島村卯月、探検シリーズ
伝説の偶像!
346プロ社屋に幻のアイドル"エムジェー"は実在した!!
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この世界には数多くのアイドル伝説が眠っている
765のコトリや876のオーガの伝説は有名だろう
そして今回、あの346プロに伝説のアイドルが存在するという情報を我々は入手した!
その名も"エムジェー"、果たしてその正体とは如何なるものなのか!
346プロ・庭園
この伝説の真相を確かめるため、我々探検隊は346プロダクションに上陸した!
島村卯月「さぁ皆さん! 到着です!」
前川みく「到着……って、どうみてもアタシたちのプロダクションにゃ」
みく「というか何なのこの格好! 都会の真ん中で探検隊ルックって不釣り合いにもほどがあるにゃ!」
渋谷凛「みく、探検には探検に合った格好があるんだよ」
本田未央「そうだよみくにゃん! これを着ないと冒険が始まらないよ~」
みく「2人ともなんでそんなに冷静にゃぁ…」
みく(なんなのこれ……番組の撮影とは聞いていたけど)
みく(というかエムジェーって明らかにあの人の事だよね!? 大丈夫なのこれ…)
探検に挑む前には情報収集が欠かせない、我々はエムジェーを目撃したことがあるという現地住民に話を聞くことができた!
現地民I「みし……エムジェーね、確かに見たことあるよ」
みく(部長さんにゃ…)
卯月「本当ですか!? いったいどこで見たんですか?」
現地民I「うん、あの建物の8階だったかな」
現地民の指さす先には高くそびえる346プロ社屋が!
ここに幻のアイドル"エムジェー"がいるらしい
凛「目的地は決まったね」
みく(8階って、常務の部屋がある階だよね!? マジで行くの!?)
我々はついにエムジェーがいるという346プロ社屋に乗り込んだ!
卯月「ここが346プロ社屋ですかー、広いですね!」
みく「いや、いつも来ているでしょ」
凛「さっそくエレベーターで8階まで行こうか」
みく「えっ? 探検だから階段で行くんじゃないの?」
卯月「みくちゃん、使えるものは使うんですよ」
みく「探検にしては夢が無さすぎる!」
未央「しまむー隊長! エレベーターの前に人が集まっているであります!」
ガヤガヤ…
我々の向かったエレベーターには多くの人が集まっていた!
一体何が起きたというのか!
卯月「何かあったんでしょうか、すみませーん」
現地民K「あっ、卯月ちゃんおつかれさま~」
みく「かな子チャンもお疲れ様にゃ、何かあったの?」
現地民K「誰かがエレベーターに閉じ込められちゃったみたいで……他のエレベーターも点検のために止まっちゃったの」
凛「それは大変だね」
現地民K「うん……レッスンルームまで階段移動かぁ……」
卯月「乗れないなら仕方ありませんね……階段で行きましょう!」
みく「8階って結構距離あるにゃぁ…」
未央「まぁまぁ、頑張ろうよ」
エレベーターが使えない以上、徒歩で行くしかない
我々は大きな迂回を余儀なくされた!
卯月「途中で情報も集めましょうね」
凛「アイドルならレッスンルームに手がかりがあるかも」
未央「うんうん、行ってみよう♪」
みく「そんなバカなことがあるわけ……」
3階・レッスンルーム
みく「あったにゃ」
【壁画】
未央「あったよ! エムジェーの手がかり!」
卯月「これは……壁画ですね」
凛「中心に描かれてるのがエムジェーなのかな?」
レッスンルームを訪れた我々が発見したのは1枚の壁画であった!
壁画には1人の女性を中心にライブの風景が描かれている……
マイクを持ちにこやかに笑う中心の女性……これがエムジェーの姿だというのか!?
卯月「きっとエムジェーですよ! 写真に撮っておきましょう!」パシャパシャ
凛「なかなか味わい深い壁画だね、蒼色で塗ったらもっといいと思うけど」パシャパシャ
未央「歌っているアイドルの笑顔が絶妙な上手さだねっ☆」パシャパシャ
壁画を前にした我々は写真を撮ることに夢中になっていた!
