【モバマス】短編集7作+ミリオン (62)
02.三村かな子曰く―
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三村かな子(17)
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武内P「次の仕事までだいぶ時間がありますし、少し休憩していきましょう」
かな子「ここのカフェのケーキ、美味しいって評判なんですよ!楽しみだな~♪」
武内P「三村さんはどのケーキを?」
かな子「う~ん……!どれも美味しそうで……じゃあ……ショートケーキ!」
武内P「ショートケーキ、ですね」クス
かな子「あ、―すみません…!私ったら……!」
武内P「いえ、それが三村さんの魅力ですから。美味しそうに食べたり、先ほどのような瞬間の貴女もどれも素敵です」
かな子「そ、そんな……うう~…恥ずかしいです……!」
「ご注文はお決まりになりましたか?」
武内P「ショートケーキを2つ、お願いします」
かな子「わ、私も同じで!」
武内P「4つ来てしまいます」
美味しいので大丈夫でした
・・・
前川みく「疲れたにゃ~……」
武内P「お疲れさまでした。事務所に戻る前に少し休んでいきましょうか」
かな子「ここのカフェはチーズケーキが美味しいらしいですよ!プロデューサーさん♪」
武内P「いいですね」
みく「みくもそれにしようかな~……すみませーん、チーズケーキ3つお願いします」
かな子「私も同じで」
みく「いや6つ来ちゃうにゃ」
武内P「私も同じでお願いします」
みく「話聞いてないにゃ?!」
美味しいので大丈夫でした
・・・
新田美波「ライブ、喜んでもらえましたね!」
武内P「大変良いライブでした。ささやかですがこちらで打ち上げといきましょう」
かな子「ここのガトーショコラはすっごく美味しいんですよ~♪」
千川ちひろ「うわぁ、美味しそう……!これを、えーと……16個お願いします」
かな子「私も同じで」
「「「「「!?」」」」」
武内P「私も同じでお願いします」
みく「みくも同じでお願いするにゃ」
美波(えっ、えっ……!?そんなに……!?)
美波(でも、食事に気を付けてるみくちゃんもプロデューサーさんもだし……)
美波(これが普通の量……?)
ちひろ「あ、領収書お願いします。上様で」
美波(私、食べなさすぎなのかしら……?)
美波(……アイドルの仕事は身体が資本……体調面でみんなに迷惑をかけることは避けたい……)
美波(……)
美波(美波……いきます……!)
美波「わ、私も……同じで……!」
多田李衣菜「ええ!?」
李衣菜(みくちゃんも美波さんも……!?)
李衣菜(そ、そうか……!これがロック……!)
双葉杏「―はっ……!や、やつをとめろぉ!」
緒方智絵里「は、はい―!」
李衣菜「私も同もががが!?」
杏「あ、すみません。注文以上で、はい」
武内P「双葉さん?」
杏「いっぺんに来てもでしょ?みんなで分けて食べて、その後追加した方がいいよ」
武内P「それもそうですね」
かな子「あ、じゃあじゃあプロデューサーさん♪次はこっちの食べましょう♪」
杏「はぁ……」
智絵里「お、お疲れ様……」
杏「智絵里ちゃんもね……」
杏(さて……)
「お、お待たせしました……!ガトーショコラです……!順次お運びいたしますので……!」
杏(杏達も無事でいられるのか……)
美味しいので大丈夫でした
・・・
ちひろ「ええ!?経費で落ちないぃ?!」
美味しかったけど駄目でした
・・・
かな子「わんっ……!つー……!はぁー……!ふぅ~……!」
ルキトレ「は~い、もう1セットいきます~」
かな子「ひぃ~……!!」
もちろんレッスンは増えました
お・わ・り
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前川みく(15)
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新田美波(19)
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多田李衣菜(17)
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双葉杏(17)
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緒方智絵里(16)
04.三村かな子「雨、早く止まないかな・・・」
事務所まで、あともうちょっとだったのに―
「急に降ってきちゃうんだもんなぁ・・・」
ゲリラ豪雨―
天気予報をちゃんと見ておくか、折りたたみ傘の一つでも持っておけばよかった
「ふう・・・」
甘くて温かいミルクココア
一口飲んで、一息つく
雨宿りにと急いで入った喫茶店
「美味しい・・」
この発見だけは、収穫かな?―
窓から視線を移す
直下の問題の―バスケット
幸い、わずかにしか濡れなかった髪と同じ様に、店に入ってすぐにハンカチで拭いたため中の物はまったくの無事である
みんなで食べるために焼いたお菓子にケーキ
このままだと痛んじゃうかな・・・―
雨音は絶えず、まだ止まぬと分かっていてもまた窓に視線をもどしてしまい―
「あ・・・」
―事務所の方から、携帯に手をかけ急ぎ足で歩いていた、優しいあの人の目と逢った
「プロデューサーさん、どうして」
同じ席へと彼を招く
「三村さんが来られる時間に急に降り出したので。もしかしたら、と」
もっとも、すれ違うこともありえたから先に電話なりメールしておくのだったと
困ったように笑う彼につられて微笑んだ理由には、自分を案じてくれた嬉しさも入っている
それ以外の、気持ちも―
まだ雨も止まぬなか店を出る
せっかく作ったケーキを痛まないうちに事務所の冷蔵庫へ、というのが理由
バスケットを持つ私に傘をさしてくれた瞬間、腕を組んでその身を寄せた
「スーツが濡れると・・・いけないので・・・」
恥ずかしさに俯いてしまう。きっと確かめずとも顔も紅い
「・・・」
反応を確かめるのが恐い。顔を見られない
行動しておきながら、もし拒絶されてしまったら―と、そればかりが心を占める
だから―
「・・・行きましょうか」
「あっ・・・はい・・・!」
―そのまま、受け入れるようにゆっくりと歩みを進めてくれたことがどうにかなりそうなくらいに嬉しかった
・・・
「たまになら、こういう雨もいいですね・・・♪」
雨の季節も悪いことばかりじゃないようだ
「ティーパーティーはまた今度、ってなっちゃいますけど・・・楽しいことはこれから何度だって」
水たまりだってハートマークに見える
「ね♪プロデューサーさん♡」
二人でなら、こんなにも晴れやかな気分でいられるのだから
お・わ・り
08.小早川紗枝「ここで逢うたが百年目♪ほな死んでもらいますえ、プロデューサーはん♡」
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小早川紗枝(15)
モバP(以下Pと表記)「―はっ?!」ガバッ
紗枝「すぅ・・・すぅ・・・」Zzz……
P「な、なんだ・・・夢か・・・ふぅ・・・」ゴロリ……
P「いやいやいや待て待て待て、なんで紗枝が家にいる・・・!?」ガバッ
紗枝「んん~・・・?」ゴロリ… ハラリ……
P「うおお・・・?!ふ、服が・・・肌蹴て・・・!」
P「太股・・・―ってこれ俺のワイシャツじゃないか・・・なんだこの状況・・・!?」
P「さ、紗枝・・・紗枝、起きてくれ・・・!」ユサユサ
紗枝「ん・・・ふふ、朝からなんて・・・Pはんたら・・・すけべどすなぁ・・・」Zzz……
P「なにもしてないよ?!寝ぼけてないで起きてくれ!」ユッサユッサ
紗枝「んん~・・・はえ・・・?」
紗枝「ふあ~・・・あ、おはようさんどす、Pはん」ムクリ……
P「お、おう・・・おはよう」
P「なあ紗枝・・・その、なんで家にいるんだ・・・?ちょっと昨日の記憶がないんだが・・・」
紗枝「もう、Pはんたら~・・・」
紗枝「そないなことうちに言わせようなんて・・・きゃっ♡」
P(なにがあったの?!なにしちゃったの俺!?やっちゃったの?!)
