メガサーナイト「破壊光線くらえやあああああ!!」 カプ・テテフ「てふぅー!」 (36)

メガサーナイト「……新作のサン・ムーンが発売されてから、数々の逆風が私を襲った」

メガサーナイト「具体的にはフェアリースキン弱体化、教え技なし、前作のポケモンは一定期間を過ぎると公式ルールで使用不可とかとか……」

メガサーナイト「だがしかし! 一番の逆風は間違いなくヤツよ!」

メガサーナイト「使い勝手がよかったハイパーボイスが弱体化した上にその内使えなくなってしまうとわかった今! ヤツを破壊光線の一撃で屠ることになんらためらいなし!」





メガサーナイト「てなわけで破壊光線くらえやああああああああああああああ!!!」ビビビビビビ!!!

カプ・テテフ「てふぅー!!!!」


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テテフ「てふぅ……。おどかしやがって……!」

メガサナ「そ、そんな。自爆覚悟の反動技が効いてないなんて……!?」

テテフ「やれやれ、きあいのタスキが無かったら確1で落とされてたぜ」

テテフ「さて……この落とし前はしっかり払ってもらわんとなぁ……」

メガサナ「あ……あ…………」ガクガクガクガク



メガサナ(このあとめちゃくちゃシャドボ撃たれた)

メガサナ「正直タスキは予想してなかったな……。次は相手のパーティー全体を見て大丈夫かどうか考えないと」

メガサナ「おっと、そうしてる内に次の対戦相手だわ! 相手の手持ちにバシャーモとゲッコウガいるし……高確率でどっちかがタスキでしょ!」





メガサナ「てなわけで破壊光線くらえやああああああああああああああ!!!」ビビビビビビ!!!

テテフ「てふぅー!!!!」

テテフ「……お前はもう死んでいる」

メガサナ「はぁ!? 私の破壊光線で無傷の上になに、言っ、て……!」

テテフ「テテフ神拳奥義『スカーフシャドボ急所直撃』。私が技を撃った瞬間、貴様の負けは決まっていた」

メガサナ「あっ、そん、な…………」

メガサナ「ひでぶっ!」パァン!

テテフ「……せめて安らかに眠るがよい」

メガサナ「なんなのよあいつぅ……。サイヤ人並みにしぶといかと思ったら暗殺拳みたいな理不尽さで火力押し付けてくるし普通に卑怯でしょ! チートでしょ!」

メガサナ(とはいえ……シャドーボールも急所じゃなければ1,2発は耐えられるし、普通のカプ・テテフなら私の超火力フェアリースキン破壊光線で一撃なのも間違いない)

メガサナ「一部のマイナーな型に踊らされてちゃダメね。仮に間違っていても、もっと試行しないと確信できないもの」





メガサナ「てなわけで破壊光線くらえやああああああああああああああ!!!」ビビビビビビ!!!

テテフ「てふぅー!!!!」

テテフ「――いつから私がCS振りだと錯覚していた?」

メガサナ「なん……だと?」

テテフ「超火力だの確一だの、あまり強い言葉を使うなよ。弱く見えるぞ」

メガサナ「テテフ!!」 

テテフ「侮りは勝利から最も遠い感情だよ」



メガサナ(このあとめちゃくちゃシャドボ撃たれた)

メガサナ「カプ・テテフといえば特攻か素早さに振るのが普通なのに……あんなの絶対おかしいよ」

メガサナ(いやいや、こんなところで挫けてらんない! にっくきあいつを倒すためにもっともっと破壊光線撃ってかなきゃ!)





メガサナ「てなわけで破壊光線くらえやああああああああああああああ!!!」ビビビビビビ!!!

テテフ「てふぅー!!!!」

メガサナ「フハハハハハハハこれでどんなエスパー・フェアリー複合ポケモンも私を超えられないことが証明されたのだ!」

メガサナ「さて、バトルも終わったしボールに戻……あれ?」

メガサナ「な、なにかしら。体の動きがに、にぶいような」

メガサナ「ち、ちがう、にぶいんじゃない……。体がまったく、う、動か……」



テテフ「破壊光線の反動よ……。動けるのはそこまでみたいだね」



メガサナ(なっ……)

