初月と知らないおじさん (34)
これは駆逐艦初月のちょっと昔のおはなし
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もうだめだろう
ふたたび殿を務められたのは光栄だ
しかも今回は五十鈴や瑞鶴、姉さんたちと同じ部隊だったんだ
思い残すことはない…
目が覚めると異質な空間だった
今までこのような部屋に来たことはない
僕は布団に寝かされていた
…心なしか股が痛いが気にしないでおきたい
???「やっと目が覚めたか」
目を覚まして落ち着いた頃現れたのは、知らないおじさんだった
どうやら僕はこのおじさんに救われたらしい
初月「あの…お前は誰だ?」
助けてくれたであろう人間だ
相手の素性くらい把握しておきたい
???「見知らぬ相手に対してお前呼ばわりか…まぁいいそんなことより起きたなら飯にするからついてこい」
初月「僕はお前の名前を聞いたつもりだったんだ。教えてくれ」
???「答えることはできない。知らないおじさんとでも呼べ」
意味がわからない
だが飯を用意してくれているのだし悪いやつではないと思う
正直言って空腹だったのだ
僕は慌てておじさんのあとをつけていく
おじさん「夕飯だ、シチューにしてみた」
この時代には珍しく牛乳を大量に使う食品だ
そのうえアニメや本でしかみたことのないようなガラスの大きな牛乳瓶まである
初月「これ…食べてもいいのか?」
恥ずかしながら僕は食べることが好きだ
牛缶や麦飯も好きだが珍しいものにはつい目を引かれる
おじさん「いいのか?ではない、食べるのだ」
お言葉に甘えて一口
…僕が馬鹿だった
敵地かもしれないところで出された食事に無闇に手をつけるべきではなかった
結果だけ言うと僕が知るシチューとはほど遠い味だった
しょっぱいような苦いような不思議な味だ
そしてそこまで味がいいわけでもなかった
そして大きな瓶に入った牛乳…のようなものも同じ味がした
これは少なくとも牛乳ではない
初月「あの…失礼だがこれ以上は食べる気になれない…すまない」
おじさん「すまないではない。全て食べきるのだ」
初月「何故僕がこのようなものを食べなければならない!僕は満腹になったからこれを食べないと言ったんだ!」
おじさん「このご時世だ、食えるときに食えるものを食っておけ…まずは完食しろ」
初月「毒なんかが入っていないと証明できるのか?」
おじさん「俺にはそうする意味がないし理由もない。食い終わったらお前が知りたいことを話そう」
無理をして食べきった
初月「ならいくつか聞かせてもらうぞ」
初月「ここはどこだ」
おじさん「…答えることはできない」
初月「…お前の目的は?」
おじさん「答えられない」
嘘だろ…全く答えるそぶりを見せない
あんなにも我慢をして完食したのが無駄になってしまう
初月「何故質問に答えない?お前はさっき完食しろと、したら答えると言ったはずだ」
だんまりだ…
初月「なら最後の質問だ…僕が寝ている間になにか僕にしたか?」
一番知りたかった質問だが答えを聞くには勇気がいる
おじさん「…した。なかなかよかったぞ」
最低だ
おじさん「とにかくお前にはどこへ行くあてもないだろう」
そういっておじさんは色々話し始めた
驚いたことにこいつは僕のことを知っている
僕の所属している鎮守府も知っていた
ここはこの戦線ではなかなか帰れない距離にあるという
失うものは失ってしまったのだ
こうして僕の一ヶ月が始まった
それから半月が経った
やつとの生活もあまり悪いものではないと思うようになった
あいつは僕の知らないような話をしてくれた
なかには感動ものや笑い話、恋愛ものなんかもあった
やつはこの世界に生まれて間もない僕に色々なことを教えてくれた
なんでも「いずれ戦争が終わったあとに役立つだろう」とのことだ
食事も改善された
あまりにも強い反発のお陰だろう
例の牛乳めいた液体を朝昼晩と飲めば普通の食事を提供してくれるようになった
ふふ、あの液体もなんだかクセになりそうだ
だがまだ馴れない
あいつは毎晩僕を激しく求める
僕にとってアレはとても疲れるものだがあいつは強要してくる
置いていてもらっているから仕方ないと言い聞かせて仕方なく今日も夜を共にする
辛いけど我慢だ…
最初の日からだいたい一ヶ月が経った
あいつは最後の夜まで僕を求めてきた
この頃になると僕が自分の意思でするようになっていた
おじさん「あぁ…うん…わかった、それじゃぁ」
あいつが電話を切る
初月「いったいどんな話だったんだ?せっかく僕たちが楽しんでるところを…」
この頃になるともはやアレを楽しむほどになっていた
アレをしていないと、アレがないと…徹底的にアレに依存していった
おじさん「初月、明日の午前八時に出発だ」
すっかり忘れていた
僕には帰る場所があったんだ
初月「嫌だ…僕はお前とここに居たい…」
おじさん「お前は…強くなりたかったのではないのか?」
……
おじさん「俺はお前から強くなりたいという意思を感じた。だからこうして一ヶ月お前と過ごした」
おじさん「お前は俺のことを忘れなくちゃならない」
嫌だ…
おじさん「お前は姉妹がいる、大切な人もいる」
やめてくれ…
おじさん「なによりお前を待っている人がいる」
……
おじさん「何故お前はここに残りたいと思う?」
正直に答えてやる
初月「ここから離れたらお前とアレが出来ないから…」
おじさん「そうか。だがアレは一人でもできる」
おじさん「お前のところにもアレを愛する者がたくさんいるだろう」
初月「そうじゃない!僕はお前としたいんだ!」
おじさん「…これが最後だからな」
そして僕たちは最後の濃厚な夜を終えた
おじさん「最後にいいことを教えてやろう」
初月「なんだ?」
おじさん「毎日与えてた液体はプロテインだ」
初月「…そうか」
どうやら安全なものだったらしい
初月「でも…やっぱり寂しい…」
おじさん「そんなこと言うな。こっちが寂しくなる」
初月「なら僕から記憶を奪うのをやめればいいさ。そしたらまたここに来れる」
おじさん「そうはいかないからな」
初月「だよな…」
初月「お前と過ごした日々、とても充実して楽しかったよ」
おじさん「あぁ、俺もだ」
初月「…じゃあな」
提督の元へ行こうとする
去り際、僕はあいつの頬にキスをした
数日後
提督「なんか変わったな」
初月「そうか?しかしここ最近の記憶がどうもあやふやなのだが…」
五十鈴「いや、ほんとにあんた変わったわよ…なにその筋肉!!」
何があったかわからないけど戻ってきた僕は以前より筋肉質になっていた
初月「でも、これで皆を守れる」
今夜もいつもみたいにトレーニングしなきゃな
…いつもってなんだっけか
まぁいいさ
初月「五十鈴や提督も一緒にどうだい?」
完
本来の予定では
プロテイン→○液
股の痛み→お察しの通り
トレーニング→S○X
だったんですがR板じゃないことに気づいてこんなことになりました
強くなりたい初月のためにおじさんが全身運動たる○ex
そしてたんぱく質の固まりの精○で初月を強くするお話だったんですが
この設定はオフレコでお願いします
スッキリしたんで終わります
ではHTML依頼してきます
ちなみに前編トレーニングです
最初の夜の痛みはおちゃめなおじさんのイタズラです
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