紗枝「な~んて、本当は打ち上げで酔いつぶれはったPはんをお家まで送れるんがうちしかおらんかっただけでした~♪」
P「このお茶目さん!!かわいい!!ホントやめてそういうの!!」
・・・
P「あ~・・・そうだ、思い出してきた。友紀につぶされたんだ。あいつめ・・・」
P(良かった・・・!何もしてなくて本っ当に良かった・・・!)
紗枝「あんまり責めんといてなぁ?野球どすえもPはんも明日からお休みやーってことで幸子はんもうちも勧めましたさかい・・・」
紗枝「それで、酔いつぶれはったお二人を幸子はんと手分けしてお家までお送りしたんやけど―」
紗枝「Pはんたらぐでんぐでんになりながら『こんな夜中に女の子を一人で帰らせられない』ーって車出そうとしはるし、しょうがない泊まらせてもらいました」
P「そんなことが・・・いや、大変ご迷惑をおかけしました」フカブカ-
紗枝「いえいえ~♪」
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姫川友紀(20)
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輿水幸子(14)
紗枝「さて―」
紗枝「せっかくやさかい、うちがあさげの用意いたしますえ。Pはんはもうちょっと寝ててええよ」
P「いや、お客さんにそんなこと―」
紗枝「まあまあ。うち、あいどるも好きやけど家事なんかも好きや言うたことありますやろ?ええ機会やさかいPはんに見てもらいたいなぁ思て。それに―」
P「それに?」
紗枝「あー・・・いえ、なんでもあらしません。今度うちにもぶらいだるのお仕事来うへんかなぁ~なんて。それじゃ―」イソイソ
紗枝(―それに、すぐお客さんやのうなるしなぁ。うふふ・・・)
P「あ、紗枝・・・!」
紗枝「ん~?どうしたんPはん、後ろ向きはって」
P「その・・・服を着替えた方が・・・///」
紗枝「はえ・・・?あ、あらら・・・!うちったら、下着もつけんとこないな恰好で・・・!」
P(裸Yシャツだったのかよ!?)
紗枝「いややわぁ・・・忘れてなぁPはん・・・///」
P「は、はっきりとは見てないから!」
・・・
紗枝「ふんふんふーん♪」コトコト
P(制服にエプロン姿の女の子が料理してるっていいなぁ・・・)
紗枝「ラム酒を振って~レ・モ・ン・じる~♪」コトコト
P「それ朝ごはんなんだよね?」
紗枝「?そうどすえ~?」
P「あー・・・ならいいんだ。ごめんな」
紗枝「・・・?」
紗枝「なんやこうしてると新婚さんみたいやなぁ~♡」チラッ
P(しかし紗枝にブライダルかぁ。やっぱり心さんみたいに白無垢・・・でもドレスも捨てがたいよなぁ・・・)
P「・・・あの時の心さん綺麗だったなぁ」
紗枝「・・・出来ましたえ~」プクー
P「いただきます」
紗枝「は~い。おあがりやす~」
紗枝「・・・どうどすか?」
P「うん、言うだけあって美味いな!」
紗枝「ほっ・・・」
P「みそ汁も出汁がきいてるし鮭もいい塩加減で―」ガツガツ
紗枝「うふふ♪」
紗枝「でもPはん?冷蔵庫の中、あんまり食材あらしまへんでしたえ?あいどるはちゃんと食べなあきまへんと言うてはるPはんこそちゃんとせなあきまへんよ?」
P「きょ、今日はちょうど切らしてて・・・」
紗枝「代わりにすたどりがぎょーさん詰まっとりました」
P「・・・それで食事代わりに―」
紗枝「ならしまへん。ちゃんとした食事は毎食ちゃんととらな体がもちまへんえ?」
P「・・・はい」
紗枝「Pはんは洋食とか中華もお好きどすか?」
P「え?そうだな、なんでも食べるけど・・・」
紗枝「せやったら、これからはうちがPはんにお弁当作って来てもええどすか?」
P「お弁当!?まじか」
紗枝「ええ♪実はうち、和食以外の料理にも挑戦したいなぁ思うてて、Pはんにも食べてもらえたら励みになると思うんやわぁ」
P「それは嬉しいなぁ・・・あ、でも大変だと思うぞ?」
紗枝「料理は本来毎日するものどす」
P「耳が痛い・・・」
紗枝「一人分も二人分も大した違いはあらしません。むしろまとめての方が作りやすいくらいなんどすえ?一人分だけを作る方が面倒なものもあるし」
紗枝「うちはもっと料理の勉強ができる。もしかしたらお仕事にも繋がるかもしれまへん」
紗枝「それでPはんも、少なくとも今よりはまともな食生活がおくれる」
紗枝「な?なんも問題ありまへんえ?うちを助けると思って、お願いできひんやろか?」
P「いや、そういうことならむしろ喜んでだよ」
紗枝「ほんまどすか♪気張って作りますさかい楽しみにしておくれやす♪」
P「でもなんか悪いなぁ。あ、費用は俺が持つから」
紗枝「うちがお願いしたことやし気にせんとええんどすえ?」
紗枝(同じお財布から~ゆうのが大事なんどすから)
P「それくらいはするよ。さて、食べ終わって落ち着いたら寮まで送るから」
紗枝「・・・ああ、うちったら飲みもん出すの忘れとった。いややなぁぼんやりさんで」トクトクトクトク……
紗枝「はぁい、Pはん♪」コトッ
P「ん、ありがとう」ゴクッ ブー
P「これ酒じゃねえか!!」
紗枝「ええ?!てっきり水やと・・・」トクトク……
P「冷蔵庫に日本酒なんて入れたままだったのか・・・これじゃ運転できないぞ・・・」
紗枝「まあたまの休みなんやし少しくらいゆっくりしてもええと思いますえ?それ呑んで酔いが覚めるくらい休んでもばちなんて当たりまへん。あ、家事ならうちがしときます♪」
P「そんな、悪いよ・・・でもどの道時間は開けなきゃか・・・」チビ……
紗枝「はい♪」トク……
P(まあ明るいうちに送って誰かに見つかるのも・・・か・・・)ゴク……
紗枝「~♪」トクトク……
P(・・・ぜんぜん減らない)ゴクゴク……
P「・・・継ぎ足してない?」
紗枝「なんてー?」トクトクトク……
P「継ぎ足してるよねぇ?!」
・・・
・・・
P「・・・ぐう・・・」Zzz……
紗枝「うふふ♪かいらしいなぁ・・・♪」
紗枝「さて―」
紗枝(同じお財布からの出費はよし。さすがに住民票は一緒には出来へんし、出来るだけ永う泊まっておきたいなぁ・・・)
紗枝(忘れ物を取りに来てまた呑ませるんがええな。手ぇ出してくれはるんが一番なんやけど・・・)
