雪の中 (15)
ストックとかないのでゆっくり更新します
そんなに長くなる予定はないです
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「おい、最近、二丁目の旦那が死んだらしいぜ」
「あのたぬきジジイ、みんなに恨み買ってたからな。せいせいする」
この真夜中、用心もなしに食糧など持って歩くのが悪いのだ。
私は彼らを後ろから殺そうとした。
5秒で片方やれる。もう3秒あれば……そう確信し忍び寄る。
だが、二兎を追うものは、と言うようにどちらも仕留め損ねるのだった。
目を覚ますと、私は格子に囲われていた。
「なんなんだ…」
私は思わずつぶやいた。
「おい、あんた無事か?」
先程、私が襲おうとした奴の声だ。
だが姿は見えない。
すると、サッと何かが落ちる音がして辺りが真っ暗になった。
「君、今何が起こっているかわかるか?」
私は問いかける。
先の問いなど私の声で答えになるだろう。
「わかるわけねえよ。緊急事態ってこと以外にはなァ」
生意気な返事に、若造のくせに。と思った。
身体も私よりふた回りも小さかったではないか。
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