龍田「天龍ちゃんになって、提督にイタズラされる」 (103)
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ーー鎮守府
提督「お、天龍に龍田」
龍田「あら、こんにちは提督」
天龍「なんだよ、提督か」
提督「2人とも。ガム食べないか?」
天龍「は? 何だよいきなり」
提督「いや、天龍のホッペにガムついてるからよっぽどガム好きなのかなって」
天龍「え?! う、嘘だろ?!」アセアセ
龍田「天龍ちゃん、お尻にも付いてるわよ」
天龍「ま、まじか?!」
提督「まぁ、嘘だけど」
龍田「ふふっ」
天龍「あ、あのなぁ……」
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提督「まあまあ、お詫びにお一つどうぞ」 スッ
龍田「いただきます~」
天龍「ま、まぁくれるっていうならもらうけど………よ〝?!」バチコ-ン
天龍「っ?!」
提督「うーん、流石うーちゃん印のパッチンガム」
龍田「あらあら」
天龍「うぐぐ……も、もう許さねえ!」
提督「まてまて、ちゃんと本物のガムがあるから……ほら。明石から貰った新作」スッ
天龍「新作! …………はっ。も、もう引っかからねぇからなぁ!!」
提督「いやいや、流石にもうやらないよ。ほら、龍田」
龍田「いただきますー」
提督「あー、新作うまうま」モグモグ
天龍「ううっ…」
龍田「流石に二度目はないから大丈夫よー」
天龍「くっ………。ま、待て。やっぱり貰う!」
提督「ん」スッ
天龍「ありが……とぉ〝?!」バチコ-ン
天龍「あ〝あ〝あ〝あ〝あ〝あ〝!?」
提督「明石の新作(パッチン)ガムは流石に精巧だなぁ」
天龍「もう許さねえ!」
天龍「……って、いねぇ!! どこ行った?!」
龍田「工廠の方へ走っていったわよ~」
天龍「く、くそ。逃げ足の早いやつ……」
龍田「ところで天龍ちゃん、ガム食べる?」スッ
天龍「ひぃっ?!」
天龍「も、もう引っかからねえよばーか!」ダダッ
龍田「あらあら~行っちゃった…」
龍田「これは本物なのにねぇ」
龍田「…………」
龍田「あ、提督のパッチンガム……落としていったのね」スッ
龍田「……」バチコ-ン
龍田「…………」
龍田「………」
龍田「天龍ちゃんばっかり………」
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天龍「よ、よぉ。卯月」
龍田「こんにちわ~」
卯月「龍田さん、天龍さん、どうしたぴょん?」
天龍「が、ガム食べねぇか?」スッ
卯月「…………」
卯月「ぴょんっ!」グッ
天龍「あっ、てめえ! 奥を掴んで引き出すのは卑怯だぞ!」
卯月「うーちゃんを騙そうなんて100年早いぴょーん!」
天龍「うぐぐ…」
卯月「そもそもいきなりガムだなんて怪しすぎるぴょん。お粗末過ぎるぴょん!」
天龍「く、くそー!覚えてろ!」ダッ
卯月「ぷっぷくぷぅ~、よく分からないけどうーちゃんの勝利ぃ~」
龍田「この前提督に引っ掛けられたのよ」
卯月「あー、そういえば司令官に1つあげたぴょん」
龍田「…………」
龍田「ねぇ、卯月ちゃん」
卯月「ぴょん?」
龍田「提督、パッチンガムをやったのは天龍ちゃんだけだったのよ」
卯月「うぅーん?」
龍田「というか、提督。天龍ちゃんにはいたずらするけど……私にはしてくれないのよ。どうしてかしら……」
卯月「ぴょん?!」
卯月「ど、どうしてって……龍田さんはいたずらされたいのかぴょん?」
龍田「え?! べ、別にそういう訳じゃないけど……私も提督と長いし………なんか寂しいというか……別に他意はないけど……」
卯月「ぴ、ぴょん……」
卯月(多分死にたくないから……)
龍田「何が原因なのかしら……もうずっとお触り厳禁とは言ってないのに…」
卯月「あ、あれだぴょん。雰囲気だぴょん」
龍田「雰囲気?」
卯月「て、天龍さんはこう、絡みやすい雰囲気があるというか…………」
龍田「……」
卯月「け、決して龍田さんが絡みにくい人という訳じゃないぴょん……で、でも天龍さんはその度合いが高いというか……」
龍田「そうよね……」
龍田「………」
卯月「………」
卯月(よ、よけいな事言っちゃったかぴょん……)
龍田「卯月ちゃん」
卯月「ひ、ひゃい!」ビクッ
龍田「ありがとう。すべき事が分かったわ」
卯月「ど、どういたしましてぴょん?」
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ーー翌朝
天龍「ふー、今日は休みか」
龍田「天龍ちゃん、今日は何か予定あるの?」
天龍「いやー特にないなぁ」
龍田「そ、そう」
龍田「あ、そうだ。天龍ちゃん紅茶飲まない? 金剛さんから貰ったのがあるんだけど飲まない」
龍田「…………」カチャカチャ
龍田「…………」サ-ッ!
