安価で初期設定決めます。
>>2
主人公の性別、名前
>>3
性格
>>4
舞台となる地方
>>5
初期ポケモン
伝説、準伝、幻、UB、進化先がいないポケモン及び、海中、水上など特定の場所でしか生息できないポケモンは申し訳ないですがNGでお願いします。
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1491520811
女 ヤヨイ
内気で気弱
シンオウ
バチュル
ポケットモンスター。縮めてポケモン。この世界に存在する不思議な不思議な生き物。
そんなポケモンと共に戦い、生きていくポケモントレーナー。ここ、シンオウ地方に新たなポケモントレーナーが芽吹こうとしていた。
「無理だよぉ…」
朝。母親特製のスープを一口飲んだ少女は、深い溜息と共に呟いた。
この少女、フタバタウンのヤヨイ。今日をもって12歳になった彼女は、ポケモントレーナーとしての資格を得て旅立ちの朝を迎えていた。のだが…
「そんな情けないこと言ってどうするのよもう」
すいません
1レスした翌日にネット環境が死ぬという事件に見舞われておりました
ようやく復帰したので今更ですが更新していきます
エプロンをした女性、ヤヨイの母親である彼女が両手を腰に当て、ため息混じりに言う。しかしそのため息はヤヨイとは違い呆れたようなものだ。
「・・・・・あのねママ。常識的に考えて私が1人で旅とかできると思う?」
「いまどき旅してない子のが珍しいってのよ。どこの常識で語ってるのあんた」
「私の常識」
「アホか」
うつむきながらスプーンでくるくるとスープをかき混ぜるヤヨイの脳天に、母のチョップが炸裂した。
「それに1人で旅しろなんて言ってないでしょ。ポケモンが一緒なんだから」
「そうだけどさ……」
「別にポケモンリーグ目指せってわけじゃないのよ? こんな田舎町に引きこもってたら将来絶対苦労するから、経験のために旅にでも出たらって言ってるの」
「それは分かってるけどぉ・・・・・・」
「もーいつまでもうじうじ言ってないで!さっさと食べて出発の準備しなさい!ナマカマド博士の迎えが来ちゃうわよ!」
母が言い終わると同時、ピンポーンというインターホンの音が鳴り響いた。
「ほらもう来ちゃったじゃない!早く準備するのよ?」
「今あけまーす」と母が玄関の方へ向かっていくのを確認したあと、ヤヨイは再び深いため息をついた
――数分後、スープを飲み干しバッグを背負ったヤヨイが、暗い表情のまま玄関へ赴く。
「え?あなたがナマカマド博士のお迎え?」
そこに立っていたのは、いや、立っていると言っても人間のように直立しているのではない。四つの足を地に着け、下向きだったヤヨイの顔を見上げるようにしていたそれは、黒い鬣と鋭い眼光を持つポケモンだった。
「レントラーっていうのよ。あなたがマサゴタウンのナマカマド研究所まで送ってくれるのよね?」
レントラーと呼ばれたポケモンは、無言でこくり、と頷いた。
「よ、よろしくね・・・・・?」
恐々と頭に触れようとしたヤヨイの手をかわしたレントラーが、くるりと踵を返す。
「着いて来いってさ。じゃあ気をつけて行ってらっしゃい」
「……いってきます」
ヤヨイの家があるフタバタウンからマサゴタウンまでは、決して遠い道のりではないが、人間が1人で歩けばたちまち野生のポケモンに襲われてしまう。しかしレントラーという心強いポケモンに守られているヤヨイは、数十分の後マサゴタウンに到着した。
「とうとう着いちゃった・・・・・」
レントラーに着いていくがまま歩いていたヤヨイが、とうとうナマカマド研究所の扉の前にたどり着く。この扉を開ければ初心者用のポケモンを貰い、本格的に旅に出なければならない。
「行きたくないなぁ……。かと言って逃げだす勇気もないんだよね・・・・・・」
「(ほんと、イヤになる)」
などと悩むヤヨイを気にせず、器用に口でノブを咥えたレントラーがドアを開けた。
「心の準備ぐらいさせてよぉ!?」
慌ててレントラーについていくヤヨイ。研究所の中では、シンオウ地方、ポケモン科学者の権威、ナマカマド博士。そして2人の女性がなにやら何かを囲んで難しい顔をして話していた。
「あ・・・・・どうも。こ、こんにちはー・・・・・」
空気読めない登場の仕方しちゃったな、と後悔するヤヨイにナマカマドが気づいた。
