本編は既に全部書いているので、貼っていこうと思います。
内容はラノベについて思ったことと、そこから自分の心理を考えてみました。
あと性癖の吐露です。こんな考え方をするやつがいるんだな的な感じで見て下さい。
それと、少しのラブコメ要素です
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男「最近、ライトノベルが面白くなくなってきた」
後輩「はぁ」
男「自分の趣向が変わってきて、それをぴったりと満たす小説がないんだ」
後輩「へぇ」
後輩「じゃあ、どう変わったんですか?」
男「うむ、前はなんとなくハーレムで可愛い子に囲まれている主人公を見ているだけでなんとなく満足していたんだが」
男「今はそういったものにまたか・・・といった飽きがきた気がする」
男「いや、別に女の子に囲まれているような小説が嫌いというわけではないんだ」
後輩「はぁ」
男「ただ、チョロイン過ぎとか、ヒロインの主人公好きアピールが露骨とか、そんな非現実的な展開に失望というか・・・形容しがたいな。分かり切った展開に冷めてきたんだ」
後輩「ついに二次元の夢から覚めたんですね」
男「夢・・・まあ、ある意味そうなのかもしれない」
男「ラノベの世界は主人公にだだ甘だからな」
男「男装少女に、気づいたら味方になっている敵の女の子とか、ごっつい鎧とか、変な装備脱いだら実は美少女とか」
男「そういうご都合主義に飽きてきたのかもしれないな」
男「そして冷めてしまったら、なんだこのご都合主義・・・と思ってしまうわけだ」
後輩「逆に、先輩は真面目に恋愛をしているラノベとか、毛嫌いしていませんでしたっけ?それは変わらないんですか?」
男「ああ、嫌いだな。それは変わらん」
後輩「先輩の好みがよく分からないんですが」
男「あー、そうだな。真面目な恋愛しているラノベ・・・人によっては違うというかもしれんが、自分視点ではさくら荘とかココロコネクトとかかだな。ああいうのは読むたびに自分がこの主人公だったらとる行動というのが作中の行動とまったく違い過ぎてつらいんだよ」
後輩「へぇ、自己投影しているんですか。きもいですね」
男「まあ、そうだな。否定できん」
後輩「素直ですね」
男「事実だからな。ラノベって主人公に自己投影して楽しむようなもんじゃない?」
後輩「ちらっとしか読んだことがないから深くは語れませんが、男性が喜びそうなシチュエーションばかりなのは確かですね」
男「そうだな。逆に自己投影をしなけなければ、ラノベってただのリア充の日記だからな。リア充に可愛いヒロインが惚れているのを見る…寝取られ趣味でもなければただの苦行でしょ。詳しい心理は知らないけど。話を戻すと、そういった都合の良い状況に不信を感じるようになったから、この自己投影がうまくできなくなってラノベが面白くなくなってきたのかもしれない」
後輩「・・・そうですか。それじゃあ質問ですが、先輩は真面目な恋愛をするラノベの主人公ならどのような行動をとるのですか?」
男「・・・んー、そうだな。例えばヒロインがほかの男性と仲良くして、それに主人公が嫉妬、少し冷静さを欠いた行動を主人公が取り、それが原因で仲違いする。みたいなシーンがあるだろう」
後輩「ラノベに限らず、様々な創作物にありがちなパターンですね」
男「自分の場合、まず嫉妬はしない」
後輩「・・・好きな人が相手でもですか?」
男「うむ」
後輩「人間そんな完璧ではないと思うんですけどね。それはどちらかというと先輩の願望では?」
男「うーむ、確かにね。嫉妬をしないというのは言い過ぎたかもしれないな。言い換えるなら・・・表には出さない、または絶対に相手にあたらないっていうのが正解か」
後輩「良い子ですね」
男「いや、そうでもないぞ。現実の自分でそういうことが起きたら、その好きな相手への好感度がかなり自粛されると思う」
後輩「ほー。どういうことですか」
男「奪い合いを制する自信がないから。本気になって勝てなかったら悲しい」
男「だから絶対に好きにならないように自分にブレーキをかける。言い換えれば諦める」
男「それ以前にラノベに出るような美少女と恋愛しようとは思わないんだけどな」
後輩「ほう」
男「正直、こういう美少女と恋愛したら・・・っていう妄想も恥ずかしいんだよな。烏滸がましいというか、不細工が何考えてんだってな」
