閻魔大王「お前には罰を与えよう」ブラック「罰だと?」(98)

ブラック「閻魔界...そうか、私は死んだのか」

閻魔「その魂...成る程、お主は第10宇宙の界王神見習いか」

ブラック「私は地獄行きなのだろう?」

閻魔「いや、お主には頼みたい事がある。正確に界王神様...この第七宇宙の界王神様からの頼まれごとなのだが...悟空も生き返ってしまった今、お主しか頼めるヤツはあの世にはおらんのだ」

ブラック「...私がその世界で暴れたらどうするんだ?」

閻魔「その時はお主をあの世に強制送還させるまでだ」

ブラック「...いいだろう」ニヤ

閻魔「よし、お主が何が悪事を働くか、その世界で死ぬか、その世界を救うまではあの世には帰って来れんからな」

ブラック「ここがその世界か...未来世界よりもかなり技術が遅れているな」

ブラック「...異質な気が分散している」

ブラック(なんの説明もされていないが...私はここから何をすればいいんだ?)

ブラック「先ずはこの中でも最も高い気を放っている場所に行ってみるか...」

ブラック「...」スタスタ

ブラック「...気を捉えたはずだ...何故瞬間移動ができないのだ...!」

閻魔『おい、聞こえるか?』

ブラック「今度はなんだ?」

閻魔『お主の瞬間移動はこの世界のバランスを崩す可能性がある』

ブラック「封印されたと捉えていいのだな?」

閻魔『そうだ。だが、安心しろ。力はお主が殺された当時と殆ど同じ体を与えている。力はほぼ変化は無いはずだ」

ブラック「...瞬間移動が使えんか」

ブラック「仕方がない、飛んでいくか...」バシュッ

こんな感じにブラックが罪を償うssが見たいです先生

ナッパ「おい、バーダック!」

ブラック「バーダック……?」

ナッパ「ん? よく見ると違うようだな。おい、フリーザの様子を見に行ったサイヤ人を知らんか」

ブラック「フリーザ……サイヤ人……ククク……」ブン

ナッパ「ぎいいっ!!?」

ブラック「猿風情が……舐めるなァ!」ゴゴゴゴゴ

ナッパ「ぐ、ぐううううう……」ビクビク

ブラック「うおおお……おお……」シュン

ナッパ「え?」

ブラック「なに……? 力が発揮されないだと!?」

閻魔『お前の気は悪を滅するためだけに使用されるよう制限しておいたからな』

ブラック「なにぃ!?」

ブラック「閻魔め……余計なことを」

ナッパ「なんなんだあ、一体……」

ブラック「フリーザ程度が今更脅威とは思えんがな……その場所を教えろ!」

ナッパ「だ、だからそれはバーダックが……あ! バーダック!」

バーダック「ナッパ……誰だそいつは」

ナッパ「俺も知らん。急に現れて……」

ブラック(この男、孫悟空とそっくりだ……)

バーダック「オレと同じ顔、サイヤ人のパワー……しかし普通ではないな。何者だ」

ブラック「クックック、私は気高き界王神の精神と戦闘の天才孫悟空の肉体をもった究極の存在ザマス……人間よ、恐れおののくが良い」

バーダック「ソンゴクウ……カカロットか!」

ブラック「なに? 知り合いか?」

バーダック「カカロットはオレのせがれだ……」

ブラック「クックック、これは面白き偶然。まさに神に遊ばれし児戯……」

ナッパ「何言ってやがんだ、こいつ……」

ブラック「悪を滅するための力だと……? ならば孫悟空の父には当然使える! うおおお……」

バーダック「何やってんだ。誰だか知らねえがこっちは忙しいんだ。やるならとっととやろうぜ」ボウッ シュインシュイン

ブラック(バカな……力が……それにあれは、超サイヤ人……!!)

バーダック「そっちから来ねえんならこっちから行くぞ! でやあああ!」バシュ

ブラック「うわあああああああ!!」ヒューン

バーダックのブローを受け吹き飛ぶブラック。その着地点にバーダックが回り込み、下から気功波を撃ち込む。

バーダック「はあっ!」

ブラック「うわあああああああ!!」

気功波に乗る形で上空へ飛ぶブラック。自身の気で方向を変え、下方へと技を放とうとする。

ブラック「か……め……は……め……」

バーダック「無駄だぁ!」

再び気功波を放つバーダック。

ブラック「波ァ!」

ブラックのかめはめ波とぶつかり合う。しかし。

ナッパ「こりゃあ、圧倒的だぜ……」

ブラック「なにっ」

バーダック「終わりだああああ!!」

ブラック「おああああああああああ!!!」

����

バーダック「しょせんその程度か……」

ブラック「バカな……この私が……サイヤ人、人間風情に……!」ギリッ

バーダック「テメェなんざお呼びじゃねえんだよ。わかったらとっとと帰れ!」

ブラック「ぐっ」

ブラック(気功波は撃てたが威力が足りない……閻魔め、よくも……!)

