西住みほ不可侵条約! (55)

みほ「戦術ノート戦車の中に忘れてきちゃった」

梓「……」

みほ「ん?あれは、澤さん?戦車倉庫に向かってるけど、澤さんも忘れ物かな?」


戦車倉庫内

みほ「あれ?澤さんどこ行ったんだろ」

みほ「まぁいっか。とりあえず戦術ノートとろっと」

「はぁぁぁぁぁ♪みほさぁぁぁぁん♪」

みほ「!?」ビクッ

みほ(な、なに?澤さんの声?なんでⅣ号の中から?)

みほ(そっ~~と、そっ~と中を覗いてみよう)


梓「すんすんすんすんすん」

みほ(わたしの座席の匂い嗅いでる?)ガクガク

梓「はぁぁぁぁぁ♪みほさんみほさんみほさんみほさんみほさん」

みほ(な、なにをしてるの?)ガタッ

みほ「!」

梓「誰!?」


梓「あれ?誰もいない?」

みほ(あ、危なかった。なんとか戦車の影に隠れられたけど、見つかっちゃうかも)

梓「誰かいるんですかー?隠れてるのかな。こんなとこ見られてたら…」

みほ(ど、どうしよう。探されたら見つかっちゃう。こうなったら)

みほ「ニャァ~」

梓「ん?猫?いや、いまの西住隊長ですよね?」

みほ「!?」

梓「わたしが西住隊長の声分からないわけないじゃないですか。見ちゃったんですね?」

みほ(どうしようどうしよう。完全に裏目にでた)

梓「さあ、出てきてください」

みほ(もう、こうなったら)

「ニャァ~」

梓「あ、あれ?本当に猫だった?」

みほ(え?)

梓「おかしいなー。確かにみほさんだと思ったんだけど。まあ、こういうこともあるよね」

梓「次は更衣室行こっと」

みほ(た、助かった)


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更衣室

みほ(戦術ノートは取れたけど、澤さんがなにをするのか気に
なる)

梓「スゥゥゥゥハァァァァァすんすんすんすん」

みほ(こ、今度はわたしのジャケットの匂い嗅いでる!)

梓「やっぱり、座席よりこっちの方が濃いしいい匂いする♪」

みほ(な、なにを言ってるの…)

梓「よし、持って帰ろう!」

みほ「!?」

みほ(も、持って帰るってどうして!?それに持って帰られた
ら私が着る物が)

梓「みほさんのと全く同じパンツァージャケット、用意してお
いてよかったー」

みほ(すり替えるの!?)

梓「えへへ。みほさん流に言うなら、コソ泥作戦かな?」

みほ(私そんなこと言わない)

梓「さてと、かーえろ♪」

みほ「!」

みほ(隠れなきゃ)


梓「~~~~~~♪」

みほ「行っちゃった…澤さん、どうしたんだろ」


みほ宅

みほ(今日の澤さん、様子がおかしかった。ちょっと警戒した
ほうがいいのかな)


翌日

沙織「みぽりん、おはよー♪」

みほ「あ、沙織さん…おはよう」

沙織「なんか元気ないね、どうかした?」

みほ「あはは…昨日ちょっと眠れなくて」

沙織「なにしてたの?」

みほ「うーん…ちょっと考え事してて」

『あー、1年の澤梓ちゃん。至急生徒会室にくることー』

みほ「!」

沙織「いまの、会長だよね?普段は河島先輩が呼び出すのに、なんかあったのかな」

みほ「さ、さあ」

みほ(澤さんだからって気にしすぎだよね?)

