本当にあった怖い話~μ'sの特別編~ (42)

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これは私が高校3年生の頃に体験した話です。

「うん、うん。元気だよ?」

両親は仕事で忙しく転勤も多かった事もあり私は高校生にして一人暮らしをしていたのです。

「うん。そうだよ?友達とも上手くやってるよ?部活を始めたから後輩も出来て…うん。そう言うの初めてだから皆可愛くて仕方ないの…うん。そうだね」

母親に電話で説明しながら部活の仲間と撮った写真を見た時、違和感がしたのです。

「希?どうしたの?」

「いや…何でもないよ?」

あれ?写真をあんな方向に向けて飾ってたっけ?

「大丈夫?疲れてるんじゃないの?生徒会もやってるんでしょ?」

「本当に大丈夫だよ…うん。じゃあ、また電話するよ。お休み」

翌日

「うっしっし。にこっちにはわしわしMAXやね」

「ちょっ、何でよ」

「そんなん、決まってるやん?成長してるか~チェックする為に決まってるやん」

「余計なお世話よ~」

「また、やってるね」

「にこちゃんも希ちゃんも毎回よく飽きないよね?」

「さぁて、次は凛ちゃんかな?」

「な、何で凛まで」

「にゃ~」

「全く…いつか、にこ達に逆襲されるわよ?」

「大丈夫やって。その時にはまたわしわしMAXやから」

「はあ…」

「えりちもやって欲しがったら言ってな?」

「結構です」

「ふう~、今日も1日疲れたなぁ…にこっちも凛ちゃんも可愛かったなぁ…あれ?」

また…また、写真の位置が変わっていたのです。それも、昨日とは明らかに違う場所に…

「希の勘違いなんじゃないの?」

「いや、本当やって。昨日も違和感を感じたんよ。だから…」

「誰かが部屋に入り込んでるって事?」

「それしか…」

「う~ん…何かがあってからじゃ遅いし…希?前に生徒会で使ったビデオカメラがあるでしょ?」

「うん」

「それを部屋にセットして」

「なるほど。ウチが居ない時を録画しとくんやね?」



翌日、私は学校に行く前にビデオカメラを部屋に設置してから家を出たのです

「ねえ?本当に誰か入り込んでたら…どうするん?」

「そんなの…警察に電話するしか…それよりも、今日はどうなの?写真の位置は?」

「写真は変わってないけど…お花の位置が…」

「変わってるのね?」

「うん」

「…とりあえずビデオを再生しましょう?」

「…うん」

「大丈夫。私がついてるから」

親友はそう言ってくれたのですが私は不安でいっぱいでした。

「それじゃあ、再生するわよ?」

「キャァァァァ」

その映像を見て目を疑いました。部屋の押し入れから髪の長い女が出てきたのです

「これって…」

「だ、誰?の、希の知り合いじゃ」

「ち、違うよ」

女は私の部屋をぐるぐる周り玄関から出ていきました。

「…ど、どうしよう」

「ははあーん」

「え?な、何?えりち?」

「やってくれるわね、にこ」

「にこっち?」

「映像を巻き戻してみて?」

「う、うん」

「ここで停止」

「…あっ」

そこには長い髪の間から部活の仲間の顔が覗いていたのです。

「やられたわね、希。こないだの仕返しをされたのよ」

「そっか…えりちとにこっちには鍵を渡してたから…」

「ふふふ」

「あれ?でも、これってカメラを設置してる前提じゃなきゃ…あ~えりちも共犯やね?」

「あら?ばれちゃった?」

「酷いよ、えりち」

「最近、希はイタズラが過ぎるからよ」

「もう、凄く怖かったんやからね」

「もぉ、にこっち酷いやん」

「これに懲りたら少しは自制するのね」

「もお、にこも調子に乗らないの」

「絵里だって楽しそうだったじゃない」

「そ、それは」

「もぉ~、ウチは傷ついたんやからね」

「アハハハ、ごめんなさい」

「笑い事ちゃうよ」

「2日前からやったかいが合ったわね」

「え?」

「え?何よ?」

「…そう言えば希…電話で…」

「は?」

「希、今日は家に泊まりなさい」

「…うん」

その日は家に帰るのをやめました

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