ボーカロイドやボイスロイドとイチャイチャするスレ (120)
ボカロやボイスロイド達とマスターがのんびりイチャイチャするだけのスレです
誰か希望があればレスくださいな
東北姉妹のSSが読みたいです!
マキちゃんとイチャイチャするssが見たいなー
「あのさ、マスター?」
僕の部屋に来ていたリンちゃんが、少し眠たげに問いを発した。
「マスターは好きな人とか、いるのかな?」
「······どうしたの、リンちゃん? さては、誰かに恋患い?」
「な、ち、違う! そんなんじゃないよ!」
みるみる真っ赤になってむきになる。
「そ、それより質問に答えて!」
「好きな人、か······うん、いるよ」
「っ······。どんな人?」
「······内緒」
「おーしーえーてーよー」
「だーめ。教えない」
「マスターの、けち。意地悪」
リンちゃんはすねて、自分の部屋に戻っていった。
きっとレンが八つ当たりの的にされるんだろうな······お気の毒に。
でも、教えられるわけないじゃないか。
リンちゃんが大好きなんて、言えるわけないだろう?
素晴らしい……
超期待
UTAUもありなの?
>>2
3レスほど使います
>>6
ボカロと同じくらいの設定と性格·語尾があればOKですよ
「マスター、お誕生日おめでとう、ですわ」
「ありがとう、イタコさん」
僕は差し出された包みを受け取った。
彼女らしい、どこか神秘的な包装だ。
今開けていい? と目で尋ねると、どうぞ、という笑みが返ってきた。
なので、早速開けてみる。
「眼鏡?」
「ウェアラブル端末ですわ。前にスマホを出すのがめんどくさいと言っていましたよね」
「ありがとう。使わせてもらうよ」
「······それにしても、今日は冷えますわね」
「雪が降ってれば、完璧だったね」
「え? ―――んっ」
季節外れの底冷えする日、僕は彼女と口づけを交わした。
マスターは全て別人の予定です。スクイズみたいなことにはならないといいな
「マスター。お誕生日、おめでとうございます」
「ありがとう、ずん子さん」
帰ってきたと同時に、常磐色の包みを渡された。
開けて開けて、と目で訴えかけてくる。
包装を開いて······思いっきりびびった。
「ずん子さん。気持ちはとっても嬉しいんだけどさ、これはさすがにびっくりするよ?」
プレゼントの中身は······B5くらいの面積の、ずんだ餅だったんだ。
「嫌、でしたか······?」
「確かにずん子さんの作るずんだ餅はおいしいけどさ。大きさがおかしいよね」
「うう······ごめんなさい。本に、プレゼントには胃袋を掴むものがいいって書いてあったので······」
しゅんとして小さくなるずん子さん。
「······しかたないし、半分こしよう?」
「はっ、はい!」
フォークを取りに行こうとするずん子さんを引き止めた。
「口開けて?」
素直に小さな口を開けたずん子さん。
無意識なんだろうけど、目を閉じてる。
餅を口に含んだ。
大きめに切ったそれの反対側を彼女に食べさせる。
ポッキーゲームならぬ、ずんだ遊戯ってところかな。
ちゅ。
唇が触れたとき、ずん子さんは完全に固まってた。
「っは―――マ、マスター、何を······」
「次も餅とは限らないよ? さぁ、口を開けて?」
かぁぁぁっ······と、白い頬が真っ赤に染まる。
でも拒むことはなくて、もう一度みずみずしい唇を開いた。
ずん子さんが羞恥で気を失うまで、そう長くはかからなかった。
「マスター。誕生日、おめでと」
朝起きるなりそんな声が耳元で聞こえた。
「······まだ、寝てるよね。今なら、いいよね」
「マスター。ひどいこと言ったりしてるけど、私、マスターが好き」
「今日はずっと一緒にいたいけど、学校あるから」
「帰ったら······遊んでね」
狸寝入り、終わり。
「いいよ、きりたん」
「ひゃぁえぅっ!? マスター起きてたの!? どの辺から!?」
「今ならいいよねの辺りから」
「最初からじゃない! 忘れて!!」
「やだ。せっかく好きって言われたんだから。忘れない」
「うゎぁぁ恥ずかしい······死んじゃいそう」
「じゃあその前にいってらっしゃい」
······結局、帰ってきたきりたんと寝るまで一緒にいることになったのは、また別の話。
>>3
お待たせしました
「げほっ、えほっ!」
咳が止まらない。
血を吐くのすら、もう当たり前。
苦しい。
どうして僕が、こんな目に。
「マスター、お見舞い来たよー」
「······ああ、マキ姉······うつっちゃうから、来ちゃダメって言ったのに」
「だいじょぶだいじょぶ。私はボイスロイドだからねー」
······まぶしい。
今や白い病室が世界の全てなのに、マキ姉は外で明るく笑ってる。
「······えって」
「ん? なーに?」
「帰って! もう来ないで!」
その明るさが、息苦しい。
毎日死に怯える僕とは関係ない、純粋な笑顔が疎ましい。
何よりも······マキ姉と過ごす時間が増えるたび、恐怖が増すんだ。
死にたくない。マキ姉と離れたくない。
嫌だ。嫌だ。死ぬのは、嫌だ。
······次の日から、マキ姉はお見舞いに来なくなった。
そして、一週間後。
僕の症状は日に日に悪化した。
いままでが天国に思える激痛を強力な鎮痛剤で押し込んで、今にも消えそうな命を繋ぐ。
せめて、マキ姉に、一言謝りたかった。
大好きだよって、伝えたかった。
「······会いたいよ。マキ姉」
「呼んだー?」
「―――マ、マキ姉!!」
「ふっふっふー、私はボイスロイドだよん? 会いたいときに会えるのさー」
「ぁ、その、僕」
「······いいよ。言わなくて。ずっと知ってたもん。マスターが永くないって」
「え······」
「だから、一秒でも長く一緒にいたかった。大好きなマスターだから」
「マキ姉······」
「マスター、死なないで······お願いだから、まだ死なないで!!」
「僕だって······僕だって、死にたくないよ!!」
マキ姉が身体を寄せてくる。
スタイル抜群のマキ姉に押し倒された。
「······マスターの身体、冷たい」
ニコニコ文化あんま詳しくないんだけどGUMIって子もボーカロイドでいいんだっけ?
