【安価】オリジナル魔法少女【コンマ】 (496)

百合要素、オリキャラ、若干のエロ描写等注意

オリキャラを募集します
下を参考に書いてください



【名前】
漢字を使う場合ふりがなを書いて下さい

【年齢】
12~18まで

【武器】
複数扱うこともできますがその分練度やスペックが下がります

【性格】
性格でスペックは変わりません

【容姿】
身長や髪型、その他特徴

【必殺技】
あれば書いて下さい。オーバースペック気味のものは調整します

【名前】
都岐 有耶(つき、うや)
【年齢】
14歳
【武器】
大弓、刀、式神
【性格】
優しく明るい性格だが人がいないとダラける
【容姿】
身長156
黒髪のセミロング
貧乳
【必殺技】
破魔矢…刀を矢に変え式神を結び敵に放つ。刀と式神は消失する

【名前】
御谷真衣(みたに まい)
【年齢】
13(中学生)
【武器】
オーソドックスなワンド型
【性格】
表向きは前向きだが本心はネガティブ
ふたなりであることがコンプレックスで誰にも明かしていない
依存心強め
【容姿】
同学年に比べると幼い容姿
前述通りふたなり、変身してもふたなりのまま
【必殺技】
抱擁による回復及び敵の浄化
心に躊躇いがある時には失敗して逆効果になる

【名前】神流木 蜈蚣 (かんなぎ むかで)
【年齢】14
【武器】千本
【性格】残忍で狡猾。しかし表面上は人当たり良く見せている。
【容姿】ゆるふわ黒髪。幼児体形で日本人形のような顔立ち。
【必殺技】魔法特殊技能を使わずとも素で一度見た相手の技をコピーし、1.5倍の出力で放てる。

名前 狩染 翠 (かりそめ みどり)

年齢16

武器 クロスボウ

性格 飽き性。やるとき以外やらない。ちょっと冷めてる

容姿 緑よりの黒髪でストレートのボブ。目が半目で、イキイキしてない。身長と胸はやや一般より上。

必殺技 自分の周りにオーラのようなものを出し、それを纏う。オーラに当たると眠くなる。

前スレの話題はもうやめて下さい!
お願いします!

あと>>3について
ストーリーに登場している訳ではないのでokにします

あとオリキャラはまだ募集中ですよ

【名前】宮本 愛理(みやもと あいり)
【年齢】15
【武器】棒(本人はもっと格好いい武器が良かったと不満気)
【性格】中二病真っ盛り、進路調査で「将来の夢は闇の魔法少女」とか書いちゃう痛い子
自分の平凡な名字が気に入っておらず、普段は「アイリスシア=ファーレンハイト=霧崎」を名乗っている
【容姿】黒髪ロング、オッドアイ(カラコン)
胸元にはお気に入りの十字架アクセ
【必殺技】長々と詠唱を唱え、格好いいポーズを取り…全力で棒を相手に叩きつける

【名前】
入山 日向 (いりやまひなた)

【年齢】
15

【武器】
お札

【性格】
常に気だるげ(根はいい子)
褒められると照れる

【容姿】
身長150
黒髪のサイドテール
やる気のなさそうな目をしている
家が神社なので基本巫女服を着ている
本人は案外巫女に誇りを持っている

【必殺技】
札を使い相手を拘束した後、爆散させる

【名前】
雨笠 穏乃(あまがさ しずの)
【年齢】
15歳
【武器】
日本刀
【性格】
物静かで優しい性格。家ではだらしなく下着姿で生活することも
【容姿】
身長147
茶色の肩甲骨辺りまで伸びたポニーテール
貧乳
【必殺技】
明鏡止水…一定時間自分を強化する

そろそろいいかな?

ではまず主人公を決めます
候補5人は>>1が選びます。その中から選ぶことにしますね

1.都岐 有耶
2.ミレイユ・プライトリィ
3.真田 結
4.入山 日向
5.雨笠 穏乃


>>下のコンマ末尾で決定します(6.7.8.9.0の場合無効、下のレスで決定)

ほれ

都岐 有耶 14歳
【武器】
大弓、刀、式神

【必殺技】
破魔矢…刀を矢に変えて式神を結び敵に放つ。刀と式神は消失する


主人公が決定しました。次は相方を決めます

1.綾原 彩香
2.ミレイユ・プライトリィ
3.真田 結
4.入山 日向
5.雨笠 穏乃
6.シャムハト
7.狩染 翠
8.上六条 翠
9.宮本 愛理
10.入山 日向


>>下のコンマ末尾で決定します

イヤーッ!

余計なお世話かもしれないが、>>1はsageじゃなくてsagaの方がいいんじゃないかな?

わざとかもしれないけど、ひなたさん二つあるのか。どっちにしろ変わらないしいいけど

>>39ごめん気がつかんかったわありがとう

シャムハト 18歳
【武器】
なし

【必殺技】
陶酔の手練れ…触れた相手から精神力や感情を奪う、または与える


相棒が決まりました

し、しまった!完全にミスですごめんなさい…

だから前スレの話題はやめてくれって…


最後に敵側の魔法少女を募集します
採用されたキャラ書いた人は遠慮して下さいね
>>下5まで

【名前】影崎 真央(かげさき まお)
【年齢】17
【武器】大鎌
【性格】滅多に感情を露にせず、ただ黙々と事を処理することを好む
口数は極端に少なく、ややカタコト気味
【容姿】漆黒のフード付きローブを纏う
普段はフードに隠れてよく見えないが、その下の素顔は病的なほどに透き通った白い肌に白髪、そして赤い瞳
【必殺技】斬る対象を予め宣言してから鎌を振るうことで、離れた距離の物を切り裂くことが出来る
ただし人間に対してはこの技の対象に出来ず、何を狙っているか最低一人の他者に宣言する必要がある

梁野 麻央 (はりの まお)

年齢 17歳

容姿 身長は小さい。天パでロング。色素は薄め。目がしいたけみたいなあれ。

性格 少女漫画に憧れすぎておかしくなった感じ。ロマンチスト。

【名前】
須戸部 智冬(すとべ ちふゆ)
【年齢】
14歳
【武器】
大鎌
【性格】
自分の正義に準ずるどこにも属さない魔法少女
弱い者には手を出さず、卑怯な真似は大嫌い
【容姿】
身長155cm
黒髪のサイドテール
Cカップ
【必殺技】
闇の衣…闇の力を集めて衣にし、身に纏う。スピードと攻撃力が上がり、ステルス状態になる

また下の名前被った…悪意はないんだ、ごめん。
名前被りなしなら名前を

梁野 真夏 はりの まなつ に変更。

安価なら下


名前
天子 大和
あまじ やまと
年齢
13
武器
鉄槌
性格
人見知り、仲良くなったものには甘えん坊
容姿
小さく華奢、白髪に白肌、黒目
必殺技
大きく白い槌を振ると対象にかかるGが増える、一振りなら1G、二振りなら2G

>>52
何度もごめん、武器と必殺技抜けた

武器 ファンシーな模様の杖。少し痛々しい。

必殺技 フェアリーラブリーアッタク なにやらキラキラしたものを出しながら物理で殴る。

悪役魔法少女

1.影崎 真央
2.梁野 真夏
3.須戸部 千冬
4.伊古 未来
5.天子 大和


>>下コンマ末尾で決定

悪役は一人でいいんだよな?

下げ忘れた、ごめんn

悪役は一人でいいんだよな?

悪役は一人で


【主人公】
都岐 有耶

【相方】
シャムハト

【悪の魔法少女】
影崎 真央


で決定しました。
構成を練りますしばらくお待ち下さい。。。

採用やったぜ。
期待

メインはこの3人になります

書いていただいたキャラはなるべく登場させる予定ですが、必ず登場できるという保証はできませんのでご了承ください…


あと、このほかにもキャラが登場する予定です(例の二人とか)

採用されなかった…しかし面白くなりそう
期待。

期待

では、始めていきたいと思います

「「あの夜の夢をまだ見続けている」」


「「大切なものを奪っていったあの夜…」」


「「無力な私にできることは何もできなかった」」


「「ごめんなさい。何もできなくて…」」


「「だから、私は強く思うのだ」」

「もう、誰にも傷ついてほしくない」

「絶対に許さない。あいつらさえいなければ…!」

日曜日、弓道場、夕方




幼女「うやおねーちゃんバイバーイ!」フリフリ

有耶「じゃあね~」フリフリ

母親「ありがとうございました~」ペコリ

先生「有耶ちゃん、ご苦労様」

有耶「あっお疲れ様です先生」

先生「いや~やっぱり有耶ちゃんがいると助かるわ~」

有耶「いやいや~私は大したことしてないですよぅ」

先生「何言ってるの!あの子達ったら有耶ちゃんがいないと言うこと聞かなくて大変なんだから」

有耶「ははは…」

先生「それにしても有耶ちゃん凄いわねぇ」

有耶「へ?」

先生「ここの弓道教室だけじゃなくて剣道の教室にも通ってるのね」

有耶「あっちゃ~バレちゃいました?」

先生「バレバレよ~っていうより別に隠さなくても良かったのに」

有耶「いやなんか言い出しづらくって」

先生「いいのいいの。じゃ!またよろしくね」

有耶「はい!ありがとうございました!」

帰り道



有耶(疲れた…だっる…帰ったら寝よ…)

有耶(あっダメだ洗濯しないと…はぁ…)

有耶(夕ご飯何食べよっかな)

有耶「わっ…!」ドン

?「む、すまない。大丈夫か?」

有耶「あっ大丈夫です。こちらこそすみません」

?「なら良かった。それでは」スタスタ

有耶「はい」

有耶「変な格好の人だったな…ってあれ?」



カラン、と音のした方を見ると見たことのない宝石のようなものが落ちていた



有耶「あ!すいませーん!落としました…よ?」

有耶「いない…?」

有耶「ん~?おっかしいなぁ…」キョロキョロ

有耶「にしてもなんだこれ?宝石?」キラッ



落ちていた宝石のようなものを手に取る
宝石は見た目よりも軽く、どうやら少し光っているようだ
大きさは手のひらに収まるほどで、薄い翠色をしている
まじまじと観察してみたが、それ以上のことはわからなかった

有耶「んー?…」キョロキョロ


少しの間辺りを探してみたが結局見つからなかった


有耶「まっとりあえず交番に届けて置けば間違いないよね?」

交番



有耶(今日は公園に誰もいなかったな…珍しい)

有耶(いつもならもっと…おっとここだ)

ガラッ

有耶「すみませーん!誰かいませんかー!」



私の声に返事はなかった
帰ってきたのは静寂だけで、人の声や気配は全く帰ってこなかった

有耶「?…巡回中、なのかな?」



無人の交番で途方に暮れていると、外から物音が聞こえた
巡回から帰ってきたのだろうか?
外を覗くと、お巡りさんがこちらに背を向けて立っていた



有耶「あっすいません!実は───────」



言いかけて止まる
なぜなら…

彼の体は今ありえない曲がり方をしているからだ

有耶「ひっ…」



音もなく、ぐにゃぐにゃと変形していく
みるみるうちに彼は異形の化け物へと姿を変えていった
私はいつの間にか駆け出していて、変身を最後まで見ることはなかった



思考を停止して全力で走り出す
心を恐怖が満たしていた
逃げなければ、とにかく遠くへ───────



そんな中、人知れず手の中の宝石は輝きを増していた

有耶「はぁっはぁっ…追って…こない…?」



交番に来る途中通り過ぎた公園に逃げ込む
途中何度か振り返ったが、『彼』は追ってこなかった
遊具の土管の中に身を隠す
そこには小さな先客がいた



有耶「えっ!?」

幼女「あっうやおねぇちゃん!どうしたの?」

有耶「えっあっいや…」



ふと、急にさっきの光景が現実のものだったのかどうか自信が無くなる
目の前の女の子は頭に「?」を浮かべながらこちらをみている

有耶「いやビックリしちゃったなー。ここで何してるの?」

幼女「えっとね、今かくれんぼしてるんだ!」

有耶「かくれんぼ?」

幼女「うん!でね、今結構長いこと隠れてるんだぁ!」

有耶「へぇ~」



かくれんぼか
それにしても公園に人気がなかったような…

幼女「うーん…でもおそすぎるよぉ~」

有耶「そんな長い間隠れてるの?」

幼女「うん、あっ!もしかして帰っちゃったのかな?ちょっと見てくる!」

有耶「あっ待って!」



土管から出て行く女の子を追って土管を出る
彼女は走りながらキョロキョロと辺りを見渡している
追いかける私に気付くと止まってこちらを見る

いや、私を見てはいなかった

有耶「?…どうしたの?」

幼女「お巡りさん」



その一言に私は凍りついた
恐る恐る振り返ると、すぐに後ろにやはりこちらに背を向けて立つ『彼』の姿があった

有耶「あっ…」



ぐにゃり──────
先ほどと同じく体が不自然に曲がる



幼女「きゃあぁぁぁ!!!」



その姿を見て、叫び声を上げる彼女
それに反応してか、化け物は彼女に襲いかかる!



