梨子「……やったわ。ついに完成した！しいたけの着ぐるみ！！」

梨子「これを……はぁはぁ……これを着れば千歌ちゃんと……千歌ちゃんと！！」ｷﾞﾝｷﾞﾝ

梨子「犬の格好をするのは抵抗があるけど……千歌ちゃんと【ﾋﾟｰｰｰｰ】出来るなら！！！」

梨子「というわけで、私だとバレないように今日一日しいたけをよろしくね曜ちゃん」

曜「もう……なんか狂気を感じるよ」

梨子「前途洋々ね」

曜「前途多難だよ」

梨子「さて」ｶﾎﾟｯ

曜「しいたけだね……ちょっとサイズは大きいけど……」

梨子「ハッハッハッハッ」

曜「しいたけのマネ上手っ。犬の格好をして四つん這いで息を切らすって……友だちがやってたらドン引きするシチュエーション、ワースト3に食い込むんだけど」

梨子「まだまだ上を狙えるってことね」

曜「いや、奈落まっしぐらだよ」

梨子「そろそろ千歌ちゃん帰ってくるから、曜ちゃんはもしものときのために待機しててね。頼んだわよ、マイフレンド」ｸﾞｯ b

曜「しばらく梨子ちゃんと友だちやめていい？」

千歌「ただいま～♪」

梨子「ワンワンワンワン！！」ｶﾞﾊﾞｯ

千歌「うわっ！？しいたけ！？」ﾄｻｯ

梨子「ハッハッハッハッ！！」ﾍﾟﾛﾍﾟﾛﾍﾟﾛﾍﾟﾛ

千歌「あっ///もー、なーにしいたけ～♪こんなにじゃれて、今日は甘えんぼだな～♪」ｷｬｯｷｬｯ

梨子(ひゃっほぉ～！！♪千歌ちゃん千歌ちゃん千歌ちゃ～ん！！千歌ちゃんのほっぺた美味しい！ほんのり汗ばんで千歌出汁プシャア！！スンスンスンスン、千歌ちゃんいい匂い！チカスメル出てるこれ！！止まらないこれ！！)

千歌「あれ、なんかいつもより重い？ていうか大きい？」

梨子「気のせいよ」ｷﾘｯ

千歌「そっかぁ～」

千歌「あれ、梨子ちゃん！？」ｷｮﾛｷｮﾛ

梨子「ワンワンワンワン！！」

梨子(あっぶなぁ～！つい喋っちゃったわ！こんなことバレたら間違いなく――――)

千歌「梨子ちゃんがしいたけのマネしてるなんて……私も誘ってよ、ワンワンッ♪」



梨子(くはあぁぁぁ――――！！！チカワン可愛いぃぃぃぃぃ――――！！！)

梨子(ってならないでしょ！？現実は甘くないわよ梨子！！)

千歌「んー、気のせいか……」

梨子「ワンワン！」

千歌「……なんか鳴き声がいつもより高い？」

梨子「ワンワン！」↓

千歌「？」

千歌「まいっか。……エヘヘ、たまにはお散歩とか行っちゃう？♪」

梨子「ワンッ！？」

梨子(お、お散歩！？私が千歌ちゃんにリードで引っ張られて、四つん這いのままで！？それなんてご褒美！？)

千歌「よーっし、レッツゴー♪」

梨子「ワァン！！」

ｻｱｧｧ

千歌「んー、潮風が気持ちいいね～♪」

梨子「ワンッ♪」

梨子(いや……通気性悪すぎて風なんか当たらないわ……完全に設計ミスね……。しかも四つん這いって……何気にかなり体力使う……)ﾊｧﾊｧ

千歌「どうしたのしいたけ。いつもより歩くの遅くない？」

梨子「ハッハッ！」

千歌「んー……あっ、オシッコしたい？」

梨子「ワンッ！？」

千歌「じゃーそこの茂みでしちゃう？」

梨子(ウソでしょ！？千歌ちゃんの前で！？お外で！？そんな……そんなの…………神様ありがとぉぉぉぉぉ――――！！！)

梨子(って言ってる場合じゃない！！)

梨子「ワォッ！！」

千歌「あっ、私のスマホ！」

梨子「ワンワン！」ｽｯｽｯ

千歌「しいたけがスマホ使ってる……え？なになに……オシッコ、だいじょうぶ、はやくかえる……？」

梨子「ワンッ！」

千歌「しいたけ……………………スゴいね！賢い！天才犬だよ！」ｷﾗｷﾗ

梨子(千歌ちゃんマジエンジェー！！)ﾊﾟｱｧ

千歌「ただいまーっ♪」

梨子「ワンワン♪」

千歌「お腹すいた～。おやつおやつ～♪しいたけも食べる？」

梨子「ワンッ！」

千歌「じゃ～」つﾄﾞｯｸﾞﾌｰﾄﾞ

梨子「ワフン！？」

梨子(ドッグフード！？千歌ちゃんに無理やりドッグフード食べさせられるの！？ヤバイわ……これは本格的に雌犬堕ちする！！)

