女騎士「これがエスカルゴというものか」(99)

オーク(ナメクジだよ)

女騎士「家に招いてもらって食事までご馳走になって、何だか申し訳ないな」

オーク(エスカルゴを食べたことが無いというのは本当みたいだな)

女騎士「さぁ、冷めないうちに食べようじゃないか」

オーク「うむ、お先にどうぞ」

女騎士「そうか、では…」

クニクニ

女騎士「弾力があるな。なかなかフォークが刺さらない」

スカッスカッ

女騎士「くっ、刺され!」

スカッスカッ

女騎士「刺され、刺されよ!」
スカッスカッ

女騎士「何故だ…何故刺さらない!私にまだ『因子』が足りていないというのか!?」

オーク「…」

オーク「やはり、か」

女騎士「!?」

オーク「エスカルゴは神聖な食べ物。汚れた体の貴様では口に運ぶことさえかなわぬ、という事か」

女騎士「汚れた体…私、が?」

オーク「その意味が分からん貴様ではあるまい?」

女騎士「くっ…」

オーク「貴様の口は、いったい何匹…いや何百何千何万の魔物の肉棒をしゃぶってきた?」

女騎士「くっ…」

オーク「魔物の体液は臭くて汚れている。いくら洗い流しても落ちはしない。そんな貴様にエスカルゴが食える筈も無い」

女騎士「なら、なら何故そう言ってくれなかった!?何故…何故私を招いた…私に期待を持たせた…何故…何故…」

ポロッ…

女騎士「ふぐうっ…」

オーク「…」

オーク(ここが、分岐点か…)

ガタッ

オーク「女騎士、貴様には覚悟があるか?」

女騎士「覚悟…?」

オーク「今更だが、それはエスカルゴではなくナメクジだ。だがそれは今重要ではない」

女騎士「ナメクジ…」

オーク「似たようなものだ。汚れた者には食べることができない点はな」

女騎士「…」

オーク「だがそれを食べる方法がある、としたら貴様は…どうする?」

女騎士「!?」

オーク「汚れを払うのは神聖なる血…つまり天使の血…」

女騎士「天使…」

オーク「貴様に天使…天に仇なす覚悟はあるか?」

女騎士「!」

オーク「かつて世界の闇と光の調律者であった天使…だが今や天使は…天界は欲望のままに自分達の領地を広げるだけの愚者に成り果てた」

オーク「我ら魔族も貴様等人間も、天界のいいなりだ…俺はそれが我慢ならん」

女騎士「だからといって、天使を…天界に逆らう事は…」

オーク「っ…!」

ガタッ ズンズン
チチ ムンズ

女騎士「!?」

オーク「この脂肪の塊は飾りか…答えろ、女騎士!この無駄にでかく、だがマシュマロのように柔らかい乳は、飾りかと訊いている!」

モミュモミュ

女騎士「んくっ…」

オーク「この乳に役割を見いだせぬのなら、そのままここで朽ち果て死ぬがよい…だが僅かでも天に仇なす意志があるならば…あるならば!」

モミュモミュ ブリンッ

オーク「見せてみよ、その力を!女騎士の貴様だからできる、唯一無二の、その輝きを!!!」

パクッ チュパチュパチュパチュパ

女騎士「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!」

オーク(乳首を転がし、左に!)

グリングリングリン

女騎士「にょるぉぉぉ~!」

オーク(乳輪のブツブツを丁寧に!)

パリンパリンパリン

女騎士「はぐっぱ!」

オーク(そのまま乳首を結合!)

チリンチリンチリン

女騎士「どんっ!」

オーク(はぁぁぁぁぁぁ!)



「「趙雲子龍!!」」

ドッゴォォォォォォォォン!!!