有耶「危ない!」



ドカッと鈍い音がして、彼女と私は殴り飛ばされる
かばった左腕から鈍い痛みを感じながら彼女に声をかける

有耶「…っ大丈夫!?」

幼女「…」



とりあえず見た目に傷はないが気絶している。頭を打っているかもしれない
あまり安心はできない



化け物「ぐぐぐぐっっ」



化け物は聞いたことのない奇妙な声を上げながらこちらに近づいてきた

有耶(怖いっ…)

有耶(怖いけど…!)

有耶(でも!)



ふと、あの夜の事を思い出した
無力だった私…
何もできなかった私…
あの時のように何もできないのは嫌だ!

だから…




有耶「私は、もう、誰にも傷ついてほしくない!だから守らないと!!」

その時、手の中の宝石がまばゆい光を放つ!

有耶「えっ!」

化け物「ぐぐぅ?」



光は私を包み込み、姿を変えてゆく!

有耶「これは…!?」

化け物「ぐぐぐぐぐぐぐぐ」



変身した姿に戸惑う私は、かつてない力が体の奥から湧いてくるのを感じていた
化け物は私の姿を見て後ずさりしていた



有耶(…!刀がついてる)



腰に下がっている刀を撫でながら、私は覚悟を決める



有耶(よくわからないけど!これなら戦える!)

化け物「ぐぐぅ!」



そうして、私は刀を引き抜いた


時間は夕方
夕焼けが、白を基調とした私の服を染め上げる…
その姿はまるで、燃え上がる私の心のようだった

都岐 有耶(つき うや)14歳

身長156cm
貧乳
黒髪のセミロング

【性格】
優しく明るい性格で人当たりがいいが、一人の時や家にいる時はダラけてしまう
2年前のとある事件に巻き込まれて両親を亡くしている

【武器】
大弓、刀、式神

【能力】
攻撃力…やや低い
防御力…低い
スピード…速い
魔力…高い

【スキル】
・式神…『分身』『強化』『解呪』
・封印剣…切りつけた物を5分間封じる
・溜め撃ち…溜めた分だけ威力が上がる

【必殺技】
破魔矢…刀を矢に変えて式神を結び敵に放つ。刀と式神は消失する

有耶(さて、どうしようか?)

1.蹴り飛ばして幼女から遠ざける
2.幼女を連れて安全なところまで退避
3.刀で切りつける


>>112

今日はここまで
選択肢で次回登場するキャラクターが変化します

お、来てた
メ欄のsageを取らないと更新しても上のほうに来ないから安価取りたい時はメ欄にsagaだけ打つといいかも
sage進行だったら余計なお世話ごめんなさい
とりあえず乙

3

ごめんなさい…一つ修正します


封印剣…切りつけたものを5分間封じる。その間他のものを封印することはできない


他に何か気になる事があれば教えて下さい…




>>109
ありがとう次からそうします

じゃあ質問
有耶が必殺技を使うと、使用した刀と式神は消失するとの事だけど
これはこの技は一戦闘に1度しか使用できないという認識でOK?
それとも(消耗はするだろうけど)再使用可能?一度使うと2度と使えない…という意味ではないと思うけど

質問
投稿時間は基本深夜から?

エロい展開はある?

>>115
破魔矢は1戦闘に一発のみ使用可能という認識であってます

>>116
投稿時間は夕方から深夜までの間になると思います
今度から投稿する前に予告したいと思います

>>117
エロは…どうでしょう?
展開によるとしか…R板に立てたのでどこかで入れたいとは思います

今日は無さそうだね

一つ質問
能力は何段階で評価してるの?

あとサブタイつけないの?

えっと…質問。
採用されなかったキャラももちろんばらつきは出ると思うけど、どれくらい登場するのか気になる。
どのキャラも魅力的なりそうだと思ったから、知りたい。

今日の14時頃から再開したいと思います



>>121
能力は7段階で評価しています
サブタイはなんか恥ずかしいのでやめておきます

>>122
今の所なんとも言えないですね…

では始めたいと思います

【3.刀で切りつける】



一瞬、気絶している彼女を連れて逃げる考えが頭を過ぎった。しかし、そうするにはあの化け物との距離が近すぎる。だったら!



有耶(本物なんて握った事すら無いけど!やるしかない!)


有耶の…
封 印 剣 !



化け物の右腕を封じた!

化け物「ぐぁぁぁあああん!!!」

有耶(浅いか!)



刀で切りつける──────が
化け物が右腕だった場所で自分をかばったことと、私が不慣れなこともあってか浅手にしかならなかった
化け物は怯み数歩後ずさる
これは好機だと判断し有耶は畳み掛ける



有耶「はぁっ!」

化け物「ジィ…」



動かない右腕の方に回り込みながら切りつける
化け物は切りつけるたびに動きが鈍っていった



化け物「ぅぅ…」



あっけなく化け物は倒れた
傷口からは血の代わりに黒い煙のようなものが漏れている

有耶「倒したっ…?」



化け物の体は黒い煙に変わっていった
煙が晴れると化け物が倒れていた場所にお巡りさんが倒れていた
危険はないだろうと判断して近寄る

有耶「大丈夫ですか!?」ユサユサ

お巡りさん「…」



体を揺らして声をかけてみるが反応は無い
見た目に傷はなく、呼吸もしているようだ
このまま放っておくわけにもいかず、どうしようか思案していると、後ろから声をかけられた



?「眠っているだけだ。安心しろ」

有耶「!」

有耶「あなたは一体…」

旻「私は枢旻(かなめそら)。本部直属の【魔法少女】だ」

有耶「えっ魔法少女…?」

旻「…君はここの管轄の魔法少女では無いのか?」

有耶「ち、ちょっと待って下さい!魔法少女ってなんですか?」

旻「君、名前は?」

有耶「えっと…都岐有耶です!」



彼女は目を閉じて、少し考えているようだった

旻「…その名前は登録されていないな。君、有耶君だったね?誰から【グリモア】を貰ったんだ?」

有耶「【グリモア】?」

旻「なるほど…本当に何も知らないようだ」

有耶「ははは…すみません」

旻「誰かに、なにか宝石のようなものを貰わなかったか?」

有耶「宝石…?あっ」ゴソゴソ

有耶「これですか?」キラッ

旻「ああそうだ。それの名前は【グリモア】」

有耶「グリモア…ですか」

旻「君には色々と説明しなければならないようだ。ご同行願おう」

有耶「えっ?でもこの二人をどうにかしないと」



そう言って幼女とお巡りさんを指差す



旻「ああ、その二人は助手になんとかさせるから気にしなくてもいい…おい!」

?「はっはい~!ただいま!」



彼女の呼びかけに反応して、物陰からもう一人女の子が飛び出してきた
彼女もまた、私と歳の近い女の子のようだ

?「なんでしょうか師匠!」


旻「師匠はやめろ…この二人を頼む。私はこの娘と少し話がある」


?「了解です!…あれ?し、師匠!」ガタガタ


旻「なんだ?」


?「その娘は…新しい弟子ですか!?私首なんですかー!?」ガシッ


旻「ええい離せ!別にそういうんじゃ無い!」


?「うっそだぁ!ダメですよ師匠!師匠は私んですから!」ユサユサ


旻「誰がお前のだ!この…たわけ!!」ドカッ





見事なキックが弟子のお尻にヒットした

?「うぅ…ひどい」


旻「お前が人の話を聞かないからだ!…ほら早く行け」


?「ふぁい…」トボトボ



弟子はお尻を撫でながらトボトボと二人に向かって歩きだした



旻「まったく…」


有耶「あははは…」


旻「コホン…では、私達も移動しよう」


有耶「あっはい!」




彼女に続いて公園を出る
夕日は既に、その身を半分ほど隠していた…

ファミレス



少し歩いた所にあるファミレスに入る
ここまで一緒に歩いて、旻さんについて一つ分かったことがある。彼女は両腕が無いのだ
気づいてしまうとやはり目線はそこに行ってしまい、旻さんに気づかれてしまった



旻「やっぱり気になるよな?」


有耶「ご、ごめんなさい。そんなつもりは無くって…」


旻「慣れてるよ。ちなみにこれは小さい頃に無くしたんだ」


有耶「…」


旻「…さて、何から聞きたい?」


有耶「えっと…」


旻「いや悪い。…そんなこと聞かれても困るよな」


旻「…」


旻「まずはあの魔物、【シャード】についてか」

有耶「シャード?」


旻「シャードは【取り込んだ人間の記憶や容姿をコピーして擬態する能力】を持っているんだ」


旻「取り込まれてから48時間以内に倒せば助かるが…それを過ぎると完全に吸収されてしまう」


旻「有耶君が倒せたということは、今日戦った個体はおそらく【ラルバ級】だろう」


旻「シャードには階級があって、それぞれ【ラルバ級】【ウォーリア級】【コマンド級】が確認されている」


旻「もし今日戦ったのがウォーリア級なら有耶君は死んでいたかもしれないな」


有耶「死っ…!」


旻「運が良かったな」


有耶「ははは…」

旻「基本的にラルバ級は雑魚だ。平均的な魔法少女なら一撃で撃破できるだろう」


旻「だがウォーリア級になるとそうはいかない。個体差もあるが、苦戦を強いられるだろう」


旻「コマンド級になると一人での対応は自殺行為だ。非常に高い戦闘能力を持ち、常に護衛を引き連れている」


旻「ラルバ級が成長してウォーリア級に、ウォーリア級が大量に集まってコマンド級になる」


旻「シャードの絶対数が少ない現状ではコマンド級が出現する確率はほぼ無いと言っていいだろう」


有耶「あの…」


旻「なにかな?」


有耶「もし、魔法少女が取り込まれたらどうなるんですか?」

旻「さぁ?どうなるんだろうな。今まで前例が無いし、予測がつかないな」


旻「…さて、次に魔法少女の話をしよう。魔法少女とは、異世界人【ルリアム】から力を借りてシャードと戦う者たちのことだ」


有耶「【ルリアム】?」


旻「今から8年前、ルリアム人はシャードとの戦いに敗れ、この世界に逃げてきた。しかし、シャードはルリアム人を追ってこの世界にやってきた」

旻「ルリアム人は入り口になっていたこの街を幾重もの結界で塞いだが、シャードは細かく分裂することで結界を突破した」


旻「分裂した個体でも一体通るのがやっとのようで、侵攻スピードは早くは無かった。だが、ルリアム人には戦う術が残されていなかった」


旻「ルリアム人の戦士たちは【グリモア】と呼ばれる強力な魔石を使って戦っていたが…残されたルリアム人にグリモア適性を持つ者はいなかった」


旻「最早人間に頼るしかなかった。しかし…」


旻「人間で適性を持つ者は皆若い女性…つまり少女だけだった。ルリアム人と地球人の違いがここで出てきた」


旻「未だに魔法少女が戦っているのは…その問題を解決できていないからだ」

旻「結界のおかげでシャードはこの街にしか現れないし、街の外に出ることもできない」


旻「シャードが姿をあらわすと自動的に結界が発動する仕掛けになっている。無人の偽物の街がそうだ。あそこでいくら暴れても現実の街には全く影響はない」


有耶「…」ポカーン


旻「ポカンとしているな。まぁ仕方ないか」


旻「今日はここまでにしよう。明日からは学校だろ?」


有耶「はっ!そ、そうです」


旻「遅くなってしまったな…悪かった」


旻「なにか聞いておきたいことはあるか?個人的なことでもなんでもいいぞ?」




何を聞こうか?
>>下5までの中から一番コンマの高いもの

あの助手を名乗ってた子について
随分慕っていたようですが、何かあったのですか?

本部とか管轄ってことは管理してる機関がある?
支部もあるの?

魔法少女は何人くらいいるの?

私はこれ以上強くなれないんですか?

タイムアップです
>>143採用


有耶「あの助手の娘、随分慕っていましたね…なにかあったんですか?」



旻さんは驚いたような顔をした
そこからさらに少し困ったような顔をして



旻「…いや、特に何も無かった。と、思う」


有耶「は、はぁ」


旻「正直、なんであいつがここまで私を慕うのか。私にもわからないんだよなぁ…」



そう言って旻さんは席を立つ
…遠い目をしながら

会計はいつの間にか終わっていたようで旻さんと私は席からそのまま外へ直行する(
外に出る前、ふと旻さんは立ち止まりこちらを振り返る



旻「最後に…魔法少女になったことで、有耶君はこれからシャードに狙われるだろう。だがまだ戦うべきではない、もし出会ったのなら逃げることだ」


有耶「逃げる…ですか?」


旻「そうだ。これは必ず守ってほしい。わかったか?」


有耶「…わかりました」


旻「それでいい。さて、出よう」

ファミレスの外



エージェント「…お迎えにあがりました」


旻「ありがとう。有耶君じゃあまた」


有耶「はい!今日はありがとうございました」


旻「ああそうだ、そういえば君は誰からグリモアを貰ったんだ?」


有耶「いえ、これは貰ったんじゃなくて落し物です」


旻「落し物?」

有耶「はい。帰る途中でぶつかった人が落として行ったんです」


旻「なるほど…落とし主はルリアム人だろうからこちらで当たってみよう。グリモアを渡してもらえるか?」


有耶「え?でもこれがないと変身できないんじゃ」


旻「必要なのは最初だけだ。私も原理はよくわからないが、グリモアは【魔法少女の力を覚醒させる】らしい」


有耶「そうなんですね。わかりましたお願いします」スッ


旻「…おい受け取れ」


?「はい、わかりました!」サッ


有耶(い、いつの間に!)