ピッ トゥルルルル… トゥルルル… ガチャッ
紗枝「あ、お母はん?はい、ちゃんと届きました。Pはんもよう気に入って呑んでくれはって。また送ってなぁ?」
紗枝「―そうやなぁ、近いうちに帰ろうか思うてるさかい、はい、はい一緒に♪いややわぁ夫婦みたいって♪言うてへん?またまた―」
・・・
早う内縁が認められるとええなぁ♪
ずうっと連れ添ってもらいますえ?
Pはん♡
お・わ・り
09.桐生つかさ「副音声をつけてみる?」
『翻訳、ですか・・・?』
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桐生つかさ(18)
つかさ「うぉっ?!今のどこから聞こえてきた!?つーかこれか!」
『え?!え!?どこかから私の声が聞こえる!?これのことですか~!?』
武内P「はい。桐生さんは神崎さんをご存知でしょうか?」
つかさ「蘭子?ここで知らない奴なんていないだろ。いやおいそれよりこれ・・・」
『蘭子ちゃんですか?もちろん知ってます!業界研究は欠かしません!あ、あの~それよりこの声・・・』
武内P「なんでも、一部のファンやプロデューサーには彼女の言葉がこのように理解できるそうです」
武内P「まったくうらやましい話・・・いえ、そうではなく」
武内P「神崎さん言葉を完全に理解し、その本来の人となりを知る人からの彼女の評価には非常に高いものが多くなっています」
武内P「そこで、言動からは見え難いその人の魅力を知ってもらうために一部のアイドルへの導入を考えておりまして、一度桐生さんの企画で使ってみようかと。まずはこの打ち合わせと次の仕事の間だけ」●REC
つかさ「ふーん、まずあたしで試そうってか。だから打ち合わせなのにカメラ回ってたんか・・・いやこれどういう仕組みよ?」
『市場調査したものを私で試すのですね。打ち合わせなのに撮影されていると思ったらそういうこと・・・でもどういう仕組みなのでしょう?』
つかさ「・・・」
『も、もしかして晶葉ちゃんの機械で心を覗かれているとか・・・』
つかさ「・・・~!」
『ま、まさか志希ちゃんの怪しい薬を飲まされて・・・!?』
つかさ「っ、あー!!なんっだこれー!!!!」
『いやー!!考えてることがPさんに知られちゃうよー!!!!』
武内P「いえ、これは別室にいる方に桐生さんの発言を意訳していただいたものをボイスチェンジャーで桐生さんの声に替えてスピーカーから流しているだけです」
つかさ「勘かよ!そいつすげぇな!・・・はっ!?」
『勘だったんですか!?すっごーい誰だろ~?・・・ってああ?!本当に考えてることと合ってるって今のでバレて・・・?!』
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池袋晶葉(14)
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一ノ瀬志希(18)
武内P「・・・それで、今度の桐生さんのお仕事なのですが」
つかさ「・・・~!」
『ぐぬぬ・・・気を使われるのもそれはそれで・・・!』
つかさ「お前はちょっと黙ってろ!」
『言わないでよ~!』
武内P「・・・申し訳ございません」
つかさ「いいから!お前は気にしないで話進めとけ!」
『あ、違・・・!Pさんが悪いわけじゃ・・・!』
つかさ「~!」
『本当に誰ですか声当ててるの~・・・!』
つかさ「くっ・・・いい、今は仕事の話だな」
『気になるけど・・・お仕事の話そろそろしなくちゃ』
武内P「分かりました」
つかさ「この状態もその仕事までなんだよな?なにやんの?」
『心の声が聞こえちゃうなんて恥ずかしいけど・・・次のお仕事までだもん、頑張らなくっちゃ!』
つかさ「その口調何とかしろ!」
『キャラじゃないよそのしゃべり方!』
つかさ「ぐぅ~・・・!」
『あうう・・・虚勢張ってるのバレちゃう・・・』
武内P「桐生さんには新しい挑戦をしていただこうと考えています」
武内P「桐生さんには輿水さんと一緒にライブのサプライズゲストとしてスカイダイビングでステージに―」
つかさ「おいこら」
『待った!ススススカイダイビング!?』
つかさ「んんっ、・・・これまでの仕事とかなり違くないか?ブランディングとかどうするつもりよ?」
『今までやった仕事と大きく違いますね。これまでのイメージとは大分異なると思うのですが・・・?』
武内P「今までに出ていなかった桐生さんの魅力を売り出すのが目的ですので」
つかさ「新たな魅力ねぇ・・・」
『そんな、魅力だなんて・・・きゃっ♡』
つかさ「きゃっ、じゃねえよ!」
『ああもう、これじゃあ自分の心の声にツッコむ痛い子じゃない私・・・!』
武内P(・・・美しく、目を惹くルックス。頭の回転も速くトーク力もある。共演者もよく見えている)
武内P(リアクションもよくツッコミもできる。やはり、輿水さん同様にいじられ役としての適性は高い・・・)
武内P「それではさっそく参りましょう」
つかさ「参りましょう・・・って今すぐかよ!?」
『今日今すぐなの!?心の準備できてないよ~!』
武内P「ご連絡が遅れ申し訳ございません。さっ、参りましょう」
つかさ「いやだから!こういうのって事前の訓練なりなんなりあるもんだろ!?いやじゃなくて―」
『練習とか全然してないじゃないですか!それにそんな怖いことしたくな「あー!あー!わー!あー!!」』
武内P「経験者とのタンデムですので。では参りましょう」スッ…
つかさ「そういう問題じゃ・・・!ちょ・・・!?」ズルズル
『あっ・・・Pさんたら、強引なんだから・・・♡「思ってねぇよ!!」』
武内P「参りましょう」ズルズル
つかさ「お前はそればっかかよ!」ズルズル
『あっ、これこっこう楽しい・・・♪「思ってねぇよ!」』
・・・
・・・
バババババババババ……
つかさ「・・・ヘリコプターのプロペラって、けっこううるさいんだな・・・」
『こ、怖い・・・!』
幸子「もう慣れたものですよ・・・」
つかさ「・・・お前も苦労してんだな」
『幸子ちゃん・・・かわいそう』
幸子「・・・つかささんこそ」
武内P「時間です。よろしくお願いします」●REC
幸子「も、もうですか・・・」
つかさ「な、なあ?アイドル二人のタンデムってやっぱりまずくね?」
