提督「酔いどれ二人の尻ぬぐい」 (72)


提督「そこに正座」





隼鷹「はい」

ポーラ「はい」

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提督「前にも言ったと思うが、少し飲み過ぎたくらいでは私も口うるさくは言わん」


提督「艦娘ってのはストレス稼業だ。飲まねばやってられない時があるのも分かる。よ~っく分かる」


提督「私が口を挟むとすれば、お店や他のお客に迷惑をかけた場合だ」


提督「例えば、店の内で艦載機に曲芸飛行させたり、暑いからといって服を脱いだり」


提督「他のお客に酒を勧めまくって酔い潰したりな」





提督「『あ、ご馳走様が聞こえな~い♪』」


提督「『ただのしかばねのようだ』」



提督「……何か申し開きは?」


隼鷹「いや~、お酒が入ると楽しくなっちゃってさあ。良かれと思ってやっちまうというか」


ポーラ「ポーラあんまり記憶が無くって……そんなことしましたっけ~?」





提督「…………」



隼鷹「すいませんでした」


ポーラ「ごめんなさいでした」


提督「この酔いどれ娘どもめ! 全くもって反省が足りんようだな、ああん?」ミシミシミシミシ


隼鷹「ギブギブギブギブ!! 二日酔いにアイアンクローはマズいってええ!!!」


ポーラ「ああああああ止めてください吐くから吐く吐くホント止めて口の中酸っぱいいいいいい!!!」




提督「まったく、お前達が酒でやらかしたのはこれで何度目だ!」パッ


提督「酒飲みなら酒飲みのルールを守れ! 他人に迷惑をかけてるんじゃあないぞ!」



隼鷹「て、提督……分かったからそんなに怒らないでおくれよ。たっぷり反省したからさあ……」


ポーラ「もう二度としないので~、勘弁してくださいぃ~……」


提督「…………」フゥ…


提督「二人とも本当に反省したんだな?」


ポーラ「はい~!」


隼鷹「そりゃあもう!」


提督「……分かった、それについては信じよう」

最初に書き忘れてた……。一応軽く閲覧注意です


提督「しかし『もう二度としない』ってのは鵜呑みにできん。何せ酒のことだからな」


提督「こと酒に関する限り、お前たちの信頼度はアニメ提督だ」


隼鷹「むぐぐ……酷い言いぐさだけど言い返せないねえ……」


提督「かといって、これ以上お前達の尻ぬぐいをするのは御免こうむりたい」




提督「そこでだ……“私にいい考えがある”」


提督「今後酒を飲んで不始末をやらかした場合」


提督「文字通り、お前たちの尻を拭うことにする」










提督「このギンピギンピでな」


隼鷹「!?」


ポーラ「!?」


※ギンピ-ギンピ(Gympie-gympie)




オーストラリア北東部などの熱帯雨林に自生する植物。ギンピーギンピーとも。

全体が細かい針で覆われているのが特徴であり、この針は軽く触れただけでも容易に刺さる。加えて針には強い神経毒があり、触れた部分に焼けつくような激痛をもたらす。最悪のケースとして死亡例も報告されている。

何より恐ろしいのは、その激しい痛みが“数ヶ月から数年にわたり持続する”こと。これほどの持続力を持つ毒は自然界でも稀であり、世界最凶クラスの殺意高い系植物と言われている。

また嘘か真か、第二次世界大戦中にイギリス軍がこの凄まじい毒性に目を付け、軍事利用のため研究したとも噂される。さすが信頼と実績の英国面。

最も悲惨な事例として、オーストラリアの保安官が誤ってトイレットペーパー代わりに使ってしまった話は広く知られている。その保安官は苦痛に耐え切れず、二日後に拳銃で自殺した。






提督「まあ、言葉で説明したところでピンとこないだろう」


提督「こういうものは実際に見てみるのが一番だ」

Rとこっちの境界がわかりづらいですね……。とりあえずキリのいいところまで投下します


コンコン



長門「失礼する。提督、お呼びだろうか」ガチャ


提督「ああ、急に呼び出してすまないな」


長門「それで用件とは?」


提督「なに、他愛のないことさ。少しばかり長門のスゴ味ってやつを見せてほしい」


提督「そこの二人が長門のことを『ア○ル弱そう』だの『対魔忍ナガト』だのとぬかすのでな」


長門「……ほう? なかなか好き勝手に言ってくれる」ジロリ


隼鷹「いやいやいやいや! 冗談きついぜ提督!」


ポーラ「そんなこと言ってないです~! 捏造ですよ~!」




提督「そんなものは根も葉もない噂にすぎない。そうだろう?」


長門「当然だ! いささか旧式とはいえ、この身は日本の造船技術の結晶!」


長門「二発の水爆を耐え抜いたこの長門に、弱点などあろうはずもない!」キリッ


提督「いや素晴らしい。さすがビッグセブンの名は伊達ではないな」パチパチ






提督「ならこの葉っぱをケツに入れられるかな?」


長門「造作もない! ビッグセブンの力、とくと見よ!」ズボッ





┏━━━━━━━━━━┓
┃          ┃
┃          ┃
┃   艦娘轟沈   ┃
┃          ┃
┃   L O S T    ┃
┃          ┃
┃          ┃
┗━━━━━━━━━━┛