旻「じゃあまた会おう。近いうちにここの管轄の魔法少女を向かわせるから必ず会うように」


?「じゃーね」


有耶「わかりました!ではまた!」

黒塗りの車が遠ざかってゆく
時計は既に7時過ぎを指していた
疲れがどっと押し寄せてきたのを感じ、私は重い足取りで帰路に着いた…

おまけ


>>144

旻「基本的に魔法少女の住んでいる地域がそのまま管轄になる。穴の空いている地域があれば直近の魔法少女の管轄になるぞ」

旻「管理…というより支援機関だな。ルリアム人は戦えないが、その分エージェントとしてバックアップしてるんだ」

旻「本部で運営や研究などを行っている。支部はバックアップしているルリアム人の詰所、と思ってくれればいい」

>>145


旻「魔法少女として活動しているのは今の所43人。大抵がコンビやチームを組んでいて、単独で活動しているのは殆どいない」

旻「単独で活動している魔法少女はベテランが多いな」

旻「その他にも本部所属の魔法少女がいる。これは高い戦闘能力を持つ魔法少女のみが選ばれる」

旻「因みに本部所属の魔法少女は3人のみ。どうだ?少しは私の偉さがわかったか?」

>>146



旻「そんなことはない。鍛え方次第だな」

?「師匠!私も師匠に聞いてみたいことがあります!」


旻「師匠はやめろ…なんだ?今更聞くこともないだろ?」


?「今日はどんなパンツ履いてるんですか?」


旻「…」

旻「…」


?「や、やですねぇ冗談ですよ師匠!冗談!」


旻「…気になるか?」


?「そんなに怒らなくっても…ってえ?」


旻「そんなに私のパンツが気になるか?」


?「い、いや冗談ですから!気にならないです!」


旻「気になるなら自分の手で確かめろ」


旻「めくってもいいぞ、ほら」


?「…ゴクリ」


ペラ


?「こ、これは

枢 旻(かなめ そら) 15歳

身長160cm
Bカップ
黒髪ショート

【性格】
無口、シビアで現実的な性格。両腕は幼い頃に無くした
相方には師匠として色々な事を教えている

【武器】
ウェポンブーツ

【能力】
攻撃力…やや高い
防御力…非常に低い
スピード…速い
魔力…やや低い

【スキル】
空中蹴り…空中に魔法で足場を作りジャンプする事ができる。最大3回
ダメージアクセル…受けたダメージを全回復し、回復した分スピードが上がる。その後、24時間は使用できない

【必殺技】
一歩百殺…自身の時間を異常加速させる事により、相対的に自分以外の全ての挙動を遅くする
一回につき5秒が限界。使用後は魔力枯渇の為大幅に弱体化する

今日はここまでです
ありがとうございました



次回安価


有耶が帰ると誰が待っていた?
1.叔母さん
2.近所のお姉さん
3.誰も待っていなかった

>>164

かーそーくー
2

あっそうだちょっと告知


今週は>>1はとても忙しいので、次の更新は金曜日以降になる見通しです。

ご了承下さい

どうもお久しぶりです
更新は明日の夜になります

エージェントなのですが募集したいと思います
(名前と容姿のみ。キャラクターはほぼ決まっているので)

ただし、今回はどれを採用するかこちらで決めさせて下さい!



とりあえず期限は明日の更新までで

女性キャラのみです

22時頃から再開したいと思います

では始めたいと思います


私の家は叔母さんの持つアパートの一室だ

旻さんは『遅いし家まで送ろうか?』と言ってくれたが私は歩いて帰ることにした
なぜなら私の部屋の前にはおそらく、物静かで口うるさい彼女が立って待っているからだ


?「…遅イ」


有耶「ご、ごめん!なんか色々あってさ~」


?「連絡くらい普通はスル」


有耶「うぐ…携帯家に忘れちゃって」


?「ハァ…まぁイイ」


?「おかえり、有耶」


有耶「ただいま、真央ねぇ!」



真央ねぇとは小さい頃から一緒だった
親同士の付き合いもあり、まるで家族…本当のお姉ちゃんのように慕っていた
2年前の、あの悲しい出来事も真央ねぇと一緒だったから乗り越えられたのだと思う


真央「もうご飯出来てるカラ、早く部屋にオイデ」


有耶「あっごめん今日外で食べてきちゃったんだ」


真央「…誰ト?」


有耶「えっと…友達?」


真央「…」


真央「…ハッ!ソウイウコトカ」


有耶「えっなに?」


真央「ナァ有耶、私はまだそういうのは早いと思うンダ」


有耶「そういうのって?」


真央「イヤ…彼氏いるんダロ?」


有耶「い、いないよ!」


真央「別に隠さなくてもいいンダ」


有耶「もー本当に今日は友達と一緒だったんだよ!」


真央「ソウカ…大人になったんダナ…」


有耶「違うってばー!」


あれからしばらく説明して、ようやく真央ねぇの誤解はなんとか解けた(まだ怪しんでいるけど)
少し立ち話をした後それぞれの部屋に帰る



真央「じゃあオヤスミ。また明日」


有耶「うん、おやすみ」


真央「ちゃんと洗濯トカ、家事をするんダゾ」


有耶「はいは~い」バタン


真央「ハイは一回ダ」



真央はこのやり取りにふと、愛しさを感じて僅かに微笑む
そして思う。こんな日がずっと続けばいいな、と



真央「…」


深夜
東区、御津呉(みつくれ)支部



「ふぁ…やっぱり夜勤はシンドイっすねぇ先輩」


「…」


「英司先輩?」


英司「…」


「先輩!」


英司「うおっ!な、なんだ!?出たか!」


「いや寝ないで下さいよ…」


英司「脅かすなよ影山ぁ。それにな、夜勤なんて一人起きてりゃ十分だろ」


影山 玲「はー、しぶちょーにチクろ」


英司「はぁ?やってみろその時はお前をパンツだけにして外にほっぽり出してやる」



ピンポーン



英司「誰だ?こんな時間に」


影山 玲「まさか、シャード?」


英司「わざわざピンポン押さねーだろ」



ピンポーン



英司「しゃーねーな…よいしょっ」


影山 玲「えっ出るんですか?」


英司「まあ一応な。…はい、どちら様でしょうか?」




?「ハァハァっ…た、助けて!誰かに襲われたの!お願い入れて!」



インターホンを覗くと顔にアザのある女の人が立っていた
息を切らしながら助けを求めている


英司「影山ァ!すぐに扉開けろ」


影山 玲「大変怪我してる!」



カチッ
カチャカチャガチャリ



影山 玲「大丈夫ですか!?」



扉を開けると立っていたのは怪我をした女の人ではなかった
その人は、黒いローブに身を包み、フードからは仮面の瞳が覗いている

そして────
その手には鮮血のように真っ赤な大鎌が握られていた


影山 玲「あ、あなたは一体…」


「…」


英司「影山ァ!逃げろ!!」


影山 玲「!」


「…」ヒュッ


ガキン!


影山 玲「あっぶな!」


英司「こっちだ!早く奥へ!」


影山 玲「ま、待って下さいよぉ~!」



タタタッ

「…」


バタン!カチャッ


英司「シールドを張れ!手動で結界もだ!」


影山 玲「はい!」カチッ


ヴーン…


英司「ふぅー…取り敢えずこんなもんか」


影山 玲「本部に連絡しないと…」


英司「もう救援は呼んである」


影山 玲「あっそうなんですか。それにしてもあいつ、魔法少女でしょうか?」


英司「わからん。だがシャードではなさそうだ」


影山 玲「ですね。結界も発動しませんでしたし」


バキバキバキッ!!!



英司「おいおい嘘だろ?」


英司「影山ァ!裏口から逃げろ!」


影山 玲「えっでも!」


英司「さっさと行け馬鹿!ノロマ!グズ!」


影山 玲「…っ!わかりました!」タタッ


バキッ!


「…」


英司(救援が来るまで少しでも時間を稼がないとな…)


英司「…さて、お前『魔法少女』だろ」


「…」


英司「何が目的だ?こんなことをしてなんのメリットがある?」


「…」



仮面の魔法少女は質問を返すことはしなかった
一瞬で間合いを詰め、英司を吹き飛ばす
派手な音を立てて英司は書類棚に突っ込む

英司「ぐあっ…」



痛みに苦痛の声を上げる英司を真っ直ぐ見つめ、仮面の魔法少女はゆっくりと距離を詰め、そして大鎌を足に突き立てた


ドスッ!


英司「あああぁぁぁ!!」


「…本部はドコダ?」


英司「ハァハァっ!何!?」


「本部はどこかと聞いてイル」グリッ


英司「ぐぅぅっ…!」


「ドコダ?」


英司「知らねぇな…っ」


「…」グリグリ


英司「ぐぁぁっ!」


















旻「随分といい趣味してるじゃないか」


「!」


突然現れた旻が鋭い蹴りを繰り出す
蹴られた勢いで仮面の魔法少女は建物の外に吹き飛ばされた



英司「すまねぇ…助かった」


旻「もうすぐ別の奴も来る。あいつ一人とは限らない。警戒しろ」


英司「わかった」


旻「…連れてけ」


?「り、了解です!さぁ行きますよ!」ガシッ


英司「ああ頼む!」


相方がエージェントを連れて離脱するのを見届けて外に出る
すでに瓦礫から出てきた仮面の魔法少女がそこで待っていた



旻「…一応言っておくが、君には通常の法律は適応されない。投降するなら今の内だが」


仮面「…」


旻「そうか…では、手足の一つは覚悟してもらおう」



旻が魔力を込めると、履いていたウェポンブーツが変形し、魔法でできた刃を形成する
一方仮面の魔法少女は大鎌を構え戦闘体制に移行した…

次回安価
旻はどんな作戦を立てた?
1.わざと負けた振りをして情報を少しでも集める
2.全力で攻撃する
3.援護が来るまで無理はせず、連携して倒す

>>205

今日はここまでです
ありがとうございました

1

こんばんは
更新は明日の夜を予定しています

それと、エージェントをもう少しだけ募集したいと思います(3、4人程度)

その他何かあればどうぞ書いて下さい!

エージェントについては>>172の通りです

魔法少女の募集は今の所してないので…

ごめんなさい
更新は明日になります!

許して下さいなんでもしますから!!

今晩22時から再開したいと思います

では初めたいと思います


最初に動いたのは仮面の魔法少女だった
地面を抉るように鎌を振り、アスファルトの舗装を破壊する
そして、その瓦礫を大鎌の柄を使い旻に向かって打ち出した

しかし、その瓦礫が向かう先には既に旻の姿は無かった


仮面(上か…)


旻「…」ブンッ!



上からの強襲に冷静に対応する仮面の魔法少女
その後の、怒涛の連撃も丁寧にいなしてゆく



旻(対人戦闘に慣れているな)


仮面(…)


旻(反撃してこない?)


仮面(やはり…コイツはカナリの手練レ。本部付きに違いナイ)



防御一辺倒だった仮面の魔法少女は大鎌を真上に放り投げ、回し蹴りを繰り出した
旻は避けきれず蹴り飛ばされてしまう



旻(…っ!これは中々…!)


仮面(…)


???の…
ラ イ ト ニ ン グ ウ ィ ッ プ !



旻を捕縛した!

旻(光の鞭か…魔力を吸われているな)



仮面の魔法少女は捕縛した旻を振り回し自身の真上に放り投げる
先ほど投げた大鎌が落下し、旻に襲いかかる



旻(なるほど…そういうことか)


旻の…
空 中 蹴 り !



旻は落下してくる大鎌から回避した!


旻は空を蹴り大鎌を回避、足の刃で光の鞭を切り裂く
そして、そのまま仮面の魔法少女にむけて急接近する



仮面(やるナ…)


旻(大鎌…登録してある魔法少女の武器と一致しない…グリモアが流れているのか?)



旻は足の刃を長大な物にし、一方的に攻め立てる
対して仮面の魔法少女は光の鞭では対応できず、回避に専念する

旻(さて、どうするか…このまま仕留めてもいいが────)





グサリと音を立て、旻の体を背後から大鎌が貫いた

旻「ガハッ…」



旻はそのまま大鎌とともに地面に倒れ伏す



旻(大鎌の落下軌道上にはいなかった筈…)



大鎌は独りでに旻の体から抜け、持ち主の元に帰って行く



旻(なるほど…そういう…ことか…)


仮面の魔法少女は大鎌を手に旻に近づく。旻は大量の血を流しながら、顔だけを向ける



仮面「本部ノ場所を教エロ。そうすれば助けル」


旻「…知らないんだ、悪いな」


仮面「お前達は敵じゃナイ。殺したくナイ」


旻「敵では…無い?よく言う」


仮面「タノム…本部の場所を教えてクレ」


旻「行って…どうするんだ?ゴホッ…ルリアム人を皆殺しにでも…するつもりか?」


仮面「…」


旻「そうか…お前の敵は…ルリアム人か」


仮面「本当ニ死んでしまウゾ!話セ!」


旻「…」


仮面「…残念ダ」


旻「まったくだ…ここまでか」



不意に天空より光の槍が飛来する
仮面の魔法少女は地面を蹴り回避した


仮面「クッ…増援!」


光の槍に続いて現れた金髪の魔法少女は美しい碧眼で仮面の魔法少女を睨みつける



旻「ミレイユ…ちょっと早いぞ」


ミレイユ「お黙りなさい。またそんな無茶をして、どうかしてますわ」


旻「ああ、弟子によく言われる」


旻の…
ダ メ ー ジ ア ク セ ル !