梓「……」

杏「なんで呼ばれたか、分かってるよね?」

梓「分かりません」

杏「またまた、とぼけちゃって」

梓「言いたいことがあるならはっきり言って下さい」

杏「はぁ…じゃあ単刀直入に。
みほちゃんのパンツァージャケットの具合はどうだい?」


梓「やっぱり、その話だよね」

杏「もちろん。あれは私たちの条約に反すると思うけど?」

梓「それを言ったら、杏の盗撮だって立派な条約違反だよ」

杏「私がいつ盗撮したって?」

梓「そっちこそとぼけないでよ。みほさんのロッカーに小型カ
メラ仕込んでるんでしょ。だから私の行動にいち早く気づけ
た」

杏「それがわかっていながらあんなことしたんだ」

梓「条約に違反した盗撮が情報源なら騒ぎにしないと思ったん
だよ」

杏「だからって違反するのはどうかと思うけどね」

梓「…………」

杏「…………」


優花里「話は聞かせてもらいました!」

杏梓「「!!!」」

優花里「西住みほ不可侵条約第1条!」

杏梓「「本人の迷惑になる行為はしない!」」

優花里「第2条!」

梓杏「「盗撮、窃盗、ストーキングはしない!」」

優花里「第3条!」

杏梓「「家には入らない!いれない!ただし本人が認めた場合は例外とする!」」

優花里「第4条!」

梓杏「「構成員は対等である!」」

優花里「第5条!」

杏梓「「構成員は情報を共有すべし!」」

優花里「第6条!」

杏梓「「告白は禁止である!アプローチ後の告白を待つべし!」」

優花里「第7条!」

梓杏「「以上に反した場合は、各々が持つみほグッズは他の構成員による没収を受ける!ただし一個のみである!」

優花里杏梓「「「以上の条約をもって西住みほ不可侵同盟を確立する!!」」」

優花里「ちゃんと言えるじゃないですかぁ!なんで2人して破ってるんですかぁ!」

杏「秋山ちゃんだって毎日のように警護とか言いながらストーキングしてんじゃん」

梓「しかも、写真で盗撮何百枚もしてるよね。下手したら何千何万ってぐらい」

優花里「うぐっ!と、とにかく!罰を受けてもらうでありますよ!」

杏「当然、秋山ちゃんも受けるんだよね?」

梓「1人だけ罪逃れはさせないよ?」

優花里「うっ…わかってますよぉ」


梓ちゃんが杏や優花里に対してタメ口になってるのは、条約の構成員は対等であるからです

杏「とりあえず、秋山ちゃんは写真かな。肌身離さないぐらい
大事なのだしなよ」

優花里「うぅ…これは大事なみほ殿の笑顔写真なのに…」

梓「優花里ならレアなパンチラ写真だって持ってるよね?出してよ」

優花里「そっそんな!みほ殿は隙がほとんどなくてパンチラは超レアなのに!」

梓「はーやーくー」

優花里「わかりましたよぉ。でも、手元には置いてないのであとで家に来てください」

杏「秋山ちゃんは写真マニアだねぇ」


杏「じゃあ次、梓ちゃんは昨日とったパンツァージャケットね」

梓「そっそんな!まだ1日しか堪能してないのに!」

杏「いっとくけど、すり替えなんてさせないからね。匂い嗅げばすぐわかるんだから」

優花里「私もそれが良かったのですが…言ったもん勝ちですもんね…」

優花里「じゃあ私は、西住殿の体操服で」

梓「そんな!あれも苦労してすり替えたのに!」

杏「梓ちゃんは服マニアだねぇ」


梓「じゃあ私は杏からみほさんの着替え中ビデオをもらいます!」

杏「な!?それは手を出しちゃダメなやつだよ!」

梓「杏だって私から取るじゃん!」

優花里「私は戦車に乗ってる凛々しいみほ殿動画です!」

杏「それもダメなやつだよ!」

優花里「問答無用です!」

梓「杏はビデオマニアだねぇ」


杏「ねぇ~この没収制度やめない?情報共有する気なくなるんだけど」

梓「そんなこと言ったらおさえがきかなくなるでしょ」

優花里「それに、没収を通して情報共有してるといえなくもないです」

杏「だぁぁぁぁぁ!!もう!!はい解散解散!お互いの家にブツを取り行くから放課後に校門集合ね!」

梓「そのまえに、杏と優花里は盗撮カメラ外してよ」

優花里「わかりましたよぉ」

杏「しょうがないね」

杏優花里(またあとで付け直そう)

梓「あとで付け直すとかもなしだからね!」

杏「分かってるよぉ。没収されるために撮ってるんじゃないしね」

梓「絶対だからね!!」

梓(良いもん。条約に違反せずにみほさんを堪能すれば良いんでしょう?だったら、作戦はある!名付けて、じっくりぬいぐるみ作戦!)