その爆発により生じた爆炎は
三日三晩消える事はなかった。
ようやく鎮火したそこからは
かつて女騎士であったものが現れた。

オーク「…」

オーク「女騎士…貴様でも耐えられなかったか」

オーク「『乳首目覚めし者、やがて世界の闇と光を調停し新たな天と成る』…俺は一族に伝わる伝承を守り続けてきた」

オーク「屈強な乳首を持つ者に乳首覚醒の儀式を行っては幾度となく死なせてきた…」

オーク「今回は…今回こそはと思っていたのだが…残念だ」

オーク「せめて亡骸は丁重に弔うとする…」

ガサガサッ

オーク「!?」

ガサガサッ

オーク「焼け焦げた女騎士の死体が…いや、これは…まさか!そんな!馬鹿な!これでは…これでは!まるで…まるで!」

ピシピシッ

オーク「これは死体ではなくサナギ…だとでもいうのか…では!ここから現れるものは…まさか!そんな!馬鹿な!」

ピシピシッ ムクッ

オーク「おぉ…中から…光…う、美しい…これは…これはまるで!」

パァァァァァ
バサァッ

オーク「蝶…」

ズモッ

女騎士?「ふぅ…ゴキゲンだ、まるできらめく風に乗っている気分だよ」

オーク「お、女騎士…なのか…」

女騎士「かつては、な。今は…蝶…蝶人だ」

オーク「ち、蝶人…」

蝶人「あぁ。見てくれ背中の羽を…美しいだろう」

オーク「確かに、蝶人とは言い得て妙だ」

蝶人「しかし随分乱暴な事をしてくれたものだな、死ぬかと思った」

オーク「すまない、とは言わないぞ。全ては俺の…一族の悲願の為…俺のエゴだからな」

蝶人「エゴだよそれは!」

オーク「うん、そう言ったよね」

蝶人「で、これからどうすればいい」

オーク「そうだなァ…とりあえず目の前にあるエス…ナメクジを食べるとするか」

蝶人「いいね」

オーク「蝶人に生まれ変わった貴様なら食べる事ができる筈だ。さぁ、ゆっくりと口に運ぶがいい」

蝶人「…」

ゴクリ

蝶人「刺すぞ…フォークで刺すぞ…刺すぞナメクジ!」

フォン ブスリ

蝶人「!」

蝶人「やった…フォークが刺さった…」

オーク「うむ。あとは口に運ぶだけだ」

蝶人「ナメクジ…いただきます!」

パクリ

みちゅり みちゅり みちゅり
ごくん

蝶人「…」

蝶人「とろ…けた…?」

そう、とろけるのだ。
上質なナメクジは口に含んでから僅か数秒でとろけるのだ。
一般的な人間の口内温度は15℃程度。
その温度でさらりと無くなるナメクジは
砂糖菓子のようである。
一流のマジシャンの手品のごときナメクジの消失を再び味わうために
一口、また一口とナメクジが進む。
もはや、やめられないとまらない。
とめる事など、できはしない。