メガサナ「なにィ~~~~!?」

テテフ「私はチョッキテテフだ……。雨パ意識のな……そしてお前の破壊光線を耐えることができた……」

テテフ「やれやれだよ……」

メガサナ「カッ……カプ・テテフ……ッ!!」

テテフ「反動技をぶち込んだのに耐えられた気分ってのはたとえると……水の中で1分しか潜っていられない男が……限界1分目にやっと水面で呼吸をしようとした瞬間!」

テテフ「グイイッ!!!! ……と、ブルンゲルに足をつかまれて水中に引きずりこまれる気分に似てるというのは……どうかしら?」

メガサナ「……………………」

テテフ「しかしあんたの場合……全然カワイソーとは思わん」





テテフ「てふてふてふてふてふてふてふてふてふてふてふてふてふーーーーー!!!!!」シャドボレンダー

メガサナ「なっ、なにィ~~~~!! このメガサーナイトがぁぁ~~~~~……!!!!」

テテフ「『あんたはカプを甘く見た』。それが敗因よ……」

メガサナ「あれは事故でしょ……。今調べたら、最新のデータだとチョッキテテフって通信対戦で全体の1割もいないマイナーな型みたいだし」

メガサナ「耐久振りに2連続で当たったのは運がなかったけど、このくらいで負けてらんないわ! にっくきあいつをぶっ潰すためにも頑張らないと!」





メガサナ「てなわけで破壊光線くらえやああああああああああああああ!!!」ビビビビビビ

テテフ「てふぅー!!!!」

テテフ「……なんのぉー! 勝負はまだまだこれからよ……!」

メガサナ「な、なにぃ!? 特攻に全振りした私の破壊光線を耐えただと!?」

テテフ「私は役割遂行のために調整された穏やかカプ・テテフ! 貴様の破壊光線でも中乱数で耐え抜くくらいはできるわい!」

メガサナ「なっ……! だ、だがその性格ではC極振りでない限り私を2ターンでは落とせないはず!」

テテフ「屁のツッパリはいらんですよ!」シャキーン!

メガサナ「そ、その体勢は……まさかカプZ持ち!!?」





テテフ「これが火事場のカプ力じゃーーーーーーーっ!!!」ガシャーン!

メガサナ「グハッ……!」

メガサナ「2度あることは3度ある……ということかしら」

メガサナ「さすが我が仇敵、簡単にはやられてくれないわね……。けれど、次こそは一撃で仕留めてみせるわ」





メガサナ「てなわけで破壊光線くらえやああああああああああああああ!!!」ビビビビビビ!!!

テテフ「てふぅー!!!!」

テテフ「はい、守る」ギュワワッ

メガサナ「私の攻撃を防いだ!? でも、わざわざ守ったって死ぬのが先延ばしになっただけ……」

テテフ「ううん、そうとも限らないよ?」



カプ・コケコ「だってこれ」

カプ・ブルル「四つ巴のバトルロイヤルですもの」



フェローチェ「そうだったの!!?」

コケコ「へっ、相変わらずBeautyのツッコミはキレキレだな」

フェローチェ「なんでそっちの名前で呼ぶわけ?」

ブルル「それよりメガサーナイトとやら……覚悟はできているだろうな」

テテフ「守る持ちの私に攻撃して1ターンを無駄にした代償は大きいよ?」

コケコ「というわけで、遠慮なく……」



カプたち「「「ヒャッハー!! リンチ開始だぜーーーーーーーーー!!!」」」



フェローチェ「最低だこいつらーーーーーーーーー!!!」

コケコ「メレメレ真拳奥義! 『あえての物理スパーキングギガボルトぶっぱ』――――――――!!!」

メガサナ「ぐはああああああああああああ!!」

テテフ「私は『守る』を使ったので行動できません」

メガサナ「ぎゃああああああああああ……あれ?」

ブルル「アーカラ真拳奥義! 『フィールド下一致ウッドハンマーぶっぱ』―――――――!!!」

メガサナ「ぐばああああああああああああ!!」



フェローチェ「全員容赦なさすぎでしょ!!」

コケコ「な、また俺らでバトルロイヤルやらねえ? 今度は剣舞ガブあたり誘ってさあ!」

ブルル「まったく、俺たちと相性の悪いあいつが来るわけないだろうが」

テテフ「でも高火力の撃ち合いって派手で楽しいよ。私もやりたいな!」

コケコ「いいねいいね! そしたら今度また守り神同士で集まろうぜ!」

ブルル「おう!」

テテフ「うん!」



コケコ「ただしレヒレ テメーはダメだ」



カプ・レヒレ「……!」

メガサナ「うう……。明らかにオーバーキルされた上に変な茶番に巻き込まれた……」

メガサナ「もぅまじつらたん…………。考えるのすらめんどくなってきたんデスけど……」





メガサナ「てなわけで思考停止破壊光線くらえやああああああああああああああ!!!」ビビビビビビ!!!

