フューリー「あぁ、そうだ」
ロマノフ「前にS.H.I.E.L.D.の機密と一緒に、ヒドラの情報も流したでしょう?」
ロマノフ「暗号化された内容を解読したら…これが」
スティーブ「日本に…聖杯?」
フューリー「当時ヒドラはあらゆる術を研究していた。その中でもかなり有力な物だったらしい」
スティーブ「しかし奴らはそんな物は―――」
ロマノフ「使っていなかった」
フューリー「いや、『使えなかった』が正しい」
スティーブ「どういう事だ?」
フューリー「ヒドラは確かに聖杯を奪おうとした」
フューリー「しかし何者かの妨害を受けたんだ」
フューリー「そのまま妨害を撥ね退けても良かったが、その頃に”四次元キューブ”が見つかった」
フューリー「彼らはそちらを先に軍事利用することにして、聖杯はその後に回された」
フューリー「しかし我らがキャプテンによって…」
ロマノフ「ヒドラは壊滅」
スティーブ「SSRの中で再編しなければならなくなった…か」
フューリー「SSRも聖杯に関する資料は手に入れたが…」
フューリー「信じると思うか?」
ロマノフ「まぁ…ね」
スティーブ「『万能の願望機』、か。実物を見れるならまだしも、眉唾物だろう」
フューリー「そうだ。昔なら何より早く手に入れたかっただろうが…」
フューリー「今のご時世でやろうと思うか?」
ロマノフ「徒労に終わるのが関の山でしょうね」
スティーブ「じゃあ何故、今これを持って来たんだ?」
スティーブ「何かあったんだろう?」
ロマノフ「コイツ見て」
スティーブ「…Juda・Carriere(ユーダ・カリエール)?彼がどうかしたのか?」
ロマノフ「資産家よ。あちこちに出資してるし、災害が起きると必ず援助金を出してる」
ロマノフ「そうね…良い事をしてるし、悪い人とは言えないわね」
フューリー「ただ一つ、元ヒドラ幹部という事を除けばな」
フューリー「その男がS.H.I.E.L.D.の情報が漏れた後に、日本を訪問している」
スティーブ「…なるほど」
フューリー「そこでだ、君に現地に調査に行ってもらいたい」
フューリー「別にカリエールを見つけ出して捕えろなどとは言わん。ただ念には念をな」
フューリー「私は用があるんでな―――後は任せたぞ」コツッコツッ...
スティーブ「…じゃあ行こうか」
ロマノフ「私はパス、ヴィジョンもワンダも行けないわ」
スティーブ「ヴィジョンとワンダは任務だったろう?」
ロマノフ「ええそうよ、私と一緒にカリエール氏のお宅訪問」
スティーブ「…どういう事だ?」
ロマノフ「彼の出資先ね、.AIMやS.H.I.E.L.D.の”とある研究所”だったのよ」
スティーブ「…とするとこっちはサムにローディ―――」
ロマノフ「バートンはダメよ、3人目が産まれそうなの」
スティーブ「となると3人か…」
ロマノフ「3人じゃないわ。あと1人、素敵なパイロットが日本まで運んでくれる」
スティーブ「素敵なパイロット?」
ロマノフ「ええ、楽しみにしててね。それじゃ」
スティーブ「あぁ、気を付けてな」
スティーブ(一体、誰が…)
イリヤ「やっちゃえバーサーカー!」
ハルク「ヴォオオオオオオッ!!」
このSSまとめへのコメント
社長「気を付けろ、そいつはランスロット並に裏切る」