ミクがみたいな
IAで
>>10の続きから
······結局、謝れなかった。
日だまりみたいな匂いのするマキ姉が帰ったあと、ようやく思い出したんだ。
マキ姉は、翌日は来なかった。
その次の日も。
さらに、次の日も―――。
そして、僕は聞いてしまう。
[―――――今夜が正念場でしょう]
半年前に世界中で突如流行り出した、謎の病。
助かるひともいれば、命を落とすひともいる。
だから、こんな名前がついたんだ。
······絶望病、って。
そっか。
僕は、助からなかったんだ。
>>14
ふんぐるい むぐるぅなふ すとらまー
そして、その夜。
「マスター、まだ起きてるかな?」
「······マキ姉」
「ん。······言いにくいん、だけどさ」
「知ってるよ。僕、死ぬんだろ?」
「······敵わないね、マスターの地獄耳には」
マキ姉は、一晩中僕の隣にいてくれるらしい。
繋いだ手の温度になれる頃、意識は朦朧としていた。
「―――神様お願い。マスターは、私だけの―――」
真っ暗になった。
―――ちゅんちゅん。
なんの音だっけ?
ああ、雀の鳴き声だ。
······あれ、雀?
ひょっとして······
目が、開いた。
見慣れた病室に射し込んでいる、東からの光。
朝日。
「······生きてる」
起き上がる。
信じられないほど身体が軽い。
全身が跳び跳ねたくなるほど軽いんだ。
窓際まで歩いていく。
「わぁ······」
夜の間に雨が降ったんだろう、遥かなビルの林にとてもきれいな虹が掛かっていた。
「······あれ、マスター?」
寝惚けた声。
「おはよう、マキ姉」
ルカに自分を肯定されながら(貴方は優しい人、的な)優しく抱き締めてほしいです
母性を…
ミク編投下します
目の前に広がる惨状。
床にはルカやレン、KAITOが倒れている。
「······どうしてこうなった」
事の発端は、とても小さなことだったんだ。
ミクが唐突に「ボクもお菓子作りたい!」などと言い出した。
なんでも、ネットの画像を見てたら食べたくなったとか。
もちろん向学心があるのはとてもいいことだ。
······だからと言って、ああ、ミク。
材料を揃えた、まずはいい。
僕の言うとおりに作った、問題ない。
きれいに焼き上がったのに······
どうして、かけたソースがネギ味なんだ!?
いや待て、そもそもネギ味のジャムなんて聞いたこともない。
結果、ほろ甘いマドレーヌにネギ臭さが加味されて······
うっかり食べたルカ、嬉々としてかじりついたレン、疑いを知らないKAITOが
次々ノックアウト。
かくいう僕も、一瞬何か見えた。
「? みんなどうしたのかな、マスター?」
はくはくとほおばっているミクがけろっとしている、それがますます恐ろしい。
「······みんなを部屋に運んでくる」
「いってらっしゃい」
·········今ならはっきり分かる。
あの子にお菓子を作らせてはいけない。
次は、本当に誰か六文銭が必要になる。
>>18
ミク編終わったらマショターでやりましょう
失礼、その前に>>14を消化します
4日後。
「マスター、お菓子作りたい!」
「······やめておいた方がいいと思うけど、ミク姉」
「こないだレンくんも喜んでかじったくせに」
「······今度はネギ味禁止だからな」
「はーい」
「それで? 何を作るんだ?」
「マカロン」
エロナシでもいいなら女マスターとカイト(orがくポ)で見て見たいな
俺、男だけど
>>24
エロ無し上等です
ミク編最後
「できたぁー!」
「おお、見事なものだ」
焼き上がったマカロンは綺麗な形と色をしていた。
何を入れるかも見ていたけれど、バニラやチョコと問題ない。
「ミク、ひとつちょうだい」
「いいよルカ姉、はい」
焼きたてに歯を立てるルカ。
ばんっ!
外殻に穴が開いて、熱気が吹き出した。
「きゃ!? あつっ!」
「あ、あれ!?」
······僕のミスだ。
マカロンは乾燥させ過ぎると爆発する。
こうして二度失敗したミクは、お菓子作りたいと言わなくなった。
順番は問わないし、後回しに構わないで以下のシチュでお願いしたい。
・割烹着ゆかりが働いている定食屋に通う男さんとの話
・ずんこ先輩と後輩
・彼氏さんと彼女・マキちゃん
いあ!いあ!