後輩「確かに顔赤いですね」
男「そこはスルーして欲しい」
後輩「ふふふ。それにしてもなかなかぶっちゃけますね。こういうのは普通異性には言いづらいのでは?」
男「いやだって後輩はレズじゃん。恋愛を意識する異性とは違うでしょ」
後輩「確かに以前暴露しましたが、なるほど、そういう認識ですか」
後輩「・・・」
後輩「まあ、襲われる心配をしなくてすむのは楽で良いですね」
男「・・・何かしらの形で安心させて、ガオーって襲う薄い本がたくさんあるから気をつけようね」
後輩「薄い本・・・変態ですか」
男「否定はしない」
男「まぁ、話を戻すと、自分は真面目に恋愛する気がないから、自己投影しづらいガチな恋愛をするラノベは色々と困るんだよな」
男「ぶっちゃけ自分はへたれなくせにくだらないプライドがあるから、恥を捨てて必死になってヒロインと仲直りする・・・みたいな展開は絶対無理なんだよな。俺妹の高坂さんはすげぇよ、まじで。自己投影しづらいから読むのが苦痛なのに、面白いから結局最後まで読んでしまった」
男「ああいう作品はどうしてか大好きなんだよな。これは確かにヒロイン惚れますわー・・・的な、そういった納得がある作品はもやもやするけど読み進めることができる」
男「まあ、そんなすごい主人公だと逆に自己投影も難しくなるんだけどな」
後輩「へー」
男「そもそも、もやもやしたり何かめんどくさいようなことがあるのなら、とっと交友関係を絶つのが自分の考え方だからな。いつも何らかのことで葛藤したり、すれ違ったりしている主人公たちが馬鹿らしく見える」
後輩「今の発言でいろいろな人を敵に回しましたね」
男「せやな。でも事実だからな・・・。自分、付き合っている人と喧嘩したんだ・・・的な相談をされたら別れたら?くらいしかいえないな」
後輩「先輩にそんなことを相談する人なんていないです」
男「断定ェ・・・。いやまぁ事実そうだけど」
後輩「そもそもそんな考え方をしているからまとまな友達がいないのでは?」
男「圧倒的正論・・・」
男「まあ、話を戻す。自分の嗜好もあれだが、ラノベの中には純粋になんだこの展開・・・ってどん引きするのもあるぞ」
後輩「はぁ」
男「例えば、その、なんだ、性行をするとか」
後輩「成功?」
男「性行、あれだ、えす、いー、えっくすですよ」
後輩「変態」
男「・・・」
男「・・・ちょっとトイレ行ってきます」
後輩「はい」
男「まあ、なんだ、驚くことにラノベでもたまにやり始める展開があるんだよ。さすがにブスリーニョするときは省略されるけど」
後輩「童貞には刺激が強いんですか?」
男「いや、それ以上にエロエロなのを薄い本で見てるから問題ない」
後輩「ここに携帯電話があります」
男「すみません通報は勘弁してください」
後輩「まあ、いいでしょう。続けなさい」
男「はい。・・・こほん、それでだが、ラノベで唐突におっぱじめられると、すごく困惑するんだよ」
後輩「はぁ」
男「喫茶店で何か甘い物でも食べようとしたら特盛りの牛丼を問答無用で出される・・・ちょっと意味不明な例えだが、猛烈な場違い感がするんだ」
男「端的に言えばくっそ萎える」
後輩「えっちなシーンを見て萎える、ですか。ふむ」
男「あ、まあちょっとタチましたけど。牛丼は牛丼でおいしいから、気分が違くてもつい食べてしまう」
後輩「1、1、0」
男「やめて」
男「別に自分が潔癖というわけじゃないんだよ。事実、男の主人公がツインテール美少女になるマニアックな話も、下ネタ、エロがめちゃくちゃ弾圧される世界で性知識を普及させるぶったんだエロネタ作品も大好きだ」
後輩「・・・」
男「あ、でもラッキースケベを目的としたラノベは好きじゃないかな」
後輩「え」
男「事実です」
後輩「そんなオカルトありえません」
男「いや、エロが目的なら薄い本の方で補うよ。わりと真面目な理由でさ、ラッキースケベに展開を重視すると話の展開がそれを狙うために進行するんだよ」
後輩「はぁ」
男「力量のある作家なら違和感ないエロ展開をしてくれるんだと思うけど、そうでもない作品が大半だから、低俗だったり、唐突だったり、質が下がるんだよな」
男「あとよく見かけるからはいはいテンプレ乙って感じで冷める」
後輩「はあ」
