【ガルパン】 「アンツィオ日和」 (21)
短編2本立てです
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【アンツィオは今日も平和です!】
ペパロニ「いいかてめぇら! 絶対に気ぃ抜くんじゃねぇーぞ!」
同志A「まっかせてくださいペパロニ姐さん!」
同志B「ウチらのノリと勢いをアイツらに見せつけてやるッスよ!」
ペパロニ「バカ野郎! 相手が一般人だからと思ってナメてかかると痛い目見るからな! 肝に銘じておけ!」
同志たち「S i !!」
ペパロニ「今まで厳しい練習に耐え忍んできたのは、今日というこの日を勝利で飾る為だと言っても過言じゃねぇ!」
ペパロニ「だから今まで戦車道で積み上げて来た全てを今日ここにぶつけてやろうじゃねーか!」
同志C「よっしゃぁぁぁ!!」
同志D「アイツらに目にもの見せてやる!!」
ワイヤ ワイヤ
アンチョビ「はぁ…」
カルパッチョ「ふふっ。だいぶ盛り上がっていますね」
アンチョビ「ったく。どうしてアイツらはいっつも能力の使い道がおかs」
ペパロニ「ドゥーチェ! 最後に締めの一言ガツンとお願いできますかぁ!?」
アンチョビ「えぇ…」ジトー
カルパッチョ「まぁまぁ。士気を高めるのもドゥーチェ(統帥)のお仕事ですし、何より…」
カルパッチョ「みんな、ドゥーチェの事を慕っているんですよ」ニコッ
アンチョビ「……ふん。まぁ確かに士気を高めるのは統帥の仕事だな///」
カルパッチョ「はい♪」
アンチョビ「はぁやれやれ。カリスマが過ぎるのも困り物だなぁ///」スタスタ
アンチョビ「おっほん…っ!」
アンチョビ「いいかお前たち! きっと奴らは言っている!」ビシッ
アンチョビ「我々は所詮、戦車道でしか道を切り開くことが出来ぬ愚か者の集まりだと…」
アンチョビ「だが、それは違う! 戦車道は全ての道を切り開くことができるモノなのだ!」
アンチョビ「我々はそれを理解している! その事を知らずに笑う奴らこそが愚か者なのだ!」
アンチョビ「だから奴らに思い知らしてやれ! 我々がどれほど偉大であr…」
アンチョビ「じゃなかった! 周りの人たちには絶対に迷惑かけるんじゃないぞ!」アセアセ
アンチョビ「まぁCV33が奏でる履帯の音に夜な夜な怯えるくらいの恐怖心を植え付k…」
アンチョビ「じゃなかった! ちゃんと自転車で行くんだぞお前たち!」アセアセ
アンチョビ「何はともあれ、お前たちの健闘を祈る! 以上!」
同志たち「わぁぁぁぁぁぁぁ!!」
ドゥーチェ! ドゥーチェ! ドゥーチェ! ドゥーチェ!
ペパロニ「いやぁ~。相変わらずアンチョビ姐さんの訓示はシビレるッスねぇ~」
アンチョビ「ふふーん! まぁ私の手にかかればこれくらい朝飯前だ!」
ペパロニ「それじゃドゥーチェ! ちょっくらスーパーへカチコミ行ってくるッス!」
アンチョビ「うむ!」
ペパロニ「よーしてめぇら行くぞ! 各自ペダルを漕いでこのペパロニ様のケツにしっかり食いついて来い! 特売品が売り切れても知らねぇーからな!」
同志たち「おー!!」
アンチョビ「あ、コラそこ! 二人乗りしちゃダメだからなぁ!」
アンチョビ「みんな車には気を付けるんだぞー!」
カルパッチョ「ふふっ」
カルパッチョ(結局、ドゥーチェもノリノリなんだから)ニコッ
――――
――
【アンツィオは今日も平和です! ~After~】
ペパロニ「ぐはっ…!」
アンチョビ「おい! しっかりしろペパロニ!」ガシッ
ペパロニ「すみません姐さん。みんなアイツら(主婦)にやられちまったッス…」
アンチョビ「くっ…! あ、安心しろ! いまカルパッチョ率いる救助隊を派遣したから!」
ペパロニ「あんだけ啖呵切ったのにしくじっちゃいまs――げほっげほっ!」
アンチョビ「もういい! もういいから喋るな!」
ペパロニ「うぅ…」
アンチョビ「くそっ! 衛生兵! 衛生兵はまだなのかっ!!」
ペパロニ「ドゥーチェ…」
アンチョビ「なんだ!? パスタでも食べたいのか…っ!?」ウルッ
アンチョビ「よ、よし待ってろ! 今すぐお前の大好きな鉄板ナポリタンを作っt」
ペパロニ「一度でいいからドゥーチェのために…」ニコッ
アンチョビ「えっ…」
ペパロニ「1パック50円で卵を…買ってあげたかった…ッス……」ガクッ
アンチョビ「ペ パ ロ ニ ィ ィ ィ ィ ィ ィ ィ!!」
同志E「ドゥーチェにペパロニ姐さーん。早くしないと学食のパスタが売り切れちゃうッスよー?」
【かみあわない話です!】
ペパロニ「アンチョビ姐さぁん! 姐さ~~~ん!!」タタタッ
アンチョビ「こら! そんなに慌てて走るな! 転んで怪我でもしたらどうする!」
ペパロニ「そんな甘っちょろいコト言ってる場合じゃないッスよ姐さん! マジで激ヤバなんスから!」
アンチョビ「もしかして! 行きつけのスーパーでまた安売りでもするのか!?」
ペパロニ「えっ!? またあそこのスーパー安売りするんスか!? 次は絶対に負けないッスよ!」
