ナターリア「バラのスシ!」 (24)
P「お疲れ、ナターリア」
ナターリア「プロデューサー、オツカレサマー」
P(今日の仕事もトラブルがなく終わって良かった)
P「結構いい時間になったな」
ナターリア「オナカすいたヨー」
P「うん、なんか食べて帰るか」
ナターリア「スシ! ナターリア、スシ食いタイ」
P「ちょっと待っててな。その前に事務所に連絡しないといけないからな」
P「お疲れさまです、ちひろさん。いま終わりました」
P「それで、これからナターリアと食事してから帰ります」
P「え? 今日は、ナターリアを送ってから、直帰しても構わない?」
P「はい分かりました」
P「それじゃ、ちひろさんも程々に……お疲れさまでしたー」
P「よし、じゃあ寿司、食べにいこうか」
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P「回転寿司でスマンな」
ナターリア「そんなことないヨ!」
ナターリア「ウマイゾ!」
ナターリア「ケドココ、ナターリアのイチバンスキない」
P(うん? そうなのか)
P「ナターリアの好きなネタって何なんだ?」
ナターリア「ネタ?」
P「ああ悪い悪い、ナターリアはどんな寿司が好きなのかなって」
ナターリア「ナターリアのイチバンすきなスシ……」
P「そう、一番好きな寿司」
ナターリア「バラのスシ!」
P「ば、薔薇?」
ナターリア「ソー、バラのスシ!」
ナターリア「よくオバーチャンが作ってくれタ」
P(今明かされる衝撃の事実……)
P(寿司ってブラジルで家庭料理になってるんだー)
P(それにしても、寿司ネタに薔薇を使うとはな)
P(ケーキとかデザートに使うってのは聞いたことあるけど)
P(ブラジル寿司ってスゲェ!)
P「それで薔薇って旨いのか?」
ナターリア「バラ?」
ナターリア「ンー? ハナは関係ナイ」
P(じゃあバラってなんなんだ?)
P(まさかバラ肉とか?)
ナターリア「バラのスシはネ……コレ!」
P(写真? パーティっぽいな……ナターリアが家族と撮ったやつか)
ナターリア「これがバラのスシ」
P(なんだ、バラのスシって、ちらし寿司のことか)
ナターリア「これがオバーチャン」
P「日本人?」
ナターリア「ホントのナターリアのオバーちゃんじゃナイケドネ」
P「そうなのか……」
ナターリア「ナターリアの家の近くに住んでル」
P(そういえばブラジルって日本からの移民がけっこういるんだよな……)
ナターリア「デモ、とってもナカヨシ」
P「へえ」
ナターリア「イマもネ、ブンツーしてるんダヨ」
ナターリア「オバーチャン……食いたいナ……バラのスシ」
P「うん? ちらし寿司ならスーパーとかにもあるんじゃないかな」
ナターリア「ウン……ケド、スーパーのバラのスシ、オバーチャンのとちょっとチガウ」
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P「ナターリア、この間の撮影した雑誌のサンプルが来たぞ」
ナターリア「わぁ、ヤッター!」
ナターリア「それでナターリアどこダ」
P「えっと、確か……あったあったこれだよ」
ナターリア「……小さいナ」
P「まーしょうがないよ。まだまだこれからだからな」
ナターリア「ソウダナ、がんばるゾ!」
P「その意気、その意気」
ナターリア「……プロデューサーお願いがアル」
P「? 何だ?」
ナターリア「そのザッシ、ナターリアほしい」
P「これか? うーん資料として残しておきたいんだけどな……」
ナターリア「オバーチャンにナターリアのガンバッテルのみせたい」
P「そういうことならしょうがないか。また買い直せばいいし」
ナターリア「プロデューサー、ダイスキ!」
P「こら! スキンシップは程々にって、いつも言ってるだろ!」
ナターリア「さっそくテガミ書くゾ」
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P「ひらがなばっかりだけど、日本語で書いてるんだな」
ナターリア「こっちのほうがニホンゴのベンキョーになるってオバーチャンが言ってたからナ!」
P「そうかー」
ナターリア「フーンフンフーン♪」
P「……! なあナターリア、俺もおばあちゃんに手紙書いていいかな?」
ナターリア「? プロデューサーも? イイヨ」
P「サンキュー、後から持ってくるよ。ついでに雑誌を入れられる封筒も用意するからな」