よく見るとこの壁画には中心の女性を囲むように10人の少女の姿も描かれている、これは何を意味しているのか!
もしかしたらエムジェーとは単体ではなく複数のアイドルを示しているのかもしれない
みく「ねぇ、卯月チャン」
卯月「どうかしましたか、みくちゃん?」パシャパシャ
みく「どう見てもホワイトボードだよねこれ、しかも右下に『R・K』ってサインがあるし…」
卯月「……!! 大発見ですよみくちゃん! 壁画の作者のサインも貴重ですから撮っておきましょう」パシャパシャ
みく「えー……そっちなの……」
みく(特徴的な笑顔に『R・K』というサイン……作者はきっとあの子にゃ)
4階へ続く階段
卯月「これでエムジェーにまた1歩近づけましたね!」
卯月「上の階へ行きましょう!」
凛「次は4階だね」
ゴロゴロ……
みく「何この音?」
ゴロゴロゴロ……
未央「い、岩だーっ!」
卯月「みんな避けて!」
4階に向かおうとした矢先、我々を謎の岩が襲った!
凛「きゃあぁぁぁ!」
卯月「凛ちゃん、大丈夫ですか!?」
凛「卯月……ごめんね、ここまでみたい」
卯月「ダメです凛ちゃん! 私達には凛ちゃんが必要なんです!」
未央「そうだよ! しっかりしてよ、しぶりん!」
みく「いや、今の岩どう見ても作り物だったよね!? それに凛チャン、卯月チャンに抱きしめられているからってデレデレしすぎにゃ」
幸いなことに岩は渋谷隊員の足を掠めただけだったため大事には至らなかった
しかし、何故岩は落ちてきたのだろうか?
346ダクションという魔境のなせる業か、それとも何者かが我々の命を狙ったのか
我々は見えない敵の気配に注意しながらも足を進めた!
6階・事務室A
卯月「ふぅ、ここで休憩しましょうか。凛ちゃんも足を休ませてくださいね」
凛「私の事を考えて……ありがとう卯月」
卯月「隊員のことを考えるのも隊長の努めですからね。でも、ただ休憩するだけじゃいけませんね、罠を仕掛けましょう!」
みく「罠!? そんなものに引っかかるのかなぁ、あの人……」
卯月「みくちゃんも休憩してくださいね、未央ちゃん行きましょう!」
未央「了解! 捕獲用の餌はバッチリ用意してあるよ!」
休憩時間も無駄にはできない、隊長はエムジェー捕獲のための罠を仕掛けに向かった!
果たして、エムジェーを捕獲することはできるのか!
みく「何だかツッコミばかりでお腹が空いたにゃ……持ってきたコロッケパン食べよ」ガサゴソ
みく「あれ……コロッケパンがない」
未央「仕掛けてきたよー」
凛「2人ともお疲れ様」
卯月「はい! あのコロッケパンが餌なら絶対に引っかかりますね!」
みく「ちょーっと待つにゃ! 今なんて言ったの!」
未央「え? 『罠仕掛けてきたよー』って」
みく「未央チャンじゃなくて卯月チャンの方!」
卯月「『絶対に引っかかりますね!』って言いましたが……」
みく「違う! その前!」
卯月「『はい!』ですか?」
みく「戻りすぎ! 罠に仕掛けた餌の方!」
卯月「『コロッケパン』の方でしたか! ちょうど探検バッグに入っていたので罠の餌にしました!」
みく「みくのお昼ご飯なのにぃ~」
卯月「あららー……、それは申し訳ないことをしましたね。みくちゃん、私のお弁当を半分こしましょうか♪」
みく「やったにゃぁ! 卯月チャンのお弁当は美味しいからね~」
凛「羨ましい……」
卯月「凛ちゃん、今度凛ちゃんのお弁当も一緒に作ってきますね♪」
凛「卯月……///」キュン
未央「いやー、青春ですなぁ」カレーモグモグ
多少のトラブルはあったものの我々はつかの間の休憩を楽しんだ
同じ目的を持った仲間……探検隊の士気はこれまでにないほど高ぶりを見せていた!
