桃華「梨沙誕前夜祭、ですわ」 (17)

アイドルマスターシンデレラガールズのSSです。
短め、書き貯めありです。

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(in 梨沙ルーム)

梨沙「じゃあパパ、明日は…うん、そこで待ち合わせね!」

梨沙「うん、最近あんまり会えなかったし、明日は目いっぱい甘えちゃうわ!」

梨沙「うふふ、ありがと♪楽しみにしてるわ!」

(カチャ…キィー…)

梨沙「しっかりおめかししていくから、見惚れちゃっていいわよ!」

梨沙「…えっ、もうパパったら!嬉しい!」

梨沙「…うん、それじゃあ明日ね!愛してるわパパ、ばいばーい!」

(ピッ)

梨沙「さて…明日の準備しないと…」

(パンパンパンパーン!!!)

梨沙「ひゃぁっ!何!?何!?」

ありす「梨沙さん!」

桃華「お誕生日!」

桃華「おめでとうですわ~!!!」
ありす「おめでとうございます~!!!」

梨沙「」

桃華「うふふ、お父様とのお電話に夢中でわたくし達がお部屋に入っていたことに気が付きませんでしたわね」

梨沙「いや…アンタ達…」

ありす「まずはサプライズ大成功ですね」

梨沙「だからさ…」

桃華「うふふ、それではお誕生会の準備を…」

梨沙「だからアンタ達!」

ありす「なんですか?」

桃華「…梨沙さん?」

梨沙「その…アタシの誕生日って11月19日…つまり明日よ?」

桃華「ええ、存じてますわよ?」

梨沙「…えっ?」

ありす「明日はお父さんと水入らずで過ごしたいでしょうし」

桃華「その翌日は皆さんでお祝いをいたしますから、今日わたくし達だけでささやかにお祝いを…と思いまして」

梨沙「そうなの…」

桃華「うふふ、大切な友人である梨沙さんのお誕生日を間違えるなんてことはいたしませんわ」

梨沙「あう…///」

ありす「ということですから、少しつまめるものを持ってきましたので机借りますね」

梨沙「あっ、うん…良いわよ」

(カチャカチャ…)

桃華「準備できましたわ!」

ありす「梨沙さん、いつまでも呆けてないで座って下さい」

梨沙「あ~、はいはい」

桃華「あら、少し調子が戻って参りましたわね」

梨沙「そうね~、今日来るとは全く思ってなかったから本気で驚いたわよ」

ありす「皆さんでお祝いをすると落ちついてお話も出来ませんからね」

桃華「こうしてゆったりとお祝いするのも、良いものですわね」

梨沙「ん、そうね…ありがとうね、二人とも」

桃華「お礼には及びませんわ」

ありす「私達がしたくてやっただけですから」

梨沙「それでも、よ」

桃華「うふふっ、それではささやかですが乾杯をいたしましょうか」

ありす「雰囲気だけですが、ぶどうジュースを持ってきました」

梨沙「いつかホントのワインで乾杯とか出来ると良いわね」

桃華「そうですわね…」

ありす「では、乾杯の音頭を主役の梨沙さんにお願いします」

梨沙「えっ…はいはい、そんじゃあ二人とも、今日はありがとうね!かんぱ~い!」

桃華・ありす「かんぱ~い!」

(ゴク・・・ゴク・・・)