ナッパ「それで、フリーザの様子はどうだったんだ」

バーダック「相変わらず幽閉されてはいるが、あのやろう……ドラゴンボールとやらで現世に蘇りまた死んでから、更に上の力を隠していやがる気がするぜ」

ナッパ「ホントか、バーダック……」

ブラック(更に上、だと……)

バーダック「さあな……だがもし事実なら、さすがのオレでも敵いやしねえ」

ブラック(フリーザは紛れもない絶対悪。ならば本来の力が使えて当然! 孫悟空の父に我が力を見せつける絶好の時だ)

ブラック「フリーザの始末は私がつけよう」

バーダック「なにぃ? キサマ、あれだけの力を見せつけられてまだ……」

ブラック「信用できないか? なら実践してみよう。キサマのその目で確かめるがいい」

バーダック「ケッ、お前も俺たちと同じ、戦闘民族、か」

ブラック「戦闘民族……違うな。神だ!!」

ナッパ「付き合っていられねえぜ……」

バーダック「いいだろう、ついて来い! ナッパ、あの世を頼んだぞ」

ナッパ「あ、ああ……」

**

ブラック「ここはどこなんだ?」

バーダック「現世でもあの世でもない、いわばあの世の地下世界だ」

ブラック「地下世界? 地獄とは別か」

バーダック「ああ。現世で悪事を働いたものは地獄行きだが、そこで極悪人たちが大暴れしたために、やばい奴らを隔離する地下世界ができたんだ」

ブラック「それがここか」

バーダック「ああ。地獄に落ちた奴はここと地獄の行き来ができる。お前もそうなんだろ?」

ブラック「いや……私は事情が違う」

バーダック「そうか、見えてきたぞ。あれがフリーザだ」

ブラック「あのまわりの動物たちは何だ」

バーダック「楽器隊だ」

ブラック「楽器隊?」

バーダック「詳しいことは知らん。だがこのままでは奴らも危ない」

ブラック(動物たちに非はない、か)

バーダック「あれがフリーザだ」

フリーザ「ちくしょう、ちくしょう……孫悟空めええええぇぇぇ……」

バーダック「はん、あのやろうまたカカロットにぶっ殺されたのか」

ブラック「邪気が滲み出ている……開放される」

フリーザ「あれは……孫悟空っ!?」

バーダック「なぜだかわかるか?」

ブラック「なぜだ」

フリーザ「孫悟空……孫悟空……キエエエエエ!!」バリッ

うさぎさん「えーっ!?」

バーダック「キサマが、現れたからだ」

フリーザ第一形態「ぬ……ぬぬ……」

バーダック「あのやろう、最初の形態に戻ってやがる」

フリーザ「かああああああ!!」ドン

フリーザが気を発散させる。音楽隊が吹っ飛んだ。

うさぎさん「わー」

くまさん「おー」

ブラック「動物たちが!」ヒュン

音楽隊を救助するブラック。それを尻目にフリーザは憎しみをたぎらせていく。

フリーザ「孫悟空……!!」

ブラック「あいにく私は孫悟空ではない。しかしフリーザ、あなたの相手は私がしましょう」

フリーザ「孫悟空……ではない!?」

ブラック「ええ。場所を変えましょう。動物たちがかわいそうです」バシュ

フリーザ「ふん、いいでしょう。そんな余裕がいつまで続くか見物ですね」バシュ

バーダック「ついていくか……」バシュ

ブラック「ここなら人間も動物もいない……ここにしましょう」シュン

フリーザ「いいでしょう」スタッ

バーダック「ここは危険だ。この下に落ちたら、強制的に魂だけの存在になり、転生させられるぞ」

ブラック「強制的に……? ふん、落ちなければいいだけの話だ」

フリーザ「猿ども、相談は終わりましたか……? ならいきなり本来の姿をお披露目しましょう」ゴゴゴゴゴ

ブラック「猿? クックック、私は猿などではなく気高き……」

バーダック「こ、これがフリーザの本来の姿か……!!」

フリーザ第4形態「今度はあの時のようには行かないよ」

ブラック「神の言葉に耳を貸さぬ愚か者どもよ……粛清の時だ!」ブン

ブラック(やはり……!! フリーザ相手では力を発揮できる!!)ニヤ

フリーザ「誰だか知りませんが……消えなさい!」ギャウッ

拳を握りしめ突進するフリーザ。ブラックはその手をこともなげにつかみ取る。

フリーザ「な……」

ブラック「神に抗う愚かな一族……汚れた血を恨むがいい」

フリーザ「なんだって?」

ブラック「はあ!」バキッ

フリーザのみぞおちに決まった脚蹴りで、フリーザはみるみる遠くへ飛んでいく。

ブラック「瞬間移動が使えないとは言えこの程度」シュン

ブラックはフリーザの背後に回り込み、そのしっぽを踏んで動きを止めた。

フリーザ「ぎいっ!」

ブラック「むはは……これは無様なものだ……なあ、フリーザ」ギリッ

さらに強く踏むブラック。

バーダック「あいつ……いきなり戦闘力が桁違いに……」

フリーザ「くっ」ブン

フリーザは半身をひるがえし、ブラックの頬にデスビームを撃ち込む。その隙にブラックから離れ距離を取るが、ブラックは平然と頬をなでるだけだ。

ブラック「それが貴様の全力か……? まだ音楽隊の観客のほうがお似合いだ」

フリーザ「なんだと……」

ブラック「力とは……こういうものだ!」ギャン

片手に紫の刃を携え、フリーザに向かうブラック。前人未到の肉弾戦が始まる。しかし勝負は一方的だった。

フリーザ「はあ、はあ……」

ブラック「そんな程度か……地下世界、期待して損をした」

ブラック(閻魔め、なぜこの程度の役目をこの私に……? そもそもあのサイヤ人が言っていることが事実なら、私によってフリーザは解き放たれた。なぜ不安の種を自ら蒔く? まさか、私自身の手によって解決するのを待っているというのか!? そして私が正義に目覚めるのを期待すると!?)

ブラック(ありえん……私は閻魔の手の上で遊ばれている!!)