梓「西住隊長!」

みほ「さ、澤さん?な、なにかな?」

みほ(ど、どうしよう。この前のこと言ったほうが良いのかな?今私が着てるの澤さんがすり替えたジャケットなんだけど…)

梓「えへへ。今日は隊長にプレゼントがあるんです」

みほ「プレゼント?」

梓「はい!ボコのぬいぐるみです!」

みほ「わぁ!ありがとう♪このボコ初めてみるけど、良いの?」

梓「はい♪私の手作りなんですよ」

みほ「手作り!?すご~い 」

みほ(これ、微妙に私に似てる…)

梓「一緒に寝てあげてくださいね♪」

みほ「うん、大事にするね」

みほ(澤さんいつも通りだったな。やっぱり、私が見てたって ことは気づかれてないみたい)

一週間後

梓「西住隊長、あのぬいぐるみと一緒に寝てくれてますか?」

みほ「うん♪毎日抱きながら寝てるよ」

梓「気に入ってもらえて良かったです♪」

梓(よしよし)

二週間後

ザーザー

梓(きた!この雨を待ってた!普段は絶対に外なんか出ないけど、今日だけは特別!)


梓「はっはっ」

ウィーン

【コンビニ】

みほ「あれ?澤さん!?ずぶ濡れでどうしたの!?傘は!?」

梓「隊長…ちょっと傘壊れてて」

梓(みほさんがこの時間コンビニにいることは調査済み!)

みほ「そんな格好じゃ風邪ひいちゃうよ。とりあえず、うち来る?」

梓(ニィ)

梓「はい…すみません」

みほ「いいから、行こ?」



梓(みほさんと相合い傘♪)

梓「隊長、もっとそっち寄っていいですか?」

みほ「うん。いいよ」

抱きっ

梓(えへへ。みほさんと腕組んじゃった//////)

梓「濡れてるのにごめんなさい」

みほ「ううん。気にしないで」


【みほ宅】

みほ「さ、あがって」

梓「は、はい」

梓(やった!みほさんの誘いなら条約違反にはならない!)

みほ「とりあえず、服脱いでシャワー浴びちゃって。服はやっとくから」

梓「はい!」


梓「あがりましたー」

みほ「あ、服は洗ってるけど、着替えどうしよっか?」

梓「大丈夫です。着替えならカバンに入れてあります」

みほ「えっ?」

梓「雨だから一応用意はしておいたんです」

みほ「そ…そっか。準備万端だね」

みほ(用意がよ過ぎるような…)

梓「じゃーん!ボコパジャマです!」

みほ「わぁ~!かわいい~!どうしたの!?これ」

梓「えへへ。子供用しかないって聞いたから、作ってみたんです!」

みほ「澤さんすごいね!いいなぁー」

梓「そう言うと思って、隊長の分もあります!」

みほ「ありがとう!澤さん、本当にありがとう!」

みほ「あれ?なんで2着あるの?」

梓「えっ!?」

みほ「えっ…だって、自分の分なら1着あれば…それに、着替えならなんでパジャマなの?」

梓「…………」

みほ「…………」

梓「あっあーそう、アレですよ!」

みほ「ど、どれかな?」

梓「え、えーと…そう!最初は紗希の家でお泊まり会する予定だったんですよ!」

みほ「あ、だったら行かないと…」

梓「大丈夫です!もう連絡しちゃいましたし!外雨ですし!」

みほ「そっそうだね?」

梓「はい!そうなんです!」

梓(危ない危ない)

梓「あっこのぬいぐるみ」

みほ「あっうん。澤さんからもらったぬいぐるみだよ」

梓「大事にしてくれてるんですね」

みほ「もちろん」

梓(よし…)

梓「隊長もシャワー浴びたらどうですか?私と相合い傘したせいで濡れちゃいましたよね」

みほ「うーん、じゃあそうしようかな」

梓「どうぞどうぞ」

みほ「じゃあ入ってくるね」


梓(今のうちに、ぬいぐるみをすり替える!)

梓「スゥゥゥハァァァスンスンスンスン」

梓「二週間とはいえ、しっかりみほさんの匂いついてる♪よし、持ってきた同じぬいぐるみを置いて、あったものはカバンに隠して、と」

梓「じっくりぬいぐるみ作戦完遂です!」

みほ「わぁ~♪ボコパジャマ素敵♪ありがとね!澤さん!

梓「いえいえ。あ、写真撮りましょうか?」

みほ「お願い!」

梓(ボコに夢中なみほさんかわいい♪)カシャッ

みほ「えへへ。あ、この後どうする?」

梓(来た!)
梓「えーと、そうですね。雨、止みそうにないですね」

みほ「よかったら、泊まってく?」

梓「いいんですか!?」
梓(やった!)

