ルイズ「このエロ犬ッ!!」パキャッ 才人「」 (79)

才人「」

ルイズ「この駄犬!! ばか!! 万年発情犬!!」

シエスタ「ミス・ヴァリエール……才人さんの様子が……」

才人「」プルプル

ルイズ「え……? 才人……?」

才人「」

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-翌日-

コルベール「才人くんの睾丸はミス・ヴァリエールの蹴りによってつぶれてしまったようです」

ルイズ「そんな……」

シエスタ「ミス・ヴァリエール! あなたのせいで才人さんがタマなしになってしまったんですよ!」

ルイズ「私のせいで……才人が……」

コルベール「才人くんはまだ気を失っています 命には別状はないのでしばらくすれば目を覚ますでしょうが……」

シエスタ「ああ、才人さんかわいそう……」

ルイズ「こ、こんなことになるなんて、思ってなかったのよ! そもそもあの駄犬が!」

コルベール「ミス・ヴァリエール。才人くんは二度と男性としての誇りを持てない体になってしまったんですよ」

シエスタ「だいたいミス・ヴァリエールはいつもいつも才人さんにお仕置きと称して爆発魔法をかけたり……いつ死んでもおかしくないと思ってました」

ルイズ「でも……でも……才人は、才人が……」

才人「ん……」パチッ

ルイズ「才人!!」
シエスタ「才人さん!!」

才人「どうしたんだふたりとも……あれ、俺、どうして眠ってたんだ……!?ぐわっ!?」

コルベール「才人くん、安静にしていたほうがいい。ショックだとは思うが……君の睾丸はミス・ヴァリエールのキックによって潰されてしまったんだ」

才人「えっ……嘘……じゃないのか……」

ルイズ「才人!ごめんねっ、わたし、いつもみたいにかっとなってつい…!」

才人「ひっ……!」

シエスタ「ミス・ヴァリエール!!」

ルイズ「な、なによ…」

コルベール「ミス・ヴァリエール。才人くんから離れてください。彼は睾丸を潰した張本人の君を怖がっている」

ルイズ「そんな!才人は私の使い魔なんだから……っ」

才人「でっ、でていってくれ……!」

ルイズ「才人……」

ドアバタン

ルイズ「才人……あんなに私を怖がって……」

キュルケ「聴いたわよ、才人のキンタマを潰しちゃったんですってね」

ルイズ「キュルケ!それにタバサ! ……私、どうしたらいいの……?」

キュルケ「どうしたらってアナタね……キンタマ潰されたのよ? 女の私たちで言えば子宮が潰されたのと同じ。アンタ耐えられる?」

ルイズ「そ、そんなこと……ほ、本気じゃなかったんだもん!」

キュルケ「とにかく才人に尽くすことね。それぐらいしかアナタに出来る償いはないわ」

タバサ「……最低」

ルイズ「そうよね……私、最低だ……」

コルベール「才人くん、大丈夫かい?」

才人「俺の……俺の金玉……」

コルベール「かわいそうに……」

シエスタ「コルベール先生、才人さんの……なんとかならないんでしょうか」

コルベール「なんとかならないことも、ないかもしれない」

才人「! ホントですか!?」

コルベール「古い文献の情報なんだが……睾丸を復活させる秘薬を生成することが出来るらしい」

シエスタ「そんな薬が…!」

才人「は、はやくそれを!」

コルベール「しかし…材料がとても貴重で、手に入るかどうか……」

