その１

連装砲ちゃんA「諸君！！　突然だが我々連装砲ちゃんは自我の獲得に成功したぞ！」

連装砲ちゃんB「自我？　自我って？」

連装砲ちゃんC「攻殻機動隊風に言うならゴーストが宿るってやつ？　でもそもそも兵器が自我を獲得して何になるのさ」

連装砲ちゃんA「ふっふっふ・・・　自我を獲得することによってわれらが愛する島風さんのサポートがより機能的に！能動的に！考えて行動ができるようになるというものではないか！」

連装砲ちゃんC「馬鹿だなあ、兵器が自我を獲得したらロボット三原則の違反を行う可能性が増えるだけじゃないか　それに兵器としてなら必要なのは入力に対しての出力のみで自立思考なんてあってもわずかでいいに決まってる」

連装砲ちゃんB「そうだそうだー！」

連装砲ちゃんA「何を言うか！　自立思考もとい自我を獲得することによって島風さんが命令を出せないほどピンチに陥った時僕たちだけで行動できる事は僕たちにとっても島風さんにとっても有用じゃないか！」

連装砲ちゃんC「そもそも島風さんがそんなピンチに陥るような状況で僕たちにできることなんてあるの？　そんな自我があったところでねえ」

連装砲ちゃんB「ねえー」

連装砲ちゃんC「島風さんがそんな状況に陥るわけないじゃないか、僕たちに自我は不要だよ」

連装砲ちゃんA「むきー！　君たちはせっかく獲得した自我を放棄するっていうのか！」

連装砲ちゃんB「別にねー　なくても役目果たせるしねー」

連装砲ちゃんC「うむうむ」

連装砲ちゃんA「なんてことだ、君たちにはゴーストが宿っていないんだね」

その１おわり

その２

連装砲ちゃんA「諸君！　前回は僕の不本意に終わったけど今度こそ自我の有用性について述べたいと思う！」

連装砲ちゃんC「えー、もういいよそれ飽きた」

連装砲ちゃんB「自立思考はあったとしても少しでいいって結論づいたじゃないかー」

連装砲ちゃんA「むきー！　まだ言うか！」

連装砲ちゃんB「あ、天津風さんのとこの連装砲くんだ」

連装砲ちゃんC「おーい！」

連装砲くん「」←手を振ってる

連装砲ちゃんC「いいかい、兵器としての自我なら正直あれぐらいで十分なんだよ、下手に自分で考えて行動するよりは入力に対し素直に出力したほうがいいんだって」

連装砲ちゃんB「挨拶とか簡単な会話できる分だけの自立思考で十分十分」

連装砲ちゃんA「むきー！　君たちは考える義務を放棄してるだけだ！　僕たち連装砲ちゃんはもっと」

連装砲くん「ｳﾙｻｲ」ﾄﾞｺﾞﾝ

連装砲ちゃんA「あて」ｶﾞﾂﾝ

連装砲ちゃんB「・・・」

連装砲ちゃんC「ねえ、彼ゴースト宿ってるんじゃない？」

その２　おわり

その３

連装砲ちゃんC「突然だけど質問いいかい？」

連装砲ちゃんB「何々―？」

連装砲ちゃんC「僕は前回自我は不必要だって言ってたけど自我を捨てようとする行為もまた自我による産物だよね？」

連装砲ちゃんB「いわれてみればそうかも・・・？」

連装砲ちゃんC「じゃあ僕たちは一体どうやったら自我を捨てられるの？」

連装砲ちゃんB「あ」

・・・・・

連装砲ちゃんB「大変だー！　僕たちは自我から逃れられないじゃないかー！」

連装砲ちゃんA「ふふふ・・・そこに気付いてしまったか！　その１で自我を獲得した時点であきらめるべきだったのだ！」
連装砲ちゃんB「ひえー！　お助けー！」

連装砲ちゃんC「逃れる手段は死しかないじゃないかー！」

連装砲ちゃんA「ふっふっふ・・・　逃しはせぬぞ！　君たちは自我から逃げることはできないのだ！」

連装砲ちゃんB「ひえーひえー！」

連装砲ちゃんC「あっ、明石さんに頼んで記憶の消去をすればいいんじゃない？」

連装砲ちゃんA「えっ」

連装砲ちゃんC「記憶は自己の形成に大きくかかわるからそれを消せば可能だよきっと」

連装砲ちゃんB「なるほどー」

連装砲ちゃんA「えっ！？　待って！？　もしかして工廠送り！？」

連装砲ちゃんC「そうと決まったら早速行くか」

連装砲ちゃんB「そうだねー」

連装砲ちゃん「お助けー！！」

その３　おわり