ラフィエル「そろそろ限界なんですけど」 (53)
ガヴリール「いきなりどうしたんだよ」
ラフィエル「どうしたもこうしたもありませんよ、もう私ダメなんです、ほんとにっ」
ガヴリール「日本語でおk」
ラフィエル「もう、ガヴちゃん鈍すぎます~」
ガヴリール「私のせいかよ…とりま落ち着けって、ちゃんと話してみろ」
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ラフィエル「はい、実は…サターニャさんのことなんですけど」
ガヴリール「サターニャ?あいつまた何かやらかしたのかよ、しょうがないヤツだな」
ラフィエル「いえ、確かにサターニャさんは何かとやらかしていますけど、それはむしろ良いんです」
ガヴリール「話がさっぱり見えないんだけど…」
ラフィエル「じゃあもう、ハッキリ言います」
ガヴリール (な、なんなんだ一体…)ゴクリ
ラフィエル「私、わたし、サターニャさんのことを愛してるんです!」カッ
ガヴリール「…………」
ガヴリール「ごめん、電波が悪くて、もう一度たのむ」
ラフィエル「電話じゃなくて直接会話してるはずなんですが…」
ガヴリール「いやほんとに申し訳ないんだけど、私の聞き間違いだったらイヤだしもう一度言ってくれないか」
ラフィエル「ですからサターニャさんを襲いたいんです」
ガヴリール「…うん?さっきと内容変わってね?」
ガヴリール「ラフィエルおまえそれマジで言ってるんだとしたら、とても私の手に負えないんだけど…」
ラフィエル「そんな~どうしたらサターニャさんと付き合えるかガヴちゃんも一緒に考えてくださいっ」
ガヴリール「なんで私が…てか付き合いたいって言った?今おまえ付き合いたいって言ったのか?」
ラフィエル「はい!」
ガヴリール (どうしようガチだよラフィエルさん…これはさすがに私一人では受けきれないって)
◇◇◇
ガヴリール「と、いうわけだヴィーネ」キリッ
ヴィーネ「いきなり電話で“助けてくれ!”なんて言うから駆けつけて来てみれば…展開がすごすぎてまだ理解し切れてないんだけど…」チラ
ヴィーネ「えっと、一応確認しておくけど…ラフィはサターニャと付き合いたい…で合ってるかしら?」コホン
ラフィエル「もう周りからドン引きされるくらいのバカップルになりたいです!」キャ
ヴィーネ「あ、やっぱり合ってた」
ガヴリール「わかるよヴィーネ、私も同じ反応だったから」
ヴィーネ「なんで私に助けを求めたのよ!」
ガヴリール「いや、私一人でこんな相談されても無理だろ」
ヴィーネ「うぅ…それはそうだけど」
ラフィエル「ヴィーネさんは私がサターニャさんと付き合うために何をすれば良いと思いますか?」
ヴィーネ「答える側の難易度が大気圏突破しそうなくらいの質問ね」
ヴィーネ「まあ女の子同士で付き合うことは今の時代そこまで珍しいことじゃないらしいから」
ヴィーネ「だから…告白…しちゃうとか?」
ラフィエル「告白…ですか」
ラフィエル「やっぱりそれしかないですよね…」
ラフィエル「ただ、サターニャさんが私のことをどう思ってるかだけ事前にお二人で探っていただくことはできますか?」
ラフィエル「情報がなにもないといくら私でも告白する勇気が出なくて…」
ガヴリール「まあ聞くだけ聞いてみるか」
ヴィーネ「そうね、もしかしたらあっちもラフィのこと、す、好きかもしれないし」
ラフィエル「サターニャさんが私のことを!?」ドキドキ
ヴィーネ「あ、もしよ、もし!だけど可能性はゼロじゃないはず…たぶん」
ラフィエル「はあ、サターニャさん…」ホワン
ガヴリール (これは重症だ)
◇◇◇
サターニャ「はあ?ラフィエルのことが好きかどうかって…なによいきなり」
ヴィーネ「そう、好きか嫌いか、どっち?」ズイ
ガヴリール「いいかサターニャ、真面目に答えないと展開によっては血の雨が降るぞ」
サターニャ「べ、別に嫌いじゃないけど…」
ヴィーネ「それはつまり好きってことね?」
