ーー誕生日一週間前！

穂乃香「今日はお集り頂きありがとうございます」

忍「穂乃香ちゃんお固いよ！」

あずき「そうそう！今日は一週間後に迫った柚ちゃん誕生日大作戦作戦会議だね！」

穂乃香「すいません。いつもグイグイ引っ張る柚ちゃんがいないから」

忍「そうだねー。いつも誕生日どっきりの仕掛け人は柚ちゃんだからね！」

あずき「柚ちゃんいたずら大好きだもんね」

穂乃香「いつもサプライズで驚かせてくれるので、今回は柚ちゃんもびっくりするようなどっきりを仕掛けたいですね」

忍「なにか案はあるの？」

穂乃香「とりあえずフリルドスクエアのみんなでプレゼントは渡したいですね」

あずき「でも柚ちゃんの好きなものってなんだろうね？」

忍「うーん。柚ちゃんと言えばぱっつんとパーカーだね」

穂乃香「プレゼントにパーカーは普通ですね」

忍「えー。捻って変な空気になるくらいなら無難にパーカーでいいんじゃない？」

穂乃香「いえ、いつも事あるごとにいたずらを仕掛けてくる柚ちゃん相手です。どうせなら昭和のギャグアニメ並みのリアクションで驚かせたいです」

あずき「昭和のギャグアニメのリアクションってどんなのだろう？」

穂乃香「菜々さんに聞けばわかります」

忍「鬼か」

あずき「じゃあ手作りパーカーは？穂乃香ちゃんも忍ちゃんも編み物得意だよね！」

忍「いいねー！やっぱり手作りのものをもらうとうれしいよね！」

穂乃香「うーん。もう一ひねり欲しいですね」

忍「んもー！わがままだなあ！じゃあ穂乃香ちゃんは何がいいと思う？」

穂乃香「そうですね……。私ならもちろんーー」

忍「あ」

あずき「あ」

穂乃香「この等身大ぴにゃこら太ぱっつんエディションがいいかと！」ｶﾀﾛｸﾞﾄﾞｰﾝ!

