リツコ「自分の才能に戦慄してしまうわね」
リツコ「……」
リツコ「誰にも理解し難い物かも知れないけど…」
リツコ「……」
リツコ「でも創ったはいいけど…。利用価値あるのかしらね、コレ」
リツコ「……」
リツコ「この、>>2」
人間サイズのエヴァ
リツコ「この人間サイズのエヴァ…」
リツコ「対使徒戦に於いては、なんら役に立たないのは明らかだけど…」
リツコ「そもそも、このサイズのエヴァをどうして製造しようと思ったのかしら…私」
リツコ「駄目ね、ノリで事を運ぶと」
リツコ「仕方がないわね、誰かに押し付けましょう。他の研究にも邪魔だから」
リツコ「誰がいいかしら…」
リツコ「>>4で、いいわね。暇そうだし」
かじ
リツコ「加持君でいいわね。暇そうだし」
prrrrr prrrrr pi
リツコ『加持君?今から私の研究室へ来てくれないかしら?』
リツコ『忙しい?冗談はよして』
リツコ『とにかく急いで来るように』
リツコ「……」
エヴァ「……」
リツコ「ビジュアル的には初号機を模してるから、彼も然程驚かないはず…」
エヴァ「……」
リツコ「よね」
―
――
加持 「なんの冗談だ…リッちゃん」
リツコ「私が冗談なんて言う訳ないでしょう」
加持「いや、リッちゃん。流石にコレを受け入れる人間はいないと思うが…」
リツコ「大丈夫よ…。メンテナンスも必要ないし、なにも心配いらないわ」
加持「メンテナンスとかそういう問題じゃ…」
リツコ「遠慮する事ないわよ? それに…部下が欲しい、って良く言ってたでしょ?加持君」
加持 「エヴァが…部下か…」
リツコ「いいわよ? この子、喋れるし」
加持 「しゃ、喋れるのか!!??」
リツコ「意志の疎通は出来る程度には…」
加持 「このちっさい初号機が喋る…」
エヴァ「……」
リツコ「処で、誰にする?」
加持 「誰?」
リツコ「ええ。この子の言語モデルが必要だから…。ネルフ職員の中から選んで頂戴」
加持 「ネルフ職員って…。全ての職員か?」
リツコ「ええ」
加持「それじゃあ…>>9、で頼む」
マヤ
加持 「それじゃあ…マヤちゃんで頼む」
リツコ「……」
加持 「おいおい、駄目なのか?」
リツコ「いえ、少し意外な答えだったから。…てっきり、ミサトかと…」
加持 「葛城か…。アイツは、そのう、なんだ…言葉に若々しさが無いと言うか…な」
リツコ「……」
リツコ「まあ、いいわ。それではインストールを始めましょうか」
加持「すぐに終わるのか?」
リツコ「そうね、すぐに終わらせる方法もあるけど…」
加持「短時間で済む方法があるのか?」
リツコ「マヤをこのなんちゃって初号機に同化させればいいだけの事だから」
加持「同化?」
リツコ「ええ、この子が食べるのよ。…マヤを」
加持「成る程な…それじゃあ、それで頼む」
―
――
リツコ「インストール終了」
エヴァ「……」ゲップ
加持「おい、口周りが血だらけじゃないか…」
リツコ「仕方ないわよ、ヒトを食べれば血も付くわ」
加持「それはそうだな。これは、リッちゃんに一本とられたな」
リツコ「ふふっ」
加持 「処で、コイツはまだ喋れないのか?」
エヴァ「グルルルッ」
リツコ「すぐだとは思うけど…。それはそうと、コイツ呼ばわりは冷たいんじゃなくて?」
加持「それもそうだな、名前を付けてやるか。俺の部下になるわけだしな」
リツコ「それがいいわ…。でないと、マヤも浮かばれないでしょうから」
加持「それじゃあ、>>17にしようか」
ビビジランテソンテネグロカルマンドーレホメストーニポポス
加持 「それじゃあ…ビビジランテソンテネグロカルマンドーレホメストーニポポスにしようか」
リツコ「な、長いわね…」
加持 「そうか? それじゃあ、略称でいいか。…ポポスでどうだろう」
リツコ「は? ちょっと、加持君!? 」
加持 「ん? なんだい」
リツコ「略称はいいけど…どうして、後ろの3文字を…」
加持 「変か? 当然の答えだと思ったんだが…」
リツコ「ま、まあ、いいけど」
加持 「おかしなリッちゃんだな…」
リツコ(おかしいのは貴方よ…)
加持 「それじゃあ行くか、ポポス」
ポポス「ぐがっ」
加持 「おや…まだ上手く喋れない様だな」
リツコ「まあ時間が経てば喋れると思うわ」
加持 「そうか。それじゃあコイツは俺が預からせてもらうからな」
ポポス「……」
リツコ「ええ、大事に育ててあげて」
加持 「行くぞ、ポポス」
ポポス「……ぐる」コクッ
テクテク
加持 「さて、引き取ったはいいが…」チラッ
クネクネ
ポポス「ぜ、ぜ」
加持 (やけに女性っぽい歩き方だな。それに、なにやら妙な事を言って…)
ポポス「ぜん…ぜんぱ」
加持 「なんだ…何を言って…」
ポポス「ぜんぱい」
加持 「あ?」
ポポス「せ…せんぱい」
加持 「……」
ポポス「不潔です」
加持 「な…?」
ポポス 「こ、ここは…」
加持 「……」
ポポス「どこ…?」
加持 「おい」
ポポス「ここは…ネルフ…?」
加持 「おい!」ガシッ!
ポポス「きゃっ!?」
加持 「きゃっ…て、オマエ」
ポポス「?」
加持 「やめろ。初号機の顔で首を傾げるな…不気味だぞ」
ポポス「不気味って…。ひどいですよ、傷つきます」
加持 「な、なんだ…急に饒舌に喋りだしたな」
ポポス「っ!…あっ…加持さん…?」
加持 「……」
ポポス「加持さん…?」
加持 「一つ聞いていいか? ポポス」
ポポス「……」キョロキョロ
加持 「いや、お前の事なんだが…」
ポポス「え?」
加持 「どうして俺の名を?」
ポポス「はい?」
加持 「いやまて…。声もマヤちゃんに似てきて…」
ポポス「おかしな加持さんですね」
加持 「何を言ってるんだ? 俺達は初対面のはずだが…」
ポポス「またそんな事言って。葛城さんに言いつけますよ?」
加持 「……」
加持 「よし。戻るか」
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