ジャン「この死に急ぎ野郎!!」 (110)


コニー「朝から毎度毎度元気だな—」


マルコ「はぁ……もっと仲良くしてくれよぉ」


アルミン「同感だねマルコ……オナカイタイ」


ジャン「テメェ今俺の事睨んだな!?朝から喧嘩売ってんのかぁ!?」


エレン「うるせぇぞジャン!お前がチラチラ見てきたんだろ!」


ジャン「イチャモンつけんのかこの死に急ぎ野郎!!」


ミカサ「エレン。パンを食べないと朝食の時間が終わる」


エレン「ミカサちょっと黙ってろ!」パァン!


ミカサ「あっ」


サシャ「パァァァァァァァァァァンッ!!!」




SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1371267066


サシャ「このパンは私の物ですよジャン!」


ユミル「引っ込んでろよ芋女」


クリスタ「もぅダメだよユミル!」


ライナー(かわいい)


ジャン「そうやっていつもいつもいつも……あー羨ましい!!俺にも輝きを分けろ!!」


エレン「本当に意味分かんねえぞ!輝きってなんだよ!?」


マルコ「はは……」


アルミン「今日も訓練兵団は平和だね」


ベルトルト(もう告白と変わんないよねジャン)


——訓練——


エレン「朝から疲れた」


ミカサ「大丈夫エレン?邪魔なら私が削ぎ落と」


アルミン「さぁ今日も元気に行こー!!」


エレン「どうしたんだアルミン?」


アルミン「元気があれば疲れも吹き飛ぶ!そうだろ!?」


エレン「あ、ああそうだな!元気に行くか!」


ミカサ「エレンが元気なら私も元気になる」キリッ


マルコ(苦労人だなーアルミンは)


ベルトルト(いつもお疲れ様)


アニ(いい笑顔……)


クリスタ(今日も平和だね)


ライナー(かわいい)


キース「今日の訓練は二人組で行うツーマンセル方式だ!兵団でもいつも全員で行動するわけにはいかんからな。
少数の動きという物を把握してもらう」


ミカサ(エレンと)


アニ(……エレン)


アルミン(僕とエレンが組むのが一番事が大きくならないと思う)


クリスタ(うーん……誰と組もうかな)


ライナー(可愛い)


ジャン(ミカサと……ジャン!)


キース「戦場では誰と一緒になるか分からん!こちらで組みをすでに分けてある!」


ユミル(あんのハゲ野郎)


サシャ(ここで恩を売ればご飯が美味しく?)


ベルトルト(洗浄……洗濯しないと)


キース「今回の組み分けはこれだ!!」


クリスタ・ベルトルト


ジャン・アニ


エレン・サシャ


ユミル・ライナー


ミカサ・マルコ


アルミン・コニー


アルミン(これは……嫌な予感しかしない!)


アルミン(教官は一体何を考えているんだ!?エレンはミカサ以外の女と組ませちゃだめだ!)


アルミン「でもベルトルトなら安心だ!」


ベルトルト「え?」


キース「アルレルト訓練兵!何か言ったか!?」


アルミン「何でもありません!」ビシィ!

コニー「よろしくなアルミン!いやー頭が良いやつでよかったぜ!」


アルミン「よろしくねコニー」


アルミン(まぁコニーなら深いこと考えなくても大丈夫なはず)


コニー「それにしても中身はなんだろうな?」


アルミン「そうだね……全く予想できない」


アルミン(だからこそ怖い……特にエレン絡みで)


キース「これから貴様らには最低限の持ち物で山に一日篭ってもらう!」


キース「もちろん立体機動装置もないからな、そして山の中に幾つかある旗を回収しろ!
一組一本で十分だそれが訓練の成功と証になる!もちろん組み分ないからな!」


ベルトルト「とりあえず旗を探そうか」


クリスタ「うん!よろしくねベルト……ルト!」


ベルトルト(かわいい)


ライナー(なに笑ってんだベルトルト)


ユミル(死ねよ木偶の坊)


キース「それでは解散だ!散れっ!!」





サシャ「それでは行きましょうエレン」


エレン「ああ……まずはどうする?」


サシャ「山なら私に任せてください!狩りの一つや二つ朝飯前ですよ?もう食べましたけど」


エレン「頼りにしてるぞサシャ。そんじゃ行くか!」


ミカサ「……」コォォォォ


マルコ(この気……無想転生!?)


マルコ「って勝手に行かないでよミカサ!」







コニー「俺達はどうする?」


アルミン「旗の数が限られてるなら皆とは別の方向から行こう」


コニー「さすがアルミン!そうすれば旗の多いところに着くんだな!」


アルミン「まぁね」(そうしたほうがお腹も楽だし)


クリスタ「私達も行こ?ぜったい旗見つけようね!」


ベルトルト(守りたいこの笑顔……でも僕達は)


ライナー「旗とかどうでもいいわ」


ユミル「気が合うじゃねぇかライナー……潰しにかかるぞ」





ジャン「なんでマルコがミカサと一緒なんだよ!?」


アニ「芋女……」ギリギリ


ジャンアニ「手を出したら潰す!!」


ジャンアニ「……ん?」


ジャン「何か言ったかアニ?」


アニ「それはこっち……」


ジャン「とりあえず俺達も行くぞ。さっさと旗を取って合流してえしな」


アニ(ジャンがミカサを追う→ミカサはエレンを追う→エレンに会える……)


アニ「ああそうだなミカサを追う」


ジャン「な、ななな何でミカサを追うんだよ!?」


アニ「ジャンに合わせる……それでいいでしょ?」


ジャン「……恩に着る」


——山の中——


エレン「んー今考えると自然ってすげぇよな」


サシャ「急に何ですか?自作のポエムとか晒す年頃ですか?」


エレン「ちげーよ、何かこう……歩いてると全部自然だろ?眼に入るものが」


サシャ「そうですね……それがどうかしました?」


エレン「自然に囲まれてると心が癒されるっていうか……開放的になれるんだよ」


サシャ「それすごい分かります!私も村にいたときはよく外で寝てました」


エレン「守りたい!って言うのはこういう物の事なんだろうな」




サシャ「私実はもっと自然を増やす方法を知っているんですよ?」


エレン「本当かサシャ!?教えてくれ!」


サシャ「それは今度の夕食を私に授ける意思表明ですか?」


エレン「人が食いついてるのにお前はまた飯の話か……」


サシャ「冗談ですよ……それは巨人から私たちの大地を奪還することです」


エレン「!」


サシャ「頑張りましょうエレン!死に急ぐのはそれからでもいいんじゃないですか?」


エレン「誰も死に急いじゃいねえからな!?」


ミカサ「……」ゴゴゴゴゴゴゴ


マルコ「これは……修羅の門!?」




マルコ「落ち着いてミカサ!気づかれるよ!?」


ミカサ「元々隠れる気はない。旗があったらエレンに譲って新しいのを見つければいい」


マルコ「これがミカサ理論……ん?何か聞こえない?」


ミカサ「サシャの声がノイズに聞こえる」


マルコ「アルミンノキモチガワカルミン」


ミカサ「仕方ない。マルコの意見を尊重して様子を伺う」


マルコ「伺っても行動はやめてよね!?」




エレン「」


サシャ「」


エレン「こういう時はどうしたらいい?任せていいんだよな?」


サシャ「いや〜巨人を駆逐するならこれぐらいエレン出来ますよね!?」


エレン「立体機動装置はおろかナイフも無いぜ?」


サシャ「それでは逃げましょう!」


エレサシャ「熊だああああああああああああああああああああああああああああああ」


マルコ(伺って正解だった!……ミカサがいない!?)