「マスター。私の頭撫でて、楽しい?」
ベージュがかった髪を撫でていると、その主が声をあげた。
「楽しいよ。すごく」
「······なら、いいけど」
「イアはどう? 嫌じゃない?」
「······少しくすぐったい。でも、好き」
上目がちにはにかむ。
仕事が休みの日は、こうしてイアとベッドでごろごろしているのが一番だ。
頭のてっぺんに軽いキスを落とす。
イアの腕にこめられた力が、少しだけ強くなった。
普段は無口なイアの、恥じらう顔。
嗜虐心をそそる彼女に起きたのはいたずら心。
「イア。じっとしてて」
不思議そうに動きを止めたイアの髪を後ろへ流す。
ちょっとだけ、耳に唇を触れさせた。
「ひゃっ」
小柄な身体が縮み上がる、と同時に跳ねる。
逃げようと少しじたじたして、固まった。
首筋をなめあげる。
たったそれだけで、イアの動きは完全に封じられる。
必死に顔を背けるけど、押さえられてはいない。
甘く優しく、苛めていく。
密着しているから、爆発しそうなほど心拍数が上がっているのもよく分かる。
「イア。好きだよ」
「ますたぁ······なに、言って······」
「恥ずかしい? ―――可愛いな」
「ひぅぅ······マスター、スイッチ入って······っ!」
もうおしゃべりは十分。
あとは可愛い声で、啼いてもらおう。
>>18
ルカ編お待たせいたしました
ちょっとばかり重い話になるかもです
······今日も、あの音は絶えない。
基地を、街を、粉々に粉砕していく重火砲の音。
僕は戦火のなかでひっそり、目立たず暮らしていた。
――――またか、******。
――――また、義務から逃げるのか。
うるさい。
――――臆病者。腰抜け。
――――敵に弾を撃ち込め。銃剣でえぐり、引き裂け。
うるさい。黙れ。
――――血を恐れるな。殺せ。殺―――
「黙れっ!!」
頭に響く声を追い払った。
でも、声が言うことは正しいんだ。
僕は腰抜け。血が苦手な臆病者。
「******くん?大丈夫?」
「······ルカ、さん······?」
小さな、でも僕には十分な部屋。
扉の向こうから聞こえてきたのは、隣人の声。
「今、いいかしら」
「いいよ。どうぞ」
中に入ってきたルカさんは、僕の顔を見て眉を下げた。
「また、変な声?」
「うん。ひどくなる一方」
「······参ったわね。シェルショックとかではないし、催眠の類いでも無さそうだし······」
ルカさんは軍の心理学者。
相談に乗ってくれるけど、いささかお手上げらしかった。
「もうこうなったら、実際に見てみるしかなさそうね」
「え?それってどういう意味―――」
「今日は私の部屋に来て。一晩泊まっていって」
······。
いつもより遅くまで続いてる戦闘音を聞きながら、僕はベッドでルカさんのとなりにいた。
ナイトガウン姿の彼女は少し印象が変わって、肩を緩めてる感じだ。
「ゆっくりおやすみ。慣れないかもしれないけど、ね」
「······ルカさん。僕って、臆病者、なのかな」
「······そうね······」
僕の頭を抱えて、優しく答えてくれる。
「臆病っていうより、優しいんじゃないかしら」
「優しい······?」
「そう。見てると分かるんだけど、誰かを傷つけるのが嫌いでしょ?」
確かに、誰かを傷つけるのは嫌いだ。
「ときどき見られる素の印象も、ああ、優しい子だなって分かるわ。私が保証する」
「あなたは臆病じゃないわ。慎重で、優しい子よ」
目を閉じてルカさんの声を聞いていると、眠くなってきた。
腕を廻して抱きついた。
きっと、今日はしっかり眠れる。
そんな予感に身を任せ、僕は意識を手放した。
夜半を少し過ぎた頃。
僕の部屋から響いた爆発音にビックリして、たたき起こされた。
「前線が崩されたわ。この街はもうすぐ陥とされる」
「そんな······!?どうしよう?」
「さしあたって、いっしょに逃げるわよ。起きて、着替えて」
「軍の施設に行くの?」
「いいえ、街を出る。準備出来た?」
「うん。行けるよ」
西のほうから騒がしくなる街の中を、東へ向けて駆けていく。
僕もそれなりに体力はあるけど、ルカさんの方がずっと早い。
「はあ、はあ······ル、ルカさん、ちょっと待って······」
「早く来て。こっちなら一休みできるから」
暗がりに入ってようやく息を整える。
「大丈夫?」
「うん、だいじょぶ······」
もう大丈夫。
そう思ってルカさんに声をかけようとした。
「······あれ、ルカさん? どこー?」
まさか、はぐれた?
いや、ルカさんに限って僕をおいていくわけがない。
僕は耳を研ぎ澄ました。
ゆっくり呼吸のリズムを周囲にあわせて、周りと一体化する。
異物の音を、聞き分ける。
―――······なにす······よ、放し···さい―――
「!」
駆け出した。
ルカさんが危ない。
そんなに遠くない!!
ほどなく目に入ってきたのは、ルカさんを押さえつける何人かの男。
地面にはルカさんの拳銃。
「ルカさんを······放せえぇぇぇっ!」
何も考えられなかった。
身体が勝手に動く。
銃を拾い上げて、即座に一人の背中へ向ける。
発砲。
反動なんて気にならなかった。
―――殺せ、殺せ、殺せ!
落ちたナイフを拾い上げて、振り向いた男の顎へ突き立てた。
すぐに抜いて、逆手で持って後ろにいた奴の首を切り裂く。
「あっ······うわ、うわわわわ―――」
逃がさない。
残りを全弾撃ち込んだ。
「―――はっ」
酔いが醒めたように我に帰った。
「······っあ、ルカさん、僕······?」
「そういうことだったのね」
何がだろう。
「強い興奮状態で現れる性格傾向の変化······その、深層心理化よ」
「······全く意味がわからないよ?」
「バーサクできるのにしないでいたら勝手にスイッチ入るようになったのよ」
「··················」
「つまり、あなたは種類違いの二重人格というわけ」
とてもすっきりした様子で話すルカさんだけど、僕はそれどころじゃない。
中途半端に裂かれた服から、見えちゃいけないものが覗いてるんだ。
······早く気づいてくれないと、限界が来そう。
趣味の方向に走ってしまいました······リセット良いですか?
