久「あら?須賀君今日は来てないの?」咲「なんでも男の子の日らしくって…」 (31)

優希「それなら仕方がないな」

染谷「そうじゃのう」

和「みなさん、今日は私がおやつを持って来ました。みなさんのお口に合えばいいんですが・・・」

咲「大丈夫だよ。和ちゃんの持ってくるお菓子はいつも美味しいもん!」

久「そうね。誰かさんなんて『茹で卵』なんて持って来たこともあるくらいだしね。ふふっ♪」

染谷「何を言うんじゃ!茹で卵は最高のおやつじゃろうが!わしは喫茶店のモーニングメニューで余った茹で卵をおやつに育ってきたんじゃぞ!」

優希「ふんふむ、確かに染谷先輩のお肌はツルツル卵肌だじぇ」

染谷「じゃろう?」

咲「あ、あはは・・・」

和「それじゃあおやつを分けますね」

久「待ってました♪今日は何かしら?個人的にはシュークリームとかいいわね」

優希「私はタコスがいいじぇ」

和「今日のおやつはこれですよ—————————」

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最強のおやつは何か!?

龍門渕高校麻雀部

一「うわっ、またそんなに食べて・・・。絶対太るよ、純くん」

純「へへっ、あいにくオレはいくら食べても太らない体質でね」ムシャムシャ

衣「何を食べているんだ?・・・何だ、またハンバーガーか」

純「またってなあ、こいつは今回新発売された新メニューで・・・」

透華「あら、いいですわね。新しい物好きの私としては見過ごせませんわ」

純「一口食ってみろよ。マジでいけるから」

透華「それじゃ遠慮なく・・・。はむっ」

一「あぁっ!?(間接キスじゃないか!何普通にそこから食べてるのさ透華!)」

透華「んむんむ・・・ごくっ」

純「どうだ?旨いだろ」

透華「えぇ、まずまずの味でしたわね。たまにはジャンクフードも悪くありませんわ」

衣「・・・こ、衣もそれを食べる!食べたい!」

純「おお、食え食え。いっぱい買ってあるからな。それにこのハンバーガーには衣の好きなタルタルも入ってるからきっと気に入ると思うぜ」

衣「それは本当か!?そ、それじゃあ食べるぞ・・・」

一「お給金のほとんどがハンバーガー代だよね、純くんは」

純「ほっとけ」

衣「————————————」

和、洋、中。あらゆる料理を食べたことのある衣だが、高校二年になるまで
そう、この瞬間まで透華や執事、メイドにより食べさせてもらえなかったものがある
天江衣には「わさび」を食べた経験がなかった・・・

衣「————————————ッッッ!?!?!?」

一「だ、大丈夫なの!?衣!?」

天江衣という少女は辛いものが苦手だった
そのため龍門渕の家では極力辛いものを天江衣に食べさせることをさせなかった

衣「がらっ・・・からいーーーーっ!?うっ、うぅぅ・・・」

天江衣は悶絶した
未だかつてない舌への刺激、そして辛味は鼻腔にまで侵入し、溢れ出る涙を抑えることは不可能だった

純「あちゃー・・・。わりー、わさびタルタルだった、それ」

透華「味に夢中で気付きませんでしたわ・・・。くっ、龍門渕透華、一生の不覚ですわ・・・」

一「そんなことよりお水・・・!そうだよ、お水を衣に・・・・!」

智紀「あの、これ・・・」

口数少なく、大人しく一連の騒動を見守っていた眼鏡をかけた美しい長い黒髪の少女が何かを衣に差し出した
どうやら飲み物らしい

衣「!?」バッ

衣「・・・ごく・・・ごく・・・ごく」

透華「グッジョブですわ、智紀」

智紀「・・・」コクン

智紀と呼ばれた少女は黙ってうなずいた

衣「美味い!智紀、これは何という飲み物なのだ!?こんな美味しい飲み物初めて飲んだ!」

一「えっ?何?コーヒー・・・は衣は飲めないから・・・」

衣「なんかこう・・・シュワーッとして、甘いし、衣はこれが好きになった!智紀、早くこの飲み物の名前を教えて欲しい!」

智紀「普通のファンタだけど・・・」

衣「げふっ・・・!」

純「お、おい、衣・・・!?」

衣「れろれろれろれろ・・・」ビシャビシャッ…

透華「は、ハギヨシ!」

天江衣は炭酸水などを与えられずに育った
炭酸は歯を溶かす、虫歯になるといけないという少女の為を思ってのことだった
その為少女は炭酸を上手く呼気として排出できず、胃で膨張したガスと共に嘔吐してしまったのだ

ハギヨシ「はっ、ただいま片付けます!」

一「衣、大丈夫・・・?」

床には天江衣の嘔吐した液状の物体が飛び散っていた

純「・・・なんか綺麗だな。いや、不謹慎だけど、衣の吐いたものがさ」

透華「確かに・・・。なんというかこう・・・」

一「幻想的っていうか・・・。そう、ファンタぢっく!」

最強のおやつは何か!?
多種ある食べ物が・・・
種別を越え・・・
食事ではなく・・・
フルーツ、氷菓、何でもありのおやつとして食された時
最強のおやつは何か!?