ミカサ「よくやった。褒めて使わす」


くま「!?」




ミカサ「よくあの芋女とエレンを引き離してくれた……その行いは人類の勝利に大きく貢献した」


ミカサ「故に言葉を送りたい、ありがとうと」


マルコ「大げさだからね、それに相手熊だからね」


ミカサ「でもあなたはエレンに危害を加える可能性があった」


くま「!」


マルコ「!じゃないよ。コイツ絶対知性あるよね」


ミカサ「その場合はどう落とし前つけるつもり?」


くま「」ガクブル


マルコ「くまってなんだよもう」




ミカサ「私の特技を肉を削ぎ落とすこと。でも今は武器はない」


くま(!)ガッツポーズ!


ミカサ「でも殴ることなら出来る」


くま「」


ミカサ「私の気が晴れるまで殴るのをやめない」


くま「」


マルコ「マックノーウチマックノーウチ」


キース(ミカサ・アッカーマン。全てに置いてトップクラスの成績を誇るがエレン・イェーガーの事になると全てを捨てて優先する)


キース(マルコ・ボット。優しい性格からか仲間の印象は良い。努力家だが手柄を仲間に譲る傾向が強い)




アルミン「食事は一食分……まずは水辺を探そう」


コニー「泳ぐのか!?」


アルミン「まずは水を確保したいんだ。一食分じゃ夜は越せないからね」


コニー「そうかアルミンは水浴びをしたいのか!」


アルミン「じゃあそれでいいよ……」


アルミン(これはこれで疲れる)


コニー「あっちでフランツとハンナがイチャコラしてる」


アルミン「この組み分けは……」


キース(アルミン・アルレルト。体力面は標準を下回るが座学は類を見ない。その道を見出せば可能性が広がるだろう)


キース(コニー・スプリンガー。運動神経は人一倍強いが頭が付いて行かず作戦に向かない)




クリスタ「うーんまずは……」


ベルトルト「旗を見つけるのも大切だけどまずは安心して寝れる場所を探そう」


クリスタ「そっか!夜もここで過ごさなきゃいけないのか」


ベルトルト「だから……出来れば水場が近い洞穴みたいな所がいいかな」


クリスタ「夜か……怖い」


ベルトルト(かわいい)


クリスタ「頼りにしてるよ!ベ……ルトルト!」


ベルトルト(おふっ)


ライナー(濡れ場!?)


ユミル(穴!?)




ユミル「おいライナーてめぇの連れは家のクリスタにナニをする気だ!?」


ライナー「俺は戦士だ」


ユミル「あ?」


ライナー「いざって時にはベルトルトと敵対する覚悟もある」


ユミル「あーまぁいいんだけどよ」


ライナー「それにクリスタはお前の物じゃない」


ユミル「心配すんなテメェのモンでもねえから」




ライナー「……おいあれを見ろ」


ユミル「クリスタの気軽なボディタッチ……シバくか」


ライナー「いや、そうじゃない。岩の上だ」


ユミル「あん……!ありゃ旗か」


ライナー「皆視点が自分の高さにしか向いてないからな。誰も気づいちゃいない」


ユミル「お前目いいな」


ライナー「……言われて分かるユミルもな」


ユミル(でもあの高さじゃ人間はキツイな)


ライナー(あの高さなら……いいや馬鹿な考えはよせ)




ユミル「仕方ねえな。ここはあの木偶の坊を信じて上を目指すぞ」


ライナー「何だここからすぐ行けないのか?」


ユミル「はぁ!?意味分かんねえ事言ってないで早く行くぞホモ野郎!」


ライナー「残念だがクリスタに身を捧げる覚悟は出来ている」


ユミル「きも」


ライナー「きもいとか言ってくるユミルさん怖いです><」


ユミル「ああああああああああああああああああ」トリハダ




ジャン「ミカサを見失った」


アニ(もう(こいつと一緒に行動する理由)ないジャン……)




ジャン「これも吐いてるダズを助けたせいか……」


アニ「まさか見張りに見つかって手伝うハメになるとはね」


ジャン「仕方ねえしまずは上を目指すぞ」


アニ「理由はあるのか?」


ジャン「上に行けば何でも見えるからな。そっから旗や寝床やミカサを見つければいい」


アニ「意外に考えてるのねジャン」


ジャン「意外は余計だ!やるからには旗取るぞ」


アニ「……ええ」


ジャン「おっし!ついて来いアニ!」


アニ(やっぱりこいつらと居ると……)




ジャン「俺にもミカサレーダーがあればな」


アニ「レーダーを持ってる奴なんてミカサとユミルとライナーぐらいだから」


ジャン「そこに仲間入りはしたくねえ」


アニ「ジャンも十分素質あると思うんだけど」


ジャン「そいつはぁ宣戦布告か!?」


アニ「はぁ……ホント喧嘩腰ね。その気ならいいよ」ファイティンポーズ


ジャン「おっとなんだか走りたい気分だ!行くゼェ!!」タタタ


アニ「ちょっと!……逃げたな」


アニ「追わなきゃ」


ジャン(ライナーをぶっ飛ばす奴に勝てねえわ)


ジャン(でもエレンはアニと格闘訓練よくしてるからな……)


ジャン(くっそ……)




アニ「ねえジャン」


ジャン「おっと俺は女に手を挙げない主義だからな!喧嘩は反対だぜ?」


アニ「ミカサのどこが好きなの?」


ジャン「は、ハァ!?べっっつに好きじゃねえええええええし!!」


アニ「中学生かよ……中学生か」


ジャン「まぁ!?ミカサのいい所を上げるなら綺麗な黒髪に抜群のスタイルに綺麗な眼差しかな!!」


アニ「はいはいごちそうさま。お会計は出来ないから諦めたらどうだい?」


ジャン「……おいお前が想像してるミカサの相手ってのは」


アニ「心当たりがあるなら合ってると思うけど」


ジャン「おいこらテメェ!!」


アニ「!ちょっと黙って何か聞こえる」


ジャン「あん!?」


「「熊だあああああああああああああああああああああ」」




クリスタ「あ、小鳥さん!」


ベルトルト(人類も捨てたもんじゃない)