モチッ プリンッ クニックニ

蝶人「はぁはぁ…まだだ…まだまだ食べたい!ナメクジ食べたい!」

ブシュー

蝶人「ぐふっ…」

オーク「血…!?」

ブシュー

蝶人「あ゛…う…?血管が膨らんで…はれ…つ…す」

ブシューブシューブシュー

蝶人「あ、あああ、わぁぁぁぁぁ…あぁ!」

オーク「な、何が起きている…蝶人の体が、まるで噴水みたいに血を吹き出している…!?」

バサッバサッ

?「乳首覚醒の儀式は本来、天界の者にしか使えない神聖な技…貴方のような魔物が使えばそれは、まがい物…故に彼女は中途半端な覚醒に体が耐えられなくなっているのです」

オーク「き、貴様…は…!その羽は!」

?「わたくしは…そうですわね、大天使…とでも言えば理解して下さるかしら?」

オーク「大…天使…!」

大天使「禍々しい乳首力(ちくびちから)を感じて来てみれば…まさか貴方とは、驚きましたわ」

オーク「ふん、白々しい…いつか俺がこうする事は分かっていただろうに」

大天使「…」

オーク「今回も失敗のようだ、だがな!俺はいつか乳首覚醒の儀式に耐えうる者を見つけだす!そして貴様等天使を…根絶やしにしてやる!」

大天使「できもしない事を平気で口にするのは…不愉快ですわね」

大天使「乳首覚醒の儀式で犠牲になる人々の事は考えないのですか?ご覧なさい、その者を!蝶でも人でもない…その醜い姿を!貴方の罪なのですよ、オーク!」

オーク「知ったことか。小さな事さ…貴様等天界のやった事に比べれば、な」

大天使「まだそんな事を言って…何故、貴方はそうやって!」

オーク「数百、数千年先の事を考えたら、確かに貴様等が正しいのかもしれない…だが今生きている者は…どうすればいい?」

大天使「それは…」

オーク「いつかの未来の為に、今は我慢して死ねと言うのか…誰がそんな事を受け入れられる!?」

ガバァ ヌギッ
フニャァ…

オーク「見よこのチンポを…死を恐れるあまり根本からクタクタになった哀れなチンポを!」

大天使「きゃあ、しなちく!」

オーク「そうさ…貴様等の強いる世界では皆、しなちくチンポになるのさ…そんな世界…まっぴらごめんだ!」


大天使「たとえしなちくチンポでも…世界の崩壊を防ぐためには…仕方のない事もあるのです…どうか信じて下さい…私を…私達天界を…!」

オーク「信じていたさ…ずっと…信じてきたさ…その結果が!しなちくチンポだ!」

フニャァ…

オーク「俺が何度も…何度も何度も何度も!救いを求めても!貴様等は…貴様は…何をしてくれた…?魔界に吹くあの鈍色の風が救いだとでもいうのか…!?」

大天使「あれは選別の風…魔物の遺伝子情報を読みとり、いつかの未来に災いをもたらす者を安らかに眠らせる救いの風です…」

オーク「その災いってのは…天界の都合だろうが…天界に不利益な者を体よく殺す為の…ただの殺戮だ!」

大天使「それが世界の…」

オーク「世界世界世界!その中に魔界は含まれちゃいないんだろうが!」

大天使「…」

オーク「だんまりかよ」

大天使「…」

オーク「イライラさせやがる…!」

ダダッ ガシッ ムンズ
チチ ツカミー

大天使「ん゛ん゛っ」

オーク「相変わらず乳だけはでかい女だ…スイカみたいな乳を…飽きるほど揉み…揉みしだいてやる!」

オーク「死んだ蝶人への、せめてもの手向けだ!」

ダダッ スパーン

蝶人「勝手に殺すなや」

オーク「ちょ、蝶人…お前無事だったのか」

蝶人「新しい体になじむまで時間がかかっだけだ。もう平気」

大天使「なっ…ただの人間が乳首覚醒の儀式に耐えられるはずが…!?」

蝶人「ところがどっこい、ここにいるのさ、これがな」

大天使「認めません…下等な人間風情が…乳首覚醒するなど!」

オーク「ふん、本音が出たな。貴様等は人間も魔物も見下している!」

大天使「黙りなさい悪臭豚野郎!」

蝶人(悪臭豚野郎…ふふっ)

大天使「まがい物は…消さなければなりません!」

パァァ

大天使「来なさい、わたくしの忠実な下部達!」

蝶人「なっ、地面が光って…?」

オーク「これは…転送術式!気をつけろ、何かが出てくるぞ!」

蝶人「何かって…言われたって!?」

パァァ ズモン! ズモン!

大天使「わたくしの手により乳首覚醒した…『猿人』と『魚人』です…!」

・ ・ ・ ・ ・

猿人。
猿顔で二足歩行、ほぼ人間。
猿の俊敏さと狡猾さを兼ね備えた乳首覚醒者。

魚人。
サンマに人間の足が生えた、ほぼ魚。
魚の生臭さと足の早さを兼ね備えた乳首覚醒者。

その戦闘力は言うまでもなく高い…

猿人「ウキキッ…」

魚人「ギョギョ…」

オーク「こいつら…乳首覚醒者…か」

大天使「そうです。天界で、わたくしの手により目覚めた真の乳首覚醒者です」

蝶人「真の、か…なら私は何なんだ?えぇ?乳がでかいだけの年増のババアよぉ!?」

大天使「なっ、わたくしを年増と!?」

蝶人「図星か。顔のシワがいっそう酷くなったぞ」

大天使「ぐぬぬ…この無礼者を切り刻んでおやりなさい!猿人!魚人!」

猿人「キキッ」

魚人「ギヨッ」

シュッ

蝶人「なっ、消え…」

ブゥン

猿人「こっちだウキ」

蝶人「!」

蝶人(いつのまに背後に!?)