「あのー、私、フタバタウンから来ましたヤヨイって言います……。初心者用のポケモンを貰いに伺ったんですけど……、後のがいいでしょうか?」
「おぉ。君がヤヨイくんか。レントラー、ご苦労だった。わざわ来てもらった所申し訳ないがヤヨイくん、少しそこのソファーで待っていて貰えないかね?」
「あ、はい分かりました」
(やっぱりタイミング悪かっよぉ……)
言われるがまま客人用と思われるソファーに座ろうとしていたヤヨイだが、何かを囲っていた2人の女性の内の1人に声を掛けられた。
「あら?あなた新人のトレーナーさん?」
腰まである美しい金髪に、全身を黒のコートでまとっているその女性は、ヤヨイに興味を示したかのように歩みよる。
「えっと・・・・・まあはい、一応」
「やっぱりそうね。ナマカマド博士、先に彼女の対応をしてあげてくれますか?」
「いいのかね? まだ話の途中だが・・・・・・」
「急に押しかけてしまったのは私たちの方ですから。この娘の用を優先するのは当然ですよ。それが新しいポケモントレーナーの旅立ちの日なら尚更」
「いやあの、ほんと急いでるとかではないので……」
遠慮を続けるヤヨイに黒コートの女性は数秒「うーん」と悩み、ポンと手を叩く。
「ならアナタもあのコを見ていくといいわ。きっと勉強になるはずよ」
「あのコ?ってわわっ」
話が読み込めていないヤヨイをよそに、黒コートの女性はヤヨイの引いていく。そのままヤヨイは先ほど3人が囲んでいた何かの前に連れていかれる。ヤヨイの胸の高さ程度まである台座の上に乗せられていた「それ」を見て、彼女は思わず呟く。
「これ・・・・・・ポケモン、ですか?」
ヤヨイの眼に映ったのは、青い瞳に全身が黄色の体毛で覆われ、四つん這いになってジッとしている生物だ。初めて見るが、間違いなくそのフォルムはポケモンのそれだ。しかしヤヨイはある観点から確信が持てていなかった。
「小さいだろう? そのポケモンはバチュルと言って、現在確認されている中では世界で一番小さいポケモンとされているのだよ」
「バチュルかぁ・・・・・・。こんなに小さいポケモンもいるんですね・・・・・・」
その大きさはわずか10cm程度しかない。文字通り手の平サイズと言えるバチュルは、無垢な眼で自分より十倍以上大きい彼女たちを見上げている。
「どうやらバチュルを見るのは初めてみたいですね」
不意にバチュルを囲んでいた内の1人の女性が口を開いた。こちらも美しい金髪ではあるが、黒コートの女性とは対照的に、服装は白を貴重としたドレスだ。彼女が纏う雰囲気は大人びているが、その容姿は少女、といって言い年齢だろう。
「あ、はい。えっと・・・・・・」
「あら、アタクシとしたことが自己紹介がまだでしたわ。カトレア、と言います。普段はイッシュ地方に住んでいるの」
「イッシュ地方って……、確か凄く遠い所、ですよね? そんな人がどうしてわざわざシンオウ地方に……?」
「私が頼んだのだよ。バチュルを連れてきて欲しい、とね」
「ナマカマド博士が?」
「うむ。私がポケモン研究の中でも進化について重点を置いているというのは知っているだろうが」
「(知らないんですけど・・・・・)」
「その中でもバチュルは興味深いポケモンの一体なのだよ。今でこそ最小ポケモンのバチュルだが、進化すればある程度普通のポケモンと同じサイズにまでなる。進化の研究として十二分に対象となる」
「へ、へー……」
「本当はバチュルだけを転送してもらってもよかったんだけれどね。私がただカトレアを招待したかった、というのもあるの」
黒コートの女性が言いながら、カトレアの肩を抱き寄せる。カトレアも満更ではない表情だ。
「あの……そういえば、あなたは……?」
黒コートの名前を聞いてなかった事を思い出したヤヨイは、何気なくそう言った。しかし周囲の反応、特にカトレアは信じれられないといった表情でヤヨイに詰め寄る。
「あなた、彼女を知らないんですの?ポケモントレーナーを目指すと言うなら、せめてそれぐらいのことは――」
「いいのよカトレア。それに彼女がトレーナーを続けて入れば、その内知ることになるわ」
「(何か私置いてけぼりにされてるような……)」
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