クリスタ「見て!川があるよ」トテテ


ベルトルト「これで水の確保は出来るね」


クリスタ「ルールが書いてる紙には『旗を取った組が日の出後帰る権利を与える』だからだもんね」


ベルトルト「どんな状況であれ一晩は確定だからね。水があれば何とか……」


クリスタ「一食分……ベルトルトもお腹へったら私の少し分けてあげるから我慢してね?」


ベルトルト「そんな気にしなくていいよ!?クリスタの分はクリスタの分だから」


クリスタ「何か気を使わせちゃってごめんなさい」


ベルトルト(故郷に持って帰りたい)


ユミル「ぶっ殺したいあの笑顔」


ライナー「特に理由のない殺気がライナーから感じ取れる!!」


ライナー「とりあえず上に行くぞ」


ユミル「そうだなまずは最低条件揃えてからでも罰は与えられるしな」


ライナー(許せベルトルト……俺は今揺らいでいるんだ)


ライナー(クリスタと会話している男は滅ぶべきなんだ……)


ユミル「うっわ蛇じゃん」


ライナー「怖くないのか?」


ユミル「あたしがか弱い乙女に見えんのか童貞?」


ライナー「俺の目は人間より優れてるからな。全く見えん」


ユミル「ならいいじゃん……っと!」シューッ!


クリスタ:キャーヘビ


ベルトルト:ボクニマカセテ


クリスタ:アリガトッベルトルト!カッコヨカッタヨ!!


ユミル「あああああああああああああああああああ」


ライナー「ファッキューベッル」




ユミル「チクショーアイツは光の星から生まれたのかよ……」


ライナー「今のはベルトルトは悪く無いだろ」


ユミル「あいつがだらし無い男だったらクリスタが幻滅してただろ?」


ライナー「10:0でベルトルトが悪い、仕方ないな」


ユミル「それが世界の選択だからな……もし世界があいつとクリスタの仲を取り持つなら」


ライナー「おいやめろ!何か俺達がそう言う事言うと洒落にならんぞぉ!」


ユミル「死人が出るぞ気をつけろ!!」


キース(ライナー・ブラウン。精神的にも肉体的にも皆から頼られる訓練兵の支柱。だが周りの期待に答えるのか潰れるのが危惧される)


キース(ユミル。実力は申し分ないが素行の悪さが目立つ)




コニー「おいアルミン旗があるぞ!!」


アルミン「岩の上にくっついてるね……うーん回るしかないかな?」


コニー「それじゃあ誰かに取られちまうって!」


アルミン「でも手持ちにはナイフ一本だし立体機動装置があれば話は別だけど」


コニー「俺の村での狩りでは弓を使うんだ!弓が壊れて矢が残っていたら!!」


アルミン「まってコニー!それは危険だよ!!」


コニー「ぶん投げる!!」


アルミン「そんな不安定な岩に衝撃を与えたら……崩れる!!」


コニー「ははナニをいって」


ゴロゴロ


コニー「」


キース「スプリンガー訓練兵……覚悟はできてるか」




ジャン「何で岩が落ちて来てんだあああああああああああ」


アニ「ちっ……石投げた奴殺す」


ジャン「こっちだアニ!避けるぞ!」


アニ(それでは全部避けきれない)


ジャン「おい早く来いよ!巻き込まれるぞ!?」


アニ(でもそれが最善……ジャンの奴意外と頭が回る)


ジャン「ああもう!こっち来い!!」グイッ


アニ「!ちょっと引っ張んないでよ!」


ジャン「うるせぇ!女見捨てるほど人間腐ってねえんだよ!!」


アニ「!」




ジャン(啖呵切っても無理なもんは無理だ……)


ジャン「アニ悪い!!」ドン


アニ「あんた私を突き飛ばして……危ない!!」


ジャン「動きを見切れ……左ッ!!」


ジャン「でも避け切れるのは無理ってのは……ッ!!」


アニ「ジャンの左足に掠った……ジャン!!」


ジャン「いって—……おうアニ、無事か?」


アニ「私は大丈夫だ!それよりもジャンの方が……」


ジャン「心配すんなってこんなモンミカサに変な事言われるよりマシだ」


アニ「……何で私を助けたんだよ」


ジャン「おいおいこりゃ組の、互いのパートーナーと協力する訓練だぜ?そりゃ助けるだろ?それに女を見捨てる程屑じゃねえ」


アニ「……ありがとう」ボソッ


ジャン「……どーいたしまして」




ライナー「この方向はベルトルト……!」


ユミル「チィ!クリスタに当たったらあの禿頭殺す」


ライナー「俺も協力する……当たんなくてもな!」


ユミル(どっちにしろクリスタが危険なのは変わりない……でもよ、手段がねえ!)


ライナー(ベルトルトを信じてない訳じゃないがこれは危険だ)



((これは巨人になるしかないのか!?))





クリスタ「そんな岩が!?」


ベルトルト「まずい……!!」


クリスタ「私ここで終わりか……訓練中に死亡……もっと理由が欲しかったな」


ベルトルト「岩のサイズは巨大、こっちの武器になる手持ちはない、そしてクリスタを守る……」


ベルトルト(巨人になれば簡単に解決できるが全てが水の泡になる……)


クリスタ「ごめんねユミル……もっと仲良くなりたかった」


ベルトルト「——————クリスタッ!!」


クリスタ「キャッ——————!?」


ベルトルト「川に飛び込むしか無い!!」


ベルトルト「クリスタは息をいっぱい吸って意識をしっかり保って!」


ザパーン!