智紀「衣、まだファンタあるんだけど飲む?」

衣「飲む〜♪」

純「おいおい、今吐いたばっかじゃねぇか。こりないな・・・」

透華「ファンタは美味しいですもの。人々をとりこにさせるというか・・・」

一「まさに『ファンタぢっく』だね!」

今現在 最強のおやつは 決まっていない

染谷「ふぅ・・・。和、ごちそーさん。こんな美味いもんは久しぶりじゃ」

優希「げぷーっ・・・。何だか、美味しいものを食べると幸せな気分になって、麻雀なんてどうでもよくなってくるじぇ・・・」

久「こらこらこら」

咲「ふふっ♪でも、ある意味真理ですよね」

和「そうですね。美味しいものを食べて、空腹がおさまれば何だかこう、気分がこうふわふわと浮かび上がるような・・・」トスッ

咲「わわっ・・・」

染谷「和、疲れてたんじゃな・・・。咲の肩に頭を寄せて眠っちょる」

久「さっき食べたの、きっと和の手作りよ。私達の為に美味しいお菓子を用意したかったのね。まったく、無防備に咲に身を寄せちゃって〜」プニプニ

優希「のどちゃんが起きちゃうじぇ!美味しいお菓子を作ってもらったんだし、今日はゆっくりそのまま寝かせてやろうじぇ」

染谷「じゃな」

咲「ふぇぇ・・・///」

久「んふふ、いいもの見れたわ〜♪」

染谷「まったく、部長だというんにあんたは・・・。咲、和とゆっくりそのままソファーに座っときんさい」

咲「は、はい」

優希「私達もきょうは寝るかー・・・」

染谷「何を言うとるんじゃ!三麻じゃ、三麻」

久「えぇ〜っ・・・」

染谷「はいはい、さっさと卓につく!」

優希「うへぇ・・・。染谷先輩は厳しいじぇ」

久「ほんとよね。これじゃどっちが部長なんだかわかったもんじゃないわ」

染谷「いいから牌の準備じゃ。まったく・・・」

咲(和ちゃんの顔が私に寄りかかって・・・。うぅ〜っ、緊張しちゃうよ〜っ・・・///)

和「ん・・・」モゾッ

咲(っと。和ちゃんを起こさないようにしないと・・・)

咲(何かこうして普通にお菓子を食べてのんびりするのっていいな・・・。隣には和ちゃんがいて、周りには麻雀部のみんながいる・・・)

咲(幸せな時間があるんだとしたら、それってもしかしたら今なのかも知れない・・・)

優希「はぁ〜あ、こんなとき犬が休んでなきゃ三麻じゃなく四人で打てるのに、困ったもんだじぇ」

咲(そうだ、京ちゃんが今日はいないんだった。すっかり忘れてたよ・・・)

久「須賀君は男の子の日なんだから無理言わないの」

染谷「そうじゃぞ」

優希「はぁ〜いっ」

咲(今頃京ちゃんは何してるんだろうな・・・)

和「・・・Zzz」スヤスヤ

その頃、京太郎は学校をサボって長野の山に来ていた

京太郎「エロ本落ちてないかな・・・」

通常、男子は月に二日ほど男の子の日として申告制で学校を休むことができる
しかし、今月の京太郎の男の子の日は週末の連休と被さった為、こうして平日に男の子の日ではないにも関わらず偽の申告をして休みを謳歌していたのだ

京太郎「田舎じゃエロ本を手に入れる事は困難だからな・・・。かといって通販は家族にバレるのが怖いし・・・。ん?」

京太郎の目に一瞬山を駆け上っていく女の子の姿が映り込んだ

京太郎「何で山に女の子が・・・?いや、見間違いかもしれない・・・。荷物も持たずに女の子がこんな山にいるわけ・・・。でも、もし本当に女の子がこんな険しい山にいたら・・・」

長野の山は険しい
その為、不法投棄されたエロ本を拾う為に足腰が鍛えられた京太郎ではなく普通の女の子が・・・、しかも、装備も無しに登ったら怪我や遭難、最悪の場合死を迎えてしまう恐れだってないわけではない

京太郎「・・・仕方ない」

京太郎はエロ本探しを中断し、少女を探すことにした

最強のおやつは何か!?

