金剛「ン？なんでもするって言いましたヨネ？」

提督「ええっと……金剛……さん？いつもは素敵な笑顔が今日はなんだか怖いよ？」

金剛「何でもするって言いましたよネ？」ｽｯ

提督「ちょっ、そのどこかで見たことがある服とウィッグは……？」

金剛「言いましたよネ？」

比叡？「……これでいいの?金剛……」

金剛「ノーノー。比叡は私の事『お姉様』と呼ぶんデス」

比叡？「これでいいんですか?金剛お姉さま……」

金剛「イエース！それで、どこからどう見ても比叡デース！」

比叡（提督）「なんでもするとは言ったけどこのコスプレに何の意味が……」

金剛「妹たちに会えない私の心の癒しデス」

【同時刻外】

比叡「ここが今日から私が配属される鎮守府……うー緊張してきた」

比叡「でもここにはもう金剛姉さまが居るのよね、早く会いたいなぁ……」

比叡「司令のお部屋は……どこだろう？ちょっと窓から覗いちゃえ」



金剛「さあ比叡、お姉ちゃんに存分に甘えなサーイ」

比叡？「は、はいお姉様。し……失礼しますっ！」ﾀﾞｷｯ

比叡「あ、あそこにいるのは……私？」

比叡「……ってことは私、二人目！？」

比叡(二人目。艦隊において最初に司令に会った一人目がほぼ例外なく受け入れられるのに対して二人目が受ける待遇は千差万別。装備を取られて即解体とか近代化改修に回される可能性が高い）

比叡「二人目は……解体はイヤ……」



金剛「この調子で榛名にも早く会いたいネー」


比叡「……今の！そうか、ここには榛名はまだ……」

比叡（提督）「金剛…もうそろそろこれ脱いでいい？」

金剛「ふう、もうＯＫデース」

金剛(これは我ながらナイスアイデアデース。これなら妹と提督、一粒で二つおいしいとはこのこと)

金剛「この調子で榛名にも早く会いたいネー」

提督「え！？まさか……」

金剛「フフフ……何でもするって…」

大淀「提督、新建造艦が完成、到着しました」ｶﾞﾁｬ

提督「わかった、通して」

金剛「ちぇっ、バッドタイミングデース」

提督「こら、金剛」

大淀「金剛さんにとっても良い報告ですよ、お入りください」

榛名？「高速戦艦！榛名！着任しました！よろしくお願いします！」

金剛「……」

提督「……」



榛名（比叡）（あれ？なんか反応悪い……変装…なんか間違ったかな？）

提督（助かったああああ！本物の榛名が来てくれれば金剛もコスプレしろだなんて言えないはず）

金剛（ウーーン、榛名が来てくれたのはうれしいけどこれじゃ提督に榛名のコスプレをさせる口実が……）

大淀（今日のお昼はから揚げ定食にしようかしら？それともお蕎麦に……）

榛名（比叡）「提督？金剛姉さま？どうかされましたか……榛名、何か粗相を？」

提督「いやいや、そんなんじゃないって」

金剛「そうデス。はやく会いたいなーって話をしてるところにちょうど来たからビックリしただけネー」

提督「じゃあ金剛、榛名に鎮守府を案内してあげて」

金剛「了解デース」

金剛「こっちが食堂棟デス、キッチンは寮にも備え付けられてますけどここで食事をするのが手間が少ないネ」

榛名（比叡）「へぇ、寮でも料理が出来るんですね」

金剛「寮でもコンロが使えるから紅茶を淹れるのに便利デース」

榛名（比叡）「へぇ、じゃあ榛名、金剛姉さまにカレーを作りますね！」

金剛「榛名のカレーデスか。楽しみにしてマース」

提督「榛名、今日は金剛と一緒の部隊で出撃してもらうよ」

榛名（比叡）「はい！榛名！全力で！参ります！」

金剛「では榛名、出撃の準備をしてきてくだサイ」


榛名（比叡）「はい、榛名！頑張ります！」ﾀﾞｯ

提督「榛名って意外とアグレッシブなんだ……」

金剛「以外デース……」

【同時刻外】

榛名「ここが今日から榛名が配属される鎮守府……、緊張してきました」

榛名「でもここには金剛姉さまがいらっしゃるんですよね、秘書艦をしてるって聞いたけど」

榛名「執務室は……ここであってるかな。ちょっと窓から覗いちゃおうかな」



提督「榛名、今日は金剛と一緒の部隊で出撃してもらうよ」

榛名？「はい！榛名！全力で！参ります！」

金剛「では榛名、出撃の準備をしてきてくだサイ」

榛名「え……あそこにいるのは……私？」

榛名「もしかして榛名、二人目ですか？」

榛名（大丈夫です、榛名は大丈夫です。二人目でも大丈夫です。支援艦隊のお仕事とかがあるかもしれないし大丈夫です。でも改二になったりケッコンカッコカリできるのはほとんどの場合一人目だけ……やっぱり大丈夫じゃないです）