ユミル「クリスタ!」


ライナー「ベルトルト!」


ユミル「下流まで下ってあいつらを探すぞ!」


ライナー「分かってる!このまま最悪の可能性があるからな」


ユミル「クリスタは絶対に死なせねえ」


ライナー「頼んだぞベルトルト……」




エレン「ハァハァ……疲れた」


サシャ「ゼェゼェ……そ、そうですね……もう懲り懲りです」


エレン「熊何てよ……素手じゃ無理だって」


サシャ「そんな事よりもお腹が減りました!」


エレン「サシャは食べることが大好きだな」


サシャ「欲求に答えてるだけですよ!」


キース『訓練兵達に告げる!!今回の訓練は落石により中止とする!!即刻帰還しろ!!』


エレン「落石……!?」


サシャ「エレン私達も早く戻りましょう!嫌な予感がします!」




——帰還——


エレン「アルミン!無事か!?」


アルミン「エレンも無事だったんだね……良かった」


ミカサ「エレン……怪我はない?傷は?パンは?ちゃんとご飯食べた?熊に襲われなかった?」


エレン「よく分かんないけど俺は大丈夫だ。後熊には襲われた」


サシャ「それよりも皆は無事なんですか?」


アルミン「まだジャンとアニ、ライナーとユミル、ベルトルトとクリスタ達が戻ってきてないんだ」


マルコ「ジャンはすぐ戻ってきてると思ったんだけど……」


エレン「アニも一緒だし……それにあいつは簡単にくたばる奴じゃないから大丈夫だろ」


マルコ「……そのセリフは本人に言ってほしいよ」


ミカサ「ライナーとユミルは逆に弱ってる姿が想像出来ない」


エレン「訓練兵の中でもトップクラスの実力だし大丈夫だと信じたい」


アルミン「クリスタはベルトルトが付いていれば大丈夫だとは思うんだけど……」





サシャ「そう言えばアルミンのペアはコニーでしたよね?」


エレン「コニーはどこにいるんだ?」


アルミン「はは……どっこだろうねー?」


アルミン(言えない彼が原因だなんて口が裂けても)


マルコ「あっ(察し)」


キース「これより日も落ちる!今日の訓練は終了とし宿舎に戻れ!」


エレン「そんなまだライナー達が帰ってきてないのに」


キース「イェーガー訓練兵!何か文句があるのか?」


ミカサ「ここは大人しく引きましょうエレン」


エレン「な、何でもありません……」


エレン(皆……無事でいてくれよ……!)




——山・ジャンサイド——


ジャン「熊だな」


アニ「熊が倒れてる」


ジャン「(・(ェ)・)」


アニ「(・(ェ)・)」




ジャン「悪いな……俺の足が負傷してなきゃ普通に戻れてんのに」


アニ「あんたは悪くないし別に困ってるわけじゃない」


ジャン「そう言ってくれるとありがたいけどよ……もう日が落ちる」


アニ「仕方ない……野宿をするしかないわ」


ジャン「しかねえか……迷惑をかけるアニ」


アニ「だから気にしてないって……とりあえず」ガバッ


ジャン「……何のつもりだよ」


アニ「肩を貸してあげてるだけ……早く寝床を探さないとね」


ジャン「恩に着るぜアニ」


アニ「それはこっちのセリフ」ボソ


ジャン「あん!?なんか言ったか!?」


アニ「なんでも無いから行くよ!」


こめんとどうもです!
続きは日をまたぐ付近になりそうです

たくさんのコメントありがとうございます!
なお、ほとんど女性キャラの一人称は私に統一してますので

ジャン「……」


アニ「……」


ジャンアニ(気まずい)


ジャン(肩貸してもらってんだから文句は言えないけどよ)


アニ(密着してんのに会話がないとか……いや密着とかそんな意味じゃなくて)


ジャン(それにしてもアニも意外と優しい所あるじゃねえか)


アニ(あの時のジャンはカッコ良かったわ……珍しい)


ジャンアニ(って何考えてんだ!!)


ジャン(これは早く帰りたいぜ……もう訓練終わってるし)


アニ(この状況を脱するには早く帰還するのが一番)


ジャン(まぁずっとこのままもアレだし声かけるか)


アニ(ジャンは負傷してるしこっちから声をかけなきゃね)


ジャン「なあ」


アニ「ねえ」


ジャンアニ「……」


ジャン「な、何だよ」


アニ「気にする必要はないわ、言って」


ジャン「いやお前意外に優しいなって」


アニ「そう……」


ジャン「ああ……」


ジャンアニ(なにこれ気まずい)


ジャン(何でそんな返しなんだよ!だから輪に入れねえんだよ)


アニ(なんで黙る?だからミカサは見向きもしないんじゃないか)


ジャン(いやもっとCOOLになれジャン!相手は今助けてくれてるんだぞ)


アニ(もう少し素直に……助けてくれたのはジャンだし)


アニ「歩き辛くない?大丈夫?」


ジャン「ああお陰様で十分歩けてるわ」


アニ「……」


ジャン「……」


ジャンアニ(会話続かない)


——下流サイド——


ライナー「ったく……疲れたぜ」


ユミル「お疲れさん。岩場に二人が引っかかって助かったな」


ライナー「全くだ、それで二人は無事か?」


ユミル「息はあるし外傷もないね女神は健在だ」


ライナー「おまけに旗までゲットしてやがる……たまたま川底にあったのが付いてきたのか」


ユミル「クリスタは幸運の女神様ってのが証明されたんだろ?まぁ今回はこの木偶野郎ベルトルト様のおかげだけどな」


ライナー「普段は大人しいが頼れる立派な戦士だぞこいつは」


ユミル「ライナーの腰巾着から一気に評価が上がったわ同期の男じゃあトップだな」


ライナー「一番人気のエレンを差し置いてか?」


ユミル「あれが一番人気とか知ったこっちゃねーよ」


ユミル「服濡れてるし乾かしてやりたいが代わりに着せる服がない」


ライナー「!」ガタッ


ユミル「今回はベルトルトに花持たせてやるしそこの穴蔵に運ぶぞ」


ライナー「俺はもちろんクリスタを運べばいいんだな!」


ユミル「ドーモ=ライナーサン」ニッコリ


ライナー「俺はベルトルトの親友だぞ!?運ぶに決まってるだろ!」


ユミル「素直なのはいい事だ……分かってんだろうな」


ライナー(濡れてるクリスタ……ユミルで隠れて透けてねえ!!)


