オールマイト「ふむ………最近誰かに自分の排泄物………例えば吐瀉物とか便とかを触らせたことはあるかい？」

出久「…………」

出久「ないです」

オールマイト「そうか…………なら、恐らく最もあり得るのは部屋に落ちた毛や爪、皮膚なんかをゴキブリとかが食べちゃったケースだ。私くらいOFAが定着していればちょっとやそっとじゃ毛が抜けたりする事は無くなるけど、君のようにまだ継承して日が浅いなら十分ありえる事態だ」

出久「いやまさか、ゴキブリなんかに継承されるOFAじゃないですよ。そもそも、譲渡の意志がなければ受け渡しは成立しないんじゃなかったんですか？」

オールマイト「君は一度でも『この個性が他の人に渡ったらどうなってただろう』とか考えたことはないのかい？」

出久「毎晩寝る前に考えてます。最近は結構真面目にOFA継承相沢先生が作中最強なんじゃないかと」

オールマイト「その時、部屋に落ちてる毛をゴキブリなんかが食べてしまったとしたら………」

出久「そんな………どうすればいいんですか？」　

オールマイト「ゴキブリ程度ならOFAに耐えきれずに部屋の何処かで爆発四散している可能性が高い。OFAを失ったことに気づいたのはいつ頃だい？」

出久「今日の朝です」

オールマイト「ならまだゴキブリの死骸が部屋に残っているはずだ。今すぐ部屋に戻ってゴキブリの死骸を食べるんだ！！向こうに譲渡の意思がないから受け渡しが成立しない？死人に口無しという奴だよ！！！」

出久「分かりました！！！」ﾀﾞｯ

～寮～

出久「部屋についたけど………」

掃除のおばちゃん「ああ、今丁度掃除が終わったところだよ」

出久「（ファーーーーー！！！！！）」

出久「あの、部屋に虫の死骸とかってありませんでした！？」

おばちゃん「うーん、あったような無かったような………正直覚えちゃいないよ」

出久「畜生！！！」

出久「ゴミは！？ゴミは何処ですか！！！！」

おばちゃん「ゴミならさっき親切な眼鏡の子が捨てに行ってくれたよ」

出久「（飯田ァァァァァァーーー！！！！！！）」ﾀﾞｯ

～ゴミ捨て場～

飯田「よっ……と」

飯田「さて、久々の休日だ。部屋でゆっくりオレンジジュースでも飲みなが………」

出久「おいそこの糞メガ………じゃなかった、飯田君！！！」ｾﾞｰﾊｰ

飯田「おお、緑谷くん、君も掃除を手伝っているのか？」

出久「ねえ、僕の部屋のゴミってどれに入ってる！？」

飯田「えっと………多分これかな？」ｶﾞｻｯ

出久「ありがとう！！！！」ｶﾞﾂｶﾞﾂﾑｼｬﾑｼｬ

飯田「気でも狂ったのか？」




出久「結局ゴキブリの死骸が出なかったのでそこらのゴミ全部食べました」

オールマイト「そうか………なんにせよ、明日にならないと無事にOFAを回収できたかもわからない。取り敢えず今日は寝なさい」

出久「はい………」

～次の日～

上鳴「うわああああああ！！！！蛙吹が50m近くジャンプしやがった！！！！」

佐糖「蛙吹に腕相撲で負けた………ガッツリ朝飯食ったのに………」

飯田「まさか、直線距離で僕より速いなんてね………」　

葉隠「ねえねえ、何があったの！？今日の梅雨ちゃんマジすげーよ！！シャンプー変えた？」

蛙吹「さあ………さっぱり分からないわ。シャンプーも変えてないし」

お茶子「梅雨ちゃんすっげー！！」

芦戸「すっげー！！」




オールマイト「…………」

オールマイト「説明してくれるかな』

出久「そういえば、一昨日の夜は蛙吹さんの戻した胃袋で胃袋コキしてました。すっかり忘れてましたよ」

おしまい