梨沙「ぷは~!」

桃華「うふふ、良い飲みっぷりですわね」

梨沙「電話終わった後だったし、変なタイミングで驚かされて喉乾いたのよ」

ありす「梨沙さん、軽く食べられるようにカップケーキも持ってきましたのでよければどうぞ」

梨沙「ありがと、んっ!これおいしいわね!」

桃華「お口にあったようで良かったですわ」

ありす「それ、私達が作って来たんです」

梨沙「えっ!?」

桃華「厳密にはパウンドは愛梨さんにお手伝いいただいて、デコレーションをわたくし達で行ったという形ですけど」

梨沙「へ~…」

ありす「喜んで貰えたようで嬉しいです」

梨沙「で、一個だけ凄く突っ込みたいケーキがあるんだけど…」

桃華「は、はて…どれも普通のカップケーキかと思いますけど…」

梨沙「いやいや!そのいかにもモンブランですよ、みたいに巻いてあるヤツ!それパスタよね!?ゼッタイありす作でしょ!」

ありす「橘流イチゴパスタケーキです、生クリームを盛ってその周囲に夕食の余りのぺペロンチーノをいただいて巻き付け、頂上にイチゴを乗せてみました」

梨沙「『乗せてみました』じゃな~い!せめて普通のパスタならともかくなんでペペロンチーノ使ったのよ!?絶対味の核爆発起きてるじゃない!」

ありす「ちょうどあったので…」

梨沙「橘ァァァァァァ!!!」

桃華「まぁまぁ、梨沙さんがお残しになった分はありすさんが責任を持って召し上がってくださると思いますわ」

ありす「えっ、桃華さんは…」

桃華「ありすさん、ご自分で作られたものがまさか食べられないなんてありませんわよね?」ニッコリ

ありす「アッハイ」

梨沙「作ったのが1個で助かったわね、ありす」

ありす「えっ、梨沙さんは食べないんですか?」

梨沙「アタシ明日にニンニクの匂い持ち越したくないし」

ありす「くっ…」

桃華「さぁ、危険物の処理担当が決まった所でプレゼントをお渡ししますわ」

ありす「危険物じゃないです!…甘いものを食べた後はしょっぱいものが食べたくなりますよね?」

梨沙「まぁ…そうね」

ありす「スイカ等には塩をかけると甘さが引き立つとも言いますよね?」

桃華「あぁ…夏の水着のお仕事の時に菜々さんがそのようなことをおっしゃっていましたわね」

ありす「つまり甘いものにはしょっぱいもの!このペペロンチーノがあることにより橘流イチゴパスタケーキは完成するんです!」ロンパァ!

梨沙「じゃあ今ちょっと食べてみなさいよ」

ありす「いえ…私は遠慮しておきます」

梨沙「それ絶対にヤバイってわかってる人間の言い方じゃない!」

桃華「梨沙さん、大丈夫ですわ」

梨沙「…何が大丈夫なのよ」

桃華「これは後でちゃんとありすさんのお口にねじ…こほん、食べていただきますから」

ありす「」

梨沙「あ~…まぁ自業自得ってヤツよね、食べ物を粗末にするのも良くないしね」

ありす「」

桃華「さ、梨沙さん、わたくしからのプレゼントですわ」

梨沙「ありがと!…開けて良い?」

桃華「ええ、もちろんですわ」

梨沙「…あら、ハンカチ?」

桃華「ええ、わたくしの愛用しているものと同じですの!」

梨沙「お揃いってわけ…うん、ありがと、大切にするわね」

桃華「うふふ、素直にお礼を言われますとむず痒いですわね」

ありす「」

桃華「ありすさん、ずっと放心していないでプレゼントを渡しましょう?」

ありす「…はっ!?桃華さん先に渡しちゃったんですか!?」

桃華「ええ、ありすさんが放心してらっしゃるので」

ありす「うう…桃華さんの後だと見劣りしちゃうじゃないですかぁ…」

桃華「あら、こういうのは気持ちが大切なのですわよ」

ありす「うう……しょうがないです、梨沙さん、どうぞ」

梨沙「ありがと、なんなら後で見ようかしら?」

ありす「いえ、ここで見ていただいて構いません」

梨沙「そう?じゃあ開けるわね」

ありす(ドキドキ…)

梨沙「これは…マフラー?」

ありす「ストールです、梨沙さんは寒くなっても『おしゃれは我慢だ!』って露出多めでいますから…」

梨沙「ああ…まぁそうね」

ありす「ですので、我慢しきれなくなったらこれを巻いて暖を取っていただけたら、と」

梨沙「ありす…うん、ありがと!こっちも大切にするわ!」

ありす「喜んでいただけたようで…良かったです」

桃華「うふふ、今日は皆さん素直ですわね」

梨沙「せっかく祝って貰ってるんだからね、ここでひねくれてたらアンタ達に悪いし」

ありす「わ、私は…まぁ、今日はたまたまです!」

桃華「うふふ、そういうことにしておいてさしあげますわ」

(食後)

梨沙「ふ~…カップケーキおいしかったわ、ごちそうさま!」

桃華「お粗末様でしたわ」

ありす「…イチゴパスタケーキは…失敗でした…うぐぅ」

梨沙「当たり前よ!まったくもう…」

桃華「ありすさんもダメみたいですし、わたくし達はそろそろお暇いたしますわね」

ありす「梨沙さんは明日がありますしね…」

梨沙「あっ…うん、そうね」

桃華「明日はお父様と楽しんでいらしてくださいね」

ありす「おやすみなさい、梨沙さん」

梨沙「おやすみ~」

桃華「では、ごきげんよう」

ありす(フリフリ)

(バタン)

梨沙「さって、明日の準備しないとね!」

梨沙「あれと…これと…一応、これも入れて…」

梨沙「それと…二人から貰ったハンカチとストールも持って…っと」

梨沙「ふふっ、二人とも…ありがと♪」

おわりです、お目汚し失礼しました。

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