ライナー「火でも起こすか?」ドサッ


ユミル「それじゃあ助けたことがバレるだろ」


ライナー「そもそも何で隠す?」


ユミル「私達がストーカーみたいじゃん。クリスタに嫌われるのは嫌だろ」


ライナー「ああそうだな(真顔)」


ユミル「だから仕方ねえけどヒーローはそいつだ……守ってのもそいつだし」


ライナー「そうか……そんな優しいユミル様にプレゼントだ!」


ユミル「あ?ってこいつは旗じゃねえか!?」


ライナー「岩が崩れた時にな……こっそり回収しといた」


ユミル「でかしたライナー!後はクリスタを遠くから見守るだけだ!」


ライナー「ユミルのたみにとってありがたきお言葉」


ユミル「……冗談か何か知らねえがその言葉使ったら殺すぞ」


ライナー「おっと変な地雷踏んだか?悪いな」


ライナー「という訳でクリスタたちが見える丁度いい穴蔵を拠点にする」


ユミル「夜だけなら一食分で足りるが……おいライナー折角だし魚取ってこいよ!」


ライナー「ユミル様は人使いが荒いようで……」


ユミル「なんか言ったかホモォ!?」


ライナー「何でもない!鰊でも文句言うなよ!?」


ユミル「季節考えろバーカ!!」


ライナー「……『鰊』ねぇ……どうしたもんか」


ユミル「あー」


ライナー「冷た!水冷た!!」


ユミル「ホモの水遊びとか誰得だよ」


ライナー「足の裏いてぇ!小石ィ!!」


ユミル「クリスタに取り付く害虫は駆逐しねえと」


ライナー「だが俺は戦士……勇敢な海の戦士!!」


ユミル「でも女神は悲しむんだよなー」


ライナー「とったどおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお」


ユミル「まあ飯にするか」


ライナー「この日人類は遂に勝利しましたあああああああああああ」


ユミル「うるせぇぞライナー!」


ライナー「という訳で夕食」


ユミル「風向き的にクリスタ達から煙は見えないしな」


ライナー「自分で取った飯は上手い」


ユミル「おいお前が取ったとかキモいからやめろ」


ライナー「ふぇぇ……」ウルウル


ユミル「きめええええええええええええええええええ」


クリスタ「ん???」


ライユミ「!!!」ガタッ


ベルトルト「気がついたかいクリスタ?」


クリスタ「ここは……それに岩は!?」


ベルトルト「とっさに川に飛び込んだけど助かったみたいだね」


クリスタ「そうなの……」クシュン!


ベルトルト「火は起こしといたから暖まってね」


クリスタ「ありがとうベルトルト!」


ベルトルト(すんなり名前言ってくれた!)


クリスタ「それに助けてくれたこともありがとう!」


ベルトルト「でも気づけば此処にいたんだよ?」


クリスタ「もぅやめてよ、それじゃ誰が助けたの?ベルトルトでしょ!ありがとう!」


ユミル「なぁ今からネタばらしありだと思う?」


ライナー「お前少し前のレス読み返せよ」


クリスタ「あ、パンもしかして湿気ってる?」


ベルトルト「それが湿気ってないんだ……不思議だ」


クリスタ「そっか……神様の贈り物だね!」


ベルトルト(一家に一人置きたいこの女神)


クリスタ「じゃあ今日は此処で一泊して朝山から降りる?」


ベルトルト「それが一番安全だね」


ライナー「安全かどうかはお前が決めることじゃない」


ユミル「私達が女神を守る——親衛隊」


ライナー「一人の戦士として女神のために命を捧げる覚悟はどの世界でも変わらない」


——宿舎——


エレン「あいつらが心配なのに!」


アルミン「今日は一段と見張りが厳しいね」


マルコ「心配だけど先輩たちも捜索に行ってるし信じよう」


エレン「でもよ……熊とかいたらどうすんだよ!?」


ミカサ「その心配の必要はないわ」ファサッ


マルコ「(・(ェ)・)」


アルミン「まさか……まさか!?」


マルコ「アルミン」


アルミン「マルコ?」


マルコ「(・(ェ)・)」


アルミン「(・(ェ)・)かーwwwwwwwwww」


エレン「そうだな……簡単にくたばる奴らじゃないし大丈夫だな!」


アルミン「そっかー……僕の気持ちが少しは分かったかい?」


マルコ「うん……(・(ェ)・)だしね」


サシャ「あああああああああああああ」


エレン「どうしたサシャ!?」


ミカサ「落ち着いてサシャ。熊なら私が(・(ェ)・)したから安心して」


アルミン(冷静に考えると武器も無いのに(・(ェ)・)したのか)ガクブル


サシャ「違うんです……そういうことじゃないんです」


マルコ「本当にどうしたの?」


サシャ「皆が心配です!でもパァンが6つ余ってます!!でも皆が帰ってくると信じています!!!でも6つ余っているんですよ!!!!」


エレン「食えよ」


——ジャンアニサイド・穴蔵——


ジャン「うっし……ありがとなアニ」


アニ「今日は此処で一晩明かして朝一で降りたいと思うけど大丈夫?」


ジャン「ああ一日寝れば治るだろうし構わねえぜ」


アニ「そう……ご飯」


ジャン「あん?」


アニ「疲れたしご飯にしない、と言ったの」


ジャン「そうだなたしかに腹は減ってるし飯にすっか!」


アニ「パンだけどね」


ジャン「パァンかよ!あぁ肉食いてーなおい!」


アニ「……w」


ジャン「あん?どうしたアニ」


アニ「!嫌なんでもい……気分を害したらごめん」


ジャン「いや別に悪くは無いけど何か笑うとこあったか?」


アニ「……パァン」


ジャン「あん?」


アニ「『パァン』ってサシャの真似でしょ?」


ジャン「ああ、それか。たしかに芋女のテンションを真似たけどよ」


アニ「思ったより似てた」


ジャン「褒められても嬉しい気はしねえわ」


アニ「フフ……それもそうね」


ジャン「ああ全くだ!」


アニ「それじゃパァン食べる?」


ジャン「そうすっか!」


ジャン「上手い!って感じはしねーよなそりゃ」


アニ「そうね……サシャが食料を盗んでくれば話は別だけど」


ジャン「ひでぇイメージだなおい!」


アニ「そう?簡単に想像できると思うけど」


ジャン「上官の食料庫から盗んできましたぁみんなぁで食べましょうぉぅ」


アニ「出来てんじゃんジャン」


アニ「……ジャンジャン」


ジャン「」


アニ「ハッ!?」


ジャン「……ジヤンジャン」


アニ「——!」///


ジャン「アニお前面白い奴だな!いっつもそうやって笑ってくれよ!」


アニ「え?」


ジャン「黙って怖い顔より笑ってるほうが似合ってるぜ?」


アニ「」


ジャン「?どうした急に黙って——」ハッ


ジャンアニ(気まずい)


ジャン(やべぇつい口走ってしまった)


アニ(突然過ぎて思考停止しちゃった……)


ジャン(でも本当のことだしフォローしねえと!)


アニ(褒めてもらったんだからお礼言わなきゃ!)


