覇王龍ズァークVSトム (22)

海馬「遊戯、貴様の腕を持ってしても、ペガサスを倒すことは不可能だ」


遊戯「何!?」


海馬「俺は奴のデュエルを過去に一度だけ見たことがある」


海馬「いや、あれはデュエルと言えるのだろうか…」

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ニューヨークデュエルスタジアム


海馬「……」


キース「へへっ、アンタと戦えるとは光栄だぜペガサス」


キース「ま、この決闘が終わった瞬間に、俺が世界一になるわけだ!」


ペガサス「フフッ…」


キース「くっ、何だその笑いは。余裕ぶっているのか!?舐めやがって!」


トム「凄い!どっちが勝つんだろう!」


ゴゴゴゴゴゴ…


キース「!? なんだ…地震か!?」


ペガサス「ワッツ?」

「ウォォオオォオオオォォォ!!!」


キース「な、何だこの声は?」


ゴゴゴゴゴゴ…パリーン!


グォォオォォオオォォ!!!


海馬「空が割れた!?いやそれだけではない」


海馬「割れた空から、巨大な龍が現れただと!?」


ズァーク「我とデュエルしろォォォォ!!!」


キース「一体何が起こっているんだ!?」

ズァーク「融合、シンクロ、エクシーズ、そしてスタンダード」


ズァーク「4つの次元に存在するデュエリスト共は全て片付けた。だがまだ足りん。足りんぞ!」


ズァーク「4つの他にあるこのもう一つの次元には、俺を満足させるものはいないのか!我はまだ決闘がしたりないぞ!」


ズァーク「我とデュエルしろォォォォ!!!」


海馬「あれは…人間?いや龍?いや…化け物か!?」


キース「おい貴様!誰だか知らねぇが俺とペガサスのデュエルの邪魔をするんじゃねぇ!」


ズァーク「我とデュエルしろォォォォ!!!」


キース「うるせぇ!そんなにデュエルしたいならペガサスに挑む前のウォーミングアップ代わりにお前から片付けさせてもらうぜ!」


キース「ほう…。面白い、なら受けてたとう」


トム「凄い!どっちが勝つんだろう!」

キース「ぐわぁあああああああああああああああ!!!」LP2000→0 ピー
 

トム「キースが負けた!?」


海馬「なんだあいつは!?一体何をした!?」


海馬「見たことも聞いたこともない召喚とモンスターでキースを一瞬で葬っただと!?」


ペガサス(ペンデュラムにシンクロにエクシーズ、このゲームの創始者であるこのワタシですら知らないルール)


ペガサス(なるほど、文字通り異次元から来たデュエリストデスか)


ズァーク「ソリッドビジョンどころかデュエルディスクすらないとは、この次元はスタンダードより劣るな」


ズァーク「しかもなんだこの雑魚は、こんなんでは俺はまだ満足しないぞ!」


ズァーク「我とデュエルしろォォォォ!!!」


ペガサス「いいでしょう、なら今度はワタシがお相手しマース」


ズァーク「お前は我を満足させることができるのか?」


ペガサス「勿論デース、退屈しない最高のデュエルをしてあげマース!」

ズァーク「行くぞ!」


ズァーク・ペガサス「デュエル!」LP2000


ズァーク「我のターン!ドロー!我はスケール0の覇王門零とスケール13の覇王門無限でペンデュラムスケールをセッティング!」


ズァーク「これでレベル1から12までのモンスターが同時に召喚可能!」


ズァーク「ペンデュラム召喚!現れろ!レベル4の覇王眷竜ダークヴルム2体とアストログラフマジシャン!」


ペガサス「ワーオ!一度に3体も召喚とは、こんな召喚初めて見ました!」


ペガサス「ペンデュラム召喚、イッツアメイジング!」

ズァーク「さらにアストログラフマジシャンをリリースし、デッキ、エクストラデッキ、フィールド、墓地から四天の龍をゲームから除外することで、我を特殊召喚することができる!」


ズァーク「我は四天の龍、オッドアイズ・ペンデュラムドラゴン、ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン、クリアウィング・シンクロ・ドラゴン、スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンをゲームから除外する!」


ズァーク「四天の龍を統べ、第5の次元に君臨する究極龍よ!今こそこの我と一つとなるのだ!」


ズァーク「統合召喚!出でよ、覇王龍ズァーク!」ATK4000


海馬「攻撃翌翌翌力4000のドラゴンだと…!?しかもなんだあのカードは!?」


ズァーク「我は融合にしてシンクロ、エクシーズにしてペンデュラム!」


ズァーク「4つの召喚を持つ我は神にも等しい力を得た!」


ズァーク「我はこれでターンエンド。さあ、次は貴様の番だ!」


ペガサス「……」


ペガサス「……」カキカキ


ズァーク「…?」

ズァーク「貴様、デュエル中だぞ。何を書いている?」


ペガサス「そこのボーイ、カモン」


トム「え?」


海馬(何!?)