シエスタ「才人さん!私、絶対に手に入れてみせます! その秘薬の材料を!」

才人「あ、ああ、ありがとうシエスタ」

コルベール「私も協力しよう。ではさっそく文献を調べなおしてみる。才人くんはまだ痛むだろう。しばらく安静にしていたまえ」

才人「コルベール先生……!」

キュルケ「話は聞かせてもらったわ」

タバサ「手伝う……」

才人「キュルケ!タバサ! みんな……俺の金玉のために……!」

キュルケ「タマ無しの殿方なんて、みていてかわいそうだもの。助けるのは当然でしょ」

タバサ「」コクッ

ルイズの部屋

ルイズ「才人……才人ぉ……」シクシク

コンコン

ルイズ「誰……?」

シエスタ「ミス・ヴァリエール。私です。シエスタです」

ルイズ「……入って」

ガチャ

シエスタ「才人さん……相当ショックを受けていました……」

ルイズ「っ……そう……そうよね」

シエスタ「ルイズさんのこと、すごく怖がっていました……アナタは……最低です! 二度と才人さんに近付かないでください!」

ルイズ「二度とって……! あいつはあたしの使い魔なのよ! このことは私がなんとか…!」

シエスタ「才人さんのこと傷つけるあなたには、その資格はありません」

ルイズ「……!」

シエスタ「いま、コルベール先生が睾丸を治すための秘薬について調べてくれています。無事に治せるかはわかりませんが……とにかくあなたはかかわらないでください」

ルイズ「そんな秘薬が…! ならなおさら、私が協力するわ! 絶対にわたしがなんとかしてみせる!」

シエスタ「あなたのせいで、才人さんは人としての尊厳を失ったんですよ? それこそ、犬以下に……」

ルイズ「才人……!……ごめんなさい……!」

-翌日-

才人「まだ、痛みが残ってる……、俺、一生このままなのかなぁ……」

コンコン

才人「……はい」

ガチャ

ルイズ「お、おはよう才人…」

才人「る、ルイズ……ど、どうしたんだ」

ルイズ「ごめんね才人、私のせいで、こんなことに…」スッ

才人「ち、近づくな!」

ルイズ「ご、ごめんなさい」

才人「……コルベール先生が俺の金玉……きっと治してくれる……それまでは、お前のこと……怖くて……」

ルイズ「才人……私、なんでもするから! そうだ、秘薬! その材料集めだって手伝うわ! だから!」

才人「出てってくれ!!」

バタン!

ルイズ「……なんでもするから……許してよ……!」

才人「ルイズ……! すまねえ……惚れた女なのに……」

才人「今はお前のことが怖くてたまらねえんだ……!」

ガチャ

コルベール「失礼するよ」

才人「コルベール先生……」

コルベール「睾丸を再生する秘薬だが……その生成法を見つけた」

才人「ホントですか!?」

コルベール「ああ、だが……その材料がだね……」

コルベール「黄金の玉を2つ、少量の亜鉛……」

才人「なんだ、簡単に集まりそうじゃないですか!」

コルベール「そして……若い男の精液1リットルだ……」

才人「なッ……!?」

コルベール「それも、鮮度の高いものが必要だ……男性の精液は長く保たないからね」

才人「そんな…そんなものどうやって集めれば……!」

コルベール「学院の男子生徒に手伝ってもらえば、なんとか……しかし、1リットルともなると……難しいかもしれない」

ドアバン!