アンチョビ「あ、いや。私は知らないけど…」
ペパロニ「えー。なんスかそれ。変に期待させないでくださいよぉ…」
アンチョビ「くっ…/// いいからさっさと要件を述べないか! 私に何か伝えたい事があって来たんだろ!?」
ペパロニ「あ、そうだった。えーと…」
アンチョビ「まったく…」
ペパロニ「……」
アンチョビ「うん?」
ペパロニ「あれ? 何を言おうとしてたんだっけなぁ。わかりますかドゥーチェ?」
アンチョビ「いや。それこそ知らんぞ」(真顔)
ペパロニ「うーん。なんだったっけなぁ」
アンチョビ「お前はどーしていつもいつもそうなんだよぉ…」
ペパロニ「あ、そうだ思い出した! 姐さん聞いてくださいよ!」
アンチョビ「はいはいわかったわかった。それで一体全体どうしたって言うんだ?」
ペパロニ「ついにできちゃったッス」ニコッ
アンチョビ「うん? 何が?」
ペパロニ「だーかーら! ついにできちゃったんスよ! ドゥーチェ!」(お腹をさする)
アンチョビ「へっ?」キョトン
ペパロニ「いやぁ~。思い切って生でやってみるもんッスねぇ~」
アンチョビ「!?!?!」
ペパロニ「だいぶ前から仕込んでおいた甲斐があったってもんッスよ~」
ペパロニ「って、あれ?」チラッ
アンチョビ「な、な、な…っ!///」
ペパロニ「おーい。アンチョビ姐さ~ん。人の話ちゃんと聞いt」
アンチョビ「どこのどいつだぁぁぁ!!」ガシッ
ペパロニ「うわぁ!? なんスかいきなり!?」
アンチョビ「どいつにやられたんだ!? 私の可愛い同志に手を出すなんて絶っっっ対に許さないぞ!!」
ペパロニ「えっ!? 黒森峰(ドイツ)のカチコミで同志がやられたんスか!? そいつは許せねぇ!!」
アンチョビ「はぁ!? 黒森峰は女子高だろ!!」
ペパロニ「えっ? いや、それくらい普通にわかってるッスけど…」
アンチョビ「まさかペパロニお前……下手な嘘ついて相手を庇う気、なのか…っ!?」
ペパロニ「はい?」
アンチョビ「あぁそんなぁ……まさかペパロニが…っ!」オロオロ
ペパロニ「あのー。さっきからどうしたんスかドゥーチェ。なんか全然意味わかんないんスよ?」
アンチョビ「お前こそさっきからなに言ってるんだよぉ…っ!」ウルッ
ペパロニ「いや何って、今度ウチの屋台で出す新作パスタのレシピ以外に何があるんスか?」
アンチョビ「へっ?」
ペパロニ「うん?」
アンチョビ「……」
ペパロニ「……」
アンチョビ「うわぁ~~~っ!?///」
ペパロニ「あ、また壊れた」
アンチョビ「いやいやいやいや!/// だ、だってお前いまナ、ナ、ナ…っ!?///」
ペパロニ「菜がどうかしたんスかぁ?」
アンチョビ「なななな生でやってどうたらこうたら言っていたじゃないかぁ!!///」
ペパロニ「あ、そうだった! いやぁ~。それが聞いてくださいよぉ姐さん!」
アンチョビ「だから何だよぉ!?///」
ペパロニ「まさか生パスタがあんなに美味いとは思わなかったッスよぉ~!」ニコッ
アンチョビ「……はぁ?」
ペパロニ「今まで生パスタなんて邪道だと思ってたんスけど…」
ペパロニ「いやぁ~アイツただのすんげぇ奴でしたよ!」
ペパロニ「それでさっきまで新作パスタの試食会をしてたんスけどね。これがまたみんなウマくてウマくて食べる手が止まらないのなんの!」
ペパロニ「ほら! どーッスかこのお腹! マジぱねぇッスよねこれ! あはは!」
アンチョビ「……」
ペパロニ「あっ! でも、いろいろ試してみたおかげでついに第二の鉄板ナポリタンに成り得る新作パスタができちゃt」チラッ
アンチョビ「うぅ…///」
ペパロニ「あれ? どーしたんスかドゥーチェ。顔が真っ赤ッスよぉ?」
アンチョビ「ペパロニなんか、嫌いだ…っ!///」スタスタ
ペパロニ「えぇぇぇ!? なんで怒ってるんスか! あ、ちょっと待って下さいよぉ姐さ~~~ん!!」
――――
――
【かみあわない話です! ~ After ~】
アンチョビ「いいかペパロニ! 耳の穴かっぽじってよーく聞くんだ!」
ペパロニ「なんスか急に?」
アンチョビ「知らない人にアメなんか貰っても絶対についていっちゃダメだからな!」
ペパロニ「なーに言ってるんスかぁ姐さん。ガキじゃあるまいし、そんなモノでついていかないスよぉ~」ニコッ
アンチョビ「……」
ペパロニ「うん?」
アンチョビ「美味しいパスタの作り方を教えてあげるよぉ~って言われたら、どうする?」
ペパロニ「なに言ってるんスか姐さん!! もちろんついていくに決まってるじゃないッスか!!」
アンチョビ「……」ポロポロ
ペパロニ「えぇぇぇぇ!? 今度はどーしたんスかいきなり泣き出して!? お腹でも痛いんスか!?」
アンチョビ「あたまが…痛いんだよぉ…っ!」ポロポロ
~おしまい~
以上です
ありがとうございました
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