことがないな…」
ブレン「私もです。チェイス、今度いってみましょうか?」
チェイス「いいだろう。では週末は空けておこう」
ハート「やはりご飯と一緒に食べるならワサビ醤油が一番か…いや、しかし肉汁を加味する事を考慮すればここはガーリックバターで攻めの姿勢を取るべきか…」
進ノ介「ニンニク醤油ってのは駄目なのか?」
ハート「…っ!?」ガタッ
進ノ介「大袈裟だろ!ああもう、お茶が零れる!」
紘汰「美味っ!!俺、こんな美味い肉食った事ないぞ!」モシャモシャ
戒斗「フン、浅ましい奴め。……おい、勝手に人の家の冷蔵庫にヘルヘイムの果実を詰め込むな」
紘汰「仕方ないだろ?ロシュオがやたら送ってきてくれるからさぁ」
ロードバロン「全く、図々しい男だ」モグモグ
チェイス「一応聞くが、3枚目を焼くか?」
ハート「愚問だな」スッ
メディック「またレアでお願いしますわ」スッ
ブレン「あ、私はさっきと同じで」スッ
進ノ介「消化器官がトップギアだぜ」スッ
チェイス「よく食う連中だ」ジュゥゥゥ
ハート「では今のうちにご飯のお代わりを持ってくるとしよう。お前たちはどうする?ついでによそってきてやるぞ」
メディック「あらあらまぁまぁ、そんな雑用はここの緑色にさせたらよろしいのでは?」
ブレン「とうとう人のことを色で呼びますか」
進ノ介「あ、じゃあ俺のも頼めるか?」
ハート「ああ、もちろんだ。大盛りで構わないな?」ペタペタ
進ノ介「って、聞きながらもう盛ってるじゃないか」
チェイス「そろそろ焼けるぞ」ジュゥゥ
ハート「おお、いかんいかん。ほらブレン、メディック。お前たちの分だ」
メディック「ハート様自ら…何と器の大きなお方なのでしょう」
ブレン「あ、ハート。しゃもじは使ったら水で濡らしておいてください。お米がカピカピになります」
ハート「お、おぉそうか。すまん」
チェイス「焼けたぞ。皿を出せ」
進ノ介「凄い贅沢してるよなぁ…、もう二度とできないかもしれないなぁ、こんなの」
ハート「ハハッ、また何か良い物が手に入ったら声をかけようじゃないか」
チェイス「むっ、ホットプレートが脂でギトギトになってしまったな…」
メディック「あらホントですわ。一度洗いましょうか」
チェイス「いや、いい。このままこの脂を有効活用するとしよう」ドサドサッ
ハート「ち、チェイス…お前、一体今何を……?」
チェイス「折角こんな良い肉の脂だ」
チェイス「ご飯を炒めてニンニクとソースでガーリックライスにするのがステーキのルールだろう」
心脳看「「「!!!?」」」」
ハート「俺の分も頼むぞチェイス!」
メディック「わ、私も!私もお願いしますわっ!」
ブレン「私にもお願いしますよチェイス!」
進ノ介「凄ぇ食いつき…あっチェイス!俺も、俺もなっ!」
チェイス「俺にも、ゆっくり、食べさせろ」
剛「………最悪だわ」
剛「何なんだ。何なんだ?あの飯会。全員頭がマッドじゃねぇか」
剛「俺みたいに無理やり連れてこられた人達とは結構仲良くなれたけど…ああ、もう忘れろ忘れろ!」
剛「気晴らしにどっかで口直ししたいよなぁ。…姉ちゃんは女子会とか言ってたし……どうせ暇だろ」ピポパ スタンディングバイッ
剛「……あー、もしもし進兄さん?俺俺。…いや違う詐欺じゃないっての。可愛い可愛い義弟だよ」
剛「…え、証拠?ったく、しょうがないなぁ」
剛「ゴホン…!追跡、撲滅!いずれも~…!」
ブレン「あぁ…肉の旨味と風味とコクがご飯と混ざり合って…」モグモグ
メディック「このニンニクとソースの味付けがまた、もう幸せですわぁ…」