フリーザ「ふん、ならば見せてやろう、最終形態のその上を!」ゴゴゴゴゴ

バーダック「あいつ、やはりその上を隠していやがったか!」

ブラック(所詮はフリーザ……大したことはあるまい)

ブラック(しかしこれを片付けたらすぐにでも閻魔を……)

バーダック「あ、あれは!!」

ゴールデンフリーザ「クックック、少し派手だとは思うが、これがゴールデンフリーザだ!」

ブラック「ふん、自己主張の激しいキサマにはお似合いの色だ」

フリーザ「私は地球で孫悟空に殺されてから、第1形態にまで戻り力を蓄積していた。つまりあの時よりさらなるパワーアップを遂げたということ。パワー切れなどという情けない弱点も克服している」

ブラック「……」

フリーザ「まずは……」ギロ

フリーザ「キサマだああ!!!」ギャウッ

バーダック「!」

バーダックに馬乗りに飛びかかるフリーザ。バーダックの胸板を踏みつけ、ニタリと笑う。

フリーザ「おやおや……あなたは私に最後まで抵抗した……あの時の際限になりそうですねえ」グン

バーダック「うわあああああああ!!」

バーダックの悲鳴が地下世界に響き渡る。ブラックはしたり顔で見守るだけだ。

ブラック(ちょうどいい。これでヤツがあの男をこの雲の下に落とせば……)

閻魔『孫悟空の父を助けるのだ』

閻魔の声に苛立ちを見せるブラック。小さく舌打ちをする。

ブラック「黙れ閻魔! 私はキサマの操り人形ではない!」

閻魔『今あやつを助けんと、どのみちこの世界は終わるぞ』

ブラック「なにぃ?」

閻魔『この世界だけではない……あの世も、この世も巻き込む脅威……それがこの世界に、すでに潜り込んでおる』

ブラック「まさか、その始末のために私を?」

閻魔『お主一人には期待しておらん。必要なのは結束じゃ』

ブラック「人間ゼロ計画を立てたこの私が結束……? むはは、片腹痛い」

閻魔『お前を強制的に転生させてもいいのだぞ。来世はカエルか、ゴキブリか……』

ブラック「……ちいっ」

ブラック「はあっ」バキッ

フリーザ「ぐおっ!?」

後ろから蹴りを入れたブラック。フリーザが振り返る。

バーダック「くっ」バシュ

フリーザ「後ろからとは、卑怯なやつだ」

ブラック「キサマの相手は私だと言ったはずだ」

フリーザ「ふん、いいでしょう」

バーダック「ザマス……俺を助けたのか?」

フリーザ「消えてから後悔するがいい!」バシュ

ブラック「勘違いするなサイヤ人。後ろで見ていろ!」バシュ

フリーザと相対するブラック。しかし……

フリーザ「うがあっ!」バキッ

ブラック「うあっ」ヨロ

フリーザ「かああ!」ブンッ

ブラック「うわあああああああ!!」ヒューン

脚蹴りで上空高くまで飛んでいくブラック。かめはめ波の体制に入るが……。

ブラック「か……め……は……め……」ギュイーン

フリーザ「消えろ!」ドウッ

フリーザも気功波を放つ。

ブラック「波ァ!」ドウッ

2つの気功波がぶつかり合う。ブラックのかめはめ波は押され、ブラックは更に吹き飛んだ。

ブラック「うわあああああああ!!」

バーダック「ザマス、上だ!!」

ブラック「これほどの差があるとは……!」

フリーザ「死ね!」バキッ

ブラック「うわあああああああ!!」ヒューン

両手を組み、上からブラックを叩きつけるフリーザ。ブラックは地下世界の雲へと落ちてゆく。

バーダック「ザマスーっ!!」バシュ
 
バーダック(ダメだ、間に合わねえ!!)

ブラック(輪廻……転生……この、神たる私が!?)

ブラック(ありえん……こんなことが許されるわけが……)

ブラックの意志に反し、重力に従い身体は落ちていく。その瞬間、ブラックの身体が何者かに抱きとめられた。


パイクーハン「無事か、ゴクウブラック!!」

ブラック「何者だ……?」

パイクーハン「俺はパイクーハンだ。閻魔大王様に頼まれてお前を助けに来た」

ブラック「無駄だ。キサマ程度ではやつに敵いはしない」

パイクーハン「分かっている。だがこれでお前の輪廻転生は防げた」

ブラック「礼は言わんぞ」

パイクーハン「勝手にしろ」

強さの度合いは勝手に決めてます

バーダック「ザマスーっ! 無事かー!?」

ブラック「フン、ゴールデンフリーザか……ならば私もお見せするとしよう。華麗なる変身を……!」ブンッ

パイクーハン「な、なんだ……?」

ブラック「へああっ!」ボウッ

バーダック「これは……俺と同じ……?」

フリーザ「超サイヤ人……!!」ギリッ

ブラック(ロゼ)「美しいだろう? キサマの金色とは比べ物にはならない美しさ……」

ブラック「これが、超サイヤ人ロゼ!!」

フリーザ「こんな超サイヤ人……見たことがない!」

ブラック「この俺をここまで傷めつけてくれたお礼に……全力でお相手しよう」ブンッ

バーダック「こんなサイヤ人がいたのか……」

バーダック(徒党を組めば、謎の邪気とも闘えるかもしれない)