凛「まだ罠にかからないみたいだね」
卯月「辛抱強く待ちましょう」
みく(そもそもコロッケパンで捕まる人なんていないでしょ……)
未央「でも、このまま待つのもねー」
卯月「そうですね……、そうだ! コーヒーでも飲みましょうか! 島村卯月特製コーヒーをご馳走しちゃいます♪」
未央「おっ、しまむー隊長のコーヒータイム! 待ってました!」
卯月「ありがとうございます、それじゃあ準備をしますね」
エムジェーがそう簡単に罠にかかるとは思えない、それは我々全員の共通認識でもあった
だが、昼食で高まった士気を落としてはならない、隊長は自慢のコーヒーを振る舞うことにした!
卯月「……」シャカシャカシャカ
みく(なにこれ)
みく(器にゆっくり入れたと思ったら茶筅でコーヒーを点て始めたにゃ)
卯月「ガンバリマスガンバリマスガンバリマスガンバリマスガンバリマス……」ブツブツ
みく(怖すぎるにゃぁ!)
卯月「凛ちゃんのために頑張ってください……」
卯月「……ふぅ」
卯月「完成です! まずは凛ちゃんからどうぞ♪」
凛「ありがとう卯月」
凛「うん、やっぱり卯月の入れたコーヒーは美味しいね」
卯月「えへへ……、気持ちを込めて入れてますから♪」
未央「しまむー、早く私も飲みたいよー!」
卯月「分かってます、次は未央ちゃんのコーヒーですね」
みく(入れるのに時間がかかるけどそんなに美味しいんだ……)ゴクリ・・・
未央「ん~、やっぱりしまむー隊長のコーヒーは格別だねぇ」
卯月「そう言ってもらえると嬉しいです♪」
みく「う、卯月チャン……」
卯月「ふふっ、次はみくちゃんの準備をしますね」
みく(卯月ちゃんのコーヒーの味がすごく気になるにゃ)
ピピピピピピピッ!!
みく「な、なんの音にゃ!?」
未央「しまむー!」
卯月「罠に反応がありました! 行きましょう!」
センサーに反応あり! エムジェーが罠に掛かったのか!
コーヒーに舌鼓を打っていた我々に緊張が走る!
我々は罠を仕掛けた部屋に急行した!
みく(みくのコーヒー……)
6階・事務室B
罠<ガサゴソガサゴソ
未央「何かいるよ!」
罠の中では何かが暴れているようだ
この中にいるのがエムジェーなのか!
卯月「網を準備してください!」
みく「はいにゃ!」
隊長の判断により、探検隊は網での捕獲を試みた!
罠の入り口を開けた瞬間に網で生け捕りにする…
果たして作戦は成功するのか!
凛「セット完了したよ!」
卯月「開けます!」ガシャ
???「フゴー!」
入り口を開けた瞬間、謎の生物が網に突っ込んできた!
網がちぎれそうなほどの力強さ、その力強さに我々は驚愕した!
未央「これがエムジェー!? 力が強すぎる!」
凛「くっ……網がちぎれそう」
ブチッ!!!
卯月「ああっ! 網が破れました!」
謎の生物の力に網が耐え切れず破れてしまった!
???「フゴー!フゴフゴフゴ!」
卯月「こ、これは……!」
みく「どっからどうみてもみちるちゃんにゃ」
???「フゴフゴ……はっ!」
罠に掛かったのはエムジェーではなく346プロのアイドル、大原みちるであった!
みちる「いやー、美味しそうなコロッケパンを見つけたら罠に引っかかっちゃいましたよ」
みく「みちるチャンのパン好きにも困ったものにゃ……」
凛「でもこれで振り出しだね……」
未央「うん……エムジェーの手がかりは掴めずじまいかぁ~」
エムジェーの捕獲に失敗し落胆する探検隊
しかし、コロッケパンを齧っていた大原みちるが驚愕の言葉を発した!
みちる「フゴフゴ……あ、エムジェーに詳しい人たちを知ってますよ」
7階・プロジェクトルーム
我々は大原みちるの情報を元に、エムジェーを知るというクロ族の集落を訪れた!
幸いなことに村長は我々を暖かく迎え入れてくれた!
