さくや「………」ｶﾀｶﾀ

★ナナカ★『ヒールお願いします！』ﾋﾟｺﾝ

さくや「……っち、コイツステフリ雑魚過ぎ」ｶﾁｶﾁ

敵モブ『ギャオ！』

さくや「俺以外全員装備揃って無いじゃないか…」

さくや「(俺が今やっているゲームはライドオン・オンライン、いわゆるRPG型のネットゲームだ)」

さくや「(日本全国で一千万人のプレイヤーがいる、人気のゲーム)」

さくや「(僕もやっているのだが、自分が余りにも強くなりすぎたせいで最近やる気を無くしている)」

さくや「(だが、俺はやめることが出来ない)」

さくや「なぜなら、俺はギルドマスターだからさ」



………………………………。

一章「ギルド永遠の月」


さくや「(春休みに入ってから３日がたつ、学校から帰ってきてから俺は一睡もしてない。)」

さくや「(俺はいわゆるガチ勢という奴らしい)」

さくや「………」ｶﾀｶﾀ

ハナコ『おはよー♪』

さくや「ん、ハナコさん起きたのか……」

ｶﾀｶﾀ

サクラドック『おはよ、今起きたの？』

ハナコ『うん！最近バイトのシフト変えてさ夜の遅くまで働いてるの笑笑』

さくや「バイトって、嘘くせえ……ホントかよ」

サクラドック『ハナコさん、バイトしてたの？気づかなかったよ笑笑』

ハナコ『って言ってもコンビニだけどね、課金のために！』

サクラドック『ははは、ハナコさんらしいよ笑笑』

サクラドック『今日はどっか行く？』

ハナコ『泥狙う？笑笑』

サクラドック『マジで！？疲れるじゃん』

ハナコ『えー…いかないのー？』

サクラドック『仕方ないなー』

ハナコ『やったー！サクラドックさん居れば１確だから楽♪』

さくや「………使ってるだけじゃねぇか」

サクラドック『で？どこ行くの？』

ハナコ『夢猫いこー！』

サクラドック『夢猫！？きつくない？』

さくや「(夢猫ってメインストーリーのラスボスじゃん。二人で行けってか)」

サクラドック『ハナコさんレベルいくつ？』

ハナコ『210の壁だよ笑』

さくや「おいおい、推奨レベルは250の場所だぞ？放置する気か」

サクラドック『ハナコさん放置する気？』

ハナコ『え？ダメ？』

サクラドック『んーなら行かないや笑笑』

ハナコ『そっかー、じゃあもういいや』

さくや「はぁ？何言ってんだこいつ」


ﾋﾟｺﾝ


さくや「？」


『ハナコはギルド【永遠の月】を退会しました。』

さくや「ああ？！マジかよ勝手すぎ！」

さくや「(だが結局ネカマはこういうやつが多い、今更怒る気にもならない)」

さくや「……シャワー浴びたら寝るか」

さくや「(よくよく考えると、俺は３日間寝てない)」

さくや「(睡魔が襲ってくるのは必然だ)」

さくや「(その日、次の朝が来るまで寝てたという)」


春休み四日目

さくや「あー、寝過ぎた……頭痛い」

さくや「さて、今日もライオンやるかな………って通知が来てるメールか」

さくや「(中身を見るとどうやらサブギルドマスターからの新メンバー加入の知らせだった）」

さくや「(しかし、この新メンバーがとんでもないやつだった！)」

サクラドック『こんにちは！マスターのサクラドックです』

サクラドック『分からない事があったら俺に聞いてください、一通りは答えますから』

★星菜★『こんにちは！サクラさん！』

さくや「星菜？どこかで見たことあるような………」

サクラドック『星菜さん、急ですけどどこかでお会いした事在りますか？』

★星菜★『は、はい！あります！』

サクラドック『どこでお会いしましたっけ？』

★星菜★『え？覚えてないんですか？』

さくや「(何だ？この人大袈裟じゃないか？)」

サクラドック『すみません、覚えてないです（泣）』