東京喰種SSです
アニメ及びコミックス派の方にはネタバレ的内容が含まれますので
YJ派、ネタバレ気にしないよ派な方のみお読みください
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滝澤「じゃ、若輩ものではありますがよろしくお願いします!」
法寺「ああ、君が……法寺項介です。 こちらこそよろしく」
滝澤「まさか“あの”法寺さんと組ませていただけるなんて、感激です!」
法寺「それはどうも…私の方でも滝澤くんの話は耳にしてますよ」
滝澤「え!? ど、どんなのですか!」
法寺「勇み足で少々感情任せな所有り、そのせいで視野も狭くなりがちだとか」
滝澤「……っ」
法寺「ですが、優秀な人材だとも聞いています。 期待していますよ」ス
滝澤「は……はい! 俺がんばります!!」ギュッ
滝澤「あ…法寺さん、昼飯ですか? 俺、お供します!」
法寺「それは構いませんが滝澤くん、頼んでおいた喰種事件のリストアップは済んだのですか?」
滝澤「いえ、それは……まだ……ですけど…………」
法寺「…………」
滝澤「すぐとりかかります……」
滝澤「……」ドヨ―ン
法寺「……」
法寺「そういえば私の方もまだ少し仕事が残っていましたね……お昼はもう少し後にしましょう」
滝澤「法寺さん!!」
法寺「滝澤くん、手が止まっていますよ」
法寺「滝澤くん、ここにおいてあった新聞を知りませんか?」
滝澤「あ……スミマセン! 要らないと思って俺……」
法寺「棄ててしまったのですか?」
滝澤「いえ、そうではなくて……あの…その……ここに」ス...
法寺「まったく持っているなら早く出して……おや、これは」
滝澤「亜門一等殿の記事が載っていたもので……勝手にスミマセンでした!」
法寺「別に新聞を切り抜きした位で怒ったりはしませんよ」
滝澤「法寺さん!!」
法寺「ですが、次からは一言ことわりを入れてからにしてくださいね」
滝澤「……キヲツケマス」
法寺「滝澤くん、私たちに移動の指令がきましたよ」
滝澤「どこの支部になったんですか?」
法寺「20区だそうです」
滝澤「20区! あの亜門一等がいる20区!!」ヨッシャー
法寺「ですので今取り掛かっている仕事は―――」
滝澤「これで亜門一等の活躍を直接生で見れる事に……よし! よぉ~~し!」
法寺「で、速やかに次の―――」
滝澤「やる気でてきたァ――! 法寺さん、俺めっちゃ頑張りますよ!」
法寺「それは結構。 ですが滝澤くん」
滝澤「はい、法寺さん!」
法寺「まずは落ち着いて人の話をよく聞きなさい」
滝澤「……はい、法寺さん」
滝澤「いや~、生亜門さんマジやばかったス!」
法寺「滝澤くんは本当に鋼太郎くんの事が好きですね」
滝澤「そりゃもう! あの人は俺の憧れですから!」
法寺「確かに近年の鋼太郎くんの活躍は目を見張るものがありますね」
滝澤「ですよね! く~~~、俺も早くあんなふうに逞しい捜査官になりたいです!」
法寺「逞しい……そうですね鋼太郎くんにはその言葉がピッタリあてはまるでしょう」
滝澤「そうですよ!」
法寺「ところで滝澤くん」
滝澤「なんですか法寺さん?」
法寺「私は常々良き上司であろうと努めているつもりですが、君の目にはどう映っていますか?」
滝澤「も、もちろん法寺準特等殿も尊敬すべき立派なお方だと思っております!!」
法寺「フフフ、何やら言わせてしまったみたいですみませんね」
滝澤「亜門さんが上等捜査官になったと思ったら、その部下が真戸だなんて…」
法寺「鋼太郎くん側の事情はともかく、君としては既知の彼女の方が仕事もやりやすいでしょう」
滝澤「いえ、アイツに関しては逆ですね」
法寺「……まったく、その様子では未だ彼女とは相変わらずのようですね」
滝澤「だって見たでしょ! あのいちいち人を小バカにするような態度……!」
法寺「それは滝澤くんが突っかかるからでしょう」
滝澤「ですが……!」ガタッ
法寺「君も大人なのですから、ある程度は折り合いをつけていかなければ後々苦労しますよ」
滝澤「~~っ」
法寺「いい機会です。 立ち上がったついでにこの資料をアキラさんへ渡しておいてください」
滝澤「『俺』がですか?」
法寺「ええ、『君』がです」
滝澤「……イッテキマス」
法寺「さて、私も今日はこの辺であがると――おや、これは――」
法寺「滝澤くんのレポートに提出漏れがありますね」
法寺「まあ、この案件は急ぎでもないですし明日早く来て取り掛かってもらえばいいでしょう」
法寺「メールで…いえ、お酒も入っているでしょうし念の為に電話でも伝えておきますか」
RRRRR
ピッ
滝澤『もしもしィ! 誰だこの野郎!!』
法寺「…………」
滝澤『今おれぁ~、因縁の戦いを…』
法寺「もしもし滝澤くん、『この野郎』ですが」