男「で、萎えるパターンその2だが」
後輩「はい」
男「ハーレム系の物語で、主人公とくっつく娘が決まってしまうこと」
後輩「・・・私には理解できないのですが」
男「そうだな、たぶん同じ男性でも大半が理解してくれないと思う」
男「後輩はシュレディンガーの猫を知っているか?」
後輩「知っていますよ。猫を箱に入れて、この箱の中には、生きている猫の可能性と死んだ猫の二つ可能性がある、みたいな感じでしたっけ?」
男「だいたいそんな感じじゃない?詳しくは自分も知らんけど、言いたいことはだいたいそんな感じ」
後輩「?」
男「猫を入れた箱をあけることで、二つの可能性が一つの事象に決まってしまう。このシュレディンガーさんの理論のように、くっつく娘が決まってしまうと、他の子がヒロインとなる可能性が消滅してしまうんだ」
後輩「・・・」
男「つまり、推しヒロインの本妻ルートの希望がなくなったり、今後の出番が減ってしまう。さらに妄想の範囲も狭まる。自分はツンデレがそんなに好きではないので、本妻に自分の好きなヒロインが選ばれることが少ない。非常にゆゆしきことだ。ラノベ作家にはシュレーディンガーの本妻理論をしっかりと学んでほしい」
後輩「気持ち悪い・・・」
男「・・・」
男「・・・ギャルゲーなら構わないんだよ。だって個別ルートあるし」
男「でもなんでそこでちひろなんだよ、もっと読者に人気なかのんちゃんとかいただろ」
男「畜生、自分はこんなエンディング絶対に認めんぞっ」
後輩「何の話ですか?」
男「すまん、暴走した」
男「さて、話を戻すが、わざわざ公式で本妻を決めなくていいんだよ」
男「本編はしっかり終わって、本妻は決めず。その後はssとかで補うから問題ない」
男「あ、でも電波女と青春男みたいに、個別ルートをパラレル世界でやってくれるのはうれしいです」
後輩「よく分からないです」
男「まあでも、批判・・・というか、読者のいろいろな反応を気にせず展開を作るのは純粋にすごいと思うけどな」
後輩「唐突に冷静になりましたね。賢者タイムですか?」
男「・・・」
男「・・・しかし実際、読者がごたごた指図するのは烏滸がましいことであるのは確かなんだよな」
男「あとたまにだが、自分の想像を超えた独特の世界観とか、予想外の超展開をぶっぱなしてくる作品もあるんだよな。そういうのには批判がつけづらい。嘘つきみーくんとか、ひぐらしみたいなの」
後輩「?」
男「あれはいい。なんというか自分の想像を上回るぶっ飛んだのがたくさん出てくるからな。まあ、面白いと評判じゃなければホラーとかサスペンスみたいなのには手を出さないんだけどな」
後輩「ほうほう、その作品のジャンルはホラー、サスペンスなんですか。そういえば先輩、ホラーとかサスペンスにはあまり口出ししませんよね」
男「ああいった要素が入ってくる奴はあまり読まないからな。知識もなく文句言うのはちょっと恥ずかしい」
後輩「先輩が、正論・・・?」
男「さて、そろそろ話を本筋に戻そうか」
後輩「元々何を話していましたっけ?」
男「最近ラノベが面白くないという話だな」
後輩「ああ、そういえばそうでしたね」
男「ラノベが読み慣れると面白くなくなるのは、好感度が主人公に対して高くなる、っていう法則を理解してしまうからな気がするな」
後輩「はぁ」
男「違うんだよ。最初は感覚が初々しくて気づかないかもしれないが、慣れてくると分かる」
男「ラノベのわくわくと、現実のわくわくは全く違うんだ」
後輩「?・・・??」
男「後輩、いいか」
男「ラノベを読む男子にとっての恋愛のドキドキとはな、ほんのちょっと女子と話しただけでわき上がる、こいつ実は俺のことが好きなんじゃね・・・?的な感覚なんだよ」
後輩「は、はぁ」
男「目が合えば、こいつ、俺をみていた!?と勘違いし、期待にちょっとドキドキする。好きかも、いや、そんなはずはない、これは孔明の罠だっ!的な意味不明な思い悩みこそが童貞男子の原点なんだ」
男「ラノベには恐ろしいほどこの思い悩みが、ない。なぜなら登場する大半の女の子は主人公に好感を抱くからであり、またそれを匂わせる描写をしてしまうからだ。いや、正しくはラノベを読み始めた頃にはこの感覚があった。しかしラノベ登場女子のだいたいは主人公に好意を寄せるという法則に気づいてしまうと、この思い悩みは消えてしまうんだ」