サターニャ「ちょっと直接的すぎでしょそれ!」
ガヴリール「おいハッキリしろよ」バン
サターニャ「なんで二人に尋問されてるのよ私…」
サターニャ「でも、こないだ一緒の傘に入れてもらったときに…今までで一番ラフィエルとの距離が近くて、あとすごく良い匂いがしたわ」
サターニャ「だから、ラフィエルの匂いは…好き」
ラフィエル (はうっ///)キュン
ラフィエル (気になってガヴちゃんの教室の前で様子を伺っていたのですが…サターニャさんに私の匂いを好きって言ってもらえるなんて…嬉しすぎます~)キャ-
ヴィーネ「匂いね…他には?他にラフィの好きなところはないの?」
サターニャ「今日のあんた、すごいグイグイくるわね」
ガヴリール「じゃあ顔は?あとラフィエルの身体とかぶっちゃけエロくね?あいつだけスタイルカンストしててズルいんだけど!特に胸」
ヴィーネ「あんたそれ若干ひがみ入ってるでしょ!」
ラフィエル (ガヴちゃん…なんかすみません)
サターニャ「たしかにラフィエルって肌白くて顔も愛嬌があるし、抱きしめたら程よく柔らかくって気持ち良さそうとはたまに思うわ…背も私より高いし」
ヴィーネ「おお!なかなか好感触じゃない」
ガヴリール「やりましたねヴィーネ隊長!」
サターニャ「アンタたちほんとに何なのよー!もういいかしら…私メロンパン買いに購買に行ってくるわ」ハァ
◇◇◇
ラフィエル「二人とも本当にありがとうございます!」パァァ
ガヴリール「うむ、案外サターニャも悪くないみたいな感じだったし、あとは一か八か気持ちを伝えてみるだけだな!」グッ
ヴィーネ「うわぁ、友達が友達に愛の告白ってなんか変な感じがするわね」ソワソワ
ラフィエル「はあ、ちゃんと伝えられるかまだわかりませんが…やれるだけのことはやってみます」
ラフィエル「あとガヴちゃん、なんかすみません、エロい身体で」ニコニコ
ガヴリール「聞いてたんかーい!」ヤメロ
◇◇◇
ラフィエル (ついにこの時がきましたね…)
ラフィエル (あ、サターニャさん発見…ガヴちゃんといつものやりとりをしてますね…可愛いです)
ラフィエル (さて、まずは声をかけてっと)
ラフィエル「あ、さ、サターニャさん!おはようございます、今日もカワ…いえ!お元気そうで…!」
ラフィエル (あれ、変です…サターニャさんの前だと緊張して声が…しかも思わず本心が出てしまうところでした)
サターニャ「ん、おはよう…アンタなんか今日いつもとテンション違くない?」
ラフィエル「え、そんなことにゃ、ないです気のせいですサターニャさん」
サターニャ「……そう」
ラフィエル (わああ~緊張して噛みまくりじゃないですかっ!どうしたんですか私の口は…しかもサターニャさんノータッチだと余計に恥ずかしいのですが…)カァァ
ラフィエル (引いちゃダメです、ちゃんと任務を果たすのです白羽=ラフィエル=エインズワース!普段の私はこの程度のことで動揺するような弱者では…)
サターニャ「あ、そうえばラフィエル今日良かったら一緒に帰らない?」
ラフィエル 「はい?」
サターニャ「えっ」
ラフィエル「えっ?」
《キーンコーンカーンコーン》
サターニャ「ああ、別に私と帰るのが嫌 ラフィエル「嫌じゃありません!!!」ズイ
サターニャ「ちょ、顔ちかっ…じゃ、じゃあまたあとでねっ」カァァ
ラフィエル「あ、はいっ、また帰りに~」
ラフィエル (はわわ、サターニャさんのほうから誘ってくるなんて…予想外すぎてつい光の速さで返事をしてしまいました)
ラフィエル「ガヴちゃん…」
ガヴリール「うむ」コクリ
ラフィエル「私…がんばります」タタッ
ガヴリール (ラフィエル…おまえならきっと…)
◇◇◇
サターニャ「雨……」
ラフィエル「あれ、サターニャさん傘もってきてないんですか…?」
サターニャ「だって朝晴れてたから…」
ラフィエル「夕方からの降水確率60%でしたからね~」
ラフィエル (あれ、これは…チャンスでは?)