フリーザ「ぐっ」

ブラック「は!」ヒュン

ブラックは超速でフリーザに迫り一撃をくらわせた。 

フリーザ「ぐあっ」ヒューン

そのままフリーザを岩盤に叩きつけると、

ブラック「裁きの刃!」ヒュン

刃でフリーザの四方を塞ぐ。

フリーザ「ぎっ」

見動きの取れないフリーザのみぞおちにブラックの拳がめり込む。

フリーザ「ぐほぉっ」

ブラック「おやおやぁ? どうやら力の差が開きすぎてしまったようだ」ニヤ

フリーザ「ば、バカな……」

震えるフリーザの後ろに立ち、岩盤ごと刃で切り裂く。岩の破片が飛び散る一瞬に、フリーザの尾がブラックの頬を叩く。

フリーザ「へぁっ」バチッ

ブラック「チッ」

フリーザ「こうなれば……」

余力のないフリーザはフラフラと上空へ飛び、力を蓄え始めた。

フリーザ「はああああ……!!」ブン

バーダック「ま、まずいぞ……!!」

パイクーハン「バーダック、ここから離れるんだ!」バシュ

バーダック「ちいっ」バシュ

逃げる2人とは対照的に、ブラックは不敵な笑みを浮かべるだけだ。

ブラック「ふん……」ニヤ

フリーザ「オレを自由にしたのは誤算だったな!! この世界を……消す!!」ギラ

ブラック「楽しかったよ……ゴールデンフリーザ……」チュイーン

フリーザ「バカにしやがって……!! 消えろ! ばあーっ!!!!!」ドウッ

フリーザの魂の一撃。しかしそれを迎え撃つ準備は、もう出来ていた。

ブラック「波ァ!」ドウッ

とてつもないエネルギーがぶつかり合う。しかし……。

ブラック「終わりだ!」グン

フリーザ「そ、そんなああああああああああああ!」

フリーザの一撃は押され、やがてチリとなり消えていった。

ブラック「終わった……少しは面白い相手だったな」パンパン

服をはたくブラック。その表情にはもう余裕が戻っている。

バーダック「無事かー! ザマスー!!」バシュ

ブラック「ふん、逃げ帰った猿どもに心配されるいわれはない……」シュン

ブラック(何が結束だ。やはりこの私が最強なのだ)

バーダック「やるじゃねえか、ザマス」

ブラック「ふん」

パイクーハン「やはり閻魔大王の目に狂いはなかった……つぎはブロリーの討伐に向かってもらう」

バーダック「ブロリーだと!?」

パイクーハン「ああ、以前のやつなら俺でもなんとかなったが、奴も更なる力を得たらしい」

バーダック(俺の感じた邪気、まさかブロリーなのか? いや違う、だがあれは間違いなく……)

バーダック(サイヤ人だ)

仮面ライダーじゃなかった……辛い……

ブラック「キサマらの指図など受けん」

パイクーハン「ブロリーがその気になれば宇宙ごと終わりだ! この世界でヤツと渡り合えるのはブラック、お前しかいないんだぞ!!」ガシッ

ブラック「世界最強……悪い響きではない」

ブラック(それに、ゴキブリよりはマシだ……)

ブラック「パイクーハンと言ったな。案内しろ」

パイクーハン「バーダック、お前はどうする?」

バーダック「オレは一度仲間のもとに戻る」

パイクーハン「わかった」

バーダック「おいザマス、ブラック……の方がいいか? 話がある」

ブラック「はやくしろ、パイクーハン」バシュ

バーダックの言葉を無視して、先に行ってしまったブラック。

パイクーハン「待て、ブラック!」バシュ

バーダック「ちい、仕方ねえ、戻るか」バシュ

>>38
すまねえ

セリパ「お帰り、バーダック」

バーダック「ああ」

トーマ「それで、フリーザは?」

バーダック「ブラックとかいうやろうが倒した」

セリパ「何もんなんだい? そいつは」

バーダック「さあな……ターレスはどうした」

トーマ「ターレスならラディッツと一緒に蛇の道とやらに行ったぞ」

バーダック「そうか、ならいい」

セリパ「バーダック、あんた本気で……」

バーダック「恐ろしい何かが近づいている……備えておくのは当然だ」

トーマ「俺達で役に立てばいいがな……」

>>39
幻想入りの呼ばれ方www

>>41


**

ラディッツ「ここが蛇の道だ。かつてカカロットも進んだらしい」

ターレス「ほぉ、これは面白い」

ラディッツ「本気なのか? ターレス」

ターレス「バーダックの指示だ、仕方がない」

ラディッツ「意外だな。キサマが他人に付き従うなど」

ターレス「笑うなら笑え。どんな状況でも、命は惜しいのさ」

ラディッツ「俺たちはすでに死んでいる。だからやられてもすぐに……」

ターレス「バーダックの言うことが本当なら、今度の奴はあの世とこの世それ自体を破壊するらしい」

ラディッツ「なに!?」

ターレス「にしても、ラディッツ……貴様のその情けない戦闘力はなんとかならんのか」

ラディッツ「うるさいっ!」

ターレス「家族が泣いているぞ」

ラディッツ「黙れっ!!」

ターレス「はっはっは……どうだ、お前も」

ラディッツ「いや、俺はもっと基本的なところから鍛えなおす」

ターレス「それは良い……せいぜい強くなれ。ではな」

ラディッツ「行ったか……」

パイクーハン「ついたぞ」

ブラック「あれが……」

ブロリー「カカロット……カカロットオオオオオオオオ!!!」ボウッ ドンッ

地下世界の底の底から、ブラックを見つけ上がってくる伝説の超サイヤ人ブロリー。

ブラック「私は……確かに身体はカカロット……孫悟空だが、精神は」

ブロリー「うおあ!」バキッ

ブラック「おわあああああああ!!」ヒューン

ブラックを無視するブロリーに吹き飛ばされるブラックだが、ロゼ化して空中で停止する。

ブラック「これはこれは……とんでもない化物に出くわしたようだ」

ブロリー「化物……? 違う、俺は悪魔だ!」ズオッ

ブラック「神に抗う悪魔とは……しつけが必要なようだ!」バシュ

ぶつかり合うブロリーとブラック。激しい筋肉のぶつかり合う音。ブラックの華麗な身のこなしをもろともせず、体格差で強引に攻めるブロリー。

ブロリー「カカロットオオオオオオオオ!!」バキッ

ブラック「ぐ……猿には似つかわしい馬鹿さ加減だ……」フラ

ブラック(とは言え……ロゼでもこのザマとは……悪魔、か。その強さ認めざるを得まい)