龍田「……………」
龍田「で、できたわ」
天龍「お、サンキュ。いただきまーす」
龍田「………」ドキドキ
天龍「うーん、中々うまいなぁ」
龍田「ほ、ほんとねぇ」
天龍「流石本場だな!」
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天龍「ふぅ、ご馳走様でした」
龍田「お粗末様でした」
天龍「こういうのも偶には悪くな………あ……れ?」
天龍「なんだか眠……く」
天龍「………」zzz
龍田「眠ったわね……」
龍田「ごめんね、天龍ちゃん。ちょっとだけ服とか借りるわね」
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天龍(龍田)「…………」
天龍(龍田)「あー、お、オレの名は天龍」
天龍(龍田)「ふ、ふふふ……怖い…か?」
天龍(龍田)「………///」
天龍(龍田)「よ、よし……行くわ…
じゃなかった……行くぜ」
天龍(龍田)「………」コソコソ
天龍(龍田)(提督…何処にいるのかしら。取り敢えず執務室に……)コソコソ
雷「あ、天龍さん!」
電「おはようございますなのです!」
天龍(龍田)「っ?!」ビクッ
電「天龍さん?」
雷「ど、どうしたのよ?」
天龍(龍田)「い、いや。なんでもないぜ。ちょっと驚いただけだわ……ぜ!」
雷「そ、そうなの?」
電「?」
天龍(龍田)(……お、落ちつくのよ……)
天龍(龍田)「あ、改めて2人ともおはよう」
電「おはようございますなのです」
雷「あれ、今日は龍田さんは一緒じゃなの?」
天龍(龍田)「た、龍田? あー、そ、そうだな一緒じゃないな」
雷「なによー、ケンカでもしたの?」
天龍(龍田)「あはは、天龍ちゃんとケンカなんか……」
電「て、天龍ちゃん?」
天龍(龍田)「あ……えっと、違う違う…龍田とケンカなんかしてねえよ…あはは」
雷「天龍さん大丈夫? なんか変よ?」
天龍(龍田)「あ、あはは。だ、大丈夫だ。大丈夫だぜ!」
雷「ならいいけど…」
天龍(龍田)(き、気を抜くと危ないわ)
天龍(龍田)「そ、それより2人は何をしてるんだ?」
電「特に用事はないのです。今日は非番なのです」
雷「あ、そうだ! 昨日言ってたモノマネやってよ!」
天龍(龍田)「え?」
天龍(龍田)(も、モノマネ?!)
天龍(龍田)「わ、悪い。何だっけ?」
電「プロレスラー天龍源一郎のモノマネなのです!」
天龍(龍田)「ええっ?!」
※天龍源一郎・・・伝説のプロレスラー。現在は引退。滑舌が物凄い。
天龍(龍田)(そういえば何か昨日練習してたわね…)
天龍(龍田)「えーと…」
雷「……」キラキラ
電「……」ワクワク
天龍(龍田)(や、やるしかなさそうね…)
天龍(龍田)「わ、分かったぜ…」
天龍(龍田)「ん゛ん゛……」
天龍(龍田)「隣゛よ゛り゛熱゛か゛った゛ろ゛?」
天龍(龍田)「俺゛は゛金゛じゃ動゛か゛な゛い゛」
雷「に、似てるわ!」
電「凄い! 何言ってるか全然分からないのです!」
天龍(龍田)(うう……私は何をやってるのかしら///)
天龍(龍田)「わ、悪い。ちょっと喉の調子が悪くて……これくらいで良いか?」
電「ありがとうなのです!」
雷「やっぱ天龍さんは凄いわ!」
天龍(龍田)「そ、そうか。あはは」
天龍(龍田)(そろそろ…ボロが出る前に逃げ……)
ハチ「ブーンブーンww」
雷「きゃあ?!」
電「て、天龍さん! 後ろにハチが!」
天龍(龍田)「!!」
天龍(龍田)「ふっ!」ズバッ
ハチ「」チ-ン
天龍(龍田)「スズメバチか……危なかった……あ」
電「……」
雷「……」
天龍(龍田)(つ、つい手刀で。て、天龍ちゃんらしくなかったかしら……)
雷「す」
天龍(龍田)「す?」
電「凄いのです!」キラキラ
天龍(龍田)「へ?」
雷「か、かっこいいわ!」キラキラ
天龍(龍田)「そ、そうか?」
電「天龍さんがこんな事できるなんて知らなかったのです!かっこいいのです!」キラキラ
天龍(龍田)「べ、別にこれくらい朝飯前よ……だぜ」
雷「何か他にもやって!」キラキラ
天龍「し、しょうがねえなぁ……」
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電「天龍さん、いくのです!」
天龍(龍田)「こい!」
電「えーい!」ポイポイ
天龍(龍田)「せいっ!」ズバズバ
雷「す、凄い。投げた林檎があっと言う間にうさぎさんになったわ!」
天龍(龍田)「5個位までなら同時にできるぜ!」
電「す、すたいりっしゅなのです」
雷「凄いわ……」
天龍(龍田)「そ、そんな褒めるなよ」
天龍(龍田)(えへへ……こういうのも悪くないわ///)
天龍(龍田)(次は何を……………)
天龍(龍田)(………)
天龍(龍田)(…………)
天龍(龍田)(…………は! そういえば、早く提督見つけなきゃ!?)