猿人「必殺…エテクロー!」

ザシュザシュザシュ

蝶人「ぐぁぁぁぁ!」

魚人「ンフフフフ…猿人の爪はダイヤモンドより硬い。そんな爪でひっかかれたなら…おぉ恐ろしや恐ろしや」

オーク「蝶人の顔が…ズタズタだ…」

蝶人「ぐぬぅぅ!」

猿人「キキッ、大天使様を侮辱した報いだっキ!」

魚人「猿人、次は私の番だ」

猿人「キキッ、分かったっキ」

魚人「はぁぁぁ…むんっ!」

バシュゥゥゥ!

魚人「気合…爆発!」

ムキムキッ

魚人「はぁぁ…魚忍法…筋力倍増の術!」

ボコッ ボコッ

オーク「魚人の皮膚が…盛り上がって…足も太く!?」

魚人「私は忍者の末裔…肉体を操作するのは造作も無いギョ」

猿人「キキッ、はるか東方の秘術…『ニンポー』を見られるとはなキキ…」

大天使「さぁ魚人、その無駄に膨れ上がった筋力で蝶人とついでにオークを始末するのです」

魚人「ギョ意」

ズシッ ズシッ

蝶人「踏み出す度に地面が沈む…なんて足力【あしちから】だ!」

オーク「気をつけろ蝶人!あの筋力で繰り出される蹴りは一撃で命を奪われかねな…」

ダダッ シュッ

魚人「遅い」

ヴゥン ボゴォッ!

オーク「ぐはぁっ!?」

バキバキメキィ
ズモォ メコォ…

オーク「ぐふっ…」

蝶人「!?」

蝶人「な、何が起きたんだ…あまりの超スピードに今起きた事に理解が追いつかない…!」

オーク「ぐふっ…」

蝶人「!」

蝶人「オークが血を吐いている…そ、そうか!あの魚人のバッキバキに筋力倍増した足で蹴られたに違いな…」

シュッ

魚人「お喋りは嫌いでね」

ボゴォッ!

蝶人「ぐふっ…」

猿人「キキッ!やはりまがいものだっキ!魚人の超スピードを捕らえることはできないっ…」

シュッ

魚人「お喋りは嫌いでね」

ボゴォッ!

猿人「ぐふっ…」

大天使「な、なんて事を!血迷ったのですか魚人!いくら猿人がお喋りだったとしても、いきなり蹴るのは酷いではありませんか!?聞いているのですか魚人!返事をしなさい魚人!早く答えなさ」

シュッ

魚人「お喋りは嫌いでね」

ボゴォッ!

大天使「ぐふっ…」

ハッ

魚人「しまった。つい」

ポリポリ

魚人「てへ☆ぺろ」

ペローン

ペローン…
シーーン

魚人「…」

魚人「皆…皆死んでしまった…何故…何故こうなった…?」

魚人「お喋りな奴は条件反射で蹴り殺す私だ…だとしても!この状況はなんだ!?」

魚人「これが…乳首覚醒してまで手に入れたものだと…いうのか?」

ポロッ…

魚人「結局、私の手に入れたかったものは…なにも…」

魚人「いつだ?どこだ?」

魚人「私が…間違えたのは…」

じわ…

魚人「!」

じわじわ…

魚人「や、やめろ…やめてくれ…この『能力』は…もう…使いたく…」

じわじわじわ…

魚人「また私に繰り返せと…いうのか…最初から…始めろと…?」

じわわわ!

魚人「また…終わり…始まる…私の『能力』…」

『再開地点【セーブポイント】』



・ ・ ・ ・ ・

そうして魚人は黒い何かに包まれた。
と、同時に
今ある、この世界は消え去った。
テレビの電源をぷつん、と切るように。
あっさりと消え去った。

そして魚人はかつての姿に戻り
世界は再構築されていく…

(続く)

・ ・ ・ ・ ・

~次回予告~

『退屈だァ…』

『貴方…エラ呼吸…?』

『駄目だ、逃げるしかない!』

『私の力を…貴方に…!』

『こ、この小娘…ま、まさか!?』

次回、【幾億回目の、よろしく】



風が その未来を知っているなら…

・ ・ ・ ・ ・

ザザーン…
ザザーン…

とある海岸に誰かが倒れていた。
全裸のその男は
まるで魚のような顔をした人間であった。
小、中学校でのあだ名はサンマ。
角張ったエラは周囲にいじられ、やがていじめへと発展した。