村長F「皆さん、遠い所からご苦労さまです……なにもない所ですが、ゆっくりしていってくださいね……」
みく「文香チャンが村長!? てっきり奏チャンが来ると思ってたにゃ」
村長F「みなさんは仕事が入ってしまって、手が空いていたので村長役を頼まれたのですが……コホン、エムジェーについて知りたいんですね?」
卯月「はい! この村にはエムジェーを知っている人がいると聞いて来たんです!」
村長F「エムジェー……幻のアイドルと呼ばれています……私達はだいたい1年ほど前からエムジェーを祀っているのです……」
村長F「その姿は気高く、踊る姿は美しく、歌声は聞く人すべてを魅了すると伝われています……」
みく(え、あの人そんなにすごかったの……)
村長F「エムジェーを撮った映像がありますので見てみますか?」
なんと村長はエムジェーの姿をとらえた映像を持っていた!
我々はまだ見ぬエムジェーの姿に心を躍らせた!
村長F「あ、あれ……」
凛「どうしたの文香?」
村長F「いえ……ビデオデッキが見当たらないので……」
みく「今時ビデオ保存なの!?」
映像はビデオテープに保存されていた!
いくら映像があっても見る環境が無ければどうしようもない!
我々はただ見ることのできぬビデオテープを指を咥えて見つめることしかできなかった…
未央「結局ここも手がかりなしかー」
凛「困ったね、まだ壁画しか見つけてないよ」
みく「いや、あの壁画もただの絵だったでしょ」
卯月(隊員のみんなも手がかりか見つからなくて困っていますね……)
卯月(ここはもう7階……エムジェーがいるという8階まであと少し……)
卯月(手がかりは少ないけど……行くしかありません!)
7階にたどり着いてもエムジェーの姿を捕らえることができない
狼狽する隊員達を見て、隊長は決心を固めた!
卯月「8階……エムジェーの巣に突入しましょう!」
卯月「ここまで来たらもう後に引くことはできません、みなさん力を貸してください!」
卯月「必ず、エムジェーを捕獲しましょう!」
凛「卯月…」
未央「しまむー隊長…」
みく「卯月チャン…」
隊長の言葉に隊員達の目に闘志が燃え始めた!
エムジェーの姿を見ずして探検を終えることができるか!
探検隊の心は改めて1つとなっていた!
村長F「そうですか……では儀式を受けてください……」
村長が言うにはエムジェーの住む聖域を訪れるには儀式を受けなければならないらしい
我々はクロ族の儀式を受けることになった
村長F「それでは、この料理を食べきってください……」
村長が我々に差し出した大皿には謎のピンク色の料理がこれでもかと盛り付けられていた!
なんでもこれはクロ族に古くから伝わる伝統料理らしい
みく「どうみてもイチゴパスタにゃ」
未央「うっ……これを食べきるのかー」
村長F「村のシェフが心を込めて作りました……残さず……食べてくださいね?」
大皿から発せられるオーラに我々は圧倒されるしかなかった!
しかし! この料理を食べきらないことにはエムジェーの元にたどり着くことはできない!
隊員たちは1人、また1人とフォークを大皿に突き刺した!
30分後
卯月「何とか食べきれました~」ゲッソリ
凛「強敵だったね……」ゲッソリ
みく「今日の中ではこれが一番辛かったにゃ……」ゲッソリ
長い時間をかけ、我々は料理を平らげることに成功した!
村長F「(本当に食べきってしまうとは……私は一口で駄目でしたが……)これで儀式は完了しました……」
卯月「それじゃあ……!」
村長F「はい、皆さんには祝福が与えられました……これを……」キラーン!
村長F「エムジェーの巣に入るための鍵です……これを使ってください……」
我々はエムジェーに繋がる強力な手がかりを手に入れた!
みく「なんで文香ちゃんがそんなものを持っているのにゃ……」
8階・常務室前
我々は遂にエムジェーがいるという巣の前にたどり着いた!
エムジェーの巣は重厚な扉によって守られている
しかし、我々の手にはクロ族から入手した鍵がある!
鍵を使いエムジェーの巣に乗り込む探検隊……その時は来た!