ジャンアニ「ちょっといい(かい)?」


ジャンアニ「!」


ジャンアニ(まただ……)


ジャン(ここで引いたらダメだ……けどよ)


アニ(繰り返し……)


ジャンアニ「何で話すのが難しいのかな」


ジャン「あ?」


アニ「え?」




ジャン「は……ハハハハハハハハ!!」


アニ「……フフッ」


ジャン「何だアニそんな事気にするタイプか?」


アニ「ジャンこそミカサの時みたくすればいいじゃない」


ジャン「言ってくれるなアニ!」


アニ「本音を言っただけだけど」


ジャン「そいつは……返す言葉もねえ」


アニ「……ジャン」


ジャン「ジャン」


アニ「そうじゃなくて……そのアリガト」ボソ


ジャン「」


アニ「何その顔」


ジャン「意識がロストしてたからもう一回頼む」


アニ「絶対イヤ!」


ジャン「頼む後生の願いだ!」


アニ「嫌なものはイヤなの!」


ジャン「まさかアニからありがとう何て言われるとわ」


アニ「聞こえてんじゃん!!」ブン


ジャン「痛い!蹴んなって!!」


——穴蔵——


ユミル「ガリガリ君でも食いたいわ」


ライナー「さて寝袋の準備でもするか」


ユミル「ちょっとコンビニまで行ってこいよライナー」


ライナー「意味の分からない事言ってないで準備しろよ」


ユミル「おいおい誰もお前と寝る準備したくねえよ」


ライナー「何でお前みたいな女襲わなくちゃいけないんだよ?レポートにまとめてくれよ」


ユミル「特に理由のない——理由がある殺意が盛り上がる」


ライナー「お、クリスタ達が動いたぞ」


ユミル「何!?」


ライナー(助かった……が『コンビニ』か)





クリスタ「星がキレイだねー!」


ベルトルト「ああ今日の夜空は綺麗だ」(火も付いてるし野獣の心配もない)


ライユミ(クリスタの方が綺麗だもん><)


クリスタ「皆元気かな……」


ベルトルト「大丈夫だと思うけど寂しいかい?」


クリスタ「ベルトルトがいるから大丈夫!……けどユミルや皆のことが心配」


ユミル(ようライナー?『ユミル』と皆だってよぉ?)


ライナー(ぐぬぬ)


ベルトルト「皆なら無事だと思う……誰も死にはしないさ」


クリスタ「そうだよね!……ねえベルトルト?」


ベルトルト「ん?」(かわいい)


クリスタ「ベルトルトはライナーの事心配じゃないの?」


ライナー(女神降臨キタ━(゚∀゚)━!)


ユミル(ぐぬぬ)


ベルトルト「心配か……ライナーならその必要はないと思うよ」


クリスタ「根拠はあるの?」


ベルトルト「ライナーは立派な戦士を目指してるしその素質があるからね……ちょっと思い込みが強いところもあるけど」


クリスタ「ふふ……ベルトルトとライナーは仲良しだもんね!」


ベルトルト「仲良し……なのかな?」


クリスタ「うん……私とユミルもそうなればいいのに」


ライナー(かわいい)


ベルトルト「え……クリスタとユミルは仲良しでしょ?少なくても僕にはそう見える」


ユミル「ベルトルトさんイケメン!」


クリスタ「ユミル?」


ユミル(やっべ!)グイッ


ベルトルト「気のせいじゃない?」


クリスタ「……そうみた、い?」


ライナー「何やってんだ馬鹿」


ユミル「恩に着る」


クリスタ「ユミルはいっつも私に絡んできてイジワルばっかりなの」


ベルトルト「うーん……」


クリスタ「でもお話したり構ってくれるのが嬉しくてね?」


ベルトルト「うんうん」


クリスタ「でも私に気を使いすぎ……みたく感じちゃって」


ベルトルト「あーね」


クリスタ「だからユミルから見たら上辺だけの友達なのかなって」


ユミル「それH「それは違うと思うよ」


クリスタ「え?」


ベルトルト「ユミルは気何かじゃなくて本気でクリスタのことを思っているんだと思う」


ベルトルト「たしかにクリスタのユミルは他の人の時と違って異常なテンションかもしれないし僕もそう思う」


ベルトルト「でもそれは本気の証拠だと思う、だからそんな事気にしなくてもいいよ」


クリスタ「なるほど……でもそうかな?」


ユミル「さっすがベッル!話が分かんじゃねえか!!なぁクリスタ!!」


クリスタ「ユミル!?」


ライナー「お前何のために隠れたんだよ」


ベルトルト「ライナー!?」


ユミル「よぉクリスタちゃんー何々私との関係を気にしてたの?」ワシャワシャ


クリスタ「もうユミル髪やめてよー」


ベルトルト「ねえライナー」


ライナー「どうしたベルトルト?」


ベルトルト「かわいい」


ライナー「仕方がない」


ユミル「まぁ皆無事ってことでいいじゃないか!」


ライナー「そうだな……最高だ!」


ベルトルト「何か」


クリスタ「すごい仲良くなってる?」


——ジャンアニサイド——


ジャン「一応火は付けとくわ」


アニ「分かった……まだ痛いの?」


ジャン「いや全然……!いたいなぁ」


アニ「そんな演技はいらないからね」


ジャン「解ったよ……にしても強い蹴りだな」


アニ「理由によってはまた蹴ることになるよ?」


ジャン「違うって!素直に受け止めろよ!」


アニ「ジャンに素直とか言われたくない……エレンにも素直になれば?」


ジャン「……」


アニ「ジャン?」


ジャン「俺だって分かんねえよ」


アニ「!」


ジャン「あいつの夢は立派だし馬鹿にする気は無えけどよ、どうしても気に食わねんだ」


ジャン「あいつは巨人を見たことがあるが俺は無いし恐怖も実際には知らない」


ジャン「でもあいつの目が、ひたすらに目を見続ける瞳が羨ましいんだ!!」


ジャン「あいつ……エレンは俺には無い物を持っている……それが嫌だったかもな」


アニ「……何だ、ジャンは良い奴なんだな」


ジャン「——ん?」


アニ「ミカサ関連かと思った」


ジャン「あのなぁアニたしかにそれもあるかもしれねえが——些細だろ?」


アニ「それならいいの。その理由ならあんたたちは分かり合える日が来る」


ジャン「そのことで一役買ってくれねえか?」


アニ「?」


ジャン「格闘訓練の相手を頼みたいんだ」


ジャン「女に頼むってのはアレだが……此処に来てミカサやアニを見てそんな幻想は壊された」


アニ「喧嘩売ってるのかい?」


ジャン「そんでエレンには悔しいが……格闘じゃ勝てねえ、座学や立体起動なら別だけどよ」


アニ「たしかに立体機動装置に関してはミカサ並だねジャンは」


ジャン「エレンと組んでるアニに頼むのはアレだが……頼まれてくれないか」


アニ「……1つだけ教えてもらえない?」


ジャン「何だよ」


アニ「エレンに勝ってどうするの」


ジャン「——俺の気持ちに決着を付ける」


アニ「……いいよ任された」


ジャン「!礼を言うぜアニ!ありがとう!」


アニ「今日の恩もあるし……当然」

ジャン「アニがこんな良い奴とは思わなかったぜ」


アニ「本当に喧嘩売ってない?」


ジャン「ちげーよ……ほらアニはいっつも黙ってるだけじゃん?もっと笑えって!」


アニ「そう?……さっきも言ってたけど?」


ジャン「ああ絶対アニのことを勘違いしてる奴がいるしなー」


アニ「努力するわ」


ジャン「おうそれが一番だ!」


アニ(同期……仲間か)


アニ「ジャンももっと素直にね」


ジャン「それはおいおい決着つけるさ」


ジャン「それじゃあ寝るか」


アニ「ジャンって大胆?」


ジャン「あん?——!馬鹿じゃねえの!?」


アニ「顔が赤いよジャン?ミカサじゃないのに?」


ジャン「本当にな」ボソ


アニ「なんか言った?」


ジャン「お前も顔が赤いんだよ暴力女!!」


アニ「な!?……許さない」


ジャン「こいやぁ!訓練と行こうぜ?」


アニ「容赦はしない……!!」


ジャン(まさかこんな事になるとはな)


アニ(意外だ……とっても)


ジャンアニ(こんなにも楽しく感じるなんて!)