ありがとうございます、じゃあそうさせていただきます
爆音が響いた。
「しまった······時間をとられ過ぎたわね。******くん、早く······?」
「ルカさん、少し待ってて。すぐに追い付くから」
「ね、ねえ、どこに行くの!?」
「敵が来た。殺す。······あれ?」
醒めた。
入った。
醒めた。
「·········っ。頭、痛い······」
脳みその奥をがちがちいじられるような頭痛。
うずくまって耐えるくらいしかできない。
「無理しないで。離れましょう、立てる?」
「·········駄目、みたい」
ルカさんの背中は僕より大きくて、あったかい。
髪の毛はさらさら。
「ルカさん。僕の親の話、したっけ?」
「聞いたことないわね。どんなご両親だったの?」
「うん。僕もはっきり覚えてはいないんだけど·········ルカさんに、似てた」
「それは······顔が、ということ?」
「違うよ。雰囲気が似てるんだ」
「······そう······。もうすぐ街を抜けるわよ」
僕らが逃げ込んだのは、東の森。
大抵の木が樹齢100年を余裕で越える、とてつもなく広い樹海だ。
「ルカさん、ありがとう。もう歩けるよ」
「そう? 無理は禁物よ」
「はい。······あ」
「どうしたの?」
「街が······燃えてる」
僕が生まれ育って、泣いて笑って、ルカさんに出会った街。
僕の全てだった街が、火の海に沈もうとしていた。
「う、ぐっ······」
まただ。
また、入りかける。
「うっ······ぁ、くぁ······!!」
「******!?」
「いたい······痛い、よ······! ルカさん······僕は、誰······!?」
「落ち着いて。大丈夫よ」
「ルカ、さ······ど、こ······?」
今すぐ銃で頭を撃ち抜きたい。
なんでもいい、誰でもいいからこの痛みを終わらせて。
目がちかちかして、周りが何色かもわからない。
ふわ。
正面から、温かい、柔らかいものに包み込まれた。
「安心して。私はここにいるわ。 貴方は、私のかわいい隣人。慎重で優しい、男の子よ」
「ちょっと、飲みすぎよ」
「まあまあMEIKO先輩、明日に影響がなければ、ね?」
めーちゃんに叱られ、ルカに庇われる。
僕は今、盛大にやけ酒を飲んでいた。
ルカは僕のVOCALOID、めーちゃんは昔馴染みの第一世代。
「ルカ、後お願いできる? つき合いきれないわ、全く。私よりお酒弱いくせに」
「ごめんなさい先輩、ここまで時間をとってしまって」
「店の中で吐かせちゃだめよ」
めーちゃんは帰っていった。
ルカは隣でゆっくりドライマティーニを傾けている。
やりきれなくなって、テーブルに突っ伏した。
今日は本当についてない。
上司に怒られ、風でお気に入りの傘を吹き飛ばされ、電車で転んで。
「ルカぁ~······」
「何かしら、マスター?」
「なんか、生きてるのに疲れた」
30分後。
すっかり酔い潰れた僕はルカの肩を借りてふらふら帰っていた。
家につくなり玄関に倒れこむ。
「マスター、起きて。ここで寝てはだめよ」
「······ぅー······」
困り顔でのぞきこむ優しいルカに、僕は耐えきれなくなった愚痴を吐き出すことにした。
「そもそもさぁ······何で僕が怒られるんだよ······ミスしたのアイツだぞ······」
「それ、言えばよかったのではない?」
「なんか言う気になれなかったんだよ······あー、ちくしょー」
「······そうね。マスターは優しいもの。でも私は好きよ、マスターのそんなところ」
なめらかな手が頭を撫でていく。
ぐったりして動く気力もない僕を、暖めるように。
なんとかベッドまでたどり着いた。
ルカも隣に横たわっている。
「ルカ······僕、駄目なやつだな······」
「そうね。優しすぎるのよ、マスターは」
ルカの胸元に顔を寄せると、そのまま抱きしめられた。
「おやすみなさい、不器用で優しい、私のマスター」
「マスターさん、起きて。今日は仕事ある日だよね」
「う、あわわわっ!」
私はあわてて跳ね起きた。
時刻は8時ちょうど。
朝食を作ってる暇はない。
「······あれ?」
「ひゃあ!?」
忘れてた。
昨日スーツ脱いで、下着で寝ちゃったんだった······。
KAITOは一瞬固まって、それから後ろを向いて顔を隠した。
まるで、飼い主にいたずらを見つかった子犬みたい。
「ぷっ······くすくす、あははは!」
尻尾を全力で振りながら甘えてくるKAITOが容易に思い浮かんで、私は笑っていた。
「あぁ可笑しい······ねえKAITO、今日は会社休むよ。遊びにいこう?」
「主殿。それはいささかどうかと思うでござる」
「あ、がっくん。おはよ」
神威がくぽ。愛称がっくん。
茄子を愛する武士だ。
でも、ちょろい。
「おはようのちゅー」
「マ、マスター! それは僕の!」
「んふっ·····!?」
>>18さん
またリクエストあったらくださいねー
すっ飛んできたKAITOにキスされて、ついきょとんとしてしまう。
「じ、冗談のつもりだったのに」
「······冗談でも、やだ。マスターが他の誰かとキスするとこなんか、絶対みたくない」
「······KAITO······」
正直に言おう。
その時私は、ちょっと失礼なことを考えていた。
つまり彼の嫉妬心に対して、
ああ、かわいいなこんちくしょう、と。
「······はい、今日だけ······はい。本当にすみません。失礼します」
「······結局休むのでござるか、主殿」
「おお、がっくん。うん、KAITOがかわいくってね」
いいわけなんかしない。
「がっくんも一緒に遊びにいこう?」
「いや······拙者は」
「いいからいいから」
半ばむりやりの形でがっくんも引っ張ってきた。
のどかなうらら日が暖かい。
「ねえマスター、どこにいくの?」
「決めてない。どっか行きたいとこある?」
「主殿、それも決めずに休勤したのでござるか·····」
「なんだよう、私の無計画は知ってるでしょ?」
更新が不定期になって申し訳ない······朝方と夜間の更新になると思います