『やーいやーい魚野郎』

『エラ呼吸してんだろテメー』

『魚卵から生まれたんですかぁぁぁ?』

『みりん干しにしてやんよ』

幼い頃から魚、魚と言われ続けた彼は
いつしか自分を魚だと思いこむようになった。
もとから魚ならいくら魚といじめられても辛くない。
そうやって心が壊れないように
彼は人でありながら、魚となったのだ…

男「…」

男「うぅっ…」

ムクリ

男「ここは…潮の香り…今回はここから始まる訳だ」

男「まずは着るものだ。全裸では何かと不便だからな」

キョロキョロ

男「おっ、丁度いい所にワカメが落ちていた」

ヒョイ ノセッ

男「股間はこれでよし。あとは乳首とヘソだな」

※魚的にヘソは性器のようなものなので隠さない訳にはいかないのだ

キョロキョロ

男「ウツボの頭が落ちている…これを股間に、ワカメを乳首とヘソに付け替えて…」

ガシーン

男「なんとか形にはなったな」

男「…」

男(これから何をすればいい…俺が現時点で分かるのはタイムリープしているという事実だけ。キーとなる行動をする度、断片的に記憶が戻る…)

男(それが『再開地点【セーブポイント】』…俺の能力…)

男「…」

男「とりあえず人のいる所で情報収集だな。この格好なら問題あるまい」

テクテク

男「おっ、あれはコンビニ…とりあえずあそこへ行くぞ」

ダッダッダ
ダッダッダ

ウィーン

店員「いらっしゃいま…」

男「うむ」

店員「お、お客様!なんですかその格好は!?」

男「何って…ダンディズム溢れる大人の着こなしだろうが」

店員「微塵も無いです」

男「そうか?股間のウツボなんてたまらなく大人っぽさを醸し出しているじゃないか」

店員「変態さしかにじみ出ていません」

店員「とにかく、ほかのお客様に迷惑がかかるので出て行って貰いませんか」

男「断る!」

どーん!

男「俺はお客様だぞ、出て行く訳がなかろう!」

ウツボ ポイッ
ムキッ

店員(ちんぽの皮を…!?)

男「ほ~らほら、かげぶんしん」

シュッ シュシュシュシュ パァァァァ

ちんぽの かいひりつが あがった!