キュルケ「なーんだそんなので秘薬が出来るの? 私に任せてくれれば、すぐに集められるわ」

シエスタ「私も協力します! と、殿方の……精液ですよね!」

タバサ「任せて」

才人「で、でも……みんなが手伝うってそりゃ……」

コルベール「そうだ! 淑女たるものそんなこと許されない!」

ルイズ「私もやるわ」

才人「ルイズ!」

ルイズ「才人がこんなことになったのは、私のせいだもの。絶対に集めてみせる。 男の……精液を」

キュルケ「決まりね。じゃあみんな、行くわよ!」

才人「みんな……おかしいだろ、そんなの!!」

キュルケ「なによ!私たちはアンタの金玉のためにひと肌脱ごうっていってるんじゃない!」

シエスタ「そうです才人さん! 私……あなたの睾丸のためなら、なんだってできます!」

タバサ「」コクッ

ルイズ「才人……今は私の事、許せないかもしれないけど……私、あなたのために頑張るから……お願い……」

才人「る、ルイズ……」

ルイズ「あんた以外の男の……なんて、絶対にイヤだけど……私頑張るから……治ったらいつかまた私の使い魔として……」

才人「……いや、だめだ」

ルイズ「そ、そんな……! ううん、二度と許してくれなくたっていい、だから!」

才人「違う! お前たちが俺の金玉なんかのために、ビッチみてえなことする必要はねえ!そんなのは俺が許さねえ!」

才人「俺はルイズの使い魔だ! ゼロの使い魔だ! 金玉がゼロになったって、俺はお前の使い魔なんだよ!」

ルイズ「さ、さいと……!」

才人「ありがとうコルベール先生。秘薬のこと、調べてくれて。でもいいです。精液1リットルから作られた薬なんて、飲みたくねえし」

コルベール「才人くん……」

キュルケ「やれやれ……才人ってば、純情なんだから」

タバサ「寝取られは……イヤみたい」

シエスタ「タマ無しでも才人さんは才人さんです!」

ルイズ「才人……」

才人「ルイズ、ちょっと金玉が潰れて動揺しちまったけどよ、また元通り、いっしょにやっていこうぜ」

ルイズ「……!! うん! 才人、もう乱暴なんか絶対にしないから!」

コルベール「やれやれ、一件落着、かな」

-数日後-

ルイズ「才人、もう痛くないの…?」

才人「ああ、もうほとんど痛まねえ。ご主人様が前より優しくなったし、これはこれでいいかもな」

ルイズ「よかった。私、本当に申し訳ないと思ってるの……才人、今日からまた私と暮らしてくれる?」

才人「ああ! 俺はお前の使い魔だからな! いつまでも休んでいられねえ」

ルイズ「才人……あなたって本当に、や、やさしいのね」

才人「……ほ、惚れた女だからな、俺はお前を守るためなら、なんでもするって決めてんだ!」

ルイズ「才人……」

才人「ルイズ……好きだ」

ルイズ「さ、才人、今日はベッドで一緒に……寝てくれるわよね?」

才人「あ、ああ……もちろん。というより、いいのか?」

ルイズ「私がアンタをタマ無しにしたんだから……せ、責任くらい、とるわよ」

ルイズ「ほ、ほら早くこっちにきなさいよね、ご主人様に恥かかせないで!」

才人「ルイズ……ごめん、俺……」

ルイズ「ななななに!? 今日は特別に、アンタの好きなとこ、触ったりしてもいいんだから!」

才人「ごめんルイズ、俺、性欲とか、もう無いんだ……」

ルイズ「なっ……!」

今日はここまで

ルイズ「せ、性欲がないって……」

才人「金玉がなくなっちまってから、やっぱりどうしてもな……。でもルイズ、これで俺のことエロ犬とかって、躾ける必要もなくなっただろ……?」

ルイズ「才人……」

ルイズ「(繕っているけど、やっぱり才人、元気がない……当たり前よね、金玉がなくなっちゃったんだから)」

ルイズ「(これも、私のせい……なんとか私が元気づけてあげなくちゃ)」

ルイズ「才人、こっちへ来て……」

才人「あ、ああ……」スッ

ルイズ「才人、あんなにひどいことした私のところに、また戻ってきてくれてありがとう……」ギュッ

才人「そんなの当たり前だろ、俺はお前の使い魔なんだから…」

ルイズ「ううん、当たり前なんかじゃないわ、金玉を潰されても私のそばにいてくれるなんて、ふつうじゃない」

才人「それは、お前のことが好きだから……」

ルイズ「私、いつもあなたのこと怒ってばっかりだったけど……こんなに深く思ってくれていたってことよね……ありがと……」

ルイズ「私もその気持に応えたい。 わたし一生才人のこと、大切にするわ……」

才人「ルイズ……」


-数日後-

シエスタ「才人さん、あれからどうですか? 痛みは?」

才人「おはようシエスタ。もう大丈夫。違和感はあるけど、平気だよ」

シエスタ「才人さん、ミス・ヴァリエールとはどうなんですか?最近おとなしいですけど」

才人「それが……負い目を感じてるみたいで、前みたいに折檻されたりはないんだ」

シエスタ「そうですか……じゃあ才人さん、才人さんにいたずらしても、大丈夫なわけですね?」

才人「し、シエスタ? それはどういう……」

シエスタ「えーい!」ガバッ

才人「うわっ!?」

シエスタ「逃しませんよ才人さん……! 睾丸が無くなってても、才人さんは才人さんなんですから……!」ヌギッ

才人「わ、ちょっと、やめてくれえ!」

シエスタ「ほら……才人さんの大好きな大きい胸ですよ……才人さんの好きなように触ってください……///」

才人「待ってくれよシエスタ……!俺はもう……!」

シエスタ「おじ様から色々聴いたんです。睾丸がなくなっても、男の人のは大きくなるって――」ヌガセッ

シエスタ「――ってあれ? 小さいまんまですね…」

才人「……ごめんシエスタ……俺、勃たないんだ……」

シエスタ「そ、そんな! 私がなんとか勃たせてみせます!」シコココ

才人「やめてくれ……シエスタ……」

シエスタ「私が気持ちよくさせてあげます……才人さんをこんな目に合わせたミス・ヴァリエールより、私のほうが才人さんを幸せにできるんです……!」シコココ

才人「もう、だめなんだ! 俺は、男として……!」

ドアバン!