忍「やっぱりー！？」

あずき「ぱっつんエディションって何！？」

穂乃香「なんとなんと今日発売！色も緑、黒、金色の三種類！これはちひろさんに魂を売っても手に入れないと！」

忍「緑、黒はわかるけれど金って何！？」

あずき「穂乃香ちゃん落ち着いて！そんなでっかいぴにゃこら太プレゼントされても柚ちゃん困っちゃうよ！」

穂乃香「大丈夫です！万が一邪魔になったら私が引き取ります！」

忍「それが目的か！？」

穂乃香「いやー、残念だなー、いらないっていうなら責任をもってお預かりしないとなー」

あずき「穂乃香ちゃんこれ柚ちゃんお祝い大作戦だから！」

ーー

穂乃香「まあ冗談はさておき」

忍「本当に冗談？」

あずき「やるといったらやるんだっていう凄みを感じたよ？」

穂乃香「やっぱり私たちに思いつく限りだとパーカープレゼントにおいしいケーキでお祝いくらいでしょうか」

あずき「やっぱりどっきり大作戦を考えるには柚ちゃんがいないと難しいね」

忍「この前のちひろさん誕生日どっきりはすごかったね」

穂乃香「まさかあんな大掛かりないたずらを思いつくなんて」

あずき「最近フリルドスクエアがどっきり仕掛け人みたいになっちゃってるよね」

忍「まあ普通が一番だよ。お祝いする気持ちが大事だよね」

穂乃香「うーん」

？？？「そんなのでいいのかしら？」

忍「！？」

？？？「いつもぎゃふんと言わされている相手にぎゃふんと言わせるッ！それこそがイタズラの醍醐味って奴よッ！！」

あずき「この声は！？」

？？？「そうッ！！アタシこそがイタズラの女王ッ！！」

麗奈「麗奈様参上ッ！！アーッハッハッハ……ゲホゲホ！？」

穂乃香「あっ、麗奈ちゃんお疲れ様です」

忍「このところ空気が乾燥しているから喉はいたわった方がいいと思うよ」

麗奈「え……、なにこの雰囲気」

あずき「麗奈ちゃんも柚ちゃんどっきり大作戦やりたいの？」

麗奈「そっそうよ！最近どっきりキャラを奪われた仕返しだなんて思っていないから！」

忍「そんなことないと思うけれどな」

穂乃香「どうせこのSSだけの設定ですから」

麗奈「メタいわね……。んじゃなくてッ！アンタたちどうせならものすごくでっかいどっきりやってみない！？」

忍「そうはいってもアイデアもお金もないよ？」

麗奈「フッフッフ！大丈夫よ！このアタシにいい考えがあるッ！」

穂乃香・あずき「おおー！！」

忍「……それ大丈夫？」

ーー当日！

柚「ふあ……。今日も面白いことあるかなー」

ｶﾞﾁｬ

ゾンビーズ「……」

柚「おはよーございまあ何事？！？」

小梅(ゾンビコス)「ウワアアアア」

裕美(ゾンビコス)「がおーーーー」

文香(貞子コス)「うらめしや～」

柚「なんで季節外れのハロウィン！？そしてなんか違うの混ざってる！？」

ドアバーン！

亜季「クソッ！ここもやられているでありますか！」

あやめ「柚どの！？無事ですか！？」

柚「へ！？あーうん大丈夫かな？ねえこれなに？」

亜季「我々が来たからにはもう大丈夫であります！」

あやめ「ここは我々に任せて先にいってください！」

柚「やべえ意思疎通ができないぞ」

亜季「フッ……、この戦いが終わったらみんなでパインサラダを食べましょう」

あやめ「私は犠牲となったのです。犠牲の犠牲に！」

柚「これ台本のってるね」

あやめ「さあ食らうがいい！忍法麗奈様謹製バズーカ！！！」

亜季「待ってくださいあやめ殿！まだ柚殿の避難が済んでおりませんぞ！」

柚「へ！？いや私どうすればいいの！？」

小梅「あー、とりあえず柚ちゃんは上の会議室に向かって……」

柚「あ、ありがとう小梅ちゃん」ﾀﾀﾀ

あやめ「いっけえええええ！」ﾊﾞｽﾞｰｶﾄﾞｰﾝ!

亜季「だから待つのであります！あやめ殿！」

ーーカッ！

柚「とりあえず廊下に逃げて来たけれど『ズガァーーン！』！？」ﾌﾘﾑｷ

事務所大破！

柚「なんじゃこりゃあああ！！」

柚「麗奈バズーカってこんな威力だったっけ！？」

柚「……とりあえず会議室に向かえばいいのかな」

ーー廊下移動中！

柚「なんだろう……。麗奈ちゃんのイタズラにしては規模がいつもよりも大きいぞ」

…ﾆｬﾋﾟﾆｬ

柚「……まあ思い当たることはあるんだけれど、いやでも、ん？」

ドドド……

柚「何かが廊下の奥からやってくる……」

……ぴにゃぴにゃあ！

等身大ぴにゃこら太ズ「「「ぴにゃああああああ！」」」ドドド！

柚「なんじゃこりゃああああ！？」

黒ぴにゃこら太(CV渋谷凛)「ぴにゃぴにゃ！」ﾀｯｸﾙ!

柚「あぶねえ！？」

金ぴにゃこら太(CV本田未央)「ぴにゃにゃ！」ﾛｰｷｯｸ!

柚「殺意が高い！？」

緑ぴにゃこら太(CV大橋彩香)「ぐさぁーっ！の仇ィィィイ！！」

柚「やべえガチで命を狙われている！？！？」

？？？「ボンバー！！」ドーン！

柚「うお！？」

茜「大丈夫ですか！！柚ちゃん！！！」

柚「茜ちゃん！」

茜「さあここは私にまかせてください！！」

ぴにゃこら太ズ「「「ぴにゃあ！」」」

茜「トラーイ！！！」ﾀｯｸﾙ!

緑ぴにゃこら太「へごちん！？」

柚「すごい……。ここまで茜ちゃんが頼もしく見えるのは初めてだよ！」

ーー会議室前！

柚「なんとか会議室についた……」

柚「なんだかものすごーくドアを開けるのに勇気がいるぞ」

柚「……ｺﾞｸｯ」

柚「ええーい！ままよ！」ﾄﾞｱｶﾞﾁｬ!