ポーラ「あわわわ……。お尻のチャオチャオがギンピギンピでダンケダンケに……」ジョバー


隼鷹「む、むごい……」ガクガク


提督「理解(わか)ってもらえたようだな」ニッコリ


提督「心配するな、私とて鬼ではない」


提督「要は酒を飲んでも飲まれないようにすることだ。そうすればこんな酷いことはしないさ」


長門「ちょっと待て」



提督「まあ、それはそれとしてだ。今回の不始末への罰をまだ伝えてなかったな」


ポーラ「え~!? さっきのアイアンクローが罰じゃなかったんですか~!?」


提督「そんな訳ないだろバカチン」







提督「隼鷹、ポーラ。両名とも今日より一週間、禁酒とする」


隼鷹「!?!?!?」


ポーラ「!?!!?!?!!?!?!!!??!!???!!??!?」


隼鷹「なっ、ななななななな……!!?」


提督「言っておくが、これを破った場合には問答無用でケツギンピだ」


提督「身から出た錆にたっぷりと苦しむがよいぞ……フネだけに。ヌハハハハハ」


ポーラ「無理無理、無理ですよお!! そんなことされたらポーラ死んじゃいます!!」


ポーラ「いいんですか、死んじゃいますよ!? 死んだら化けて出ちゃいますよ!?」


提督「(熱い心に不可能は)ないです。話は以上だ」


提督「長門、お嬢様がたがお帰りになる。丁重につまみ出して差し上げろ」




長門「さあ出てった出てった。これから提督には私からたっぷり話があるのでな」ズルズル


隼鷹「ちょっ、せめて三日! いや四日ならなんとか……!!」


ポーラ「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛~~~~~」


扉<バターン!!





隼鷹「…………」


ポーラ「…………」










ポーラ「頑丈なロープ探してきますね~」


隼鷹「もう少し頑張ろ、な?」

とりあえずここまで。続きはゆっくり。

あと轟沈シーンのAAがPCからだと予想以上に酷かった(スマホからなら大丈夫のはず)ので、これからは画像でやろうかと考え中です。
ただ轟沈画像は提督にとってはグロ画像も同然ですし、どうしたものか…。