男「好きじゃね?好きであって欲しいな・・・そわそわ。っというこのもどかしい感覚が、消えてしまうんだっ」
男「視点変更で女の子の心情を明かしてしまうなんて害悪極まりない。知らないからこそある未知への期待を奪ってはいけないんだッ・・・」
後輩「・・・」
男「古来より日本の文化では直接的な表現を避け、婉曲的な表現をすることがおかしとされてきたッ・・・だからこそ好意とは直接的に表現するのではなく、わずかなヒントを残すことこそが至高。そのわずかなヒントを拾い上げ、実はあいつ主人公のことをが好きなんじゃ・・・と妄想させるラノベこそが、いとおかしッ」
後輩「・・・さすがにきもいです」
男「あ、すみません」
女「ありゃ、珍しいね。男くんが何か熱く語っていたようだけど、何話してたの?」
後輩「あ、どうも女さん」
後輩「別に特別なことではないですよ」
男「・・・」
後輩「あれです、最近国会で話題になっていたTPPについてです」
女「あ、うんそっか。難しいこと話してるね。確かに男くんも後輩ちゃんも真面目そうだからね」
女「あ、私そろそろ次の講義だからいかなきゃ。じゃ、またねー」
男「・・・」
後輩「・・・」
男「さて、話の続きだが」
後輩「相変わらずのコミュ障ですね」
男「ぐ」
後輩「私の機転に感謝して欲しいですね」
男「まあ、確かにあの人は政治の話とかは得意じゃなさそうだからな。ああいえばフェードアウトすると分かっての行動は殊勲ものだ」
後輩「ふふん、もっと褒めてもいいんですよ。それにしても、気に入らないですね」
男「?」
後輩「男くんも後輩ちゃんも、ですか」
男「・・・?」
後輩「駄目ですよ先輩、変な勘違いはしないでくださいね。あの人のカップリングは私が既に脳内で決めているんです」
男「よく分からんけどついに本性を現したか」
男「さて、色々ラノベについて思ったことを言ってきたが、そろそろ理想のラノベについて話そうか」
男「自分には文才がないから書けないが、こういう設定のラノベがあったらいいなーっていう話だ」
後輩「どうぞ」
男「まず、主人公についてだが、自分は色々と迷った。そういった末に思いついた最終原案はひとまず置いておいて、第二位に残った設定を話そうか」
後輩「心の準備は出来ました、ばっちこいです」
男「主人公の能力は、自分に向けられた好感を強さに変換する能力」
後輩「いきなり能力・・・やだ、いたい」
男「・・・」
男「・・・そろそろ帰るか」
後輩「諦めようとしないでください、私も恥ずかしいんですから」
男「そういえばなんでこんな罰ゲームみたいなこと自主的にやってるんだ?」
後輩「馬鹿だからじゃないですか?」
男「・・・」
後輩「涙目になってないで早く続けてください」
男「鬼畜ですかあなたは」
後輩「・・・」
男「・・・」
後輩「・・・」
男「・・・」
男「・・・それで、主人公が、たくさん頑張るけど、ヒロインに好かれることはない、そういう物語です、はい」
後輩「必殺技は?」
男「」
後輩「あるんですよね?」ニッコリ
男「」
男「の、能力は本来好感度を0にすることで好かれず、嫌われず、力を手に入れるといった能力ですけど、さらに好感度をマイナスにすることでドーピング的に一気に強くなる技、です。ただし使用後に周囲の人間にめちゃくちゃ嫌われるので、周りの人を強敵から守るために力を使ったのに、主人公が一切報われない感じです、はい」
後輩「ふむふむ、ラノベ好きとは思えないほどマゾい設定ですね。でも、なかなか斬新な気がしますよ。面白そうじゃないですか」
男「まじか」
後輩「ええまあ」チョロイ
男「そうか、ふむ、そうか」
後輩「それにしてもどうしてそういう設定がいいと思ったんですか?」
男「ひきがや先生」
後輩「?」
男「ごめん、分かりづらかった。ラノベ読んで自己犠牲ってかっこいいって思ったんだよ」
後輩「そういえば先輩、三年くらいに前に無駄に熱血になってましたよね。お前を信じる俺を信じろ、とか。そういえばお前のドリルで天を突け、みたいな卑猥なことも言ってましたよね」
男「止めて」
後輩「二年くらい前には何故か歩きながらぎゃるげー?だかをやっていましたよね。とっても気持ち悪かったですよ。あ、僕は二次元にしか興味がない!とかも言ってましたね」