旻は全回復し、3倍速になった!


旻「…さて、そろそろお縄について貰おう。安心しろ、ちゃんと本部に連れて行ってやる」


ミレイユ「観念なさい。貴方の負け、ですわ」


仮面「…」


旻「この後に及んで逃げられると思って無いよな?」










それは一瞬だった
仮面の魔法少女が影に包まれたと思った瞬間、突如姿を消した


ミレイユ「えっ!?消えた!」


旻「どうやら…アッチも奥の手を残していたらしい。追っても無駄だろうな」


ミレイユ「協力者の可能性も考えるべきですわね」


旻「そうだな」


ミレイユ「はぁ…。私は、てっきりシャードと戦っていると思っていましたのに、いざ来てみれば…何故魔法少女が支部を?訳がわかりませんわ」


旻「…取り敢えず今日はもういいだろう。私は本部に戻って報告をする」


ミレイユ「そうですわね。夜も遅いですし」



結界が徐々に消えてゆく。破壊された幻の町と一緒に
二人は結界から出ると同時に変身を解いた


ミレイユ「御津呉はもう駄目ですわね」


旻「移設するしか無いだろうな」


ミレイユ「そうね…これからは管轄の魔法少女に支部の護衛をお願いしないと」


旻「そうだな。私達がいつでも動けるわけでは無いし」


旻(しかし、そこらの魔法少女が果たしてあいつ相手に戦えるのか?相手が人間ってだけで躊躇する奴も出てくるだろうし)


旻(なにより、あいつは強い)


ミレイユ「どうしましたの、旻?」


旻「いや…なんでも無い」


?「ししょー!迎えに来ましたよー!」


旻「遅い…っていうかついてきただけだろお前は」


?「てへへ」


忍「…お迎えにあがりました。旻様」


旻「ありがとう、夜遅くに悪いな…」


忍「いえ、仕事ですから。お気になさらないで下さい」


?「げっ!ミレイユさんもいる」


ミレイユ「あら?旻のお弟子さんじゃない」


?「師匠は渡しませんよ!」


ミレイユ「何を言ってますの?旻の方から私に言い寄ってきていますのよ?」


?「う、嘘だ!」


ミレイユ「あら本当よ?ねぇ旻」


旻「全然違う」


ミレイユ「ほらね」


?「ほらね、じゃないですよ!やっぱり嘘じゃないですか!」


旻「…おい、私は先に帰るぞ。じゃあな」


?「あっ待って!待って下さい!」


ミレイユ「じゃあ気をつけてね、旻」


旻「お前もな」


忍「ミレイユ様のお迎えも間もなく到着いたします。そのままお待ち下さい」


ミレイユ「わかりましたわ」


?「師匠心配したんですよ~」ギュウ


旻「離せ、鬱陶しい…そういえば支部の二人はどうなった?」


?「ちゃんと別の支部に連れて行きました!」ギュウ

旻「そうか…」


忍「では出します」


ミレイユ「お休みなさい」フリフリ


?「お先でーす!」ギュウ


旻「離せ…じゃあなミレイユ」

黒塗りの車は深く眠る町の中を進んで行く
その中の魔法少女は一人考える


(ルリアム人を敵視…やはり2年前のあの戦いに何か因縁があるのだろう)


(…コマンド級シャードと、ルリアム人魔法少女の戦い。余りにも激しい戦闘に結界が耐えられず、現実の町に大きな被害をもたらした)


(一般人にはガス爆発事故として認知させた。当時の魔法少女に箝口令を敷き、以降の魔法少女には教えていない)


(いったいどこで知った?)


(それに登録の無い魔法少女…グリモアは全て完璧に管理されている筈…)


(……やめよう、流石に疲れた。それに本部に戻れば仕事が待ってる)


?「師匠…Zzz」ギュウ


旻「ふぁ…こいつめ、私まで…眠くなるじゃないか」


忍「旻様、到着しましたらお起こし致します。どうか少しでもお休み下さい」


旻「ん……頼んだ………」


忍「はい、承りました」



黒髪の魔法少女はここで意識を閉じた…

ミレイユ・プライトリィ 16歳

身長162cm
Cカップ
金髪ロング

【性格】
本部直属の魔法少女の一人
凛としていて優しい。その容姿と性格に性別関係なく好意を集める
努力している姿を人に見られるのをとても嫌がる

【武器】


【能力】
攻撃力…普通
防御力…やや高い
スピード…普通
魔力…高い

【スキル】
ディフュージョンレーザー…一定距離進んだ後爆発し、拡散する光弾を放つ。その際の光は長い間その場に残り辺りを照らす
光の聖域…能力変化や状態異常を無効化する

【必殺技】
光の槍…槍に光を纏わせて相手に投げる。準備に時間がかかり、その際は動くことができないその後は持ち主の手元に戻る

遠島 英司(えんとう えいじ)25歳

身長170cm
Bカップ
黒髪ショート
黒目

【性格】
御津呉支部所属のエージェント。常に男装をしており、周りからは評判が良い
口が悪くサボり癖があるが、仕事は早く正確
影山 玲は初めての部下なのでとても気にかけている

影山 玲(かげやま れい)22歳

身長160cm
Cカップ
黒髪のサイドテール
黄色の瞳

【性格】
御津呉支部所属のエージェント。真面目で几帳面、しかしどこか抜けている
上司の英司からはややぞんざいな扱いを受けているが、自分のドジをカバーしてもらっているので強く言えない

一之久 忍(いちのく しのぶ)18歳

身長155cm
Cカップ
灰色のポニーテール

【性格】
魔法少女【枢 旻】専用のエージェント。常に敬語で、あまり自分のことは話さない
旻に対し絶対の信頼を寄せ、同時に好意も寄せている
忍装束で活動することが多いが、必要に応じてスーツなどの格好もする
魔法少女程ではないが、高い戦闘能力を持つ

次回安価
いつもの有耶の朝は?
1.真央が起こしにくる
2.真央を起こしにいく
3.二人揃って叔母さんに起こされる


>>254

今日ははここまでです
ありがとうございました

2

さてもう一つ安価をしたいと思います

仮面の魔法少女の相方を決めます


1.梁野 真夏>>52

2.須戸部 千冬>>54

3.伊古 未来>>9

4.天子 大和>>60

5.新規募集


5が選ばれた場合、新しく何人か募集して決めます
新規募集を希望する場合は5と書き込んで下さい



>>260

じゃあ5

5ですね了解しました


明日の夜から続きを始めたいと思います
その後から募集を開始しますから投稿したい人は>>2を参考に設定を考えておいて下さい

残念ながら選考漏れです…

>>71のとおり、なるべく登場させたいと思っていますが…保証はできません

その他提案や疑問等があればどうぞ

ごめんなさい
更新は明日の昼にします…
前回に続いて遅れてしまいごめんなさい


今日は宣言通り新キャラの募集だけやります
22時半から行いたいと思っていますが…
人いますか?いたら返事が欲しいです

では募集を開始します!

時間は23時30分まで
IDを変えての投稿はやめて下さい


あと念を押しますが
【能力】
【スキル】
は要りません!

【名前】
久世 杏(くぜ あん)
【年齢】
17歳
【武器】
ラウンドシールド(変形機構付き)
【性格】
素直で常に前向き、めげない
相方の復讐を快く思っていないので止めようとしている
貧乳を気にしている
【容姿】
身長144cm
Bカップ
金髪ショート
【必殺技】
祈りの盾…指定した一人の防御力を大きく上げるが、自身の防御力が大きく下がる

予想以上に集まりました
応募ありがとうございます!


1.一色 二菜
2.リリス・パペッティア
3.倉田 千鶴
4.星河 世界
5.春風 瀬名
6.埴生 鈴
7.九十九 京
8.久世 杏
9.遊城 有


この中から>>1が数人選んで、その後コンマを使って決めます

選考中です…
少々お待ち下さい…

1.倉田 千鶴
2.九十九 京
3.久世 杏

上記3人から決めます
>>下コンマ
1~3で倉田さん
4~6で九十九さん
7~9で久世さん

0は無効でその下のコンマで決めます

九十九 京さんで決定しました!

選考漏れの方ごめんなさい…
登場できるよう努力はしますが保証はできません


ではまた明日の昼に

13時30分から再開したいと思います

では始めます


いつも、セットしているアラームの音を聞く前に勝手に起きてしまう
そのまま、ゴロゴロとだらけながら時間を潰しアラームが鳴るのを待つ


ピピピッ!ピピピッ!ピッ


有耶「んん…よ~ぉし!」ググッ


アラームが鳴るまで動く気がしない私の朝は毎朝こうだ


アラーム自体結構早めにセットしてあるので、時間的余裕はかなりある。そのため、ダラダラと支度をしても何の問題もないのだ



有耶「ふぁ…そろそろ行こっか」



洗顔等と着替えを済ませ、一度部屋を出る。目的地は隣の部屋だ



有耶「入るよ真央ねぇ」


返事を期待しない挨拶をしてから部屋に入る
相変わらず物が少なくて妙に生活感のない部屋だ



有耶「さて、…おはよー!!朝だよ!!」シャッ



大きめの声で起こしながらカーテンを勢いよく開ける
朝日が部屋に満ちると、布団から苦しそうな声が聞こえてきた


真央「うぅん……今日ハ…ムリ……」


有耶「何言ってるの!ほら!遅刻しちゃうよ!」ユサユサ


真央「ヤメロ…Zzz」


有耶「もー寝ないで…よ!」バサッ!


真央「ウッ…」



弱々しい抵抗を無視して布団を剥ぎ取ると、そこにはいつもと違う光景があった



有耶「ちょっ!な、なんで服着てないの!」



真央は全裸で寝ていた
透き通るような白い肌や大きめの乳房を朝日が照らす


真央「サムイ…」


有耶「そりゃそうだよ!なんで裸なの!?」


真央「ンー…覚えてナイ。ふぁ…オハヨウ有耶」


有耶「はい、おはよ!じゃ、さっさと服着て準備してよ?」


真央「ン……」


有耶「二度寝したら置いてくからね~!」


朝のやり取りを終えて部屋に戻り朝食を作る
因みにお昼は私は給食で、真央は学食だ



有耶「~♪」



鼻歌を歌いながら料理をしていると叔母さんが部屋にやってきた



叔母「おはよう有耶、真央はちゃんと起きた?」


有耶「あ、おはようございます!真央ねぇは多分…起きてます」


叔母「あの子もいい加減、自分で起きられるようにならないとねぇ…」


有耶「ははは…ですねぇ」


叔母「じゃ私はもう出掛けるから、遅刻しないようにね?」


有耶「うん!行ってらっしゃい!」


叔母「行ってきま~す」バタン


有耶「…さて、そろそろかな?」



ガチャッ



真央「ン~…」


叔母さんと入れ替わるように、真央が眠たそうに目を擦りながら入ってくる
制服に着替えてはいるが、ネクタイはまだ結んでいないし、シャツのボタンも掛け違っている。オマケに髪はまだボサボサだ



有耶「ちょうどご飯出来たところだから…ってうわっ凄い格好してるよ」


真央「そのうち直ス…イタダキマス」


有耶「いただきます!」


特に会話もなく、TVを見ながら朝食を食べる
食べ終わると有耶は片付けを始め、真央は身だしなみを整え始めた
二人が支度を始めてから数分後



有耶「準備できた?」


真央「ああ、ちゃんとしてるダロ?」



そう言って真央はその場でクルリと回る
身だしなみはちゃんと整っているようだが…



有耶「うん、カバン忘れてる」


真央「エ?」


学校



有耶「おはよー」


「あっおはよう!」


「よっ」


有耶「はぁ…月曜日かぁ~。月曜日ってなんか嫌じゃない?」


「え、そう?私好きだよ」


「あー超ワカル。金曜まで遠いよね」


有耶「だよね~。…学校大好きちゃんはやっぱ違うね」


「その呼び方やめてくれる?なんかすっごくバカにされてるみたい」


「え?バカじゃん」


有耶「うん」


「うぅ…ひどい!…あっそうそう聞いて!」


「おっ元気になった」


有耶「どうしたの?」


「あのね!今日転校生が来るらしいの!」


有耶「転校生?」


「このクラスにか?」


「うん、先生が話ししてるの聞いたから間違いないよ!大ニュースだよ!」


「そりゃ…本当なら大ニュースだけど」


有耶「いくらなんでも急過ぎじゃない?聞き間違いじゃ無いの?」


「本当だって!今日の給食のプリン掛けてもいいよ!」


「あっごっそさん。有耶じゃんけんで決めようぜ」


有耶「うん。あっプリンありがとう学校大好きちゃん!」


「ぐぬぬ…」



ガラッ



先生「よーしお前らおはよう。ちゃっちゃか席につけ~」



先生の一言でそれぞれが席に戻る



先生「んじゃ出席…を取る前に、お前らに大事なお知らせがある」


先生「入っておいで!」



先生がそう言うと、教室の扉を開けて一人の少女が入ってきた
…少し後ろの席から学校大好きちゃんの嬉しそうな声が聞こえてきたが有耶はあえて振り向かなかった


先生「はい、今日から君たちと一緒に学んでもらうことになる転校生を紹介します。んじゃ自己紹介よろしく~」


「はい。…初めまして!私の名前は【アクティリス・シファー】と申します。長いのでご気楽にアークとお呼び下さい!」



アクティリス・シファー…アークと名乗った少女は短いポニーテールを揺らしながら頭を下げた
身長は低め、顔立ちは西洋のものっぽく可愛らしい
そして何より目立つのが、赤色と青色の瞳…オッドアイだった


