キャプテン・アメリカ「聖杯戦争?」(18)

フューリー「あぁ、そうだ」

ロマノフ「前にS.H.I.E.L.D.の機密と一緒に、ヒドラの情報も流したでしょう?」

ロマノフ「暗号化された内容を解読したら…これが」

スティーブ「日本に…聖杯?」

フューリー「当時ヒドラはあらゆる術を研究していた。その中でもかなり有力な物だったらしい」

スティーブ「しかし奴らはそんな物は―――」

ロマノフ「使っていなかった」

フューリー「いや、『使えなかった』が正しい」

スティーブ「どういう事だ?」

フューリー「ヒドラは確かに聖杯を奪おうとした」

フューリー「しかし何者かの妨害を受けたんだ」

フューリー「そのまま妨害を撥ね退けても良かったが、その頃に”四次元キューブ”が見つかった」

フューリー「彼らはそちらを先に軍事利用することにして、聖杯はその後に回された」

フューリー「しかし我らがキャプテンによって…」

ロマノフ「ヒドラは壊滅」

スティーブ「SSRの中で再編しなければならなくなった…か」

フューリー「SSRも聖杯に関する資料は手に入れたが…」

フューリー「信じると思うか?」

ロマノフ「まぁ…ね」

スティーブ「『万能の願望機』、か。実物を見れるならまだしも、眉唾物だろう」

フューリー「そうだ。昔なら何より早く手に入れたかっただろうが…」

フューリー「今のご時世でやろうと思うか?」

ロマノフ「徒労に終わるのが関の山でしょうね」

スティーブ「じゃあ何故、今これを持って来たんだ?」

スティーブ「何かあったんだろう?」

ロマノフ「コイツ見て」

スティーブ「…Juda・Carriere(ユーダ・カリエール)?彼がどうかしたのか?」

ロマノフ「資産家よ。あちこちに出資してるし、災害が起きると必ず援助金を出してる」

ロマノフ「そうね…良い事をしてるし、悪い人とは言えないわね」

フューリー「ただ一つ、元ヒドラ幹部という事を除けばな」

フューリー「その男がS.H.I.E.L.D.の情報が漏れた後に、日本を訪問している」

スティーブ「…なるほど」

フューリー「そこでだ、君に現地に調査に行ってもらいたい」

フューリー「別にカリエールを見つけ出して捕えろなどとは言わん。ただ念には念をな」

フューリー「私は用があるんでな―――後は任せたぞ」コツッコツッ...


スティーブ「…じゃあ行こうか」

ロマノフ「私はパス、ヴィジョンもワンダも行けないわ」

スティーブ「ヴィジョンとワンダは任務だったろう?」

ロマノフ「ええそうよ、私と一緒にカリエール氏のお宅訪問」

スティーブ「…どういう事だ?」

ロマノフ「彼の出資先ね、.AIMやS.H.I.E.L.D.の”とある研究所”だったのよ」

スティーブ「…とするとこっちはサムにローディ―――」

ロマノフ「バートンはダメよ、3人目が産まれそうなの」

スティーブ「となると3人か…」

ロマノフ「3人じゃないわ。あと1人、素敵なパイロットが日本まで運んでくれる」

スティーブ「素敵なパイロット?」

ロマノフ「ええ、楽しみにしててね。それじゃ」

スティーブ「あぁ、気を付けてな」

スティーブ(一体、誰が…)

イリヤ「やっちゃえバーサーカー!」
ハルク「ヴォオオオオオオッ!!」

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2017年06月07日 (水) 04:48:04   ID: 2Zc1wlQP

社長「気を付けろ、そいつはランスロット並に裏切る」

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