みほ「もちろん♪ボコパジャマでお泊まりしよ♪」

梓「はい!」



みほ「えーと…澤さん。もう少し離れて寝ない?少し暑いよ」

梓「ここで寝させて下さい。私誰かと一緒じゃないと寝れなくて」

みほ「で、でもさすがに密着しすぎじゃ」

梓「すー…すー…」

みほ「澤さん?澤さーん?……寝ちゃったか…もう、しょうがないなぁ」


梓(フフフ。みほさんが隣で寝てて寝られるわけないでしょう!?多少強引でも押せばみほさんは断れない!このまま抱きついたまま朝を迎えます!)


【次の日】

梓(ハァァァァァ♪昨日は最高だった♪あれだけの興奮はなかなか味わえない。みほさんからの告白がなかったのは残念だけど、必ずモノにしてみせる!)

【黒森峰】

まほ「みほの匂いが薄れていくんだ」

エリカ「……はい?」

まほ「いやだから、みほの「聞こえなかったわけじゃないですから!」

まほ「なんだ、そうだったのか。それで?」

エリカ「それで?とは?」

まほ「いや、どうしたらいいと思う?」

エリカ「知りませんよ!そもそも、なんの話かすらわかりませんよ!」

まほ「え?みほの話だぞ?なんでわからないんだ?」

エリカ「なんでわかるとおもってるんですか!?」

まほ「まったく。それでも次期隊長か?みほのことも知らずに黒森峰の隊長は名乗らせないぞ?」

エリカ「そんな隊長になりたくないです」

まほ「やれやれ、いつからそんな志の低い奴になってしまったんだ」

エリカ「………」

まほ「あっちょっと待ってくれ。殴るのは良くないぞ。拳を固めるのは良くない。短気だとすぐ相手の挑発に乗ってしまうぞ」

エリカ「怖がりながら挑発するのやめてくれません!?」

まほ「さて、それでみほのことなんだが」

エリカ「はぁ…」

まほ「一から話すとだな。みほがいなくなってからというもの、私は1日に何度もみほの部屋にいくんだ」

エリカ「何やってるんですか…」

まほ「とうぜん、みほ分を補給するためだ。その一環として、いま私が着ているこの制服は、みほのものだ」

エリカ「ほんと何やってるんですか!?」

まほ「胸のところが少し苦しいが、みほに抱きしめられてると思うと気にならなくなる」

エリカ「気にして下さい。体も頭も」


まほ「それでだな、みほがいなくなってから私がかなりの頻度でみほのものを使っていると、みほの匂いが薄れていくんだ。おそらく、私の匂いが付着しているんだと思う」

エリカ「自分の匂いってわかりませんからね」

まほ「そうなってくると、いつかはみほの匂いがなくなって私の匂いだけになると思わないか?」

エリカ「まぁ、なるでしょうね」

まほ「そうなったら、私は自分の匂いを嗅ぎながら喘いでいる変態にならないか?」

エリカ「ほんと何やってるんですか!?」

まほ「今日そのことに気づいてな。愕然としたよ」

エリカ「サラッとしてますけど、妹の匂いを嗅いで喘いでいる時点でど変態ですよ。それに、自分の匂いになるなら喘がなくなるんじゃないですか?」

まほ「すまん、言い方が悪かったな。みほの匂い関係なくみほが使ったってだけで興奮する。私が普段使ってるペンはみほが置いていったものだし、箸もみほのものだ。パンツや靴下もみほのものだし、私が使っているものでみほのものじゃないのはブラジャー程度だろう」