パチパチと拍手に混じってざわざわと話し声が聞こえてくる
…その中にプリン!プリン!という声も混ざっていたが気にしないでおこう



先生「はい、アクティリスさんありがとう。で、席なんだけどなぁ」



ふと思い出してみると今この教室には空いている席は無い
彼女の席はどうするのだろうか?と、思っていると



先生「この子の机と椅子は外に用意してある。で、そろそろやろうと思ってた席替えを今からします」



その一言にクラスのざわつきが大きくなる
中にはブーイングも混ざっているようだ



先生「はいはい静かに!どう?いいタイミングだろ?」


「全然良く無いです!」


「急過ぎじゃないですか?」


先生「残念だけどこれ決定だから。はいはい!時間が無いからぱっぱとやるよ~」


流れるようにクジを引いて、席替えが始まった
私は廊下側で前から二番目だった席替えが窓側の一番後ろに移動した
そして…


アーク「今日から隣同士だね!よろしく!」



例の転校生は私の隣にきた



有耶「私は都岐有耶!よろしくね!」


アーク「よろしく!都岐さん」


有耶「有耶でいいよ~」


アーク「そお?じゃ有耶!メールと番号教えてよ」


有耶「いいよ~」


「あっ私も!」


「仲間外れはよくないなぁ…はいこれ私の」


アーク「あっありがとう!」



私の友達二人は前にきた。こうして賛否両論の席替え(私は賛成!)は幕を閉じた


ブブッ

有耶「ん?メールか…アークちゃん?」



アークが早速メールを送ってきた
隣にいるんだから直接話せばいいのにと思いながら中身を見ると、直接話せないようなことが書いてあった


『こんにちは魔法少女都岐有耶さん。私は傘波支部所属のエージェント、アクティリス・シファーと申します』

『これからあなたのそばでバックアップをさせてもらいます。まず最初に今日の放課後時間を少し頂けますか?』

『この地区の管轄の魔法少女を紹介します』



携帯から目を離し、アークを見る
アークは私を見つめてニッコリと笑うと



アーク「よろしくね、有耶♪」


有耶「は、ははは…よろしく…」



私は驚き、引きつった笑顔で返事をした…

アクティリス・シファー 14歳

身長150cm
Bカップ
黒の短めのポニーテール
赤と青のオッドアイ

【性格】
傘波支部所属のエージェント。少しだけやんちゃでノリがいい
仕事面は意外に優秀で、14歳ながらエージェントとして活動できるほど
目標にしているのは一之久忍>>245
人の胸に顔を埋めるのが大好き

次回安価
本部直属の魔法少女、最後の一人は誰?



1.神流木 蜈蚣 >>12
2.入山 日向>>26
3.雨笠 穏乃 >>27


>>318

今日はここまでですありがとうございました

3

明日の22時頃から再開したいと思います

こんばんは
では始めたいと思います


放課後
私はアークに連れられて駅前の喫茶店にやってきた



アーク「はい、アイスココアお待たせー!」


有耶「あ、ありがとう」


アーク「んじゃとりあえず…かんぱーい!」


有耶「え?あっうん、かんぱーい…ゴホッ!これブラックコーヒーじゃん!」


アーク「あっごっめーん間違えちゃった☆」


有耶(絶対わざとだ…こいつめ…)


アーク「はい!今度こそアイスココア!」


有耶「んもー」


アーク「あはは!…じゃっそろそろ例の話しよっか?」


有耶「例の…ってつまり魔法少女のこと、だよね?」


アーク「うん。まず、有耶のように巻き込まれて…望まないで魔法少女になった人はこれまでいないんだよね」


有耶「そうなんだ…」


アーク「有耶はこれからシャード達に狙われるようになる。けど戦いたくないなら、私たちは有耶専属の護衛魔法少女をつける用意があるから安心して?」



私の心にふと、あの強い想いがこみ上げてくる



有耶「私は…戦いたい。襲われてる人たちがいるのなら助けたいよ!」


アーク「ありがとう。でも即答はダメだよ!今は割と平和だけど、死んじゃう可能性も十分にあるんだから」


有耶「うん。でも私は大丈夫」


アーク「ダーメ!ちゃんと家に帰って考えなさい!」


有耶「はーい…」


アーク「よろしい。こほん…通常、魔法少女は私たちエージェントが適性のある子を見つけて、お願いして、それでokが貰えて初めてなれるんだよ」


有耶「へぇ~」


アーク「もちろんこれは契約という形だね。まぁざっくり言えばお金が貰えます」


有耶「お金…お給料ってことね」


アーク「他にも変身しなくても使える魔法の習得とか、就職の斡旋とか…まぁいろいろあるかな」


有耶「私でも勉強すれば魔法が使えるようになるの?」


アーク「誰でも…って訳にはいかないけど、まぁ魔法少女の適性がある人たちはみんなちょっと勉強すれば使えるようになるかな?」


有耶「そうなんだ…」


アーク「魔法少女は18歳まで、19の誕生日を迎えると変身できなくなるんだ。ここが魔法少女の【引退】だよ」


有耶「あっそうだ。途中で魔法少女ってやめられないの?」


アーク「うーん…やめられるといえばやめられるけど…」


有耶「えっなに?なにかあるの?」


アーク「まず、施術にかなりの時間がかかるね。ざっと2ヶ月」


有耶「にっ2ヶ月!?」


アーク「しかも【魔法少女に関することと、過去2年間の記憶】が消えてしまう…だからこれはオススメできないかな」


有耶「2年間の記憶…」


アーク「有耶は…選択権が無かったからね。でも安心して!私たちは君のバックアップを全力でするつもりだから!」


アーク「その中の最大のバックアップは…有耶専属のエージェントが付きます!」


有耶「それってアークのこと?」


アーク「そだよ!これからよろしくね!」


有耶「う、うんよろしく」


アーク「あっ!ちょっと頼りないとか思ったでしょ!」


有耶「えっ?い、いや~そんなことないよ」


アーク「本当?」ジト…


有耶「ホントホント!」


アーク「ならいいけど…。おっと忘れるところだった…はい、どうぞ!」


有耶「なにこの封筒?」


アーク「有耶はもう契約しているからね、その前金ってやつだよ」


有耶「う、受け取れないよ!私まだ何もしてないし!」


アーク「お命がかかってるからねぇ。まぁ今もらっても困る!って子は結構いるから、こっちで預かっておこうか?」


有耶「その方がありがたいかも…」


アーク「じゃそうするね~。勿論いつでも渡せるから入り用になったら言ってね!」


有耶「分かった…。ち、因みにいくらぐらいなの?」


アーク「えっとねぇ…ごにょごにょ」


有耶「」


アーク「あれ?有耶?」


有耶「」


アーク「おーい」


有耶「そ、それはだめだよ」プルプル


アーク「いやいや、命かかってる仕事だからね。こんなもんだよ」


有耶「そうなのかな…」プルプル


アーク「そうだよ」


有耶「あはは…すっごーい」プルプル


アーク「あっそれ毎月入ってくるからね」


有耶「」カチーン


アーク「あっ固まっちゃった」


有耶「わ、私そんな大金もらってどうすればいいのぉ…」カチーン


アーク「成果報酬もあるからね。ラルバ級を倒してもお小遣い程度だけど…ウォーリア級は結構もらえるよ」


有耶「ね、ねぇ!もうお金の話はやめない?」


アーク「えぇ~お金の話が一番面白いのに…」


有耶「面白くないっ!」


アーク「それにしても遅いなぁ」


有耶「誰かを待ってるの?」


アーク「うん。ここの管轄の魔法少女がそろそろ来るはずなんだけど…」







「いやいや、さっきからいるじゃんか」

いつの間にか、私の隣に見知らぬ女の子が座っていた
灰色のショートボブに藍色の瞳
そして…その豊満な胸は彼女の軽装もあって、とても目立っていた


有耶「うわぁっ!いつの間に!?」


アーク「おわっ!びっくりしたぁ!」


「あはは!成功♪成功♪」


アーク「ちょっとシャムハトさん!イタズラはやめてくださいっていつも言ってるじゃないですか!」


シャムハト「いやーごめんごめん!なんかいやらしい話してたしさ、入りづらくって!」


有耶「い、いやらし…」


アーク「お金はいやらしくありませーん。…こほん!有耶、この人がここの管轄の魔法少女、シャムハトさんだよ」


シャムハト「よろ~♪」ゴクゴク


有耶「あっそれ私のアイスココア!」


シャムハト「ごっそさん!はいお金」


有耶「お、お金はもういいんですよぉ~!」


アーク「はぁ…」(まぁシャムハトさんと組んでいればまず、怪我すらすることもないでしょ)


シャムハト「わかった!わかった!じゃあ新しいやつ買ってくるから!ちょっと待ってて!」ガタッ


有耶「あっ別に…行っちゃった。なんか、すごい人だね」


アーク「…気をつけてね。あの人イタズラ好きだから、気を抜くと何されるかわかったもんじゃないよ」


有耶「そ、そうなんだ」


アーク「なんでも昔、本部の旻さんにイタズラして、今でも顔を見るたびに大喧嘩するらしいよ」


有耶「うわ…あの人優しそうなのに…そこまで怒らせるって何したんだろ」


アーク「さあねぇ…って旻さんが優しそう…?どこが?」


有耶「え?いやなんとなく」


アーク「あの人超~怖いよ!基本無口だし、仕事の話しかしないし」


有耶「そうかな?」


アーク「そうだよ!」


シャムハト「お待たせ~。はいアイスココア!」


有耶「あっありがとうございます?」


シャムハト「いえいえ~さぁさぁどうぞ!」


有耶「頂きます…ゴホッ!これブラックコーヒーじゃないですか!!」


アーク「シャムハトさん」


シャムハト「なに?」


アーク「それ、今日二回目です」


シャムハト「マジで?」


アーク「マジです」

私は苦さに咳き込みながら、この魔法少女に若干の不安を覚えていた…



因みに、結局アイスココアは飲めませんでした

シャムハト 18歳

身長170cm
Fカップ
灰色のショートボブ
藍色の瞳

【性格】
あらゆる格闘技に精通している接近戦のプロ。特殊スキルがない代わりに基本スペックが高い
自分で技名を叫んで攻撃する
イタズラをする事が大好き。その為に変身したり、必殺技まで使ったりする
過去にあった事は全く気にしない
引退が近い

【武器】
無し

【能力】
攻撃力…高い
防御力…高い
スピード…高い
魔力…普通

【スキル】
無し

【必殺技】
陶酔の手練れ…触れた相手の感情や感覚、精神力を操作し、5分間泥酔状態にする。自身に使用することも可能

次回安価
有耶が帰る途中にあったのは誰?