ちょっと今回はここまでです
続きもとい完結は明日の予定です
女型戦でジャンアニあるかなーって想いました

コメントありがとうございます!
再開です

——朝——


ジャン(まぁあの状況で寝れるわけもないです仕方ないね!)


アニ(結局一睡も出来なかった……無理がある)


ジャン「おはようアニいい天気だな」


アニ「すごう眠そうな顔してんだけど……怖い」


ジャン「お前も目の隈やべえぞ?さては寝てないな?」


アニ「……お互い様でしょ」


ライナー「おーい!アニにジャーン!!」


アニ「ライナー……ベルトルトとユミルにクリスタも」


ジャン「アニとライナーは知り合いか?たまに話してるけどよ」


アニ「私とライナーとベルトルトは同じ村の出身なの」


ジャン「まーたトリオか」


クリスタ「二人共帰ってなかったの?」


ジャン「ってことはお前らもか」


ベルトルト「落石に巻き込まれてね」


ユミル「おいおい若い男女二人が一夜過ごすとかこえーわWそれに眠そうな顔」


クリスタ「や、やめなよユミル!」


ユミル「とか言ってクリスタちゃんはそう言うのに興味ある年頃何じゃないんですかね」


ライナー(私は構わない)


ジャン「う、うっせえぞユミル!眠たそうな顔してんのはテメェらだって同じだろ!」


アニ「そうねあんた達も眠そうな顔してるじゃん」


ベルトルト「よく分かんないけど僕たちは合流できて騒いでいたからね」


ライナー「の割りには見つけられなかったけどな」


クリスタ「気づいたら朝になってたの」


ライナー「まぁどっちにしろ……」


ジャン「な、何だよ」


ライナー「なぁ?」ニヤニヤ


ベルトルト「うん……珍しい」ニヤニヤ


アニ「コロス」ボォウ


クリスタ「アニのハイキックがライナーの顔面に!?」




ユミル「まぁいいや戻るぞ」


ジャン「そうだな……って旗がねえ!?」


ベルトルト「もう旗なんて関係ないと思うけど」


ジャン「いやお前たちが持ってるのにオレとアニだけが持ってないなんて不公平だ!」


アニ「そうじゃん」


ライナー(信頼してんなおい)


ユミル(こりゃ意外だわ)


クリスタ「でも旗なんて都合良くあるかな?」


ユミル「どっちしろ戻るからその道中にあればジャン達の物、無かったらそのままお戻り願う」


アニ「しょうが無いわね……そうしましょうジャン」


ジャン「了解だ」


クリスタ「ニヤニヤ」

ベルトルト「クシュン!」


ジャン「何だァベルトルトー風か?」


クリスタ「ごめんね私のせいで……」


ベルトルト「いやクリスタのせいじゃないさ」


ユミル「岩に石投げた奴皆で潰さねえか?」


ライナー「そうだな……何にせよ罰は必要だな」


アニ「ジャンは足は大丈夫?」


ジャン「昨日楽できた分今日は大丈夫そうだありがとなアニ」


ライナー「お前らも大変だったんだな」


アニ「ライナーは特に理由もないのかい?」


ユミル「このホモ野郎はずっと煩くてなぁ」


ライナー「人の事言えるのかユミルは?」


ジャン(こいつらもよく話すな)


アニ「熊だ」


ジャン「(・(ェ)・)かまだいたのか……!」


ユミル「お前ら運いいなーおい」


ベルトルト「熊が旗を献上している!?」


ライナー「何か俺達にすっげービビってるな……ありゃ人間にやられた経験あるな」


ベルトルト(ミカサだね)


クリスタ(ミカサかな?)


ユミル(腹筋バッキン娘)


ジャン(まじで雲の上)


アニ「これで私達も胸を張って戻れるねジャン」


ジャン「まぁ運が良かったって事でいいか」


クリスタ「ありがとーくまさん!」


くま「(・(ェ)・)—ノシ」




——宿舎——


ライナー「ライナー・ブラウン以下5名無事帰還いたしました!」


キース「無事だったかブラウン訓練兵……む、それは旗か?」


ライナー「ハッ!ここにいる三組の訓練兵は旗を入手し当初の予定通り一夜を山で過ごし帰還しました!」


キース「……そうか落石の件もあって本日の訓練は中止となっている……各自その身を休めろ!」


「「「「「「ハッ!!」」」」」」




アルミン「皆戻ったんだね!」


エレン「無事で何よりだ!」


ライナー「俺達が簡単にくたばるかって話しだろ?」


ベルトルト「二回目はゴメンだけどね」


マルコ「(・(ェ)・)に合わなかったかい?」


ジャン「俺達の旗はそいつから貰ってよ、何か酷く人間に怯えてんだよ」


ミカサ「ビク」


クリスタ「あはは……」


ユミル(人間かよあいつ)




サシャ「皆さんのパァンは私が頂きましたので安心してください!!」


アニ「〜〜!!」


エレン「あ、アニ?どうしたんだ?」


ジャン「なぁ言ったとおりだろ?こいつは絶対謝罪するって!」


アニ「一言一句そのままじゃん——まるでサシャ博士ね」


ジャン「そいつは傑作だ!嬉しくもねえけどな!」


アルミン「嘘だろ」


マルコ「ジャンとアニの仲が良くなってる!?ジャンが誰かと打ち解けてる!?」


ジャン「おぉいマァルコッ!!それはどういう意味だよおい!?」


アニ「ごめんエレン今度からジャンと格闘訓練するから」


ミカサ「キタ━(゚∀゚)━!」


エレン「ならマルコよろしくな!」


マルコ「こっちこそよろしくね」


ミカサ「!?」




コニー「おお皆無事だったか!!」


ジャン「おうコニー、どうしたそんな顔して心配したか?」


コニー「まだこの歳で人を殺したくないからな!!」


「「「「「「!!!!!!」」」」」」


コニー「いてて!!この頭を持ち上げる感じは教官!?」


ベルトルト「やぁコニー久しぶりだけどどういう事かな?」


マルコ「ベルトルトが切れてる!?」


コニー「悪かった!ベルトルト!だから下ろしてくれよ」


ベルトルト「僕は謝罪だけで十分なんだけど……ねえ?」


ライナー「ベルトルトお前その手を離すなよ」


ユミル「最近殴ってねえから加減できるかわっかんねえや」


ライナー「まぁお前が悪いんだから一発や二発は我慢な」


ユミル「女神を不安にさせた罪は重いぞ坊主」




ベルトルト「!?」


キース「フーバー訓練兵……貴様は何故頭を持ち上げている?」


アルミン(この状況は……明らかに主犯はベルトルト達だとバレているしサシャの放屁も通用しない!)