『もうなの!?早いよ~!無理だって~!』
武内P「問題はないかと。輿水さんは単独での降下も既に行っておりますし」
幸子「あの時のことは今思い出しても肝が冷えますよ・・・」
つかさ「そうは言ってもよ・・・!」
『怖くて無理ですPさぁん!』
つかさ「別にび、ビビってはねぇけど!?」
武内P「・・・桐生さん」
つかさ「んだよ・・・」
『Pさん・・・?』
武内P「嫌がるくだりはもう十分撮りましたので・・・」
つかさ「分かってんだよバーカ!」
『うわ~ん!Pさんのバカ~!』
幸子「・・・仕方ありません。カワイイボクを下で大勢のファンが待っているんですから・・・行きましょう!」
つかさ「マジかお前・・・」
『幸子ちゃん・・・わ、私もいつまでも怖がってられな―でも怖い~!』
幸子「で、でも、一応自分のタイミングで行かせてもらいますよ?いえ、別にビビっているわけではないんですよ?ボクはカワイイですから、なるべきゅ長くカメラに写っている必要もありますし・・・!」
つかさ「・・・」
『あ、噛んだ』
幸子「い、いい良いじゃないですか!」
幸子「ふぅ~・・・い、行きますよ?行きますからね?」ドキドキ
つかさ「お、おう・・・!」バックンバックン
『これは・・・!伝統の押すなよ?絶対に押すなよ?っていうあれ!?』
幸子「ちょ、つかささん!?」
つかさ「いや思ってねぇよ!?」
『お願いしますPさん!』
武内P「これは気がつかず申し訳ございません。では」ドンッ
幸子「ちょ、いやあぁぁぁぁ!?」
つかさ「マジか!?おい、ぎやあああぁあああ!?」
『スカーイハーイ!ヒャッホー♪』
つかさ「思ってねえええええぇぇ!!」
ヒュウウウウウウウゥゥゥゥ……
・・・
・・・
武内P(結果として、ライブは成功。桐生さんの新たな可能性も大いに伝えられたように思います)
武内P(桐生さんはというと最近は暇を見つけてはあの時の副音声を行っていた人物を探しているようです)
武内P(・・・どうしたのでしょう?)
お・わ・り
11. モバP「ゆかりにフルートを教わりたいんだ」
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水本ゆかり(15)
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椎名法子(13)
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中野有香(18)
法子「プロデューサーがフルート?」
モバP(以下Pと表記)「ああ、どうかな?」
ゆかり「はい、私でよろしければ」
ゆかり「でも、急にどうしたんですか?」ガサゴソ
P「うん、ゆかりをプロデュースするならもっと知っておきたいと思ってさ。演奏の仕事を入れてもらえそうなところとかいろいろ分かったりしないかなって」
ゆかり「私のために・・・ありがとうございます」カチャカチャ
法子「おお~・・・あっ、じゃあさじゃあさ、今度あたしともドーナツ作ろうよ!」ピョンピョン
ゆかり「有香ちゃんと空手も、ですね♪」シャキーン
法子「ねー♪」
P「ははは・・・よし、頑張ろうじゃないか!」
ゆかり「では・・・そうですね。まずは一曲演奏させていただきます。音色を楽しんでいただければ」スッ
P「ゆかりの演奏聞くのは久しぶりだなぁ」
ゆかり「ふふっ、では―」スッ…
~♪ 🎵 ♩ ♫ ♬ 🎶 Zzz…
P「・・・ゆ、ゆかり?ゆかりー?」
ゆかり「すぅ・・・すぅ・・・」Zzz…
法子「ね、寝てる・・・」
P「マジかよ・・・」
・・・
・・・
ゆかり「ん・・・ふあ・・・」ムクリ
法子「あっ、ゆかりちゃん起きたよ。プロデューサー」
ゆかり「はれ・・・法子ちゃん、プロデューサーさん・・・?」ボー
P「おはよう。よく眠れたか?」
ゆかり「・・・?」
ゆかり「・・・」
ゆかり「上のシャンデリア、綺麗ですね。少し電灯に似ているような・・・」
法子「あ~・・・寝ぼけてる・・・」
P「・・・もう少し寝かせてあげようか」
法子「そだね」
ゆかり「くぅ・・・」Zzz…
・・・
ゆかり「お昼寝もいいものですね。法子ちゃんとプロデューサーさんにフルートを教えるという素敵な夢を見ました」パッチリ
法子「けっこう豪華な会場とかで? シャンデリアとかあるような」
ゆかり「すごい、よく分かりましたね・・・!」
P「ああ、うん・・・」
ゆかり「でも、どうして眠ってしまったのでしょうか・・・?」
P「そうだ、せっかくだから正夢にしないか?教わってみたいな、ゆかりのフルート」
ゆかり「まあ・・・!はい、私でよければ喜んで♪」
ゆかり「では・・・そうですね。まずは一曲演奏させていただきます。音色を楽しんでいただければ」
P「ゆかりの演奏聞くのは久しぶりだなぁ」
ゆかり「ふふっ、では―」
~♪ 🎵 ♩ ♫ ♬ 🎶 Zzz…
P「・・・ゆ、ゆかり?ゆかりー?」
ゆかり「すぅ・・・すぅ・・・」Zzz…
法子「ね、寝てる・・・」
P「ばんなそかな・・・」
・・・
・・・
プルルルルルル プルルルルルル ガチャッ
有香「ふあ・・・はい、どうしましたゆかりちゃん・・・?いえ、ちょうど寝ようかと思っていたところです」
有香「はぁ・・・お昼寝をしすぎて眠れない?明日仕事?それは・・・お困りのようですね」
有香「睡眠をとるにはリラックスすることが大事です。なにか日常的に行っているような行動・・・例えばフルートを吹いてみるというのはどうでしょうか?」
有香「はい・・・いえ。はい、また明日。おやすみなさい」
ピッ
水本ゆかりのウワサ
自分の吹くフルートの音色で眠ったことがあるらしい
~♪ 🎵 ♩ ♫ ♬ 🎶 Zzz…
お・わ・り
12.五十嵐響子「や、やめてくださいPさん!」
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五十嵐響子(15)
モバP(以下P表記)「放せ、響子・・・!」グググ…
ドッタンバッタン
響子「放しません! 誰か! 誰かー!」グググ…
ダダダダダ ツルッ ズベシャッ
ちひろ「ど、どうしました!?」
ちひろ(響子ちゃんがPさんに抱き着いてる!? 一体なにが!?)