テテフ「てふぅー!!!!」

ウツロイド「じぇるふふふふ。残念ですが、カプ・テテフさんは貴方との対面で後ろへ引っ込んでしまったようですねぇ」

メガサナ「なっ、なによこの触手生物!!」

ウツロイド「恥ずかしながらわたくし、同じ手持ちの皆さんからは『ウツロせんせー』と呼ばれております。以後お見知りおきを」

メガサナ(カプ・テテフのヤツぅ~! 私の火力を恐れて破壊光線を半減で耐える触手クラゲと交代したのね!)

ウツロイド「ところで貴方……」

メガサナ「? なによ……」

ウツロ「実に寄生しがいのありそうなルックスをしていらっしゃいますねぇ。じぇるるるるる……」

メガサナ「いやーーーーーーーっ!! このクラゲクソキモーーーーーい!!!」



『ウツロせんせーの弱点① 寄生対象へのアプローチがクソキモい』



ウツロ「おっといけないいけない! 今はバトル中でした」

メガサナ(なんなのこいつぅ……!)

ウツロ「ところでメガサーナイトさん、お気づきですか? このままでは貴方がたのパーティーは半壊してしまうということに」

メガサナ「は? 確かに私が不利な状況だけど、なんでいきなりそうなるのよ」

ウツロ「簡単なことですよ。先生、マッハポケモンを超えるスピードで動ける上に最速の型ですから、S種族値100の貴方に先制できるのは確定的に明らかなわけです」

ウツロ「おまけに一致技のヘドロウェーブは貴方に効果抜群。貴方が反動を受けているこのターンと次ターンで確実に落とし、ビーストブーストで更にパワーアップするでしょう」

メガサナ「……で?」

ウツロ「反動が解けたターンで貴方が後続に代わることも考えられますが、なにせ最初のヘドロウェーブで貴方の体力は大部分が削られるでしょうからねえ。私は安心して2ターン目に相性で無効化されることのない岩技で後続に負荷をかけることができます」

メガサナ「おまけに、カプ・テテフがサイコフィールドを敷いたおかげで先制技を考えなくていい……とでも?」

ウツロ「じぇるふふふ、察しがいいですねぇ」

ウツロ「私が最も恐れたのは、貴方が交代読みでエスパー技、特にサイコショックを撃ってくることでした。なにせ先生、エスパー技が苦手な上にスカンプーと同等の防御力しかないもので」



『ウツロせんせーの弱点② 物理耐久がゴミ』



ウツロ「さて、楽しいおしゃべりはここまでですね。メガサーナイトさん。今日の授業【バトル】はスパルタで行きますよ」ニヤリ

メガサナ「…………ヒッ」



メガサナ(このあとめちゃくちゃヘドウェ食らった。あと、ちょっとだけ寄生もされた)

メガサナ「逆に考えよう……。あいつは私の破壊光線が怖くて逃げたんだって……」

メガサナ「エスパー・フェアリーで超火力を扱えるという『安いプライド』……。これさえあれば戦えるのよ! テテフとだって!」





メガサナ「てなわけで破壊光線くらえやああああああああああああああ!!!」ビビビビビビ!!!

テテフ「てふぅー!!!!」

テテフ「てふぅ……。何とか耐えられたようだのう」

メガサナ「バカなっ! ここまで頻繁に耐久カプ・テテフと当たるだなんて……!」

テテフ「おいおい何を勘違いしておる? わしはテンプレのCSひかえめスカーフ型だぞ?」

メガサナ「えっ。ということは……」

テテフ「お察しのとおりよ。先手でお主にムーンフォースを撃ちこみ、特攻のランクを一段階下げさせてもらった」

テテフ「勝率3割の危うい賭けだったがのう。なんにせよ、シャドボを覚えておらぬわしが交代せずにお主に負担をかけるにはこれが最善手だったものでな」

メガサナ「おっ、おのれカプ・テテフ~……! 汚い手を使いやがって……!」

テテフ「なんと言われようと、わしは仲間を守るためなら何でもするさ。……さて」

メガサナ「?」

テテフ「お主、知っておるか? 攻撃に特化したわしのムーンフォースは、限りなく100%に近い確率でお主を3発以内に落とせるということを」

メガサナ「それがどういう……はっ!」

テテフ「今ので1発。反動で動けない次ターンに2発。さらにその次もわしがスカーフで先制しての3発」

メガサナ「あわわ……」





テテフ「この状況さえ作り出せたらこっちのもんだーーーーーーーーーーーー!!!」ムーンフォース!