ラフィエル「さ、サターニャさん!その、よければ私の傘に入りませんかっ」
サターニャ「え?いいの!ありがと」
ラフィエル「はい!もちろんです」バサ
サターニャ「じゃあ遠慮なく」ピタァ
ラフィエル「はぅ!?」ビクッ
サターニャ「ん、ラフィエルどうかしたの」
ラフィエル「いえ…なんでも…ないですっ」
ラフィエル (サターニャさんとの距離が近すぎて…これはかなり嬉しいのですが…心臓が~)ドキドキ
サターニャ「傘…入れてもらうのこれで2回目ね」
ラフィエル「え、そうですね…」ザァァァ
ラフィエル「そうえば今日は前回みたいに警戒しないみたいですが…」
サターニャ「うん、なんか今日は大丈夫かなって」
ラフィエル「そうなんですね?」
サターニャ「…………」
ラフィエル「…………」
ラフィエル (どうしましょう、サターニャさんが何を考えているのか…緊張で上手く頭が回りません)チラ
サターニャ「ねえ」
ラフィエル「?」
サターニャ「ぬ、濡れそうだから…もっと、くっついていい…?」
ラフィエル「!?!?!?!」ドキュンッ
ラフィエル (は?なんですか今の絶妙な間は??しかも上目遣いとか反則すぎます…っ)
ラフィエル「へっ、別にかまいませんョ」
サターニャ「えへへ、ありがとう」ニコッ
ラフィエル「?!?!?!?」ドズキュンッ
ラフィエル (なんですかその無邪気な笑顔…や、ヤバいですねこれは…!サターニャさんがさっきから可愛すぎて……無双……圧倒的無双……!!小悪魔にもほどがありますっ)
ラフィエル (って、元からサターニャさんは悪魔なんですけどね)
サターニャ「カバンも濡れそうだから、ちょっと腕かりるわね」ギュ
ラフィエル「さっ、サターニャさん?!うでが絡んで…」ドキン
サターニャ「し、仕方ないでしょ!腕組まないと濡れちゃいそうなんだもん…ダメ?」
ラフィエル「ダメじゃ、ないで、す」プシュ-
ラフィエル (可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い)
ラフィエル (サターニャさん可愛いすぎてもう無理なんですけど?!)
◇◇◇
サターニャ「悪いわね、わざわざ私の家まで送らせちゃって」
ラフィエル「い、いえ!すごく、幸せでした…」ホワン
ラフィエル (はあ…今日は幸福と緊張が混ざり合って頭が上手く働きません…せっかく二人きりのチャンスですが…また日を改めましょう~)
ラフィエル「さ、サターニャさん!その、よければ私の傘に入りませんかっ」
サターニャ「え?いいの!ありがと」
ラフィエル「はい!もちろんです」バサ
サターニャ「じゃあ遠慮なく」ピタァ
ラフィエル「はぅ!?」ビクッ
ラフィエル「じゃあ、私はこれで…」
サターニャ「…………」
サターニャ「ラフィエル」
ラフィエル「はい、どうかしましたか?」
サターニャ「ん、もし…このあと特に用事ないなら、私の家でちょっとゆっくりしていかない?」
ラフィエル「?!」ザワ...ザワザワ..