響子「あっ! ち、ちひろさん! Pさんを、Pさんを止めてください!!」グググ
P「くっ・・・!」
ガツガツ ムシャムシャ
響子「ああっ!? ダメです! その料理は、Pさんへのお昼ごはんにしようとしてちょっと焦がしちゃったやつなんですからー!」グググ
P「嫌だ! 響子が俺のために作ったものは一つ残らず無駄になんかさせねぇ!」ムシャムシャ
響子「Pさん・・・」
P「いつもありがとう、響子・・・これも、お前の思いが籠っていて最高に美味しいよ」
響子「Pさん・・・!」
P「響子!」ダキッ
響子「Pさん!」ヒシッ
ちひろ「な、なんだこれ・・・!?」
・・・
P「放せ、響子・・・!」グググ…
ドッタンバッタン
響子「放しません! 誰か! 誰かー!」グググ…
ダダダダダ ツルッ ズベシャッ
ちひろ「ど、どうしました!?」
ちひろ(また響子ちゃんがPさんに抱き着いてる!? 一体なにが!? どうせ下らないんだろうけど!)
響子「あっ! ち、ちひろさん! Pさんを、Pさんを止めてください!!」グググ
P「くっ・・・!」
ガツガツ ムシャムシャ
響子「ああっ!? ダメです! ゴボウも、レンコンも、タケノコも! ちゃんとあく抜きしたものを調理して食べてください!」グググ
P「うう、まずい・・・これが、えぐ味か・・・!」
響子「当然です! もう、どうしたっていうんですか!」グググ
響子「急に料理を教えてって言ってきたと思ったら必要な調理法を無視したりして!」
P「・・・思ったんだ。俺がいつも当然のように食べているもの、それは響子が努力して、美味しくしてくれているものだ」
P「その大切さとかさ、より美味しくするために努力してくれたこととか、ちゃんと気づいてあげたいんだ」
響子「Pさん・・・」
P「そのためには、なにが不味いのか知るべきだと思ったんだ。いつもありがとう、響子・・・」
響子「Pさん・・・!」
P「響子!」ダキッ
響子「Pさん!」ヒシッ
響子「もう、Pさんたら・・・そんなこと、しなくたっていいんです」
響子「ちゃんと、Pさんの気持ちも伝わってますから♡」
P「はは、ごめんな・・・」
イチャイチャ チュッチュ
ちひろ「・・・」ピキッ ピキピキッ
ちひろ(ふぅ・・・落ち着いて・・・切れるな・・・深呼吸して・・・向こうで仕事が待っている・・・)ピキピキッ
響子「あっ・・・♡ だめ、Pさん・・・♡ ちひろさんが見てますから・・・♡」
響子「や、やめてくださいPさん♡」
ちひろ「も う 帰 っ て く れ ま せ ん か !?」
お・わ・れ
16.緒方智絵里「わ、私がドッキリをするんですか・・・?」
モバP(以下P表記)「うん、この子ならどんなドッキリをするのかって企画なんだ」
P「期間はこの間。こっそり撮るからその間好きにやってくれ。あ、これみんなのスケジュールね」
智絵里「あ、はい・・・あの、でも―」
ちひろ「お金は好きに使っていいですからね。あ、領収書はちゃんと貰ってね」
智絵里「分かりました・・・じゃなくって、私どうしたらいいか―」
P「準備はいいですか、ちひろさん」●REC
ちひろ「もちろんです! アンパンと牛乳たくさん買いました!」●REC
P「遊びじゃないんですよ~?」ナデナデ
ちひろ「はい!」キャッキャッ
P「それじゃ、見守ってるから」シュンッ
ちひろ「頑張ってね、智絵里ちゃん」シュンッ
智絵里「い、いない・・・!」
智絵里「どうしよう、どうしよう・・・!」オロオロ
ガチャッ
輿水幸子「フフーン! おはようございます! カワイイボクが来ましたよ!」ババーン
智絵里「あ、さ、幸子ちゃーん!」トテトテ
幸子「ああ、智絵里さん。もういらしてたんですか。もう、そんなにカワイイボクに会いたかったんですか~? しょうがないですね~♪」テレテレ
智絵里「幸子ちゃん、助けて!」
幸子「!? な、何事ですか?!」
・・・
幸子「なるほど・・・つまり丸投げされたと。プロデューサーさん達には困ったものですね・・・」
智絵里「私、どうすればいいか分からなくて・・・」
幸子「分かりました、ボクに任せてください! この手のお仕事はボクの得意分野ですから!」
智絵里「幸子ちゃん・・・! ありがとう!」
幸子「フフーン♪」
智絵里「幸子ちゃんはすごいね。バラエティー番組にいっぱい出て、大変そうだなって思ってたのに」
幸子「仕方のないことなんですよ。アイドルのお仕事は多岐にわたる、中には過酷なものも! そしてその中でも魅力を出さなければならない! つまり!」
幸子「どんなときでもカワイイこのボクにならできる仕事というものもあるんです。やれやれ、あんまりカワイイのも困ってしまいますね! フフーン!」
智絵里「わー!」パチパチパチ
智絵里「じゃ、じゃあ、ドッキリは幸子ちゃんにするね!」
幸子「予告ドッキリですかぁ!?」
智絵里「どんなのがいいかなぁ・・・何かびっくりすること、びっくりすること・・・」ポワポワ
幸子(き、聞いてない・・・! 意図せずハードルを上げてしまいましたか・・・まあ智絵里さんならそんなにひどいことをしないでしょうし―いや、あんまりぬるいとボクもリアクションがとりにくいですね・・・)
幸子(来ると分かっていてリアクションをとるとなると・・・反射系がいいですかね? ああ、でもおでんとかだと温度調整知らない人いるんですよねぇ・・・)
幸子「う~ん・・・あっ、わさび多めのお寿司なんてどうですか? たしか、七海さんがプロデューサーさんと釣ってきたマグロがちょっとだけ残っていましたよね」
浅利七海「呼びましたか~?」ヒョコッ
智絵里「あ、七海ちゃん!」
七海「おはようございます~♪」
七海「美味しく食べてくれるなら握っちゃいますよ~?」
智絵里「じゃあわさび少な目で、ね」
幸子(またハードルが・・・)
七海「智絵里さんも食べますか~?」
智絵里「いいの? わぁ・・・!」