1.真央
2.ミレイユ
3.旻の相方
4.誰にも会わなかった


>>347

今日はここまでです
ありがとうございました

3

明日の22時ころから再開したいと思います

一時間遅れました…
始めたいと思います


喫茶店でそれぞれ連絡先を交換した後、私達はシャムハトさんと別れた
今私は、アークが呼んだ迎えの車で帰路についている



アーク「ホントにここでいいの?もっと家の近くまで送るのに」


有耶「うん買い物したいから。送ってくれてありがとう!」


アーク「気をつけてね。じゃあまた明日!」


有耶「うん!ばいばーい!」

黒塗りの車を見送った後、行きつけのスーパーに向かう
…それにしてもまたあの高そうな黒塗りの車だったなぁ


30分後、私は買い物を終えて再び帰路につく
叔母さんのおつかいと、足りなくなった日用品を買ったので、少し荷物は重めだ
帰ってから何をしようか考えながら歩いていると、後ろから声をかけられた


?「あ、あの!都岐有耶さんだよね?」


有耶「え?そうですけど。あ!旻さんの…助手?さんだよね」


?「うんそうだよ。えっと…今日は、師匠からお届け物をするついでに様子を見てこいって言われてて」ゴソゴソ


?「はいどうぞ」スッ


有耶「えっとこれは?」


?「えーっと…あっそうそう非常ベルだよ。命の危険を感じたら遠慮なく押してくれって」


有耶「非常ベル…?因みに押したらどうなるの?」


?「え?うーん…どうなるか聞いてないし、わからない」


有耶「はぁ…」


?「見た所平気そうだね。エージェントと管轄の魔法少女にはちゃんと会えた?」


有耶「あっうん。ちゃんと連絡先も教えてもらったし、それは大丈夫だよ」


?「そっか。じゃあ非常ベルも渡したし、今の所は特に心配いらないね」


有耶「うん。…ねぇちょっと聞いてもいい?」


?「え?うんどうしたの?」


有耶「あなたってエージェントなの?魔法少女なの?」


?「私?エージェント兼魔法少女…かな?」


有耶「ってことはこっちの世界の人なんだね」


?「そうだよ。ってよく考えたら自己紹介とかしてなかったね」


彩香「私、綾原 彩香(あやはら さいか)。中学二年生だよ」


有耶「あっ私と同い年だ。いつ魔法少女に?」


彩香「大体2ヶ月前だよ。私は、グリモア適性が低かったらしくって、まだ完全に魔法少女の力が覚醒してないんだ」


彩香「なんでも、訓練すればいずれ完全覚醒する…らしい」


有耶「へぇー。じゃあそれで、旻さんは彩香を助手にして色々教えてるんだ」


彩香「うんそういうこと。…ねぇ有耶!私たち魔法少女になって日が浅い同士、仲良くやれると思うの。だからさ、番号教えてくれない?」


有耶「うんいいよ!初心者同士仲良くやろう!」


彩香「やった!じゃあこれからよろしくね?有耶!」


有耶「よろしく、彩香!」



二人の魔法少女は夕日の光の中、意気投合する
やがて二人は別れ、それぞれの帰路についた…


某所



仮面「…一回目の襲撃で得られた情報ハ以上ダ」


大和「本部付きが出てくるの早すぎない?何か、仕掛けがありそう」


瀬名「た、対策も早い…です。もうすでに…各支部に護衛の魔法少女をつけたようです…よ」


リリス「それさぁ…護衛と本部付き同時に相手しなきゃならないってこと?はっ無理ゲーじゃん」


京「…」


仮面「…作戦は今思案中ダ。しばらく待ってクレ」


リリス「はぁ…また待ち?もう、その辺の魔法少女人質にとって本部付き誘い出してボコればいいじゃん!よくない?流石私。天才だよ!」


大和「ねーねーぎゅーして」


仮面「マタカ…ほら」ぎゅー


大和「えへへ」


瀬名「姉妹みたい…ですね」


リリス「おい無視すんな」


仮面「その作戦はダメダ。関係ない奴ハ巻き込まないようにスルと最初に言ったダロ?」


リリス「魔法少女の時点で無関係じゃないでしょ。ボケたこと言わないでくれる?」


仮面「ダメダ」


リリス「…あっそ」


仮面「ヤハリ本部付きが厄介ダナ…」


瀬名「…あ、あの人を引き入れるのは…どうでしょう」


リリス「あいつ?ムリムリ」


大和「どちらかと言うと向こうに付きそうじゃない?」


仮面「…とにかく、少し時間をクレ。その間各自、慎重に情報を集めてホシイ」


リリス「はいはーい。いつも通りね」


大和「分かったよ!」


瀬名「が、頑張ります…」


京「主の命ずるままに…」


仮面「…デハ解散」


皆が帰り一人になる。フードと仮面を取り、一人思考を巡らせる



仮面(今一番怖いノハ、リリスの暴走ダ。あいつは味方扱いしてはイケナイ)


仮面(本部付きか…こちら側デまともに相手をできるのは私と京ダケ)


仮面(やはりあいつがホシイ…こちら側に引き入れる作戦モ立ててみルカ)


今後について考えていると携帯が鳴った
着信の相手は、私の最愛の相手だ



仮面「モシモシ…ああ、もう少しシタラ帰るヨ…ああ分かっタ、帰りに買って行コウ」


仮面「じゃあ少しだけ待っててクレ」


真央「有耶」

綾原 彩香 (あやはら さいか)14歳

身長155cm
Dカップ
茶髪のツーサイドアップ
変身後はノーパン

【性格】
大人しく健気でやや地味
旻を師匠と呼び慕う。彼女の前ではやや自己主張が激しくなる
まだ力が覚醒しておらず、完全に変身できない

【武器】
無し

【能力】
攻撃力…非常に低い
防御力…非常に低い
スピード…非常に低い
魔力…非常に低い


【スキル】
眠りの繭…状態異常を無効化する。また、自分の受けた傷を少しづつ治していく

【必殺技】
無し

影崎 真央(かげさき まお) 17歳

身長166cm
Cカップ
白のゆるふわロング
赤色の瞳

【性格】
滅多に感情を露わにせず口数も非常に少ない
仕事はただ黙々と処理することを好む
ややカタコト気味

【武器】
大鎌

【能力】
攻撃力…非常に高い
防御力…非常に低い
スピード…早い
魔力…やや高い

【スキル】
・聞こえざる宣告…テレパシーを発信する。受信はできない
・ライトニングウィップ…光の鞭を作り出す。捕縛している相手から魔力を奪うことができる
・死の操演…大鎌を離れていても操作することができる

【必殺技】
マテリアルスライサー…生物以外の物を離れていても切り裂くことができる。対象の質量や大きさが大きくなればなるほど消費する魔力が増える
使用する際には他人に対象を宣告しなければならない

次回安価
次の日、シャードが発生する場所は?
1.旧校舎
2.駅前
3.デパート

>>375

今日はここまでです
ありがとうございました
短くてすみません

1で

明日の20時ころから再開したいと思います

一時間遅れてしまいましたね…すみません

では始めたいと思います


本部、開発課

彩香は軽い足取りで師匠の元へと向かう。行き先は本部3階の開発課だ
旻は、空いた時間を魔力を使った義手の開発や、念力の訓練などに使っている



彩香「師匠戻りましたよー!」


忍「…お帰りなさいませ彩香様」


旻「…ふぅ。で、どうだった?」


彩香「無事エージェントと魔法少女に会えたそうです。表情も明るかったですし問題なさそうです」


旻「あそこは…傘波だからシャムハトか。実力は折り紙付きだし問題無いだろう。…性格には難ありだが」


彩香「師匠、義手の方はどうですか?」


旻「義手か。悪く無いが…まだ重いし、大きい。動作は今の所問題ないが」ガシャガシャ


彩香「ロボットみたいでかっこいいですね。ロケットパンチとかできないんですか?」


旻「できるわけないだろ…。将来的には見た目も目立たないものにしていく予定なんだが…まだまだ先になりそうだ」


忍「…旻様、まもなく念力の訓練のお時間です。そろそろお片づけをなさった方がよろしいかと」


旻「ん、もう時間か」


彩香「まだ念力の訓練してるんですか?」


旻「自力で生活できるレベルまではきてるが…もう少し高めたいからな」


彩香「ちゃんと休まないとダメですよ」


旻「お前の知らない所でちゃんと休んでるよ。それより、もう結構いい時間だぞ?帰らなくてもいいのか?」


彩香「うぅー…わかりました、今日はもう帰ります」


旻「…前にも言ったが毎日来なくてもいいんだぞ?」


彩香「え?嫌ですよ!私は毎日師匠に会いたいんですから!」


旻「そ、そうか」


忍「…」


旻「お前もしっかり休めよ」


彩香「わかりました!ではまた明日!」


忍「お疲れ様でした」


彩香は、帰ってからのことを鼻歌交じりに考えながら再び軽い足取りで本部を後にする


彩香(やっぱり師匠はかっこいいなぁ…)


彩香(いつか、私も師匠みたいになれるかな?)


彩香(それはムリなんだろうけど…)


彩香(でもいつか、認めて欲しいから、ちゃんと努力しないとね!)