男「違うんです、あの時は落とし神様がとてもクールに思えて・・・」
後輩「去年は異様に嘘だけど、って連呼してましたよね。一体何のラノベのキャラのまねですか?」
男「許して・・・」
後輩「それにしても先輩、何かの創作物の影響受けすぎじゃないですか?そろそろ中二病は卒業したどうです?」
後輩「最近はネットにあったエレベータで色々いったりきたりすることで異世界にいけるとか、そんなくだらない方法を試してましたよね。私に怖いから一緒にやってといって」
男「幽霊は怖いからしょうがないね」
後輩「何ですかその開き直り」
後輩「一時期恐怖の森のサムネが怖くてYouTubeやニコニコ動画が見れないとか言ってた時期もありましたね」
男「こ、怖い物はしょうがない」
後輩「この話を聞いたら一週間以内に○○になる、みたいな話を聞いたとき、お布団でずっと震えていたらしいですね」
男「な、何が悪い」
後輩「全体的にびびり過ぎじゃないですか?先輩のお母さんがよく笑いながら話してくれますよ。びびりだから、廊下の角で待って、わっってやったら腰を抜かしたとか」
男「」
後輩「続きは特に傑作ですね。驚かされたことにマジギレして家出したら、夜の町が怖くて二分で戻ってきたとか」
男「」
後輩「怖い顔がアップで出てくる動画にビビって、とっさに停止。停止した時のその顔が怖くてちびり、なんとか目をそらしながらタブーを閉じようとして、間違って再生を押してそのときの音でもう一回ビビる」
後輩「他には」男「はい、はい!自分の考えた理想のラノベの設定第一位を話しまーす!」
後輩「どうぞ」ニッコリ
男「ご満悦の笑顔ェ・・・」
後輩「さあどうぞ。大丈夫です、私は口が堅いですよ。誰かに話したりはしません、約束します」
男「・・・腹をくくるしかないようだな」
男「まあ、話すぞ」
後輩「どうぞ」
男「物語の始まりで、唐突に主人公に超能力が宿る」
男「主人公が良いことをした際の等価の報酬を神様からもらえる能力」
後輩「ほうほう」
男「といってもこの能力にはいろいろ制限があって、まず等価という報酬が一癖ある」
男「等価・・・ということなので、それをしたことで主人公が神様以外から何らかの恩を返されたらほとんど報酬はもらえない」
男「恩を返されるだけじゃなくて、そういったことをしてもらった、あの人はいい人だな・・・みたいなことを思われても報酬はもらえなくなる」
男「つまり、良いことをして結末が報われないほど、誰にも功績を評価されないほどもらえる報酬が大きいという感じ」
後輩「なるほどなるほど」
男「報酬はポイント制になってて、身体能力とか知能とか上げられて、たくさんポイントを払うなら時間遡行とか死者蘇生とかもできる」
男「で、主人公は家族をとある原因で失っていて、その過去を変えたくて必死にポイントを稼ぐ。主人公以外が幸せになり、それを主人公がしてくれたことだと絶対に悟らせない。そんな物語かな」
後輩「・・・なんとまあ、またしても結構なマゾ仕様ですね。これもひきがや先生の影響ですか?」
男「それもあるな。それ以外にもあるが」
男「自分の嗜好の変遷はいろいろとあるんだが」
男「主な原因は嫌われというジャンルと、寝取られとかの影響だな」
後輩「よく分からないのでとりあえず説明をどうぞ」
男「まず、嫌われというジャンルの説明だが、主人公が勘違いとか冤罪とか、はたまたは怪しい薬や魔術のせいで仲の良かった人達に嫌われる話だな」
後輩「やっぱり先輩はマゾじゃないですか?」
男「そうでもないぞ。罵倒されたら悲しいし、痛いのはいやだ。注射とかめっちゃ怖い」
後輩「・・・あまり理解できませんね」
男「そうだな。正直自分でもどうしてこのジャンルが好きなのかよく分かっていない」
男「ただ、主人公がいわれのない暴力を振るわれ、罵倒され、陰湿な虐めを受ける小説を見てドキドキした」
後輩「マゾです」
男「ちが・・・くもないのか?どうだろ。よくわかんね」
男「でもなー、被虐が目的とは違う気がするんだよな」
男「例えばさ、いじめられたから復讐する、みたいなのは個人的に好きじゃないんだよな。全ての真相が明かされた後に、少しくらい後悔して欲しい感じかな」