ガラッ
上田鈴帆「その話!」
難波笑美「ちょっと待ったぁー!」
「「!?」」
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上田鈴帆(14)
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難波笑美(17)
笑美「おうおう幸子さんよ~随分とバラエティーのお仕事でお忙しそうやの~」
幸子「な、なんですかいきなり・・・というかそのキャラもなんですか、に、似合ってませんよ!」
笑美「じゃかしい! ずっと思うとったんじゃ、ウチらを差し置いて爆笑をとるさーちこさんにここらで一つ身の程を分からせてやろーって、なぁ」ボキボキボキ
幸子「ボクとしては不本意な面もあるんですけどね・・・」
鈴帆「その企画、ウチらも参加するばい」ゴゴゴゴゴ
笑美「ロシアン寿司じゃーい!」
・・・
幸子(どうしてこうなった・・・)
笑美「いやー今日のレッスン大変やったなー」ゴゴゴ
鈴帆「七海しゃんのお寿司楽しみばい!」ゴゴゴ
幸子(いやまあドッキリっていうていだからそれっぽいお芝居も入っていいんですけど・・・)
七海「よいしょ、よいしょっ♪ 智絵里さんの分も合わせて4人前できました~♪」
智絵里「わぁ、美味しそう・・・! それじゃあわさびを・・・このくらいかな?」ヌリヌリ
笑美(見えてる見えてる智絵里はん・・・え? 少っな!?)
鈴帆(普通の寿司と何も変わらないんじゃ・・・)
七海「お醤油どうぞ♪」スッ
智絵里「あ、ありがとう。それじゃあこれくらいで大丈夫か食べてみるね」チョコン
智絵里「あむ・・・」パクッ
智絵里「うん♪ 美味し・・・!? か、からいれす~!」ヒー
智絵里「こ、これが大人の味・・・! あ、今持っていきますね」パタパタ
智絵里「ど、どうぞ!」カタッ
笑美「・・・」
鈴帆「・・・」
幸子「・・・」
幸子(・・・智絵里さんのことです。自分で食べた時よりわさびの量は減らしているはず・・・)
幸子(ちゃんとリアクションとれますかねぇ・・・? というか、今更ですがなんでロシアン寿司? どうせなら全部に入れても―いえ、ボクもすすんで食べたいわけじゃありませんし、食べないで済むならそれが一番なんですが)スッ
笑美(むしろ腕の見せ所や! そこでよう見とくんやで、ウチらだってリアクション芸ができるんや!)スッ
鈴帆(笑いの神よ、ウチの引きに幸運を―!)スッ
「「「いただきます!」」」
パクッ
カッ
笑美(う、美味い・・・!)モグモグ
笑美(脂のバランスが完璧な中トロ・・・! とろける食感・・・! マグロと醤油の完璧なハーモニー・・・! 口の中にオーケストラでもおるんか!?)モグモグ
笑美(そして当たりでもわさびが少ないから判別できんとごねられんようにさび抜き・・・! はは・・・完敗や。ウチは、引き当てることすらでけへんかった・・・)ゴクンッ
笑美(鈴帆っちはどうや・・・?)チラッ
鈴帆「!?」チラッ
笑美(!? 鈴帆っちも引けてない?! くっ・・・ということは―)
幸子「ん~♪ とろけるようでおいひいでふね~♪」
笑美「あ、あああんまりやぁ~!!」ガクッ
幸子「崩れ落ちた!?」
智絵里「膝から?!」
笑美「なんで、なんでや・・・! 当たり引いたんやろ?! もっとリアクションできたやろ! ウチらは、ウチらにはそんなチャンスも・・・!」
幸子「えと・・・ボクが食べたのはさび抜きだったんですけど・・・」
笑美「なんでやねん! ウチも鈴帆っちも違うなら、もう・・・!」
幸子「で、ですが・・・」
智絵里「た、確かにわさび入りが一つありました。あって・・・―あっ」
智絵里「わ、私が食べちゃったんでした・・・てへ」テッテレー
笑美「ど、どれだけウチらを玩べば気が済むんや~!」ダバッ
「「うおおおおん! うおおおおおぉ・・・!」」
智絵里「ご、ごめんなさいごめんなさい・・・!」
幸子「・・・行きましょう、智絵里さん」スッ…
智絵里「で、でも・・・」
幸子「いいんです。さ、まだまだ撮らないとなんじゃないですか?」
智絵里「う、うん・・・」スゴスゴ
「「うおおおおん! うおおおおおぉ・・・!」」
幸子「・・・」クルッ…
幸子(・・・こっちの方が、絵的に美味しいはずですから。ですよね、笑美さん、鈴帆さん・・・)
鈴帆(幸子しゃん・・・)ウルッ
笑美(おおきにな・・・)グスッ
・・・
ニャー ニャー
みく「ふんふんふふーんフレデ―・・・え、事務所に猫ちゃん? たくみチャンかな? もー! ネコアレルギーの人もいるから事務所に連れてくる時はちゃんと許可をとってからって決まったのにー・・・!」
ニャー ニャー
みく「ここかな? はいはーい、そこまでにゃ! ふりーず・・・え」ヒョコッ
智絵里「にゃーにゃー」テッテレー
智絵里「みくちゃん、ちょっとお願いが―」
みく「おびき出すためだけにやったのそれ!?」
・・・
・・・
みく「な、なるほど・・・ドッキリを仕掛けなくちゃいけなくて困っていると・・・」
みく(自分でやること決める予告ドッキリって・・・幸子チャンも大変だにゃあ・・・)
みく(・・・そしてみくもこれからするわけかー・・・)
智絵里「みくちゃんもバラエティー詳しいと思って、何かアイディアもらえないかなって」
みく「そ、そうだにゃあ・・・みくがされたのだと幸子チャンがやったことの他には、突然懲らしめられたり、断れない状況に追いやって苦手克服と、か・・・」
みく(言ってて悲しくなってくるにゃ・・・キリンアイドル言い出す前に別の部署いこっかなぁ・・・)ズーン
智絵里「うんと、あんまりそういうのはやりたくないというか・・・あっ」
智絵里「反対に―じゃないかもしれないけど、好きなものをいっぱいサプライズプレゼントするとか、どうかな?」
みく(い、いい子・・・!)