ナターリア「ナカナカ気がつくナ」
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ナターリア「プロデューサー、オバーチャンからテガミがきたゾ! ホラコレ」
P「お、サンキュー」
ナターリア「ナンて書いてアル?」
P「手がかかるでしょうが、ナターリアをよろしくってさ」
ナターリア「ナターリア、そんなにコドモじゃないゾ!」
P「それと……ばら寿司の作り方も教えてもらった」
ナターリア「! ホントーか!?」
P「今度作ってきて……」
ナターリア「今日! スグ食いたイ!」
P「うーん、すぐには無理だな、準備が必要だし」
ナターリア「そうなのカ……」
ナターリア「それならナターリアもいっしょにツクル!」
P「わかった、それじゃナターリアの次のオフに俺も休みを合わせるから、一緒に作ろう」
ナターリア「楽しみでまちきれないゾ」
P「仕事もちゃんとやるんだぞ」
ナターリア「もちろんダ!」
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P(さてと、椎茸とかんぴょうの煮物と酢レンコン、肉そぼろは用意できた)
P(錦糸卵は大葉を刻むときに一緒に刻めばいいか)
P(なんかほとんど混ぜるだけになったな)
P(まあ、火を使わせるは心配だし、これでいいか)
P(すし酢は用意したけど、普通に比べて分量少ないな)
P(あとは、ナターリアに好きな魚と、大葉を買ってきてもらうだけだな)
ナターリア「またせたナ! 買ってきたゾ!」
P「お、ちょうどいいタイミングだな、ちょうど飯が炊きあがった」
ナターリア「バラのスシ、ツクロー!」
P「じゃあまずは酢飯をつくろう」
ナターリア「オー!」
P「すし酢を入れて……こんな感じで混ぜるんだ」
P「飯をつぶさないようにな、じゃあナターリアやっておいてくれ」
ナターリア「コウカ?」
P「そうそう上手い上手い」
P「その間に俺は錦糸卵と大葉を刻んで、刺身も用意するか」
P(ナターリアが買ってきたのは、サーモンか。イクラもあるな)
P(イクラは彩りに良いな……しまった青物がないな……まあいいか)
ナターリア「プロデューサー、コレでいいカ?」
P「ああ、そんなかんじでいいぞ。じゃあ次は具を混ぜ込んでいこう」
P「酢飯をつぶさないようにさっくり混ぜるんだぞ」
ナターリア「ワカッタ!」
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P「よし、具は全部混ざったな」
ナターリア「次はドウスル?」
P「あとは皿に盛って、魚と錦糸卵とイクラをのせれば出来上がりだ」
ナターリア「なんかこのタマゴ、デカイ」
P「不器用で悪かったな」
ナターリア「できたゾ!」
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P「よし、じゃあ食うか」
ナターリア「ウン!」
P「手を合わせて……いただきます」
ナターリア「イタダキマース!」
P「酢飯が淡い感じで、なかなか優しい味だな……」
P「どうだナターリア?」
ナターリア「ウマイゾ! ……ケド」
P「けど?」
ナターリア「ヤッパリ、オバーチャンのバラのスシとちょっとチガウ……」
P「うーん……レシピは合ってるはずなんだがなぁ」
ナターリア「バラのスシはオバーチャンにしかつくれないんだナ」
P「そうかもしれないな……」
ナターリア「デモ……ウン! このスシもウマイ!」
ナターリア「プロデューサーとナターリアのスシだゾ!」
P「そうだな……俺たちのオリジナルだ」
ナターリア「フタリのトクベツ、ダナ!」
P「そんなに急いで食べたら……」
ナターリア「?」
P「ほら、ほっぺに飯粒がついてるじゃないか」
ナターリア「ドコダ?」
P「ほらここ、じっとしてろよ」
ナターリア「ア……プロデューサー、食ちゃダメダゾ!」
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ナターリア「プロデューサー」
P「ん? なんだ?」
ナターリア「またイッショにスシ、つくろうナ」
オシマイ
ナターリア=スシ、ちらし寿司ってばら寿司ともいうよね、という連想から沸き上がった妄想
口調がおかしかったらゴメンナサイ、ナターリア
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