ブロリー「でや!」ブンッ

ブラック「うおあああああ!!」ドーン

地下世界の底に吹き飛ばされるブラック。雲の下に落ちないよう、落下点を変えるのが精いっぱいだった。

マグマの下に落ち込むブラック。バリアで自分の身を守る。

パイクーハン「俺も加勢するぞ、ブラックー!!」

上方からパイクーハンの叫びが聞こえる。が、ブラックは意に介さない。

ブラック「余計なことをするな!」

しかし、ブラックも限界が近かった。

閻魔『パイクーハンと協力せねば勝てんぞ』

ブラック「くっ……そうだ、もう一人の私、ザマスは!? ポタラにより合体すれば、最強となれるはず!!」

閻魔『界王神見習いであったお前はすでに地獄行きだ』

ブラック「な、なんだと……なぜだ!」

閻魔『お前の思い上がりを正すためじゃ』

ブラック「思い上がり……だと!?」

閻魔『必要なのは結束じゃと、言ったはずじゃぞ。それも、他人とのな』

まだ?まだ?

ブラック(バカな……私は地獄とこの世界を行き来できない……! 合体は不可能っ……!!)ギリッ

ブラック(いや、ザマスの方からこちらに来ることは可能か……とはいえ)チラ

ブロリー「カカロットオオオオオオオオ!!」シュインシュイン

ブラック(こいつを放っておくわけにも行かない、か……)

ブラック「パイクーハン、援護を!」

パイクーハン「ああ!」ニッ

笑みを浮かべるパイクーハン。しかしブラックの口は下卑た笑いを抑えられずにいた。

ブラック(キサマは時間稼ぎがお似合いだ……)ニタァ

**

ザマス「地下世界……いいことを聞いた。人間の創造物でも、少しは役に立つものだな」

セル「き、貴様は一体……」ボロ

ザマス「よく覚えておけ、神だ」

???「よう、セル!……なんだ? そんなボロボロになって……」

ザマス「む……? お、お前たちは!?」

セル「なぜここに……」

???「お前にいいものをプレゼントしてやる。ほらよ」プチ

セル「これは……?」

???「髪の毛だよ。細胞だ」

???「欲しくないか? この究極の力を得た細胞が」

セル「お前たちは……クク、そういうことか、ありがたくいただくとしよう」チュポン 

???「いいってことよ」

セル「う、うおおおお! こ、これほどまでとは……! 凄まじい力が溢れてくるっ……!!」シュインシュイン

ザマス「ば、バカな……!!」ガクガク

???「手始めにソイツを吸収したらどうだ?」

セル「そうだな。そうしよう」キュピ キュピ

ザマス「ぐっ、寄るなぁ!」ドンッ

怯えながら気弾を放つザマス。顔に直撃したが、セルには傷一つない。

セル「今、何かしたかな?」ニヤリ

ザマス「ば、バカな……細胞一つでこれほどの力が……」

セル「私の一部となれ!」バッ

ザマス「うわああああああ!!」ズルッ

???「あっけなかったな。ま、おもしれえものが見れた」

???「吸収能力は本物のようだな」

セル「なに?」

???「馴れ馴れしくしちまって悪かったなァ……初対面なのによ」ニタァ

セル「初対面、だと……?」

???「各地の神を殺して得た情報は本当のようだな、セル。好きに暴れるがいい」

セル「ま、待て!!」

セル「お前たちの目的は、なんだ?」

???は、憎悪に染まった顔で振り向いた。

???「目的ィ? そんなものねえよ。強いて言うなら、飽きちまったから滅ぼすんだ。全てを」

セル「あ、飽きた……?」

???「強さを追い求めるオレたちらしいだろ? 頂点にたっちまったら、やることがねえのさ」

**

バーダック「このパワーは……前に俺が感じたサイヤ人の!」バシュ

トーマ「よせ、バーダック!」

セリパ「あんたじゃ無理だ!」

バーダック「分かっているさ……だが行かなきゃならねえ!」

進行方向に、息子が立ちはだかる。

ラディッツ「やめるんだ、親父!」

バーダック「ラディッツ……下級戦士がなんの用だ」

ラディッツ「今ここで親父に死なれては困る」

バーダック「ハン。今更ムスコ面か?」

ラディッツ「聞け! 今のオレたちじゃ、束になっても勝てない。親父だってわかっているんだろ? だから俺たちを組織した」

バーダック「誰もお前に期待などしていない」

ラディッツ「……だったら、強くなろう。簡単な話だろ?」

バーダック「……」

ラディッツ「カカロットでもあそこまで強くなった。兄であるオレも、少しくらいは力になれる!」

バーダック「お前には無理だ。お前はあいつの血を引いたんだろう」

ラディッツ「いいと言うまでどかないぞ」

バーダック「チッ」ボウッ シュインシュイン

ラディッツ「ジャマだー!」

�� ラディッツ「ジャマだー!」

○ バーダック「ジャマだー!」


>>49
待ってる人がいてくれるなんて思わなかったありがとう

ナッパ「よせー!!」

バーダック「!!」 

ナッパがラディッツの前に立ちふさがる。

ナッパ「バーダック、せがれの言うことだろう? 俺も一緒にやる。自分の力を試したい」

バーダック「確かにキサマらはエリートだった……だが今やただの役立たずだ。無駄死にはさせたくねえ」

ナッパ「やってみなけりゃ……」

ラディッツ「分からないはずだ!!」

二人の声が重なる。バーダックはため息をついた。

バーダック「サイヤ人の血か……ケッ、好きにしろい! だがオレの稽古は厳しいぞ……!!」

**

ブラック「バカな……地獄の気を探ってもザマスの気を感じられない……」

ブラック(同じ精神を持つ俺にならば、ザマスの神の気を感じ取れる……なのにないということは……)