幸子「い、いいんじゃないですか? 生温―・・・もとい、智絵里さんらしい方がさっきよりも成功しやすいと思いますし」
みく「それじゃあターゲットは? みんなの予定とか持ってたりしない?」
幸子(あ、みくさん逃げましたね・・・)チラッ
みく(いや、予告ドッキリでサプライズプレゼントとかどうしろと・・・)
智絵里「うん! えと、今スケジュールが空いている人達は・・・」ペラッ ペラペラッ
・・・
村松さくら「あれぇ? アコちゃーん?」
大石泉「早めに行って自主レッスンするんじゃなかったの?」
土屋亜子「すぐ行くー! なんや智絵里ちゃんが頼みたいことあるんやってー!」パタパタッ
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村松さくら(15)
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大石泉(15)
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土屋亜子(15)
智絵里「ふんふんふふーんフレデ―あっ、亜子ちゃーん!」フリフリ
亜子「まいどー!」
智絵里「ごめんね、用があるのに呼んだりしちゃって。あ、とりあえず座って?」ポスッ
亜子「ええって、それで頼みたいことって? NWでバックダンサーとかだったら即OKやけど」ポスッ
智絵里「えと、ちょっと頼まれて、亜子ちゃんのサインもらえないかなって」
亜子「なんやそんなことかい。ええで、何枚でも!」
智絵里「いいの? ありがとう!」
―――
――
―
幸子「はい、始まりました。智絵里さんドッキリ第二段。ターゲットは土屋亜子さんですね」
幸子「別室より実況させていただきます、輿水です。それから―」
みく「解説の前川・・・ねえ、このノリ何? Pチャンから隠しカメラも一台借りたりして・・・」
幸子「全ては視聴率のためです」
みく(幸子チャンはもう手遅れなのかな・・・? いや、普段の反動か・・・)
幸子「智絵里さん、サインをもらってくるよう頼まれたと呼んだみたいですね?」
みく「まあ誕生日とかお祝い事もないのにスケジュールが空いていただけでサプライズプレゼントとは流石に無理だと思ったんじゃない? お礼って口実もできるし・・・」
幸子「なるほど。おっと、次の段階に移るようですね!」
智絵里「あ、お礼も持ってきたの。ちょっと待ってて!」パタパタ…
亜子「いやいやサインくらいに別にええって。ファンのお願いくらいいくらでも―」
智絵里「とりあえずこれだけ用意してもらったんだ。よいっ・・・っしょ!」ズシッ…
亜子(えらい重そうやな・・・あかん、断らないとなんやけど心が躍る)ワクワク
みく(ジェラルミンケース?)
幸子(え、まさか・・・いやいやいや)
智絵里「キャッシュ? で用意してもらいました・・・えへ」パカッ
「「「現ナマ!?」」」
亜子(こ、この大金が・・・サインのお礼!?)バックンバックン
みく(あれいくらにゃ・・・)
幸子(ドラマで聞くのだと一億ぐら―いやいやいやまさか・・・!)
智絵里「あ、えーと、これは『まえきん』?で、サインしてもらったらもう半分も渡すようにって、言われてます!」
みく(まだあるん!?)
幸子(ちひろさんでしょうか・・・? ここまでするとは・・・)
亜子(う、うちは何にサインさせられるんやああああああああ!?)
智絵里「?」
幸子(智絵里さんなんであんなに冷静なんでしょうか・・・?)
みく(あ・・・亜子チャンに向けてケース開いてるから実は見てない・・・?)
幸子(なんという危ういバランス・・・!)
みく(気づいた瞬間気絶しちゃうんじゃ・・・)
智絵里「あ、泉ちゃんとさくらちゃんには私と会うって言ってないよね?」
亜子(言ってる! 言ってもうてる!)
智絵里(二人にもできたらやっておいた方がいいのかな? 後でプロデューサーさんに聞いておこう・・・)
亜子(あああああかん! まとめて消される!)