パーーンパーーン！

柚「ひゃ！？」

穂乃香・忍・あずき「「「柚ちゃんお誕生日おめでとう」」」

柚「……」

穂乃香・忍・あずき「「「？？？」」」

柚「普通かよッ！？」

あずき「どうしたの柚ちゃん？もしかしてお誕生日どっきり大作戦ばれてた？」

柚「いやあそこまで不自然なイベントが起きたらいやでも気づくでしょ！」

忍「んーやっぱり麗奈様作戦じゃうまくいかなかったかあ」

柚「やっぱ麗奈ちゃんの仕込みか。あとでイタズラだね」

穂乃香「やっぱりぴにゃこら太だけの方がよかったですか？」

柚「あれは穂乃香ちゃん発案なのね！？いやうすうすわかってたけど！」

あずき「まあまあみんな柚ちゃんのために協力してくれたんだよ」

穂乃香「やはり柚ちゃんはみんなから愛されてますね」

柚「うん、限度があるけどね？」

忍「んじゃこれは私たちからのプレゼントだよ！」

柚「うん、ありがと……。ってこれ手編みのパーカー？」

あずき「三人で交代交代で編んだんだよ！」

穂乃香「柚ちゃんといえばやっぱりパーカーかなと思いましたので」

忍「なんだか普通でごめんね？」

柚「ううん！みんなありがとう！やっぱり手作りのプレゼントが一番うれしいな！！」

あずき「よかった！」

忍「ささ！ささやかだけれど誕生パーティーもやるよ！」

穂乃香「今回の料理はお手製ですよ、柚ちゃん」

柚「本当？みんなで作ったの？」

忍「いいえ」


穂乃香「これからが本当の」


あずき「どっきり大作戦だよ！」


柚「！？」

穂乃香「それでは料理人の方、どうぞ！」

ドアバーン！

ありす「　た　ち　ば　な　で　す　」

柚「ぎゃああああああああ！！！」

穂乃香「どうしたのですか？」

柚「ちょちょちょっと待って！」

忍「やっぱり愛情こもった手作り料理が一番だよね！」

柚「みんなアタシに恨みでもあるの……？」ﾅﾐﾀﾞﾒ

あずき「そんなことないよ！ありすちゃんがどうしても手料理を食べてほしいって」

柚「イチゴパスタは嫌だイチゴパスタは嫌だイチゴパスタは嫌だ」ｶﾞｸｶﾞｸ

ありす「柚さん、どうぞ」

ありす「　イ　チ　ゴ　パ　ス　タ　バ　ー　ジ　ョ　ン　２　で　す　」

柚「ペガサス天空盛り！？」

穂乃香「わあ！おいしそうですね」

柚「正気か穂乃香ちゃん！？」

あずき「ん～？柚ちゃんそんな言い方ないと思うな！」

柚「ふえ？」

忍「そうだよ。ありすちゃんもこの日のために頑張ってたんだよ」

柚「……」ｱﾘｽﾁﾗｯ

ありす「その……、ダメでしたか？」ｳﾙｳﾙ

柚「！？」

ありす「私が料理が上手じゃないことはわかっています」ｳﾂﾑｷ

ありす「それでも、私なりに柚さんのために頑張って作ってみました」ﾌﾟﾙﾌﾟﾙ

ありす「もし、お口に合わないようでしたら」ｳﾜﾒ

柚「そんなことないよ！」

ありす「！？」

柚「ありすちゃんが頑張って作ってくれたものだもん！もちろん食べるよ！」

ありす「柚さん！」ﾊﾟｧ!

ありす「あと橘です」

柚「えっ？そこでツンツンしちゃう？」

ありす「さあさあどうぞ冷めないうちに」

柚「ウッ……。ええい！」パクッ！

柚「……」

ありす「どうですか」

柚「……おいしい」

ありす「ほんとうですか！」

柚「うん。てかこれーー」

柚「モンブランだよね」

ありす「麗奈さん発案でかな子さんと愛梨さんに教えてもらいました」

ありす「モンブランの絞り金を粗いものにするとスパゲッティみたいになるそうです」

ありす「中にはイチゴもはいっています」

ありす「なかなか上手く作れなかったですけれど、皆さんの協力のおかげでおいしいものに仕上がったと思います」

柚「うん、イチゴの甘酸っぱさがアクセントになってすごくおいしいよ」

あずき「それじゃあ改めて！」

穂乃香・忍・あずき「「「　どっきり大・成・功！　」」」

柚「あ、うん。みんなありがとう！」

柚「……」

柚「後で麗奈はしめる！」


完！