メガサナ「ギャーーーーーーーーーーーーーーーッ!!!」

メガサナ「ほんっと許せないアイツ! 3ターン目でこっちが引いても攻撃性能高いフェアリー技とか受けたくないし! フェアリータイプってマジ害悪!」

メガサナ「……まあ、私が言えたことじゃないけど。今回は7割の目が出てれば勝てたわけだし、今までに比べたらいい感じにきている……んじゃない?」

メガサナ「そうよいけるわ! 私なら大丈夫! 大丈夫だよ大丈夫できるできるなんでそこであきらめるのよ! あきらめんなよ!」





メガサナ「てなわけで破壊光線くらえやああああああああああああああ!!!」ビビビビビビ!!!

テテフ「てふぅー!!!!」

テテフ「…………?」

メガサナ「……??」

テテフ「お前、今なにした?」

メガサナ「いや、そっちこそなんで無傷なの?」

テテフ「とにかく、お前の攻撃なんて効かねえ! カプだから!」(どんっ!)

メガサナ「なにそれーっ!!?」

テテフ「さっきのシャドーボールでちょうど半分削れてるからな~。この一撃で、お前を絶対にぶっとばす!」

メガサナ「やっ……やめてええええええええええ!!」

テテフ「カプカプの~~~……!」



テテフ「シャドーーーーーーボーーーーーーーールッ!!!!」



メガサナ「もうイヤ~~~~~~~~~~~!!!」

メガサナ「気力の限界!! もうイヤ! レート引退する!」

メガサナ「今思うとさっきの破壊光線って単純に攻撃外しただけだったのね……。これだから命中率90%はダメなのよ」

メガサナ「命中率100%が恋しい……。無反動高火力技が恋しい……。ハイパーボイスが恋しい……」

メガサナ「なんでハイパーボイスの代わりに破壊光線なんて採用しちゃったんだろ。わたしって、ほんとバカ」

メガサナ「……でも、バカがバカってことに気付いただけで立ち止まったら本当のバカになっちゃうから」

メガサナ「環境が逆風でも、強力なライバルがいても、メジャーな型が他にあっても関係ない! バカだからこそ、私は私を貫かないと!」

メガサナ「今日はもう、いったんお休み。だけどせめて、一回だけでもいいからバカな私の意地をあいつに見せてやりたいな……」

メガサナ「……てなわけで」




メガサナ「これが最後の破壊光線! くらえやああああああああああああああ!!!!!」ビビビビビビ!!!

テテフ「てふぅー!!!!」

あいてのカプ・テテフは倒れた!



メガサナ「……はっ。……やった、やったのね……?」



あいてはメタグロスをくり出した!



メガサナ「そう……。やった……やったんだわ…………!」



メガサナ(私……カプ・テテフを倒せたんだわ!!)

あいてのメタグロスはメガメタグロスにメガシンカした!



メガメタグロス「御見事」ギュウウウウン

メガサナ「…………」

メガサナ(この構え……コメットパンチかしら。それともアイアンヘッド?)

メガサナ(どちらにしても効果抜群。万一耐えても、相手の方が素早いだろうしどのみち終わりだわ)

メガサナ(…………)

メガサナ(相討ちか。悪くない)

メガサナ(悪くない、か。ちょっと前の私なら考えられなかったな)

メガサナ(いつからこうなったんだろう。いつから……)



あいてのメガメタグロスのコメットパンチ! 効果は抜群だ!



メガサーナイトは倒れた!

サーナイト「なんて感じで、メガストーン来たら……ふふ、うふ、うふふふふふふ」





バシャーモ「ちょっとあの子大丈夫? あらぬ方向を見ながらにやにや笑って……」

ジュカイン「ほんとだキモッ」

ラグラージ「よしなよ」





サーナイト「うへへへへ……。私のメガシンカ……早く戻ってこないかなぁ…………」

これにて終わりです。SSとは関係ないですが、ボスゴドラ好きの自分にはメガ石がないのは率直に言って辛いので一刻も早い解禁を願いたいところです



色々ダメージ計算見ながら書きましたが、何か実際のゲームと食い違う箇所がありましたら脳内修正お願いします。以上、お読みいただきありがとうございました

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