金剛「後は霧島に会えればコンプリートですネー」

提督「…………ソウデスネ」


榛名「霧島はまだ……そうだ」ﾋﾟｺｰﾝ

金剛「後は霧島に会えればコンプリートですネー」

提督「…………ソウデスネ(また比叡のコスプレさせられるのか……)」

金剛「なんでもするって……」

大淀「失礼します。提督、新建造艦が完成、到着しました」ｶﾞﾁｬ

提督「わかった、通して」

金剛「むぅー、昨日もこのタイミングで邪魔が入りましター」

大淀「まあまあ、今日も金剛さんによい知らせですよ」

金剛「わっと？」

大淀「どうぞ」

霧島？「マイク、音量大丈夫？チェック、ワン、ツー、はいマイクは大丈夫です」

金剛「……」

提督「……」

霧島（榛名）（あれ……なんだか反応が芳しくないような。何か間違えたかな……）

提督（ミラクルうううぅ。二日連続で回避したあぁ！）

金剛（オーウ、またしても直前になって。でもこれで残るは比叡だけネ。早く四人と提督でお茶したいネー）

大淀（今日は……担担麺にしようかな）

霧島（榛名）「司令？金剛姉さま？どうかされましたか」

提督「いや、神様ってのは見てるんだなぁって思って」

金剛「いやもう嬉しくって嬉しくってネー」

榛名（比叡）「金剛姉さま！榛名！出撃から戻りました！」

霧島（榛名）「あ……榛名……あなたももう居たのね」

榛名（比叡）「はい！　あ、榛名は失礼します！」ﾀﾀﾀｯ

提督「じゃあ、金剛。霧島を案内してあげて」

金剛「ハーイ」

霧島（榛名）「お願いします」


金剛「ここが放送室デース。マイクの音量設定は電源を入れるたびに初期化されるので、マイクチェックを必ずしないと嵐の太平洋のような轟音が鳴り響きマース」

霧島(榛名)「はい、マイクチェックは大丈夫です」ｶﾁｬｶﾁｬ

提督「今日は三人で出撃だ」

霧島(榛名)「はい」
榛名(比叡)「はい！」

金剛「では先に行って準備をしてくだサーイ」


【同時刻外】

霧島「ここが今日から私が配属される鎮守府ね」

霧島「司令に挨拶したいけれど執務室はどこかしら……」

霧島「窓がある、ちょっと覗いてみようかな」

霧島？「はい」
榛名？「はい！」


霧島「あれ、あそこにいるのは私……。ということは私二人目？」

霧島(私のデータによれば"二人目"とは、二人目に配属された同艦の事で、一人目がいる限り決して日の当たらない、もしくは主戦力としてではなく牧場目的でしか運用されない存在。マイクの音量は大丈夫でも二人目の私は大丈夫じゃないというデータが……)


金剛「あとは比叡だけデースが……」

提督「ギクッ」

金剛「あー、なんだか今すぐに比叡に会いたいデスネー」ｻｯ

霧島(……比叡姉さまは一人目もまだ……)

金剛「あとは比叡だけデースが……」

提督「ギクッ」

金剛「あー、なんだか今すぐに比叡に会いたいデスネー」ｻｯ

提督「その手に持ってる一回かぶった覚えのあるウィッグと、一回着た覚えのある衣装はナンデスカネー」

金剛「ノンノン、これは前回に基づいてデータを取り直して新たに作った物デース。きっと前よりも体にフィットしマース」

提督「前回ってナンノコトカナー」

金剛「なんでもするって……」

大淀「失礼します！提督、新造艦が到着しました」ｶﾞﾁｬ

金剛「わかってた、わかってマシタよこのタイミングで来るって事は」

提督「もしかしてこの流れになるまで待ってたりしない？」

大淀「どうぞ」

比叡？「金剛お姉さまの妹分、比叡です」ｴｱﾒｶﾞﾈｸｲｯ




金剛「……」

提督「……」

比叡(霧島) (あ、あれ……なんだか反応が……)

提督(Huuuuuuuuuuuuu!三連続神回避！)

金剛(Shit! まあでもこれで全員揃ったからよしとしまショウ)

大淀(今日は……家系が食べたいなぁ)

比叡(霧島)「あの、金剛お姉さま？司令？どうされました？」

提督「いや、日頃の行いってのは出るんだなぁって」

金剛「何はともあれこれで全員集合デース」

榛名(比叡)「ひ……榛名、出撃準備完了です！」

比叡(霧島)「あ、榛名」

榛名(比叡)「比叡姉様、いらしたんですか(あ、この前見た一人目の私だ……)」

霧島(榛名)「司令、出撃の準備が出来ました。あら、比叡姉様」

金剛「今日は4人で出撃デース」

比叡(霧島)「気合い入れていくわよー」
榛名(比叡)「榛名！出撃！します！」
霧島(榛名)「はい、データは大丈夫です」




金剛「霧島、提督に言われた三式弾を装填してくだサイ！」

霧島(榛名)「はい！」
比叡(霧島)「はい！」

「「えっ？」」

金剛「もう、指示したのは霧島にデース。比叡ってばドジッ子ネー」

榛名(比叡)「ひえぇ！？」

「「「えっ？」」」