本部、第2会議室

旻は、忍を連れて二人の待つ会議室に向かう
念力の訓練…というのは程のいいごまかしだ
入り口で忍を待たせ、会議室に入ると既に座っている二人から非難の視線を感じた



ミレイユ「…あら?随分と遅いですね。もうとっくに時間は過ぎていますわよ?」


旻「いやすまない。ちょっとした用事があってな」


「いつものことだから気にしてない…」


ミレイユ「いや気にしなさいな穏乃。本部の魔法少女である私達が時間にだらしないのはどうかと思いますわ!」


穏乃「今更どうしようもないし…」


旻「…さて、私からは御津呉支部襲撃の件についてだ」


穏乃「なにか進展あった?」


旻「犯人については無しだ。とりあえず事後処理の報告をするぞ」


旻「御津呉支部は廃止。エージェント達は新設された【古湊(こみなと)支部】に移動することになった」


旻「古湊支部の護衛は真田と神流木に命じてある。その他、東西南北の主要な支部に護衛をつけた」


旻「東区の古湊は今言った通り。西区の【傘波(かさなみ)】はシャムハトと宮本」


旻「南区の【月潮(つきしお)】は上条翠と入山」


旻「そして北区の【灯鐘木(とうしょうぎ)】は…須戸部と久世だ」


ミレイユ「えっ!あの二人!?」


穏乃「久世さんはともかく…須戸部は了承したの?」


旻「幾つか条件を出してきたが…まぁなんとかなった」


穏乃「条件?」


旻「前からあいつが言っていた【戦闘禁止区域】を正式に認めること、あとはそれに関する細かな規定を出してきた」


穏乃「…」


旻「今後支部襲撃が起こった場合は、護衛の魔法少女が対処し、私達の誰か一人が現場に急行することになった」


ミレイユ「…」


旻「小規模支部は随時廃止し、この際規模の縮小を図る。もともと支部は多すぎたからな」


ミレイユ「シャード出現率も激減してますからねぇ…襲撃が無くてもいずれはこの流れが来てたのでしょう」


旻「あとはこの資料…この前の襲撃の時に戦った魔法少女の情報が書いてある。目を通しておいてくれ」


穏乃「どれ…武器は大鎌を使用、対人戦闘に慣れていて高い実力を持つものと思われる…」


ミレイユ「身長は165程度、黒のフード付きのローブと仮面、及び手袋を着用…」


旻「敵は複数の可能性も否定出来ない。二人とも注意してくれ」


旻「それと最後に…護衛と私達には敵対魔法少女の捕獲命令が出ている。無傷…とまでは言わないが、生きて連れて来いとのことだ」


ミレイユ「捕獲ですか…」


穏乃「私達は対人戦の訓練やってるけど…護衛は大丈夫かな?躊躇が命取りになる」


旻「問題ない人選だと考えているし、それを想定して護衛を二人つけている」


旻「他に何かあるか?」


ミレイユ「いえ私は特に」


穏乃「私も」


旻「じゃあ私からは以上だ」


ミレイユ「私からは一つだけ。シャード出現率の低下の原因についてですが…やはり一月前の結界強化が効いているものと思われますわ」


旻「こっちは順調なんだがな…」


穏乃「ウォーリア級がパッタリ出てこなくなったのが気になる」


ミレイユ「恐らくシャード達も慎重になっているのでしょう。ウォーリア級とは膠着状態になっていると言わざるおえませんね。私からは以上です」


穏乃「私からも一つ。先日旻から預かったグリモアだけど、過去にロストしたものだと判明した」


旻「ロスト?」


穏乃「もとの持ち主とともに行方不明になっていたみたい。持ち主の名前は…【メタ】」


ミレイユ「メタ…って【あの二人】のエージェントでしたわよね」


穏乃「もしかしたらメタとあの二人はどこかで生きているのかもしれない」


旻「そんなことがあるのか…?そうだとして、有耶に預けた意味がわからないな」


ミレイユ「謎ですわね…何か理由がなければグリモアを預けたりなんてしないでしょうし…」


穏乃「…とりあえずあのグリモアの出処はわかった。あとは本人しかわからないよ」


穏乃「以上終わり」


旻「じゃあ今日はこれで解散だな。いや昨日から忙しかったし…流石に疲れた」


ミレイユ「お疲れ様。ご褒美に肩を揉んであげますわ」


旻「あぁ~……このまま寝そうだ……」


穏乃「私は先に行くよ。それじゃ」


ミレイユ「さようなら。あっ旻起きなさい!寝ちゃダメよ!」


旻「んー……」


ミレイユ「はぁ…全く、無理するからこうなるのですわ。忍、入ってきて」


忍「…失礼します」


ミレイユ「悪いんだけど、旻を部屋まで運んでくれるかしら?」


忍「あぁ寝てしまったのですね、わかりました。旻様は一度寝てしまうとなかなか起きませんからね」


ミレイユ「もう少し私達を頼ってくれてもいいのですけどね」



忍は魔法を使って旻を浮かばせる
旻の体は音もなくふわりと宙に浮かぶ



忍「それではミレイユ様、失礼致します」


ミレイユ「お願いしますわ」


次の日
学校

今日は何事もなく平和な1日だった
朝は、いつも通り真央ねえを起こして
昼は、友達と談笑しながら食べて
授業中は、ウトウトしながらノートをとって
そして放課後



有耶「ごめん!今日は先に帰ってて!」


「ん?」


「どしたのさ?」


アーク「何か用事?」


有耶「うん。実は今日、クラス委員で旧校舎に荷物を運ばなきゃいけなくって」


「なーんだ」


「うーん…じゃあまた明日だね!」


アーク「一人で大丈夫?」コソコソ


有耶「え?いや一人じゃないし大丈夫だよ?」コソコソ


アーク「いやそうじゃなくって…」コソコソ


有耶「あっ!…うん大丈夫!心配しないで」コソコソ


アーク「…わかった。じゃ怪我しないようにね」コソコソ


「じゃーな有耶」


「お先~」フリフリ


有耶「うんばいばーい!」フリフリ


三人と別れて旧校舎に向かう
今私達が使っている校舎は6年前に建てられたもので、とても新しい
旧校舎は校舎の裏側にあって、今は倉庫兼部室棟となっている



有耶「すみませーん少し遅れました」


先生「よし人も集まってきたし、始めるか!まずは────────」


今回運ぶのは生徒会の使っていた資料や簿冊などのようだ
正直どうして取っておくのか理解できない
オマケに、それらが詰められた段ボールは結構重たいのだ

1時間かかって、ようやく結構な量の荷物は運び終わった



先生「いやぁご苦労さん!じゃこれお礼ね、一人一本」



そう言って先生はいつの間にか後ろに用意してあった箱を前に出し、ジュースを配りはじめた


先生「あっ!都岐さんちょっとこれ、お願いできるかな?」チャリ


有耶「これは?」


先生「文章庫のカギ、ちょっとしめてきてくれる?」


有耶「えっ!私ですか!?」


先生「頼むよ、ジュース2本やるからさ」


有耶「は、はぁ…わかりました」


先生「うむよろしい」


カギを受け取って旧校舎に向かう
旧校舎に入ると先ほどまで聞こえていた部活動の音が止んでいて、静寂に包まれていた
まるで人がいないように



有耶「?」



静かすぎると思いつつも文章庫に向かう
途中で人に会うこともなく目的地に到着した



有耶「まぁもう遅いしみんな帰っちゃったのかな?」



カギを締めながら独り言を言う
その時、人の気配を感じた

すぐ隣から


有耶「わっ!ビックリしたぁ!」


「…」



ぼぅっと立つこの男子生徒を一目見て思い出したことがある
この前のおまわりさんだ



有耶「あ…」


「ギギッ…!」



あの時とは違い、彼の体は瞬く間に膨れ上がり、爪と牙は獣のように太く鋭くなってゆく
ギョロリと光る瞳は敵意をこちらに向けている


有耶は再び現れたシャードを前に、ただ変身していくのを眺めていた…


雨笠 穏乃 (あまがさ しずの)15歳

身長147cm
Aカップ
茶髪の肩甲骨辺りまで伸びたポニーテール

【性格】
本部直属の魔法少女の一人
物静かで優しい性格だが、家ではだらしなく下着姿で生活している

【武器】
日本刀

【能力】
攻撃力…非常に低い
防御力…高い
スピード…普通
魔力…普通


【スキル】
陽炎…残像を作り出し敵を幻惑する
剣鬼…魔力を消費して自身の攻撃力を上げる
赤鬼…攻撃を受けると攻撃力が上がる
青鬼…敵が強化されると攻撃力が大きく上がる


【必殺技】
明鏡止水…3分間自身の全ての能力を上げる。また、スキルの効果も上がる
終了後、スペックダウンする

おまけ



チュンチュン


旻「…忍、ここはどこだ?」


忍「私の部屋です」


旻「…忍、どうして私は裸なんだ?」


忍「洗濯の為に私が脱がせましたが、お着替えがありませんでしたので仕方なく部屋を暖めて毛布を掛けておきました」


旻「…」


忍「…?」


旻「…はぁ、いやいい。それより早く服をくれ」


忍「その前にシャワーを浴びられてはどうでしょうか?」


旻「…わかった」


忍「では…」ぬぎ


旻「まて、なんで脱ぐんだ!」


忍「…お背中をお流ししようと思いまして。さ、こちらです」


旻「あっちょっとまて、こら…」

次回安価
有耶の行動は?

1.旻の言いつけを守り退避する
2.変身して戦う
3.非常ベルを押す

>>411

今日はここまでです
ありがとうございました

なんか聞き覚えがあると思ったら、あの二人+一人行方不明になってたのか
変な目に遭ってないといいんだが、安価は1で

すみません…名前を間違えておりました


>>386

旻「南区の【月潮(つきしお)】は上条翠と入山」
          ↓
旻「南区の【月潮(つきしお)】は上六条と入山」


訂正します…

24日(土曜日)の21時頃から再開したいと思います

すいません更新は明日の9時からにします…

昨日はすみませんです…
では始めたいと思います


夕方の旧校舎、夕日が完全に姿を変えた彼を赤く染める。まっすぐに私を見つめ、そしてこちらに向けて走り出した
彼が一歩踏み出すたびに、木の床が大きく軋む。その音でどれだけのパワーを持つのか想像できた


私は戸惑いから判断が遅れ、行動を起こす前にシャードは振り上げた手を下ろしてきた
反射的に屈んでなんとか回避、転がって立ち上がりそのままシャードとは反対方向に走り出す


有耶「へ、変身!」



走りながら魔法少女へと姿を変える
応戦しようと刀に手を掛けたとき、ふとあの人の言葉が頭に過ぎった



旻『最後に…魔法少女になったことで、有耶君はこれからシャードに狙われるだろう。だがまだ戦うべきではない、もし出会ったのなら逃げることだ』


有耶『逃げる…ですか?』


旻『そうだ。これは必ず守ってほしい。わかったか?』


有耶『…わかりました』


私には、魔法少女として経験がなさ過ぎる…というか全く無い
追ってくるシャードが、ラルバなのかウォーリアなのかすらわからない。そんな状態で戦うのは危険過ぎる
そう判断した私は逃げの手を打つ事にした





有耶(『これ』使えるかな?)


有耶の…
式 神 召 喚『分 身』


袖からヒトガタの紙がヒラリと飛び出す
それは瞬きの一瞬で私そっくりの分身に姿を変えた



分身「…」


有耶「やった、うまくいった!後ろの足止め、よろしく!」


分身「ん、わかった」



返事の後、分身は身を翻しシャードに向かって走り出した
私は振り向くことなく走り、そして旧校舎から脱出した


分身「さて」


「ギアア!」


分身「あしどめ」


分身の…
封 印 剣 !

シャードの右足を封じた!



「ギアアァァァ!!!」


分身「おとなしくしてて」


旧校舎を出て後ろを見る
ズシンズシンとシャードの暴れる音が聞こえる
分身の足止めが上手く効いているようだ



有耶「ふぅ…これでいいよね?」


シャムハト「止めは?刺さないの?」


有耶「うわっ!シャムハトさん!?」


シャムハト「やぽ♪」


急に湧いて出たシャムハトさんに驚いて、思わず大きな声を上げてしまった
当の本人はニコニコと人の良さそうな笑みを浮かべてこちらを見ている



有耶「どどうしてここに?」


シャムハト「いや私んとこの管轄だし?」


有耶「は、はぁ…」


シャムハト「それより!なんで止め刺さないの?」


有耶「え?」


シャムハト「君の分身、ぼぉーっとしてるけど」


気づくと確かに物音は止んでいる
足止めをしているにしては静かすぎる



有耶「あはは…まだよく扱い方がよくわからなくって」

シャムハト「ふぅん。じゃあ自分でやっちゃえばいいのに」


有耶「私、戦闘を禁止されてて…」


シャムハト「はぁ?誰に?」


有耶「えっと…旻さんです」


シャムハト「はぁ~っ…有耶、今は私がついてるからさっさとトドメ刺してきて!」


有耶「えっ?でも」


シャムハト「いいからいいから!」


有耶「はぁ、わかりました」


シャムハト「全く…」


シャムハトに促されトドメを刺しに旧校舎に戻る
そこには四肢を弓で射抜かれたシャードが弱々しく暴れていた
体中の傷から黒い煙を上げている
分身は壁にもたれかかりながらそれを眺めていた


分身「あしどめ、いじょうなし」ビシ!


有耶「うわ、ちょっとグロ…じゃなくてあなた、私より強いんじゃないの?」


分身「わたしは、うやとおなじ」


有耶「えぇー…わたしこんなのできないよ」


分身「できるまちがいなく。…とどめさす?」


有耶「うん、お願い」


分身「わかった」


そう言って分身は弓を引きしぼる
少し溜めた後、矢を放つ
矢は正確に眉間を捉え、シャードは断末魔を上げることなく力尽きる

黒い煙が晴れると男子生徒が倒れていた
ふと気づくと、シャードの暴れた後が消えて、放課後の音が聞こえてきた
私はそれを聞いて慌てて変身を解除する
変身を解除したと同時に分身も消えてしまった


有耶「ふぅ…終わった。さて、どうするかな」



倒れている男子生徒をどうしたものかと迷っていると携帯が鳴る
アークからだった



アーク『あっもしもし?怪我はない?』


有耶『うん大丈夫だよ』


アーク『ホントに?』


有耶『心配しすぎだよ~。あっそうそう一つ困ってるんだけど』


アーク『えっ!?何どうしたの!?』


有耶『いやシャードから解放した人をどうしたものかと…』


アーク『ああ、それなら心配しないで』


アーク「私が何とかするから」



電話をしながらこっちに向けて来ていたらしい
廊下の角を曲がってアークが姿を表す



有耶「ほんと?じゃあお願いできる?私先生に鍵を返さなきゃいけないから」


アーク「まかせて!」


有耶「ありがとう!じゃあまた後でね」


倒れている彼をアークに任せ、自分に与えられていた仕事を片付けることにした
ジュースを配っていた場所には既に人影は無かったが、職員室で無事先生を見つけ、鍵を返した

校門を出ると、シャムハトさんとアークが待っていてくれた



アーク「お疲れ様、有耶」


シャムハト「よっお疲れちゃん。ちょっとお茶してかない?」


シャムハトさんの誘いを受けて、私とアークは後に続いて駅前の喫茶店まで来た
私はやはりアイスココアを(今度は自分で買ってきた)、シャムハトさんとアークはブラックコーヒーを買って席に着いた



シャムハト「でさ、今回が初めてだっけ?戦うの」


有耶「いえ、二回目です。一回目は事故みたいな感じで」


シャムハト「ふーん」


有耶「それにしても…アークちゃんは帰ったんじゃ」


アーク「帰るわけないでしょ?ずっと物陰で見守ってたわ」


有耶「うわストーカー」


シャムハト「ストーカーだぁ…」


アーク「酷くない?…こほん、それより有耶」


有耶「うん?」


アーク「どう?1日考えてみて。考えは変わらない?」


有耶「…うん、変わらないよ」


アーク「そっか…わかった!」


シャムハト「うーん…」


有耶「シャムハトさん…?」


難しい顔をしながら、コーヒーを飲みつつ何かを考えているようだ
アークは頭に「?」を浮かべて答えを待っている
私は何となくこの少しの間を窮屈に感じて、ココアを飲みながら時間を潰すことにした
シャムハトさんは、よし、と何かを決めたように呟くとコーヒーを置いた



シャムハト「今週の土曜日、ちょっと訓練とかやってみない?」


有耶「訓練…ですか?」


シャムハト「そ、訓練」


アーク「…」

突然の申し出に戸惑いながら、私はシャムハトさんの藍色の瞳を見ていた…

今日はここまでです
ありがとうございました

遅くなったけど次回安価貼るよ!


視点移動先は誰?

1.ミレイユ
2.穏乃
3.旻
4.???

>>441

これは4しかなかろう

今晩22時くらいから再開したいと思います

こんばんは
では始めたいと思います


東区、御津呉町


夜、夏も終わり夜の寒さが肌で感じられるようになった。街の靄のかかった星空を眺めながらそんな事を考える

ビルの屋上で足をバタつかせながら相棒の連絡を待つ。今日は狩りの日だ
久しぶりにウォーリア級を見つけ、浮かれながら追い回していたものの見失ってしまった


もう少し行けば北区、例の奴の縄張りだ
そこに逃げ込まれたらもう手出しはできない
あそこのキチガイは無駄に強い

なぜキチガイかって?
だってあいつは──────────


ザザッ

『ポチ!降りてらっしゃい。見つけたわ』


「誰がポチやねん」


『急がないとマズイよ。さっさとして』


「はいはい、ご主人様」


『あと15秒、脇から通りに出てくる。相変わらず人間に化けたまま』


「あいよ」


立ち上がり、大小二振りを引き抜く
我が愛刀たちは待ち望んだ出番に歓喜しているように手によく馴染んでいた
目を閉じ、前のめりに重力に身を預ける

無線の相手…神流木蜈蚣は私の相棒で、たまに人の事をペット扱いして来る無礼者だ
同じ学校、同じ学年、同じクラスでおまけに魔法少女になったのも同じ日…ここまでくると腐れ縁と言わざるおえない