ブラック(ザマスが死んだ……いや、封印された!? だとしたら……)

ブロリー「カカロットオオオオオオオオ!!」

ブラック(やつを倒す手段は……ない……)

パイクーハン「おい、まだかブラック!」ゼエゼエ

ブラック「チッ」ヒュン

パイクーハン「お、お前何をしていた……まさか俺をおとりに逃げるつもりじゃ……」

ブラック「どうなんだ、ヤツを倒せそうか」

パイクーハン「あ、ああ……今の姿なら俺でもなんとかなりそうだ……ギリギリだがな」ゼエゼエ

ブラック「だったら……」ボウ

急激に気を高めるブラック。パイクーハンもそれに合わせて気功波を打ち込む。

ブラック「早くしろ!」ドウッ

パイクーハン「むんっ!」バシュ

ブロリー「カカロットオオオオオオオオ!!」

2人の連携攻撃を受け、地下世界の底にブロリーは沈んでいった。

パイクーハン「やったか!?」

ブラック「いや、バリアでダメージを軽減された」

ブロリー「フフフフフ……」シュー

バリアを張ったまま、不敵な笑みを浮かべ上がってくるブロリー。

パイクーハン「ぐっ……」

ブロリー「やっと戦う気になったか……だが、この俺を超えることはできぬぅ!!」ドウッ

ブロリーが気を高めていく。パイクーハンが気弾を連続で打ち込むが、ブラックが止めた。

ブラック「止めておけ、無意味だ」

ブロリー「ウオオオオオ!!」

ブロリーの咆哮とともに、バリアが破れる。

パイクーハン「あ、あれは……超サイヤ人3……!!」

ブラック「なに……!? 気が桁違いに膨れ上がっている!!」

ブロリー「死にぞこないめ……今楽にしてやる!!」ドウッ

ブラック「うわああああああああああ!!」

ブロリーのボディーブローによって吹き飛ばされたブラック。その一撃は地下世界の天井、つまり地獄の底まで響いていた。

トーマ「おい、バーダック! ブラックが、パイクーハンが!!」

バーダック「悪いが、今は行けねえ。俺はクソガキたちを見てやらなきゃいけないんでな」

セリパ「私達じゃ無理だよ! 殺されちまう」

バーダック「やってみろセリパ……あとで特大のプレゼントをしてやるからよ」

トテッポ「……」バシュ

セリパ「トテッポ!?」

トーマ「へっ、リーダーが言うなら仕方がないか!」バシュ

セリパ「トーマまで!」

バーダック「行け、セリパ……お前たちなら必ず勝てる、必ずな……」

セリパ「ふん、私が死んだらあんたを恨むよ……」バシュ

バーダック「死なせやしないさ……絶対にな」

バーダック「さあてガキ共! この俺様が直々に教えてやるんだ、せいぜい強くなりやがれ!」

ラディッツ「あ、ああ……」ゴクリ

ナッパ「頼むぜバーダック!」

バーダック「まずはパワーのコントロールの仕方だ! これはサイヤ人でもできる奴は少ないが、戦闘民族としてはできて当然の技能だ」

バーダック「お前たちの戦闘力は……」ピピビ

ラディッツ「……」ゴクリ

バーダック「ラディッツは1500、ナッパは4000か」

ナッパ「弱虫ラデイッツめ」グヒヒ

ラデイッツ「ぐうっ」

バーダック「ナッパも似たようなもんだ! このままじゃあ使い物にならねえ! 一から鍛え直しだ!!」

ブロリー「死にぞこないめ……今楽にしてやる!」

ブラック「ちくしょう、ここまでなのか……」

パイクーハン「こうなったら……ブラック! 貴様の残りの気を俺に渡せえ!」

ブラック「オレのパワーを、基様に……? 冗談じゃない」

パイクーハン「はやくしろ! それしか方法がないんだー!!」

ブロリー「フフフフフ……」チュイーン

ブラック「ち、ちくしょうー!!」ボウッ

パイクーハン「よしっ!」ドウッ

ブロリー「ブラスター・シェルっ!」ドウッ

パイクーハン「うおおおおおっ!」バキッ

パイクーハンは、ブロリーの気弾を弾き飛ばした。

ブラック「なに……!! 貴様、本当にパイクーハンなのか!?」

パイクーハン「パイクーハン? 違うな」ニヤッ

超パイクーハン「俺は、超パイクーハンだ!!」

ヒーローズネタは知りませんが勝手な解釈をしました

パイクーハン「くらえっ!」

ブロリー「ぐおおおおっ!」ヨロッ

パイクーハンの一撃に、ブロリーがよろめく。

ブラック「これが、あいつの力なのか……!?」

ブロリー「ぬっ」

パイクーハン「なに!?」

よろめきながらも、パイクーハンの足を掴み投げ飛ばす。

パイクーハン「ぐっ」

ブラック「一撃だけでは、まだ足りんか……!」

ブラック「あと少しだ……パイクーハン、なんとかならないのか!」

パイクーハン「俺の必殺技、スーパーサンダーフラッシュなら勝機はある。だがそれには時間がかかるのだ……」

ブラック「くっ、使えんやつめ……ん??」

ブラックが捉えた複数の気、それはトーマたちのものだった! 