男「嫌われたことでその人達の元を離れて、どこか新天地で新しい幸せをつかむって話が好きかな。で、主人公にほんの少し好意を抱いていたヒロインが後悔してくれたら嬉しい。自殺とかされるのは困るけど、小から中くらいの範囲で気に病んで欲しい」
後輩「先輩、かなり性格悪いですね」
男「せやな。うん、そうだな。自分の性格が悪いことを考慮すれば、自分は何も悪いことをしていないのに自分を嫌っている奴らは正義を気取って悪いことをしている。愚かなやつだなぁ・・・みたいな謎の愉悦があったのかも」
後輩「それはもう、なんとも救いようのないゲスですね」
男「言ってて自分も思ったわ」
後輩「で、寝取られってなんですか?」
男「彼女を間男にエッチなことで取られる」
後輩「良くわからないですね。詳しくお願いします」
男「まじか」
後輩「どうぞ」
男「ちょっと待て、これはある意味セクハラじゃないか?」
後輩「男性から女性は許されないですが、女性から男性は許されるんです」
男「日本社会のクソ要素きたこれ」
後輩「あくしてください」
男「まあ、今更か。オッケー。説明しよう」キリッ
後輩「…。まあ、意味は察しているので説明はいいですよ。先輩はそこからどんな影響を受けたんですか?」
男「(´・ω・`)」
後輩「変な顔してないで早く解説をどうぞ」
男「……」
男「さっき言ったようにさ、ラノベ世界において主人公とは太陽のような存在であり、ある意味絶対の存在なんだよ」
後輩「はい」
男「そう思ってたある日、とある薄い本に出会ったんだ」
男「待て、無言で携帯を出すな。最後まで聞いてくれ」
男「その本の内容は、まあ、主人公が好きなヒロインがえっちなことの気持ちよさに負けて、最終的に恋人の主人公を捨てる話だよ」
男「本当に胸糞が悪かった。でも、ある意味革新的なことだった」
男「今まで当たり前のようにヒロインは主人公が大好きな存在で、決してその想いが変わることはないと思ってたんだ。しかし、それをきっかけに主人公の不敗神話が崩れ、ヒロインがただの女性。卑猥な言い方をすれば雌だってことに気づいたんだ」
男「それからは、べったりくっつくヒロインより、適度な距離を置いたドライな関係が好ましいと思いました」
男「結論を言えば、寝取られ恐怖症をこじらせて、主人公がヒロインのことを大好きな話は苦手になった。たぶん感情移入とかしてるから、失ったらダメージが大きいとかそんな感じかな」
男「嫌われとかが好きなのって、ここら辺の心配がないからってのもあると思うな。誰かに盗られるなら、最初から敵対的なほうが楽とか。まあ、純粋に孤独なダークヒーローって格好良いっていう感情もあるが」
男「短くまとめれば、寝取られこえー、ぼっちなら心配ないな、やっぱぼっち最高だわーって感じ」
後輩「なるほど、先輩の頑なな孤立主義の源泉はそこにあったんですか」
男「うーん、ひきがや先生で基礎ができて、寝取られで強固に仕上がったって感じかな」
後輩「レズとカミングアウトしてから一気にフレンドリーになったのもこういった思想が原因と…ふむ」
後輩「なんだ、先輩がただのヘタレチキン童貞なだけじゃないですか」
男「大正解です後輩様」
男「よし、なんだかだんだん楽しくなってきたぞ。このままラノベのヒロインについて話していこうか」
後輩「どうぞ」
男「まず一番最初に、ラノベのヒロインの属性についてだ」
後輩「はい」
男「ラノベのヒロインはな、悲しいことにかなり正確や口調などテンプレート化されていて面白くないヒロインが多い」
後輩「随分唐突な批判ですね。具体的にはどのような感じですか?」
男「名言や固有名詞を抜くと、同時に喋らせたら誰か見分けがつかなくなるレベル。ルイズ=シャナ=etc・・・みたいな感じで、お前ら姉妹だろレベルで性格などが一致している。で、あまりにも類似点が多いせいでこういった性格が一つのテンプレと化して、彼女たちを説明する言葉がたった一言ですんでしまう」
男「ツンデレ・・・と」
後輩「・・・ふむ、続けて下さい」
男「完全な独断と偏見だが、ラノベ作家には悲しいことに多数の女性と接触をする機会がない。こうなった場合、彼らに女性というものを教えてくれるのは同じラノベやゲームといった創作物になる。つまり、近親相姦を繰り返すがごとく、新たな可能性という物が非常に芽生えづらい」