エリカ「…………もう帰っていいですか…」

まほ「なぜ?」

エリカ「なぜ?じゃないですよ!いままで尊敬してた隊長が実はシスコンのど変態だったなんて知ってどうしろってんですか!?もう帰ります!」

まほ「あっ待ってくれ!どうすればいいかって相談に乗ってくれ!」

エリカ「知りませんよ!大洗にでも行けばいいじゃないですか!」

まほ「…………たしかにそうだな。条約に違反しなければいいんだし…よし、そうしよう。ありがとう、エリカ!」

更新遅くなってしまい、申し訳ありません
では、更新していきます。

【プラウダ】

カチューシャ「ミホーシャに会いに行ってくるわ」

ノンナ「みほさんに?分かりました、手配します」

カチューシャ「あ、ノンナはお留守番よ」

ノンナ「ありえない!(ロシア語)」

カチューシャ「ノ、ノンナ?」

ノンナ「はっ…失礼しました。では、手配してまいります」

カチューシャ「だから、ノンナはお留守番だって」

ノンナ「聞こえません!(ロシア語)」

カチューシャ「ほんとどうしたのよ!?」


クラーラ「フフフ…ノンナ様、カチューシャ様は私を選んだ、ということですわ。(ロシア語)」

ノンナ「ほう…面白いことを言いますね、クラーラ(ロシア語)」

クラーラ「ノンナ様は確かに素晴らしいお方ですが、カチューシャ様に真にふさわしいのは私です(ロシア語)」

ノンナ「カチューシャと会って間もないあなたに、カチューシャの下はふさわしくありません。カチューシャの太ももは私だけのものです(ロシア語)」

クラーラ「負け犬が何を言っても聞こえませんわ(ロシア語)」


カチューシャ「もう!2人してロシア語で何喋ってんのよ!クラーラが日本語しゃべれることはもう分かってるんだからね!」

クラーラ「失礼いたしました、カチューシャ様。此度の大洗行き、私がご同行することをノンナ様と話していたのですわ」

ノンナ「クラーラ!」

クラーラ「では、御機嫌よう。ノンナ様(ロシア語)」

カチューシャ「え?クラーラもお留守番よ?」

クラーラ「そんな!?(ロシア語)」

カチューシャ「もう、2人してどうしたのよ。今回は私1人で行ってくるわ」


ノンナ「…………」

クラーラ「………」


ノンナ「カ、カチューシャ、なぜ1人で?今までそのようなことは」

カチューシャ「へ?ま、まあ、いいじゃない。たまには1人でも」

クラーラ「しかし、カチューシャ様1人では…」

カチューシャ「大丈夫よ!もう子供じゃないんだから!はい!この話おしまい!」


クラーラ「ノンナ様、どう思いますか?(ロシア語)」

ノンナ「分かりません…カチューシャが何を考えているのか…(ロシア語)」

クラーラ「しかし、何か手を打たなくては…(ロシア語)」

ノンナ「わかっています。私たちはカチューシャとは別に大洗に行きましょう。そのあとは尾行ですね(ロシア語)」

クラーラ「分かりました。目的地が分かっているのは幸いですね。(ロシア語)」

ノンナ「ええ。しかし問題は、何のためにみほさんに会いに行くのか…(ロシア語)」

クラーラ「やはりそこですね。わざわざカチューシャ様が足を運ぶとは…(ロシア語)」

ノンナ「確かに、カチューシャはみほさんのことを認めていましたが、それが理由とは…


その後、2人の議論は3時間以上続いた

【聖グロリアーナ】

ダージリン「みほさんに会いに行きましょうか」

アッサム「またですか?」

ダージリン「また?私が以前に、みほさんに会いに行ったのは一ヶ月以上前ですのよ?」

アッサム「私が言っているのは、その発言が何十回も繰り返されていることです」

ダージリン「そうだったかしらね」

アッサム「それから、残念ながらそんな暇はありません。戦車道の練習試合の連絡がひっきりなしに来てるんですから」

ダージリン「そんなもの断ってしまえばいいわ」

アッサム「戦車道の隊長の言葉とは思えませんわ」

ダージリン「そうだわ。その練習試合とやら、ペコに仕切らせればいいじゃない。私は時間が欲しい。後進の育成にもなる。一石二鳥じゃない」

アッサム「それも残念ながら、ペコは今いないわ」

ダージリン「え?一体どこに?」

アッサム「昨日連絡があって、今頃大洗に行ってるはずよ」

ダージリン「なんですって!?」ガタッ

アッサム「ダージリン?」

ダージリン「なぜそれを早く言わないの!?」

アッサム「ペコに今日までダージリンには絶対に言うなと言われていたのよ」

ダージリン「こうしてはいられないわ!早く大洗に行く準備を!」

アッサム「お、落ち着きなさい、ダージリン。聖グロリアーナの戦車道はどこいったのよ?」

ダージリン「この場でそれを口にする気はないわ!」


ガチャッ

ペコ「…………」

