許嫁「近付かないでよ…」男「ハイハイ…」 (34)


男父「おい!男ぉぉぉぉ」ドタドタ

男「ちょっ!!いきなり入ってくるな!せめてノックしろ!」

男父「そんな事はどうでもいい。まずすまない!」ドゲザ

男「どうしたんだよ…」

男父「俺と母さんは、出張に行かなくては行けなくなった…」

男「まぁ仕方ないよな。二人とも社長と秘書だしな。で、どのくらい?」


男父「…五年」

男「へぇ~。結構長いな。まぁ、俺の事は気にするなよ。料理とか出来るし、仕送りはしてくれよな?」

男父「その事でもう一つ言いたい…」

男「何を?」

男父「許嫁が出来た」

男「……誰に?」

男父「お前にだ」

男「あっそ」

男「(正直これで三回目だ。許嫁の話が来るのは。全部断ったけどな)」

男父「すまないが断らないでほしい。俺たち家族の命に関わるかも知れない」

男「あっ(察し)」

男父「会社のスポンサーなんだ。私の次に実権を持っている方だ。受けてくれるよな?」

男「分かったよ…」

男父「ありがとう。って言うわけで明日家に来るから」

男父「俺たちも明日出るからな」


男父「おい!男ぉぉぉぉ」

男「(静かに入れないのかな…)あぁ今から降りるから」

一階の応接間

許嫁父「おぉ君が男君だね」

男「は、はぁ…」

許嫁父「すまないが少し待っててくれ。御手洗いに行っておる」

五分後

許嫁「こんにちは。許嫁です」

男「えっ!あの許嫁さん!」

男父「なんだ?知っているのか?」

男「あぁ。学校が一緒なんだよ」

男「俺は目立たないようにしているから知らないと思うけど」

許嫁「はい」

男「(ハッキリ言われたら辛いなぁ)」

男父「それじゃあ。私たちはもう行くからじゃあな」

男「それじゃあね。許嫁さん」

男父「いや。許嫁さんは今日から一緒に過ごすから」

男「ん?聞いてないよ」

男父「そらぁ。言ってないから」

男「いや…言えよ」

許嫁父「もう時間がないぞ。急ぎたまえ」

男父「はい!」

許嫁「お父様。男さんの事はおまかせ下さい」

男父「ヨロシクね!許嫁さん」

そうして。父親たちは消えていった。

男「あー。許嫁さん…よろしく」

許嫁「ハァ。馴れ馴れしく喋らないでください」

男「へ?」

許嫁「私が良い子ちゃんで居るのは父親が居るときだけだから」

許嫁「まぁ。許嫁だから家事ぐらいはするわよ。ほら、明日も学校でしょ。さっさと部屋に行って同じ空気吸いたくないの」

許嫁「私は、お母様の部屋で寝るから。じゃあね」

誤字、脱字あったら言ってください。
保守したい人はご自由に、朝までしないと思いますけど

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