【艦これ】サイボーグ提督「アタタカイ」 (15)
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ーー鎮守府
「新しい提督がくるらしいわよ」
「へー、どんな人なのかなぁ」
「すぐ辞めなきゃいいけどねー」
天龍「…………けっ」
龍田「あらあら、天龍ちゃん。ご機嫌ナナメね」
天龍「……んな事ねーよ」
龍田「新しく来る提督、どんな人かしらねぇ」
天龍「どうせ前と同じビビりだろ。すぐ辞める」
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龍田「辞めちゃうのは天龍ちゃんが虐めるからでしょ~」
天龍「ふんっ、ちょっといびったくらいで逃げる奴なんか最初から居なくても変わんねえし」
龍田「相変わらず厳しいわねぇ」
天龍「つーか、龍田に言われたくねえよ。龍田こそ毎度色仕掛けで弱みを…」
龍田「あ、きたわよ」
天龍「聞けよ!」
龍田「うふふ、どんなご尊顔かしら」
天龍「ふん、どうせ毎度代わり映えしない青瓢箪……」
大淀「こちらです、提督」
サイボーグ提督「………」ヌウッ
「で、でか?!」
「に、2メートル以上あるのです…」
「なんで鉄仮面被ってるのかしら…」
天龍「」
龍田「あ、青瓢箪ではなさそうねぇ……」
天龍「な、なんだよアレ…」
龍田「わ、私に聞かれても分からないわぁ」
大淀「ええと、皆さん落ち着いて下さい。海軍の開発したサイバネティックコマンダー……サイボーグ提督です」
「サイボーグ?!機械なの?!」
「すげー!かっけー!」
「変形すんのかな!?」
龍田「らしいわよ、天龍ちゃん」
天龍「意味わかんねぇ……」
大淀「えー、サイボーグ提督の着任はここの鎮守府が初めてです。これから一年の試用期間を経て、さらなる改良が行なわれます」
龍田「ふーん…」
天龍「……」
大淀「これは海軍の未来を担う大事なテストであり、艦娘の皆さんはそのつもりで……」
天龍「……おい」
大淀「なんでしょうか。質問は後で時間を」
天龍「サイボーグだがなんだか知らねえが、そんな鉄屑に指揮なんかされたくねぇよ」
龍田「あらあら天龍ちゃんやめなよ~」
大淀「な?! あ、あなた! その発言は大本営を…」
サイボーグ提督「………」スッ
天龍「お、なんだよ」
サイボーグ提督「オオヨドサン、セツメイジコウ、三ヲ、ジツエンシマショウ」
大淀「え……し、しかし」
天龍「なんだ、お前。機械の癖に一丁前に喋れんのか」
サイボーグ提督「ホソクセツメイ、オネガイシマスネ」サッ
天龍「なんだ、やるってのか? 俺らは艤装無しでも戦車くらいひっくり返せんの分かってんのか?」
サイボーグ提督「オジョウチャン、ワタシニ、ツチわヲツケラレタラ、ナンデモイウコトヲキキマショウ」クイクイ
天龍「あ?!」
サイボーグ提督「カカッテキナサイ」
天龍「…」ブチッ
天龍「……後悔すんじゃねえぞてめえ!」ダッ
サイボーグ提督「……」
天龍「…あぇ?」
あれ、体が浮いて……天と地が逆に?
天龍「がはっ?!」
サイボーグ提督「……」ギリギリ
龍田「……あらあら」
天龍「え? あ? え?!」
「す、凄いのです」
「じ、ジュウジュツってやつ?」
天龍「は、離せ! 放せよ鉄屑野郎!!」ジタバタ
サイボーグ提督「……オオヨドサン、ホソクセツメイ」
大淀「……あ。す、すいません」
大淀「サイボーグ提督は前線での指揮を想定しています」
大淀「提督の体は元々、男性用の対深海棲艦用に開発されていた義体であります。周知の通り、艤装が適合しなかった為、開発は頓挫しましたが、義体の白兵能力は艦娘以上です」
天龍「は、な、せ!」ググッ
サイボーグ提督「……」ヒョイ
天龍「うわっ?!」ドサッ
大淀「さらにはーー」
サイボーグ提督「………」
天龍「ぐっ…………」
天龍(くそっ、見下しやがって……)
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天龍「ああああああクソがあ!!」ガシャ-ン
龍田「もう、天龍ちゃん。落ち着きなよ~」
天龍「あの鉄屑が提督だなんてぜってー認めねぇ!!」
龍田「もう、負けたこと根に持ち過ぎよー」
天龍「あ?!」
龍田「まあでもサイボーグだなんて初めてよねぇ。どうしようかなぁ」
天龍「決まってんだろあんな奴スクラップにしてやる!」
天龍「鉄屑如きが俺らを指揮するなんて……」
龍田「でも脳みそだけは人間らしいから……うーん…あれを……」ブツブツ
天龍「聞いちゃいねぇし……」
天龍「………」
天龍「…………ちっ。俺は絶対認めねぇからな……」
提督「私は海軍に属する者を撃てないようプログラムされています」
上官「○○、貴様はクビだ!」
提督「ありがとう」
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