薄墨初美の部屋

霞「あら?これって・・・。あらあらあら・・・///」

初美「ちょっ!何してるんですかー!?」

霞「きゃぁっ!・・・びっくりした」

初美「も、もう!私のお部屋に勝手に入らないでって言ったじゃないですかー!」

霞「ごめんなさい・・・」

バタン

霞「あっ、これ、初美ちゃんに返してませんでした」

霞(で、でも、こういうのは初美ちゃんにはまだ早いわよね・・・。ちゃんと怒らないと・・・)

霞「初美ちゃん!」ガチャッ

初美「わーっ!?勝手に入らないでって言ったじゃないですかー///」

霞「ご、ごめんなさい・・・」

初美「というか、勝手にお部屋のお掃除をしないで下さいー!」

霞「初美ちゃんがいつもちゃんと片付けないから・・・」

初美「私がきちんとやるんでほっといて下さい!もう!」

初美「とにかく出てって下さいー!」ググイッ バタン

霞「あっ」

霞「初美ちゃん!」ガチャッ

初美「もう〜っ!何で勝手に入るんですか〜っ!」

霞「これっ!私はまだ初美ちゃんには早いと思うんだけど・・・///」

初美「わわわ・・・そ、それ・・・///」

初美「ち、違うんですよー!それは私のじゃなくてですねー」

霞「でも、初美ちゃんのお部屋にあったんだけど・・・」

初美「ちょ、ちょっと意味が理解できませんー///」

霞「と、とにかくこんなのはまだ初美ちゃんには早いからいけません!これは捨てちゃいますから」

初美「うぅ〜っ・・・///」

初美「うぅぅ〜っ・・・・・・///」

初美「それ!巴ちゃんのなんですー!!」

霞「えっ」

初美「人の物捨てるなんていけないんですよー!?」

霞「で、でも、『うまい棒』のメンタイ味やマーボー味なんて・・・。まだこういうのは初美ちゃんには早いし・・・///」

初美「わかりました!わかりましたから!だからもう私の部屋に勝手に入らないで下さいー///」バタン

初美「はぁ〜・・・。うまい棒くらいいまどき子供だっておやつにしてるっていうのに・・・///」

初美「さっきはあんなこと言っちゃいましたけど、一口くらいなら・・・///」ドキドキ

ガチャッ

霞「ごめんね、初美ちゃん。怒ってる?」

初美「わーっ!?の、ノックくらいはして下さいー!」ビクッ

霞「で、でも、ちょっと怒ってるかなって思って・・・」

初美「怒ってませんから!」

霞「ほら、やっぱりおこです・・・」

初美「おこじゃないですー!おこじゃないですから早く出てって下さいー!」バタン

初美『今度ノックも無しに入ったら激おこプンプン丸ですからー!』

霞「追い出されちゃったわ・・・」ショボーン

初美「もう六女仙なんてやってられないのですよー・・・。ああ、もう・・・///」



霞(はぁ・・・。初美ちゃんを怒らせちゃったかしら・・・。部屋のお掃除もするなって怒るし、うまい棒は巴ちゃんのだって言うし・・・)

霞(余談ではあるけど、棒のようなそうでないような演技からうまい棒と呼ばれている大橋歩夕さんは関係ないのよ)

霞「あ、そういえば・・・」

ガチャッ

霞「初美ちゃん。おやつにたけのこの里があるんだけど・・・」

初美「ムシャムシャ・・・」サクサクサクサク

初美「!?」ビクッ

霞「は、初美ちゃん・・・まさか『うまい棒』を食べてるだなんて・・・///」

霞「しかも『メンタイ味』だなんて・・・///」

初美「わーっ!!わーーっ!!!何で入ってくるんですかーっ///」

最強のおやつは何か!?
多種あるお菓子が・・・
種別を越え・・・
デザートではなく・・・
甘味、塩味、何でもありのおやつとして食された時
最強のおやつは何か!?