ハート「はふっ、はふふ!」ガツッガツッ
ブレン「お気持ちはわかりますがハート、もう少し落ち着いて。誰も取りませんよ?」
メディック「火力発電所だと言わんばかりの勢いですわ」
進ノ介「…ああ、そうそう。それじゃ住所送るから早く来いよ、待ってるから」ピッ
進ノ介「ん、食事中に行儀悪くてゴメンな」
ハート「ふぁふぇふぁふぉんひゃふぉふぁ?」モキュモキュ
進ノ介「口の中のモノ飲み込んでから喋ってくれ。ワンパクすぎだろ」
チェイス「誰か呼んだのか?と言っている」
ハート「…んぐ。無作法ですまない。察するに詩島剛か?」
進ノ介「ああ、何か物凄い嫌なことがあったらしくてさ。どうせ暇なんだろうし慰めてよ~、だってさ」
ブレン「どれだけ泊進ノ介大好きなんですか、あの男」
メディック「まぁ、ちょいちょいここに来ていますし、別に今更構いませんわ。それじゃあもう1セットお茶碗とお箸を用意しませんと」
チェイス「このテーブルに6人は無理がないか」
メディック「ですって。ブレン」
ブレン「淀み無いですね貴女も!」
『千枝ちゃん、周子さんの座布団全部持ってっちゃって』
『全員取ったねー?それじゃあ、せーの、で食べるよー?』
『誰だボクのエクステを白滝にすり替えたのはぁ!!』
ブレン「この時間帯はどのチャンネルもバラエティですねぇ」ピッ
メディック「ああ、なら録り溜めしている孤独のグルメでも見ましょうかハート様」
ハート「ハハッ、たらふく食べたばかりなのに腹が減りそうだな」
進ノ介「マジかよ」
チェイス(今のうちに空になった皿を洗ってこよう)テクテク
バァン!
剛「って、やっぱここかーい!」
進ノ介「お、早かったな剛。お前も好きだって言ってたシャルモンのケーキ、デザートに買ってあるからな」
剛「なーんか見覚えある住所だし見覚えある道のりだなぁ、とか思ってたら案の定だよ!くつろいでるねぇ進兄さんケーキありがとっ!」
ハート「ハハッ、相も変わらず威勢のいい男だな。ああ泊進ノ介、カップが空だがお茶は要るか?」
剛「仲良しか!んでもって何だその可愛いマグカップ!」
メディック「どうでもいいから取り敢えずドアを閉めてくださらない?大きな声がご近所に迷惑ですわ」
剛「どうもすんません!」バタンッ
ブレン「丁度良いところに来ましたね。今みんなでステーキを焼いた後の脂で作ったガーリックライスを食べていたところですよ」
剛「ステーキ食べさせてくれよ!」
チェイス「ちゃんとお前の分も焼いてやる。早くこっちにこい」ジュゥゥ
剛「あーっ!ったくもぅ!!」
剛「ミディアムレアだからなっ!!」
ニコ「大我ーお肉まだー?お腹空いたんだけどー」
大我「うるせぇ黙って腹空かせてろ!今焼いてるだろうが!」
グラファイト「フン、こき使われて無様だなヤブ医者。ところで飯はまだか」
大我「テメエは帰れぇ!!」
たまにはライダーSSも書かねばと。最近仕事のストレスを飯で発散してるせいか夜中にガッツリ系気味でステーキ焼いたりしてたら思いついたので実行しました。今回はちょっぴり趣向を変えて進兄さんをお招きしての特別(?)バージョンでした。外野が多方で色々アレなのはあまり気にしないでください県民性です。
あちらこちらで有難い応援のお言葉を頂き生きる励みになっております。これからも皆様の心とお腹に響くようなモノを書けたらいいなぁ、と…。
でもどうせまたカオスでハチャメチャなものになるんでしょうけどねハハッ
オツカーレ
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