ルイズ「才人!!」

才人「ルイズ……!」

ルイズ「才人から離れなさい!!この淫乱メイド!!」

シエスタ「ミス・ヴァリエール……! 私は、才人さんを男性として自信付けようと……!」

ルイズ「いいから離れるのよ!才人は私だけのものなの!! 金輪際才人に近付かないで!」

シエスタ「そ、そんな……」

ルイズ「帰るわよ、才人」

才人「あ、ああ……ごめんな、シエスタ……恥、かかせちまって……」

シエスタ「いえ……才人さん、すみませんでした……」

-ルイズの部屋-

ルイズ「才人、大丈夫だった……? その……辛くない…?」

才人「シエスタにあんな風にされて、辛いなんてことあるかよ。っていうか、情けないよな俺…シエスタにあそこまでさせて、ルイズにも助けてもらっちまったし」

ルイズ「情けなくなんかないわ、しかたないじゃない! それに、私は才人のご主人様なんだから、助けるのは当たり前よ!」

才人「ごめんルイズ……最近ずっと、俺に気をつかってるよな、俺の金玉、潰しちまったから」

ルイズ「気を使ってなんてないわ! でも、取り返しのつかないことしちゃったし、優しくするのは当然っていうか……」

才人「さっきのことだってさ、いつもならお仕置きだっただろ? 俺、お仕置きされるのも、結構好きだったんだぜ。スキンシップというかさ」

才人「だから、そんなに気をつかわなくたっていいんだぜ。お仕置きだって、加減をしてくれればさ」

ルイズ「……あんた、どんだけ優しいのよ……!」

ルイズ「あんたが優しすぎるから、私、どうしたって償いきれないじゃない!」

ルイズ「もっと私に怒ってよ! 私を責めて、叱って!! あんたがそうしてくれなきゃ……そうしてくれなきゃ、いつまでも償えないじゃない……!」

才人「ルイズ……、ごめんな……」

ルイズ「なんであんたが謝るのよ! あんたのせいじゃない、私が全部悪くて、もっと怒ってくれればいいのに――んむぐっ!?」

チュッ

才人「ルイズ、確かに俺は金玉がなくなっちまった。それはお前のせいだ。だけど俺の思いは、金玉の1つや2つでいつまでもウジウジする程度じゃねーんだよ!」

ルイズ「さいとぉ……///」

-数日後-

ギーシュ「やぁ才人、今日はオンディーヌ騎士隊の訓練の日だ。今日も君の剣の腕前には期待しているよ」

才人「ああ、よろしくなギーシュ」

ギーシュ「ところで才人、気の毒だが君……タマ無しになってしまったそうじゃないか。男にとってどれほど辛いことか……心中お察しするよ……」

才人「そのことか、心配すんなって! むしろ余計な性欲が無くなったおかげで、ルイズともケンカしなくなったしな。悪いことばかりじゃないんだぜ」

ギーシュ「君が前向きに捉えているならいいんだが……おお、そろそろ時間だ。訓練を始めよう」

才人「おう! まずは剣の稽古からだな!」

ギーシュ「相手は僕が努めよう。オンディーヌ騎士隊の隊長としてね」

才人「行くぞ、ギーシュ!」

ギーシュ「来給え、才人!」

才人「うぉおおおお!抜くぜデル公!」ダッ

ギーシュ「が、ガンダールヴの力を使うなんて卑怯だぞ!」ガキンッ

才人「なーに当てやしねえよ、実戦に近いほうが訓練になるだろ!」

ギーシュ「なら僕も魔法を使わせてもらうよ……!土の精霊よ!」

ギーシュ、青銅の鎧騎士召喚

才人「おもしれえ!おりゃあ!」ガキン!