天龍(龍田)「そ、そうだ。用事を思い出した!」
電「えぇ!もっと遊びたいのです」
天龍(龍田)「悪い、またな!」ダッ
雷「また林檎やってねー!」
天龍(龍田)「おう! まかしとけー」
天龍(龍田)(ふぅ……つい夢中になってしまったわ)
天龍(龍田)(……)
天龍(龍田)(……でも、ああいうのも悪くないわ///)
あ
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ーー執務室
天龍(龍田)(提督、いるかしら?)
天龍(龍田)「お、おーい。提督いるかぁ?」コンコン
提督「ん? 天龍か? 入っていいぞ?」
天龍(龍田)「邪魔するぜ……て、何してんだ?」
提督「んー、ちょっとな。まあ座れよ」
天龍(龍田)「あ、ああ」スッ
天龍(龍田)「………」ブブブブブウウウウゥゥゥ!!
天龍(龍田)「….………あえ?」
提督「て、天龍お前……」
天龍(龍田)「え……い、いやちが!!わた…俺じゃねえよ!」
提督「そうは言っても現に屁の音が…」
天龍(龍田)「ち、違う!! 違うったら違う!」
提督「…………」
天龍(龍田)「本当だ!違うんだよぉ!!」
提督「….……ぷ。あは、あはははは!!」
天龍(龍田)「?!」
提督「ブーブークッションだよ、ブーブークッション!」
提督「つーか天龍驚き過ぎ…」
天龍(龍田)「う、うう……」グスッ
提督「……へ」
天龍(龍田)「う、ううっ……ふぅぅ……」グスッグスッ
提督「て、天龍?! そ、そんな泣くほど…………ん?」
提督「……お前、天龍じゃなくて……」
龍田「……あ」
提督「龍田じゃないか?!」
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提督「本当にすまなかった」ドゲザ
龍田「や、やめてよ提督。私が悪いんだから~」
提督「いや、でも……泣かしてしまうなんて……」
龍田「ち、ちょっと驚いただけよ~。ね、もう大丈夫だから」
提督「そ、そうか。それならいいんだが……」
龍田「う、うん」
提督「………」
龍田「………」
提督「それで……その」
龍田「な、何かしら」
提督「何で龍田は……天龍のかっこして、ここに来たんだ?」
龍田「や、やっぱりそれ聞いちゃう?」
提督「そりゃあ……」
龍田「…………」
提督「………」
龍田「……………のよ」
提督「え?」
龍田「て、天龍ちゃんみたいに……提督にイタズラされたかったのよ!///」
提督「……はい?」
提督「……えーと。い、イタズラされたかった?」
龍田「……///」コクッ
提督「………」
龍田「………」
提督「………」
龍田「ち、ちょっと黙らないで提督!///」
提督「す、すまん」
提督「ちょっといきなり過ぎて頭が回らないんだ。何故に突然そんな事を思ったんだ…」
龍田「……だって。提督、天龍ちゃんばかりイタズラして……わ、私だって同じ艦娘よ~」
提督「いやその……龍田はそういうの嫌かと思って」
龍田「も、もうずっと一緒にやってきたんだし、私だって変わるわ」
龍田「て、天龍ちゃんばかりずるいわ。私も提督ともっと近づきたい…」
提督「へ? た、龍田?」
龍田「あ……///」
龍田「と、とにかく! 提督は私にもイタズラして下さい~。わ、分かったかしらぁ///」
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電「天龍さん、リンゴ行くのです!」
天龍「ま、待て待て無理だって!」
雷「えい!」
天龍「おわぁ!」ボコボコ
雷「もう、どうしたのよ」
電「この前は出来てたのです!」
天龍「お、お前らが何を言ってるのか分からねえよぉ!」
提督「何やってんだあいつら…」
龍田「て、提督」
提督「お、龍田。おはよう」
龍田「………」モジモジ
提督「ど、どうした?」
龍田「わたし……ガム食べたいなぁ」
提督「ガムか……」
提督「ほ、ほら」スッ
龍田「あ、ありがとうございま……」
龍田「っ……」パチン
提督「あっ……だいじょ」
龍田「う、うふふ///」
龍田「て、提督に……イタズラされちゃった…」
龍田「ゆびが…ジンジンする///」ベロッ
提督「す、すまん///」
龍田「うふふ……許さないわぁ」
龍田「お返しに、わたしも……提督にイタズラするわ……わ///」
ーー完ーー
このSSまとめへのコメント
この龍田は可愛い過ぎぃ!