遅くなりましたが>>26さんのものを1つずつ。
あと、ずん子先輩の話はNL?GL?レスがなければNLでいきます
ゆかりさん編
「······暇、だな······」
誰にともなく呟いた。
外ではセミが盛大に合唱している。
会社の研修で3ヵ月、地方へ出向してきた僕。
仕事は変わり映えなく、ただ暑いだけ。
唯一救いを挙げるなら、都会よりいろいろ美味しいことくらいだ。
美味しいものと暇がたっぷりあったら、人はどうするか。
決まってる、食べ歩きだ。
幸い、不思議なほど料理屋はおおい。
なんでも昔宿場町だった名残だとか。
そして、僕はその日もある店の戸を開いたのだった。
「いらっしゃいませ」
柔らかく響く静かな声に出迎えられる。
「あれ? 初めてお目にかかりますね。私はこの結月亭の店主、ゆかりです」
俺嫁豚ってなんかじわりますね
他人の趣味に口をさしはさむ否定派さんは放っておいて、続きを投下します
僕には食べ歩きのとき、ある経験則を持っている。
それは、[最初に味噌汁を飲んだときの感想が、その店の感想だ]
確かめるのは簡単なこと、頼めばいい。
「塩鮭定食を」
「はい。塩鮭定食、承りました」
ゆかりさんは軽く頭を下げて厨房へ入っていく。
店内を見回してみると、中々のものだった。
建物自体は古めかしい印象を隠し得ないが、丁寧に磨きこまれた柱や机が
清掃した人の愛着を感じさせる。
毎日怠ることなく、汚れていなくとも。
天井の方にも染みやカビはない。
一言で表すなら、まさにいぶし銀だろうか。
その中に佇むゆかりさんは、割烹着がよく似合って、不思議と違和感がない。
若い女性がここまで溶け込むには、ただ店を継いだだけではだめ。
そんな確信を僕に抱かせた。
きっと、彼女が掃除しているのだろう。
「······あの、お待たせしました」
「ありがとう」
お盆の上に乗っているのはご飯、塩鮭の半身、なすの浅漬け、そして味噌汁。
当然、最初に手を出すのは味噌汁。
出汁のいい香りがする。
けれど、何の出汁かをはっきりわからせない。
少し、不安だ。
一口飲んだ。
「――――ッッ!?」
いや、飲み込むことはなかった。
見事に不安が裏切られた。
味覚が、それを素直に胃に送るのを拒否するくらいには。
出汁の種類が分からなかったのは、混ぜすぎたんじゃない。
特定の香りを目立たせず、全てをほどよく知らせる。
味噌は特に変わったものではないらしいが、出汁が味を数倍引き立てている。
きっと都会にいる熟練のシェフでも、この味を盗むには程遠いだろう。
Lilyのイチャイチャみたいけど、名前的に百合をイメージさせるなぁ……(自分から要望してみたいとは思えないけど)
ボーカロイド同士がありならミクとカイトの兄弟(妹)系が見たいけど、マスターって>>1に書いてあるからなぁ……
>>62
別にボカロ同士でも問題ないですよ。
やります?二つとも
そんなことを考えているとゆかりさんに不思議そうな顔をされた。
間違いない、これは絶対にいける。
笑みを押し殺しつつ、結局僕は鮭の皮も残さなかった。
「ごちそうさまでした······とても美味しかった」
「そう言っていただけると嬉しいです。また、来てくださいね」
帰るまでの2ヵ月、耐えきれるか自信がなかったけれど。
今はむしろ、その逆だ。
帰ってから耐えきれるか全く自信がない。
それほどまでに、僕が受けた味覚テロは大きかった。
>>64
まだネタは残っているようなので考えさせてもらいます
>>65
了解、今ある分を投下し終わったら決めてくださいね
1週間後。
客足が少ないのか、僕はすっかり結月亭の常連になっていた。
ゆかりさんは会社帰りに夕食を食べていく僕へ、よく話しかけてくれるようになった。
「じゃあゆかりさんは、お祖父さんからこのお店を?」
「はい、それまでは声優をしていたんですけど、祖父にどうしてもといわれて、帰ってきたんです。
それで修行を積むうちに楽しくなって」
「そうなんですか······」
「マスターさんは、ご家族は?」
「両親はもう他界して、祖父母もそれより先に。恋人もいないから、本当の意味の
一人所帯です」
「······ごめんなさい、ぶしつけなことを聞いてしまって」
「気にしないでください、本当のことなんだから」
次の日。
たまたまとんでもない量の仕事が入って、僕まで残業に駆り出された。
いつもより3時間以上遅くなって、閉まっているかもという諦念混じりで結月亭に足を運んだ。
結論は、閉まる寸前だった。
どこか思い悩むような表情のゆかりさんがのれんを下ろしている。
「すみません、今日は来られなくて」
「ひゃっ」
突然声をかけたからだろうか、ゆかりさんはびくんと肩を震わせた。
「······あ、マスターさん······」
「えっと、今日はもう店じまいみたいですから、明日またきま―――」
きゅ、と袖が引かれた。
「······来てください」
「え?ゆかりさん、どこへ―――」
店の裏手へ連れていかれた。
鍵を出した以上一度は施錠したのだろうに、いったいなぜ。
厨房の明かりを点けて僕を椅子に座らせ、ゆかりさんも椅子を持ってくる。
「······ゆ、ゆかりさん?」
「······ごめんなさい」
「えっ?」
何に対して謝罪されているのか、さっぱりわからない。
疑問がきっと顔にも出ていたのだろう、ゆかりさんが説明してくれた。
曰く、昨日自分が失礼なことを聞いたせいで僕が気分を害し、来なくなってしまうと思った、という。
話し終わったときには、涙目を隠すためうつむきがちになっている。
「そんな理由じゃないですよ。今日はただ、仕事が半端じゃなく忙しかっただけです」
限界なので今日はここまでになります。おやすみなさい
事情を説明し終わると、ゆかりさんの表情はいつもの微笑みに戻っていた。
時間も時間だし帰ろうとした、のだが。
グゥ······
見事に胃は僕を裏切ってくれやがった。
「······お夕食、まだなんですか?」
「え、あ、はい。遅くなったから、家で何か適当にと思って」
どうしてだ。
どうして今、嘘をついた?