梨子「ワンワン！」ﾁｮｲﾁｮｲ

千歌「え？スマホ？」ｽｯ

梨子「ワンワンッ！」ｽｯｽｯ

千歌「みかん、たべたい、かわむいて……？しいたけってミカン食べたっけ？」

梨子「ワンッ！」

千歌「うん、わかった。待っててね♪」

千歌「はい、あーん♪」

梨子「ワーン♪」ﾊﾟｸｯ

千歌「おいしい？♪」

梨子「ワンワン♪」

梨子(美味しいに決まってるでしょ！千歌ちゃんが剥いてくれたミカンってだけで糖度が跳ね上がるわよ！！)

千歌「今日も暑いね～」ｼﾞﾘｼﾞﾘ

梨子(まあ私は千歌ちゃんの倍は暑いけどねっ！)

千歌「そうだ！一緒にお風呂入ろっか！」

梨子(マジなのこの子！！！)

梨子「」ﾊﾞﾀｯ

千歌「しいたけっ！？」

梨子「ワンワン！ハッハッハッハッ！！」ｶﾞﾊﾞｯ

千歌「おぉっ……起きた。今日はなんかハッスルだねしいたけ」

梨子(気絶してる場合じゃない！！千歌ちゃんとお風呂！千歌ちゃんとお風呂！千歌ちゃんとお風呂！)

千歌「おいで、しいたけ♪」

梨子(地獄の果てまで付いて行くわよ！！)

ｼｬｱｧｧｧ

梨子「ハッハッハッハッ」

千歌「よーしよーし。気持ちいい？しいたけ♪」ﾜｼｬﾜｼｬ

梨子(……………………めっちゃ暑い)

梨子(着ぐるみ蒸し暑い！私の身体にお湯当たらないし！千歌ちゃんにワシャワシャされてるのに着ぐるみのせいで全然気持ちよくない！！ていうかなんで千歌ちゃん水着なの！？普通脱ぐでしょ！？温泉で水着とかあなたそれでも旅館の娘なの！？)

千歌「急におとなしくなったな～。私も身体洗うからちょっと待っててね♪」

梨子(身体……洗う？)ｷﾞﾝｷﾞﾝ

梨子「ワン」ﾎﾟﾝｯ

千歌「しいたけ？」

梨子「ハッハッハッハッ！！」

千歌「しいたけ！？」

梨子(身体なら、私が洗ってあげるわよ！！)

梨子「ハッハッハッハッ！！ハッハッハッハッ！！」ﾍﾟﾛﾍﾟﾛﾍﾟﾛﾍﾟﾛ ﾍﾟﾛﾍﾟﾛﾍﾟﾛﾍﾟﾛ

千歌「きゃっ、しいたけっ！///ちょっ、くすぐったいよぉ！///」

梨子(耳も！首も！そのけしからん谷間も！魅惑の三角洲も！！全部ぜーんぶ洗ってあげるわ！！)ﾍﾟﾛﾍﾟﾛﾍﾟﾛﾍﾟﾛ

千歌「やっ///ダメぇ///」

梨子(反応かわいっ！！これは止められない止まらないわ！！)ﾍﾟﾛﾍﾟﾛﾍﾟﾛﾍﾟﾛ

梨子(ていうか舐めづらい。……着ぐるみ邪魔ね)ｶﾎﾟｯ

千歌「ふえ？///」

梨子「これでよし」

千歌「……いや、なにがよし？」

梨子「……………………」

千歌「……………………」

梨子「ワンワン♪」

千歌「帰れ」

梨子「あれから千歌ちゃんが口をきいてくれないんだけど、どうしたらいい？」

曜「生まれ変わってやり直すしかないんじゃないかな」

しいたけ「ハッハッハッハッ」

――――Another End――――



千歌「ねえ、なにしてるの？しいたけの格好なんかして」

梨子「え、千歌……ちゃん？」

千歌「私に犬みたいに扱われたかったの？気持ち悪い、変態だね」

梨子「変態……///」

千歌「なに悦んでるの？ホントに気持ち悪いね。いいよ、これから梨子ちゃんを犬として飼ってあげるよ」

梨子「え？……え？」

千歌「なんで犬が喋ってるの？ワンって鳴きなよ」

梨子「」ｿﾞｸｯ

千歌「とりあえず、トイレの躾からしよっか。ね、梨子？」

梨子「～ッ///……ワンッ♪//////」