男「ハーレムもののラノベで4人ヒロインがいたら、ツンデレ、クーデレ、育ちの良いお嬢様、ロリ、みたいなだいたい性格などが予想できてしまうメンツが揃ってしまうようなこともある。というか説明がそれで十分なのが悲しい」
男「一番ゆゆしきことは、このテンプレがあるせいでヒロインのことを最初からかなり理解できてしまうことだ」
後輩「ああ、さっき言ってたやつですか」
男「そうだ。ヒロインのことを理解できてしまうのは、その新鮮味や、未知故のドキドキなどを奪ってしまうんだ」
男「個人的に恋人としてなら女性はミステリアスな方が魅力があると思うんだよな。未知のフロンティアを開拓するのにロマンを感じるみたいな感じか?幼なじみのような慣れ親しんだ関係より謎のお姉さんとかの方が魅力的だと思います」
男「だから自分的には安心院さんとか、忍野扇ちゃんとか大好きです」
後輩「一時期それですごくうるさかったですね・・・。まあ、彼女たちは魅力的です。同性から見ても」
男「同性と言うより野獣(レズ)の眼光じゃん・・・」
後輩「で、先輩が一番好きな属性はミステリアスなんですか?」
男「いや違う。ときめきは感じるが、一緒にいるならもうちょい違うかな」
後輩「ほう」
男「自分が一番好きなのは・・・クール系ジト目のメイドさんだ」
後輩「詳しくどうぞ」
男「まず、関係はけっこうドライな感じ。別にあなたのことはどうでも良いですけど、仕事ですから、みたいな感じかな」
男「で、そんな関係だけど、思ったことはずかずか言い合える感じ。あなたは馬鹿ですか?ご主人。なかなかはっきり言うじゃないか・・・みたいな関係」
男「さらに、彼女はメイドの仕事に誇りを抱いている感じで、他の人が大金を払うからうちで働いて欲しい、みたいな引き抜きとかがきたら、お金でつられるような誇り無きメイドにはなりたくないので結構です。ってクールに断る。これ最高」
男「で、なんか自分の命を狙われて危機的な状況に陥り、そのメイドさんに1人で逃げるように言ったら、別にあなたのことを1人の人間として好いているわけではありません。でも、私はあなたに雇われたメイドです。あなたがここで死ぬのなら、私も共にここで果てましょう。ってなったらもうやばいね。神です」
後輩「・・・」
男「?」
後輩「先輩、今の言葉を全て思い出して下さい」
後輩「客観的見て、とても気持ち悪いです」
男「・・・」
男「・・・せやな」
後輩「それにしてもジト目、クール系ですか」
後輩「さらに丁寧語の割に全然敬っているとは思えない口調。ふむふむ、なるほどなるほど」
男「?」
後輩「いえ、こういったことを私に素直に告げている以上、先輩にそういった意思はなさそうですね」
男「どういうこと?」
後輩「いえ、そういったことなら先輩をいじめようか少し考えていました」
男「よく分からんけど帰りたくなってきた」
男「さて、そろそろ暗くなってきたし、話したいことも話したし帰るかな」
後輩「あ、まだ待って下さい先輩。ヒロインについて先輩が話したことで、私の反論があります」
男「ほう、まじか。いいよ、どうぞ」
後輩「先輩はラノベの女性は個性がテンプレ化しているといいましたよね?」
男「ああ、そうだな」
後輩「それ、別にラノベの話だけじゃなくて、現実でもそうですよね?」
男「え」
後輩「むしろ口調に限定したらラノベより現実の方が種類は少ないし、特徴的な話し方をする人も少ないでしょう」
後輩「あ、先輩の場合は敬語か上から目線の二択じゃないですか?」
男「・・・・・・」
後輩「さらに性格もそうですよ。現実は個性的な人より常識的な人の方が多いので、細かい違いはあっても、大雑把なくくり分けにおいては現実の方がタイプは少ないと思います」
後輩「それに、先輩が例えで言っていたルイズ?とシャナ?彼女たちが大好きな人達は、彼女たちのことが似たようなテンプレート的性格で同じような存在だと思うんですか?」
男「いや・・・たぶん違う、馬鹿にすんなよにわかって言われるな」
後輩「そうですね。では先輩の間違いを正しておきましょう。先輩は現実の女性の方がミステリアスに感じるのでしょう?」
男「そうですね」
後輩「それ、先輩がただコミュ障なだけです」
男「!?」
男「・・・・・・」
男「・・・確かにそうだな」