開いてることを期待してここへ来たのに。
「嘘、ですね?」
「えっ······」
一瞬で見破られた。
「どうして嘘だと······?」
「だってマスターさん、言ったあとでしまった、って顔してましたから」
驚いた。
僕はそんなに観察されていたのか?
たった一週間とちょっとの間に?
そして、ゆかりさんは、時間外だというのに、夕食を作ってくれた。
僕とゆかりさんは、とても単純な関係だった。
よく行く定食屋の、店主と客。
それだけの関係。
だった、はずなのに。
「ゆかりさん、僕がここへ来られるのもあと少しです」
「どこかへ――行ってしまうんですか?」
「もともと、3ヵ月だけの予定でしたから。来週、本社に戻ります」
「······そう、ですか」
その日から二日間、結月亭は閉まっていた。
そろそろ僕が荷物をまとめようという頃、支社で仲良くなった何人かが僕に声をかけてくれた。
この町の感想を聞きたいとかで、一番いい思い出は何かと言われた。
僕が結月亭に出会えたことだと言ったとき、みんなの表情が一変した。
「何か変わったことはなかったか?誰かに見られてる気がするとかは?」
「いや、特に何もなかったけど?」
「······だったらいいんだが」
「何だ、気になるじゃないか」
「······実はな。あの、結月亭の店主は······」
「はっ、はっ、はっ······っく、は······」
運動慣れしていない体に全力疾走はかなりこたえる。
間違いなく、明日は筋肉痛だ。
でも――――それどころじゃない。
「実はな、あのゆかりっていう人は······」
「情緒が不安定で」
「誰かを好きになるとつけまわしたり」
「その人が去っていくと―――」
結月亭についた。
「ゆかりさん! ゆかりさん!」
裏口に回る。
鍵が、かかってない。
店の中には誰もいなかった。
机の上にうっすらほこりが積もってる。
つまり、ゆかりさんは来ていない!!
どこだ?
どこにいる?
「――クソッ!」
走る。走る。走る。
日がくれそうな時間まで探しても、ゆかりさんは見つからなかった。
体力が限界だ。
どこにいるんだよ―――――
「ゆかりさん!!!·········っ」
渾身の声で叫んだ。それで、本当に体力が尽きた。
倒れたまま、起き上がることすらかなわない。
空から、ポツリと何かが降ってくる。
雨。
······ああ、もういいや。
疲れきって、もう何もかもどうでもよくなってくる。
小雨はたちまちどしゃ降りへ変わった。
パシャ······パシャ······パシャ······
「うっ······」
見慣れない木天井。
全身をひどい倦怠感が包んでいる。
「······ゆかり、さん······」
涙がこぼれた。
理由なんて分かりはしないけれど、僕は泣いていた。
「······なにを考えているんですか」
「············」
「どうして、私のすぐ横で名前呼びながら泣いているんですか?」
「······!! ゆかりさん······」
よく見れば、彼女の服はびしょ濡れだった。
「よかった······無事で······!」
「それは私の言うことです。······目が覚めて、よかった······っ!」
怒ったような、呆れたようなゆかりさんの顔がくしゃくしゃに歪んだ。
その泣き顔を見たとたん、僕は悟っていた。
ゆかりさんが僕をだけじゃない。
僕も、ゆかりさんが好きなんだ。
「······ゆかりさん」
「······っ、は、い······」
「突然でごめんなさい。僕は、ゆかりさんが好きみたいです」
起き上がって、近くにいく。
おもいきり押し倒された。
「······!?!?」
「マスターさん、それは本当ですか?」
「は、はい」
艶っぽい感触。
私服なのだろうか、ゆかりさんは紫色のワンピースみたいなものを着ている。
けれど薄手な上に面積も小さめなそれは、きめ細かいすべすべな肌を何ヵ所も出していた。
なにより、僕は今、ゆかりさんにキスされている。
柔らかでふっくらした唇に、何も考えられない。
ただ目の前の女性が、好きでたまらない。
······僕は――いや、僕たちは、その夜、抱きしめあって眠った。
ついに、最後の日がやって来た。
空港で同僚たちと別れを惜しんでいると、衆人の中にゆかりさんを見つけた。
「おーい、ゆかりさん」
「マスターさん······よかった、会えて」
「·········お別れ、ですね」
「また来てくれますか?」
「そうですね······今度はゆかりさんが来てくださいよ」
「いい考えですね。······ふふふ、じゃあちゃんと連絡先、教えてください」
「待ってますよ。ゆかりさんが来るの」
僕の、3ヶ月間の出張と2ヵ月の恋は終わった。
本社に戻った僕はたちまち仕事に忙殺され、日々は瞬く間に過ぎていった。
やがて一年が経った。
僕はちょっとだけ出世して課長になり、そして忙しい日々を送っていた。
「課長、フロントにお客様が」
がくぽとルカさん
江戸時代とかそこらへんの時代設定(というか和風風ならなんでもいいカンジで)
>>77
あい承って御座る
「客だって?」
フロントへ降りる。
懐かしい紫色のワンピース。
フードつきパーカー。
淡い色合いの髪は、少しのびている。
けれど、ああ。
あの笑顔。
柔らかい微笑みは、間違いない。
「······来ちゃいました」
「いらっしゃい―――ゆかりさん」
「あの、ちょっといいですか」
「あ、はい。何か」
僕がずん子先輩に声をかけられたのは、それが初めてだった。
第一印象は、物腰の丁寧な、優しそうな先輩。
学内では有名らしかったけど、僕にはあまり関わりがなかった。
「実は······お願いがあるんです」
「お願い、ですか?」
「こんなことを後輩のあなたに言うのは心苦しいのですが······」
「私を、守ってください」
マスターに辛く当たってしまう人工AI(notロボット)なゆかりさんとそれを飄々と流すマスター
そんな自分の態度を如何にして改善すべきかを仲間のボイスロイドに相談する……
的なのをお願いします
>>81
少々遅くなりますがやってみます
>>81
「ゆかりさん」
「うるさいんですよ、黙っていてください!」
「参ったねぇ」
からの
「どうすれば素直に話せるんでしょう······」(涙目)
みたいな感じですか?