ペガサス「少年、名前は?」


トム「ト、トムだけど」


ズァーク「貴様、ふざけているのか?」


ペガサス「ふざけてなんかいまセーン、この少年がワタシの代わりにデュエルするのデース」


トム「ぼ、ぼくにできるかな~?」


ペガサス「ノープロブレ―ム。このメモの通りにすれば勝てマース」


トム「おぉ…」


ズァーク「メモの通りにすれば勝てるだとぉ…!?」

ペガサス「ハロー、海馬ボーイ」


海馬「ペガサス、あんな悍ましい化け物相手にたかが子供一人に任せていいのか?」


ペガサス「ノープロブレ―ム。先程渡したメモの通りにすれば絶対に負けまセーン」


海馬(絶対に負けないと言い切っただと?一体その自信はどこから湧いてくるんだ?)


ペガサス「そうそう、例の企画書のことですが…」



ズァーク(チッ、我に怖気づいて逃げたのか。まあいい…。)


ズァーク(物足りないが手始めにこの小僧を葬ってやろう)

トム「えぇっと、まず魔法カード発動、大嵐。このカードの効果でペンデュラムゾーンのカードは破壊される」


トム「そしてトゥーン・ワールドを発動して、次にコミックハンドを発動」


トム「このカードの効果で覇王龍ズァークは自分のモンスターになる」


ズァーク「な、何!?」


トム「さらにイリュージョンの儀式発動、手札のトゥーン・アリゲーターを墓地に送りサクリファイスを儀式召喚」


トム「サクリファイスの効果でダークヴルムを吸収」


トム「そして奪った覇王龍ズァークでダークヴルムを攻撃、これであなたのライフは0です」


ズァーク「ば、馬鹿な!?」

ズァーク「まさか…そのメモに俺の手の内が全て書かれているのか!?」


ズァーク「そのメモを見せろ!」バッ!


トム「あっ!」


ズァーク「なっ、そんな…そんな馬鹿な!」


ズァーク「うわぁあああああああああああ!!!」


ペガサス「WOW!トムの勝ちデース!」

海馬「……!!」


ペガサス「では海馬ボーイ、例の話は今度ゆっくりと…!」


海馬(なんて男だ。全て予知していたというのか…)


ズァーク「この我が…この我が……メモの内容に負けただと…!?」


トム「え、えっと…」


ズァーク「トムと言ったな!貴様の顔は忘れん!いつか再び貴様の前に現れ、今度こそ我が勝つ!」


ズァーク「首を洗って待っていろォ!」ビュンッ!


シュウウウウウ…


海馬「空が戻った…。あれは…何だったんだ。」

ペガサス「ヘイ!トーム!私と一緒にTVカメラの前へ!」


トム「う、うん!」


ペガサス「TVをご覧の皆さーん!!どんな初心者でも恐ろしい化け物をやっつけられる最高のゲーム」


ペガサス「イッツァマジック&ウィザーズ!」


ペガサス「皆さんもぜひこのゲームで恐ろしい化け物をやっつけてくだサーイ!」


ウオオオオオオオオオオオ!!!


海馬「……」


海馬(よくわからない化け物相手に動じず、勝利したついでに自分の商品を宣伝するとは…)


海馬(この男、底が見えん)

遊戯「そんなことがあったんだ」


城之内「なんか、話が途中から変な方向に行ってないか?化け物ドラゴンってなんだよ」


海馬「遊戯、俺はペガサス城に乗り込み、ペガサスを倒す!失いかけたものを、取り戻すために!」


遊戯「待て海馬。俺もお前と同じ、俺たちにも失うことができない大切なものがある!」


海馬「…」


遊戯「ペガサスは、俺が倒す!」


海馬「ならばこう言い換えよう、一足先に、ペガサス城に乗り込むと」


遊戯「…」ニィ…




ペガサス「フフフフフ…ウェルカムデース、海馬ボーイ…」


終わり

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