才人「なっ、硬え……!?」

ギーシュ「スキありだ才人!もらった!」ビュッ

才人「くっ……! 俺の負けだ…!」

ギーシュ「やった!あの才人に勝てたぞ!見てたかいみんな!」

デルフ「……」

才人「……ギーシュ、悔しいけど俺の負けだ。強くなったんだな」

ギーシュ「僕もオンディーヌ騎士隊の隊長として日々鍛錬を重ねているからね……はっはっは」

才人「それにしても、お前の土魔法、すごく硬かったな、デルフリンガーでも切れねえなんて…」

ギーシュ「そ、そうかい? 特に錬金した材質は変えていないんだが……そういうこともあるのかな、はは」

デルフ「……ちげえよ、土魔法が硬くなったんじゃねえ、お前さんが弱くなったのさ」

才人「なッ、なんだって!?」

ギーシュ「でも、たしかにガンダールヴの刻印は光っていたし……」

デルフ「ああ、光ってたさ、しかしな、お前さんの身体に変化があることくらい、自分でもわかってんだろう?」

才人「そ、そんなこと……まさか」

デルフ「最近、妙に身体が疲れると思ったことはねぇか? 俺はお前さんに使われてるからよく分かる。お前さんの筋力が、前とは比べ物になんねえほど弱ってんのさ」

コルベール「恐れていたことが起きているようだね」

才人「コルベール先生!…恐れていたことって…!」

コルベール「君の睾丸が潰れてしまったことで、君の中の男らしさが、失われつつあるんだろう」

才人「そんな!」

ギーシュ「確かに宦官となった男性は、徐々に容姿が女性らしくなっていくと聴いたことがある……まさかそれが才人にも…!?」

コルベール「もうあれから1ヶ月ほど経つ。才人くんの身体に変化が現れてきても、おかしくない頃だろう」

才人「これから俺……どんどん弱くなっちまうってことか…?」

デルフ「ああ、間違いねえな。トレーニングを続ければある程度維持できるだろうが、前のお前さんほどにはなれねえ」

ギーシュ「……元気を出し給え才人。君のガンダールヴの力は、なにも筋力が必要なことだけじゃないだろう」

才人「あ、ああ……ありがとなギーシュ……でも……ちょっと一人にしてくれ……!」ダッ

ギーシュ「才人……」

才人「くそっ!くそっ!くそっ……!」ダッダッダッ…

才人「はぁっ…!…ちょっと走るだけで、こんなに疲れやがる…!くそっ……!」

才人「こんな身体じゃ…!あいつを……!ルイズを守れねえ……!!」

ルイズ「才人?……どうしたの?」

才人「る、ルイズ……いや、なんでもねえんだ……」

ルイズ「そんなわけないじゃない! ねえ話して、なにがあったの!?」

才人「っ……!」

デルフ「こいつの身体が女に近づいていってる。毎日一緒にいりゃうすうす気づいてんだろ」

ルイズ「……!」

才人「デル公てめえ!黙ってろ!」

デルフ「見な、左手の刻印を。前よりも薄くなってんのがわかるだろ」

才人「!!」

ルイズ「こ、これって……!」

デルフ「ガンダールヴの力にこいつの身体がついていけてねえ。刻印の力が少しずつ弱くなってる」

才人「そんな……こんなこと……!クソッ!!俺はタマ無しで、能力も無い、なんにもねえ本当のゼロの使い魔になっちまうってのかよ!!!」

ルイズ「才人!!大丈夫、だいじょうぶだから!落ち着いて!!」

デルフ「酷なことを言うが……、刻印が消える、その時のことを覚悟しておいたほうが良いぜ。お前さんたちの今後もしっかりと考えておくんだな」

ルイズ「才人……大丈夫よ、私、あなたが何者だってかまわないわ……」

才人「ルイズ……でも俺は、お前のことをもう、守れねえんだ……」

ルイズ「あんたの金玉潰しちゃってから、私本当に気づいたの……。あんたがどれだけ私のこと思ってくれてるか……」

ルイズ「好きよ才人。だから、勝手にいなくなったりしたら、許さないんだから」

今日はここまで

-数ヶ月後-

才人「デル公、抜くぜ」シャキンッ

シーン……

デルフ「……もう、だめみてえだな」

才人「そうか……ガンダールヴの力もついに消えちまった……か……」

才人「日に日に身体も、女みてえになっていっている気がする……」

才人「こないだなんて、町を歩いてるだけで女と間違えられて、声かけられちまった……笑えるよな」

才人「俺は……ルイズの事が好きってだけで、一緒にいて良いのか……?」

デルフ「それがお前さんたちの選んだ道だろうが。主人と使い魔でもねえ、男と女でもねぇ。それでも一緒に生きていくって誓ったんだろう?」

才人「ああ……、そうだよな……」

-ルイズの部屋-

ドアコンコン

ルイズ「はい、どなた?」

ガチャ

エレオノール「久しぶりね、ちびルイズ」

ルイズ「エレオノール姉様!急にどうしたのですか?」

エレオノール「あなたの使い魔のこと、聴いたわよ。タマ無しになったんですってね」

ルイズ「! それは……!」

エレオノール「あの使い魔と添い遂げるつもりなのかもしれないけど……あなたはヴァリエール家の娘なのよ?タマ無し男と結婚なんて許されないわ」

ルイズ「そんな! でも私、才人のことが……好きなの! だから姉様――」

エレオノール「へえ? あのちびルイズが『好きだ』なんて。よっぽどあの使い魔の事がお気に入りなのね。でもお父様とお母様が許さなくってよ」

ルイズ「そんな話急に……それに結婚なんて、まだ先の話じゃない!結婚ならエレオノール姉様が先に…!」

エレオノール「私の話はいいの! あなたね、お屋敷をあの使い魔と一緒に、あんな形で飛び出して、お父様とお母様もずっと心配していたのよ?」

エレオノール「あの使い魔が騎士の称号を女王陛下から賜ったと聴いて、少しは安心していたけど……タマ無しだなんて!」

エレオノール「あなた……ヴァリエール家の娘として、子孫を残さねばならないことはわかるわよね?」

ルイズ「そんなのわかってるわ!……で、でも……才人の金玉を潰しちゃったのは私だし……責任ってものが……」

ルイズ「それに才人は私の使い魔なの!一生を一緒に過ごすのが使い魔じゃない! 子孫は残せなくても、絆があるの!」

エレオノール「その気持がいつまで続くのかしらね。……話は聴いているわ。あの使い魔、女性らしくなっていってるそうじゃない」

ルイズ「見た目なんて関係ないもん!私は……私は才人が大好きなんだもん!!」

エレオノール「まぁ、使い魔としてそばに居続けることは許すわ。でもね、あなたはあなたにふさわしい殿方を見つける必要があるの」

ガチャ

才人「話は聞かせてもらいました。おひさしぶりです。エレオノールさん」

ルイズ「才人……! エレオノール姉様に言ってあげて、私達がどんな覚悟で一緒にいるか――」

才人「ルイズ、俺の左手を見てくれ」サッ

ルイズ「あんた……ガンダールヴの刻印が…!?」

才人「見ての通りだ。ついに無くなっちまった。虚無の担い手であるお前の使い魔として、失格ってわけだな」

エレオノール「なるほど、これであなた達の主従関係もなくなったってわけね」

ルイズ「そんなの関係ない!!才人が使い魔じゃなくても、一生ずっと一緒にいるって、決めてるんだから!」

才人「ルイズ、ごめんな……、俺はもう、お前と一緒にいるべきじゃないんだ、きっと……俺と一緒にいたら、幸せになれなくなっちまう」

ルイズ「そっ、そんなことあんたが決めることじゃないでしょ!! あんた私のこと、嫌いになったの!? そんなこと勝手に決めつけないでよ!」

才人「……ずっと考えてた。金玉がなくなってから、ずっと……それまで思い描いてたお前との未来を、どう描きかえたらいいんだろうって」

才人「でもわかんねえんだ。お前のことも守れねえ、子供だって授かることができねえ、身分や家のことだってある。お前を幸せにする自身がねえんだ」

エレオノール「使い魔のほうは物分りがいいみたいね。さぁルイズ、家に帰るわよ」グイッ

ルイズ「バカ!! 身分なんか関係ないって初めに言ってたのはあんたじゃない!! 家柄や名誉なんて関係ないって、あんたが言ってたんじゃないの!」

ルイズ「勝手に納得しないでよ!!あんた私の使い魔なんだから、ご主人様の話も聞かないで、勝手に私から離れるなんて、許さないんだから!!」

才人「……っ!!」

ルイズ「姉様手を放して!!才人がいないとこになんて、絶対に行かない!!才人!黙ってないで何か言いなさいよ!」

エレオノール「少し眠ってなさい」ヒュッ

ルイズ「……ず……ずるいわ……眠らせる……なんて……」スゥ…

才人「……ごめんな、ルイズ……」

エレオノール「……あなた、随分と変わったわね」

エレオノール「前のあなたのほうが魅力的だったわ。男らしくってね」

才人「……ルイズを、よろしくお願いします……」

今日はここまで

-数日後-

才人「さて、行くか……」

シエスタ「どこへ行くつもりですか? 才人さん」

才人「……俺はもうこの学園にとって部外者だからさ、どこか、落ち着いて暮らせるところに行くよ」

シエスタ「そういうことでしたら、私もついていきます!」

才人「ごめん、しばらくは一人になりたくて……。シエスタといると、色々と思い出しちまいそうなんだ」

シエスタ「……そうですか。落ち着いたら、連絡くださいね。いつまでも、待ってますから……」

キュルケ「あら才人ったら、タマ無しになっても女泣かせなのね」

才人「キュルケ、それにコルベール先生!」

コルベール「こら、ミス・ツェルプストー。そういうことを言ってはいけないよ」

キュルケ「事実なんだからいいじゃない。あーあ、せっかく才人の金玉を取り戻す準備が整ったのに、いなくなっちゃうだなんて、もったいないわ」

コルベール「実は才人くん、この数ヶ月間、ミス・ツェルプストーの実家のあるゲルマニアであるものを探してきたんだ」

才人「あるものって?」

コルベール「精力剤さ。エビオスというんだがね、男性の精液をたくさん作らせる効果があるんだよ。これを学園のみんなに飲んでもらって一斉にシコれば多量の精液が集まるだろう」

才人「エビオス……俺の元いた世界でも聴いたことがあるぞ!こっちの世界にもあったのか!」

コルベール「ほう、それは興味深い。このハルケギニアでは相当に珍しくて貴重なものなんだよ」

ギーシュ「どうやら僕達の出番のようだね」

マリコルヌ「[田島「チ○コ破裂するっ!」]なら任せてくれよ!」

才人「ギーシュ、マリコルヌ……オンディーヌ騎士隊のみんな!」

コルベール「精液1リットル、つまり通常の射精に換算すると500回分だ。回数を重ねる毎に量は減っていくから、もっと必要か…」

コルベール「学園の男子生徒の数は100人程度……全員が協力しても、一人あたり7,8発は射精してもらわないとならないだろうね」

ギーシュ「ふっ、友のためならひと肌、いや、ひと皮剥くのが貴族の矜持。10発でも20発でも出そうじゃないか」

マリコルヌ「はやくその精力剤を飲ませてよ!才人のためにもう1ヶ月もオナ禁してるんだよ!キュルケを見てるだけで暴発しそうなんだ!」

才人「お前ら……!俺のために……!」

ジュリオ「才人くん、君は自分でなんでもかんでも背負い込もうとしすぎなんじゃないかな」

ジュリオ「周りを見てご覧。君のためにシコってくれる仲間はこんなにたくさんいるんだ。もっと信頼してくれなきゃ、寂しいじゃないか」

才人「ジュリオ、お前まで……! 俺が間違ってたっ……! お前らに迷惑かけらんねぇって、勝手に思い込んで、大事な人悲しませて……俺は……!俺はッ……!!!」

ギーシュ「さぁみんな薬は飲んだか! 己が剣を携え、今こそ友のためにシコろうじゃないかッ!」

オスマン「青春じゃの。若い頃を思い出すわい……。さぁ若人よ!勃ち上がるのじゃ!!」

男子「「「「おうッ!!!」」」」シコココココ!!!

ギーシュ「モンモランシー……モンモランシー……ウッ」シココココ ドピュル

マリコルヌ「ははっ!3発目ぇ! キュルケ!見抜きしてもいいかい?」ドピュウウウッ

ジュリオ「聖下……聖下…!」ヌッヌッ

シエスタ「み、みなさんすごいです……!」

コルベール「僕も協力したいところだが……若さとは素晴らしいな、全く」

オスマン「見よ、いつの間にか学園中の男子生徒が皆集まり君のためにシコっておる。素晴らしきことじゃな」

才人「みんな……!ありがとう……!」

――――――――――――――――
―――――――――――
――――――――

才人「みんな、ありがとう。みんなのお陰で、金玉復活の秘薬が完成したよ」

ギーシュ「さぁ飲んでくれたまえ……、僕ら全員の魂がこもっている……!」グッタリ

才人「ああ、いただくぜ……」ゴクッ

秘薬を飲んだ瞬間、才人の全身が光に包まれた。
身を包む光はやがて股間に集まり、新たなる両の睾丸の誕生を祝福するかのように輝きを放つ。
去勢により小さく退化していた才人の男性器は見る間に雄々しく隆起し、天に向かい怒張した。

才人「す、すげぇ……」

才人自身驚嘆の声を発したが、周囲からも歓声と嬌声があがる。
才人の逞しく反り立った男性器は誇張でなくもはやひとつの「武器」であった。
それを証明するかのようにガンダールヴのルーンが左手の甲に再び浮かび上がり輝きを放つ。

ジュリオ「やれやれここまでとは……。さぁ、君には行かなきゃいけないところがあるんじゃないのかい?」

才人「ああ、行ってくる……!」

ルイズの元へ。考えた瞬間に、身体が動き出した。どんどん景色は加速してゆく。身が軽い。
ガンダールヴの力による身体能力の向上だけではない。皆の思いが才人を走らせる。

草木生い茂る野を駆け、静かに清水流れる川を超え、豊かな常緑樹の森を抜けた。
その先に、ヴァリエール邸が見える。もうすぐだ。大きく息を吸い、名前を呼ぶ。

才人「ルイズッ!!!」

再び駆け出して、ルイズの部屋を目指して最短距離を結ぶ。
正門を突き破り玄関を蹴破りあらゆる障害を蹴散らしながら進む。
もうルイズの部屋の前だ。一息整えて扉をノックした。

部屋の中からは少女のすすり泣く声がかすかに聞こえる。
少しの間をおいて、誰? と、か弱い声が返ってきた。
才人はそれに応えもせず、おもむろに抜刀した自らの逸物でドアを突き破る。
暗く閉め切った部屋に閉じこもっていたルイズはその見事なまでの男性器が放つ輝きに照らされ、確信する。

ルイズ「さいと……?才人なのね……!?」

才人「ああ、ルイズ。待たせてごめん。セックスしよう」

このエロ犬、怒ったようなセリフで、ルイズは才人のチンポを受け入れた。



Fin.

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