とりま、続きを投下します
「守って欲しいって······何からですか?」
「実は······最近、ストーキングされているみたいなんです」
ずん子先輩の話すところによると、弓道部の活動で遅くなったときに、家が近い僕と一緒に
帰りたいということだった。
僕は彼女の家が近いことなんて知らなかったけれど、断る理由はない。
「わかりました。引き受けましょう」
「ありがとう······でも、あまり危ないことはしないでくださいね」
「はい」
>>83
あ^~いっすねぇ~
>>85
はい了解。(ロボコップ並感)
Let's絨毯爆撃(言いたかっただけ)
1週間。
その間に、僕には確実な変化が起きていた。
ずん子先輩のそばにいるのが、楽しくて仕方なくなったんだ。
ストーキングの話はなんとかなったらしいけど、僕とずん子先輩のちょっとしたふれあいはまだ続いていた。
「お待たせしました」
「僕もちょうど終わったところです」
連れだって夜になりかけの住宅街を歩く、この時間が大好きだ。
「······?」
「先輩、どうかしました?」
急に体を震わせて足を止めた先輩。
視線をたどっていくと、前の暗がりに誰か立っている。
「·········」
ニット帽、マスク、うつむいている。
これは―――人相を隠すための格好だ。
突如走りよってきた男の手元に、銀色が光る。
どかっ!
不思議と痛みは感じなかった。
「うぁぁぁぁっ!!」
持っていたバッグで思いきり殴り倒す。
ついでにネクタイで拘束して、完了。
「ふぅ。······あれ、どうしました、先輩?」
「······おな、か」
?
僕は腹に目を向けた。
赤黒い血が、服を染めている。
一気に傷の辺りが熱くなって、逆に背筋から悪寒が広がった。
血が噴き出す。
「あ·········」
僕は倒れた。
早めに消化してしまいましょう、この話。
「う、あ······」
目を開けた。
頭の中にもやがかかったような気持ち悪さがある。
「······なんだ、ここ」
きれいに保たれた部屋。
どうやら病院のようだ。
――――ああ、そういえば。
僕はずん子先輩を守ろうとして、刺されたんだっけ。
結果としては、僕の腹部に傷痕が残った。
ずん子先輩は無傷だったけど、紆余曲折あって僕は停学。
一応名誉の負傷ってことで内申は下がらないらしい。
······でも、停学を補って余りある幸運に恵まれた。
「今日はどこへ行きましょう、先輩?」
「どこでもいいですよ?」
ずん子先輩との距離がかなり縮まったんだ。
そう―――街中で、ためらいなく恋人つなぎをできるくらいには。
I'll be back.
おつです
できましたらテトさんを
今のうちに「お兄ちゃん」と呼ぶ妹・ミクと兄・カイトを出しておくか
百合は別に好きなわけじゃないから自分から出すのはなんかなぁ……
>>95
yes。そもそもミク、ルカ、カイト、メイコ、がくぽ、グミ、リン、レン以外あんまり詳しくないけど……
>>96
まあ最初は大概そんなもんですって。
そこからハマると深いんですよ
I'm back.
更新は21時頃からになるかと思われます
エロなしかよ…
>>99
申し訳ない、エロは苦手なんだ。
鉄臭いのとか血なまぐさいとか、マトリックスみたいなアクションなら得意だけど。
それでも書くと、ドSのマスターがボカロ達を苛める(もしくは調教する)やばい趣旨になっちゃうけどいい?
なぜこっちに建てたし
>>101
そ、それは後悔してるんだ! 建ててから(あれ?自分そういえばエロ苦手······orz)ってなったんだ!
むしろ今落としてノーマル板に建て直したいくらいだけどやり方がわからないのさ······
適当なとこで切って建て直すよ
>>77
「そこな町行くあんた、話を聞いていかないか? ······聞いてくれるかい、そりゃ嬉しいね」
「じゃあ話すとしよう。―――さて、と。こいつはちょっとした恋物語でね。······~♪」
たゆたうようなリズムを奏でながら、陽気な吟遊詩人は話始めた。
······ここがまだ江戸だの将軍のなんとかだの言われてたときの話さ。
維新の動きが高まりつつあって、幕府は焦ってた。
そのせいで同心······奉行所の仕事が増えた。
ある日のこと、毎日のてんてこ舞いに疲れた与力が茶屋へ入った。
そこから始まるのさ······
「ふう······店主、桜団子を頼むでござる」
茶屋の店先へ腰を下ろした与力――神威は、どんどん悪化する治安にやきもきしていた。
半月の間に殺しが8件、盗みが15件、あげくに辻斬りまで出る始末だ。
日に日に暖かさを増す春の前触れも、今の彼には冬同然だった。
「こんにちは。よいお天気ですね」
「おや······巡音殿ではござらんか。確かに、良い天気でござるな」
運ばれてきた団子と二人分の茶を挟み、世間話をする。
呉服屋の娘と町の与力が並んで一服。
全く釣り合わないはずだが、なぜか違和感はなかった。
半刻(30分)ほど過ぎたであろうか、神威はよっこらしょと立ち上がる。
「巡音殿、拙者はこのあたりで失礼するでござる」
「そうですか。ではまたお会いしましょうね、神威さん」
代を払って町へ戻る。
寺子屋の終わった子供たちが元気よく駆けている。
「······無邪気なものでござるな」
声に皮肉の色はなく、微笑ましげだ。
が、表情には色濃い疲れが見えていた。
それもそのはず、今で言うなら6時出勤23時帰宅、場合によってはサー残ありあり休日返上の
異常なブラックっぷりなのだから。
神威がそれでも与力を辞めない理由。
それは彼の複雑な胸中を反映したものだった。
自分も町を支えているという誇り。
慣れた仕事への執着。
そして、何よりの理由が、ルカへの想いであった。
いち与力に過ぎない己と、江戸屈指の呉服屋の娘。