店員「ちんぽの回避率だと…馬鹿な!」

ガシッ

店員「カラーボールが当たらないとでも言うのかよ!」

シュッ

ヒュー

男「当たらんと言っている!」
ササッ
パシャッ

店員「だがカラーボールは二個目がある!」

シュッ ヒュー

男「かわすことは!」

ブンッ フワッ カキーン

店員「割ることなくちんぽバットで!?」

ヒュー パシャッ

店員「ぐぁぁ!俺にカラーボールが!?」

ずくんっ

店員「ぐあっぁぁぁぁっ!」

男「!?」

店員「こ、このカラーボールは特注でな…衣服に浸透し肌へ張り付き、肉と骨を腐らせる!」

ずくんっ じわじわ

店員「あ゛っあぶぐ…いだい…い゛い゛…」

店員「痛い…熱い!冷たい!痛い痛い痛い…ほね、あ、あぁ…うでがなくな…う…」

シロメ グルンッ
バタッ

店員「…」

男「し、死んだ…?」

ザワザワ

客A「ひぃっ」

客B「ひ、人殺し…」

客C「人殺しだぁぁぁ!」

ワァァァァァ

男「ち、違う…騒ぐな…騒ぐなぁぁぁ!」

ファンファンファン
ダダッ

警官「迅速に駆けつける、私は警官だ!」

男「警官…くそっ、今逃げたらよけいに怪しまれる…だからといって素直に捕まる訳には…」

警官「何をブツブツ言ってやがる。問答無用で逮捕だ」

ブンッ シャキンシャキンシャキン

警官「警棒だ…」

警官「俺の警棒は特注でな…先端に細かい突起が付いていて、毒を塗っている…かすっただけで苦しみながら死ねるぞ」

警官「毒の名は『削飛蝗【そぎばった】』…手足を削がれた飛蝗のように地面を這いずり回り、だんだんと衰弱し死ぬ様から付けられた…」

警官「そう、この毒は即死できない所が肝心要…即効性はあるものの苦しみのたまう期間が異常なまでに長い…死にたくても、体の自由がきかず、のたまいながら死ぬのさ…!」

男「げ、外道が~!!」

警官「外道結構!そうでなければ生きてこられなかった!」

ザザッ

店員「そう、この街…いや、この国はもはや修羅の国!」

警官「甘っちょろい考えを捨てなければ…死ぬぞ」

男「くっ、なんだってんだ…この国は…なんなんだ!」

警官「日本さ…もはや搾取されるだけの死に掛けの国…それが今の日本なんだよ!」

男「日本…?」

キィィィィン…ンチャァァァァ…

男「ぐっ、頭痛が…いや、これは…記憶が…」

男「俺は…日本…世界は…そうだ…」

ギュイギュイギュイギュイギュイ
ズバババババ

〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇

ガバッ

魚人「っ!」

魚人「っハァッ、ハァッ…」

魚人「…」

魚人「ここは…そうか、この地点から『読み込み【ロード】』したんだな…」

そう、これが俺の能力『再開地点【セーブポイント】』。
幾多の『記録』を『読み込み』何度も何度もやり直せる。
ここは…多分、『あの日』だ。
俺が乳首覚醒した、あの日…

ガタガタ バタン

?「兄様!」

ダダッ

?「よかった…目を覚まされたのですね…」

魚人「…」

俺が兄様…
あぁ、妹がいたっけな。
金髪の美しい、妹だ。

金髪「おめでとうございます。兄様はなられたのですよ…乳首覚醒者に!」

魚人「あぁ…」

ぼんやりとした頭で記憶をたぐる。
そういえば俺の他にも…

魚人「…マイケルとヒクソンは?」

金髪「…」

魚人「そうか」

金髪「覚醒したのは、兄様だけです…」

魚人「そう、か…」

既に知っている事とはいえ
またこんな気分を味わうはめになるとは、な。

・ ・ ・ ・ ・

~天界、とある街のファミレス~

ピンピローン

店員「いらっしゃいませ」

?「…」

店員「お客様…?」

店員「!」

店員「ち、乳首不死者【レーズン・ゾンビ】!」

とある昼下がりのファミレスに突如あらわれた乳首不死者は
かつて魚人の友人であったマイケルだった。

マイケル「ギャォォォッピ!」

ジタバタ

店員「ち、乳首不死者の体臭はイカの一夜干し…そんなのがファミレスで暴れたら!」

マイケル「グルァァァァァ!」

ジタバタ プゥ~ン

客A「ん?」

客B「なんか臭いぞ…」

客C「ウップス」

マイケル「ギャォォォッピ!」

プゥ~ン プゥ~ン

客C「ゲロゲロゲロ」

店員「お、お客様!」

マイケル「ギャォォォッピ!」

プゥ~ン ビチャビチャ

店員「とうとう体液まで吹き出した…こ、これが乳首不死者のやり方なの!?」

客A「こんな臭いファミレスにはいられない!帰らせてもらう!」

客B「わしもじゃ!」

ザワザワ
テクテクテク
シーン

店員「お、お客様がいなくなった…」

キッ

店員「お・の・れ・邪鬼王~!!!」

ヌギッ

店員「私の体をかつてない怒りが駆けめぐる!」

店員「ちなみに私はオネエ言葉を使うが性別は男!」

店員「そんな私が脱いだのだ…風が…風が荒れるわよ!」

ビュォォォォォ…
ビュォォォォォ!!!

マイケル「ギャオ?」

店員「来なさい、私の怒りを!貴方に!」

ダダダッ

店員「今、必殺の!ちんこ押しつけアタァァァック!」

ふにゅっ

~ちんこ押しつけアタァァァックとは?~

全裸で相手に抱きつき
ちょうど相手の手がちんこの位置にくるよう調整し
ふにふに触らせる技である。
脱出しようともがくほどちんこに手が触れ
ちんこは無限に固くなる。
一度くらったが最後
終わりの無い勃起加速世界での混乱【フルメタル・パニック】に陥る恐ろしい技なのである。

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