滝澤『!?』
法寺「レポートの提出漏れがあったようなので連絡しました。 すぐ支部に戻りとりかかってください」
アキラ「そろそろ地行博士との約束の時間だ。 上等、手早く食堂で昼食を済まそう」
亜門「ああ…いや、それは俺が決める」
滝澤「……なんか…あの二人いつもと違わないスか」
法寺「鋼太郎くんも27ですか…」
滝澤「!? どういう意味ッスか」
法寺「深い意味はありませんよ」
滝澤「……」
法寺「滝澤くん、今日のお昼は一緒にどうですか?」
滝澤「え、はい…大丈夫……ス」
法寺「そうですか…では、仕事の区切りがついたら教えてください。 今日は奢りますよ」
滝澤「それはありがたいスけど、急にどうしたんですか」
法寺「深い意味はありませんよ」
法寺「滝澤くん」
滝澤「法寺さん! もう篠原特等たちと前線へ向かっているハズじゃ……!」
法寺「いえね、初めての大規模な作戦の前に君が緊張してるのではと思いまして」
滝澤「ハ……ハッハ! 大丈夫ですよ、なんたって俺には法寺さんから譲り受けたドゥヒがありますから!」
法寺「……」
滝澤「アハ…ハ…ハ……」
法寺「滝澤くん」
滝澤「はい!」
法寺「君のいる場所は個々の戦績より、隊列に穴が空かない事の方が重要になってくるかと思います」
法寺「ですのでくれぐれも無理はしないように、しっかりとアキラさんのサポートをしてあげてください」
滝澤「な!? なんでそこでアイツの名前がでてくるんスか!!」
法寺「さて、どうしてでしょうね。 それではお互い気合を入れてがんばりましょう」フフ
滝澤「はい、法寺さん! また…また後で!!」
法寺「ええ、また後で」
「滝澤二等は……」
「――してッ! うちの政道を……」
「法寺項介準特等捜査官――あなたを特等捜査官に任命する」
「帰ってください……私はもうあなたたちに関わりたくないんです」
「あ、法寺特等お疲れ様です。 アキラさんですか? 今お呼びしますね」
「ンンンッ、ボオオォイ…」
「法寺特等先日のオークション掃討戦の事なのだが――」
聖奈「いらっしゃいませ、法寺さん」
法寺「ええ、お邪魔しますよ聖奈さん」
・
・
・
法寺「―――と、いうわけでここに来れるのは最後になるかもしれません」
聖奈「そうですか……きっとおにぃも寂しがると思います」
法寺「…………」
聖奈「法寺さん」
法寺「はい」
聖奈「一人になった私を、何も分からなかった私を今まで支えていただきありがとうございました」ペコリ
法寺「止めてください…私にはお礼を言われる資格なんてありませんから」
聖奈「そんな事ないです! おにぃもお父さんもお母さんもいなくなった私には―――」
ああ……本当に、本当に私にはお礼何て言われる資格なんてないんです
私はあなたのお兄さんを
オウル「終わった…」
オウル「どうしたんです? これでアオギリは殆どやったも同然ですよ?」
オウル「一緒に喜びを分かち合いましょうよ…」
法寺「……」
オウル「法寺さん…俺…おれはっ」
法寺「全員」
法寺「SSレート“喰種”『オウル』へ―――」
法寺「攻撃準備…!」
もう一度殺すつもりなのだから
オウル「どうしてェ…」
アキラ「羽赫部隊は距離を取りつつとりつつ待機! 指示をだすまで決して手を出すな!」
オウル「どうして……!」
アキラ「他の隊はクインケを構え臨戦態勢! 流れ弾一つにも全力で対処にあたれ!!」
オウル「どうしてェェェェエエエ゛エ゛エ゛!!!!!!」
アキラ「くるぞ!!」
法寺「……」ス...
オウル「俺は…!」バキキキ
法寺「……!!」ガギィィン
オウル「俺はただ……!!」ド ド ドド
法寺「ぐぅっ」ガガガ ガ
オウル「守りたかっただげなのに゛い〝ぃぃ!!」バァッ
ズガアァン
法寺「ハァ……ハァ…………」
アキラ「ッ!! 全弾ってぇ!!」
オウル「法寺さん」
滝澤くん
オ ウ ル 「 法 寺 さ ん 」
どうやら私にはあなたを救う事はできそうにありません
オ ウ ル 「 法 寺 さ ん 」
不甲斐無い上司ですみません
オウル「ぼぉぉぉううぅじいいいいいいいいいいいいいざぁああああああ!!!!!!!!」
後の事は頼みましたよ、×××××
ザシュ
オウル「あ〝あ〝あ〝あ〝あ〝あ〝あ〝あ〝あ〝あ〝あ〝あ〝あ〝あ〝あ〝」
書きたかったじゃわの話と期待して待ってたけど端折られてしまった法寺さんVSオウル戦二つ分の気持ちを込めたつもりです
前半こそ明るいノリですが、ラストはBADEND確定なので文字打つ指も少々重かったです
きちんとした描写がないので滝澤家の事情はかなり妄想はいっております、ご容赦ください
駄文にお付き合いいただきありがとうございました
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