釣り合わない、だが想うのは自由だ。
ならば身を粉にして、それとなく守ろう、と。
······この男、ヒロイン属性ではなかろうか。
まあとにかく、しばらく与力を辞めるつもりのない神威なのだった。
「火のーよーうじーん·····」
夜回りが声を上げているのを聞きながら、神威は帰路をたどっていた。
午後は目立った騒ぎもなく、いつもより楽だったおかげで機嫌もいい。
しかし、そんな彼の上機嫌をぶち壊す光景に会ってしまった。
何事か呟きながら火種を家に近づける不届きものの姿。
「おい! 何をしている!」
厳しく問われ、人影はうっかり火種を落としてしまった。
地面に灯火用の油がまかれていたせいで、たちまち燃え上がる。
「なっ―――くそぉっ!」
帰りに火付けを見つけて、おまけに火中の下手人を引っ捕らえる。
なんという悪運だ。
抜刀して炎に飛び込む。
すぐ横の防火水槽を叩き斬り、下手人を抱えて飛び出す。
「火付けだ――――っ!!」
江戸で火事と言えば、名物であり迷惑でもあった。
すぐさま警鐘がなり始め、火消し隊が来る。
そのとき、下手人が急にもがき始めた。
「おとなしくしろ! この――」
どかりと音をたてて押さえつける。
一瞬で動きを封じたのはいいが、やけに非力な奴だ。
「放せ、放せぇっ!」
「女!? うがっ」
頭突きをくらって力が緩む。
「ふん! ざまあみろ!」
「待て!」
「やだよー! お頭だって女だ、甘く見てると―――あっ」
さぁっと少女の顔が青ざめる。
そしてなにも言わず、逃げていってしまった。
脳震盪を起こした神威は、そのまま気を失った。
一回Sっぽいの書いてみようかな······どうしましょう?
好きにすればいい
もしある程度区切りがついて普通のss速報に移動になったらこういうの書いてほしい
「荒野をバイクで移動する賞金稼ぎのメイコとカイトの日常」みたいな。うまく言えない沿いう雰囲気のが見て見たい
>>108
では一段落したら移してやることにします。
アドバイスありがとう······
ここから先のリクエストはノーマル板に移してから消化します。
移す日は未定です
ドSのマスターがIAを苛めまくってみた
趣味丸出しの番外編······。
マスターの自宅にて
「IAー」
俺の声はよく通るらしい。
一度呼べば、それで聞こえる。
「マスター、呼びましたか?」
「ああ。おいで」
ソファに誘うと、疑うこともなくぽすんと座った。
虹色にも見える瞳は純粋で、穢れを知らない乙女そのもの。
耳元に唇を寄せて、囁く。
「可愛いな。愛してる」
「っ!? な、何を言って――ふぁ」
ボーカロイドであるIAは耳がいい。
それはすなわち、敏感であるということだ。
触れるか触れないかのところで喋ると、ゾクッと身を震わせて反応する。
優しく背中を撫でると、ぴくっと腰が跳ねる。
苛められているのがわかっているくせに、身を寄せてくる。
そんなにしがみつくから―――
どう感じてるか、全部分かっちゃうのに。
「IA。気持ちいい?」
首肯。
「どうして欲しい?」
ぞくぞく震えている。
綺麗な瞳には涙が浮かび、言葉を紡ぐたびぎゅっと袖を握りしめる。
「······言わないなら、おしまいだ」
「ぇ······?」
「どうした? 何かして欲しいのか?」
「······っあ······つ、続き······」
「続き、じゃわからないな。―――はっきり、言葉でおねだり······してごらん?」
温かく柔らかい肌に指を這わせていく。
もう溶けそうに熱い首はどくどく脈打ってる。
さて、IA。
そろそろ限界だろう?
「ます、たぁ」
「わたし、もう、だめ」
「もっとして、ちゅーしたり、なでなでして」
「気持ちよく、なりたいよ······!」
「よく言えました。いい子だ」
半泣きのIA。
頬は赤く染まって、目は蕩けている。
今日一日で覚え込ませてもつまらない。
たっぷり時間をかけて、とろっとろに思考を溶かしてやろう。
「どうした、IA。······こんなに濡らして」
きっとIAはドMだと思うんだ
ひとまず趣味はおいといて、続きを。
リクエストはまだまだ待ってますよ
神威の傷はたいして大きくなく、火も小火程度で消し止められた。
逃がしたとはいえ火付けを防いだ功績はなかなかのもので、彼には少しの間休暇が与えられた。
だが、することもなく寝転がっていると、去り際のあの一言が浮かんでくる。
―――お頭だって女だ。
それは彼女の背後になんらかの組織があるということだ。
もし法度破りの無法集団なら、相当やっかいになる。
「······考えていても、仕方ござらん」
ごろんと起き上がって茶屋へ向かう。
いつもの通りというかやはりというか、ルカもいた。
「あら。神威さん、今日はお休みですか」
「少々休みを頂戴したのでござる」
「······そういえば、このあいだの火付け。あれはどうなったんでしょうか」
「······なぜそんなことを······まあ、お話しいたそう。実は、やっかいごとの予感が
するのでござる」
「それは······どういう?」
「どうやら女を首領とする無法者共がいるようでござってな······おっと」
ごく自然に喋ってしまい、神威は口をつぐんだ。
「······早く見つかればいいですね」
移転しました。
がくぽ編はこっちでおわらせますが、残りはvipでやってます。
少ししたら落とします
URLって欄に出てるの全部書けばいいんでしょうか?
ボーカロイドやボイスロイドとイチャイチャするスレ(移転版) - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1489484499/)
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