ライナー「教官……これは」


クリスタ(いつも皆に迷惑かけてばかり……そんなのはイヤ!!)


キース「何だ?言ってみろブラウン訓練兵まさか貴様か?」


クリスタ「私が放屁した音です!!」


「「「「「「「「「「「!?」」」」」」」」」」」


アルミン(女神の吐息だって!?)


ベルトルト(まさか僕達を庇って?)


ユミル(おいおいクリスタ一人に罪を擦り付けるんのか?)


ライナー(本当に可愛くて良いやつだな……!)

すいません一つ飛ばしました



ジャン「そう言う事だから俺も乗らせてもらうぜ」


アニ「昨日の訓練の成果を期待してる」


ジャン「まあ見てなって師匠様よ」


アルミン「皆すごく仲良くなって帰ってきてる!?」


マルコ「前にあった亀裂が無くなってる」


アルミン(まさか教官は僕達の仲を取り持とうと……!?)


アニ「代わりに今度……立体機動装置のことは頼むわ」


ジャン「そんぐらいならお安いご用って話だぜ!それなら俺が主導権握れるしな!」


アニ「楽しみにしてるわジャン」


コニー「何〆る空気になってんだよ!?」


ユミル「なってねえから」


クリスタ「みんなこわい」





キース「今しがた大きな音が何度も聞こえたが説明してもらおうか」





ベルトルト「!?」


キース「フーバー訓練兵……貴様は何故頭を持ち上げている?」


アルミン(この状況は……明らかに主犯はベルトルト達だとバレているしサシャの放屁も通用しない!)


ライナー「教官……これは」


クリスタ(いつも皆に迷惑かけてばかり……そんなのはイヤ!!)


キース「何だ?言ってみろブラウン訓練兵まさか貴様か?」


クリスタ「私が放屁した音です!!」


「「「「「「「「「「「!?」」」」」」」」」」」


アルミン(女神の吐息だって!?)


ベルトルト(まさか僕達を庇って?)


ユミル(おいおいクリスタ一人に罪を擦り付けるんのか?)


ライナー(本当に可愛くて良いやつだな……!)


ライナー「私も放屁しました!」


クリスタ「え!?」


コニー「そ、その音に驚き転倒してしまいましたぁ!!」


ベルトルト「倒れるコニーを支えようとした結果頭を掴んでしまいました!」


ユミル「勢い余って殴る形になりました」


アルミン「こちらのテーブルでは少々談笑の音が大きすぎました!」


エレン「ハッ!巨人に対する談話で盛り上がってしまいました!」


ミカサ「それを静止することが出来ませんでした」


マルコ「同じく共に盛り上がってしまいました」


ジャン「そして私はそれを見て笑っていました!」


アニ「同じく」


キース「……」


サシャ「そして何よりもそれらを凌駕する私の放屁です!!!!」


キース「なら仕方あるまい……品格を持て」ガチャ


サシャ「!?」


ミカサ「さすがサシャね」


サシャ「何でですか!?私の放屁なら納得出来るんですか!?世界はこんなにも残酷何ですか!?」


クリスタ「よかった……」


アルミン「今回はお咎めなしだし結果オーライって所かな」


ユミル「女神様私は感動したぜぇ?よく最初に言った!!」ワシャワシャ


クリスタ「もぅやめてよ……」


ライナー(かわいい)


ベルトルト(かわいい)


アルミン(かわいい)


マルコ(かわいい)


ジャン「まぁいいじゃねえか特に誰も怪我してねえし?」


アニ「待ってジャンは——」


ジャン(いいんだよきっちり〆ようぜ?)


アニ(ジャンがいいならいいけど……)


ユミル「おいおい仲良く内緒話ですかぁ?ツンツン組さんよぉ」


ライナー「やめろユミル……デレが出ないだろぉ?」


ジャン「駆逐すっぞオラァ!!」


アニ「私の特技は蹴り殺す事……!」


ライナー「助けろユミル様!アニの目がやばいって修羅だぞ!?」


ユミル「あ、ごめん聞いてなかった(笑)」


クリスタ「みんなとっても仲良くなったね!」


ベルトルト「僕たちは仲間だからね……そう『仲間』なんだよ」




ジャン「おいエレン!」


エレン「な、何だよ急に」


ジャン「テメェの夢は立派なんだから死に急ぐなよ」


アルミン「!」


マルコ「ジャン!?」


エレン「当たり前だ……それは当たり前だ!」


ジャン「ならいいんだよいつかの格闘訓練でお前をぶっ飛ばすから覚悟しろよ!」


エレン「ああいつでも待ってる……待ってるからな!!」


ミカサ「エレンがここ最近で一番の笑顔になっている」


アルミン「元々似たような二人だったからね」


マルコ「これでジャンも友だちが増えるよ」




アニ「もっと支える足に重心を乗せて」


ジャン「こうか?」


ライナー「痛いって!俺を実験台にすんなよ!?」


ユミル「おーやれやれー」


クリスタ「ユミルもライナーを助けなよ!?」


エレン「俺も交るぜ!覚悟しろよライナー!」


サシャ「特に理由のないエレンがライナーを襲います!!」


マルコ「今日も平和で何よりだよ」


アルミン「まぁまだまだ期間もあるし仲がもっと深まればきっと最高の友達になれるよ!」


ベルトルト(そうだね——今だけは仲間を感じていたい)


——終わり——


コニー「腑に落ちねええええええええええええええ!!!!」


みなさんたくさんのコメントありがとうございました!
これにて終了です
もしまた機会があればその時にはもっと伝えられるように頑張ります!

たくさんのコメント嬉しいです!!

このSSまとめへのコメント

1 :  アニニャン   2014年12月17日 (水) 23:00:38   ID: j7uWN1SK

ジャンアニが少ないので
読めて良かった
あと声を殺しながらの爆笑をした

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom