フレデリカ「ポッキーゲーム!ごっこ」 (36)

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フレデリカ「フンフンフフーン、ポッキーゲーム~!」


肇「もはやフですらなくなりましたね…」


フレデリカ「ポッキーゲーム!しない?」


杏「え、やらないよ?」


肇「私も結構です」


フレデリカ「わぁおみんな冷めてるねー」


文香「…ポッキーゲーム!…まさか、フレデリカさんの口から…」


フレデリカ「フフーン…文香ちゃんは知ってるみたいだね」


杏「あ、これ杏達が思い浮かべてるのと違うやつだ」


肇「絶対にろくろな事ではありませんね」




文香「ポッキーゲーム!…古来より伝わる、あの儀式…」


フレデリカ「最後まで立ち続けてた人だけがポッキーを口に出来るアレだよ~」


杏「最後雑過ぎない?」


肇「…なるほど、興味深いですね…」


フレデリカ「乗り気みたいだねー」


文香「…生半可な覚悟で入る道ではありませんが…」


肇「私の道は、私が決めます」


フレデリカ「…いい顔つきだね」


文香「…では、始めましょうか」


杏「ごめん待って」


フレデリカ「はい、杏ちゃんのポッキーねー」


杏「聞けよ」



フレデリカ「みんな、ポッキーは持ったかなー?」


文香「…いつでも、いけます」


肇「…では、始めましょう」


杏「えー…なにこのノリ」


フレデリカ「じゃーアタシがもう一本のポッキーを折ったらスタートね」


文香「…それが…おそらく、一番公平かと」


肇「私は任せます。こう言った場合、フレデリカさんはズルしませんからね」


杏「…もういいやなんでも」


フレデリカ「じゃーポッキーゲーム!…始め~!」パキッ!




最初に動いたのはーー文香だった。
フライング前提で動いていた彼女が手にしたポッキーを振り上げる。
まだ他の三人は動き出せていない。
そのまま振り下ろせば、その時点で一人は脱落していただろう。


…振り下ろせれば、の話だが。


しかし、彼女がポッキーを振り切る事はなかった。
ブォンッ!と風をきる音と共に、肇が予備動作もなくポッキーを横振りにする。
その凄まじい風圧によって文香は一歩仰け反り、結果として攻撃は不発に終わってしまったのだ。


苦虫を噛み締めるかの様な表情をする文香をおいて、次いで動いたのはフレデリカ。
手にしていた箱から数本のポッキーを取り出し、凄まじい速さで投擲。
その全てが他三人の口に華麗に収まり、一瞬の油断を生んでしまう。
そして絶好の機会を逃す程、フレデリカは甘くない。


一瞬にして肇との距離を詰め、鋭い一撃を繰り出そうと腕を引いた。
しゅんっ、と目にも留まらぬ速さで振り抜かれた攻撃を、しかし肇はポッキーで起動を逸らし事なきを得る。
驚異的なスピードで剣戟を交えたのにも関わらず、互いのポッキーへとダメージは全く無い。
一度体制を立て直す為に、フレデリカは背後へ跳んだ。


「…そこ、です!」


しかし、着地地点には先回りし構えを見せる文香。
空中では自由に動く事が叶わない。
これで終わり、と。
その場にいた誰もが確信していた。


…フレデリカ自身を除いて、だが。


クルんっ、とポッキーを縦に一周させ、無理矢理風圧で跳ぶ軌道を変えたフレデリカ。
遅れて聞こえてくる風の音、次いで着地音。
まだまだ決着には早いんじゃない?と嘲笑うかの様に華麗な着地を見せ、ここで一旦静寂が訪れた。






杏「…なにこれ」


フレデリカ「ふふーん。これが、ポッキーゲーム!だよー」


文香「流石ですね…確実に、決めるつもりだったのですが…」


肇「まったく…文香さんもほぼフライング気味だったじゃないですか…」


フレデリカ「さーて、じゃー第二ラウンドだねー!」


文香「…ふっ!」シュン!


肇「…一旦、距離を取りましたか」


フレデリカ「でもまだこのフロアにいるだろーけどねー」


肇「では、私も一度策を練らせていただきます」シュン!


フレデリカ「じゃ、フレちゃんも一回隠れさせてもらおっかなー」シュン!


杏「…他の人に迷惑掛けるんじゃないよー…」





ガチャ


朋「あれ、珍しく杏ちゃん一人なのね」


杏「あー、うん。多分この部屋にはいないかな」


朋「…?ところで、ポッキー食べる?」


杏「だよね、ポッキーって食べる物だよね。ついでにポッキーゲームってワイワイやるものだよね」


朋「さっきから何を言ってるのよ…」


杏「杏もよく分かんないかな」


ドンッ!カキーン!


朋「…何の音よこれ…」


杏「課金の音じゃない?まぁ、少なくとも…」


朋「…あたし、逃げていい?」


杏「…杏がただでやられるつもりはないけどね」



ろくろな事が誤字なのかわざとなのか気になる

相手の心を折ったら勝ちなんですね!分かります!


すみません完全に誤字です…


~side肇~


肇「…ふぅ、まさか文香さんがあんなスピードを有しているなんて想定外でした…」


茄子「あ、肇ちゃんこんにちは」


肇「あ、茄子さん。どうしたんですか?このフロアは荷物置き場しかありませんけれど」


茄子「それは肇ちゃんにも言える事ですよ。何処かにネックレスを落としてしまったみたいなので探してるんです」


肇「それは…後でてよければ、私も協力しますが」


茄子「いいんですか?ありがとうございますっ!」


肇「さて、そろそろ私は動かないと…」



肇(…待って…そもそも、こんな場所にいる理由にはなってませんよね…)


肇(それに、茄子さんが何かを落とすなんて…まさかっ!まずいっ!)


ブォンッ!キンッ!


茄子「…完全に入ったと思ったんですけど…やりますねっ!」


肇「ギリギリ、でした。でも何故…」


茄子「このポッキー、見覚えがありませんか?」


肇「…!まさか、そのポッキーは!」


茄子「ふふっ…杏ちゃんのです。協力して欲しいと言われたので」


肇「杏ちゃんは…」


茄子「逃がしませんよっ?」


肇「ふふ…相手にとって、不足はありません!」




~side杏~


杏「…上では始まったみたいだね」


朋「コーヒーのむ?あたし淹れるけど」


杏「あ、頼んでいい?」


朋「なんか此処に来てのんびり出来たの初めてな気がするわ」


杏「杏もゆっくりしたいんだけどねー」


朋「あ、お菓子もいっぱいあるわね」


杏「みんな毎日いっぱい持ってくるからねー、好きなの食べていいよ」


朋「文香、って書かれてるの以外にしとくわ」


杏「…さて、そろそろかな」




~side文香~


文香「ふぅ…流石フレデリカさんですね。隙だらけの様に見えて、逆に全く隙がありません」


フレデリカ「ふふーん、フレちゃんも何も狙ってないよー?」


文香「ふふっ…まさか、フレデリカさんとポッキーを交える日が来るとは思いませんでした」


フレデリカ「そーお?フレちゃんはいつか文香ちゃんと闘う日が来ると思ってたよー」


文香「…さて、休憩は終わりにしましょうか」


フレデリカ「…よーし!かもーん!」








文香(全く…隙に見える箇所程、相手はそれを狙っている…とは、言いますが)


フレデリカ「あれー?こないのー?」


文香(…全てが隙に見える…つまり、フレデリカさんは何処を狙われても返せる、と言う事)


文香(ふぅ…フレデリカさんとの正面衝突は避けたかったのですが…)


フレデリカ「じゃーアタシからいくよー!」


文香(…何か、頭から抜けている気が…)


文香(…!フレデリカさんこそ、正面衝突を避けてくる筈!だとしたらこの攻撃は囮。そして本命は…!)





ヒュンッ!


文香「…ふぅ、ふぅ…」


フレデリカ「わぁお、背後からの攻撃を避けるなんて中々だねー」


文香「…完全に勘でした…フレデリカさんなら、狙うのは背後だろう、と…いつ投擲したのかは、分かりませんでしたが…」


フレデリカ「まったくもー、今ので決めるつもりだったからもう作戦ないよーん」


文香「…ふふっ、私がそれを信じて攻め込むとでも?」


フレデリカ「フレちゃん何も考えてないよー?」


文香「…いいでしょう。貴女の策、正面から叩き潰させて頂きます!」


フレデリカ「…!」ダッ


文香「…逃げるつもり、ですか?」


パキッ!


文香「…え?」


美優「…すみません…頼まれてしまったので…」



ポッキーゲームってなんだっけ?

ポッキーゲームはポッキーゲームだろ何言ってんだ

もはやポッキーなのかも怪しい

陶芸家の気持ちが出すぎた肇ちゃん


~side杏~


杏「…そろそろ決着がついたかなー」


朋「え、杏ちゃん何もしてないよね?」


杏「わざわざ自分が動く必要はないんだよ、別にね」


朋「え?杏ちゃんは誰かに頼ってる感じ?」


杏「美優さんにね。あの人なら不意打ちが出来るだろーし」


朋「あら?茄子さんが交戦中ってラインが来たんだけど」


杏「…え?」


朋「…え?」


杏「…まずいっ!逃げないとっ!」



何なのだ、これは!どうすればいいのだ?!

何この…何?

り、理解不能!理解不能!?


~side肇~


肇「…ふぅ…ふぅ…流石、茄子さんですね…ですが、これで終わりです」


茄子「流石、やりますねー…スリーエフを舐めてました」


肇「随分余裕そうですね…此処で、杏ちゃんもろともリタイアなんですよ?」


茄子「ふふっ…問題です。プリッツにチョコを塗ったら、果たしてどんなお菓子に見えるでしょう?」


肇「…まさかっ!」


茄子「私の仕事は時間稼ぎです。この間に杏ちゃんは戦力を蓄えているでしょう」


肇「まずいっ、今のうちに杏ちゃんを潰さないと!」


バタンッ!


茄子「…ふぅ、行きましたか…役割は果たしましたよ、フレちゃん」


バタッ…




バタンッ!!


肇「杏ちゃん!ここで終わりです!」


杏「…うぐぅ…」


美優「…うう…」


朋「あたし完全にトバッチリ…」


肇「…え?そんな、杏ちゃんが黒幕では…」


ガチャ


フレデリカ「あ、肇ちゃん」


肇「…まさかっ、フレデリカさんが…」


フレデリカ「肇ちゃん勝ったんだ、おめでとー」


肇「…おそらく、茄子さんの本領は遠距離戦です。ポッキーゲーム!に関してはまだ私の方が上手でした…」


フレデリカ「あ、取り敢えずねー…」


肇「…え、フレデリカさん…ポッキーが…」


フレデリカ「逃げて、肇ちゃん」バタンッ






肇「…まさか、このポッキーゲーム!の真犯人は…」


…ガチャ


文香「…残りは…肇さんだけ、ですか…」


肇「文香さん…貴女でしたか…」


文香「私が残ったのは、おそらく運でもあるでしょう」


肇「一体、フレデリカさんをどうやって…」


文香「フレデリカさんの投擲攻撃、恐ろしいスピードでした…ですが、反射したポッキーなら軌道は完全に予測できます…あとは、飛んできたポッキーを掴んで自分のポッキーを投げ返すだけです…」


フレデリカ「おかげでねー、杏ちゃんの刺客の美優さんの攻撃で折れたのはアタシのポッキーだったんだ」


文香「自分のポッキーでないフレデリカさんを倒すのは、赤子の手を捻る様に簡単でした…」


肇「まさか、美優さんまで…あとなんで朋さんも?」


文香「誰が敵か分からない場合、全員倒すのが正解です…そして、私は必ず生き残ります」


肇「そして誰もいなくなる様に…貴女も、自分でそのポッキーを折っていいんですよ?」


文香「まさか…私は、絶対に勝ちます」


肇「…それはどうでしょうか?」


文香「…え?」




肇「いまです!朋さん!」


文香「なっ!」


杏「えっ?」


美優「…朋さんが?」


朋「……え、あたし?」


肇「そこっ!」


パキンッ!


ポロッ


肇「…私の勝ちです、文香さん…」


文香「…まさか、私がこんな初歩的な罠に…」


肇「意外性でいえば、この中で朋さんが適任でした。彼女には攻撃能力がありません。だからこそ、この策は有効でした」


文香「…敵の前で、視線を外してしまうなんて…私も、まだまだですね…」



全く意味がわからないけどとにかく熱い展開だ



杏「あー…杏とした事が…」


肇「フレデリカさん…普通に考えて、茄子さんに協力を仰ぐの反則ですよ」


フレデリカ「でもまさかアタシ達が負けるなんてねー」


文香「…では、肇さん。勝利の味をどうぞ…」


肇「…そう、ですね…このポッキーは…」


杏「…」


フレデリカ「…」


文香「…」


美優「…」


茄子「…」


肇「…皆さん全員で、味わいましょう!」


皆んな「わー!わー!」





朋「…え、これほんとなんなの?」




書いてて何だかよく分からなくなりました
次もしやるとしたら、きちんと全員分に能力を考えます
お付き合いありがとうございました


ふじとも可愛い
おれのしってるポッキーゲームとちがう…

なんかもう肇ちゃんがまともだった頃が懐かしい

まるで意味が分からんぞ!?(でも楽しそうで何より)

グリコ「弊社の製品をバトルに使用するなら大食い対決にして下さい」

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