ブラック「おーい、ブラック!!」バシュ

ブラック「やつらは……」

パイクーハン「バーダックの仲間たち……」

ブラック「おい、バーダックはどうした」

トーマ「バーダックはラディッツたちを修行中だ」

ブラック「なんだと……?」

ブロリー「ウオオアアアァ!!」

ブラック(こいつらだけでは無理だ……バーダックは何をしている!)

ブラック(は!)

ブラック(俺があのサイヤ人に期待しているだと……? バカな!)

トーマ「はあ!」

トーマがブロリーに振りかぶる。しかし、ブロリーが正面から迎え撃つ。

ブロリー「でやああああ!!」ブンッ

トーマ「なんてパワーだ……! ぐ、ぐおおおおあ!!」バーン

セリパ「トーマ!」

トーマ「へ……少しは手加減したらどうだ?」

ブロリー「手加減ってなんだ……?」キュイイイイイン

セリパ「トーマ!!」ダッ

トテッポ「……」バッ

突然セリパの前に立ったトテッポが気功波を放つ! そこにパンプーキンも加勢する!

パンプーキン「はーっ!!」バシュ

トーマ「お前たち……うっ」

ブロリー「所詮クズはクズなのだ……!!」ドウッ

ブラック「パイクーハン……必殺技の準備をしておけ」

パイクーハン「ブラック……行くのか」

ブラック「どんな雑魚でもいないよりマシだ……」

パイクーハン「フッ」シュインシュイン

ブラック「波ァ!」バシュ

パンプーキン「ブラック!」

ブラック「中途半端な力を持ったものほど早死するものだ……命が惜しければせいぜいこらえろ!」ググ

ブラックたちの気功波がブロリーの気弾を押していく。

ブラック「だめだ、離れろ!」

見切りをつけたブラックの声掛けによって、ブラックたちは距離をとった。気弾が着弾したが、直撃は逃れた。

パイクーハン(閻魔様……ブラックは確実に変わり始めています……)シュインシュイン

トーマ「やはり、俺達では……」ガクッ

トテッポ「……」

セリパ「ダメだというのかい……」ヨロ

ブラック「フン……所詮は脆弱な人間共……戦闘民族の名が聞いて呆れるぞ」

パンプーキン「なんだと……!」

ブラック「悔しいと思うのなら立ち上がれ! ここで負けたら全てが終わるんだぞ!」

トーマ「ブラック……」

**

バーダック「ようし……腐ってもサイヤ人、気のコントロールぐらいはすぐに習得できるようだな」

ラディッツ「……」シュインシュイン

ナッパ「……」バチバチ

バーダック「ならば理論より実践だ! 本気でかかってこい! ……こいつでな!」シュインシュイン

ラディッツ「そ、それは……パワーボール!」

バーダック(信じろ、俺達の底力を!)バシュ

バーダック「はじけて、まざれーっ!」カッ


**

激戦が繰り広げられている地下世界、そこに不自然にも高々と輝く光����。

セリパ「あ、あれは……!」

パンプーキン「月だ!」

トテッポ「……」ドクッ ドクッ

トーマ、セリパ、パンプーキン、トテッポの身体がみるみる大きくなる。大きな肉体が毛に覆われていく。

ブラック「な、なんだ……!?」

ブロリー「……」

大猿「グオオオオオオ!!」ドンッ

ブラック「なるほど……愚かなるサイヤ人の本当の姿、といったところか」

ブラック(だが!)