できればその辺の意見を頂ければ幸いです。

頑丈なロープ… 吊る場所がなくても首が吊れる素敵なロープ 99999ダメージ

いくつものレスありがとうございます。とても参考になりました。

遅くなりましたが続き投下します。




――――禁酒二日目



飛鷹「あら、ザラじゃない。ポーラも一緒なのね」


ザラ「Ciao、ヒヨーウ!」


ポーラ「どうも~、お疲れ様で~す」



ザラ「ヒヨーウもこれから昼食なの? よかったら一緒にどうかしら?」


飛鷹「いいわね。じゃあせっかくだし間宮に行きましょうか」


【間宮】



飛鷹「聞いたわよ。ポーラ、隼鷹と一緒に禁酒させられてるんですって?」


ザラ「ええ、だからずっと側にいないと心配で心配で……」


飛鷹「でも意外と元気そうじゃない。部屋で布団にくるまって震えてるんじゃないかって思ってたわ」


ポーラ「そんなことないですよ~。ワインが飲めないのは~やっぱり辛いですね~」


飛鷹「まあ、まだ二日目だしね。頑張って」


間宮「ご注文はお決まりですか?」


ザラ「はい、これとこれと……」


ザラ「あと、ポーラに『鉄管ビール』をお願いします」


間宮「鉄管……あっ、分かりました」



飛鷹「ねえザラ、鉄管ビールって」


ザラ「ヒヨーウ」








ザラ「ポーラも必死なの……どうか何も言わないで」


飛鷹「……ええ……」


ザラ「と、ところで! ジュンヨーの様子はどうなの!?」


飛鷹「隼鷹? それはもう大変よ。口を開けば酒飲みたい~酒くれ~って。部屋から叩き出したくなるわ」


ポーラ「ポーラはジュンヨーの気持ちすご~く分かりますね~」


ザラ「一緒に居てあげなくて大丈夫なの?」


飛鷹「ヘーキヘーキ。子どもじゃないんだし、自分の面倒くらい自分で見なきゃ」


飛鷹「それに、ああ見えて隼鷹は結構しっかりしてるもの。私は何も心配してないわ」




ザラ「いい? ポーラ、これがキチンとした姉妹の在り方なの。分かってる?」


ポーラ「あははは~……ザラ姉様、いつも大変お世話になっておりますです~……」


飛鷹「まあまあ。私も貴女たちが羨ましくなる時もあるのよ? ……たまにね」


ポーラ「あれ~? 噂をすれば、あれはジュンヨーじゃないですか~?」


飛鷹「あら本当。海上に出て……演習かな?」


ザラ「なんだかフラフラしてる気がするけれど、大丈夫かしら」


飛鷹「…………」










ザラ「……轢かれたわね。入港してきたタンカーに」


飛鷹「…………」







ポーラ「あ、誰かが救出に入りましたね~」


ザラ「あれは確か駆逐艦のシラーツユだわ」


飛鷹「…………」







ポーラ「巻き込まれて引きずり込まれましたね~」


飛鷹「…………」










飛鷹「……隼鷹は、あれで結構しっかりしてるから……(震え声)」


ザラ「それって物理的な話だったの!?」


ポーラ「でも装甲は薄いんですよね~?」


夕立「どうしたの? 何見てるっぽい?」ニュッ


ザラ「ひゃっ!? ユ、ユウダーチ!?」


飛鷹「その、タンカーがね……。夕立も間宮でランチかしら?」


夕立「うん! 今日は白露と一緒に食べる約束してたっぽい!」


ポーラ「そ、そおなんですか~」


夕立「ふんふ~ん、白露まだかな~?」ウキウキ


間宮「お待たせしました、料理と鉄管ビールになります」ゴトッ


ポーラ「おお~、待ってました~!」


夕立「鉄管……ビール? 聞いたことないっぽい」




ポーラ「んぐんぐ……ぷはーっ!」


ポーラ「えへへ~、これだけは飲んでもいいって言われたんですよ~。おかげで~禁酒もなんとか耐えられそうです~」ゴト


飛鷹「そ、そう……良かったわね」


夕立「………」ゴクリ


夕立「……」





夕立「一口ちょーだいっ♪」ガシッ


ポーラ「へっ?」


ザラ「ちょっと!!?」


夕立「♪」ゴクン


夕立「……?」




夕立「これお酒じゃなくてタダの水っぽい! どうして鉄管ビールなんて言ってるの?」




ザラ「あああ……」


飛鷹(あちゃー)


ポーラ「…………」







ポーラ「グスッ……」


夕立「ぽっ!?」


ポーラ「しっ……知ってましたよぉっ……お酒じゃないってえ……!!」グズグズ


ポーラ「だからっ……必死にお酒だって思い込んで……」


ポーラ「これは水っぽいけどっお酒だって……自分に暗示をかけて……っ」


ポーラ「頑張って乗り切ろうとしてたのにぃ……!!」



夕立「そ、そんなの色々とおかしいよっ! 正直言ってドン引きっぽい!」


ポーラ「う゛ええ……きぼちわるい……変な汗出てきた……」



ポーラ「ひぐっ……うあああああ…………」



ポーラ「もうやだ…やだよお……死んじゃう……」



ポーラ「だれか…だれかたすけてぇ……」ボロボロ


ザラ「しっかりしてポーラ! ザラがここにいるわ!」


ザラ「……そうだ、エスプレッソ! ジャイロ・ツェペリもビックリの美味しいエスプレッソを淹れてあげるから! ねっ!?」


ポーラ「あああ……ザラねえさまのえすぷれっそ……」



ポーラ「のみたい……」



ザラ「マミーヤさん!!! 厨房貸して!!!!!」


間宮「は、はい!!」



夕立「ぽ……ぽいぃ……」








飛鷹「夕立」


夕立「はいいっ!!?」


飛鷹「そんなに怖がらなくても大丈夫よ。私からは何もないから」


飛鷹「ただ、今日は白露は来れないと思うわ。それだけ伝えとくわね」


夕立「わ、分かったっぽい! 今日はコンビニ弁当で便所飯するっぽい!」


飛鷹「だから気にしなくていいんだって」




飛鷹「どっちみちランチは食べられないんだから」


夕立「えっ?」









提督「…………」ギンピギンピ


夕立「あっ」




_人人人人人人_
> 艦娘轟沈 <
 ̄Y^Y^Y^Y^Y^Y^ ̄


今回はここまで。次はもう少し早く投下します。

なおこのSSは基本的におバカギャグなので、ガチ轟沈とかはないです。


>>27
ノースティリスの住人がいますね……elonaネタねじ込まなきゃ

確かに見直すと夕立の扱いが雑でしたね……。不快に思った方がいたら申し訳ありません。

ただ、もともとギンピギンピを突っ込むようなSSですので、細かいことはあまり気にせず読んでもらえれば幸いです。

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