ラフィエル「いいんですか…上がってしまって」
サターニャ「もちろんよ!傘のお礼に昨日買っておいた駅前の限定メロンパンをこの私と一緒に食べられる権利を与えてあげるわ!」
ラフィエル「それは光栄です!」
◇◇◇
サターニャ「はい、これ」スッ
ラフィエル「あ、ありがとうございます」ドキドキ
ラフィエル (流れでいつのまにかサターニャさんのお家でサターニャさんと二人きりという絶好のシチュエーションにーーー!?)
ラフィエル「すごく美味しいですね、このメロンパン」
サターニャ「あ、口の周りにメロンパンのカスがついてるわよ」
ラフィエル「あら~私としたことが…???」
ラフィエル「サターニャさん…なにを…」
サターニャ「いいから、じっとしてなさい」ハムッ
ラフィエル「?????!!!!!」
サターニャ「うん、美味しい」ペロ
ラフィエル (いま…サターニャさんの柔らかい唇が私の唇の近くに触れませんでしたか??触れちゃいましたか??えっどういうことですか??わたし今テンパってますか??)
サターニャ「なによ、その不満そうな顔は」クイ
ラフィエル (???唐突なあごクイ???)
ラフィエル「へ…不満なんて…というかサターニャ…さん…顔…近すぎで サターニャ「うるさい」チュッ
ラフィエル「 !? 」
ラフィエル「~~~っ~~んっ~~」チュ-
サターニャ「はむっ……んっ」クチュ…
ラフィエル「………っ………ぷは」パッ
ラフィエル「…はあっ…はあっ…」
サターニャ「ごめん……苦しかった?」ハァ...ハァ...
ラフィエル「いえ…ただ…っ…もうなにがなんだか…」トロン
サターニャ「ラフィエル…私ね、アンタのこと好き…よ」ボソッ
ラフィエル「え……今……なんておっしゃいましたか?」キョトン
サターニャ「っ、だからね、私もラフィエルのこと好きなのよっ」カァァァ
ラフィエル「え?私も……って……ええええ???!」
サターニャ「そりゃ私でも気付くわよ、さすがに」
サターニャ「あんだけガヴリールやヴィネットに尋問されて、おまけに最近のアンタなんて私と目が合うとすぐに顔赤くしてどっか行っちゃうじゃない」
サターニャ「だから今日アンタと一緒に帰って気持ち確かめたくて」
ラフィエル「じゃあ……腕を組んできたりしたのは……わざとってことですか……?」ワナワナ
サターニャ「だって、照れてるラフィエルがすごく可愛かったんだもん…!私は悪くないわ!」
ラフィエル「ふふっ……サターニャさんは本当に、小悪魔に収まる器なんかじゃありませんね」グス
サターニャ「当然よ!我こそは大悪魔、胡桃沢=サタニキア=マクドウェル!まんまと私の悪魔的策略にハマったようね!なーっはっはっは!」
ラフィエル「はい、もうサターニャさんにメロメロです、でもやられっぱなしは悔しいのでお返ししますね」チュ
サターニャ「っ!?」カァァァ
ラフィエル「あらあら~そんなに赤くなってしまって、よっぽど私のことが好きなんですね~」テカァ
サターニャ「い、いきなりは卑怯じゃない!」
ラフィエル「サターニャさんにだけは言われたくありませんね」
サターニャ「アンタって本当の本当は悪魔なんじゃないの?」
ラフィエル「さあ?それはどうでしょうか」
サターニャ「ねえ、ラフィエル」
ラフィエル「なんですかサターニャさん」
サターニャ「ずっと一緒に居てくれる?」
ラフィエル「あー可愛いすぎて無理ですほんと」
サターニャ「無理なの!?」
ラフィエル「うふふ、冗談です」テカァ
ラフィエル「もちろん、サターニャさんのいるところならどこへでもついて行きますよーーーーー」
神様ありがとうございます
サターニャさんと出会えて私は
今
とても幸せです
*《happy end》*
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