ブラックの見立て通り、そのパワーの違いは一目瞭然だった。4人の戦士がブロリーを囲む。

ブロリー「大猿とて、この俺を超えることはできぬぅ!」ポーピー

ブロリーの一撃。しかしその大きな気弾を必死の抵抗で押さえ込む。

トーマ「みんな、こらえるんだ!」

セリパ「バーダックが助けてくれた……無駄にするわけには行かないよ!」

トテッポ「……」

パンプーキン「だがこのままじゃあ……」

徐々に進攻がすすむブロリー。ブラックはニヒルな笑みを浮かべている。

ブラック「パイクーハン、行けるんだろう?」

パイクーハン「ああ……決めてやる!」シュインシュイン

パイクーハン「うおおおおおお!」バシュ 

懸命にこらえるサイヤ人の後ろから、パイクーハンが蹴りこむ。

パイクーハン「スーパーサンダーフラッシュ!」バキィ

ブロリー「グオオオオオオ!!」

ブラック「貴様ら、かわせ!」

トーマたち「ぐっ!」バシュ

ブロリーはバランスを崩し、自らの気弾を地面に放ち爆発を起こした。そしてそのまま、うつ伏せに倒れて気絶する。

ブロリー「こ、こんなことが……グッ」ドサ

そして、サイヤ人たちは……。

トーマ「やったぞ! パイクーハンと言ったな、ありがとう!」

パイクーハン「ああ。なんとかなったな」

ブラック「フン」

パイクーハン「ブラック……格上の相手によく頑張ったな。お前の戦闘スキルだけじゃない、指揮も良かった」

ブラック「何を言っている。俺とて……死にたくないだけだ」

パイクーハン「ふん、どうかな」ニヤ

ブラック「……バーダックと合流するぞ。奴め、肝心なときに何をしている」バシュ

トーマ「おい、ブラック! ブロリーはどうする」

ブラック「放っておけ、どうせ死んでいる」

セリパ「私達もいこう、トーマ。勝利の報告だ」バシュ

トーマ「ああ……」バシュ

こうして戦士たちは大勝利を収めた。しかし……。

**

???「ブロリーがやられるなんてな。少し奴らを見くびりすぎたかもしれん」

???「なぁに。あの程度俺達の足元にも及ばん」

???「にしても、流石の生命力だ……。ブロリーを連れて行こう。仙豆を食わせればさらにパワーアップする」バシュ

???「フン」バシュ

???「ゴクウブラック、か……くだらん」

そして、界王界では……。

ターレス「ハァ、ハァ……ここか、界王界とやらは……」ゼェゼェ

界王「悟空!? どうしたんじゃ蛇の道を通ってくるなんて!」

ターレス「俺はカカロットではない……ターレスだ」ニヤ

界王「ターレス……? ああ、悟空に殺された……って、ぎょええええええ!?」

ターレス「安心しろ、まだ殺しはしないさ。その代わりに貴様に技を教えてもらおう。界王拳と元気玉だ」

界王「な、なんだって? なんの冗談だ」

ターレス「貴様も神的な力で感じているのだろう? 地下世界を揺るがす邪悪な力を」

界王「う、うむ……」ゴク

ターレス「それに対応するための策だ。さあ、はやくしろ」

界王「じゃ、じゃが! 界王拳はともかく、お前に元気玉は不可能じゃ!」アセアセ

ターレス「なんだと?」

界王「よいか? 元気玉は善なる心でみなから少しずつ元気をもらい集合する技。邪悪な気をもつものにはできん技だ」

ターレス「くだらんことを……」チッ

界王「界王拳だけで何とかするしかあるまい。もっともそれで対抗できるとは思えんがな」

ターレス「ならこういうのはどうだ? 善の心ではなく悪の心の集合体を放つ」

界王「そんなこと……」

???「可能です。超17号や邪悪龍は、邪悪な力をエネルギーにして放っていた」シュタ

ターレス「貴様は……?」

トランクス「タイムマシンでやってきました。トランクスです」

ターレス「サイヤ人……」

トランクス「こう言えばわかりますか? ベジータの息子」

ターレス「ほう、王子の……」ニタ

界王「超17号? 邪悪龍? 一体何のことじゃ」

トランクス「とにかく、邪悪版元気玉……邪悪玉は可能ということです。地下世界の、いや、あの世とこの世を救うために彼に技を教えてあげて下さい」

界王「し、しかし……」

ターレス「貴様、なぜ俺に手を貸す?」

トランクス「生き残らなくてはならないのです、あの人たちを止めて。俺はそのためにここへ来ました」

ターレス「フン、貴様の腕前、確かめてやろう」バッ

トランクス「いいでしょう。俺もセルを止めなくてはなりません」バッ

界王「セルじゃと? じゃがセルは悟飯が……未来のセルはお前が倒したはずじゃろ」

トランクス「俺がセルを相手にするのは初めてです。界王様、俺はあなたが知っているトランクスほど強くはない」

界王「お前はいったい……」

**

ターレス「さすがはベジータの息子か……やるじゃないか」ハアハア

トランクス「超サイヤ人でもないのにここまで出来るなんて……侮っていた」ゼエゼエ

ターレス「界王と言ったな。そういうことだ。俺に技を教えてもらうぞ」

トランクス「俺もここで修行させてください!」

界王「よかろう。じゃがギャグでわしを笑わせることができたらじゃ!」

ターレス「なんだと……?」

バブルスくん「ウホッウホッ」

ブロリーが倒されて数日後……

バーダック「だあっ!」ブン

バーダック「だだだだだだだっ!!」ブンブン

バーダック「ちがう……まだあるはずだ。この力の、先が!」ギリ

???「誰かと思えば孫悟空の父親か……」

バーダック「だ、誰だ!」

セル「私はお前の兄弟だ」

バーダック「兄弟、だと……? はっ」

バーダック(どういうことだ、こいつからフリーザの気が……それだけじゃねえ、サイヤ人やブラックの気も……)

バーダック「貴様、何者だ」

セル「純粋なサイヤ人としては……闘って確認したいのではないかな?」キュピ

バーダック「……」サッ

向かい合う2人。静寂が張りつめる。

バーダック「ぜああ!」ドンッ

バーダックが走り出した。そのままセルの胸に一撃を浴びせる。

セル「ぐおお!」

セルが着地する前に、超スピードで後ろに回り込み上空に蹴り上げる。

バーダック「ちゃああああああ!!」バババババババ

上空への気弾連射。セルはその場を動けずにいた。

バーダック「あああああああ!!」

気を放散させると、傷だらけのセルが顔を見せた。

セル「驚いた……思っていた以上の実力だ」

バーダック「貴様もな……粉々になっててもいいはずなのによ」

セル「やはり親子、ということか。孫悟空の戦い方によく似ている」

バーダック「カカロットに?」

セル「なに……昔の話だ。それよりもバーダック、貴様まだ力を隠しているな?」

バーダック「なんだと!?」

セル「なれるのだろう? 超サイヤ人に」

バーダック「へっ、バレてちゃしょうがねえ。ずあっ!」シュインシュイン

セル「素晴らしい。あの時の孫悟空以上のパワーだ」

バーダック「俺のせがれが世話になったようだな」

セル「最大パワーでかかってくるがいい」

バーダック「反撃する暇もなく死んじまうぞ」

セル「お構いなく」

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