後輩「現実のコミュニケーションはまず相手に話しかけて、大雑把に相手がどんなタイプかとらえる。先輩風にいうならツンデレ属性などを把握すること。そしてそこからコミュニケーションを通して大雑把な相手への認識を細やかなものにしていくのではないですか?」
男「悲しいほどに正論です」
後輩「先輩のツンデレと言うだけで相手のことがだいたい分かるなんて嘘ですよ。烏滸がましいです」
男「すみませんでした・・・」
後輩「・・・だいたい、先輩は人のことを恐れすぎですよ。もう少し人に心を開いてみてはどうですか?」
男「うーむ、正論っちゃ正論だが、別に見ず知らずの他人に心を開く必要性なんてないと思うんだがな」
後輩「それもそうですね。では先輩、もう少し知り合いに心を開いてみてはいかがですか」
男「・・・まあ、これも良い機会なのか?善処します」
男「(親しい知り合いなんて後輩くらいしかいないんだけどな・・・)」
後輩「・・・さて、そろそろ帰りましょうか」
男「せやな」
後輩「・・・」
後輩「先輩」
男「ん?」
後輩「今日、私の家に泊まっていきませんか?そして咲を見て下さい。そして麻雀を覚えて下さい。そして私の百合談義を聞いて下さい」
男「え、面倒い・・・」
後輩「あー今日ずっと先輩の話を聞いてばかりだったなー、先輩、自分のことばかり話して私退屈だったなー」
男「あ、なんかすみません」
後輩「謝罪はいいです。行動で示して下さい」
後輩「とりあえず先輩、今日は最低限麻雀を覚えて下さいね。咲を見てから麻雀を始めたのは良いのですが、私の知り合いに麻雀を打てる人はいないんです。そろそろ現実でも嶺上開花を決めたいです」
男「えー、麻雀って難しそうなんだが」
後輩「明日は土曜日です。さらに先輩は明日バイトがありません。やりましたね、朝までアニメを見たり麻雀の練習ができますよ」ニッコリ
男「徹夜前提ですか・・・」
後輩「さあ、行きますよ先輩。安心して下さい、ご飯や着る物はこちらで出しますから。さらに咲はニコ生の一挙放送が今夜ありますので、コメ付きで楽しめますよ。先輩でも見やすいと思います」
男「・・・・・・」
男「(うーむ、後輩って確か一人暮らしだよな・・・。一人暮らしの女性宅に遊びに行くのもあれだが。まぁ、いいか。自分が変なことしなければいいだけだし)」
男「分かった、お手柔らかに頼みます」
後輩「じゃあ行きましょう。あ、そうだ。アニメには事前知識があった方が良いですよね。いいですか、まず咲さん可愛いーーーー」
この後、自分は咲というアニメを見て、頑張って麻雀を覚えました。そんな感じで、自分はそこそこ楽しい毎日をおくっています。以上、めでたしめでたし
はい、終わりです。お疲れ様でした。
後書きです。今回の男の9割は自分でした。恐怖の森のサムネは本当に怖いので止めて欲しいです。あと、小説のやつは真面目に誰かに書いて欲しいです。あと、似たような作品があったら教えて欲しいです。
ちょっとおまけ書きます。人によっては蛇足になると思いますので、ご注意下さい
おまけ
後輩「あ、そういえば先輩。先輩は私の彼氏ということになっているので気をつけて下さいね」
男「何それ初耳」
後輩「まあ、私の容姿は男性の需要をそれなりに満たすので、色々と鬱陶しいのがよってくるんですよ。そういうのを断るのに非常に便利です」
男「腹黒っ」
後輩「レズカミングアウトと彼氏カミングアウト。世評的に考えて断然後者ですよね」
男「そりゃそうだな。ってよくないですよ後輩さん。変な人が絡んできたらすげー怖いんすけど」
後輩「そういうのが来たら言って下さい。追い払います」
男「やだ、男前・・・。って思ったらただ自己処理してるだけじゃん」
男「それにしても大学生男子ってそんなめんどくさいの?」
後輩「自分も大学生男子でしょう・・・。まあ、そうですよ。先輩への迷惑と天秤にかけて勝つ程度には面倒ですよ。お酒とか飲ませてお持ち帰りですかね。下半身の欲望がすごいです」
男「こえー・・・」
後輩「枯れてますね。自分もやろうとは思わないんですか?」
男「右手で十分です」
男「ああ待って通報は止めて下さいお願いします」
HTML化依頼出してきますね。
くう疲(以下略)
あ、>>38さんありがとうございます。もう少しいろいろな作品を読みあさってみますね。
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