ダージリン「ペコ!」

アッサム「どうしたの?もう大洗に行ったはずじゃ」

ペコ「それが、大洗への渡航許可がおりなくて行けなくなってしまいました」

アッサム「あらそうなの」

ダージリン「それで?抜け駆けしようとしたことについては?」

ペコ「……」

ダージリン「もちろん、覚悟はできているんでしょうね?」

ペコ「イギリス人は恋と戦争では手段を選ばない。ですよね?」

ダージリン「そう。謝る気はないってことね」

ペコ「このことについて、譲る気はありません」

ダージリン「……」

ペコ「……」


アッサム「ちょっと2人ともどうしたのよ?そんなに殺気だつなんて」

ダージリン「あなたにはわからないでしょうね、アッサム。短い不在は恋を活気づけるが、長い不在は恋をほろぼす。つまりはそういうことよ」

ペコ「ミラボーですね。ダージリン様もたまにはいい事言いますね」

ダージリン「たまに?いつもでしょう?」

アッサム「はぁ…私にはその意味が分かりませんが…」

ダージリン「ではペコ、今度は2人で行きましょうか。私の申請なら通るでしょうし」

ペコ「私の申請に問題があったかのような言い方ですね」

【大洗】

河島「会長、こちらが明日の渡航申請書です」

杏「んー。あれ?カチューシャにダージリンにまほからじゃん。なんか予定あったっけ?」

河島「いえ、特にそういった連絡はないです」

杏「だよねー」

杏(んー。この3人ってことは、みほちゃんに会いに来たのかな?でも戦車道関係だったら断っちゃマズイしなー。しょうがない、またみほちゃんに頼むか)

杏「河島ー西住ちゃん呼んでー。あと2人きりにして」

河島「はっ。分かりました」



『普通一科2年西住みほ、至急生徒会室に来ること。繰り返す。普通一科2年西住みほ、至急生徒会室に来ること』



みほ「どうしたんですか?会長」

杏「いやー西住ちゃんに頼みたいことがあってさー」

みほ「頼みたいことですか?」

杏「うん。カチューシャにダージリンにまほがこっち来たいらしいんだけどさ、その用事を聞いて欲しいんだよね」

みほ「お姉ちゃん来るんですか?」

杏「まだ決定じゃないけどね。それで、やってくれるかな?」

みほ「いいですけど、どうして私に?」

杏「まーいいじゃん。はい、これ原稿。この通り喋ってね。他のこと喋ったら罰ゲームだから」(私が聴いたらウソで答える可能性が高いからね)

みほ「まさか…あんこう踊りですか!?」

杏「にいー」

prprprprガチャッ

まほ「もしもし」

みほ「あ、お姉ちゃん?」

まほ「み、みほ!?」

みほ「大洗に来るんだって?」

まほ「あ、ああ。そうなんだ。ところで…」

みほ「何しに来るの?」

まほ「え?ああ、当然みほに会いに行くためにな」

みほ「戦車道は関係ないってこと?」

まほ「まぁ、そうだな」ブツッ…ツーツー

まほ「みほ?みほ?切れてしまったか…だが、みほと話せた!」



みほ「か、会長、だいぶ切るの早かったですね」

杏「聞きたいことは聞けたしね。さー、つぎつぎ」(みほちゃんとそんなに長く会話させないよ)


prprprprガチャッ

カチューシャ「もしもし?」

みほ「あ、カチューシャさん、こんにちは」

カチューシャ「ミ、ミホーシャ!?」

みほ「大洗に来るんですか?」

カチューシャ「え、ええ。そうよ。ちょっとミホーシャに会いたくて」

みほ「戦車道は関係ないってことですか?」

カチューシャ「へ?まぁ、そうね。関係ないわね」ブツッ…ツーツー

カチューシャ「え?ミホーシャ?ミホーシャ!?もう!なんなのよ!いきなり切っちゃって!」



prprprprガチャッ

ダージリン「もしもし」

みほ「あ、ダージリンさん、こんにちは」

ダージリン「み、みほさん!?」

みほ「大洗に来るんですか?」

ダージリン「え?ええ。そうよ。随分耳が早いわね」

みほ「何しに来るんですか?」

ダージリン「え?そうね。みほさんとお茶をするためかしらね」

みほ「戦車道は関係ないってことですか?」

ダージリン「そうよ。たまにはそういうのも…」ブツッ…ツーツー

ダージリン「あら?切れてしまったわね」


杏「これで全部だね。ありがとね、西住ちゃん」

みほ「いえ、私もみなさんと久しぶりに話せてよかったです。皆さんと会えるの楽しみですね!」

杏「…………そうだね」

みほ「じゃあ、私はこれで」

杏「うん。ありがとねー」




杏(さてと、じゃあ申請オール却下で。あれ?ノンナからも来てる。わざわざカチューシャと別口ってことは、1人で来ようとするカチューシャをつけようとしてるのかな?…ならいっか。むしろ、カチューシャがいなくてガッカリする姿が楽しみだよ)