亜子「す、すんません!!!」ガバッ
智絵里「え!? あ、亜子ちゃん!?」
亜子「すんません!!! すんません!!! う、うちはどうなってもいいから! 二人だけは見逃してあげてください!!!」
智絵里「え、えと、あの、な、なんのことか・・・!」オロオロ
智絵里(ど、どうしたんだろ・・・ケースを見てから様子が・・・)チラッ
福沢諭吉「・・・」
智絵里「・・・」
バターン
みく「あああ・・・やっぱりこうなったにゃ・・・」ガチャッ
亜子「うおおおおん! うおおおおおぉ・・・!」
幸子「・・・とりあえず、ボクが亜子さんを見るので智絵里さんはお任せします・・・」
みく「わかったにゃ・・・よいしょっ」
幸子(こんなのヤバい取引にしか見えませんよねぇ・・・あ、表面だけがお札で下新聞紙じゃないですか・・・せこい・・・)
・・・
・・・
智絵里「また失敗してしまいました・・・ちょっとひねり過ぎちゃったのかな・・・?」
みく「まあ・・・いろいろと要因が重なっちゃったかな・・・?」
智絵里「一応プロデューサーさんにはもう取れ高は十分だって、好きに終わらせていいって言われてるけど・・・つ、次こそは・・・です!」
幸子「自信というか・・・まあやる気が出てきたのはなによりですが、次はどうされるんですか?」
智絵里「・・・お、おばけとか、どうかな・・・? ちょっと、びっくりさせすぎちゃうかな・・・?」
幸子「心霊系ですか・・・まあオーソドックスですね、良いと思いますよ」
みく「閉じ込めて真っ暗にする? ラップ音? 止めに首筋に濡れたこんにゃくをピタッと―」
智絵里「そんな酷いことしないよ!?」
・・・
智絵里「じゅ、準備できました!」
幸子「その白い布は? シーツですか?」
智絵里「みちるちゃんに借りました! 暗くした部屋から、下からライトで照らしてこれで飛び出して・・・うう、なんて恐ろしい・・・!」
みく「う、うん・・・」
智絵里「だから今回は、アフターフォローに力をいれてみようかと思うの! かな子ちゃんに貰ったお菓子! 美世さんから借りたおもちゃ! 完璧です!」
幸子「お菓子はともかくおもちゃって・・・あ、ミニカーですか」
みく「これで喜ぶのは正直本人だけなんじゃ・・・ターゲットは?」
智絵里「拓海さんです!!!」
みく「どっちもいらない人選」
智絵里「あ、そろそろ来ます! カーテン閉めましょう!」シャー
みく(大丈夫かな・・・)シャー
幸子(まあ、見守ってあげましょう・・・)シャー
・・・
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大原みちる(15)
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原田美世(20)
・・・
拓海「ふんふんふふーんフレデ―なんだ? 電気もついてねーしカーテンも閉まったまんまじゃねーか。まだ誰も来てないのかよ」ガチャッ
「ひゅーどろどろどろー・・・」ボソボソ…
拓海「あん?」
智絵里「が、がおー・・・! た、食べちゃうぞー・・・!」ガバッ
拓海「ぐはっ!!!」ブシュッ
智絵里「鼻血!?」
拓海(か、可愛すぎるだろチクショー・・・!)プルプル
拓海「へっ・・・負けたぜ。好きにしな・・・」
智絵里「生命を放棄するほどの恐怖を!?」
智絵里「た、拓海さん! 私です、智絵里です!」ポイッ
智絵里「ほ、ほら! おばけじゃないですよ?! すみませんこれドッキリなんです! テッテレー! テッテレー!」つプラカード
智絵里「ほ、ほーら、お菓子もおもちゃもありますよー!」ガラガラー
拓海「へっ・・・まんまとやらちまったようだな」フッ…
拓海「すげえじゃねえか、智絵里」ナデナデ
智絵里「わっ・・・えへへ・・・♪」
智絵里「あっ、そうだ。拓海さん、一緒にゲームセンターいきませんか? その・・・これのお詫びに・・・」
拓海「気にすんなって。まあ・・・好きにしろとまで言っちまったからな、いいぜ。今日はとことん付き合ってやる」
智絵里「やった♪ それじゃあ、さっそく行きましょう!」
拓海「はは、おいおい引っ張んなって」
トコトコ…
―後に向井拓海は語る
太鼓の前に立つ智絵里の方がよほどドッキリだったと―
智絵里「あっ、そうでした! えと、ドッキリ~・・・せーのっ」
『だーいせーこー!』ニャー フフーン
智絵里「いえいっ♪」
お・わ・り
EX.【ミリマス】矛盾
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佐竹美奈子(18)
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望月杏奈(14)
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野々原茜(16)
美奈子「ぷ~ろでゅさ~さんっ!」ヒョコッ
P「美奈子? まだ仕事の時間じゃ―・・・なんでカメラ回してんの?」カタカタ ッターン
美奈子「えへへ♪ ちょっとやってみたくなっちゃいまして!」●REC
美奈子「それじゃあいつも頑張っているプロデューサーさんにインタビューでーす!」キャッキャッ
P「お、俺にか? 今なら隣で杏奈がロンダートからの後方宙返りの練習を―」
美奈子「はい、第一問っ! 最近抜くという方が多いとも聞きますが、プロデューサーさんはちゃんと朝ご飯食べていますかー?」
P(あっ・・・これ答え方間違えたら大変なことになるやつ)
P「ま、まあどんなに忙しくても食べるようにはしているかな」
美奈子「素晴らしい! では第二問っ! とはいっても、お腹いっぱい食べるような時間はありませんよね?」
P「そ、そんなことないさ。今日もお腹いっぱい、食べてきたよ」
美奈子「いいですねー! じゃあ第三問っ! ぶっちゃけ朝は誰かにご飯を作ってほしい?」
P「ま、まだそういうふうにはならないかな・・・! 自分で作るのもいいし仕事が楽しくて結婚っていう気も起きないし・・・!」
美奈子「なるほどー・・・うん、これくらいでいいかな?」
P「も、もう大丈夫か?」
美奈子「はい! じゃあちょっと一緒に見て見ましょっか♡」カタカタ
美奈子「はい、スタート!」ピッ
美奈子『私、佐竹美奈子は絶対にお腹いっぱい幸せにするアイドルとして頑張っていますが、プロデューサーさんは満腹になったことありますか?』
P「ん?」
P『まあどんなに』『食べ』『ても』『お腹いっぱい』『にはならない』『な』
P「んん!?」
美奈子「ここに一つの矛盾が生まれました・・・」
P「美奈子!? なあ美奈子!」
美奈子「絶対にお腹いっぱい幸せにするアイドル対絶対にお腹いっぱいにならないプロデューサー・・・」
P「誰だ美奈子に技術力提供した奴!」
美奈子「ここに世紀の矛盾対決が始まります!」
美奈子「時間無制限! プロデューサーさんが『お腹すいた』といってから5分以内に食事を用意できなかったら私の負けです! ではスタート!」ドッチャリ
P「くっ・・・! やるしかないのか・・・! うおおお!」モグモグ
美奈子「うふふふふ♪」
P「食った! 『お腹すいた』!」
美奈子「はーい♪ まだありますからねー!」ドッチャリ
・・・
・・・
茜「あの時どうしてプロちゃんは美奈子ちゃんの勝利条件を聞くか勝負を受けないかしなかったのかなぁ・・・」
茜「・・・ハネムーンに行った今じゃもう遅いか」
お・わ・り
お読みいただきありがとうございました
前にゆっくり書いていた
モバP「次の仕事はこれに・・・」
っていう短編集からの抜粋だよ
ところでどなたかサンタさんに会いたくて眠いの我慢している藍子ちゃんと
藍子ちゃんをさっさと寝かせてPとしっぽりしたい夕美ちゃん書いてくれませんか?
このとおりです
※お読みいただきありがとう
そうなんですミリマスのは以前ミリマスのSS投稿スレに出したものです
もともとモバマス短編集の方がゆっっっくりやっていこうかと書いてたらうっかり落としちゃって
割と書けたかなーというものだけでもまとめに乗らないかなーって
じゃあこっちも一緒にと今回改めてって感じです
このSSまとめへのコメント
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