卯月「何も……いない!?」
が、エムジェーの巣はもぬけの殻であった
エムジェーの使っている道具らしきものはあるが、巣の中には生物の気配を感じることができなかった
卯月「何かエムジェーの手がかりになるものを探しましょう!」
隊長の号令に従い隊員たちはエムジェーの巣を物色する
目ぼしいものを見つけられぬ中、一人の隊員が声を荒げた!
凛「卯月! これを見て!」
隊員の手にはエムジェーのものと思わしきハイヒールが握られていた!
卯月「すごいです凛ちゃん、これはエムジェーの靴に違いありません!」
みく「えっ、これホンモノ?」
凛「うん、この強気な女性が発する匂いを私が間違えるはずがないよ」
未央「やったね! 早速分析しよう!」
みく「色々ツッコミたいところがあるけど……にしても高そうな靴だにゃ」
卯月「全部持っていくのは危険ですから右だけ持っていきましょう」
みく(左だけ残しても困るだけでしょ……)
遂に我々はエムジェーのものらしき靴を手に入れた!
この大きな収穫に隊員たちは興奮を抑えることができなかった!
卯月「後はエムジェーを捕獲するだけです!」
我々は大胆にもエムジェーの巣に罠を張ることにした!
エムジェーが普段使っていると思わしき椅子に罠を施す
エムジェーが椅子に座った瞬間、上から網が降ってくる仕掛けだ!
卯月「後はエムジェーが戻ってくるのを待ちましょう!」
興奮冷めやらぬまま、我々はエムジェーの帰還を心待ちにしていた!
1時間後
未央「こないね……」
凛「うん……」
罠を仕掛けた我々にできるのはエムジェーが巣に戻るのを待つだけであった
しかし、2時間3時間待ってもエムジェーが巣に戻ることはなかった
まさか、エムジェーはもう戻らないというのか?
エムジェーが戻らない焦りからか、次第に隊員たちの間にも動揺が広がっていた
卯月(ここがエムジェーの巣なのは間違いありません……)
卯月(待つしか……無いんです……)
いくら辛抱強く待てど時間は刻一刻と過ぎていく……
探検隊の食糧(おやつ)が尽きるのも時間の問題であった
みく「いつまで待ち続けるのにゃぁ……」
未央「今日の晩御飯は何かな~……すき焼きだといいなぁ……」
体力の限界からか、ついには今日の夕飯の心配をする隊員も出始めた
卯月(隊長として決断を下す時が来たようですね……)
【隊長・島村卯月、】
凛「卯月……」
【副隊長・渋谷凛】
卯月(食糧も尽きかけています、このままではみんなも辛いはずです)
卯月(みんなの事を思うのなら……撤退は恥ずべきことではありません)
卯月「みなさん……撤退しましょう……」
346プロに潜むという幻のアイドル"エムジェー"
その姿は見るものすべてを魅了するという
この世界にはまだ見ぬアイドルが存在するのだ!
エムジェーの伝説を追い、休むことなく続いた飽くなき追跡
我々はその正体を突き止めることはできなかったが
エムジェーの存在を裏付ける数々の証拠を掴んだ!
エムジェーは今も己を磨いているのだ!
346プロ社屋を出た我々を迎えたのは美しき夕映えであった
それは険しき探検に挑んだ我々への天からのプレゼントなのかもしれない!
完!
おまけ・常務室
美城常務「会議が長引いてしまったな……書類をまとめて早く帰るとしよう」
美城常務「むっ……出勤用の靴が片方見当たらんな」
美城常務「まぁいいだろう、社内用の靴で帰宅するか」
美城常務「今日は社内で撮影があったな……レポートにも目を通さねばな」ポチッ
バサッ!!!
今西部長「遅くまでご苦労様……何をしているんだい? 網なんか被って」
美城常務「誰だ……」
美城常務「私の部屋を荒らした奴は誰だ!」ビキビキ
今西部長(撮影の事はまだ黙っておこう……)
おわり
元ネタは藤岡弘、探検シリーズです
冒険エンターテイメントとしてあれほどワクワクするものは無かったと思います
心残りは毒蠍を追い払う卯月と毒蛇を踏みつける卯月が書けなかったことでしょうか
最後までお付き合いありがとうございました
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