【黒森峰】

まほ「なぜだ…なぜ大洗への渡航許可がおりない!?」

エリカ「落ち着いてください」

まほ「これが落ち着いていられるか!?みほに会えないじゃないか!」

エリカ「こないだは話せて嬉しいってテンション上がってたじゃないですか。ほんとドン引きするくらい」

まほ「みほと話せたんだぞ!?喜んで当然だ!一言でも話せたら昇天するレべルだぞ!?毎日のように話していられる大洗の奴らの神経がわからない!」

エリカ「分からないのは隊長の神経のほうですよ」

まほ「あぁぁぁぁぁ。みほぉぉぉぉぉ!!会いたいぃぃぃぃぃ!!!」

エリカ「もう帰っていいですか?」


【プラウダ】

カチューシャ「なんで渡航許可おりないのよ!なにかの嫌がらせ!?ノンナ!クラーラ!」

シーン

カチューシャ「もう!2人ともどこいったのよ!!」


【聖グロリアーナ】

ダージリン「おかしいわ。なぜ渡航許可がおりなかったのかしら」

ペコ「ダージリン様の申請に不備があったんじゃないですか?」

ダージリン「そんな訳ないわ」

ペコ「ではどうしておりなかったのか、説明できますか?」

ダージリン「…………なにかの陰謀かしらね」


【大洗】

ノンナ「おかしい。カチューシャに仕掛けた発信機が未だプラウダのままです」

クラーラ「カチューシャ様が気づいて外されたのでは?」

ノンナ「ありえません。発信機は全部で10個以上付けてるうえに、カチューシャの衣服全てに取り付けています。それを全て外すなど…」

クラーラ「まさか、カチューシャ様は大洗に来ていないのでは…?」

ノンナ「考えにくいですが、そう考えるのが自然ではありますね。一応みほさんに連絡をとってみますか」

prprpr

ノンナ「ッ!カチューシャからです!」

ガチャッ

カチューシャ「ちょっとノンナ!あんた今どこいるのよ!」

ノンナ「それはそうと、カチューシャは大洗楽しんでいますか?」

カチューシャ「渡航許可がおりなかったのよ!それより私の質問に答えなさいよ!今どこいるの!」

ノンナ「…………そうでしたか。いま私とクラーラはクラーラの実家にお邪魔しています」

カチューシャ「はあ!?クラーラの実家!?なにそれ!?カチューシャも連れていきなさいよ!」

ノンナ「はい。今度の休みに一緒に行きましょう」

カチューシャ「絶対だからね!」

ノンナ「はい。今日は夜までには戻ります」

カチューシャ「あ、そう?だいぶ早いのね」

ノンナ「はい。では」ブツ


クラーラ「よかったのですか?あんな嘘をついて」

ノンナ「仕方ありません。我々が大洗に来ていると知れたら余計に話しがこじれてしまいます」

クラーラ「では、帰りますか」

みほ「うーん」

沙織「みぽりんどうしたの?」

みほ「なんかここ最近おかしなことが多くて…」

沙織「たとえば?」

みほ「誰かの視線を感じたり、服が新品みたいに綺麗になってたり、コンビニ行くと高い確率で女の子に見られて、たまに話しかけられたりするの」

沙織「え~なにそれ~」

みほ「だからちょっと不気味で」

沙織「うーん、女の子からモテモテなのはみぽりんらしいけど、最初の方はストーカーじゃない?」

みほ「でもそこまでなにかしてくるってのはなくて」

沙織「うーん。みぽりんの可愛さなら攫われてもおかしくないのにね」

みほ「攫い!?」

華「沙織さん、みほさんを怖がらせてはいけませんよ」

みほ「あ、華さん」

沙織「えー。じゃあ華はなんでか分かるの?」

華「そんなのきまっています」



華「みなさん、みほさんのことが大好きなんですわ」

これで完結にしようと思います。
みほのことが好きすぎて暴走する梓ちゃんが見たかったので今回書きました
更新遅れに遅れて申し訳ないです

ではまた

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