今現在 最強のおやつは 決まっていない

優希「タコスぢからが切れて集中力が・・・」

染谷「しゃぁないのぅ・・・」

久「三麻だと回りが速いから疲れるものね。じゃあお茶にしましょうか」

優希「わーい♪」

染谷「一日に二度もお茶とは、少し甘やかし過ぎと違うか?」

久「まあまあ、効率良く練習するには適度な休息が必要なのよ。咲・・・は和が隣で寝てるから動けないわね」

咲「はい」

久「それじゃ優希、お茶を淹れてちょうだい」

優希「はーい、わかったじょ」

染谷「やれやれ」

同刻 風越学園麻雀部

池田「そういえばすーいんはどうして麻雀部に入部したし?」

吉留「そうだね。華菜ちゃんと違って特待生ってわけでもないでしょ?」

深堀「そ、それは・・・///」

文堂「赤くなった!もしかして・・・」

福路「無理に聞くのはどうかと思うけど、私も気になるわ。よかったらどうして麻雀部に入ることになったのか話してくれない?」

深堀「わかりました。あれは私が中学三年で、併願入試の共学校を受験した帰りのことでした・・・」

『終わった〜』

『お疲れ様〜』



深堀「テストが終わり、皆それぞれに帰路へとついて、その帰り道でした。私は不良たちに絡まれたんです」

吉留「えぇっ!?大丈夫だったの!?」

華菜「みはるん、落ち着いて話を聞くし!」

深堀「不良は二人いて、私にこう言って近付いてきたんです」



田中『あれ、君受験生?ってかさ、君すっげぇ【あんこ型】じゃんwwwwww』

門松『マジパネェwwwwwwあんこ体型っすねwwwwwwww』

田中『今暇?これから遊ばねぇ?』

門松『ちょっとだけだからさぁwwwwww』

深堀『え・・・』



深堀「当時の私はなす術もなく棒立ちでした・・・」

福路「許せないわね。でも、無事だったのよね・・・?」

深堀「ええ。絡まれていた私を助けてくれた人がいたんです///」

???『やめなよ』



深堀「そう言って私の前に立ちふさがってくれたのは、髪を金色に染めた学生服の男の子でした・・・///」

華菜「ヒューヒュー!すーみんマジすーみん!」

文堂「池田先輩、意味がわかりません。それで、どうなったんですか深堀先輩!?」

深堀「もちろん不良もただでは引き下がらなかった・・・」



田中『うるせーよ!ダボ!』

門松『なんだお前?女の前だからっていい格好してんじゃねぇぞ![ピーーー]ぞ!』

深堀『やめて下さい・・・』


深堀「その時の私は小さな声でそう言うので精一杯でした・・・」

福路「頑張ったわね・・・。それでどうなったの?」

深堀「はい・・・。不良たちは男の子を無視して尚も私に絡んできました・・・」

門松『ちょっと遊ぶだけだしいいじゃん』

田中『肉腹わっしょいしようぜwwwwww』

門松『ちょっwwwwwwセンパイwwwwwwwwww』



池田「最低だし!もしその場に華菜ちゃんがいたらその二人をぶっ飛ばしてやったし!」

吉留「華菜ちゃんかっこいー♪」

文堂「そ、それで深堀先輩はどうなったんですか!?」



???『もう行きなよ』

田中『うぜぇwwwwww金髪、お前必死だなwwwwwwwwww』

???『ここは俺に任せて早く』

深堀『はい・・・』

門松『おい!待てや!』

田中『肉腹待てやコラ!』

???『黙れ。お前らの汚い唾がかかるだろう』

門松『んだとテメェ!?』

???『廬山昇龍覇!』

http://i.imgur.com/DjtvgKG.jpg


深堀「その後は必死で走って帰りました」

福路「それで、その男の子とはどうなったの?」

深堀「後日、本屋で見かけたんです。その時に麻雀の雑誌を読んでいたので、私も麻雀を始めたらまた彼と出会えるかもしれないと・・・///」

華菜「青春だねぇ」

吉留「だねー。まさか純ちゃんにそんな過去があったなんて」

久保「お前ら、今日も疲れただろう!」

一同『はいっ!』

久保「今日はおやつを用意した。これを食って練習に精を出せ!いいな!」

一同『はいっ!』



吉留「わぁー・・・、おやつってこれかー・・・」

池田「食べれるならなんだっていいし」ムシャムシャ

深堀「アンパン・・・」

文堂「しかも【こしあん】ですよこれ」

福路「私はどっちかっていうと【粒あん】派ね」


最強のおやつは何か!?
多種ある食べ物が・・・
その種別を越え・・・
デザートとしてではなく・・・
主食としてでもなく・・・
甘味、塩味、何でもありのおやつとして食された時
最強のおやつは何か!?

今現在 最強のおやつは 決まっていない

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