目を開けると、ちょうど追っている二人組みが通りに出てきた
ビルの側面を蹴り二人に向かって跳ぶ
そして───────



スタッ

結「おいおいお~い。どこいくのさぁ」


男の子「くそっ!なんなんだよお前ら!」


女の子「逃げて!私が囮になるから!」


結「ふーん。いやいや美しいねぇ。私達の友情にくらべたら…さ」


蜈蚣「何遊んでるのポチ。さっさと仕留めないと…あいつの縄張りに片足突っ込んでるよ」


結「マジ?てかポチやめーや」


男の子「!」


女の子「挟まれた…!」


結「おらシャード!とっとと変身しねーとどっちもぶっ殺すぞ!」


男の子「は、はぁ?何言ってるんだよお前!」


女の子「し、しゃーど?何言ってるかわからないよ!もうやめて!人違いだよ!」


蜈蚣「…」シュッ



蜈蚣の袖から飛び出したナイフが女の子の右腕を掠める



女の子「痛…!」


男の子「大丈夫か!…この!よくも!」


女の子「なに…これ…」



蜈蚣がニヤリとご満悦な笑みを浮かべる
傷跡からは黒い煙が上がり、右腕は徐々に形を変えていく


男の子「お前…それ…」


女の子「ち、違う!私は……うぅ!!頭が!!」


男の子「お、おい!大丈夫か!?」



女の子は左腕で頭を抱えて膝をつく。男の子はそれをオロオロと手も出せず見ているだけだ



結「やぁぁっとやりやすくなった。いくら私でも人型のままは目覚めがちと悪いからな」


蜈蚣「君、離れてたほうがいいよ」


男の子「ち、近寄るな!」


女の子「…行って」


男の子「はぁ?なに言ってるんだよ!」


女の子「私、本物の私じゃなかった…!」ポロポロ


男の子「わけわかんないこと言うなよ!早く立てよ!」


女の子「私は…思い出した…の…シャード…だったの…!」


女の子「逃げて!!!」


女の子は絶叫とともに異形の化け物に姿を変える
そして私の方に向かって走り出した



ウォーリア「ああああ!!!せめてあの子だけは!!」


結「おいおい馬鹿言うなよ。誰が人殺しなんてするか」



一閃
ウォーリア級といえど半覚醒状態の奴に遅れを取れるほど私は弱くない
黒煙を上げながらウォーリア級は倒れた


ウォーリア「かは…」


結「最初っからお前しか狙ってねーよ」


ウォーリア「じゃあ…あの子は…無事に家に帰れるの…ね……よかった…」


男の子「あ、ああ!あああ!!」



男の子はウォーリアに駆け寄る
ウォーリアは最期の力を振り絞って女の子の姿に変身する


女の子「……ご…めん…騙すつもり…なんて」


男の子「まてよ、待てよ!まだダメだ!!」


女の子「私忘れてた…の…自分が……化け物だってこと…」


男の子「化け物だなんて…そんなこと…」


女の子「たのし…かっ…た…よ」ポロポロ


男の子「どんな姿だってなんだってお前はお前なんだよ!」


女の子「…ありが



スパッ


蜈蚣が止めを刺した

首を

切り落として


結「うわ…趣味悪…」


蜈蚣「どうせ記憶消えちゃうんだし、時間の無駄でしょ?私早く帰りたいし」



いつの間にか男の子は気を失っていたようで、道に倒れている

女の子の姿は
その存在はもうこの世界から消えていた


結「しかし、久しぶりのウォーリア級…熱いねぇ」


蜈蚣「あなたお金なんて使わないでしょ?貰ってあげる」


結「黙れ貧乳」


蜈蚣「…しね」


結「はいはい。後100年生きたら死んでやるよ」


蜈蚣「今すぐに……危ない!」


蜈蚣の一言でとっさに回避行動をとる
私たちがいた所に強力な魔弾が着弾する



「お前達、ここがどこかわかっているのか?」


結「でたなキチガイ」



上から一人の魔法少女が降りてくる
全身真っ黒の服と装備に身を包んでいるその人は、かの有名なキチガイ─────
須戸部智冬だ


蜈蚣「あら?まだ貴女の縄張りには入ってないはずだけど?」ギロッ


智冬「ここはもうすでに俺の地域だ」


結「はぁ?いやまだウチらんとこだし」


蜈蚣「あまり、穏やかではないね」


智冬「そうか…一つ頭を下げれば許してやったが」


それぞれが武器を構え戦闘体制に移行する
私は大小を
蜈蚣は全身に仕込んだ暗器を
智冬は大鎌を


静寂の中、最初に動いたのは四人目の魔法少女だった


「ストーップ!待った待った!!」



突然、私達のド真ん中に降ってきた魔法少女は私達を制するように手を上げてあっちを見たりこっちを見たりしている

金髪の短い髪を揺らしながらぴょこぴょこと動く姿がこの場の緊張感を殺した


智冬「杏!邪魔する気か!」


杏「待ってよ智冬ちゃん!そんな怒らなくてもいいじゃん!」


蜈蚣「…はぁ結、帰りましょう」


結「そうだな」



少し和やかになってしまった空気に私も興醒めしてしまったので、蜈蚣の提案に乗ることにした


智冬「待て!今度一歩でも入ってみろ!確実に消してやるからな!」


杏「こら!汚い言葉禁止!」


夫婦漫才を後ろに聞きながら帰路に着く
チラリと横を見ると蜈蚣が少しふくれていたので声をかける


結「なに?なんで怒ってんの?」


蜈蚣「別に…なんでも」


結「ふーん…そ」



そっけない返事をした蜈蚣が再び前を向きなおした時には、もう機嫌が直っていた

こいつは昔から面倒くさい奴だ
少しのことで機嫌がコロコロ変わるから、私以外にはこいつとうまくやれる奴はいない…と思う

そんな驕りにも似た優越感を感じながら私は蜈蚣と言葉を交わすことなく、無言のまま帰った…

須戸部智冬という少女には妹がいました
彼女は姉に似て賢く、しかし性格は優しかった


智冬はいつも妹の憧れでした
行動を真似てみたり、一緒に何かを食べに行くといつも同じものを注文したりしました
髪型がサイドテールなのも同じ理由です

事実、妹は智冬に似ていました
しかし、決定的に違うところがあったのです

それは…
普通の人に比べ、とても病弱。というところでした


智冬は妹のその体質を治したかった
そんな時、魔法少女の話が舞い込んできたのです
一筋の希望が見えたのでしょう。この世界の医療ではダメでも、異世界の医療なら────

穏乃、という魔法少女とコンビを組みシャードを何体も何体も倒しました
やがて能力が評価され、本部付きにならないかという話がやってくるところまできました
後一歩でした


気づいた時にはもう遅かったのです
妹はシャードに取り込まれ、連れ去られてしまいました。それは、智冬と穏乃を消そうとするシャードの罠でした

シャードをボロボロになりながら殲滅した二人
妹を取り返した時には手遅れだったのです
完全に取り込まれた妹を智冬は見ることができませんでした


しかし

妹はシャードである事を忘れていました
この世界での戦いで、数例しか確認されていない、【完全擬態】という現象が起こったのです

いつもとなにも変わらない妹
智冬に手を掛けることは、当然できませんでした

けれど
穏乃は違ったのです


シャードに強い恨みを持つ穏乃は容赦なく妹に襲いかったのです
当然、智冬は妹を守りました

二人は死闘を演じ、智冬は穏乃を死の寸前に追いやってしまいました





それから智冬は、北の自分の地域に他の魔法少女が立ち入る事を禁止したのです
妹を守るために…

真田 結(さなだ ゆい)15歳

身長170cm
Dカップ
黒髪ロング

【性格】
古湊支部の護衛魔法少女
尊大で傲慢、しかし自分の力量を過信せず相手を冷静に観察する
神流木蜈蚣とは小さな頃からの付き合いで、喧嘩をした事がない程仲が良い

【武器】
大小二振り

【能力】
攻撃力…普通
防御力…やや高い
スピード…普通
魔力…非常に高い


【スキル】
盾割…盾や魔法障壁に対して特攻ダメージを与える
影移し…攻撃した相手の全身に影を纏わせる呪いを掛ける


【必殺技】
魔力最大解放…小太刀と大太刀を融合させ、魔力が尽きるまで自分の能力を上げる
自分で解除することはできない

次回安価
シャムハトと有耶の訓練にやってきたのは誰?

1.彩香
2.穏乃
3.ミレイユ


>>478

今回はここまでです
ありがとうございました


つまり智冬の妹は肉体が人外化しただけで、
元と変わらない外見と記憶を保持している(本人は人外化の自覚なし)という事でOK?

>>476
OK

病弱という体質まで完璧に擬態しています

火曜日の22時ころから再開したいと思います

お久しぶりです
間(2ヶ月間)を空けてしまってすみません…

近いうちにちょこちょこと再開しようと考えていますので、まだ見ておられる方がいればお待ち下さい。

明後日(13日火曜)の夜から再開したいと思います

再開します


某所

寒さ強まる深夜に、道化師と黒髪の少女の密会が行われていた
コロコロと表情を変えながら話す道化師。それを少女は無表情で聞いていた
少女からにじみ出る強烈なプレッシャーなどないかのように、道化師は話を続けた



リリス「じゃーこれでけいやく完了!だね」


「もし…約束を違えた時は…わかっているだろうな?」


リリス「大丈夫だって。余計なことはしないよ」


「しかし…まさか我々と手を組もうとは…な」


リリス「敵の敵は味方…ってね。あっそういえば、名前を聞いてなかったね」


「名前…?そうだな…」


「…」


「では『リーパー』…と名乗っておこうか」


リリス「はいはい、リーパーさんね。これから一緒にあいつらぶっ殺そうね!」


リーパー「…話は済んだ。帰らせてもらう」


リリス「つれないなぁ…ウォーリア級はみんなこうなのかな?」


リーパー「…私をそこらの奴と一緒にするな」


リリス「ほうほーう。腕には自信ありですか」


リーパー「…お前は随分とおしゃべりだな」


リリス「てへへ、それが取り柄なもんでしてねぇ」


リーパー「…口を滑らせて…作戦を台無しにしそうだ」


リリス「…今更この話は無かったとか、つまらねぇこと言うなよ?」


リーパー「…契約は成立している。ただ…その可能性を危惧しているだけだ」


リリス「大丈夫だって。私見た目の通り口は堅いからさ!」


リリス「じゃあ頼みましたよ『ハイ・ウォーリア』のリーパーさんっ」


リーパー「…」



30分にも満たない短な密会は、契約成立という形で幕を閉じた
取り残された道化師は虚空に向かって話しかける



リリス「ハハハ…生温いやり方でやってられるかよ。私たちにもめちゃくちゃにする権利があるはずだしね」


リリス「まっていろ…薄汚いルリアムどもめ…」


リリス「ふふふ」



独り言を話す道化師の表情は誰にも知られず、闇に飲まれ消えていった


土曜日、早朝



有耶「んん…朝…」



今日がいつもの土曜日なら、いま体を起こす必要はなく、このまま睡魔に身を任せる事ができる
しかし、残念ながら今日は予定がある。シャムハトさんとの約束だ
朝の寝起きのテンションでは乗り気はしないが、約束は約束。体を起こして家を出る準備をする


1時間かけて、ダラダラと準備をして家を出る。目的地は待ち合わせ場所の学校だ
今日の事を考えながら歩いていると、いつの間にか学校が見えてきた

校門で待つアークの姿を見つけて歩みをそちらに向ける
アークもこちらを見つけたようで、手を振りながら小走りで近づいてくる

ちなみに、家まで迎えにこようか?という申し出があったが、家の前にあの黒塗りのやつを止められるのは勘弁して欲しかったので、丁寧にお断りさせてもらった


アーク「おはよう!」


有耶「おはよう…ふぁ」


アーク「夜更かしでもした?眠そうだけど」


有耶「ううん気にしないで。休みの日はいつもこんな感じだから」


アーク「もしかして家では結構だらしなかったり?」


有耶「ひみつ」


アーク「ふふっそうなんだ」



軽く挨拶をしてアークに続いて歩き出す



有耶「…こほん。そういえばここからはどうやっていくの?徒歩?」


アーク「ううん。少し歩いてから車で移動する予定」


有耶「え、車ってあの黒塗りのやつ?」


アーク「有耶が嫌がるし、今回は違うよ」


有耶「そうなんだ…よかった」


アーク「でもなんであの車いやなの?」


有耶「うーん…なんか高そうだし、ヤクザが乗ってそうだもん」


アーク「なんという偏見…車が泣いてるよ」



程なくして公園に着く
そこには黒塗りの車ではなく、小さめの青い車が駐まっていた



アーク「さーさー乗って乗って!」グイ


有耶「わっちょ!押さなくても」



アークに押されながら後部座席に乗り込む
運転席にはキッチリとスーツを着込んだ女性が座っていた
アークは助手席に座ると車は間を空けず発車した



アーク「あっ朝ごはんとか食べてきた?」


有耶「え?ううん。いつも休みの日は食べないことが多いし」


アーク「用意しようか?これから体動かすわけだし」


有耶「うーん…」


アーク「遠慮しないでいいからね」


有耶「ううんいいよ。いつも通りの方が調子いいと思うし」


アーク「そっか。傘波支部には15分ほどで着くから気が変わったらいつでも言ってね」


有耶「うんわかった。ありがとアーク」


アーク「えへへ!どういたしまして!」


旧校舎での戦闘以降、シャードと出くわすことなく平和な週末を過ごした
シャムハトさんの待つ傘波支部でどんなことをするのだろうか?
今日の事を車に揺られながら考える

けれどもさっぱり想像がつかず私は目を閉じて休日の睡魔に身を預けた…

少し短いですが、今回はここまでです
安価はまた様子を見て出したいと思っていますので…

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